JP3217938B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品Info
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Description
族ポリカーボネート樹脂および熱可塑性芳香族ポリエス
テル樹脂からなる樹脂組成物に関する。更に詳しくは成
形品とした場合の表面外観が良好であり、更に耐薬品
性、及び衝撃強度、剛性等の機械的特性に優れる充填剤
補強芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
性芳香族ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物は、機械
特性、熱的特性、耐薬品性などに優れる材料として各種
工業分野に幅広く使用されている。
ス繊維などの繊維状充填剤を配合する方法(特開昭54
−94556号、特開平6−49344号)又、タル
ク、マイカなどの鱗片状、板状の無機充填剤を配合する
方法(特開昭55−129444号、特開平5−222
283号)が開示されている。
状充填剤で強化した芳香族ポリカーボネート樹脂及び熱
可塑性芳香族ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物は、
耐薬品性、疲労特性、剛性等の機械特性に優れる材料と
して自動車部品の材料などに幅広く使用されている。し
かしながら、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状充填
剤で強化した芳香族ポリカーボネート樹脂および熱可塑
性芳香族ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物は通常の
金型温度(100℃以下)で成形した場合、その成形品
外観はガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状充填剤の浮
きが目立ち、良好とはいいがたいものであり、例えば良
好な塗装外観が必要な場合、その塗膜を非常に厚くしな
ければならないという欠点を有している。また、非常に
高温の金型温度(120℃〜130℃)で成形すること
により、ある程度良好な外観を有する成形品を得ること
が可能であるが、成形サイクルが長くなり、生産性が著
しく低下するという問題点を有するものである。
無機充填剤を配合した芳香族ポリカーボネート樹脂及び
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物の
成形品外観は、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維状充
填剤を添加した樹脂組成物の成形品外観よりも良好であ
るが、その補強効果が小さい為に耐薬品性、機械特性が
低下するという欠点を有するものである。
強度、剛性等の機械的特性に優れた充填剤で強化された
芳香族ポリカーボネート樹脂及び熱可塑性芳香族ポリエ
ステル樹脂からなる樹脂組成物が要求されていた。
面外観が良好であり、更に耐薬品性、及び衝撃強度、剛
性等の機械特性に優れる、充填剤にて補強された、芳香
族ポリカーボネート樹脂および熱可塑性芳香族ポリエス
テル樹脂からなる充填剤補強芳香族ポリカーボネート樹
脂組成物を提供することを目的とする。
検討を重ねた結果、芳香族ポリカ−ボネ−ト樹脂および
熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物に
特定のワラストナイト、及び、エチレン及び/または炭
素数3以上のα−オレフィンと不飽和カルボン酸エステ
ルとのオレフィン系共重合体を配合し、更に好ましく
は、カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水物基を含
有するオレフィン系ワックス、及び/又は、ゴム質重合
体を配合する事により目的とする充填剤にて補強された
芳香族ポリカーボネート樹脂および熱可塑性芳香族ポリ
エステル樹脂からなる樹脂組成物が得られることを見い
だし、本発明に到達した。
ーボネート樹脂(a成分)90〜50重量%、熱可塑性
芳香族ポリエステル樹脂(b成分)10〜50重量%か
らなる樹脂組成物100重量部に対して、アスペクト比
L/D=3〜50のワラストナイト(c成分)1〜10
0重量部、エチレン及び/又は炭素数3以上のα−オレ
フィンと不飽和カルボン酸エステルとのオレフィン系共
重合体(d成分)0.1〜30重量部、カルボキシル基
及び/又はカルボン酸無水物基を含有するオレフィン系
ワックス(e成分)0〜5重量部、及び、ゴム質重合体
(f成分)を1〜70重量部配合してなる芳香族ポリカ
ーボネート樹脂組成物及びそれからなる成形品に係るも
のである。
樹脂(a成分)は、2価フェノールより誘導される粘度
平均分子量10,000〜100,000、好ましくは
15,000〜60,000の芳香族ポリカーボネート
樹脂であり、通常2価フェノールとカーボネート前駆体
との溶液法あるいは溶融法で反応させて製造される。次
にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明
する。カーボネート前駆物質として例えばホスゲンを使
用する反応では、通常酸結合剤および溶媒の存在下に反
応を行う。酸結合剤としては例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジ
ン等のアミン化合物が用いられる。溶媒としては例えば
塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
が用いられる。また反応促進のために例えば第三級アミ
ンまたは第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることも
できる。その際、反応温度は通常0〜40℃であり、反
応時間は数分〜5時間である。
ルを用いるエステル交換反応は、不活性ガス雰囲気下所
定割合の芳香族ジヒドロキシ成分を炭酸ジエステルと加
熱しながら撹拌して、生成するアルコールまたはフェノ
ール類を留出させる方法により行われる。反応温度は生
成するアルコールまたはフェノール類の沸点等により異
なるが、通常120〜300℃の範囲である。反応はそ
の初期から減圧にして生成するアルコールまたはフェノ
ール類を留出させながら反応を完結させる。また反応を
促進するために通常エステル交換反応に使用される触媒
を使用することもできる。前記エステル交換反応に使用
される炭酸ジエステルとしては、例えばジフェニルカー
ボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニ
ル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、ジブチルカーボネート等が挙げられる。こ
れらのうち特にジフェニルカーボネートが好ましい。こ
こで使用する2価フェノールとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[通称ビスフェノ
ールA]を対象とするが、その一部又は全部を他の二価
フェノールで置換えてもよい。他の二価フェノールとし
ては、例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1−ビス(4−ヒドキシフェニル)エタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルフォン等があげられる。また、カーボネート前駆体
としてはカルボニルハライド、カルボニルエステル又は
ハロホルメート等があげられ、具体的にはホスゲン、ジ
フェニルカーボネート、二価フェノールのジハロホルメ
ート及びこれらの混合物である。芳香族ポリカーボネー
ト樹脂を製造するに当り、適当な分子量調節剤、分岐
剤、反応を促進するための触媒等も使用できる。かくし
て得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の2種以上を混
合しても差し支えない。
テル樹脂(b成分)はジカルボン酸あるいはその誘導体
と、グリコールあるいはその誘導体とから重縮合反応に
より得られる樹脂で、ジカルボン酸またはグリコールの
いずれかが芳香族基を有するものである。
ソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2,5−ジクロ
ロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、4,4−ス
チルベンジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン
酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ビス安息香酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メ
タン、アントラセンジカルボン酸、4,4−ジフェニル
エ−テルジカルボン酸、4,4−ジフェノキシエタンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、
ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などを単独でも、
2種類以上混合しても用いる事ができる。これらの化合
物の中では、テレフタル酸、イソフタル酸の単独あるい
はこれらの混合物が特に好ましい。
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル、トランス−またはシス−2,2,4,4,−テトラ
メチル−1,3−シクロブタンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、1,3−シクヘキサンジメタ
ノール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジオ
ール、p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テト
ラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノー
ルA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)などが単
独でも、2種類以上を混合しても用いる事ができる。こ
れらの中ではエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ールが特に好ましい。
ステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメ
チレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレン
テレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート/シク
ロヘキサンジメチレンテレフタレート)共重合体、ポリ
(エチレンテレフタレート/エモレインイソフタレー
ト)共重合体、ポリ(ブチレンテレフタレート/ブチレ
ンドデカジオエート)ポリエステルエーテル共重合体、
ポリアリレート等を挙げることができる。これらの熱可
塑性芳香族ポリエステル樹脂は単独でも良く、また混合
して使用してもよい。これらの熱可塑性ポリエステル樹
脂のうち、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン
テレフタレート、又は、ポリブチレンテレフタレートと
ポリエチレンテレフタレートとの混合物の使用が好まし
い。
分)は針状結晶をもつ天然白色鉱物(カルシウムメタシ
リケート)であり、化学式CaSiO3 で表され、通常
SiO 2 50重量%、CaO 47重量%、その他F
e2 O3 、Al2 O3 などを含有しており、比重は約
2.9である。本発明においては、該ワラストナイトは
アスペクト比L/D=3〜50、好ましくは5〜50の
範囲にあることが必要である。本発明でアスペクト比L
/Dとは、ワラストナイトを走査型電子顕微鏡写真を撮
影し、写真中の100個のワラストナイト繊維の平均繊
維長(L)と平均繊維径(D)との比で表されるもので
ある。
理剤、例えばシラン系カップリング剤、チタネート系カ
ップリング剤などのカップリング剤などで表面処理を施
したものを使用しても差し支えない。アスペクト比が3
未満では、補強効果が不十分であり、耐薬品性、剛性が
低下するようになり、アスペクト比が50を超えると得
られる成形品の外観が悪化するようになり好ましくな
い。
(d成分)とは、エチレン及び/または炭素数3以上の
α−オレフィンと不飽和カルボン酸エステルとを重合さ
せて得られるものである。かかるオレフィン系共重合体
を構成する炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プ
ロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、デセン−1、4
−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1などが挙
げられるがプロピレン又はブテン−1が好ましい。また
不飽和カルボン酸エステルとしては、炭素数3〜8の不
飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸な
どのアルキルエステルであり、具体例としては、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
イソブチル、などが挙げられるが、アクリル酸エチル又
はメタクリル酸メチルが好ましい。
ン及び/又は炭素数3以上のα−オレフィンは50〜9
9重量%、不飽和カルボン酸エステル1〜50重量%の
範囲内で共重合したものを用いることが好ましい。
はカルボン酸無水物基を含有するオレフィン系ワックス
(e成分)とは、オレフィン系ワックスを特殊処理して
得られるカルボキシル基及び/又はカルボン酸無水物基
を持つワックスである。
基は、このオレフィン系ワックスのどの部分に結合して
もよく、またその濃度は、該オレフィン系ワックス1g
当り0.1〜6meq/gの範囲が好ましい。0.1m
eq/gより少なくなると剛性及び耐衝撃性の改良効果
が不十分となり、6meq/gより多くなると該オレフ
ィン系ワックス自身の熱安定性が悪化し好ましくない。
ては例えばダイヤカルナ−PA30(三菱化成(株)
製:商品名)、ハイワックス酸処理タイプの2203
A、1105A(三井石油化学(株)製:商品名)、あ
るいは酸化パラフィン(日本精蝋(株)製)などが挙げ
られ、これら単独あるいは2種以上の混合物として使用
される。
としては、例えば、ブタジエン−アルキル(メタ)アク
レート−スチレン共重合体等のジエン系弾性重合体、ブ
タジエン−アルキルアクリレート−アルキル(メタ)ア
クリレート共重合体等のアクリル系弾性重合体、ポリオ
ルガノシロキサンゴムとポリアルキル(メタ)アクリレ
ートゴム成分とが相互に絡み合った構造を有している複
合弾性重合体などが挙げられ、これらを単独あるいは2
種以上混合して用いることができる。
物は上述の芳香族ポリカーボネート樹脂(a成分)を9
0〜50重量%、好ましくは80〜60重量%、熱可塑
性芳香族ポリエステル樹脂(b成分)10〜50重量
%、好ましくは20〜40重量%からなる樹脂組成物1
00重量部に対してアスペクト比L/D=3〜50のワ
ラストナイト(c成分)1〜100重量部、好ましくは
5〜70重量部、エチレン及び/又は炭素数3以上のα
−オレフィンと不飽和カルボン酸エステルとのオレフィ
ン系共重合体(d成分)を0.1〜30重量部、好まし
くは1〜20重量部、カルボキシル基及び/又はカルボ
ン酸無水物基を含有するオレフィン系ワックス(e成
分)を0〜7重量部好ましくは、0.02〜5重量部更
に好ましくは0.05〜3重量部、及び、ゴム質重合体
(f成分)を1〜70重量部、更に好ましくは5〜50
重量部配合配合してなるものである。
配合割合が90重量%を超えると耐薬品性が低下するよ
うになり、50重量%未満では衝撃強度等の機械的強度
が低下するようになり好ましくない。
ナイト(c成分)の配合割合が1重量部未満では、補強
効果が小さく、剛性が不十分となり、100重量部を超
えると得られる成形品の外観が悪化するようになり好ま
しくない。
レフィンと不飽和カルボン酸エステルとのオレフィン系
共重合体(d成分)の配合割合が0.1未満では、耐薬
品性、耐衝撃性改良効果が小さく、30重量部を超える
と剛性が低下するようになり好ましくない。
d成分からなる樹脂組成物にて目的とする樹脂組成物を
得ることが可能であるが、更に剛性、耐衝撃性を向上さ
せるために、カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水
物基を含有するオレフィン系ワックス(e成分)を配合
することが可能である。
物基を含有するオレフィン系ワックス(e成分)の配合
割合が7重量部を超えると外観、機械的強度が低下する
様になり好ましくない。
を向上させるために、ゴム質重合体(f成分)を配合す
ることが可能である。ゴム質重合体(f成分)の配合割
合が100重量部を超えると剛性、耐薬品性が低下する
ようになり好ましくない。
わない範囲で、難燃剤(例えば、臭素化ビスフェノー
ル、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート
等)、難燃助剤(例えば、三酸化アンチモン、アンチモ
ン酸ナトリウム等)、核剤(例えば、ステアリン酸ナト
リウム、エチレン−アクリル酸ナトリウム等)、安定剤
(例えば、リン酸エステル、亜リン酸エステル等)、酸
化防止剤(例えばヒンダードフェノール系化合物等)、
光安定剤、着色剤、発泡剤、滑剤、離型剤、帯電防止
剤、等を配合してもよい。また、少量の他の熱可塑性樹
脂を添加してもよい。
ンダー、リボンミキサー、タンブラー等で均一に混合し
た後、通常の押出機などにて溶融混練し、ペレット化す
ることができる。かくして得られた樹脂組成物は射出成
形、押出成形、圧縮成形または回転成形等の任意の方法
で容易に成形することができる。
明する。なお、評価は下記の方法によった。 (1)表面外観;試験片に日本ビーケミカル(株)製R
−230ドーバーホワイトを塗布し、80℃×1時間乾
燥した後、万能表面形状測定機(SURFCOM3B.
E−MD−S10A:東京精密(株)製)にて触針径2
μm、触針圧0.07gの条件にて平均表面粗さ(R
a)を測定した。平均表面粗さ(Ra)の値が小さいほ
ど表面外観は良好であると判断することができる。なお
塗装膜厚は30μmであった。 (2)衝撃強度;ASTM D256に従い、[1/
8″]試験片にて23℃及び−30℃雰囲気下のノッチ
付きアイゾット衝撃強度を測定した。 (3)剛性;ASTM D790に従い曲げ試験を実施
し、曲げ弾性率を測定した。 (4)耐薬品性;ASTM D638にて使用する引張
り試験片に1%の歪を付加し、30℃のエッソレギュラ
ーガソリンに3分間浸漬した後、引張り強度を測定し保
持率を算出した。保持率は下記式により計算した。 保持率(%)=(処理サンプルの強度/未処理サンプル
の強度)×100
剤(サイクリック ネオペンタンテトライルビス(オク
タデシルフォスファイト):旭電化工業(株)製PEP
−8)を0.1重量部混合し、径30mmのベント式押
出機[ナカタニ(株)製VSK−30]によりシリンダ
ー温度270℃でペレット化した。このペレットを12
0℃で5時間乾燥した後、射出成形機[日本製鋼所
(株)製J−120SA]によりシリンダー温度270
℃、金型温度70℃で試験片を作成し、評価結果を表1
及び2に示した。
は下記の通りである。 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂 ビスフェノールA型ポリカーボネート:パンライトL−
1250;帝人化成(株)製、粘度平均分子量 25,
000(以下PCと称す) (B)熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂 ポリエチレンテレフタレート樹脂:TR−8580;
帝人(株)製、固有粘度0.8(以下PETと称す) ポリブチレンテレフタレート樹脂:TRB−H;帝人
(株)製、固有粘度1.07(以下PBTと称す) (C)無機充填剤 ワラストナイト:WIC10;キンセイマテック
(株)製、平均径(D)=4.5μm、アスペクト比L
/D=8(以下W−1と称す) ワラストナイト:30A;住友商事(株)製、平均径
(D)=3μm、アスペクト比L/D=17(以下W−
2と称す) (D)オレフィン系共重合体 EEA樹脂:NUC−6220;日本ユニカ(株)製
(EA含有量=7重量%)(以下EEAと称す) (E)オレフィン系ワックス α−オレフィンと無水マレイン酸との共重合によるオ
レフィン系ワックス:ダイヤカルナ−PA30;三菱化
成(株)製(無水マレイン酸含有量=10重量%)(以
下WAXと称す) (F)ゴム質重合体 ブタジエン−アルキルアクリレート−アルキルメタア
クリレート共重合体:EXL−2602;呉羽化学工業
(株)製(以下E−1と称す) ポリオルガノシロキサン成分及びポリアルキル(メ
タ)アクリレートゴム成分が相互侵入網目構造を有して
いる複合ゴム:S−2001;三菱レイヨン(株)製
(以下E−2と称す) (X)ワラストナイト以外の無機充填剤 ガラス繊維:3PE−941;日東紡(株)製、平均
径(D)=13μmアスペクト比L/D=230(以下
GFと称す) タルク:P−3;日本タルク(株)(以下Tと称す)
合の表面外観が良好であり、更には耐薬品性、及び、衝
撃強度、剛性等の機械特性に優れるものであり、自動車
分野などの各種工業用途に有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 芳香族ポリカーボネート樹脂(a成分)
90〜50重量%及び、熱可塑性芳香族ポリエステル樹
脂(b成分)10〜50重量%からなる樹脂組成物10
0重量部に対して、アスペクト比L/D=3〜50のワ
ラストナイト(c成分)1〜100重量部、エチレン及
び/又は炭素数3以上のα−オレフィンと不飽和カルボ
ン酸エステルとのオレフィン系共重合体(d成分)を
0.1〜30重量部、カルボキシル基及び/又はカルボ
ン酸無水物基を含有するオレフィン系ワックス(e成
分)を0〜7重量部、及び、ゴム質重合体(f成分)を
1〜70重量部配合した芳香族ポリカーボネート樹脂組
成物。 - 【請求項2】 カルボキシル基及び/又はカルボン酸無
水物基を含有するオレフィン系ワックス(e成分)の配
合割合が0.02〜5重量部である請求項1記載の芳香
族ポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2のいずれか1項記載の芳
香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた成
形品。
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- 1995-06-26 JP JP15919295A patent/JP3217938B2/ja not_active Expired - Fee Related
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