JP3214203B2 - 赤外線検出装置 - Google Patents

赤外線検出装置

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JP3214203B2 JP32501993A JP32501993A JP3214203B2 JP 3214203 B2 JP3214203 B2 JP 3214203B2 JP 32501993 A JP32501993 A JP 32501993A JP 32501993 A JP32501993 A JP 32501993A JP 3214203 B2 JP3214203 B2 JP 3214203B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱型素子を用いて赤外
線を計測する赤外線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来知られている赤外線検出装置には、
大別して量子型素子を用いたものと熱型素子を用いたも
のとがあり、そのうち、量子型素子と異なり冷却する必
要のない熱型素子を用いた赤外線検出装置としては、熱
電対や抵抗体をそれぞれ用いたサーモパイル、ボロメー
タが実用化されている。
【0003】図10および図11は、それぞれサーモパ
イルおよびボロメータの従来例の一例を示す図である
(図10については「赤外線光学」赤外線技術研究会
編、p.131参照)。
【0004】図10は、サーモパイルの構成を示す平面
図である。図において、サーモパイル1は、例えばシリ
コン基板2上に複数対の熱電対3を放射状に配置し、こ
の熱電対3を直列接続することにより基板2の内周側お
よび外周側にそれぞれ温接点4および冷接点5を形成
し、この温接点4上に赤外線吸収膜6を形成することに
より構成される。赤外線吸収膜6上に赤外線を導くと、
この赤外線吸収膜6が赤外線を吸収して温接点4の温度
が上昇し、これにより直列接続された熱電対3に生じる
熱起電力を引出線7を介して検出し、赤外線吸収膜6に
入射する赤外線量を検出する。
【0005】図11は、ボロメータの構成を示す断面図
である。図において、ボロメータ8は基板9上に配置さ
れた抵抗体10を備え、この抵抗体10に赤外線を入射
してその抵抗値を引出線7を介して検出する。抵抗体1
0は、温度に応じて抵抗値が変化する物質、例えばサー
ミスタ等で形成されており、抵抗体10の抵抗値の変化
を検出することにより抵抗体10に入射する赤外線量を
検出できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の赤外線検出装置は、引出線7や熱電対3、抵抗
体10に断線等の異常が発生した場合のみならず、赤外
線が入射していない場合にも出力値が変化しない、とい
う特性がある。したがって、従来の赤外線検出装置で
は、断線等の異常により出力値が得られないのか、ある
いは赤外線検出装置に赤外線が入射していないのかを判
断することが困難であり、装置自体の故障を簡易に判定
することができない、という問題があった。
【0007】本発明の目的は、装置自体の故障を簡易に
検出することの可能な赤外線検出装置を提案することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1、図3および図9に
対応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明による
赤外線検出装置20は、熱分離領域32が設けられた基
板24と、基板24の熱分離領域32が設けられている
領域に形成された温接点27および基板24の熱分離領
域32が設けられていない領域に形成された冷接点28
を有する熱電対25と、温接点27の近傍に形成された
赤外線吸収膜31と、冷接点28に電気的絶縁膜26を
介して熱的に結合され、印加された電圧に応じて赤外線
を放射する赤外線放射体29と、自己診断手段33とを
備えている。
【0009】自己診断手段33は、赤外線放射体29に
電圧を印加すると共に、熱電対25からの出力電圧を検
出することにより、熱電対25が動作するかどうかを診
断するものである。よって、赤外線検出装置20は上述
した目的を達成している。
【0010】
【作用】−請求項1− 電気的絶縁体26を介して熱電対25の冷接点28に熱
的に結合した赤外線放射体29に電圧を印加すると共
に、熱電対25からの出力電圧を検出する。
【0011】その結果、自己診断手段33において、熱
電対25が動作するかどうかを判断することができ、こ
れによって、赤外線を検出できるかどうかを判断するこ
とができる。
【0012】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0013】
【実施例】
−第1実施例− 図1は、本発明による赤外線検出装置の第1実施例の構
成を示す平面図、図2および図3は、その断面図であ
る。本実施例の赤外線検出装置は、複数の熱電対を備え
たサーモパイルにより赤外線量を検出するものである。
【0014】図において、赤外線検出装置20は、出力
端子21および22を所定の測定回路に接続することに
より、装置20に入射した赤外線を検出できるように構
成され、さらに警報出力端子23を介して警報信号を出
力し、赤外線検出装置20に異常が生じたことを報知す
るように構成されている。
【0015】その構成を詳細に説明すると、シリコン基
板24上に2種類の金属薄膜、ポリシリコンなどが形成
されて2組の熱電対25が基板24上に形成され、各熱
電対25の両端部にはそれぞれ導体からなる温接点27
および冷接点28が形成されることにより、これら2組
の熱電対25が直列接続されている。2組の熱電対25
の両端間電圧は、出力端子21、22により外部に取り
出される。
【0016】29は赤外線放射体であり、ジュール熱に
よって自身が発熱することにより赤外線を放射する材質
からなり、たとえばポリシリコンやアルミニウムから形
成されている。本実施例では、図3に示すように、熱電
対25および赤外線放射体29はともにシリコン基板2
4上に直接形成されており、冷接点28は熱電対25の
上部から赤外線放射体29に向けて延出され、層間絶縁
膜26を介してこの赤外線放射体29の上方を覆うよう
に形成されている。
【0017】31は赤外線吸収膜であり、層間絶縁膜3
0を介して熱電対25の温接点27の上方を覆うように
形成されている。この赤外線吸収膜31には、不図示の
導入手段により測定対象である赤外線が導入される。
【0018】シリコン基板24には、たとえば異方性エ
ッチングなどの手法により、温接点27の形成位置の裏
面に空洞32が形成され、この空洞32は、赤外線吸収
膜31からの熱がシリコン基板24全体、より詳細には
冷接点28が形成された部分に伝導されにくくなるよう
接点27と冷接点28とを熱的に分離する熱分離領
域を構成している。
【0019】33は、たとえばマイクロコンピュータを
備えた自己診断回路であり、この自己診断回路33に
は、直列接続された2組の熱電対25の両端および赤外
線放射体29の両端が接続されている。自己診断回路3
3は、電源投入時および動作時、所定の自己診断処理手
順を実行して赤外線放射体29を通電するとともに熱電
対25の熱起電圧を検出し、これにより正しく赤外線を
検出し得るか否か判断し、必要に応じて警報信号を警報
出力端子23から出力する(詳細は後述)。
【0020】次に、図4、図5のフローチャートおよび
図1〜図3を用いて本実施例の動作を説明する。図4お
よび図5は、それぞれ電源投入時および測定時における
自己診断回路33の動作を示すフローチャートである。
【0021】自己診断回路33は、赤外線検出装置20
全体の電源が投入されると、図4のフローチャートに示
すプログラムの実行を開始する。まず、ステップS1で
は赤外線放射体29に通電して赤外線放射体29を加温
し、これにより冷接点28の加温を開始する。赤外線放
射体29からの赤外線は、判定時間短縮のためには赤外
線吸収膜31に入射する赤外線より強いものが好まし
い。ついでステップS2では検出素子である熱電対25
の出力を検出し、正しい出力が得られているか否かを判
定する。
【0022】ここで熱電対25が正しく赤外線を検出し
得る場合、赤外線放射体29により冷接点28側が加温
され、さらに温接点27が熱分離領域32により冷接点
28から熱的に分離されていることにより、冷接点28
側の温度のみが上昇する。したがって、熱電対25によ
り赤外線を検出する場合と逆極性の熱起電力が熱電対2
5に発生するので、自己診断回路33によりこの逆極性
の熱起電力を検出することにより、熱電対25が正しく
赤外線を検出し得るか否か判定することができる。
【0023】ステップS2が否定されると、プログラム
はステップS3に移り、警報出力端子23から異常の警
報信号を出力した後、ステップS4に移って赤外線放射
体29の通電を停止し、動作を終了する。ステップS3
の動作不良信号に基づき自己診断回路33は、出力値が
所定の規定値より小さいとき、引出線、熱電対25等の
接続不良と判断して警報信号を出力するのに対し、出力
値が0のとき、熱電対25等の断線と判断して警報信号
を出力する。一方、ステップS2が肯定されると、プロ
グラムはステップS4に移って赤外線放射体29の通電
を停止し、自己診断動作を終了する。
【0024】このようにして電源投入時に異常が検出さ
れない場合において赤外線吸収膜31に赤外線が入射さ
れると、赤外線吸収膜31が赤外線により加温され、こ
の赤外線吸収膜31の熱が温接点27に伝導する。ここ
で、温接点27の裏面には熱分離領域32が形成されて
温接点27と冷接点28とが熱的に分離されているの
で、赤外線吸収膜31の熱は冷接点にほとんど伝導せ
ず、冷接点28に対して温接点27の温度が上昇する。
これにより熱電対25に熱起電力が生じ、この熱起電力
が出力端子21、22を介して外部に取り出されること
により赤外線強度が検出される。
【0025】通常動作時においては、自己診断回路33
は、図5のフローチャートに示すプログラムを一定周期
で実行し、これにより異常を検出する。まず、ステップ
S5では、検出素子である熱電対25の出力値が0であ
るか否かを判定し、判定が否定されたら処理手順を終了
する。一方、ステップS5が肯定されると、ステップS
6で自己診断回路33に内蔵する計時カウンタをインク
リメントした後、ステップS7でこの計時カウンタのカ
ウント値が所定値を越えたか否かを判定する。そして、
判定が否定されると処理手順を終了し、判定が肯定され
るとステップS8において図4のフローチャートと同様
の処理手順を実行する。ステップS8では、現在時刻か
ら計時カウンタに設定された設定時間だけ遡った期間
に、熱電対25の出力値が所定回数以上0であるか否か
を判定し、ここで出力値が所定回数以上0であると何ら
かの異常が発生したことも考えられるので、ステップS
8に移って異常の有無を判定する。
【0026】したがって、本実施例によれば、赤外線放
射体29で冷接点28を加温して、熱電対25からの熱
起電力を検出することにより熱電対25等の異常の有無
を検出するようにしたので、熱電対25の異常など装置
自体の故障を簡易に検出することができる。さらにこの
異常検出を電源投入時に加えて通常の動作時にも必要に
応じて実行するようにしたので、使用中に発生した異常
に対応して警報を発し得、その分使い勝手を向上するこ
とができる。
【0027】さらに冷接点28側に赤外線放射体29を
配置して冷接点28を加温したことにより、特性および
信頼性の高い赤外線検出装置20を形成することができ
る。すなわち、温接点27近傍の基板24には熱分離領
域32が形成されるので、基板の機械的強度が他の部分
に比して弱い特徴があり、このため、温接点27のごく
近傍にのみ熱分離領域32を形成することが好ましい。
また、大きな熱起電力を得、かつ赤外線吸収膜31の熱
を効率良く伝導するためには、熱分離領域32内に多数
の熱電対25を近接して配置する必要がある。したがっ
て、熱分離領域32内に、熱電対25以外の素子、すな
わち赤外線放射体29を形成すればその分赤外線検出装
置20の特性および信頼性を低下させるおそれがある
が、冷接点28側の基板24にはこういった制約がな
く、特性および信頼性を低下させることなく赤外線放射
体29を配置できて検出装置20の異常を検出すること
ができる。
【0028】なお、熱電対25の断線不良は、熱分離領
域32の薄膜が破壊することにより発生することが多
く、熱分離領域32を避けて形成された赤外線放射体2
9の信頼性は熱電対25に比較して十分高いため、赤外
線放射体29が正常に動作しないという可能性は十分低
い。
【0029】さらに、本実施例では冷接点28により赤
外線放射体29の上方を覆うようにしたので、いわば比
較的薄い層間絶縁膜26を介して冷接点28と赤外線放
射体29とを熱的に結合することができ、これにより、
冷接点28を効率良く加温することができてその分短時
間で異常の有無を判断し得る。さらに加温に要する電力
も小さくすることができる。特に、層間絶縁膜26の厚
さは高々1μm程度であり、レイアウトルールによって
制限される層間の平面上の距離に比較して冷接点28と
赤外線放射体29とを十分近接させることができて好ま
しい。加えて、上下に重ねることによりこれら冷接点2
8と赤外線放射体29とが相対する面積を広く確保する
ことができ、この面からも冷接点28の効率よい加温が
可能になる。
【0030】−第2実施例− 図6は、本発明による赤外線検出装置の第2実施例の構
成を示す平面図である。図6において、図1と同一また
は相当部分には同一符号を付してその構成説明を省略
し、図1と異なる部分を重点に述べる。
【0031】本実施例の赤外線検出装置35において図
1と異なる点は、赤外線放射体29が温接点27側に形
成されているとともに、この赤外線放射体29の上方を
覆うように温接点27を赤外線放射体29に向けて延出
した点にある。
【0032】本実施例の動作について説明する。自己診
断回路36は、第1実施例と同様に、電源投入時および
通常動作時において所定の異常検出処理手順を実行し、
これにより熱電対25が正しく動作し得るか否かを判定
し、必要に応じて警告信号を発生する。このとき、本実
施例では赤外線放射体29を温接点27側に形成してい
るので、赤外線放射体29に通電すると、赤外線吸収膜
31に赤外線が入射した場合と同一極性の熱起電力が熱
電対25に生じる。したがって、自己診断回路36は、
赤外線放射体29の通電により、通常の赤外線検出信号
と同様の信号が入力されたか否かを判定することにより
装置35の異常の有無を判断する。
【0033】このように、本実施例では、赤外線放射体
29で温接点27を加温して熱起電圧を検出することに
より装置35の異常の有無を検出しており、したがっ
て、本実施例によっても上述の第1実施例と同様の作用
効果を得ることができる。
【0034】特に、本実施例では、上述の第1実施例と
異なり、赤外線放射体29に通電した際の熱電対25の
熱起電力の極性が赤外線検出時の熱電対25の熱起電力
の極性と同一であるので、自己診断回路36内に特殊な
回路を必要とせずによい。すなわち、入力に極性のある
増幅器や入力回路を用いた場合、入力信号の極性が反転
した場合はそうでない場合と同様の振舞いをするとは限
らない。したがって、第1実施例のように熱電対25の
極性が反転する場合は、入力信号の極性が反転しても問
題なく取り扱えるように回路構成を工夫する必要があっ
たが、本実施例のように入力信号が反転しない場合はか
かる工夫は不要である。
【0035】−第3実施例− 図7は、本発明による赤外線検出装置の第3実施例の構
成を示す平面図、図8はその断面図である。本実施例の
赤外線検出装置は、ボロメータにより赤外線量を検出す
るものである。図7および図8において、図1と同一ま
たは相当部分には同一符号を付してその構成説明を省略
し、図1と異なる部分を重点に述べる。
【0036】図7および図8において、赤外線検出装置
40は、基板24の熱分離領域上に形成された赤外線放
射体29と、この赤外線放射体29の上方に層間絶縁膜
26を挾んで形成された抵抗体41とを備える。赤外線
放射体29は、複数本が基板24上に線状に形成され、
抵抗体41は、これら線状の赤外線放射体29に直交す
るようにジグザグ状に配置されている。抵抗体41の両
端は出力端子21、22に接続され、一方、赤外線放射
体29の両端は並列に自己診断回路42に接続されてい
る。
【0037】本実施例の動作について説明する。自己診
断回路42は、第1実施例と同様に、電源投入時および
通常動作時において所定の異常検出処理手順を実行し、
これにより抵抗体41が正しく動作し得るか否かを判定
し、必要に応じて警告信号を発生する。このとき、赤外
線放射体29に通電すると、赤外線吸収膜31に赤外線
が入射した場合と同様の抵抗値の変化が抵抗体41に生
じる。したがって、自己診断回路36は、赤外線放射体
29の通電により抵抗体41の抵抗値変化を検出し、抵
抗値が規定値に変化した場合、赤外線を正しく検出し得
ると判断しするのに対し、抵抗値が異常に大きい場合、
引出線の断線等と判断して警報を発生する。したがっ
て、本実施例によっても、上述の第1、第2実施例と同
様の作用効果を得ることができる。
【0038】−第4実施例− 図9は、本発明による赤外線検出装置の第4実施例の構
成を示す断面図である。図において、赤外線検出装置5
0は、円筒形状の筐体51の底面に配置した赤外線検出
素子52と、筐体51の先端面に設けられた請求項2に
おける透明部材である窓54から入射する赤外線を赤外
線検知素子52に集光するレンズ53と、窓54を封止
する封止板55とを備える。
【0039】赤外線検出素子52は、赤外線検出機能を
有する周知の素子でよく、特別なものは不要である。封
止板55は、たとえばシリコン(Si)またはゲルマニ
ウム(Ge)基板を所定厚に加工して形成され、赤外線
を透過するとともに、周辺に形成した電極56を介して
通電することにより、赤外線を発生し得るようになされ
ている。封止板55と電極56とは、たとえばICのボ
ンディングと同様の手法により電気的接続が図られてい
る。より詳細には、封止板55の表面にアルミニウムの
蒸着膜を形成し、この蒸着膜に対してアルミまたは金ワ
イヤーをボンディングすることにより封止板55と電極
56とが電気的に接続される。なお、シリコン基板等の
抵抗が大きい場合は、不純物をドープして低抵抗の層を
基板の一部に形成し、電流が流れる経路を形成してもよ
い。
【0040】本実施例の動作を説明する。自己診断回路
56は、電源投入時および通常動作時には所定間隔をお
いて封止板55に通電し、これにより封止板55から赤
外線を発生する。この赤外線は、レンズ53で集光され
て赤外線検出素子52に入射し、赤外線検出装置50が
正常に動作するのであれば、封止板55の通電量で決ま
る規定値の出力が赤外線検出素子52により検出され
る。これにより自己診断回路56は、赤外線検出素子
2の出力信号をモニタして規定値の出力が得られるか否
か判断することにより、正しく赤外線を検出し得るか否
か判断し、異常と判断した場合は警報出力端子23から
警報信号を発生する。
【0041】したがって、本実施例によっても、上述の
各実施例と同様の作用効果を得ることができる。特に、
本実施例によれば、従来使用されている赤外線検出素子
をそのまま適用することができる、という利点がある。
【0042】本実施例では封止板55を赤外線放射体と
して使用したが、これに代えて、またはこれに加えて、
レンズ53を赤外線放射体として使用してもよい。ま
た、本実施例ではレンズにより赤外線を集光したが、反
射鏡により赤外線を集光してもよく、この場合、反射鏡
を赤外線放射体として使用してもよい。
【0043】以上説明した実施例と請求の範囲との関係
において、層間絶縁膜26は電気的絶縁膜を、自己診断
回路33、36が自己診断手段をそれぞれ構成してい
る。なお、本発明の赤外線検出装置は、その細部が上述
の一実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、赤外線放射体からの赤外線により熱電対が出力す
る電圧を自己診断手段により検出することにより赤外線
検出装置の異常を検出しているので、装置自体の異常を
簡易に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である赤外線検出装置の構
成を示す平面図である。
【図2】図1のA−A´線に沿った矢視断面図である。
【図3】図1のB−B´線に沿った矢視断面図である。
【図4】第1実施例の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図5】図4と同様のフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例である赤外線検出装置の構
成を示す平面図である。
【図7】本発明の第3実施例である赤外線検出装置の構
成を示す平面図である。
【図8】図7のC−C´線に沿った矢視断面図である。
【図9】本発明の第4実施例である赤外線検出装置の構
成を示す平面図である。
【図10】従来の赤外線検出装置の一例であるサーモパ
イルを示す平面図である。
【図11】従来の赤外線検出装置の他の一例であるボロ
メータを示す断面図である。
【符号の説明】
20、35、40、50 赤外線検出装置 24 基板 25 熱電対 26 層間絶縁膜 27 温接点 28 冷接点 29 赤外線放射体 31 赤外線吸収膜 32 熱分離領域 33、36、42、56 自己診断回路 41 抵抗体 52 赤外線検出素子 53 レンズ 55 封止板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/02 G01J 1/42 - 1/44 G01J 5/02 G01J 5/12 G01V 9/04 G01R 31/02 H01L 35/32 G08B 13/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分離領域が設けられた基板と、 前記基板の前記熱分離領域が設けられている領域に形成
    された温接点および前記基板の前記熱分離領域が設けら
    れていない領域に形成された冷接点を有する熱電対と、 前記温接点の近傍に形成された赤外線吸収膜と、前記冷接点に 電気的絶縁膜を介して熱的に結合され、印
    加された電圧に応じて赤外線を放射する赤外線放射体
    と、 該赤外線放射体に電圧を印加すると共に、前記熱電対か
    らの出力電圧を検出することにより、前記熱電対が動作
    するかどうかを診断する自己診断手段とからなることを
    特徴とする赤外線検出装置。
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