JP3214651B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JP3214651B2
JP3214651B2 JP24568194A JP24568194A JP3214651B2 JP 3214651 B2 JP3214651 B2 JP 3214651B2 JP 24568194 A JP24568194 A JP 24568194A JP 24568194 A JP24568194 A JP 24568194A JP 3214651 B2 JP3214651 B2 JP 3214651B2
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信彦 桑原
規益 池端
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動送風機の駆動を設
定する操作部をホースに設けた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホースに電動送風機の駆動を設定
する操作部を設けた電気掃除機としては、例えば特開平
5−337063号公報に記載の構成が知られている。
【0003】この特開平5−337063号公報に記載
の電気掃除機は、例えばスイッチなどが配設された手許
操作部の操作により、ホースに通した電線を介して電動
送風機や吸込口体に設けたパワーブラシの駆動を設定し
て駆動させ、掃除を行うものである。
【0004】しかしながら、この特開平5−33706
3号公報に記載の電気掃除機は、ホースに電線を通して
いるため、ホースの製造性が低下するとともに、ホース
の重量が増大し、ホースの取扱性が低下して掃除作業性
が低下する。さらに、掃除中やホースの収納の際のホー
スの屈曲などにより、ホース内の電線が断線するおそれ
がある問題がある。
【0005】一方、これらの問題点に鑑みて、従来、ホ
ース内に電線を通さず、信号媒体として赤外線を発信す
る発信手段をホースの把持部に設けて、この赤外線を電
気掃除機本体に設けた受信手段に受信させて電動送風機
の駆動を設定する構成の電気掃除機が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の赤外線を信号媒体に用いて電動送風機の駆動を設定
する電気掃除機において、掃除中の把持部の取扱によ
り、赤外線の発信方向が電気掃除本体に向いていない場
合、受信手段にて発信された赤外線を受信できない場合
がある。また、ホースが長くなると、伝播距離が長くな
り受信できなくなる場合や、家具などに赤外線が遮断さ
れて受信できなくなる場合がある。
【0007】さらに、赤外線を信号媒体に用いた他の電
気機器との赤外線の干渉により、誤作動するおそれがあ
る問題がある。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、ホースが重くならず、確実に電動送風機の駆動状態
を設定できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電気掃除機は、
電気掃除機本体と、この電気掃除機本体に設けられた吸
塵用の電動送風機と、前記電気掃除機本体に連通され風
路を形成するホースと、このホースに設けられ前記電動
送風機を所定の駆動状態に設定する操作部と、前記ホー
スに設けられ前記操作部の操作により所定の音波を風路
内に発信する音波発信手段と、前記風路内における前記
音波発信手段より風下側でかつ前記電動送風機より風上
側に位置して前記電気掃除機本体に設けられ、前記所
定の音波を受信する音波受信手段と、記音波受信手段
で受信した音波に基づいて前記電動送風機を制御する制
御手段とを具備したものである。
【0010】
【作用】本発明の電気掃除機は、ホースの操作部の操作
により音波発信手段から所定の音波を風路内に発信し、
この風路内を伝播する音波を風路内における音波発信手
段より風下側でかつ電動送風機より風上側に位置する
気掃除機本体に設けた音波受信手段受信して、制御
手段により電動送風機を制御するため、電線を必要とせ
ず、ホースにより他の電気機器と干渉せず遮断されるこ
となく確実に伝送経路が確保でき、また、風路風上
に位置する音波発信手段から風下に位置する音波受信手
段へと音波の媒体となる風が流れるため、音波は確実に
音波受信手段に到達するので、電動送風機の駆動状態の
設定が確実となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の電気掃除機の一実施例の構成
を図面を参照して説明する。
【0012】図3ないし図7において、1は電気掃除機
本体で、この電気掃除機本体1は、上面を開口し下面を
閉塞した有底四角筒状の下部本体ケース2と、下面を開
口した四角筒状で下部本体ケース2の上端に接合されて
下部本体ケース2の上面の開口を閉塞する上部本体ケー
ス3と、上部本体ケース3の上面開口部3aを開閉自在に
閉塞する蓋体4とからなる中空箱状に構成された本体ケ
ース5を有している。
【0013】そして、電気掃除機本体1には、上部本体
ケース3の前面に長手方向が上下方向に沿った長方形状
のホース口7が開口形成されているとともに、ホース8
の把持部9を着脱自在に係止する図示しない係止手段が
設けられている。さらに、上部本体ケース3のホース口
7が開口する側の反対側である後面には、上方に開口す
る箱状の付属品収納部11が設けられている。そして、こ
の付属品収納部11内には、取付フランジ12が設けられ、
この取付フランジ12は鶴口13や家具ブラシ、吸込口体1
4、延長管15などの付属品を保持するようになってい
る。なお、この付属品収納部11には、塵埃などの侵入を
防止すべく上面の開口を開閉自在に閉塞する蓋などを設
けてもよい。
【0014】また、電気掃除機本体1には、下部本体ケ
ース2のホース口7が開口する側である前面の下部に
は、ゴムや軟質ウレタンなどの緩衝部材16が設けられ、
上部本体ケース3のホース口7が開口する側の反対側で
ある後面側の側面下部に、ホース口7の開口方向と直交
する方向に沿って回転自在に軸支された従動輪17が設け
られている。
【0015】さらに、上部本体ケース3の上面には、側
面の縁近傍の略中央に、上下方向に細長いハンドル穴部
18が設けられ、このハンドル穴部18にハンドル部19が摺
動自在に挿入されている。そして、このハンドル部19
は、把持される略細長棒状の握り部20と、この握り部20
の長手方向の両端が同方向に折曲形成された脚部21とに
て略コ字状に形成され、脚部21がハンドル穴部18に上下
方向に摺動可能に挿入されて、ハンドル部19が上部本体
ケース3の上下方向に沿って進退自在に設けられてい
る。なお、このハンドル部19は、ストッパなどによりハ
ンドル部19を上方に引き出した状態が維持できるように
なっている。
【0016】そして、電気掃除機本体1は、緩衝部材16
および従動輪17により床面Fに載置された通常時では、
緩衝部材16と床面Fとの摩擦により停止した状態で、電
気掃除機本体1を移動する場合には、図12に示すよう
に、ハンドル部19を上方に引き出し、緩衝部材16を床面
Fから離間した状態でハンドル部19を押したり引くなど
の操作により従動輪17を走行させる。
【0017】また、上部本体ケース3の内面側には、図
3に示すように、内周面が略円筒状となるドラム室23を
形成するガイド部24が設けられている。そして、このガ
イド部24の一部が切り欠かれてホース口7の周縁に連続
され、内周側のドラム室23がホース口7を介して外部に
連通されるようになっている。
【0018】さらに、このガイド部24には、図6および
図7に示すように、ホース口7の上下方向の両端縁の近
傍に位置して壁状に内方に向けて突出するローラ保持部
25が対向して形成され、これら対向するローラ保持部2
5,25間には、軸方向がホース口7の上下方向の両側縁
に沿ったホースローラ26,26が回転自在に1対軸支され
ている。
【0019】一方、図3ないし図5および図7におい
て、31は巻取ドラムで、この巻取ドラム31は、一端に集
塵開口部31a を開口し他端に排気開口部31b を開口する
略円筒状の胴体部32の軸方向の両端周縁に外周方向に突
出するフランジ部33が設けられ、ボビン状に形成されて
いる。また、胴体部32の外周面には、この外周面から直
交方向に突出してスパイラル状に案内壁部34が設けら
れ、この案内壁部34にてホース8が案内されて胴体部32
の外周面にスパイラル状に巻回され、ホース8が案内壁
部34,34間に位置するようになっている。
【0020】なお、ホース8は、図6に示すように、可
撓性を有するホース体36と、このホース体36の一端側に
回転管36a を介して回転自在に嵌合された把持部9とか
らなり、この把持部9はホース口7を挿通不可能に形成
されている。
【0021】さらに、ホース8のホース体36は、図10
および図11に示すように、例えば1〜2mの長さごと
に接続手段37が設けられて、例えば6mの長さに形成さ
れている。そして、このホース体36の接続手段37は、接
続されるホース体36,36の端部にそれぞれ設けられた端
部管37a と、この端部管37a に係合されてホース体36,
36を接続するジョイント管37b とから構成されている。
【0022】また、端部管37a は、軟質塩化ビニルなど
の軟質合成樹脂にて略円筒状に形成され、外周面には、
軸方向の略中央にフランジ状の鍔部38が形成されている
とともに、この鍔部38より軸方向の一端側である先端側
には、鍔部38と同様にフランジ状に係止爪部39が形成さ
れている。さらに、この係止爪部39には、一部が右ねじ
方向に円弧状に切り欠かれた呼込み部39a が形成されて
いる。
【0023】一方、ジョイント管37b は、端部管37a と
同様に軟質塩化ビニルなどの軟質合成樹脂にて略円筒状
に形成され、軸方向の両端側の内周面には、端部管37a
の係止爪部39に係止される係合溝部40が環状の溝状に形
成されている。
【0024】そして、端部管37a が、係止爪部39が設け
られていない側である基端側がホース体36に鍔部38がホ
ース体36の端部縁に当接するまで嵌合固定されている。
さらに、係合溝部40の先端側の縁が係止爪部39の呼込み
部39a から基端側に嵌挿されて、ジョイント管37b の両
端が、端部管37a の鍔部38に軸方向の両端縁が当接する
まで係合溝部40が係止爪部39に係合されて、ジョイント
管37b が端部管37a に回転自在に嵌挿してホース体36が
接続されている。
【0025】さらに、巻取ドラム31のフランジ部33の外
周縁には、図3ないし図5および図7に示すように、外
周に向けて溝状に形成されたレール部41が設けられてい
る。
【0026】また、巻取ドラム31には、軸方向の下端の
内周縁に排気開口部31b を覆って下方に向けて略円筒状
に突出するドーム部42が形成され、このドーム部42の先
端には、胴体部32と同軸の略円筒状のドラムプーリ42a
が設けられている。さらに、ドラムプーリ42a の中心軸
には、円筒状の筒体43が嵌合されている。なお、このド
ーム部42およびドラムプーリ42a には、胴体部32の中心
軸に連通する通風口42b が複数形成されている。
【0027】さらに、下部本体ケース2の上面略中央
に、中心軸にベアリング44を設け上方に円筒状に突出す
る軸受部45が形成されている。また、上部本体ケース3
の上下部内面側の角部分に内方に略三角形壁状に突出す
る保持部47がそれぞれ設けられ、これら保持部47の先端
近傍には、外周面が巻取ドラム31のレール部41に当接保
持する保持プーリ48がそれぞれ回転自在に設けられてい
る。
【0028】そして、巻取ドラム31は、ドラムプーリ42
a の筒体43が下部本体ケース2の軸受部45のベアリング
44に回転自在に嵌合され、フランジ部33のレール部41に
保持プーリ48が係合されて、本体ケース5内のドラム室
23内に回転自在に軸支されている。なお、この巻取ドラ
ム31の胴体部32の周面とガイド部24の内周面との間の距
離は、巻取ドラム31に巻き取られるホース8の外径より
若干広い距離、すなわち、ホース8の内周側が胴体部32
に接触して巻取ドラム31に巻き取られた状態では、ホー
ス8はガイド部24の内周面に当接しないようになってい
る。
【0029】また、下部本体ケース2の上面には、図
3、図5および図7に示すように、ギアボックス50が設
けられ、このギアボックス50には、モータ51が取り付け
られている。さらに、ギアボックス50には、小径プーリ
52と大径プーリ53とが同軸に形成された減速プーリ54が
回転自在に設けられている。そして、モータ51の出力軸
56には、出力プーリ57が軸支され、この出力プーリ57と
減速プーリ54の大径プーリ53とに無端の出力ベルト58が
掛け渡されているとともに、減速プーリ54の小径プーリ
52と巻取ドラム31のドラムプーリ42a とに無端の減速ベ
ルト59が掛け渡され、モータ51の駆動により巻取ドラム
31が正逆自在に回転されるようになっている。
【0030】さらに、巻取ドラム31の胴体部32の一端側
である上端内周側には、図3に示すように、胴体部32の
軸方向の上端側に連通孔61を開口するダクト部62が区画
形成され、このダクト部62内には、図8に示すように、
接続ダクト63が収容されている。そして、接続ダクト63
は、略L字状に屈曲する管状に形成され、一端がパッキ
ング64を介して連通孔61に気密に接続され、他端が巻取
ドラム31の胴体部32の外周面側に接線方向に向けて開口
するように配設され、この他端側には、ホース8のホー
ス体36が嵌合固定されている。
【0031】一方、蓋体4は、外蓋部66と内蓋部67とか
らなり、外蓋部66は円盤状に形成され、上面には取手部
68が形成され、下面略中央には連結部69が設けられてい
る。また、内蓋部67は、下面を開口する略円盤状の上内
蓋部70と上面を開口する略円盤状の下内蓋部71とから中
空に形成されている。そして、内蓋部67の上内蓋部70の
略中央には、図3および図9に示すように、外蓋部66の
連結部69が係合される略円形の連結孔72が穿設されてい
る。
【0032】また、連結部69は、外蓋部66の軸方向に沿
って外蓋部66の下面から下方に突出する内蓋部67の上内
蓋部70の連結孔72の径と略同径の円柱状の可撓性を有す
るジョイント部74を有し、このジョイント部74の先端
は、径大に係合部75が形成され、この係合部75の先端に
は軸方向に沿って切溝76が形成され、この切溝76により
係合部75が縮径可能になっている。
【0033】さらに、ジョイント部74には、環状の2枚
の座板77,77が内蓋部67の上内蓋部70を挟持するように
回転自在に嵌挿され、さらに係合部75側の座板77と上内
蓋部70との間に位置して気密性を維持するOリング78が
嵌挿されている。そして、連結部69の係合部75が上内蓋
部70の連結孔72に係合され、外蓋部66と内蓋部67とが相
対して回転自在に連結されて、蓋体4が形成されてい
る。
【0034】また、内蓋部67の下内蓋部71の略中央に
は、図3に示すように、下方に管状に突出し吸込口79a
を開口するパイプ部79が形成されている。さらに、下内
蓋部71には、図4に示すように、巻取ドラム31のダクト
部62の連通孔61に対向して開口しホース8が接続される
接続ダクト63に連通する風路孔80が形成されている。そ
して、上内蓋部70の下面および下内蓋部71の上面には、
対向して壁状に突出する風路リブ81,81がそれぞれ形成
され、上内蓋部70および下内蓋部71との接合により、内
蓋部67内には、風路リブ81,81にて底部にパイプ部79の
吸込口79a およびホース8に連通する風路孔80を開口す
る内部風路82を形成している。
【0035】そして、蓋体4は、外蓋部66が上部本体ケ
ース3の上面開口部3aに係合され、内蓋部67が巻取ドラ
ム31の上端側の集塵開口部31a に気密に係合され、外蓋
部66は回転せず内蓋部67が巻取ドラム31とともに回転可
能に本体ケース5に取り付けられている。
【0036】一方、巻取ドラム31の内周面には、図3に
示すように、軸方向の略中央に位置して中心軸に向けて
壁状に突出し略中央に略円形の通気孔84が開口形成され
た環状の集塵リブ85が設けられ、この集塵リブ85と上端
に係合する蓋体4の内蓋部67とにて集塵室86が区画形成
されている。そして、集塵リブ85には、通気孔84を閉塞
するように、通気性を有するフィルタ87が着脱自在に設
けられている。
【0037】また、蓋体4の内蓋部67の下面に下方に突
出するパイプ部79の基端近傍には、集塵袋89を着脱自在
に取り付けるホルダ90が設けられている。
【0038】さらに、集塵リブ85の下方には、集塵リブ
85と同径状に環状の送風機リブ92が設けられ、集塵リブ
85と対向する送風機リブ92には、略中央に吸気孔93が開
口形成され、この送風機リブ92と巻取ドラム31の下部に
形成されたドーム部42とにて電動送風機室94が区画形成
されている。
【0039】そして、集塵室86と電動送風機室94とは、
集塵リブ85の通気孔84および送風機リブ92の吸気孔93を
介して連通されている。また、集塵室86の上方には、蓋
体4の取り付けにより蓋体4のパイプ部79の吸込口79a
が開口する内部風路82が位置されて、巻取ドラム31の軸
方向である上下方向に沿って風路が形成されている。
【0040】また、電動送風機室94内には、電動送風機
96が配設されている。そして、この電動送風機96は、図
示しないファンと、このファンを回転駆動する電動機97
と、ファンを覆うファンカバー98とからなっている。ま
た、このファンカバー98の中央部には吸引口99が開口形
成され、電動機97のフレームには図示しない排気口が開
口形成されている。
【0041】さらに、巻取ドラム31の内周面には、電動
送風機室94の内方に壁状に突出する環状の支持リブ101
が形成され、電動送風機96は、支持リブ101 の内周縁近
傍に取り付けられた例えばゴム製の支持体102 を介し
て、吸引口99が送風機リブ92の吸気孔93に対向するよう
に支持され、電動送風機96の吸引口99が集塵室86に、集
塵リブ85の通気孔84および送風機リブ92の吸気孔93を介
して気密に連通されて配設されている。
【0042】また、下部本体ケース2の上面には、電気
機器本体104 が設けられ、この電気機器本体104 には、
商用交流電源を供給する図示しないコンセントに接続さ
れるプラグ105 を設けた電源コード106 が接続されてい
る。なお、この電源コード106 は、図示しない巻取手段
にて、下部本体ケース2の下部に開口形成されたコード
口107 から引き出しおよび巻き取り可能になっている。
【0043】さらに、電気機器本体104 には、図13に
示すように、図示しない回路基板や可動鉄心型トランス
108 などの電気機器などが収容され、回路基板には、モ
ータ51の駆動状態を制御するモータ制御部109 、電動送
風機96の駆動状態などを制御する電動送風機制御部110
、および、これらモータ制御部109 および電動送風機
制御部110 が接続されたメイン制御部111 からなる制御
手段112 が搭載されている。
【0044】そして、電動送風機制御部110 には、電動
送風機96の電動機97の近傍に取り付けられた図示しない
温度センサからの信号を検出し、この信号により電動機
97が所定温度T0 以上となったと判断した際に、図15
に示すように、電動送風機96の入力を低下させる制御を
行う温度検出手段113 が接続されている。また、モータ
制御部109 には、モータ51の電流値を検出する図示しな
い電流検出部およびモータの回転方向の反転を所定回数
行う図示しない自動反転制御部が設けられている。
【0045】さらに、電動送風機制御部110 には、図1
3に示すように、電動送風機96に電源を供給する電線11
5 が接続され、この電線115 の一部は、図3に示すよう
に、コイル状に形成されたカールコード115aを有してい
る。また、モータ制御部109には、モータ51に電源を供
給するリード線116 が接続されている。そして、電線11
5 は、巻取ドラム31を本体ケース5に軸支する筒体43の
内周に挿通されて配線されている。なお、電線115 の一
部をカールコード115aとすることにより、モータ51の駆
動により巻取ドラム31が回転した際に、捩れなどが生じ
ないようになっている。
【0046】また、メイン制御部111 には、巻取ドラム
31の胴体部32に配設されたホース8の基端部分および先
端部分を検知する基端検知スイッチ65a および先端検知
スイッチ65b がそれぞれ接続されている。そしてさら
に、メイン制御部111 には、本体ケース5の上面に設け
られモータ51の駆動状態を制御する本体側制御スイッチ
117 などが配設された操作部としての本体操作部118 、
および、モータ51および電動送風機96の駆動状態や電源
供給の有無などを発光ダイオードによる表示やブザーな
どによる報知を行う表示部119 が接続されている。
【0047】さらに、電気機器である可動鉄心型トラン
ス108 には、本体ケース5の前面に設けられたホース8
の把持部9を係止する図示しない係止手段に設けられた
電源スイッチ121 が接続されている。そして、この電源
スイッチ121 は、把持部9が係止手段に係止されている
状態では開成され、把持部9が係止手段から取り外され
た状態では閉成するようになっている。そして、この電
源スイッチ121 が閉成されることにより、電気機器であ
る可動鉄心型トランス108 の図示しない可動鉄心が移動
して回路を閉成し、商用交流電源がメイン制御部111 に
印加されるようになっている。
【0048】一方、ホース8の把持部9には、図1およ
び図2に示すように、電動送風機96の駆動状態を設定す
る入力スイッチ122 やモータ51の駆動状態を設定する手
許側制御スイッチ123 などが配設された操作部としての
手許操作部124 が設けられている。さらに、把持部9に
は、入力スイッチ122 や手許側制御スイッチ123 の操作
により、把持部9の内周側に送受面が臨んで設けられた
手許側音波送受部125aから所定の音波を発信および受信
させる音波発信手段としての手許無線部125 、この手許
無線部125 に電源を供給する電池などの電源部126 、お
よび、電動送風機96およびモータ51の駆動状態や異常な
どを発光ダイオードなどによる表示やブザーなどによる
報知を行う図示しない手許表示部が配設されている。
【0049】また、接続ダクト63には、図8に示すよう
に、把持部9に設けられた手許側音波送受部125aと風路
内を伝播する音波の送受を行う音波受信手段としての本
体側音波送受部127 が、接続ダクト63の内周側に送受面
が臨んで配設され、この本体側音波送受部127 は、メイ
ン制御部111 に接続されている。
【0050】なお、音波としては、図16に示すよう
に、一定の周波数の超音波を手許操作部124 の操作に対
応して所定のパルス出力、すなわち所定時間内のパルス
数を変化させることにより、電動送風機96およびモータ
51の駆動状態を設定するようになっている。
【0051】さらに、ホース8の把持部9の先端には、
延長管15や吸込口体14が接続され、延長管15や吸込口体
14から吸引した塵埃をホース8を介して内部風路82から
集塵室86に集塵される。また、空気は、集塵室86から通
気孔84および吸気孔93を介して電動送風機96の吸引口99
から吸引され、電動送風機96の図示しない排気口から電
動送風機室94に排気され、さらに、電動送風機室94から
ドーム部42およびドラムプーリ42a の通風口42b から本
体ケース5の下部を通って本体ケース5に設けられた図
示しない排気口から外気に排気されるようになってい
る。
【0052】次に、上記実施例の動作について説明す
る。
【0053】まず、電源コード106 を引き出してプラグ
105 を図示しないコンセントに接続する。そして、本体
ケース5の前面に設けられた図示しない係止手段からホ
ース8の把持部9を取り外し、係止手段の電源スイッチ
121 を閉成させてメイン制御部111 に商用交流電源から
電力を供給する。
【0054】さらに、ホース8を引っ張る、あるいは、
手許操作部124 の手許側制御スイッチ123 のホース8を
吐き出す旨の操作により、手許無線部125 にて手許側音
波送受部125aから所定の音波を風路内に発信し、この音
波を電気掃除機本体1の本体側音波送受部127 にて受信
し、メイン制御部111 およびモータ制御部109 が、モー
タ51を所定の方向、すなわち巻取ドラム31がホース8を
吐き出す方向に回転速度を設定された所定の速度である
低速で回転するように、モータ51を回転駆動させてホー
ス8を所定量引き出す。
【0055】そして、把持部9の手許操作部124 の入力
スイッチ122 を操作して、把持部9に設けた手許側音波
送受部125aと本体側音波送受部127 とにて所定の音波の
送受により、電動送風機96を所定の入力で駆動させ、把
持部9を押したり引くことにより吸込口体14を被掃除面
である床面F上を走行させて、掃除を行う。この電動送
風機96の駆動により、吸込口体14から空気とともに塵埃
が吸い込まれ、延長管15、ホース8、ダクト部62の接続
ダクト63、内部風路82、パイプ部79を介して集塵室86内
に装着された集塵袋89内に流入し、塵埃は集塵袋89内に
捕捉される。
【0056】また、この集塵袋89により濾過された空気
は、フィルタ87、通気孔84、吸気孔93、電動送風機96の
吸引口99、電動送風機96内、この電動送風機96の図示し
ない排気口、電動送風機室94、ドーム部42およびドラム
プーリ42a の通風口42b を順次通って、本体ケース5に
設けられた図示しない排気口を介して電気掃除機本体1
外の外気へ排気風として排出される。
【0057】なお、集塵袋89が一杯となった場合や塵埃
などがホース8などに閉塞した場合などには、吸込抵抗
が上昇して電動送風機96の負圧側の真空度が上昇するた
め、図示しない真空度検知手段にてこの真空状態を検知
し、把持部9に設けた図示しない手許表示部にて発光ダ
イオードなどの表示やブザーなどの報知にてその旨を報
知する。この報知により、手許操作部124 の入力スイッ
チ122 を操作して電動送風機96の駆動を停止し、取手部
68を持って蓋体4を集塵袋89とともに本体ケース5から
取り外し、集塵袋89を交換したり、フィルタ87の掃除を
行ったり、閉塞した塵埃を取り除くなどの保守点検を行
う。
【0058】そして、掃除中に電気掃除機本体1から遠
い位置の床面Fを掃除する際に、さらにホース8を引き
出す場合には、再びホース8を引っ張る、あるいは、手
許操作部124 の手許側制御スイッチ123 の操作により、
把持部9に設けた手許側音波送受部125aと本体側音波送
受部127 とにて所定の音波を送受させ、巻取ドラム31が
ホース8を吐き出す方向に回転速度を所定の速度である
低速で回転するように、モータ51を回転駆動させて、ホ
ース8を所定量引き出す。
【0059】なお、ホース8が全長吐き出された場合に
は、図示しないホース検知手段にてホース8の全長を吐
き出した旨を検知して、モータ51を停止させる。
【0060】一方、遠い位置から近い位置の床面Fを掃
除する際に、余分に引き出されたホース8を電気掃除機
本体1内に巻き取る場合、把持部9の手許操作部124 の
手許側制御スイッチ123 の操作により、巻取ドラム31が
ホース8を巻き取る方向に回転速度を所定の速度である
中速まで加速されて回転するように、モータ51を回転駆
動させてホース8を中速で所定量巻き取る。
【0061】さらに、掃除が終了しホース8を巻き取る
場合には、電気掃除機本体1の本体操作部118 の本体側
制御スイッチ117 を操作し、この操作と同時あるいは所
定時間内に手許操作部124 の手許側制御スイッチ123 を
操作する。これら操作により、メイン制御部111 および
モータ制御部109 は、手許側制御スイッチ123 のみの操
作によるモータ51の入力より高い入力に増大させ、巻取
ドラム31を所定の速度である高速で回転させて、ホース
8を高速で巻き取る制御を行う。
【0062】なお、ホース8が全長巻き取られた場合に
は、図示しないホース検知手段にてホース8の全長を巻
き取った旨を検知して、モータ51の駆動を停止させる。
【0063】また、ホース8が本体ケース5内で引っ掛
かり、メイン制御部111 およびモータ制御部109 が、図
16に示すように、モータ51に負荷が掛かって所定の設
定された入力P0 に達したことを判断した場合、モータ
制御部109 の図示しない自動反転制御部により、所定回
数モータ51の回転を巻き取り方向である反対方向に反転
させ、通常時の入力P1 となった時点でホース8の巻き
取り方向へモータ51を回転駆動させる。また、所定回数
反転させても通常時の入力P1 とならない場合には、異
常時と判断して巻き取りのための制御を停止し、電気掃
除機本体1の表示部119 および図示しない手許表示部に
よりその旨を報知する。
【0064】なお、手許表示部に報知させる場合、本体
側音波送受部127 から所定の音波を接続ダクト63内に発
信させ、風路の一部であるホース体36内を伝播する音波
を把持部9に設けた手許側音波送受部125aにて受信し、
この受信した信号を手許無線部125 にて手許表示部に表
示させる。
【0065】そして、電気掃除機本体1を片付ける時
は、図15に示すように、ハンドル部19を上方に摺動さ
せて引き上げて、このハンドル部19を持って緩衝部材16
および従動輪17により床面Fに載置された電気掃除機本
体1を従動輪17側である後部側に傾け、緩衝部材16を床
面Fから離間した状態でハンドル部19を押すまたは引く
ことにより従動輪17を走行させ、電気掃除機本体1を所
定の収納場所まで移動させる。この後、再び電気掃除機
本体1を緩衝部材16および従動輪17により床面Fに載置
させてハンドル部19を下方に摺動させて片付ける。
【0066】上記実施例は、ホース8の把持部9に設け
た手許無線部125 により手許側音波送受部125aから所定
の音波を風路内に発信し、この風路内を伝播する音波を
電気掃除機本体1に設けた本体側音波送受部127 にて受
信するため、ホース8に手許操作部124 による設定を伝
送する電線を通す必要がないので、電線の断線がなく、
ホース8の製造性が向上しコストが低減するとともに、
ホース8の重量が低減して、ホース8の取扱性が向上し
て、掃除作業性を向上できる。
【0067】また、音波は風路の一部であるホース体36
内を伝播するため、ホース体36が防音材となり、他の音
波を無線媒体に用いる電気機器との干渉を防止でき、誤
作動を防止できるとともに、ホース8が長くても確実に
音波を伝送でき、発信出力を小さくできる。そして、家
具などにて遮断されることがなく伝送経路を確保でき、
手許操作部124 による設定を確実に伝送できる。
【0068】さらに、電動送風機96の負圧により吸引さ
れる音波の媒体となる空気の流れと手許側音波送受部12
5aからの音波の伝播方向が同方向であるため、有効伝達
距離が短くなり、発信出力を小さくでき、手許側音波送
受部125aを小型化できる。
【0069】なお、上記実施例において、モータ51を駆
動させて巻取ドラム31を回転させ、ホース8の巻き取り
および吐き出しを行う構成について説明したが、モータ
51を用いずハンドルなどを設けて手動にて巻取ドラム31
を回転させてホース8の巻き取りおよび吐き出しを行う
構成、巻取ドラム31を設けずホース8を接続するキャニ
スタ型、または、アップライト型などいずれの構成のも
のでも同様の効果が得られる。
【0070】また、一定の周波数の超音波を手許操作部
124 の操作に対応して所定のパルス出力をすることによ
り、電動送風機96およびモータ51の駆動状態を設定して
説明したが、パルス出力のほか、周波数を変えるなどい
ずれの方法でもできる。
【0071】
【発明の効果】本発明の電気掃除機によれば、ホースの
操作部の操作により音波発信手段から発信し風路内を伝
播する所定の音波を風路内における音波発信手段より風
下側でかつ電動送風機より風上側に位置して電気掃除機
本体に設けた音波受信手段受信して、制御手段によ
り電動送風機を制御するため、電線を必要とせずホース
の重量を低減でき、ホースにより他の電気機器との干渉
を防止でき、遮断されることなく確実に伝送経路が確保
でき、また、風路風上に位置する音波発信手段から
風下に位置する音波受信手段へと音波の媒体となる風が
流れるため、音波は確実に音波受信手段に到達するの
で、確実に電動送風機の駆動状態を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機の一実施例のホースの把持
部近傍を示す断面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】同上電気掃除機本体を示す側面断面図である。
【図4】同上平面断面図である。
【図5】同上底面断面図である。
【図6】同上斜視図である。
【図7】同上巻取ドラムを示す一部を切り欠いた正面図
である。
【図8】同上接続ダクトを示す一部を切り欠いた側面図
である。
【図9】同上連結部を示す断面図である。
【図10】同上ホースの接続手段を示す断面図である。
【図11】同上ホースの接続状況を示す説明図である。
【図12】同上電気掃除機本体の移動状況を示す説明図
である。
【図13】同上制御手段を示すブロック図である。
【図14】同上モータの入力を説明するグラフである。
【図15】同上電動送風機の入力と電動機の温度との関
係を説明するグラフである。
【図16】同上超音波のパルス出力の状況を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 電気掃除機本体 8 ホース 96 電動送風機 112 制御手段 118 操作部である本体操作部 124 操作部である手許操作部 125 音波発信手段としての手許無線部 127 音波受信手段としての本体側音波送受部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池端 規益 静岡県三島市南町6番78号 株式会社テ ック 技術研究所内 (72)発明者 松下 尚弘 静岡県三島市南町6番78号 株式会社テ ック 技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−210226(JP,A) 実開 昭55−72565(JP,U) 特許2953296(JP,B2) 特許2612328(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 9/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気掃除機本体と、 この電気掃除機本体に設けられた吸塵用の電動送風機
    と、 前記電気掃除機本体に連通され風路を形成するホース
    と、 このホースに設けられ前記電動送風機を所定の駆動状態
    に設定する操作部と、 前記ホースに設けられ前記操作部の操作により所定の音
    波を風路内に発信する音波発信手段と、前記風路内における前記音波発信手段より風下側でかつ
    前記電動送風機より風上側に位置して 前記電気掃除機本
    に設けられ、前記所定の音波を受信する音波受信手
    段と、 記音波受信手段で受信した音波に基づいて前記電動送
    風機を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする
    電気掃除機。
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