JP4940576B2 - 中空糸膜および血液浄化器 - Google Patents
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(1)37℃における純水の透水性が150ml/m2/hr/mmHg以上1500ml/m2/hr/mmHg以下で、平均膜厚が10μm以上50μm以下である中空糸膜であって、該中空糸膜を組み込んだ血液浄化器に、ヘマトクリット25〜30%、蛋白濃度6〜7g/dlの牛血液を200ml/minで流して濾過を行った際、膜面積(m2)に対する濾過流速(ml/min)の比が10の時のタンパクリーク量に対して該比が6の時のタンパクリーク量が1.1〜1.5倍の範囲にある中空糸膜。
(2)中空糸膜内表面の平滑性の指標であるRa値が7nm以上15nm以下、PV値が80nm以上150nm以下である(1)に記載の中空糸膜。
(3)中空糸膜が主としてポリスルホン系高分子またはセルロース系高分子からなる(1)または(2)に記載の中空糸膜。
(4)(1)〜(3)いずれかに記載の中空糸膜を用いて作製された血液浄化器。
また、中空糸膜の内径は100〜300μmであることが好ましい。内径が100μm未満の場合は、中空糸膜中空部を流れる血液の圧力損失が大きくなるため、溶血の恐れがある。また、内径が300μmより大きい場合は、中空糸膜中空部を流れる血液のせん断速度が小さくなるため、濾過に伴い血液のタンパク質が膜の内面に堆積しやすい。中空糸膜中空部を流れる血液の圧力損失やせん断速度が適度な範囲となる、より好ましい内径は150〜250μmである。
また、膜面積に対する濾過流速の比が10ml/min/m2である時のタンパクリーク量に対し6ml/min/m2の時のタンパクリーク量の値が1.1倍未満の場合はタンパクリーク量がほとんど無い場合、もしくはアルブミンサイズのタンパクまでもが膜を通過するような場合と想定され、すなわち他の溶質の透過性能も十分でないか、または分画特性が不十分と予測されるため、大膜面積化に適していないといえる。したがって、1.15倍以上がより好ましく、1.2倍以上がさらに好ましい。
凝固浴の温度は凝固速度のコントロールのため4℃以上50℃以下が好ましい。さらには10℃以上45℃以下が好ましい。このように空中走行部と凝固浴で緩やかに凝固と相分離を行い中空糸膜を形成することで、細孔の大きさや分布、細孔数が適度な中空糸膜が得られる。凝固浴には、必要に応じてグリセリンやエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの非溶媒、また酸化防止剤などの添加剤を加えることもできる。
また、中空糸膜と洗浄液を並流に流しながら洗浄性を上げるためには、先述したように十分液更新が可能なだけの洗浄液量を確保する必要がある。すなわち、中空糸膜1本1kmあたりの洗浄液量は0.5L以上とするのが好ましい。洗浄液量が多いほど洗浄効率が高まるため、0.7L以上がより好ましく、1.0L以上がさらに好ましい。洗浄工程の具体的な態様としては、例えば、洗浄浴に傾きをつけ中空糸膜がその傾斜を下っていくような設備がよい。具体的には、浴の傾斜は1〜3度が好ましい。3度以上では洗浄液の流速が早くなりすぎ中空糸膜の走行安定性を維持できないことがある。1度未満では、洗浄液の滞留による中空糸膜の洗浄不良が発生することがある。このように洗浄浴での中空糸膜への抵抗を抑制することで、洗浄浴入り口の中空糸膜の走行速度と出口の走行速度をほぼ同じにすることができる。具体的には延伸比は1以上10以下が好ましく、1.5以上5以下がより好ましく、2.5以下がさらに好ましい。また、洗浄効率をより高めるために、洗浄浴は多段に配置されるのが好ましい。段数については洗浄性との兼合いにより適宜設定する必要があり、例えば、本発明に使用される溶媒、非溶媒、親水化剤等の除去を目的とするのであれば、3〜30段程度あれば足りるといえる。
血液浄化器の血液出口部回路(圧力測定点よりも出口側)を鉗子で挟んで封止した。37℃に保温した純水を加圧タンクに入れ、レギュレーターにより圧力を制御しながら、37℃恒温槽で保温した血液浄化器の血液流路側へ純水を送り、透析液側から流出した濾液量を測定した。膜間圧力差(TMP)は
TMP=(Pi+Po)/2
とする。ここでPiは透析器入り口側圧力、Poは透析器出口側圧力である。TMPを4点変化させ濾過流量を測定し、それらの関係の傾きから透水性(mL/hr/mmHg)を算出した。このときTMPと濾過流量の相関係数は0.999以上でなくてはならない。また回路による圧力損失誤差を少なくするために、TMPは100mmHg以下の範囲で測定する。中空糸膜の透水性は膜面積と血液浄化器の透水性から算出する。
UFR(H)=UFR(D)/A
ここでUFR(H)は中空糸膜の透水性(mL/m2/hr/mmHg)、UFR(D)は血液浄化器の透水性(mL/hr/mmHg)、Aは血液浄化器の膜面積(m2)である。
血液浄化器の膜面積は中空糸膜の内径基準として求める。
A=n×π×d×L
ここで、nは血液浄化器内の中空糸膜本数、πは円周率、dは中空糸膜の内径(m)、Lは血液浄化器内の中空糸膜の有効長(m)である。
中空糸膜100本の断面を200倍の投影機で観察する。一視野中、最も膜厚差がある一本の糸断面について、最も厚い部分と最も薄い部分の厚さを測定する。
偏肉度=最薄部/最厚部
偏肉度=1で膜厚が完璧に均一となる。
クエン酸を添加し、凝固を抑制した牛血液をヘマトクリット25〜30%、タンパク濃度6〜7g/dlに調製し、37℃で血液浄化器に200mL/minで送液し、一定の流速(Qf:ml/min)で血液をろ過する。このとき、ろ液は血液に戻し、循環系とする。15分毎に濾過流速を測定し、血液浄化器のろ液を採取する。ろ液に含有するタンパクの濃度を測定する。血漿中のタンパク濃度の測定は、体外診断用のキット(マイクロTP−テストワコー、和光純薬工業製)を用いて行う。2時間までのデータをもとに、下の式から平均タンパクリーク量を求め、3L除水換算時のタンパクリーク量(TPL)を算出する。
積算濾過量(ml)=t1(min)×Ct1(ml/min)+(t2-t1)(min)×Ct2(ml/min)+(t3-t2)(min)×Ct3(ml/min)・・・・(t120-tn)(min)×C120min(ml/min)
t:測定時間(min)
C:濾過流速(ml/min)
ろ液のタンパク濃度=a×Ln(積算濾過量)+b
各測定点におけるろ液のタンパク濃度とLn(積算濾過量)からa、bを求める
TPL(平均)=-a+b+a×Ln(積算濾過量×2)
TPL(3L除水換算)(g)=TPL(平均)×30/1000
膜面積に対する濾過流速は、測定時の濾過流速(ml)/膜面積(m2)で示し、たとえば、1.5m2の膜に対して15ml/minで濾過した場合は10である。また、1.5m2の膜に対して9ml/minで濾過した場合は6であり、2.5m2の膜に対して15ml/minで濾過した場合も6である。
膜面積に対する濾過流速の比が10である時のタンパクリーク量に対し6の時のタンパクリーク量の値(X値)=(濾過流速の比が6の時のTPL)/(濾過流速の比が10の時のTPL)
TPLの変動率(Y値)=(15分後のタンパク濃度)/(120分後のタンパク濃度)
評価する中空糸膜の内表面を露出させたものを試料とした。原子間力顕微鏡SPI3800にて形態観察をした。この時の観察モードはDFMモード、スキャナーはFS-20A、カンチレバーはDF−3、観測視野は3μm四方である。PV値は膜表面の凹凸を測定した際の基準点に対する全測定点の凹凸の最大値と最小値の差であり、Ra値は基準点に対する全測定点の凹凸の算術平均を表す。
中空糸膜断面のサンプルは以下のようにして得ることができる。測定には中空形成剤を洗浄、除去した後、中空糸膜を乾燥させた状態で観察する。乾燥方法は問わないが、乾燥により著しく形態が変化する場合には中空形成剤を洗浄、除去したのち、純水で完全に置換した湿潤状態で形態を観察することが好ましい。中空糸膜の内径、外径および膜厚は、中空糸膜をスライドグラスの中央に開けられたφ3mmの孔に中空糸膜が抜け落ちない程度に適当本数通し、スライドグラスの上下面でカミソリによりカットし、中空糸膜断面サンプルを得た後、投影機Nikon-V-12Aを用いて中空糸膜断面の短径、長径を測定することにより得られる。中空糸膜断面1個につき2方向の短径、長径を測定し、それぞれの算術平均値を中空糸膜断面1個の内径および外径とし、膜厚は(外径−内径)/2で算出した。5断面について同様に測定を行い、平均値を内径、膜厚とした。
セルローストリアセテート(ダイセル化学社製)19質量%、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびトリエチレングリコール(TEG)を7対3の割合で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。得られた製膜溶液を10μm、5μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、105℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した流動パラフィンとともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、12℃に調整された70mmの乾式部を通過後、40℃の20質量%NMP/TEG(7/3)水溶液中で凝固させ、30℃の洗浄槽を経た後、50℃、60質量%のグリセリン浴に通過させ、ドライアーで乾燥し、紡糸速度30m/minで巻き上げた。製膜溶液のドラフト比は7であった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は7μmであった。また、洗浄槽は、傾きを2.5度とし、洗浄水が緩やかに下っていくように調整し、水を中空糸膜と同じ方向に流れる並流に流した。洗浄水の流速は、0.35m/minに調節、洗浄浴は5段とした。洗浄槽での延伸比は2%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は4%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は90であった。
得られた中空糸膜の内径は200.1μm、膜厚は16.2μm、偏肉度は0.7であった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
セルローストリアセテート(ダイセル化学社製)18質量%、NMPおよびTEGを7対3の割合で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を10μm、5μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、105℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した流動パラフィンとともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、5℃の均一な雰囲気に調整された50mmの乾式部を通過後、40℃の20質量%NMP/TEG(7/3)水溶液中で凝固させ、30℃の洗浄槽を経た後、50℃、60質量%のグリセリン浴に通過させ、ドライアーで乾燥し、紡糸速度85m/minで巻き上げた。製膜溶液のドラフト比は7であった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は8μmであった。また、洗浄槽は、傾きを1度とし、中空糸膜が緩やかに下っていくように調整し、水は中空糸膜と同じ方向に流れる並流で流した。洗浄水の流速は、0.12m/minに調節、洗浄槽は7段とした。洗浄槽での延伸比は2%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は3%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は710であった。
得られた中空糸膜の内径は198.8μm、膜厚は15.7μm、偏肉度は0.7であった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
ポリエーテルスルホン(住化ケムテックス社製スミカエクセル(登録商標)4800P)17質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドン(登録商標)K-90)2.5質量%、ジメチルアセトアミド(DMAc)77.5質量%、RO水3質量%を50℃で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を15μm、10μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、80℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した45質量%DMAc水溶液とともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、10℃に均一にコントロールされた60mmの乾式部を通過後、40℃の25質量%DMAc水溶液中で凝固させ、洗浄槽を経て、湿潤状態のまま綛に捲き上げた。製膜溶液のドラフト比は2、紡糸速度は75m/minであった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は10μmであった。また、洗浄槽は、傾きを2度とし、中空糸膜が緩やかに下っていくように調整し、水は中空糸膜と同じ方向に流れる並流で流した。洗浄水の流速は、0.25m/minに調節、洗浄槽は7段とした。洗浄槽での延伸比は2%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は2%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は300であった。
得られた中空糸膜の内径は200.1μm、膜厚は29.5μmであった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
セルローストリアセテート(ダイセル化学社製)19質量%、NMP、TEGを7対3の割合で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を20μm、20μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、105℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した流動パラフィンとともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、12℃の均一な雰囲気に調整された70mmの乾式部を通過後、40℃の20質量%NMP/TEG(7/3)水溶液中で凝固させ、30℃の洗浄槽を経た後、50℃、60質量%のグリセリン浴に通過させ、ドライアーで乾燥し紡糸速度85m/minで巻き上げた。製膜溶液のドラフト比は11であった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は7μmであった。また、洗浄槽は、傾きを0.5度とし、中空糸膜が緩やかに上っていくように調整し、水は中空糸膜と逆方向に流れる向流で流した。洗浄水の流速は0.08m/minに調節、洗浄槽は7段とした。洗浄槽での延伸比は12%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は20%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は1060であった。
得られた中空糸膜の内径は199.8μm、膜厚は15.0μm、偏肉度は0.6であった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
セルローストリアセテート(ダイセル化学社製)19質量%、NMP、TEGを7対3の割合で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を15μm、15μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、105℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した流動パラフィンとともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、30℃の均一な雰囲気に調整された50mmの乾式部を通過後、40℃の20質量%NMP/TEG(7/3)水溶液中で凝固させ、30℃の洗浄槽を経た後、50℃、60質量%のグリセリン浴に通過させ、ドライアーで乾燥し紡糸速度30m/minで巻き上げた。製膜溶液のドラフト比は11であった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は10μmであった。また、洗浄槽は、傾きを3度とし、中空糸膜が緩やかに下っていくように調整し、水は中空糸膜と同じ方向に流れる並流で流した。洗浄水の流速は、0.3m/minに調節、洗浄槽は5段とした。洗浄槽での延伸比は2%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は3%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は100であった。
得られた中空糸膜の内径は198.8μm、膜厚は15.7μm、偏肉度は0.7であった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
セルローストリアセテート(ダイセル化学社製)17.5質量%、NMP、TEGを7対3の割合で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を15μm、15μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、105℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した流動パラフィンとともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、30℃の均一な雰囲気に調整された50mmの乾式部を通過後、50℃の30質量%NMP/TEG(7/3)水溶液中で凝固させ、30℃の洗浄槽を経た後、55℃、65質量%のグリセリン浴に通過させ、ドライアーで乾燥し紡糸速度75m/minで巻き上げた。製膜溶液のドラフト比は11であった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は10μmであった。また、洗浄槽は、傾きを3度とし、中空糸膜が緩やかに上っていくように調整し、水は中空糸膜と逆方向に流れる向流で流した。洗浄水の流速は、0.6m/minに調節、洗浄槽は5段とした。洗浄槽での延伸比は14%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は20%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は125であった。
得られた中空糸膜の内径は199.8μm、膜厚は15.3μm、偏肉度は0.7であった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
ポリエーテルスルホン(住化ケムテックス社製スミカエクセル(登録商標)4800P)19質量%、ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドン(登録商標)K-90)2.5質量%、DMAc75.5質量%、RO水3質量%を50℃で均一に溶解し、ついで製膜溶液の脱泡を行った。製膜溶液を15μm、15μmの2段の焼結フィルターに順に通した後、80℃に加温したチューブインオリフィスノズルから中空形成剤として予め脱気処理した45質量%DMAc水溶液とともに同時に吐出し、紡糸管により外気と遮断され、30℃に均一にコントロールされた60mmの乾式部を通過後、40℃の25質量%DMAc水溶液中で凝固させ、洗浄槽を経て、湿潤状態のまま綛に捲き上げた。紡糸速度は30m/minだった。製膜溶液のドラフト比は2であった。ノズルスリット幅の最大値と最小値の差は10μmであった。また、洗浄槽は、傾きを2度とし、中空糸膜が緩やかに下っていくように調整し、水は中空糸膜と同じ方向に流れる並流で流した。洗浄水の流速は、10m/minに調節、洗浄槽は1段とした。した。洗浄槽での延伸比は2%であった。凝固浴入り口から巻き上げまでの延伸比は3%であった。また、中空糸膜走行速度に対する洗浄液流速の比は3であった。
得られた中空糸膜の内径は200.1μm、膜厚は29.5μmであった。中空糸膜の内表面の表面粗さを測定した結果を表1に示した。
Claims (3)
- 再生セルロース、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、ポリスルホンまたはポリエーテルスルホンからなり、37℃における純水の透水性が150ml/m2/hr/mmHg以上500ml/m2/hr/mmHg以下で、平均膜厚が10μm以上50μm以下である中空糸膜であって、該中空糸膜内表面の平滑性の指標であるRa値が8.0nm以上9.4nm以下、PV値が96nm以上125nm以下である中空糸膜を組み込んだ血液浄化器に、ヘマトクリット25〜30%、蛋白濃度6〜7g/dlの牛血液を200ml/minで流して濾過を行った際、膜面積(m2)に対する濾過流速(ml/min)の比が10の時のタンパクリーク量に対して該比が6の時のタンパクリーク量が1.1〜1.5倍の範囲にある中空糸膜。
- ヘマトクリット25〜30%、蛋白濃度6〜7g/dlの牛血液を200ml/minで流して濾過を行った際、120分後のろ液中のタンパク濃度に対する15分後のろ液中のタンパク濃度の比が2未満である請求項1に記載の中空糸膜。
- 請求項1または2に記載の中空糸膜を用いて作製された血液浄化器。
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