JP3216323B2 - 厚膜導体形成用組成物 - Google Patents
厚膜導体形成用組成物Info
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- JP3216323B2 JP3216323B2 JP11096793A JP11096793A JP3216323B2 JP 3216323 B2 JP3216323 B2 JP 3216323B2 JP 11096793 A JP11096793 A JP 11096793A JP 11096793 A JP11096793 A JP 11096793A JP 3216323 B2 JP3216323 B2 JP 3216323B2
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- Japan
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- conductor
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- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チップ抵抗器、抵抗ネ
ットワーク、ハイブリットICなどを製造する際に、セ
ラミック基板上に厚膜導体を形成するための厚膜導体形
成用組成物に関する。
ットワーク、ハイブリットICなどを製造する際に、セ
ラミック基板上に厚膜導体を形成するための厚膜導体形
成用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】厚膜技術を用いて導体膜を形成する場
合、導電率の高い導電性粉末をガラス粉末などと有機ビ
ヒクル中に分散させた導電性ペーストをアルミナ基板等
のセラミック基板上にスクリーン印刷法等により所要の
形状に塗布し、700〜900℃で焼成してセラミック
基板上に導体膜を形成することが一般に行われている。
合、導電率の高い導電性粉末をガラス粉末などと有機ビ
ヒクル中に分散させた導電性ペーストをアルミナ基板等
のセラミック基板上にスクリーン印刷法等により所要の
形状に塗布し、700〜900℃で焼成してセラミック
基板上に導体膜を形成することが一般に行われている。
【0003】導電性粉末としては、導電率の高いAu、
Ag、Pd、Ptの粒径10μm以下の粉末が用いられ
ており、特に安価なAg、Pd粉末が一般的に使用され
ている。ガラス粉末は、軟化点の制御が容易で、化学的
耐久性の高いホウケイ酸鉛系、アルミノホウケイ酸鉛系
で粒径が15μm以下のものが用いられている。
Ag、Pd、Ptの粒径10μm以下の粉末が用いられ
ており、特に安価なAg、Pd粉末が一般的に使用され
ている。ガラス粉末は、軟化点の制御が容易で、化学的
耐久性の高いホウケイ酸鉛系、アルミノホウケイ酸鉛系
で粒径が15μm以下のものが用いられている。
【0004】チップ抵抗器、抵抗ネットワーク、ハイブ
リットICの製造工程あるいは実装工程では、厚膜導体
に半田付けが行われる。この半田付けの際に、Au、A
g、Pd、Ptが半田中に溶け出し、導体部分が消失し
断線してしまうことがある。この現象を半田食われと呼
んでいる。半田食われはチップ抵抗器、抵抗ネットワー
ク、ハイブリットIC等の電子部品の歩留りを低下させ
たり、電子部品の信頼性を低下させる原因となってい
る。
リットICの製造工程あるいは実装工程では、厚膜導体
に半田付けが行われる。この半田付けの際に、Au、A
g、Pd、Ptが半田中に溶け出し、導体部分が消失し
断線してしまうことがある。この現象を半田食われと呼
んでいる。半田食われはチップ抵抗器、抵抗ネットワー
ク、ハイブリットIC等の電子部品の歩留りを低下させ
たり、電子部品の信頼性を低下させる原因となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、焼成された
導体膜の半田食われの発生が少なく、導体部分の断線が
ない導体膜が得られる厚膜導体形成用組成物を提供する
ことにある。
導体膜の半田食われの発生が少なく、導体部分の断線が
ない導体膜が得られる厚膜導体形成用組成物を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、Au、Ag、
Pd、Pt粉末の内の少なくとも1種100重量部に対
して、CaOを3〜12重量%含有するPbO−B2O3
−SiO2−CaO系ガラス粉末2〜10重量部と、A
l2O3粉末1〜5重量部を含有する厚膜導体形成用組成
物にある。
Pd、Pt粉末の内の少なくとも1種100重量部に対
して、CaOを3〜12重量%含有するPbO−B2O3
−SiO2−CaO系ガラス粉末2〜10重量部と、A
l2O3粉末1〜5重量部を含有する厚膜導体形成用組成
物にある。
【0007】
【作用】本発明は用いるホウケイ酸鉛ガラス粉末にCa
Oを含有する点に特徴がある。このガラス中のCaOは
3重量%未満では半田食われの発生を少なくするのに効
果がなく、12重量%を超えると、軟化点が低下し接着
強度が低下するので好ましくない。その他の成分につい
ては、所望する軟化点を得るためにその比率を調整でき
る。
Oを含有する点に特徴がある。このガラス中のCaOは
3重量%未満では半田食われの発生を少なくするのに効
果がなく、12重量%を超えると、軟化点が低下し接着
強度が低下するので好ましくない。その他の成分につい
ては、所望する軟化点を得るためにその比率を調整でき
る。
【0008】PbO−B2O3−SiO2−CaO系ガラ
ス粉末とAl2O3粉末は、焼成時に針状のアノーサイト
(CaAl2Si2O8)を析出する。このアノーサイト
を焼成後の導体膜中に均一に析出させることによって、
導体膜の半田食われを低減させることができる。これに
用いるAl2O3粉末は粒径5μm以下のものが好まし
い。
ス粉末とAl2O3粉末は、焼成時に針状のアノーサイト
(CaAl2Si2O8)を析出する。このアノーサイト
を焼成後の導体膜中に均一に析出させることによって、
導体膜の半田食われを低減させることができる。これに
用いるAl2O3粉末は粒径5μm以下のものが好まし
い。
【0009】半田食われは、Au、Ag、Pd、Ptが
半田中に溶け出すことによって起こるが、針状のアノー
サイトが導体膜中に均一に析出している場合、ごく表面
のAu、Ag、Pd、Ptが半田中に溶け出すと、針状
のアノーサイトが導体表面に露出するようになり、導体
膜内部のAu、Ag、Pd、Ptが半田に接触しなくな
り、半田食われが進行するのを防ぐ。
半田中に溶け出すことによって起こるが、針状のアノー
サイトが導体膜中に均一に析出している場合、ごく表面
のAu、Ag、Pd、Ptが半田中に溶け出すと、針状
のアノーサイトが導体表面に露出するようになり、導体
膜内部のAu、Ag、Pd、Ptが半田に接触しなくな
り、半田食われが進行するのを防ぐ。
【0010】PbO−B2O3−SiO2系ガラス粉末と
CaO粉末とAl2O3粉末を混合した場合もアノーサイ
トが析出するが、セラミック基板と導体膜との界面付近
にアノーサイトが集中し、半田食われを低減させる効果
は少ない。
CaO粉末とAl2O3粉末を混合した場合もアノーサイ
トが析出するが、セラミック基板と導体膜との界面付近
にアノーサイトが集中し、半田食われを低減させる効果
は少ない。
【0011】Au、Ag、Pd、Pt粉末の内の少なく
とも1種100重量部に対して、CaOを3〜12重量
%含有するPbO−B2O3−SiO2−CaO系ガラス
粉末2〜10重量部とする理由は、2重量部より少ない
場合は、半田食われを防止する効果が少なく、10重量
部より多いと、導体膜とセラミック基板との接着強度が
著しく低下するためである。
とも1種100重量部に対して、CaOを3〜12重量
%含有するPbO−B2O3−SiO2−CaO系ガラス
粉末2〜10重量部とする理由は、2重量部より少ない
場合は、半田食われを防止する効果が少なく、10重量
部より多いと、導体膜とセラミック基板との接着強度が
著しく低下するためである。
【0012】Au、Ag、Pd、Pt粉末の内の少なく
とも1種100重量部に対して、Al2O3粉末1〜5重
量部とする理由は、1重量部よりも少ない場合は、半田
食われを防止する効果が少なく、5重量部よりも多い
と、導体膜とセラミック基板との接着強度が著しく低下
するためである。
とも1種100重量部に対して、Al2O3粉末1〜5重
量部とする理由は、1重量部よりも少ない場合は、半田
食われを防止する効果が少なく、5重量部よりも多い
と、導体膜とセラミック基板との接着強度が著しく低下
するためである。
【0013】ガラス中には、ZnO、BaO、Al
2O3、TiO2、ZrO2等の酸化物を少量含有せしめて
もよく、Au、Ag、Pd、Pt粉末、ガラス粉末、A
l2O3以外に導体膜の接着強度や半田濡れ性を向上させ
る目的で、Bi2O3、CuO、ZnO、MnO2を添加
してもよい。
2O3、TiO2、ZrO2等の酸化物を少量含有せしめて
もよく、Au、Ag、Pd、Pt粉末、ガラス粉末、A
l2O3以外に導体膜の接着強度や半田濡れ性を向上させ
る目的で、Bi2O3、CuO、ZnO、MnO2を添加
してもよい。
【0014】使用する有機ビヒクルは、従来と同様のエ
チルセルロース、メタクリレート、等をターピネオー
ル、ブチルカルビトール等に溶解したものを従来と同様
の配合量で使用することができる。
チルセルロース、メタクリレート、等をターピネオー
ル、ブチルカルビトール等に溶解したものを従来と同様
の配合量で使用することができる。
【0015】
【実施例】Ag粉末、Pd粉末、ガラス粉末(PbO:
40重量%、SiO2:35重量%、B2O3:11重量
%、Al2O3:6重量%、CaO:8重量%)、Al2
O3粉末を用い、エチルセルロースのターピネオール溶
液をビヒクルとして30重量%となるように添加して、
3本ロールミルで混練して表1に示す組成のペーストを
調整した。
40重量%、SiO2:35重量%、B2O3:11重量
%、Al2O3:6重量%、CaO:8重量%)、Al2
O3粉末を用い、エチルセルロースのターピネオール溶
液をビヒクルとして30重量%となるように添加して、
3本ロールミルで混練して表1に示す組成のペーストを
調整した。
【0016】CaOを含まないガラス粉末(PbO:5
0重量%、SiO2:37重量%、B2O3:8重量%、
Al2O3:5重量%)を用いたもの及び、Al2O3粉末
を用いないものを比較例として表1に示した。
0重量%、SiO2:37重量%、B2O3:8重量%、
Al2O3:5重量%)を用いたもの及び、Al2O3粉末
を用いないものを比較例として表1に示した。
【0017】96%アルミナ基板上に、調整した導体ペ
ーストをスクリーン印刷し、150℃で乾燥後、ピーク
温度850℃で9分、合計30分のベルト炉で焼成し、
所定のパターンの導体膜を形成した。
ーストをスクリーン印刷し、150℃で乾燥後、ピーク
温度850℃で9分、合計30分のベルト炉で焼成し、
所定のパターンの導体膜を形成した。
【0018】半田食われは、幅0.5mm、長さ50m
mの焼成した厚膜導体を250℃に保持した2Ag/6
2Sn/36Pbの半田浴中に10秒間浸けた後、抵抗
値がオーバーとなる浸漬回数を測定した。
mの焼成した厚膜導体を250℃に保持した2Ag/6
2Sn/36Pbの半田浴中に10秒間浸けた後、抵抗
値がオーバーとなる浸漬回数を測定した。
【0019】接着強度は2.0mm×2.0mmのパター
ンの導体膜上に直径0.65mmのSnメッキ導線を6
3Sn/37Pb半田を用いて半田付けし、垂直方向に
引っ張り剥離させ剥離時の引っ張り力を測定した。
ンの導体膜上に直径0.65mmのSnメッキ導線を6
3Sn/37Pb半田を用いて半田付けし、垂直方向に
引っ張り剥離させ剥離時の引っ張り力を測定した。
【0020】
【表1】
【0021】CaOを含まないガラスを使用した比較例
1、2ではAl2O3粉末を添加しても半田食われの発生
が大きく、CaOを含むガラスを使用してもAl2O3粉
末の添加量が1重量部未満の比較例3〜5でも半田食わ
れの発生が大きい。又、CaOを含むガラスを使用して
もAl2O3粉末の添加量が5重量部を超えると比較例6
に示すように接着強度が低下してしまう。
1、2ではAl2O3粉末を添加しても半田食われの発生
が大きく、CaOを含むガラスを使用してもAl2O3粉
末の添加量が1重量部未満の比較例3〜5でも半田食わ
れの発生が大きい。又、CaOを含むガラスを使用して
もAl2O3粉末の添加量が5重量部を超えると比較例6
に示すように接着強度が低下してしまう。
【0022】これに対して、CaOを含むガラス粉末と
Al2O3粉末を含む本発明の実施例1〜5では、接着強
度も低下せず、半田食われの発生の少ない導体膜が得ら
れる。
Al2O3粉末を含む本発明の実施例1〜5では、接着強
度も低下せず、半田食われの発生の少ない導体膜が得ら
れる。
【0023】
【発明の効果】本発明の厚膜導体形成用組成物によれ
ば、従来の技術では困難であった半田食われの少ない導
体膜を形成できる。
ば、従来の技術では困難であった半田食われの少ない導
体膜を形成できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 Au、Ag、Pd、Pt粉末の内の少な
くとも1種100重量部に対して、CaOを3〜12重
量%含有するPbO−B2O3−SiO2−CaO系ガラ
ス粉末2〜10重量部と、Al2O3粉末1〜5重量部を
含有する厚膜導体形成用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11096793A JP3216323B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 厚膜導体形成用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11096793A JP3216323B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 厚膜導体形成用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06302212A JPH06302212A (ja) | 1994-10-28 |
JP3216323B2 true JP3216323B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=14549052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11096793A Expired - Fee Related JP3216323B2 (ja) | 1993-04-14 | 1993-04-14 | 厚膜導体形成用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3216323B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110386811A (zh) * | 2018-04-16 | 2019-10-29 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 一种具有零平均线热膨胀系数的复相陶瓷材料及其制备方法 |
-
1993
- 1993-04-14 JP JP11096793A patent/JP3216323B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06302212A (ja) | 1994-10-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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