JP3215173B2 - メタン吸着剤 - Google Patents

メタン吸着剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタンやメタンを主成
分とする天然ガスを吸蔵する吸着剤、より詳細には、例
えば天然ガス自動車や天然ガスタンク等において、貯蔵
容器内に充填し、天然ガスを加圧下で貯蔵するのに有用
なメタン吸着剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】天然
ガスは、石油の約2倍の埋蔵量が見込まれており、発熱
量に対する二酸化炭素の発生量も少ないうえ、含有され
る少量の硫黄分も簡単に除去できるため、クリーンなエ
ネルギー源として注目されている。そこで、近年、加熱
や発電用のエネルギー源などの従来の用途以外に、自動
車用の燃料として使用することが検討されている。
【0003】天然ガスを高密度で貯蔵する方法として、
一般に、天然ガスの主成分メタンの臨界温度である−8
3℃以下に冷却、圧縮して液化天然ガスとして貯蔵する
方法、及び、常温、高圧下で圧縮天然ガスとして貯蔵す
る方法が知られている。
【0004】しかし、液化天然ガスとして貯蔵する方法
は、大規模な冷却、圧縮の設備が必要なため、設備費が
高価なものとなる。また、自動車のような移動型の貯蔵
が必要な分野では、使用が困難である。一方、圧縮天然
ガスとして貯蔵する方法は、液化天然ガスに比べると、
エネルギー密度が低く、200kgf/cm2 (196
00kPa)程度の圧力のボンベ詰めの圧縮天然ガスで
あっても、そのエネルギーは、同体積のガソリンの約1
/3にしか相当しない。しかも、高圧ボンベを用いるの
で、大型で重量の大きな耐圧容器や調圧弁が必要とな
る。
【0005】上記のような大型の設備を必要とせず、し
かも比較的低圧で天然ガスを貯蔵する方法として、ボン
ベ等の耐圧容器に天然ガス吸着剤を充填し、天然ガスを
加圧下に吸着させることにより貯蔵する方法が提案され
ている。例えば、特開昭49−104213号公報に
は、不純物を取り除いた純粋化されたガスを、吸着剤を
配設した圧力タンクに貯蔵する方法が開示されている。
この方法によれば、吸着剤のポア内では、気相バルクに
比べて分子間距離が小さくなるため、比較的低圧でも高
圧圧縮ガスと同量のガスを貯蔵することが可能となる。
その結果、耐圧容器や調圧弁を軽量化できる。
【0006】ボンベ等に充填する吸着剤については、活
性アルミナ、シリカ、ゼオライト及び活性炭について評
価がなされ、活性炭が最も優れた吸蔵能力を有すること
が報告されている[A. Golovoy, Compress. Nat. Gas,
36(1983)]。また、天然ガスやメタンを吸着する吸着剤
については、カーボンモレキュラシーブを用いた吸着剤
[特開昭59−157036号公報]、カーボンモレキ
ュラーシーブや特殊ゼオライトを用いた吸着剤[特開昭
62−109890号公報]が知られている。さらに、
特開昭63−501009号公報には、炭素質原料を不
活性雰囲気下、特定のアルカリ熱液体混合物により賦活
して得られる高表面積活性炭を、メタン等の炭化水素の
吸着剤として使用することが開示されている。さらにま
た、各種活性炭のメタン吸着量の測定結果から、高比表
面積活性炭(アモコ社製GX−32)が高い吸着量を示
すことが報告されている[Barton, “Fundamentals ofA
dsorption”, 65 (1984) ]。
【0007】一方、活性炭によるメタンの理論的な物理
的吸着量の限界を、分子シミュレーションによって求め
る研究成果が知られている。例えば、マイヤー(Mye
rs)らは、活性炭のスリットポアの幅がメタン2分子
程度(約11.6オングストローム)で、ポア壁が炭素
面1枚で構成されるような仮想した活性炭の吸着量を計
算した結果、その吸着量は、実在する高比表面積活性炭
(アモコ社製AX−21)の吸着量の120%程度であ
ることを報告している(Chem. Eng. Sci., 47,1569 (199
2) )。
【0008】しかし、上記に示された吸着量であって
も、そのエネルギー密度は、液化天然ガスやガソリンの
エネルギー密度と比較すると大きく下回っている。従っ
て、これらの活性炭を充填したボンベを搭載した天然ガ
ス自動車の一回のガス充填で走行できる航続距離は短
く、上記のような活性炭を充填した天然ガス貯蔵装置は
実用化できるものではなかった。
【0009】従って、本発明の目的は、低圧下であって
も多量の天然ガスを効率よく吸着貯蔵でき、装置をコン
パクト化できるメタン吸着剤を提供することにある。
【0010】
【発明の構成】前記目的を達成するため、本発明者らは
鋭意研究を重ねた結果、メタンを化学吸着し得る金属単
体又は金属化合物を、活性炭に担持すると、低圧下であ
ってもメタンの平衡吸着量が高い値を示し、意外にも理
論的な物理的吸着量を越える量のガスが吸着されること
を見い出し、本発明を完成させた。
【0011】すなわち、本発明は、活性炭に、メタンを
化学吸着し得る金属単体又は金属化合物が担持されてい
るメタン吸着剤を提供する。
【0012】活性炭は、木炭、ヤシ殻炭、石炭、のこ屑
のほか、石油や石炭系ピッチ;セルロース、ポリアクリ
ロニトリル、フェノール、レーヨンなどの合成樹脂等の
いずれを原料としたものであってもよい。
【0013】活性炭の形状は、特に限定されず、粉末活
性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭のいずれであってもよ
い。
【0014】また、前記粉末活性炭などを、例えば樹脂
バインダーなどを用いて、粒状、ペーパー状、その他適
宜の形状に成形して使用することもできる。成形に際し
ては、前記バインダーの他、パルプなどの繊維なども使
用できる。成形法としては、例えば、前記活性炭を含む
スラリーを吸引成形型を用いて吸引し成形する吸引成形
法、活性炭を含む組成物を押出して成形する押出し成形
法などが採用できる。
【0015】活性炭は、大きな比表面積及び細孔容積を
有している。そのため、メタンの吸着量が著しく多い。
活性炭のメタン吸着量は、活性炭表面近傍のメタン濃度
(分圧)と活性炭の吸着活性点数の関数として表すこと
ができ、高表面積活性炭では吸着活性点数が多いため、
高いメタン吸着量を示す。
【0016】活性炭のBET比表面積としては、例えば
500m2 /g以上、好ましくは750m2 /g以上、
さらに好ましくは900〜4600m2 /g、特に15
00〜4600m2 /g程度である。
【0017】好ましい活性炭として、例えば光学的異方
性の多孔質炭素微小粒状活性炭(以下、微小粒状活性炭
と略す)が挙げられる。
【0018】この微小粒状活性炭は、直径2〜80μm
程度の球晶メソカーボンマイクロビーズを、例えばKO
Hなどの賦活剤で賦活処理することによって得られる活
性炭であり、通常、全体の90%以上が粒径80μm以
下の粒子からなる。
【0019】前記微小粒状活性炭は、従来の粉末状活性
炭と比較して、著しく大きな比表面積及び細孔容積を有
している。そのため、金属単体や金属化合物の担持量を
著しく増大させることができ、吸着剤の単位重量当りの
天然ガス吸着量を著しく高めることができる。
【0020】前記微小粒状活性炭の比表面積は、例え
ば、500〜4600m2 /g、好ましくは1000〜
4600m2 /g、さらに好ましくは2000〜460
0m2/g程度であり、全細孔容積は、例えば、0.5
〜3.0ml/g、好ましくは0.6〜3ml/g、さ
らに好ましくは0.8〜3.0ml/g程度である。
【0021】前記微小粒状活性炭は、従来の活性炭に比
べて著しく小さな細孔径を有しており、JIS K 1
474に準拠したベンゼン吸着能は0.2〜1.0g/
g程度、JIS K 1470に準拠したメチレンブル
ー吸着能は100〜650ml/g程度であり、従来の
活性炭に比べて、著しく大きな吸着能を有している。さ
らに、形状が略真球状で、しかも粒径分布がシャープで
あるため、天然ガス貯蔵装置等への充填性に優れてい
る。
【0022】好ましい活性炭の他の例として、活性炭素
繊維も挙げられる。前記活性炭素繊維は、ポリアクリロ
ニトリル、フェノール樹脂、レーヨン、セルロース、ピ
ッチなどの炭素繊維を賦活処理することにより得られ
る。活性炭素繊維の比表面積は、例えば、500〜25
00m2 /g程度であり、マクロポアが存在せず、その
特異なミクロポアの構造に起因して、吸着速度及び吸着
能が大きいという特徴を有する。
【0023】活性炭素繊維としては、例えば、繊維径2
〜50μm程度、細孔径5〜25オングストローム程度
のものが使用できる。
【0024】本発明の主たる特徴は、メタンを吸着し得
る金属単体又は金属化合物が活性炭に担持されている点
にある。このような構成により、意外にも、活性炭によ
るメタンの理論的な物理的吸着量を越える量のガスが吸
着される。特に、低圧下であっても、無担持活性炭に比
べて著しく高いガス吸着量を示す。
【0025】従来、メタンを化学吸着する物質としてマ
グネシアやアルミナなどの金属酸化物が知られており
[Chem. Lett., 37(1976) ]、アルケンの水素化反応や
メタン分子間での水素交換反応の触媒として使用されて
いる。しかし、金属単体や金属化合物を活性炭に担持す
ることにより、多量のメタンを吸着する吸着剤は知られ
ていない。
【0026】前記金属単体又は金属化合物は、メタンを
化学吸着し得るものであれば特に限定されない。このよ
うな金属には、マグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、バリウムなどの周期表2A族の金属;クロム、モ
リブデンなどの6A族の金属;マンガン、レニウムなど
の7A族の金属;鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウ
ム、ロジウム、パラジウムなどの8族の金属;銅、銀な
どの1B族の金属;亜鉛、カドミウムなどの2B族の金
属;アルミニウム、ガリウムなどの3B族の金属等が含
まれる。これらの金属のうち、好ましい金属として、マ
グネシウム、カルシウム、バリウム、クロム、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム、
アルミニウム等が挙げられる。
【0027】前記金属化合物には、上記金属の酸化物;
水酸化物;塩化物などのハロゲン化物;硫酸塩、硝酸
塩、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩などの無機酸の塩;酢
酸塩などの有機酸の塩等が含まれる。これらの金属化合
物のうち、特に金属酸化物、水酸化物等が繁用される。
【0028】前記金属化合物として、例えば、酸化マグ
ネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化第二ク
ロム、二酸化マンガン、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化
コバルト、酸化ニッケル、酸化第一銅、酸化第二銅、酸
化亜鉛、酸化カドミウム、酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸
化第二クロム、水酸化マンガン、水酸化第一鉄、水酸化
第二鉄、水酸化コバルト、水酸化ニッケル、水酸化第一
銅、水酸化第二銅、水酸化亜鉛、水酸化カドミウム、水
酸化アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸第
二鉄、硝酸マグネシウム、硝酸ニッケル、塩化マグネシ
ウム、塩化コバルト、炭酸マグネシウム等が挙げられ
る。
【0029】これらの金属化合物のうち、特に、前記好
ましい金属の酸化物、水酸化物等が好適に用いられる。
【0030】前記金属単体又は金属化合物は、一種また
は二種以上混合して使用できる。
【0031】上記金属単体又は金属化合物が活性炭表面
上に担持されると、メタンがこの添着物上に化学吸着さ
れ、見かけ上、気体バルク相の濃度よりも遥かに高濃度
のメタン層が活性炭表面上に出現し、その高濃度メタン
層と活性炭内の細孔にある吸着活性点との間で平衡が成
立する。そのため、無担持の活性炭に比べ、活性炭内に
吸着貯蔵されるメタンや天然ガス量が飛躍的に増大する
ものと思われる。
【0032】前記金属単体又は金属化合物の担持量は、
金属の種類や活性炭の性状によって異なるが、活性炭に
対して、例えば0.1〜30重量%、好ましくは1〜5
重量%程度である。担持量が0.1重量%未満である
と、メタンの吸着量が少なく、実用的な天然ガス吸着剤
とはなりにくい。また、30重量%を越えると、活性炭
の細孔の入り口が閉塞され易く、ガスを活性炭の細孔内
に導入、貯蔵することが困難になりやすい。
【0033】前記金属単体又は金属化合物の担持は、慣
用の方法、例えば前記活性炭に金属化合物の溶液を噴霧
し乾燥させる方法や、活性炭を金属化合物の溶液に浸漬
し乾燥させて添着した後、還元あるいは酸化する方法に
よって行うことができる。
【0034】特に、金属酸化物などの難溶性の化合物を
担持する場合には、対応する金属の水酸化物、塩化物、
硫酸塩、硝酸塩等の水溶性の金属化合物の水溶液に活性
炭を浸漬し、必要に応じて、アルカリを添加して水酸化
物とした後、加熱酸化処理することにより目的の金属化
合物が担持された吸着剤を得ることができる。
【0035】こうして得られた金属単体又は金属化合物
が担持された活性炭は、無担持の活性炭の天然ガスやメ
タンの気相バルク濃度(圧力)に対応する吸着量よりも
格段に高い吸着量を示す。例えば、吸着剤の単位重量当
りのガス吸着量は30〜50%程度、単位体積当りのガ
ス吸着量は50〜80%程度増加する。
【0036】そのため、本発明の吸着剤を天然ガス自動
車に使用すると、天然ガスの吸蔵能力が著しく高いた
め、航続距離が大幅に伸びる。また、特に低圧力下にお
いて、無担持活性炭に比べ吸蔵量が多いため、貯蔵容器
を軽量化、小形化できると共に、ガス洩れが生じにく
い。従って、例えばコージェネレーション用クッション
タンクでは、容器をコンパクト化できる。
【0037】
【発明の効果】本発明のメタン吸着剤は、メタンを化学
吸着し得る金属単体等が活性炭に担持されているため、
低圧下であっても多量の天然ガスを効率よく吸着貯蔵す
ることができ、吸着、貯蔵装置をコンパクト化できる。
【0038】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0039】実施例1 BET比表面積が1000m2 /gの活性炭素繊維
((株)アドール製、以下ACF−10という)45g
を前処理用のセルに仕込み、10-5torr以下の真空
度の下、110℃で2時間脱気処理を行った。脱気処理
したACF−10を前処理用セル内に保ったまま室温ま
で放冷し、セル内に空気が混入しないようにしながら、
飽和Mg(NO3 2 水溶液を滴下してACF−10を
埋没させ、完全に浸漬した状態で30℃で24時間保持
した。
【0040】次いで、0.2NNaOH水溶液を滴下し
て溶液中のMg2+イオンをMg(OH)2 として沈澱さ
せるとともに、pHを9に調整した。更に30℃で24
時間保持した後、得られた固形物を500mlの蒸留水
で2回洗浄し、真空乾燥器で一晩乾燥させた。
【0041】こうして得られたMg(OH)2 が担持さ
れたACF−10を、電気炉で空気中、400℃で1時
間焼成して、MgOが担持されたACF−10(以下、
Mg−ACFという)50gを得た。MgOの担持量
は、活性炭に対して11重量%であった。
【0042】上記Mg−ACFのメタンガス吸着能を、
図1に示すメタン吸蔵試験装置を用いて、以下の方法に
より評価した。
【0043】バケット型充填容器の試料室1にMg−A
CFを22g充填し、温度調節器4により温度を300
℃に保ち、真空ポンプ5を用いて、3時間、数torr
の条件で減圧脱気した。次に、試料室を恒温槽6の水に
より20℃に保持し、マスフローメータ2で流量を測定
しながらヘリウムガスを試料室に導入し、圧力計3で圧
力を測定した。ACF−10にはヘリウムは吸着されな
いので、圧力とヘリウムガス導入量から、Mg−ACF
の体積以外の死容積を算出した。
【0044】再度上記条件で脱気した後、メタンガスを
同様に流量を測定しながら試料室に導入し、圧力が安定
した後その圧力を測定した。この圧力と、先に求めた死
容積から死容積部に存在する気体メタン量を算出し、測
定した導入メタンガス量から前記気体メタン量を減じて
ガス吸着量とした。
【0045】圧力を変えて、同様な操作を行い、各圧力
における吸着剤の単位重量当りのガス吸着量を求めた。
その結果を図2に示す。
【0046】比較例1 無担持のACF−10をそのまま前記充填容器に充填
し、実施例1と同様にして、各圧力におけるガス吸着量
を測定した。その結果を図2に併せて示す。
【0047】図2に見られるように、MgOが担持され
たACF−10は、無担持のACF−10に比べ、高い
ガス吸着量を示した。
【0048】実施例2 ACF−10に代えて、BET比表面積が3000m2
/gの粉末活性炭(大阪瓦斯(株)製、以下M−30と
いう)を用いる以外、実施例1と同様の方法にしたがっ
て、MgOが担持されたM−30を調製した。MgOの
担持量は、活性炭に対して18重量%であった。実施例
1と同様にして、ガス吸着量を測定した。その結果を図
3に示す。
【0049】比較例2 無担持のM−30をそのまま前記充填容器に充填し、実
施例1と同様にして、各圧力におけるガス吸着量を測定
した。その結果を図3に併せて示す。
【0050】図3に見られるように、MgOを担持した
M−30は、無担持のM−30に比べ、高いガス吸着量
を示した。
【0051】実施例3 BET比表面積が1500m2 /gの活性炭素繊維
((株)アドール製、以下ACF−15という)45g
を前処理用のセルに仕込み、実施例1と同様の方法によ
り脱気処理を行った。脱気処理したACF−15を前処
理用セル内に保ったまま室温まで放冷し、0.6MFe
2 (SO4 3 水溶液に30分間浸漬した。
【0052】次いで、1NNaOH水溶液を徐々に加
え、溶液が弱アルカリ性になったところで、30℃で6
時間保持した。得られた固形物を、1gのACF−15
当り、2Lの蒸留水で洗浄し、真空乾燥器で24時間乾
燥させて、FeO(OH)が担持されたACF−15
(以下、Fe−ACFという)48gを得た。FeO
(OH)の担持量は、活性炭に対して6.7重量%であ
った。
【0053】このFe−ACFを用い、実施例1と同様
にしてメタンガス吸着量を測定した結果、圧力3500
kPaにおいて、1gのFe−ACF当り95mgのメ
タンが吸着された。
【0054】比較例3 無担持のACF−15をそのまま前記充填容器に充填
し、実施例1と同様にして、メタン吸着量の測定を行っ
た。その結果、圧力3500kPaにおいて、1gのA
CF当り、89mgのメタンが吸着された。
【0055】実施例4 実施例3と同様にして真空脱気したACF−15に、
0.1M硫酸銅−3%アンモニア水溶液を埋没するまで
滴下した後、1NNaOH水溶液で中和し、室温で6時
間保持した。
【0056】次いで、実施例3と同様に洗浄、乾燥し、
Cu(OH)2 が担持されたACF−15を得た。これ
を、10-5torrの真空下、300℃で2時間加熱処
理し、CuOが担持されたACF−15(以下、Cu−
ACFという)を得た。CuOの担持量は、活性炭に対
して12重量%であった。
【0057】このCu−ACFを用い、実施例1と同様
にしてメタン吸着量を測定した結果、圧力3500kP
aにおいて、1gのCu−ACF当り93mgのメタン
が吸着された。
【0058】実施例5 実施例3と同様にして真空脱気したACF−15に0.
2MNi(NO3 2水溶液を埋没するまで滴下した
後、10%KOH水溶液で中和し、室温で6時間保持し
た。
【0059】次いで、実施例3と同様にして、洗浄、乾
燥し、Ni(OH)2 が担持されたACF−15を得
た。これを、10-5torrの真空下、300℃で2時
間加熱処理し、NiOが担持されたACF−15(以
下、Ni−ACFという)を得た。NiOの担持量は、
活性炭に対して7重量%であった。
【0060】このNi−ACFを用いて、実施例1と同
様にしてメタン吸着量を測定した結果、圧力3500k
Paにおいて、1gのNi−ACF当り95mgのメタ
ンが吸着された。
【0061】実施例6 Ni(NO3 2 水溶液に代えて、CoCl2 水溶液を
用いた以外は、実施例5と同様な操作を行い、CoO
(OH)が担持されたACF−15(以下、Co−AC
Fという)を得た。CoO(OH)の担持量は、活性炭
に対して9重量%であった。
【0062】このCo−ACFを用いて、実施例1と同
様にしてメタン吸着量を測定した結果、圧力3500k
Paにおいて、1gのCo−ACF当り98mgのメタ
ンが吸着された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はメタン吸蔵試験装置を示す概略図であ
る。
【図2】図2は実施例1及び比較例1における結果を示
すグラフである。
【図3】図3は実施例2及び比較例2における結果を示
すグラフである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭に、メタンを化学吸着し得る金属
    単体又は金属化合物が担持されているメタン吸着剤。
  2. 【請求項2】 金属が、周期表2A族、6A族、7A
    族、8族、1B族、2B族又は3B族の金属である請求
    項1記載のメタン吸着剤。
  3. 【請求項3】 活性炭のBET比表面積が750m2
    g以上である請求項1記載のメタン吸着剤。
  4. 【請求項4】 金属単体又は金属化合物の担持量が、活
    性炭に対して0.1〜30重量%である請求項1記載の
    メタン吸着剤。
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