JP3214168B2 - パチンコ玉発射装置 - Google Patents

パチンコ玉発射装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ玉発射装置に
係わり、特に、マイクロコンピュータの制御によって自
動的にパチンコ玉を発射するようにしたパチンコ玉発射
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば、ハンドルモータの回転
によってパチンコ玉を発射するようにした電動式のパチ
ンコ機において、モータの回転等を制御する回路基板上
のマイクロコンピュータ(CPU)が静電気ノイズ等で
暴走した場合、これを初期状態に戻すためのリセット方
法としては、制御回路への供給電源を一旦オフし再度オ
ンすることでリセットする方法、あるいは、基板上にあ
らかじめ設置してある専用のリセットスイッチを押すこ
とでリセットする方法がある。また、CPUから定期的
に信号を出力して、その信号でカウンタを定期的にリセ
ットし、もしCPUが暴走しその信号が出力されないと
カウンタがオーバフローして逆にCPUに割り込み信号
を入力し、CPU自身がリセットをかけるという働きを
するウォッチドグタイマ内蔵ワンチップマイコンを使用
したり、あるいは、ウォッチドグタイマ回路を付加し、
ウォッチドグタイマで暴走を感知し自己リセットする方
法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た方法によれば、たとえば、電源をオフする方法やリセ
ットスイッチを押す方法では、パチンコ機の前面枠を開
いて電源をオフしたり、あるいはリセットスイッチを押
す作業を必要とし、その作業の間、遊技者は遊技できな
いことになる。また、ウォッチドグタイマ内蔵マイコン
を使用したり、あるいはウォッチドグタイマ回路を付加
する方法では、上述した作業時間はないが、部品のコス
トが高くなり、基板面積を大きくする必要がある。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、マイクロコンピュータの暴走か
ら正常動作への復帰の方法として、パチンコ機の前面枠
を開けたりする手間が必要でなく、また、部品のコスト
アップにならず、基板面積も大きくならないリセット方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のパチンコ玉発射装置は、打玉操作ハンドルの
使用、不使用の状態変化に伴って、マイクロコンピュー
タに対しリセット信号が供給されるように構成されてい
る。たとえば、打玉操作ハンドルの打球力調整レバーが
操作されているか否かを検出するスイッチ回路が備えら
れ、そのスイッチ回路によって、打球力調整レバーが元
の位置に戻った時、あるいは、回動操作された時にマイ
クロコンピュータに対しリセット信号が供給される。ま
た、打玉操作ハンドルが握られているか否かを検出する
スイッチ回路が備えられ、そのスイッチ回路によって、
打玉操作ハンドルが不使用状態になった時、あるいは、
使用状態になった時にマイクロコンピュータに対しリセ
ット信号が供給される。
【0006】
【作用】上記の構成を有する本発明のパチンコ玉発射装
置は、その制御回路基板に搭載されたマイクロコンピュ
ータが静電気ノイズ等で暴走して動作異常になった場
合、遊技者が打玉操作ハンドルの打球力調整レバーを元
の位置に戻したり、打玉操作ハンドルから手を離したり
して不使用状態になるに伴って、あるいは、一旦不使用
状態になってから再び使用状態になるに伴って、マイク
ロコンピュータがリセットされ、暴走状態から初期状態
に復帰する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0008】先ず、図7はパチンコ機の前面枠10を示
す正面図であり、打玉操作ハンドル(以下、操作ハンド
ルと称する)50や、後述するハンドルモータの動作中
に点灯する鍵ランプ42などが取り付けられている。こ
の前面枠10は、図示しないパチンコ機の機枠に対して
開閉可能に取り付けられている。
【0009】図8はハンドル部分の構成を示す斜視図で
あり、操作ハンドル50、タッチリング52、打球力調
整レバー54、ハンドル軸56、リミットスイッチ60
およびカム58が備えられている。打球力調整レバー5
4はハンドル軸56に固定され、打球力調整レバー54
を前面枠10に向かい右方向に回すことにより、ハンド
ル軸56に固定されたカム58が回転し、リミットスイ
ッチ60のレバー62を押し上げ、リミットスイッチ6
0をオンの状態にする。図8は打球力調整レバー54を
矢印の方向に回して、リミットスイッチ60をオンにし
た状態の図である。なお、リミットスイッチ60はハー
ネス64に、タッチリング52はハーネス66に接続さ
れている。
【0010】遊技者はタッチリング52に触れるように
操作ハンドル50を握り、打球力調整レバー54をパチ
ンコ機の前面枠10に向かって右方向に、すなわち、図
8において矢印の方向に回すことによりハンドルモータ
70が動作し、遊技することができる。なお、遊技者が
操作ハンドル50から手を離すと、打球力調整レバー5
4は元の位置に戻り、それとともに、リミットスイッチ
60はオフの状態になる。
【0011】図9は打球発射装置の構成を示す図であ
り、ハンドルモータ70が回転駆動されると、その出力
軸72に固定されたモータカム74が回転することによ
り、同カム74がクランク76と係合し、打球槌78が
捩りコイルバネ80に逆らうように動き、モータカム7
4とクランク76との係合が外れると、打球槌78はバ
ネ80の収縮力で元の位置に戻り、その力でパチンコ玉
82を打ち出す。
【0012】なお、前記タッチリング52とリミットス
イッチ60に一方の端子部が接続されたハーネス64,
66は、その他方の端子部がそれぞれ基板収納ケース8
6に収納された制御基板に接続されている。
【0013】次に、本実施例の制御基板の電気回路を図
1〜図4に従って説明する。
【0014】図1はハンドルモータ70の制御回路を示
すブロック図であり、タッチリング52と接続された第
1のスイッチ回路としてのタッチ回路部2と、リミット
スイッチ60と接続された第2のスイッチ回路としての
リミット回路部4と、パチンコ機本体のAC24V電源
と接続された電源回路部6と、各種入出力信号を制御す
るワンチップマイクロコンピュータからなるマイコン回
路部8と、ハンドルモータ70を駆動するモータ駆動回
路部10と、図7に示した鍵ランプ42を駆動するラン
プ駆動回路部12とで構成されている。
【0015】図2は本実施例のタッチ回路部2、リミッ
ト回路部4およびマイコン回路部8の詳細を示す回路図
である。
【0016】タッチ回路部2は、LC発振回路で構成さ
れており、常時発振し、NPNトランジスタ14をオン
し、タッチ信号出力部15に「L」レベル信号を出力す
る。そして、遊技者がタッチリング52に触れると発振
が停止し、NPNトランジスタ14はオフして、タッチ
信号出力部15に「H」レベル信号を出力する。
【0017】リミット回路部4は、PNPトランジスタ
16のスイッチング式になっており、操作ハンドル50
が不使用状態にある時、すなわち、打球力調整レバー5
4が回されていない時、リミットスイッチ60がオフの
状態になっているため、PNPトランジスタ16はオフ
し、リミット信号出力部30に「L」レベル信号を出力
する。そして、遊技者が打球力調整レバー54を回し、
リミットスイッチ60をオンの状態を変えると、PNP
トランジスタ16がオンし、リミット信号出力部30に
「H」レベル信号を出力する。
【0018】マイコン回路部8は、中央処理ユニット
(CPU)22、制御プログラムを書き込んだリードオ
ンリメモリ(ROM)24、およびデータ一時蓄積用の
ランダムアクセスメモリ(RAM)26等を内蔵したワ
ンチップマイクロコンピュータ28によって構成されて
おり、前述のタッチ信号とリミット信号とを入力し、両
信号が共に「H」レベル信号の場合に、モータ駆動回路
部10とランプ駆動回路部12に各々オン信号を出力す
る。
【0019】マイクロコンピュータ28のリセットは、
パワーオン・リセット方式に構成されており、リセット
信号入力端子32をリセット抵抗20でマイコン駆動用
の直流電源(DC)5Vに接続し、さらに、リセットコ
ンデンサ18でリミット回路部4のリミット信号出力部
30とコンデンサ接続されている。
【0020】次に、上記構成からなる本実施例の作用に
ついて説明する。
【0021】図3に示すように、操作ハンドル50が不
使用状態にある時、すなわち、遊技者が操作ハンドル5
0を握っていない状態で電源が投入されると、DC5V
がリセット抵抗20に印加され、また、リミット回路部
4のリミット信号出力部30は「L」レベルであるの
で、リセット信号入力端子32は、主にはリセットコン
デンサ18とリセット抵抗20との組み合せで決まる時
定数でリセットコンデンサ18が充電されながら、0V
から5Vに徐々に立ち上がっていき、「L」レベルの期
間中、CPU22をリセットする。
【0022】そして、遊技者が操作ハンドル50を握
り、打球力調整レバー54を回すことによって、リミッ
ト回路部4のリミット信号出力部30が「H」レベルに
なっても、コンデンサ接続されたリセット信号入力端子
32は「H」レベルのままである。
【0023】一方、遊技者が遊技をやめて操作ハンドル
50から手を離せば、リミット回路部4のリミット信号
出力部30が「L」レベルになり、図4に示すように、
コンデンサ接続されたリセット信号入力端子32が、一
瞬「L」レベルになり、電源投入時と同様に、主にはリ
セット抵抗20とリセットコンデンサ18との時定数で
リセットコンデンサ18が充電されながら、0Vから5
Vに立ち上がっていき、「L」レベルの期間中、CPU
22をリセットする。
【0024】つまり、CPU22は、電源投入時と、遊
技者が操作ハンドル50を握り打球力調整レバー54を
回して遊技を開始した後、操作ハンドル50から手を離
した時とに、リセットされることになる。
【0025】従って、もし遊技中に、静電気ノイズ等で
CPU22が暴走し、ハンドルモータ70が動作異常に
なった場合(この場合、ハンドルモータ70が停止して
しまうことがほとんどであるが)、遊技者は一旦操作ハ
ンドル50から手を離すことにより、打球力調整レバー
54が元の位置に戻ればCPU22はリセットされ、再
び操作ハンドル50を握って、打球力調整レバー54を
回せばハンドルモータ70は正常動作に戻る。
【0026】なお、本実施例の場合、遊技者が操作ハン
ドル50を握っていない時に、リミット回路部4がリミ
ット信号出力部30に「H」レベル信号を出力するよう
な回路であると、電源投入時、リセット信号入力端子3
2が「H」レベルとなり、CPU22がリセットされな
いことになるため、リミット回路部4は遊技者が操作ハ
ンドル50を握って遊技している時に「H」レベルの信
号を出力し、離している時「L」レベルの信号を出力す
る回路構成であることが条件となる。
【0027】さて、本実施例ではマイコン回路部8のC
PU22のリセット信号入力端子32を、リミット回路
部4のリミット信号出力部30とコンデンサ接続した
が、タッチ回路部2のタッチ信号出力部15とコンデン
サ接続した場合でも、遊技者がタッチリング52に手を
触れた後に、タッチリング52から手を離せばCPU2
2がリセットされるという同様の結果を得ることができ
る。
【0028】すなわち、遊技者が操作ハンドル50を握
り、ハンドルモータ70を動作させた時に「H」レベル
の信号を出力し、操作ハンドル50を離した時に「L」
レベルの信号を出力するタッチ信号出力部15と、マイ
クロコンピュータ28のリセット信号入力端子32とを
コンデンサ接続し、かつリセット信号入力端子32とマ
イコン駆動用直流電源(DC)5Vとをリセット抵抗2
0で接続することにより、本実施例と同様の結果を得る
ことができる。
【0029】さらに、図5に示すように、アンド(AN
D)回路、たとえばANDゲートICを使用して、その
一方の(A)入力端子35にパワーオンリセット回路3
3からのリセット信号を入力するとともに、他方の
(B)入力端子36に、遊技者が操作ハンドル50を握
りハンドルモータ70を動作させた時と操作ハンドル5
0から手を離した時とで「H」、「L」相反するレベル
の信号を出力する回路、たとえば、前述のリミット回路
4等の周辺回路信号出力部37とコンデンサ接続された
信号出力部を接続し、そのゲート出力端子34をマイク
ロコンピュータ28のリセット信号入力端子32に接続
するという方法もある。
【0030】この回路にすれば、図6に示すように、
(A)入力信号は電源投入時に「L」レベルから「H」
レベルに立ち上がった後は、電源が切られるまで「H」
レベルのままであり、(B)入力信号は周辺回路信号出
力部37の信号が「H」レベルから「L」レベルに変化
した時にだけ、一瞬「L」レベルになり、図5に示す抵
抗38とコンデンサ39とで決まる時定数で「H」レベ
ルに上昇する。このため、結果的にゲート出力端子34
から出力される信号は、電源投入時と、周辺回路信号出
力部37の出力信号が「H」レベルから「L」レベルに
変化した時の一定時間のみ「L」レベルとなり、マイク
ロコンピュータ28をリセットすることができる。
【0031】たとえば、操作ハンドル50の使用状態で
「L」レベル、不使用状態で「H」レベルの信号が周辺
回路信号出力部37から出力される場合は、遊技者が操
作ハンドル50を握った状態から手を離し、ついで、再
び操作ハンドル50を握るという一連の動作により、周
辺回路信号出力部37の出力信号が「H」レベルから
「L」レベルへと変化する。また、操作ハンドル50の
使用状態で「H」レベル、不使用状態で「L」レベルの
信号が周辺回路信号出力部37から出力される場合は、
遊技者が操作ハンドル50を握った状態から手を離す動
作により、周辺回路信号出力部37の出力信号が「H」
レベルから「L」レベルへと変化する。従って、そのい
ずれの場合であっても、マイクロコンピュータ28はリ
セットされるとともに、電源投入時は、パワーオンリセ
ット回路33からのリセット信号が入力されてリセット
される。
【0032】このため、周辺回路信号出力部37からの
出力信号として、遊技していない時は「H」レベルでな
くてはならないとか、「L」レベルでなくてはならない
とかの制限はなく、いずれの場合であってもマイクロコ
ンピュータ28をリセットすることができる。
【0033】なお、本実施例のマイクロコンピュータ2
8は、CPU22、ROM24、RAM26等がワンチ
ップに集積されたものを採用したが、別素子のものを組
み合わせたマイクロコンピュータシステムの場合であっ
ても同様の結果を得ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のパチンコ玉発射装置によれば、打玉操作ハンドル
の使用、不使用の状態変化に伴って、マイクロコンピュ
ータに対しリセット信号を供給する回路構成としたの
で、遊技中に静電気ノイズ等でマイクロコンピュータが
暴走して動作異常になった場合、遊技者が操作ハンドル
を不使用状態にすることにより、あるいは、一旦不使用
状態にしてから再び使用状態にするのみの簡単な操作に
よって、マイクロコンピュータをリセットすることがで
きる。したがって、遊技者が再び操作ハンドルを回した
状態では、パチンコ玉が正常に発射されるため、マイク
ロコンピュータの暴走時の復帰策として、パチンコ機の
前面枠を開いて復帰作業をしなくてもよいし、また、ウ
ォッチドグタイマ等の特別な回路を必要としないので、
制御回路基板のコストアップにもならず、基板面積も増
加させる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電気回路のブロック図
である。
【図2】図1に示す電気回路の一部詳細を示す回路図で
ある。
【図3】パワーオンリセット入力信号の波形図である。
【図4】操作ハンドルの状態変化に伴うリセット入力信
号の波形図である。
【図5】他の実施例を示すリセット入力信号の回路図で
ある。
【図6】図5に示す他の実施例における波形図である。
【図7】パチンコ機の前面枠を示す正面図である。
【図8】ハンドル部分の構成を示す斜視図である。
【図9】打球発射装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 タッチ回路部(第1のスイッチ回路) 4 リミット回路部(第2のスイッチ回路) 8 マイコン回路部 15 タッチ信号出力部 18 リセットコンデンサ 20 リセット抵抗 28 マイクロコンピュータ 30 リミット信号出力部 32 リセット信号入力端子 50 打玉操作ハンドル 52 タッチリング 54 打球力調整レバー 60 リミットスイッチ 70 ハンドルモータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打玉操作ハンドルが使用状態にあるか否
    かを判別して、使用状態にある時にマイクロコンピュー
    タの制御により自動的にパチンコ玉を発射するようにし
    たパチンコ玉発射装置において、 前記打玉操作ハンドルの使用、不使用の状態変化に伴っ
    て、前記マイクロコンピュータに対しリセット信号を供
    給する回路構成としたことを特徴とするパチンコ玉発射
    装置。
  2. 【請求項2】 打玉操作ハンドルの打球力調整レバーが
    操作されているか否かを検出するスイッチ回路が備えら
    れ、そのスイッチ回路によって、打球力調整レバーが元
    の位置に戻った時、あるいは、回動操作された時にマイ
    クロコンピュータに対しリセット信号が供給されること
    を特徴とする請求項1記載のパチンコ玉発射装置。
  3. 【請求項3】 打玉操作ハンドルが握られているか否か
    を検出するスイッチ回路が備えられ、、そのスイッチ回
    路によって、打玉操作ハンドルが不使用状態になった
    時、あるいは、使用状態になった時にマイクロコンピュ
    ータに対しリセット信号が供給されることを特徴とする
    請求項1記載のパチンコ玉発射装置。
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