JP3215133B2 - 消炎鎮痛外用剤 - Google Patents

消炎鎮痛外用剤

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消炎鎮痛外用剤に関し、
詳しくは薬効成分として非ステロイド及び/又はステロ
イド系消炎鎮痛薬物を含む消炎鎮痛外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在市販されている非ステロイド系消炎
鎮痛外用剤(インドメタシン、ケトプロフェンなどの非
ステロイド系消炎鎮痛薬物を含むもの)及びステロイド
系消炎鎮痛外用剤(酢酸ヒドロコルチゾンやプレドニゾ
ロンなどのステロイド系消炎鎮痛薬物を含むもの)の剤
型には、水性ゲル軟膏剤、溶液剤、クリーム剤、テープ
剤などがある。溶液剤はその使用性、簡便性の良さか
ら、クリーム剤は、保湿性などの付随した感触の良さか
ら、また、テープ剤は薬物の徐放化という利点から使用
されている。その中でもゲル軟膏剤は、特に経皮吸収性
が優れていることから非ステロイド系及びステロイド系
消炎鎮痛外用剤の剤型として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述のよ
うなゲル軟膏剤は、薬効成分である非ステロイド系消炎
鎮痛薬物やステロイド系消炎鎮痛薬物の溶解性、経皮吸
収性の向上を目的として多量の低級アルコール(エタノ
ール、イソプロパノールなど)及び多価アルコール(プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、
ポリエチレングリコール400など)を必須成分として
含有しているため、皮膚に対する刺激性という安全性面
から問題がある。
【0004】また、このゲル軟膏剤を皮膚に塗布したと
き通常は塗布面を密封するという手段を採らないため、
基剤中の低級アルコールは直ちに揮散し、薬効成分の結
晶が析出するという問題もあるし、又その結果、薬効成
分の経皮吸収性が妨げられるという問題もある。
【0005】一方、経皮吸収促進剤の配合によって薬効
成分の経皮吸収性向上を目指した研究も行なわれて
る。経皮吸収促進剤としては、ジメチルスルフォキシド
(DMSO)やジメチルフォルムアミド(DMF)など
が知られている。しかし、経皮吸収性を向上するには、
多量の経皮吸収促進剤の添加が必要なので、前記アルコ
ール類と同様、経皮吸収促進剤の皮膚に対する刺激性な
どの安全性面から問題があり、また経皮吸収促進効果に
おいて満足できるものとは言えず、未だ実用化に至って
いないのが現状である。本発明の目的は、少なくとも経
皮吸収性に優れた消炎鎮痛外用剤を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような状況におい
て、本発明者らは上記問題点を解決するため種々検討し
た結果、消炎鎮痛薬物に特定の基剤成分を配合すれば、
経皮吸収性、安全性、安定性共に優れた消炎鎮痛外用剤
が得られることを見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、薬効成分として非ス
テロイド系及び/又はステロイド系消炎鎮痛薬物と、7
0%以上のフォスファチジルエタノールアミンを含有す
る燐脂質とを含有し、尿素、ニコチン酸及びそのエステ
ル、ピリジンアルコール、硫酸バメタン、シクランデレ
ートの各含有量が外用剤全量に対していずれも0重量%
である消炎鎮痛外用剤を提供するものである。前記燐脂
質は、90%以上のフォスファチジルエタノールアミン
を含有するもの(さらには、実質的にフォスファチジル
エタノールアミンのみを含有するもの)にすることがで
きる。 また本発明は、薬効成分としての非ステロイド系
及び/又はステロイド系消炎鎮痛薬物と、卵黄、大豆及
び動物の神経系のうちの少なくとも1種から抽出された
抽出物又は化学合成物であってフォスファチジルエタノ
ールアミンの純度が70%以上のものとを含有し、尿
素、ニコチン酸及びそのエステル、ピリジンアルコー
ル、硫酸バメタン、シクランデレートの各含有量が外用
剤全量に対していずれも0重量%である消炎鎮痛外用剤
を提供するものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】<1> 本発明の消炎鎮痛薬物 本発明の外用剤の薬効成分として使用される消炎鎮痛薬
物としては、非ステロイド系のものでは例えば、インド
メタシン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、
ジクロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、ブフェキ
サマック、イブプロフェン、ナプロキセン、フルビプロ
フェン、フェンブフェン、メフェナム酸、ピロキシカム
などが挙げられる。
【0010】また、ステロイド系のものでは例えば、ヒ
ドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロ
ン、デキサメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノ
ロンアセトニド、フルメタゾン、フルオシノニド、ベク
ロメタゾン、フルオシノロン、フルオメトロン、フルド
キシコルチド、クロベタゾン、クロベタゾール及びこれ
らステロイドのエステル、ケタール、アセタール及びヘ
ミアセタール誘導体などが挙げられる。
【0011】 <2> フォスファチジルエタノールアミン 本発明の消炎鎮痛外用剤に使用されるフォスファチジル
エタノールアミンは、卵黄、大豆および動物の神経系等
に由来するもの又は化学合成物であり、抽出物の形で用
いる場合には純度的に70%以上、特には90%以上の
ものが好ましく使用される。
【0012】<3> 本発明の消炎鎮痛外用剤 本発明の消炎鎮痛外用剤を製造するには、基本的には非
ステロイド系及び/又はステロイド系消炎鎮痛薬物の1
種以上と、フォスファチジルエタノールアミンとを均一
に混合すればよい。
【0013】消炎鎮痛薬物の配合量は、その成分によっ
て異なるが、一般に外用剤全量に対し0.001〜5%
(重量%、以下同様)が好ましい。
【0014】フォスファチジルエタノールアミンの配合
量は、対象とする適応症、剤型及び含有する消炎鎮痛薬
物の種類及び量等によって異なるが、通常外用薬の全量
に対して0.1〜30%、好ましくは0.1〜10%、
特に好ましくは0.2〜7%である。フォスファチジル
エタノールアミンの量がこの範囲より少ないと薬剤の経
皮吸収効果が十分でなく、必要以上に使用しても効果が
それに比例して増強されず皮膚がべたつく等の好ましく
ない作用がでることがあるので前記範囲が好ましい。
尚、フォスファチジルエタノールアミンの配合量は、フ
ォスファチジルエタノールアミンの純度に基づいて決定
される。
【0015】消炎鎮痛薬物、フォスファチジルエタノー
ルアミンに加えて本発明の消炎鎮痛外用剤には、意図す
る用途によって他の成分を配合することができ、常法に
より各種のレオロジカルな性状を持つ製剤を製造するこ
とが可能である。
【0016】このような剤型の種類としては、溶液、コ
ロライド溶液、乳化ローション、O/Wクリーム(親水
クリーム)、水性ゲルのような、水相が連続性である水
性混合物や、溶液、W/Oクリーム(親油クリーム)、
例えばプラスチベースのようなゲル基剤、乳化剤を油脂
に添加した吸水軟膏、親水軟膏など、油相が連続相であ
る油性混合物を製造することができ、さらにポリエチレ
ングリコール混合物等の非水性の水溶性基剤を製造する
ことができる。また、固体分散剤を添加した振とうロー
ションのような懸濁基剤の製造も可能である。
【0017】これらの剤型を製造するために使用される
油脂成分、乳化剤、分散剤、ゲル化剤としては、通常化
粧品や医薬用外用剤に使用される公知の物質を使用する
ことができる。
【0018】油脂成分としては、飽和脂肪酸(C8 〜C
19)トリグリセライド、不飽和脂肪酸(C8 〜C19)ト
リグリセライド、直鎖脂肪酸(C8 〜C19)トリグリセ
ライド、分岐脂肪酸(C8 〜C19)トリグリセライド等
のトリグリセライド類、固体パラフィン、流動パラフィ
ン、スクワレン、スクワラン、プリスタン、ワセリン、
マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン粉末等の
炭化水素類、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の脂
肪族高級アルコール類、パルミチン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、リノレイン酸、リノール酸等の高級脂肪酸
類、ミツロウ、カルナウバロウ、鯨ロウ、ラノリン、水
添ラノリン、硬質ラノリン、カルデリラロウ等の高級脂
肪酸と高級アルコールとのエステル類、イソプロピルミ
リステート、イソプロピルパルミテート等の高級脂肪酸
と低級アルコールとのエステル類などが使用できる。
【0019】乳化剤及び分散剤としては、アニオン系、
カチオン系、非イオン系界面活性剤の何れも使用できる
が、皮膚に対する刺激性の少ない点から非イオン系界面
活性剤を使うと有利である。非イオン系界面活性剤とし
て、例えばグリセリルモノステアレート等の脂肪酸モノ
グリセライド類、ソルビタンモノラウレート等のソルビ
タン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンステアレー
ト等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエー
テル類が挙げられる。
【0020】ゲル化剤としては、例えば、カルボキシメ
チルセルロース、セルロースゲル、カーボポールゲル、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、各種
ガム類を挙げることができる。これらの油脂成分、乳化
剤、分散剤及びゲル化剤は、単独であるいは組み合わせ
て使用することができる。
【0021】本発明の消炎鎮痛外用剤には皮膚に対する
湿潤作用を増加させて、薬物の経皮吸収性をさらに向上
させるために保湿剤を添加したり、また、皮膚に対して
静菌作用と共に冷却作用を与えるためにアルコールを添
加することは有利である。保湿剤としては、プロピレン
グリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、ジグリセリン、トリグリ
セリン等のポリグリセリン、グルコース、マルトース、
マルチトール、ショ糖、フラクトース、スレイトール、
エリスリトール、ソルビット、澱粉分解糖等があげられ
る。尚、保湿剤及びアルコールの添加量は、皮膚に対し
て刺激を与えない程度とする。
【0022】本発明の消炎鎮痛外用剤には、さらに安定
性を増加するために、酸化防止剤、キレート剤、防腐剤
等を必要に応じて添加することが好ましい。酸化防止剤
としては、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒド
ロキシアニソール、トコフェロールピロ亜硫酸ナトリウ
ム、アセトンソジウムビサルフェート等が挙げられる。
防腐剤としては、p−オキシ安息香酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルエステル(以下それぞれメチルパ
ラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパ
ラベンという)、o−フェニルフェノール、デヒドロ酢
酸及びその塩及びp−クレゾール、m−クレゾール、p
−クロル−m−キシレノール等を使用することができ
る。キレート剤としてはEDTA(エチレンジアミンテ
トラ酢酸)、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオグリセ
リンを使用することができる。
【0023】また、本発明の消炎鎮痛外用剤には、クエ
ン酸、乳酸、酒石酸等を添加してpHを調節することが
好ましい。調節すべきpHは、製剤の安定性に基づいて
決定されるが、通常中性ないし弱酸性とすることが好ま
しい。また、必要に応じて香料を微量添加することがで
きる。さらに、本発明の消炎鎮痛外用剤に、抗生物質、
抗ヒスタミン剤、殺菌剤、ビタミン類を一つ以上組み合
わせて配合することもできる。
【0024】
【作用】本発明の消炎鎮痛外用剤は、基剤成分としてフ
ォスファチジルエタノールアミンの作用により、前述の
ように各種の剤型に形成できる。しかもこれらの剤型に
おいては、含有する消炎鎮痛薬物である非ステロイド及
びステロイドの経皮吸収性が著しく増加し(バイオアベ
イラビリティ)、作用も増強するので湿疹、苔鮮、魚鱗
症、乾鮮、筋肉痛、関節炎等の炎症性疾患に適用するこ
とにより、その症状を消失、又は軽快させることができ
る。
【0025】また、本発明の消炎鎮痛外用剤は、前記基
剤成分の使用により、有効成分である消炎鎮痛非ステロ
イド及びステロイドの損失がなく、しかも皮膚に長時間
にわたり分散貯留せしめ、これらの非ステロイド及びス
テロイドの効果を有効に発揮せしめることができる。さ
らに、本発明の消炎鎮痛外用剤は、同様な理由から経時
的に安定で、着色等の変化も少ない。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0027】〔実施例1〜2、比較例1〜3〕オイルゲ
ル 本発明の消炎鎮痛外用剤として、消炎鎮痛薬物としてイ
ンドメタシンを含む実施例について説明する。尚、比較
例としてはフォスファチジルエタノールアミンをフォス
ファチジルコリンに置換したもの、及びフォスファチジ
ルエタノールアミンを除去したものを用いた。
【0028】<製 法>表1に記載の各成分を混合し、
オイルゲル状の消炎鎮痛外用剤を製造した。
【0029】
【表1】
【0030】<消炎鎮痛薬物の経皮吸収試験>上記の各
実施例及び比較例の消炎鎮痛外用剤の消炎鎮痛薬物の経
皮吸収量を、拡散セル試験法により測定した。除毛した
モルモット背部皮膚を摘出し、この皮膚をシンク(Si
nk)タイプの拡散セルに装着し、ドナー側に各実施例
あるいは比較例の外用剤(検体)を塗布し、レセプター
側には、pH7.4のリン酸緩衛生理食塩水を用い、3
7℃の恒温状態でレセプター側より一定量サンプリング
し、高速液体クロマトグラフィーによりレセプター側に
経皮透過してきた薬剤量を定量し、経皮吸収量とした。
48時間後の経皮吸収率を表2に示した。
【0031】
【表2】
【0032】この結果から明かなように、本発明の消炎
鎮痛外用剤は、比較品に比べて薬物の経皮吸収を促進す
る効果に優れている。
【0033】[実施例3〜4、比較例4〜6] O/W
クリーム 次に、本発明の消炎鎮痛外用剤として、O/Wクリーム
における実施例を説明する。尚、比較例としてはフォス
ファチジルエタノールアミンをフォスファチジルコリン
に置換したもの、及びフォスファチジルエタノールアミ
ンを除去したものを用いた。
【0034】<製法>表3記載の各成分を混合し、O/
Wクリーム状の各消炎鎮痛外用剤を製造した。
【0035】
【表3】
【0036】<消炎鎮痛薬物の経皮吸収試験>実施例3
〜4及び比較例4〜6の各消炎鎮痛外用剤について、消
炎鎮痛薬物の経皮吸収率を前記と同様に測定した。その
結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】この結果から明らかなように、本実施例の
消炎鎮痛外用剤は、オイルゲル同様にO/Wクリームに
おいても、比較品に較べて薬物の経皮吸収を促進する効
果に優れている。
【0039】[実施例5〜6、比較例7〜9] 水性ゲ
ル 次に、本発明の消炎鎮痛外用剤として、消炎鎮痛薬物と
してケトプロフェンを含む水性ゲルにおける実施例を説
明する。尚、比較例としてはフォスファチジルエタノー
ルアミンをフォスファチジルコリンに置換したもの、及
びフォスファチジルエタノールアミンを除去したものを
用いた。
【0040】<製法>表5記載の各成分を混合し、水性
ゲル状の各消炎鎮痛外用剤を製造した。
【0041】
【表5】
【0042】<消炎鎮痛薬物の経皮吸収試験>実施例5
〜6及び比較例7〜9の各消炎鎮痛外用剤について、消
炎鎮痛薬物の経皮吸収率を前記と同様に測定した。その
結果を表6に示す。
【0043】
【表6】
【0044】この結果から明らかなように、本実施例の
消炎鎮痛外用剤においても、比較品に較べて薬物の経皮
吸収を促進する効果に優れている。
【0045】[実施例7〜8、比較例10〜12] W
/Oクリーム 次に、本発明の消炎鎮痛外用剤として、消炎鎮痛薬物と
してプレドニゾロンアセテートを含むW/Oクリームに
おける実施例を説明する。尚、比較例としてはフォスフ
ァチジルエタノールアミンをフォスファチジルコリンに
置換したもの、及びフォスファチジルエタノールアミン
を除去したものを用いた。
【0046】<製法>表7記載の各成分を混合し、W/
Oクリーム状の各消炎鎮痛外用剤を製造した。
【0047】
【表7】
【0048】<消炎鎮痛薬物の経皮吸収試験>実施例7
〜8及び比較例10〜12の各消炎鎮痛外用剤につい
て、消炎鎮痛薬物の経皮吸収率を前記と同様に測定し
た。その結果を表8に示す。
【0049】
【表8】
【0050】この結果から明らかなように、本実施例の
消炎鎮痛外用剤においても、比較品に較べて薬物の経皮
吸収を促進する効果に優れている。
【0051】[実施例9〜10、比較例13〜15]
軟膏 次に、本発明の消炎鎮痛外用剤として、消炎鎮痛薬物と
してヒドロコルチゾンを含む軟膏における実施例を説明
する。尚、比較例としてはフォスファチジルエタノール
アミンをフォスファチジルコリンに置換したもの、及び
フォスファチジルエタノールアミンを除去したものを用
いた。
【0052】<製法>表9記載の各成分を混合し、軟膏
状の各消炎鎮痛外用剤を製造した。
【0053】
【表9】
【0054】<消炎鎮痛薬物の経皮吸収試験>実施例9
〜10及び比較例13〜15の各消炎鎮痛外用剤につい
て、消炎鎮痛薬物の経皮吸収率を前記と同様に測定し
た。その結果を表10に示す。
【0055】
【表10】
【0056】この結果から明らかなように、本実施例の
消炎鎮痛外用剤においても、比較品に較べて薬物の経皮
吸収を促進する効果に優れている。
【0057】[実施例11〜12、比較例16〜18]
親水性軟膏 次に、本発明の消炎鎮痛外用剤として、消炎鎮痛薬物と
してイブプロフェンを含む親水性軟膏における実施例を
説明する。尚、比較例としてはフォスファチジルエタノ
ールアミンをフォスファチジルコリンに置換したもの、
及びフォスファチジルエタノールアミンを除去したもの
を用いた。
【0058】<製法>表11記載の各成分を混合し、親
水性軟膏状の各消炎鎮痛外用剤を製造した。
【0059】
【表11】
【0060】<消炎鎮痛薬物の経皮吸収試験>実施例1
1〜12及び比較例16〜18の各消炎鎮痛外用剤につ
いて、消炎鎮痛薬物の経皮吸収率を前記と同様に測定し
た。その結果を表12に示す。
【0061】
【表12】
【0062】この結果から明らかなように、本実施例の
消炎鎮痛外用剤においても、比較品に較べて薬物の経皮
吸収を促進する効果に優れている。
【0063】
【発明の効果】本発明の消炎鎮痛外用剤は、基剤成分と
して70%以上のフォスファチジルエタノールアミン
含有する燐脂質を使用することにより、薬効成分として
の非ステロイド及びステロイド系消炎鎮痛薬物の経皮吸
収性を促進させ、バイオアベイラビリティーを向上さ
せ、且つ外用剤の安全性、安定性、使用性に優れたもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/54 A61K 31/54 31/60 31/60 45/08 45/08 47/24 47/24 A61P 29/00 A61P 29/00 (56)参考文献 特開 平1−242521(JP,A) 特開 平1−174355(JP,A) 特開 昭61−172831(JP,A) 特開 昭58−150508(JP,A) 特開 昭56−135416(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/06 A61K 9/107 A61K 31/19 A61K 31/195 A61K 31/405 A61K 31/54 A61K 31/60 A61K 45/08 A61K 47/24 A61P 29/00 CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬効成分として非ステロイド系及び/又
    はステロイド系消炎鎮痛薬物と、70%以上のフォスフ
    ァチジルエタノールアミンを含有する燐脂質とを含有
    し、 尿素、ニコチン酸及びそのエステル、ピリジンアルコー
    ル、硫酸バメタン、シクランデレートの各含有量が外用
    剤全量に対していずれも0重量%であることを特徴とす
    消炎鎮痛外用剤。
  2. 【請求項2】前記燐脂質は、90%以上のフォスファチ
    ジルエタノールアミンを含有することを特徴とする請求
    項1に記載の消炎鎮痛外用剤。
  3. 【請求項3】前記燐脂質は、実質的にフォスファチジル
    エタノールアミンのみを含有することを特徴とする請求
    項1に記載の消炎鎮痛外用剤。
  4. 【請求項4】薬効成分としての非ステロイド系及び/又
    はステロイド系消炎鎮痛薬物と、卵黄、大豆及び動物の
    神経系のうちの少なくとも1種から抽出された抽出物又
    は化学合成物であってフォスファチジルエタノールアミ
    ンの純度が70%以上のものとを含有し、 尿素、ニコチン酸及びそのエステル、ピリジンアルコー
    ル、硫酸バメタン、シクランデレートの各含有量が外用
    剤全量に対していずれも0重量%であることを特徴とす
    る消炎鎮痛外用剤。
  5. 【請求項5】非ステロイド系消炎鎮痛薬物が、インドメ
    タシン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、ジ
    クロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、ブフェキサ
    マック、イブプロフェン、ナプロキセン、フルビプロフ
    ェン、フェンブフェン、メフェナム酸及びピロキシカム
    から選ばれることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    一に記載の消炎鎮痛外用剤。
  6. 【請求項6】ステロイド系消炎鎮痛薬物が、ヒドロコル
    チゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキ
    サメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセ
    トニド、フルメタゾン、フルオシノニド、ベクロメタゾ
    ン、フルオシノロン、フルドキシコルチド、クロベタゾ
    ン、クロベタゾール及びこれらステロイドのエステル、
    ケタール、アセタール及びヘミアセタール誘導体から選
    ばれることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に
    載の消炎鎮痛外用剤。
  7. 【請求項7】フォスファチジルエタノールアミンの含有
    量が外用剤全量に対して0.1〜30重量%である請求
    項1〜6のいずれか一に記載の消炎鎮痛外用剤。
  8. 【請求項8】前記薬効成分の経皮吸収性を促進させる多
    価アルコール及び低級アルコールの含有量が外用剤全量
    に対して0重量%であり、剤型が乳化ローション、O/
    Wクリーム及びW/Oクリームのいずれか一である請求
    項1〜7のいずれか一に記載の消炎鎮痛外用剤。
JP32365291A 1991-11-12 1991-11-12 消炎鎮痛外用剤 Expired - Fee Related JP3215133B2 (ja)

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