JP3215168B2 - N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン(npha)の塩 - Google Patents

N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン(npha)の塩

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C243/00Compounds containing chains of nitrogen atoms singly-bound to each other, e.g. hydrazines, triazanes
    • C07C243/04N-nitroso compounds

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンの
塩、その溶液、およびそれを用いて重合を防止する方法
に関する。
【0002】発明の背景 N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン〔カップフェロ
ン(cupferron)〕のアンモニウム塩は、既知
の重合防止剤であるが、いくつかの欠点を有しており、
それには溶解性が制限されることも含まれている。溶解
性が制限されることによりある種のプロセスの流れにそ
れを加えることは難しい。
【0003】また、N−ニトロソフェニルヒドロキシア
ミンの他の誘導体も知られている(Gros,et a
l.の米国特許第3,426,063号および同第4,
772,740号を参照)。溶媒は使用に適した溶液を
造るのに用いなければならない。これらの溶媒は、しば
しば、使用中に種々の問題の原因となる。カップフェロ
ン(cupferron)は、溶媒例えば水および低級
アルコール類に対して溶解性が制限されている。カップ
フェロンは、次に示した溶媒中において25℃において
溶解性が次のように制限されている:水(12%)、メ
タノール(5.5%)、およびイソプロパノール(0.
38%)、そして疎水性溶媒、すなわち水と混和しない
溶媒には本質的に不溶性である。前記溶媒中におけるカ
ップフェロンの溶解性が制限される結果として、これら
の溶媒の異論の余地のあるほどの多量が、カップフェロ
ンが望ましい防止剤である場合の多くの適用において必
要である。
【0004】カップフェロンの溶液は、変色および黒色
沈殿の生成によって明らかなように、空気の存在におい
て分解される。分解の範囲および速度を最少にするため
には、不活性な雰囲気例えば窒素の存在下で貯蔵するこ
とが必要である。
【0005】カップフェロン溶液の前述の欠点は、前述
のGrosの米国特許に記載されたN−ニトロソフェニ
ルヒドロキシアミンの塩によっては克服されない。それ
どころか、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン(N
PHA)のこれらの塩は、アクリル酸類およびアクリル
酸類のエステル類の重合体生成を防止するのに使用する
には不満足である。そのような単量体の存在において
は、前記アミン塩は、有機脂肪族アミン(例えば、エチ
ルアミン等)の生成を伴って分解する。相応する前記ア
ミン塩の分解によって生成した低沸点アミン(例えば、
1 −C7 脂肪族アミン)は、アクリル酸類の単量体ま
たはアクリル酸類のエステル類の単量体とこれらの低沸
点アミンとが共に蒸溜される実質的な危険性があり、結
果的に、それらの単量体から造られた重合体、例えばポ
リ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸メチル)、およ
びポリ(アクリル酸エチル)の変色を生じる。相応する
前記アミン塩の分解によって生成したより高い沸点を有
するアミン(例えば、C8 −C20脂肪族アミン)は、水
と極めて混合しない。それ故、そのような塩は水を含有
しているアクリル酸系に添加するのには全く満足でな
い。
【0006】従って、アクリル酸類の系およびアクリル
酸エステル類の系に添加することができ、かつそのよう
な系における重合体の望ましくない生成を防止するのに
有効であるNPHAの塩が要求されている。
【0007】発明の記述 現在において、前述の要求を実質的に満たしている化合
物が見出された。これらの化合物においては、NPHA
のこれらの相応するアミン塩の分解によって生成したア
ミンと、蒸溜によって精製されるアクリル酸類の単量体
またはアクリル酸エステル類の単量体とが共に蒸溜され
る危険はない。
【0008】一般的に述べれば、本発明の1つの面は、
新規なNPHAの塩を提供することである。
【0009】更に他の面において、本発明は、単量体特
にアクリル酸類からの望ましくない重合体の生成を防止
するために、新規なNPHAの塩の有効量を前記単量体
に添加することから成る、前記単量体特にアクリル酸類
からの望ましくない重合体の生成を防止する方法に関す
る。
【0010】発明の詳細 本発明の有機アミンのモノ−、ジ−、またはより高く置
換された塩基塩から成る、NPHAの(化学量論的のま
たは非化学量論的の)塩は、(便宜のために)中和形態
において次式によって表わされる:式
【化2】
【0011】〔式中、nは、アミンにおける塩基性窒素
の官能数より少ないか、または等しく、そして好ましく
は1〜3であり、R1 は、水素、アルキル、例えば1−
5個の炭素原子を有する低級アルキル、例えばメチル、
エチル、プロピル、ブチル、ペンチル等、またはヒドロ
キシアルキル、例えば4−5個の炭素原子を有するヒド
ロキシ低級アルキル、例えばヒドロキシメチル、ヒドロ
キシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、
ヒドロキシペンチル等、またはヒドロキシアルコキシア
ルキル、例えばヒドロキシ低級アルコキシ低級アルキ
ル、例えばヒドロキシエトキシエチル、またはヒドロキ
シアルキルアミノアルキル、例えばヒドロキシ低級アル
キルアミノ低級アルキル、例えばヒドロキシエチルアミ
ノエチル等であり、R2 は、水素、前述で定義したよう
なアルキル、アミノアルキル、例えば1−10個の炭素
原子を有するアミノ低級アルキル、例えばアミノメチ
ル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブチル、ア
ミノペンチル、アミノヘキシル、アミノヘプチル、アミ
ノオクチル、アミノノニル、アミノデシル等、またはア
ミノフェニルであり、R3 は、水素、前述で定義したよ
うなアルキル、前述で定義したようなアミノアルキルで
あり、またはR2 およびR3 は、窒素原子と共に結合し
て(R2 およびR3 が窒素原子に結合している)モルホ
リノ環を生成し、ただしR1 がヒドロキシアルキルであ
るときは、R2 およびR3 は、窒素原子と共に結合して
(R2 およびR3 が窒素原子に結合している)置換また
は非置換の、飽和または不飽和の複素環式環、例えば2
−8個の炭素原子を有し、かつ窒素または酸素から選ば
れた1−3個のヘテロ原子、またはそれらの両方を有す
る複素環式環、例えばモルホリノ、ピロリジニル、ピロ
リル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピペルジニル(pi
perdinyl)、ピリジニル、ピリダジニル、ピラ
ジニル、ピペラジニル(piperazinyl)、ト
リアゾリル、トリアジニル、インドリル等を生成し、か
つ前記置換基はアルキル、例えば1−5個の炭素原子を
有する低級アルキル、またはヒドロキシアルキル、例え
ばヒドロキシ低級アルキル、例えばヒドロキシメチル、
ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブ
チル、ヒドロキシペンチル等である〕
【0012】NPHAは利用可能な窒素原子の1、2ま
たは3つに結合して、モノ−、ジ−、またはより高く置
換された塩を生成する。
【0013】前述の塩は、化学量論的化合物であること
は必要でないが、塩基性窒素の官能数は、存在している
NPHA部分の数に少なくとも等しいことだけは必要で
ある。
【0014】本発明のNPHAの塩は、1置換、2置
換、3置換、または選ばれた特別な塩に依存して更に高
い置換でさえあってもよい。
【0015】本発明の塩のいくつかの例には、次の化合
物が包含される。ただしA- は、式
【化3】
【0016】を表わす記号である。
【0017】1. ジエチレントリアミン 1置換物
【化4】
【0018】2置換物
【化5】
【化6】
【0019】3置換物
【化7】
【0020】2. エチレンジアミン 1置換物
【化8】
【0021】2置換物
【化9】
【0022】3. メタフェニレンジアミン 1置換物
【化10】
【0023】2置換物
【化11】
【0024】4. 4−(2−ヒドロキシエチル)モル
ホリン
【化12】
【0025】5. トリブチルアミン
【化13】
【0026】6. 1,4−ブチレンジアミン 1置換物
【化14】
【0027】2置換物
【化15】
【0028】7. 3,3′−イミノビスプロピルアミ
1置換物
【化16】
【0029】2置換物
【化17】
【0030】使用することができる他のアミンには、プ
ロピレンジアミン、ジブチレントリアミン、テトラエチ
ルペンタミン、テトラブチルペンタミン、テトラエチレ
ンジアミン、テトラブチレンジアミン、トリエチルアミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンテトラ
ミン、4−エチルモルホリン、4−ブチルモルホリン、
o−、m−、またはp−アミノアニリンが包含される。
【0031】本発明に使用されるNPHAの塩は、
(1)溶媒中において−この溶媒は次に行う溶媒の蒸溜
によって除去し乾燥した塩を生成させることができる−
アミンとカップフェロンとの等モル比を反応させ、そし
て(2)溶媒としてのアミンの過剰中において、好まし
くは、反応の過程中に発生するアンモニアの除去を助け
るために窒素または不活性ガスで反応系を散布しなが
ら、アミンとカップフェロンとを反応させることにより
造ることができる。
【0032】一般的に、NPHAのこれらの塩の合成に
おいて、過剰なアミンより他の溶媒が望ましい場合に
は、アミンを溶解することが可能な極性有機溶媒を用い
ることができる。反応溶媒として使用するためには、ア
ルコール類が好ましく、特にイソプロパノールが好まし
い。好ましくは、カップフェロンを反応溶媒に加え、次
いで攪拌しながらその溶媒の残りにアミンを加える。一
般的に、カップフェロンは、だいたい化学量論的な量に
おいて加える。すなわち、アミン1モルにつきカップフ
ェロンのほゞ1モルの全部を加えるような量で加える。
しかし、もし過剰のアミンが溶媒として望ましいなら
ば、カップフェロンは化学量論的な量よりも少ない量で
加えてもよい。好ましくは、アミンおよびカップフェロ
ンの等しい重量部を使用する。反応は任意の適当な条件
下で実施する。これらの条件には、例えば約50℃の温
度および大気圧が包含される。反応を完了させるのに必
要とする時間は、使用するアミン、反応温度、および反
応体の相対量に依存する。乾燥塩は、既知の回収方法を
使用してアルコール溶媒から回収することができる。例
えば、回収は、反応混合物を約0℃に冷却し、NPHA
の塩を結晶させることにより行うことができる。
【0033】NPHAの塩は、次の態様:(i)NPH
Aの乾燥塩として、(ii)過剰のアミン中のNPHA
の塩として、または(iii)極性溶剤例えば水または
アルコール類例えばイソプロパノール等中におけるNP
HAの塩を含有する溶液中で、分解なしに長時間に亘っ
て大気中に貯蔵することができる。黒色固体または沈殿
の変色または生成は、数か月に亘って観察されない。
【0034】本発明の他の部分は、蒸溜ユニット(di
stillation unit)にNPHAの塩の有
効量を添加することから成る、蒸溜ユニットにおける重
合性エチレン性不飽和酸、それらのエステル、またはそ
れらの混合物から選ばれたエチレン性不飽和単量体から
の望ましくない重合体の生成を防止する方法を包含して
いる。
【0035】NPHAの塩は、エチレン性不飽和酸およ
びそれらのエステル例えばアクリル酸およびそれらのエ
ステルにおける、望ましくない重合例えば熱重合および
ポプコーン重合体の生成に対する有効な防止剤であるこ
とが見出された。NPHAの塩は、流体相および蒸気相
の両方において望ましくない重合を防止するのに有効で
ある。すなわち、前記のような単量体の液体相における
防止を行うこともできるし、そのような液体相上の蒸気
空間においても防止を行うことができる。
【0036】本明細書に使用されている用語「アクリル
酸」には、置換または非置換のアクリル酸例えばアクリ
ル酸自体、メタクリル酸等が包含される。そのような酸
の単量体エステルには、例えば1−約8個の炭素原子を
有する低級アルカノール、例えばメチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアル
コール、およびオクチル(例えば、2−エチルヘキシ
ル)アルコールと、前記酸とのエステルが包含される。
【0037】種々の防止された単量体溶液は、任意の適
当な温度(例えば、約20℃〜25℃)において、アミ
ン形態における新規な塩化合物の1種またはそれ以上
と、防止されるべき単量体とを単純に混合することによ
って造ることができる。
【0038】所望により、NPHAの塩は、防止される
べき単量体(複数)または単量体(単数)を含有してい
る系の中に導入するか、さもなければ混合する、と理解
すべきである。これらの塩は、そのままで、または溶液
例えば水溶液またはアルコール溶液で添加することがで
きる。
【0039】NPHAの塩は、NPHA塩の任意の有効
量を用いて、全単量体系または他の単量体含有系と混合
してよい。NPHAの塩におけるNPHAの量の基準で
表現した有効量は、一般的に、単量体の約20〜約10
00部/100万部(ppm)の範囲である。単量体
(複数)または単量体(単数)−含有系例えばアクリル
酸類またはそれらのエステル類に、前記の量を添加する
ことにより、前記単量体の熱重合を効果的に防止し、同
時にポプコーン重合体の生成を効果的に防止することが
見出された。有利なことには、達成された防止効果は、
液体相および蒸気相の両方において観察される。
【0040】カップフェロンのNPHAの他の塩への転
化率%は、きわめて重要である。その反応が不完全(カ
ップフェロンの残留量が反応混合物中に残る)であるな
らば、貧弱な防止が観察される。
【0041】次の実施例によって本発明の実際が例示さ
れるが、これらは例示として示されるものであって、本
発明を限定するものとして示されるものではない。前述
した如き本明細書の記述中の全ての量は、特にことわり
がなければ重量によって示してある。
【0042】N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン
の塩の製造 N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンの塩は、乾燥
形態(後述の製造I)および過剰のアミンによる溶液形
態(後述の製造II)の両方において造ることができ
る。これら2つの製造は類似しているが、次のやり方で
異っている:
【0043】(i) カップフェロン:アミンの1:1
モル比を、乾燥塩の製造のために使用した(しかし、ア
ミンが2個のアミノ官能基を有しているならば、2カッ
プフェロン:1アミンのモル比の塩等を造ることが可能
である)。
【0044】(ii) 乾燥塩は、溶液形態の製造のた
めに必要としないイソプロパノールの存在において製造
する。そして、
【0045】(iii) カップフェロン:アミンの5
0%:50%(重量/重量)比は、前記塩の溶液形態の
製造のために使用する。(カップフェロンの分子量は、
使用する任意のアミンの分子量よりも高いでの、通常、
アミンは過剰に存在させる)。全ての場合において、メ
タフェニレンジアミン以外は、使用するアミンは液体で
あり、それ故、これら塩の溶液形態の製造においては、
溶媒を存在させることは必要でない。
【0046】製造I カップフェロンおよびアミンの1:1モル比を使用する
N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアミン塩の
製造 カップフェロン(5g、0.0322モル)およびイソ
プロパノール(15ml)を、25mlの3ツ口丸底フ
ラスコに入れた。(注:NPHAのメタフェニレンジア
ミン塩の製造においては、メタノールを溶媒として使用
し、イソプロパノールを使用しなかった)。攪拌を始
め、そして前記系に(アンモニアを除くために)窒素を
散布し、選択したアミン(0.0322モル)を、フラ
スコの1つの口の隔壁(septum)を通して、予め
秤量した注入器を経由して、フラスコに加えた。次い
で、使用したアミンの正確な量を定めるために、注入器
を再び秤量した。アミンを添加してすぐフラスコを50
℃に加熱し、この温度において約2時間保った。2時間
加熱後、油浴を下にさげ、そしてフラスコを窒素の存在
下で冷却した。必要により、所望の転化が達成されるま
で、反応混合物を更に加熱した(表1の注:bを参
照)。満足な転化が達成されたときは、混合物を窒素の
存在下で妨げることなしに放置し、前記塩を結晶化させ
た。固体を減圧濾過によりフラスコから除き、ヘキサン
で洗い、そして秤量したビーカー(taredbeak
er)中に置いて減圧オーブン中で乾燥させた。次いで
この塩を秤量し、更に使用するまでびん中に貯えた。
【0047】製造II 50:50(重量/重量)カップフェロンおよびアミン
を使用する過剰のアミンにおけるN−ニトロソフェニル
ヒドロキシルアミンのアミン塩(溶液形態)の製造 カップフェロン(〜5g)を、25mlの3ツ口丸底フ
ラスコに入れた。〔注:過剰のアミンにおけるNPHA
のメタフェニレンジアミン(mPD)塩の溶液の製造に
おいては、mPDは固体であるので、溶媒MeOHを使
用することが必要である〕。攪拌を始め、そして前記系
に(アンモニアを除くために)窒素を散布し、選択した
アミン(〜5g)を、フラスコの1つの口の隔壁を通し
て、予め秤量した注入器を経由して、フラスコに加え
た。次いで、使用したアミンの正確な量を定めるため
に、注入器を再び秤量した。アミンを添加してすぐフラ
スコを50℃に加熱し、この温度において約2時間保っ
た。2時間加熱後、油浴を下にさげ、そしてフラスコを
窒素の存在下で冷却した。必要により、所望の転化が達
成されるまで、反応混合物を更に加熱した。満足な転化
が達成されたときは(第1表の注:bを参照)、混合物
をフラスコから除き、秤量し、更に使用するまでびん中
に貯えた。
【表1】
【表2】
【表3】
【0048】実施例7評 価 防止剤の評価方法は、蒸溜条件下におけるNPHAのア
ミン塩の防止性能をモニター(monitoring)
することを包含している。蒸溜装置は、2個の5−トレ
ー オルダーショー カラム セクション(5−tra
y Oldershaw column sectio
ns)によって上に載せられた1リットルの5ツ口蒸溜
フラスコから成っている。フィンガータイプ(fing
er−type)の冷却器および温度計の接合部を有す
る標準の磁気式に調節された還流蒸溜頭部が、オルダー
ショー カラムの頭部に連結されている。
【0049】実験を始める前に、フラスコに、4−メト
キシフェノール(MEHQ;200ppm)、フェノチ
アジン(PTZ;600ppm)およびハイドロキノン
(HQ;60ppm)を含有するアクリル酸(AA)
(500g)を最初に仕込んだ。蒸溜の間、(MEHQ
200ppmで防止した)AAを、90cc/時間の速
度でフラスコに供給した。また、乾燥空気を、20cc
/分の速度で液体レベルの下においてフラスコに供給し
た。蒸溜実験中、還流比を4(すなわち、蒸溜物として
20%を集め、80%を還流させた)に維持し、4時間
続けた。40cc/時間の底部ブリード(bottom
s bleed)を、手で30分毎に20ccで除い
た。
【0050】各実験において、20cc/時間の速度
で、液体相防止剤溶液(アクリル酸中にPTZおよびH
Qの各1.0重量%)をカラムの頭部から冷却器に供給
した。これは、(i)蒸溜物試料が適当に防止されてい
ること、および(ii)実験が、蒸溜装置のカラム内の
トレー(trays)上の不適当な液体相防止に起因し
て早まって失敗しないこと、を確保するためである。
【0051】NPHAの塩は、(もし水が指示されてい
なければ)AAによる溶液として、10cc/時間の速
度でフラスコに供給した。加える防止剤の量は、フラス
コ内の液体容量に基づいて(NPHAとして)ppmで
活性成分として表わされる。
【0052】4時間の実験の間、蒸溜装置は、蒸溜頭部
における重合体の任意の目視証拠物をモニターした。そ
れらを結果を示す方法としては、液体の飛沫が起らない
場合の、そしておそらく蒸気の凝縮がある場合の、蒸溜
頭部における重合体の斑点(specks)を数えるこ
とが含まれている。
【0053】NPHAの塩の結果および(カップフェロ
ンおよびNPHAのエタノールアミン塩を包含する)い
くつかの標準の結果を第2表に示した。特にことわりが
なければ、第2表に示されている数は、≦1mmのサイ
ズの重合体の斑点の数を表わしている。
【0054】実施例8アミンとアクリル酸との共沸の研究 使用したアミンは、エチレンジアミンの0ppmを示し
ているエチレンジアミン塩の蒸溜物について行ったHP
LC研究によって示されているように、アクリル酸と共
沸しなかった。
【表4】
【0055】実施例9カップフェロン:活性度の転化率% 次は、カップフェロンの多量が反応混合物中にまだ残っ
ているときは、活性度は減少することを示している。
【表5】
【0056】実施例10物 性 次の第4表は、温度30℃および7℃におけるNPHA
のエチレンジアミン(EDA)塩の水溶液の異った濃度
における粘度を示した。比較のために、水は、30℃お
よび7℃において、それぞれ0.7975cpおよび
1.428cpの粘度を有している。エチレングリコー
ルは、20℃において、19.9cpの粘度を有してい
る。
【表6】
【0057】前記溶液の粘度は、異った温度における工
場条件(plant conditions)下で前記
溶液を容易に取扱うことができることを示している。
【0058】また、扱い易い粘度を有する防止剤溶液に
加えて、そのような溶液が、防止問題の原因となりうる
冷い気候の間で凍結しないことも重要である。NPHA
のエチレンジアミン塩20%、エチレンジアミン10
%、および水70%を含有する溶液の凍結点は、−12
℃〜−17℃であると測定された。
【0059】エチレンジアミン塩の水溶液を3か月間モ
ニターしたが、この期間中に、黒色固体および分解生成
物は観察されなかった。本発明はその実施態様として以
下のものを含む。 1. 化学式(I)において、Rが、水素または低級
アルキルであり、Rが、水素、低級アルキル、または
アミノ低級アルキルであり、そしてRは、低級アルキ
ルまたはアミノ低級アルキルであり、ただしRが低級
アルキルであるときは、RおよびRは、低級アルキ
ルであるN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン(N
PHA)の塩。 2. Rが、水素またはブチルであり、Rが、水
素、ブチル、またはアミノエチルであり、そしてR
は、ブチルまたはアミノエチルであり、ただしR
ブチルであるときは、RおよびRは、ブチルであ
る、前記第1項に記載の塩。 3. Rが、水素であり、そしてRおよびRがア
ミノエチルである、前記第2項に記載の塩。 4. RおよびRが水素であり、そしてRがアミ
ノエチルである、前記第2項に記載の塩。 5. R、RおよびRがブチルである、前記第2
項に記載の塩。 6. エチレン性不飽和単量体に請求項1の塩の有効量
を添加することから成る、エチレン性不飽和単量体から
望ましくない重合体が生成するのを防止する方法。 7. 単量体が不飽和の酸またはエステルである、前記
第6項に記載の方法。 8. 蒸溜前に塩を単量体に添加する、前記第7項に記
載の方法。 9. 塩が水性媒質中にある、前記第8項に記載の方
法。 10. 前記第1項の塩を使用する、前記第6項に記載
の方法。 11. 前記第2項の塩を使用する、前記第6項に記載
の方法。 12. 前記第3項の塩を使用する、前記第6項に記載
の方法。 13. 前記第4項の塩を使用する、前記第6項に記載
の方法。 14. 前記第5項の塩を使用する、前記第6項に記載
の方法。 15. (a)エチレン性不飽和単量体、および(b)
請求項1の塩の重合防止量を含有する、組成物。 16. 単量体が、置換または非置換のアクリル酸また
はそれらの塩である、前記第15項に記載の組成物。 17. 単量体がアクリル酸である、前記第15項に記
載の組成物。
フロントページの続き (72)発明者 サムエル フランクリン リード,ジュ ニア アメリカ合衆国テキサス州シーブルッ ク,ハイノール 4002 (72)発明者 ウィリアム バウアー,ジュニア アメリカ合衆国ペンシルバニア州ハンテ ィンドン バレー,ウィンスロップ ロ ード 2046 (56)参考文献 特開 昭63−126853(JP,A) 米国特許4772740(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 243/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔式中、Rは、水素、アルキル、またはヒドロキシア
    ルキルであり、Rは、水素、アルキル、アミノアルキ
    ル、またはアミノフェニルであり、Rは、アルキル、
    またはアミノアルキルであり、またはRおよびR
    は、窒素原子と共に結合して置換または非置換の、飽
    和または不飽和の複素環式環を生成し、ただしRがヒ
    ドロキシルアルキルであるときは、RおよびRは共
    に結合して(RおよびRが窒素原子に結合してい
    る)複素環式環を生成し、そしてRがアルキルである
    ときは、RおよびRはアルキルであり、nは、アミ
    ンにおける塩基性窒素の官能数より少ないか、または等
    しい〕を有する、N−ニトロソフェニルヒドロキシルア
    ミン(NPHA)の塩。
  2. 【請求項2】 エチレン性不飽和単量体に請求項1の塩
    の有効量を添加することから成る、エチレン性不飽和単
    量体から望ましくない重合体が生成するのを防止する方
    法。
  3. 【請求項3】 (a)エチレン性不飽和単量体、および
    (b)請求項1の塩の重合防止量を含有する、組成物。
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