JP3211701B2 - 中空糸型選択分離膜およびその製造方法 - Google Patents
中空糸型選択分離膜およびその製造方法Info
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Description
膜(以下、中空糸膜ともいう)およびその製造方法に関
し、より詳しくは、高い分離性能を有すると共に再使用
可能であり、再生処理における耐薬品性や逆洗時の物理
的強度に優れた中空糸型選択分離膜およびその製造方法
に関する。
析、濾過処理を行うために多種の中空糸膜が使用されて
いるが、液状または固体状の溶質成分が付着すること等
による汚れや目詰まりが生じ易い。中空糸膜はコスト的
に高価なものが多いので、継続的または複数回使用する
ことが望まれており、従って、再生処理を行って汚れや
目詰まりを解消し再び使用可能とすることが必要であ
る。中空糸膜の再生処理方法としては、薬品により付着
した溶質を溶解して洗浄する方法や、逆洗により付着し
た溶質を除く方法が挙げられ、これらの方法では、中空
糸膜が耐薬品性や物理的強度を有することが必要であ
る。
しては、ポリスルホン系、ポリオレフィン系等の合成高
分子からなる中空糸膜が知られているが、これらはいず
れも疎水性の膜であり、使用時に汚れやすい欠点を有す
る。
として、例えば、US4051300号や特開昭61−
93801号公報、特開昭58−104940号公報等
に、疎水性高分子に親水性高分子を共存させることによ
り、疎水性高分子の耐薬品性や物理的強度を有し、かつ
膜を親水化して汚れやすさを抑えた中空糸膜が開示され
ている。
も非対称構造の中空糸膜であり、緻密な構造のスキン層
と比較的孔径の大きい空隙を形成している支持層よりな
っている。再生処理時における薬品処理や逆洗では、支
持層の孔径の大きい部分から親水性高分子が溶出してし
まい、膜の分離性能が低下してしまう欠点を有する。
7号公報、特開平5−3331号公報、特開平4−30
0636号公報、特開平6−238139号公報等に
は、親水性高分子を架橋処理することにより親水性高分
子を不溶化した中空糸膜が開示されている。しかし、こ
れらの中空糸膜も、程度の差はあるが、薬品処理や逆洗
による水溶性高分子の溶出を充分に防止することができ
ず、膜の分離性能の低下を避けることができない。
解決しようとするものであり、その目的は、高い耐薬品
性および物理的強度を有し、再生処理のための薬品処理
や逆洗を行っても、親水性高分子が膜から流れ出ること
なく分離性能が低下しないような中空糸膜およびその製
造方法を提供することにある。
解決するため、中空糸膜の組成と構造について鋭意検討
した結果、耐薬品性と物理的強度を有する疎水性高分子
と、膜の分離性能と使用時の汚れを改善する親水性高分
子とを使用し、膜全体を緻密な均一構造とし、その構造
の中に親水性高分子を閉じ込めた構造とすることによ
り、再生処理のための薬品処理や逆洗を行っても、親水
性高分子が膜構造中に保持されたままで分離性能を維持
できることを見い出した。
の濃度および紡糸原液の粘度が特定範囲内であるような
紡糸原液を用いて紡糸することにより、凝固時の紡糸原
液への凝固液の侵入を遅らせ、紡糸原液のゲル化速度を
遅らせることにより、本発明の目的を達成し得る中空糸
膜が得られることも見い出した。
選択分離膜であって、均一膜構造を有し、レナリン液に
よる処理前のβ2 −ミクログロブリンの篩い係数に対す
る、レナリン液による処理後のβ2 −ミクログロブリン
の篩い係数の比が80%以上であることを特徴とする中
空糸型選択分離膜。 (2)レナリン液による処理前の破断伸度に対する、レナ
リン液による処理後の破断伸度の比が80%以上である
上記 (1)の中空糸型選択分離膜。 (3)レナリン液による処理前の透水速度に対する、レナ
リン液による処理後の透水速度の比が80%以上である
上記 (1)の中空糸型選択分離膜。 (4)疎水性高分子が、ポリスルホン系高分子またはポリ
エーテルスルホン系高分子である上記 (1)〜 (3)のいず
れかの中空糸型選択分離膜。 (5)親水性高分子がポリビニルピロリドンである上記
(1)〜 (4)のいずれかの中空糸型選択分離膜。 (6)親水性高分子の重合平均分子量が45000〜11
00000である上記 (1)〜 (5)のいずれかの中空糸型
選択分離膜。
媒を含有する紡糸原液を気体雰囲気中に中空状を形成す
るように吐出した後、凝固浴に導いて凝固させる中空糸
型選択分離膜の製造方法であって、当該紡糸原液の14
0℃における粘度が100〜500ポイズであることを
特徴とする中空糸型選択分離膜の製造方法。 (8)紡糸原液の140℃における粘度が120〜400
ポイズである上記 (7)の中空糸型選択分離膜の製造方
法。 (9)親水性高分子が、紡糸原液中0.5〜10重量%含
有されている上記 (7)の中空糸型選択分離膜の製造方
法。 (10)親水性高分子が重合平均分子量45000〜110
0000のポリビニルピロリドンであり、かつポリビニ
ルピロリドンが、紡糸原液中0.5〜10重量%含有さ
れる上記 (7)の中空糸型選択分離膜の製造方法。
本発明の中空糸膜は、疎水性高分子と親水性高分子とを
含有する。
は、中空糸膜の材料として通常使用され得る疎水性高分
子が使用可能であり、例えば、ポリスルホン、ポリアラ
ミド、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポリウレタ
ン、ポリプロピレン、ポリエーテルイミド、ポリアクリ
ロニトリル等の高分子が挙げられ、中でも、耐薬品性お
よび機械的強度に優れている点でポリスルホン系、ポリ
エーテルスルホン系の高分子が好ましい。
エーテルスルホン系の高分子は、特に限定されるもので
はないが、例えば、下記一般式(I)に示されるポリス
ルホンまたは(II)で示されるポリエーテルスルホン
が市販されている。これらの高分子化合物は、重合度等
によっていくつかの種類が存在するが、特に限定されな
い。
は、中空糸膜の材料として通常使用され得る親水性高分
子が使用可能であり、例えば、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が挙
げられる。これらの親水性高分子は重合度等によってい
くつかの種類が存在し、どの分子量の高分子でも使用で
きるが、分子量が大きいほど中空糸膜中への残留度が大
きくなるため、重合平均分子量が45000〜1100
000の範囲の高分子を使用することが好ましい。
造を有するものである。本発明でいう均一膜構造とは、
明確なスキン/コアの非対称構造を有さず、1000倍
の電子顕微鏡で膜断面を観察した時、膜断面に明らかに
認められる孔およびボイドが観察されない膜構造をい
う。
レナリン液による処理前のβ2 −ミクログロブリン(以
下、β2 −MGともいう)の篩い係数に対する、レナリ
ン液による処理後のβ2 −ミクログロブリンの篩い係数
の比が80%以上、好ましくは90%以上、より好まし
くは95%以上である。この比が80%未満の場合、再
生処理を行っても本来の分離機能が発現されず、継続し
てまたは複数回使用することができない。
水素水17重量%、過酢酸9重量%、酢酸7重量%、水
67重量%からなる液をいう。レナリン液による処理と
は、無菌水による処理、レナリン液による処理、無菌水
による処理を順次行うことをいう。
1600)は手根管症候群の原因物質と考えられ、本発
明の中空糸型選択分離膜はこのβ2 −ミクログロブリン
の除去性に優れることが必要である。具体的には、好ま
しくは0.50以上、より好ましくは0.60以上、特
に好ましくは0.70以上のβ2 −ミクログロブリンの
篩い係数を有する。なお、β2 −ミクログロブリンの篩
い係数は、以下の式により表される。測定原液として、
0.01重量%β2 −ミクログロブリン−リン酸緩衝液
(pH7.2)を使用し、8500本束のモジュールの
入口における測定原液の濃度、出口における測定液の濃
度および濾液濃度を測定して、篩い係数SCが算出され
る。 SC=(2×濾液濃度)/(入口濃度+出口濃度)
ては、レナリン液による処理前の破断伸度に対する、レ
ナリン液による処理後の破断伸度の比が、好ましくは8
0%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは
95%以上である。この比が80%未満の場合、レナリ
ン液による処理後の使用時に中空糸膜が破断する場合が
あるので好ましくない。また、本発明の中空糸型選択分
離膜は、50%以上、特に70%以上の破断伸度を有す
ることが好ましい。
いては、レナリン液による処理前の透水速度に対する、
レナリン液による処理後の透水速度の比が、好ましくは
80%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましく
は95%以上である。この比が80%未満の場合、中空
糸膜の汚れや目詰まりが解消されていないので、本来の
分離機能が発現しないので好ましくない。また、本発明
の中空糸型選択分離膜は、15ml/m2 ・hr・mm
Hg以上の透水速度を有することが好ましい。なお、透
水速度は、120本束のミニモジュールに純水を150
mmHgの圧力を保ちながら中空糸膜に透過した時の水
の透水速度を測定するものである。
従来より一般的に知られている紡糸製膜法である乾湿式
紡糸法が採用され、具体的には、例えば、以下の方法に
より製造される。
溶媒を含有する紡糸原液を調製する。ここで使用される
溶媒としては、疎水性高分子および親水性高分子の両方
を溶解できる溶媒が使用され、特に規定するものではな
いが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
スルホオキシド、N−ジメチルアセトアミド等を用いる
ことができる。これらの溶剤は単独で使用できることは
もちろんであるが、溶解性を調整するために複数の溶媒
を混合して使用することもできる。これらの溶媒は、紡
糸原液中、好ましくは35〜75重量%含有される。
て溶解性を示さない溶媒を非溶媒として溶媒に混和し、
溶解性を調整することもできる。このような非溶媒とし
ては、例えば、モノエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の
多価アルコールあるいはそれらの低級アルキルエーテル
誘導体等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上
併用して使用することができる。これらの非溶媒は、紡
糸原液中、好ましくは7〜35重量%配合される。
製膜後中空糸膜中に残存する。その分子量や種類等によ
りその残存割合が異なるが、紡糸原液中に親水性高分子
を0.5〜10重量%含有させることが好ましい。分子
量が大きいほど中空糸膜中への残存割合が大きくなるた
め、45000〜1100000の範囲の重合平均分子
量のものを使用することが好ましい。
量45000〜1100000のポリビニルピロリドン
を用いた場合、紡糸原液中に、0.5〜10.0重量
%、特に1.5〜3.5重量%含有させることが好まし
い。親水性高分子は分子量が大きいほど中空糸膜中に残
存しやすいため、ポリビニルピロリドンの分子量がさら
に大きい場合には、紡糸原液中の含有割合は上記よりも
低くてもよい。
100〜500ポイズ、特に120〜400ポイズであ
ることが好ましい。この紡糸原液の粘度が100ポイズ
未満である場合、紡糸原液への凝固液の進入速度が大き
くなって、ゲル化速度が大きくなり、その結果として中
空糸型選択分離膜の膜構造が非対称構造になってしま
う。逆に粘度が500ポイズを超える場合、紡糸口金か
らの紡糸原液の吐出が困難になってしまうからである。
紡糸原液の粘度をこのような範囲に調整することによ
り、安定に紡糸原液を吐出しながらも、凝固液の進入速
度を押さえ、ゲル化速度を抑えて、均一膜構造を達成で
きる。
ューブインオリフィス型の紡糸口金)から気体雰囲気中
に吐出して1mm〜100mm走行させながら、同時に
口金の中心部から中空形成補助剤を吐出して中空部を形
成した後、凝固浴に導いて凝固させる。
限定されず、具体的には、空気、窒素、酸素、二酸化炭
素、アルゴン、ヘリウムが挙げられるが、通常は空気で
ある。
成補助剤は、特に限定されず、具体的には、空気、窒
素、酸素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム等のまたは
それらの2種以上の混合ガス等の気体や、流動パラフィ
ン、ミリスチン酸イソプロピル等の上記混合溶媒に非相
溶である液体が挙げられる。
性高分子および親水性高分子に対して非相溶である液体
から構成されるが、凝固速度を調節するために少量の溶
剤を含有することもある。また、通常は、紡糸原液に使
用した溶媒(例えば、N−メチル−2−ピロリドン)、
使用した非溶媒(例えば、ポリエチレングリコール)等
が含有される。
き、ここで上記混合溶媒および非溶媒を洗浄除去する。
次いで、膜孔保持処理を行い、乾燥させることにより得
る。この膜孔保持処理は、乾燥あるいは放置により膜孔
が収縮して潰れるのを防ぐ役割を果たすものである。こ
のような処理を行わずに乾燥すれば、均一膜構造は乾燥
による膜孔の収縮が著しいために保持されない。
リセリン(例えば日本油脂製の濃グリセリン)、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等の水溶
液に浸漬し、その後充分に乾燥することにより行われ、
このような処理により膜孔保持剤のみが膜孔に残る。
濃度は、45〜65重量%、特に50〜60重量%が好
ましい。この濃度が低すぎると乾燥において膜孔の収縮
が大きくなりすぎて膜孔保持剤としての効果を示さず、
逆にこの濃度が高すぎる場合には膜孔保持剤含有水溶液
の粘度が高くなりうまく膜孔に入り込まないからであ
る。
膜は、複数本、例えば8000〜12000本を束ねて
モジュール化されて、限外濾過、透析、透析濾過用とし
て使用され、特に血液浄化用として有用なものとなる。
より詳細に説明する。なお、実施例および比較例中に部
とあるのは重量部を示す。 実施例1 1重量%のジメチルホルムアミド溶液中の還元粘度が
0.7であるポリエーテルスルホン(住友化学製、ポリ
エーテルサルホンVICTREX)25部、ポリビニル
ピロリドン(BASF社製、ポビドンK−90、重合平
均分子量1100000)3部、N−メチル−2−ピロ
リドン(三菱化学製)43部、ポリエチレングリコール
(第一工業製薬製、PEG200、分子量200)29
部を均一に溶解し紡糸原液とした。この紡糸原液は14
0℃で136ポイズの粘度を有していた(B型粘度計
(東京計器製 B8H−HH型)を用いて測定)。この
紡糸原液を、140℃に加熱したチューブインオリフィ
ス型の紡糸口金を用いて鞘部から吐出し、同時に芯部に
は窒素ガスを吐出して中空部を形成した。吐出された紡
糸原液は紡糸口金から5mm下方に設けられた30℃の
凝固浴(N−メチル−2−ピロリドン24部、分子量2
00のポリエチレングリコール16部、水60部からな
る凝固液)に浸漬された後、水洗、50℃の55%グリ
セリン水溶液への浸漬、80℃での乾燥を経て75m/
分の速度で捲きとられた。
0.3μm、外径258.1μmであった。この中空糸
型選択分離膜の断面のSEM写真(1000倍)を撮影
したところ図1に示したように均一構造であった。この
中空糸型選択分離膜を用いて有効膜面積1.51m2 の
モジュールを作成し、透水速度、β2 −MGの篩い係数
および破断伸度について以下の方法により評価した。そ
の結果を表1に示す。
張速度100mm/分、チャック間距離100mmで測
定した。 2.β2 −ミクログロブリンの篩い係数の測定 篩い係数SCは次式のように示される。 SC=(2×濾液濃度)/(入口濃度+出口濃度) 測定原液として、0.01重量%β2 −ミクログロブリ
ン−リン酸緩衝液(pH7.2)を使用し、8500本
束のモジュールの入口における測定原液の濃度、出口に
おける測定原液の濃度および濾液濃度を測定し、篩い係
数SCを算出した(モジュール温度37℃、濾過流量2
0ml/分)。 3.透水速度の測定 120本束のミニモジュールを純水で十分洗浄し、37
℃に調整した純水を150mmHgの圧力を保ちながら
中空糸膜に透過させ、水の透過速度(UFRml/m2
・hr・mmHg)を測定した。
再生処理を行った後、透水速度、β2 −MGの篩い係数
および破断伸度について評価した。その結果を表1に示
す。
度で20秒間水洗する。 3)2%に希釈したレナリン液で35秒間逆洗する。 4)2%に希釈したレナリン液で中空糸膜内側をリンス処
理する。 5)中空糸膜内側に2%に希釈したレナリン液を120秒
間充填する。 6)中空糸膜外側を無菌水で流量1リットル/minの速
度で15秒間リンス処理する。 7)中空糸膜内側を無菌水で流量6リットル/minの速
度で30秒間リンス処理する。 8)中空糸膜内側を無菌水で流量1リットル/minの速
度で40秒間リンス処理する。 9)無菌水の水抜きを行う。 10) 中空糸膜外側を無菌水で流量1リットル/minの
速度で15秒間リンス処理する。 11) 中空糸膜内側を無菌水で流量6リットル/minの
速度で6秒間リンス処理する。 12) 中空糸膜外側を3.25%に希釈したレナリン液7
00mlでリンス処理する。 13) 中空糸膜内側を3.25%に希釈したレナリン液7
00mlでリンス処理する。
液中の還元粘度が0.7であるポリエーテルスルホン
(住友化学製、ポリエーテルサルホンVICTREX)
24部、ポリビニルピロリドン(BASF社製、ポビド
ンK−90、重合平均分子量1100000)3部、N
−メチル−2−ピロリドン(三菱化学製)44部、ポリ
エチレングリコール(第一工業製薬製、PEG200、
分子量200)29部を均一に溶解し、紡糸原液(14
0℃における粘度は103ポイズ)としたこと以外は、
実施例1と同様の方法により中空糸型選択分離膜を得
た。
0.1μm、外径258.3μmであった。中空糸型選
択分離膜の断面のSEM写真(1000倍)を撮影した
ところ、図2に示したように均一構造であった。この中
空糸型選択分離膜を用いて実施例1と同様のモジュール
を作成し、透水速度、β2 −MGの篩い係数および破断
伸度について評価した。その結果を表1に示す。
理を行った後、再び透水速度、β2−MGの篩い係数お
よび破断伸度について評価した。その結果を表1に示
す。
液中の還元粘度が0.7であるポリエーテルスルホン
(住友化学製、ポリエーテルサルホンVICTREX)
20部、ポリビニルピロリドン(BASF社製、ポビド
ンK−90、重合平均分子量1100000)3部、N
−メチル−2−ピロリドン(三菱化学製)46部、ポリ
エチレングリコール(第一工業製薬製、PEG200、
分子量200)31部をに均一に溶解し、紡糸原液(1
40℃における粘度は43ポイズ)としたこと以外は、
実施例1と同様の方法により中空糸型選択分離膜を得
た。
9.5μm、外径265.6μmであった。中空糸型選
択分離膜の断面のSEM写真(1000倍)を撮影した
ところ、図3に示したように非対称構造であった。この
中空糸型選択分離膜を用いて実施例1と同様のモジュー
ルを作成し、透水速度、β2 −MGの篩い係数および破
断伸度について評価した。その結果を表1に示す。
理を行った後、再び透水速度、β2−MGの篩い係数お
よび破断伸度について評価した。その結果を表1に示
す。
空糸型選択分離膜においては、β2−MG、透水速度お
よび破断伸度は、いずれもレナリン液による再生処理前
に対する処理後の比が97%以上であり、その性能は殆
ど変わらなかった。しかし、比較例1で得られた中空糸
型選択分離膜においては、破断伸度は、レナリン液によ
る再生処理前に対する処理後の比が80%程度であった
が、β2 −MGおよび透水速度はいずれもレナリン液に
よる再生処理前に対する処理後の比が80%未満であ
り、その性能は明らかに低下していた。
よれば、耐薬品性と物理的強度を有する疎水性高分子
と、膜の分離性能と使用時の汚れを改善する親水性高分
子とを使用し、均一膜構造としているので、高い耐薬品
性および物理的強度を有し、かつ再生処理のための薬品
処理や逆洗を行っても、親水性高分子が膜から流れ出る
ことなく分離性能が低下しないような中空糸膜を提供す
ることができる。
のSEM写真(薄膜の形状を表すもの)である。
のSEM写真(薄膜の形状を表すもの)である。
のSEM写真(薄膜の形状を表すもの)である。
Claims (10)
- 【請求項1】 疎水性高分子と親水性高分子とを含有す
る中空糸型選択分離膜であって、均一膜構造を有し、レ
ナリン液による処理前のβ2 −ミクログロブリンの篩い
係数に対する、レナリン液による処理後のβ2 −ミクロ
グロブリンの篩い係数の比が80%以上であることを特
徴とする中空糸型選択分離膜。 - 【請求項2】 レナリン液による処理前の破断伸度に対
する、レナリン液による処理後の破断伸度の比が80%
以上であることを特徴とする請求項1に記載の中空糸型
選択分離膜。 - 【請求項3】 レナリン液による処理前の透水速度に対
する、レナリン液による処理後の透水速度の比が80%
以上であることを特徴とする請求項1に記載の中空糸型
選択分離膜。 - 【請求項4】 疎水性高分子が、ポリスルホン系高分子
またはポリエーテルスルホン系高分子であることを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の中空糸型選択分
離膜。 - 【請求項5】 親水性高分子がポリビニルピロリドンで
あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
中空糸型選択分離膜。 - 【請求項6】 親水性高分子の重合平均分子量が450
00〜1100000であることを特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載の中空糸型選択分離膜。 - 【請求項7】 疎水性高分子、親水性高分子および溶媒
を含有する紡糸原液を気体雰囲気中に中空状を形成する
ように吐出した後、凝固浴に導いて凝固させる中空糸型
選択分離膜の製造方法であって、当該紡糸原液の140
℃における粘度が100〜500ポイズであることを特
徴とする中空糸型選択分離膜の製造方法。 - 【請求項8】 紡糸原液の140℃における粘度が12
0〜400ポイズであることを特徴とする請求項7に記
載の中空糸型選択分離膜の製造方法。 - 【請求項9】 親水性高分子が、紡糸原液中0.5〜1
0重量%含有されていることを特徴とする請求項7に記
載の中空糸型選択分離膜の製造方法。 - 【請求項10】 親水性高分子が重合平均分子量450
00〜1100000のポリビニルピロリドンであり、
かつポリビニルピロリドンが、紡糸原液中0.5〜10
重量%含有されることを特徴とする請求項7に記載の中
空糸型選択分離膜の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03995497A JP3211701B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 中空糸型選択分離膜およびその製造方法 |
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JP03995497A JP3211701B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 中空糸型選択分離膜およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10216488A JPH10216488A (ja) | 1998-08-18 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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