JP3427658B2 - セルロース中空糸膜およびその製造方法 - Google Patents
セルロース中空糸膜およびその製造方法Info
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Description
り得られ、限外濾過、透析、透析濾過用に好適に使用さ
れるセルロース中空糸膜およびその製造方法に関するも
のである。
併症が注目されており、尿素、クレアチニンなどの低分
子量物質だけでなく、中高分子量物質(低分子タンパ
ク)まで除去対象が拡大してきている。これらの治療に
用いられる膜は High Performance 膜と呼ばれ、従来の
透析膜より孔径を拡大することにより、より大きな物質
の除去を可能にしている。 High Performance 膜に求め
られる性質として透水性が高くかつシャープなカットオ
フ性(手根管症候群の原因物質とされるβ2 −ミクログ
ロブリン(MW11600)の除去性に優れ、有用な血
中タンパクであるアルブミン(MW66000)を漏出
しない)を有することが必要である。このような特性を
有する中空糸膜を製造する方法として、例えば、特開昭
54−88881号公報に、セルロースエステル系ポリ
マー、N−メチルピロリドン、非溶剤からなる紡糸原液
を用いて乾湿式紡糸法で中空糸膜を製造する方法が提案
されている。このような方法では透水速度が高い中空糸
膜が得られるが、中空糸膜の孔径分布の幅を狭くできな
いので、溶質のカットオフ性がシャープな中空糸膜を得
ることができない。
を解決しようとするものであり、その目的は、透水性が
高くかつ溶質のカットオフ性がシャープであるセルロー
ス中空糸膜およびその製造方法を提供することにある。
ある。 (1)アルブミンの篩い係数(A)が0.25以下であ
り、ミオグロビンの篩い係数(B)が0.35以上であ
って、B/Aの値が15以上であることを特徴とするセ
ルロース中空糸膜。 (2)37℃の純水を150mmHgの圧力で透過させた
時の透水速度が15ml/m2 ・hr・mmHg以上で
ある上記 (1)のセルロース中空糸膜。 (3)100mmHgの圧力で血液中での透水速度が、8
ml/m2 ・hr・mmHg以上である上記 (1)または
(2)のセルロース中空糸膜。 (4)セルロースエステルと、N−メチルピロリドンとγ
−ブチロラクトンの混合溶媒とを含有する紡糸原液を、
気体雰囲気中に中空状を形成するように吐出した後、凝
固浴に導いて凝固させることを特徴とするセルロース中
空糸膜の製造方法。 (5)混合溶媒中のN−メチルピロリドンとγ−ブチロラ
クトンの重量比が1:9〜9:1である上記 (4)のセル
ロース中空糸膜の製造方法。 (6)セルロースエステルが、紡糸原液中15〜30重量
%含有されている上記 (4)または (5)のセルロース中空
糸膜の製造方法。 (7)セルロースエステルがセルロースアセテートである
上記 (4)〜 (6)のいずれかのセルロース中空糸膜の製造
方法。 (8)紡糸原液が、さらに非溶媒を含有する上記 (4)〜
(7)のいずれかのセルロース中空糸膜の製造方法。 (9)混合溶媒と非溶媒の重量比が、6/4〜10/0で
ある上記 (8)のセルロース中空糸膜の製造方法。 (10)紡糸原液を中空状を形成するように吐出すると同時
に、その中心部に中空形成補助剤を吐出する上記 (4)〜
(9)のいずれかのセルロース中空糸膜の製造方法。 (11)中空形成補助剤が気体である上記 (10) のセルロー
ス中空糸膜の製造方法。
本発明のセルロース中空糸膜は、乾湿式紡糸法、つま
り、紡糸原液を気体雰囲気中に中空状を形成するように
吐出した後、凝固浴に導いて凝固させることにより製造
される。
ルと溶媒とを含有する。本発明で使用されるセルロース
エステルは、セルロースの水酸基をアセチル基、プロピ
オニル基、ブチリル基等のアシル基や硝酸基で置換した
ものをいうが、その置換率は特に限定されるものではな
く、2置換したもの、3置換したものや、或いは、複数
のアシル基で置換したもの等が挙げられ、具体的には、
セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、
セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、ニトロセルロース等が例示される。こ
れらは、単独でまたは2種以上混合して使用される。セ
ルロースエステルは紡糸原液中、好ましくは15〜30
重量%、より好ましくは17〜25重量%含有されてい
る。セルロースエステルの含有割合が15重量%未満の
場合、紡糸原液の粘度が低下して紡糸時の安定性が劣
り、また得られる中空糸膜の強度不足によりモジュール
化時の歩留まりが低下するおそれがあり、逆に30重量
%を超える場合、透水性が高い中空糸膜を得ることが困
難となる場合がある。
ロリドンとγ−ブチロラクトンの混合溶媒である。N−
メチルピロリドンを使用すると、紡糸原液を吐出してセ
ルロースエステルを凝固させる際の凝固速度が大きく、
一方、γ−ブチロラクトンを使用するとその凝固速度が
小さくなるので、これらの混合溶媒を使用することによ
り、セルロースエステルの凝固速度をコントロールし
て、孔径の分布の幅を小さくする、つまり均一膜構造と
することができ、溶質のカットオフ性がシャープなセル
ロース中空糸膜が得ることができる。
ドンとγ−ブチロラクトンの重量比は、好ましくは1:
9〜9:1、より好ましくは3:7〜8:2である。N
−メチルピロリドンの重量比が大きすぎると、セルロー
スエステルの凝固速度が大きくなって、得られる中空糸
膜の孔径の分布の幅が大きくなり、溶質のカットオフ性
がシャープとならない場合があり、好ましくない。逆
に、N−メチルピロリドンの重量比が少なすぎると、紡
糸原液の粘度が著しく低下(曳糸性の低下)して紡糸安
定性が損なわれ、また得られる中空糸膜の強度が不足し
てモジュール化時の歩留まりが低下するので、好ましく
ない。また、この混合溶媒は、紡糸原液中、好ましくは
83〜45重量%、より好ましくは75〜50重量%含
有される。83重量%を超える場合、紡糸原液の粘度が
低下して紡糸時の安定性が劣り、また得られる中空糸膜
の強度不足によりモジュール化時の歩留まりが低下する
おそれがあり、逆に45重量%未満の場合、透水性が高
い中空糸膜を得ることが困難となる場合がある。
もよい。非溶媒を配合することにより紡糸原液中のセル
ロースエステルの溶解性を調整して、凝固速度をさらに
コントロールし孔径の分布の幅をさらに小さくすること
ができる。本発明において、非溶媒とは、セルロースエ
ステルに対する溶解性が低い溶媒をいう。本発明で使用
される非溶媒としては、例えば、モノエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン等の多価アルコールあるいはそれらの低
級アルキルエーテル誘導体等が挙げられ、これらは単独
であるいは2種以上併用して使用することができる。
量比が好ましくは6/4〜10/0、より好ましくは7
/3〜95/5となるように含有される。非溶媒の含有
比が大きすぎると、中空糸膜の孔径が大きくなりすぎ、
有用タンパクであるアルブミンのカットオフ性が低下し
好ましくない。
と非溶媒とを、N−メチルピロリドンとγ−ブチロラク
トンの混合溶媒に必要に応じて加熱して溶解することに
より調製される。この紡糸原液は、2重管の紡糸口金の
外側より気体雰囲気中に中空状を形成するようにに吐出
し、これを凝固浴に導き凝固させる。また、紡糸原液の
吐出と同時に紡糸口金の内側より中空形成補助剤を吐出
することが好ましく、これにより、中空が確実に形成さ
れる。
ロースエステルや、N−メチルピロリドン、γ−ブチロ
ラクトン等に不活性であれば特に限定されず、具体的に
は、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウ
ムが挙げられるが、通常は空気である。
成補助剤は、セルロースエステルや、N−メチルピロリ
ドン、γ−ブチロラクトン等が不活性であれば特に限定
されず、具体的には、空気、窒素、酸素、二酸化炭素、
アルゴン、ヘリウム等またはそれらの2種以上の混合ガ
ス等の気体や、流動パラフィン、ミリスチン酸イソプロ
ピル等の上記混合溶媒に非相溶である液体が挙げられ
る。これらの気体に加えて、中空糸膜の内表面の平滑化
や分画特性向上の目的で、水、溶媒、非溶媒等の蒸気を
使用しても差し支えない。
非溶媒を含有する水溶液が使用される。
き、ここで上記混合溶媒および非溶媒を洗浄除去する。
次いで、グリセリン浴に導き、これを乾燥させる。この
グリセリンは中空糸膜の膜構造保持剤であり、乾燥ある
いは放置により膜孔が収縮して潰れるのを防ぐ役割を果
たすものである。グリセリンの代わりに、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール等も使用可能で
ある。
0μm、より好ましくは100〜250μmであり、膜
厚は好ましくは10〜100μm、より好ましくは12
〜50μmである。内径および膜厚は、2重管の外径お
よび内径の大きさにより調整することができる。
ス中空糸膜は、0.25以下、好ましくは0.20以
下、より好ましくは0.10以下のアルブミンの篩い係
数(A)を有し、かつ0.35以上、好ましくは0.3
7以上、より好ましくは0.40以上のミオグロビンの
篩い係数(B)を有する。これらの篩い係数SCは次式
のように定義される。 SC=(2×濾液濃度)/(入口濃度+出口濃度) 中空糸膜の入口における測定原液の濃度、出口における
測定原液の濃度および濾液濃度を測定して篩い係数SC
を算出する。測定原液として、0.01%ミオグロビン
−リン酸緩衝液(pH7.2)または0.2%アルブミ
ン−リン酸緩衝液(pH7.2)を使用する。
ルロース中空糸膜は、シャープなカットオフ性を有する
ものであり、具体的には、15以上、好ましくは18以
上、より好ましくは20以上のB/A(即ち、ミオグロ
ビンの篩い係数/アルブミンの篩い係数)を有する。こ
のようなシャープなカットオフ性を有する中空糸膜を得
るには、紡糸原液中の溶媒として、N−メチルピロリド
ンとγ−ブチロラクトンの混合溶媒を使用する方法が採
用される。
性の評価は、血液中のβ2 −ミクログロブリン(MW1
1600)とアルブミン(MW66000)の篩い係数
を用いる代わりに、リン酸緩衝液中のミオグロビン(M
W17800)とアルブミンの篩い係数を用いて行っ
た。つまり、血液中でのβ2 −ミクログロブリン分子の
広がり(分子サイズ)は、リン酸緩衝液中でのミオグロ
ビン分子の広がり(分子サイズ)と同等と考えられ、リ
ン酸緩衝液中のミオグロビンの篩い係数は、血液中のβ
2 −ミクログロブリンの篩い係数を代替するものとして
広く利用されている。即ち、本発明におけるB/A(ミ
オグロビンの篩い係数/アルブミンの篩い係数)が15
以上であるということは、本発明のセルロース中空糸膜
がシャープなカットオフ性を有し、β2 −ミクログロブ
リンの除去性に優れていることを意味するものである。
20g以上、より好ましくは25g以上であり、破断伸
度は、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以
上である。破断強度および破断伸度は、紡糸原液中のセ
ルロースエステルの含有量や、N−メチルピロリドンと
γ−ブチロラクトンの混合比等により調整することがで
きる。
膜は、複数本、例えば8000〜15000本を束ねて
モジュール化されて、限外濾過、透析、透析濾過用とし
て使用され、特に血液浄化用として有用なものとなる。
ス中空糸膜は、透水性が高いものであり、具体的には、
37℃の純水を150mmHgの圧力で透過させた時の
透水速度(UFR)が、好ましくは15ml/m2 ・h
r・mmHg以上、より好ましくは23ml/m2 ・h
r・mmHg以上であり、100mmHgの圧力で血液
中での透水速度(MFR)が、好ましくは8ml/m2
・hr・mmHg以上、より好ましくは10ml/m2
・hr・mmHg以上の性能を有する。このような高い
透水性を有する中空糸膜を得るには、紡糸原液中のセル
ロースエステルを所定の割合とする方法、グリセリン浴
中のグリセリン含有量を多くする方法等が採用される。
セルロース中空糸膜は、好ましくは80以上、より好ま
しくは85以上の尿素の透過係数を有し、また、好まし
くは10以上、より好ましくは13以上のビタミンの透
過係数を有する。これらの透過係数Pは次式のように定
義される。 P=Qb×ln(C1 /C2 )/A ここでQbは測定原液の流速(ml/min)、Aは膜
面積(cm2 )、C1は入口溶質濃度(g/l)、C2
は出口溶質濃度(g/l)である。測定原液として、尿
素5g/純水1リットル、またはビタミン5mg/純水
1リットルを用い、透析液として37℃純水を用いて、
Qb、C1 およびC2 を測定し、透過係数Pを算出す
る。
ス中空糸膜は、透水性に優れ、かつ溶質のカットオフ性
がシャープであるので、限外濾過、透析、透析濾過用に
好適に使用され、具体的には、血液透析、血液透析濾過
等に使用される。
明するが、本発明は実施例により何ら限定されるもので
はない。
−ピロリドン28.7重量部、γ−ブチロラクトン2
8.7重量部、トリエチレングリコール24.6重量部
を170℃にて加熱溶解し、さらに真空脱泡してセルロ
ーストリアセテートの紡糸原液を得た。これを孔径40
μmの焼結フィルターで濾過し不純物を除去した後、2
重管構造の口金の外側から吐出し、同時に口金の内側よ
りN2 ガスを吐出した。中空糸状の紡糸原液は空気中を
通過したのち、N−メチルピロリドン/γ−ブチロラク
トン/トリエチレングリコールを4/4/1の割合で含
有する水溶液からなる凝固浴に導き、次いで水洗浴、グ
リセリン浴、乾燥工程を経てワインダーにてチーズ状に
巻き取った。得られた中空糸膜の内径は201μm、膜
厚は19.8μmであり、破断強度は46g、破断伸度
は32%であった。
本あるいは800本の束にし、約20cmの長さが残る
ように両端をエポキシ樹脂で固めてから中空糸の開口部
が出るように切断したものを性能評価用ミニモジュール
とした。これらのモジュールを用いて以下の評価を行っ
た。その結果を表1に示す。また中空糸膜の破断強度お
よび破断伸度の以下の方法に測定した。
℃に調整した純水を150mmHgの圧力を保ちながら
中空糸膜に透過し、水の透過速度(UFR、ml/m2
・hr・mmHg)を測定した。
力で800本束のモジュールに透過し、15min後の
透水速度(MFR、ml/m2 ・hr・mmHg)を測
定した。
面積(cm2 )、C1は入口溶質濃度(g/l)、C2
は出口溶質濃度(g/l)である。クラインの方法によ
り800本束のミニモジュールを用い、測定原液とし
て、尿素5g/純水1リットル、またはビタミン5mg
/純水1リットルを用い、透析液として37℃純水を用
いて、Qb、C1 およびC2 を測定し、透過係数Pを算
出した。
およびβ2 −ミクログロブリンの篩い係数の測定 篩い係数SCは次式のように示される。 SC=(2×濾液濃度)/(入口濃度+出口濃度) 測定原液として、0.01%ミオグロビン−リン酸緩衝
液(pH7.2)または0.2%アルブミン−リン酸緩
衝液(pH7.2)を使用し、膜間圧力差100mmH
gで、800本束のモジュールの入口における測定原液
の濃度、出口における測定原液の濃度および濾液濃度を
測定し、篩い係数SCを算出した。
測定 東洋ボールドウイン製テンシロンUTMIIを用いて、引
っ張り速度100mm/分、チャック間距離100mm
で測定した。
アセテート23重量部、N−メチル−2−ピロリドン1
6.2重量部、γ−ブチロラクトン37.7重量部、ト
リエチレングリコール23.1重量部としたこと以外
は、実施例1と同様の方法により中空糸膜を得た。得ら
れた中空糸膜の内径は199μm、膜厚は16μmであ
り、破断強度は48g、破断伸度は46%であった。実
施例1と同様の方法によりミニモジュールを作製し性能
評価に供した。結果を表1に示す。
アセテート18重量部、N−メチル−2−ピロリドン5
7.4重量部、トリエチレングリコール24.6重量部
としたこと以外は、実施例1と同様の方法により中空糸
膜を得た。得られた中空糸膜の内径は200μm、膜厚
は23μmであり、破断強度は51g、破断伸度は46
%であった。実施例1と同様の方法によりミニモジュー
ルを作製し性能評価に供した。結果を表1に示す。
トン80重量部と170℃に加熱して均一溶解したの
ち、真空脱泡して紡糸原液を得た。これを実施例1と同
様の方法で中空糸膜を紡糸したが紡糸原液の粘度が低い
(曳糸性が低い)ため紡糸安定性が低下してしまった。
得られた中空糸からミニモジュールを作製したが糸強度
が弱く(破断強度41g、破断伸度7.8%)、性能測
定中に糸切れを起こし評価できなかった。
実施例2で得られた中空糸膜は、透水速度が高く、かつ
ミオグロビンの篩い係数/アルブミンの篩い係数が高
く、カットオフ性がシャープであった。比較例1で得ら
れた中空糸膜は、透水速度が高かったが、ミオグロビン
の篩い係数/アルブミンの篩い係数が低く、カットオフ
性がシャープではなかった。
よれば、透水性が高く、かつ低分子タンパクの除去性に
優れかつ有用タンパク(アルブミン)の漏出の少ないシ
ャープなカットオフ性を有する血液浄化用中空糸膜を提
供することが可能である。また、破断強度、降伏強度に
優れたセルロース中空糸膜を得ることができるので、モ
ジュール化が容易であり、また歩留りよくモジュール化
できる。
Claims (12)
- 【請求項1】 アルブミンの篩い係数(A)が0.25
以下であり、ミオグロビンの篩い係数(B)が0.35
以上であって、B/Aの値が20以上であることを特徴
とするセルローストリアセテート血液透析または血液透
析濾過用中空糸膜。 - 【請求項2】 37℃の純水を150mmHgの圧力で
透過させた時の透水速度が15ml/m2・hr・mm
Hg以上であることを特徴とする請求項1に記載のセル
ローストリアセテート血液透析または血液透析濾過用中
空糸膜。 - 【請求項3】 100mmHgの圧力で血液中での透水
速度が、8ml/m2・hr・mmHg以上であること
を特徴とする請求項1または2に記載のセルローストリ
アセテート血液透析または血液透析濾過用中空糸膜。 - 【請求項4】 セルローストリアセテートと、N−メチ
ルピロリドンとγ−ブチロラクトンの混合溶媒とを含有
する紡糸原液を、気体雰囲気中に中空状を形成するよう
に吐出した後、凝固浴に導いて凝固させることを特徴と
する、アルブミンの篩い係数(A)が0.25以下であ
り、ミオグロビンの篩い係数(B)が0.35以上であ
って、B/Aの値が20以上であるセルローストリアセ
テート血液透析または血液透析濾過用中空糸膜の製造方
法。 - 【請求項5】 混合溶媒中のN−メチルピロリドンとγ
−ブチロラクトンの重量比が1:9〜9:1であること
を特徴とする請求項4に記載のセルローストリアセテー
ト血液透析または血液透析濾過用中空糸膜の製造方法。 - 【請求項6】 混合溶媒中のN−メチルピロリドンとγ
−ブチロラクトンの重量比が3:7〜8:2であること
を特徴とする請求項4に記載のセルローストリアセテー
ト血液透析または血液透析濾過用中空糸膜の製造方法。 - 【請求項7】 セルローストリアセテートが、紡糸原液
中15〜30重量%含有されていることを特徴とする請
求項4〜6のいずれかに記載のセルローストリアセテー
ト血液透析または血液透析濾過用中空糸膜の製造方法。 - 【請求項8】 紡糸原液が、さらに非溶媒を含有するこ
とを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載のセルロ
ーストリアセテート血液透析または血液透析濾過用中空
糸膜の製造方法。 - 【請求項9】 混合溶媒と非溶媒の重量比が、6/4〜
10/0であることを特徴とする請求項8に記載のセル
ローストリアセテート血液透析または血液透析濾過用中
空糸膜の製造方法。 - 【請求項10】 混合溶媒と非溶媒の重量比が、7/3
〜95/5であることを特徴とする請求項8に記載のセ
ルローストリアセテート血液透析または血液透析濾過用
中空糸膜の製造方法。 - 【請求項11】 紡糸原液を中空状を形成するように吐
出すると同時に、その中心部に中空形成補助剤を吐出す
ることを特徴とする請求項4〜10のいずれかに記載の
セルローストリアセテート血液透析または血液透析濾過
用中空糸膜の製造方法。 - 【請求項12】 中空形成補助剤が気体であることを特
徴とする請求項11に記載のセルローストリアセテート
血液透析または血液透析濾過用中空糸膜の製造方法。
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CN104368246A (zh) * | 2014-11-10 | 2015-02-25 | 苏州蔻美新材料有限公司 | 一种聚丙烯腈/醋酸纤维复合血液透析膜及其制备方法 |
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JPH10216489A (ja) | 1998-08-18 |
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