JP3211211U

JP3211211U - 大型弦楽器用エンドピン

Info

Publication number: JP3211211U
Application number: JP2017001702U
Authority: JP
Inventors: 康孝岡田
Original assignee: 丸江伸銅株式会社
Priority date: 2017-04-15
Filing date: 2017-04-15
Publication date: 2017-06-29
Anticipated expiration: 2027-04-15

Abstract

【課題】優れた重厚感のある音響効果を奏する大型弦楽器用エンドピンを提供する。【解決手段】エンドピンＥＰを構成する本体部１１及びその下端に連設された先端部１２は、りん青銅等の青銅の伸銅品２１を含む材料、例えば青銅の棒状及び／又は管状伸銅品２１から形成されている。前記本体部１１は、全体的に棒状を呈し、所要長さ位置でのネジ固定可能に且つ音響効果の向上のために表面に所要間隔で環状溝１１ａが穿設されている。また、前記先端部１２は、演奏時に床面上に突き立てられて固定されることから先鋭端部１２ａに形成されている。【選択図】図１

Description

本考案は、チェロやコントラバス等の大型弦楽器の演奏時に該弦楽器を支持するためのエンドピンに関する。

前記エンドピンでは、チェロやコントラバス等の大型弦楽器の演奏に際して、本体部が所要長さ位置で前記大型弦楽器胴体の下端に脱着可能に取り付けられると共に、先端部が床面上に突き立てられる等して固定される。

前記エンドピンは、前記のように大型弦楽器をその演奏時に床面上に安定に固定させて演奏性を向上させるのみならず、弦の振動による楽器胴体の共鳴に伴ってそれ自体共振し、それによって床にも振動を伝えて響きを増幅させ、全体として音質、響き、音色、音量等を含む音響効果に大きな影響を及ぼすことが知られている。

前記エンドピンの構成材料として、従来、例えば鉄、黄銅（ブラス）、チタン、タングステン及びその合金、並びに棒状チタンの周囲に管状黄銅を配した形態のハイブリッド材及び棒状タングステンの周囲に管状のチタンと黄銅を順に配した形態のハイブリッド材、並びにカーボン及びそれとチタン、黄銅等とのハイブリッド材等が広く知られている。

特開平０９ー００６３３３号公報特開２００１−２１５９５３号公報実開平０６−６４２９３号公報

本考案の課題は、従来使用されていない材料を用いてより優れた重厚感のある音響効果を奏する大型弦楽器用エンドピンを提供することにある。

本考案に係る大型弦楽器用エンドピンは、大型弦楽器胴体の下端に所要長さ位置で脱着可能に取り付けられる本体部と、前記本体部の下端に連設されると共に演奏時に床面上に固定させられる先端部とからなる大型弦楽器用エンドピンにおいて、少なくとも本体部が青銅の伸銅品を含むことを特徴としている。

前記の少なくとも本体部は、例えば、青銅の棒状及び／又は管状伸銅品、即ち青銅の棒状伸銅品、管状伸銅品又はそれらを混成させた形態のハイブリッド材のみならず、青銅の管状伸銅品の内側に一種又は二種以上の他の棒状又は管状材料を配した形態のハイブリッド材、青銅の棒状又は管状伸銅品の周囲に一種又は二種以上の他の管状材料を配した形態のハイブリッド材、或いは青銅の管状伸銅品の内側に一種又は二種以上の他の棒状又は管状材料を配すると共に前記管状伸銅品の周囲に一種又は二種以上の他の管状材料を配した形態のハイブリッド材等から構成される。前記ハイブリッド材を構成する他の材料としては、例えば、既述のような鉄、黄銅（ブラス）、チタン、カーボン、タングステン及びその合金等が挙げられる。

また、前記本体部は、例えば、大型弦楽器胴体の下端に所要長さ位置でプラグによるネジ固定可能に或いは音響効果の変化可能に、周囲に環状の溝が所要間隔で複数穿設されていてもよく、また前記先端部は、例えば、本体部と同じ又は異なる材料からなり、それらは取り換え可能であってもよい。

また、前記伸銅品を形成する青銅にりん青銅を用いたものは、弾性、耐摩耗性、ばね特性等に優れていることから、エンドピンの音響効果をより高めることができる。

請求項１に記載の考案によれば、優れた重厚感のある音響効果を奏する大型弦楽器用エンドピンを提供することができる。請求項２〜５に記載の考案によれば、従来知られていた音響効果に異質の音響性を付加した大型弦楽器用エンドピンを提供することができる。また、請求項６に記載の考案によれば、より優れた重厚感のある音響効果を奏する大型弦楽器用エンドピンを提供することができる。

図１（Ａ）は、本考案に係る、青銅の伸銅品からなる大型弦楽器用エンドピンの一例の平面図であり、同図１（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）、（Ｅ）及び（Ｆ）は、何れも同図１（Ａ）におけるＩ−Ｉ線拡大断面図であり、内部構造が互いに異なる形態のものを示している。

図１（Ａ）は、本考案に係る大型弦楽器用エンドピンの一例の全体構成を示し、該エンドピンＥＰを構成する本体部１１及びその下端に連設された先端部１２は、りん青銅等の青銅の伸銅品２１を含む材料から形成されている。前記本体部１１は、全体的に棒状を呈し、所要長さ位置でのネジ固定可能に且つ音響効果の向上のために表面に所要間隔で環状溝１１ａが穿設されている。また、前記先端部１２は、演奏時に床面上に突き立てられて固定されることから先鋭端部１２ａに形成されている。

図１（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）、（Ｅ）及び（Ｆ）は、図１（Ａ）に示す大型弦楽器用エンドピンにおける互いに異なる態様の内部構造を示している。

即ち、同図（Ｂ）に示すものは、本体部１１又は本体部１１及び先端部１２が、全体的に青銅の棒状伸銅品２１から構成され、同図（Ｃ）に示すものは、本体部１１が全体的又は部分的に青銅の管状伸銅品２１から構成され、同図（Ｄ）に示すものは、本体部１１又は本体部１１及び先端部１２が、青銅の管状伸銅品２１の内側に他の棒状材料３１を配した形態のハイブリッド材から構成され、同図（Ｅ）に示すものは、本体部１１又は本体部１１及び先端部１２が、青銅の棒状伸銅品２１の周囲に他の管状材料３２を配した形態のハイブリッド材から構成され、さらに同図（Ｆ）に示すものは、本体部１１又は本体部１１及び先端部１２が、青銅の管状伸銅品２１の内側に他の棒状材料３３を配すると共に前記管状伸銅品２１の周囲に他の管状材料３４を配した形態のハイブリッド材から構成されている。なお、前記ハイブリッド材を構成する他の棒状又は管状材料３１、３２、３３、３４としては、例えば、鉄、黄銅（ブラス）、チタン、カーボン、タングステン及びその合金等が使用される。

なお、本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的と実用新案登録請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形、組合せ等による前記以外の多くの広範な実施態様が実施可能であることは言うまでもない。

ＥＰエンドピン
１１本体部
１１ａ環状溝
１２先端部
１２ａ先鋭端部
２１青銅の伸銅品
３１、３２、３３、３４他の材料

Claims

大型弦楽器胴体の下端に所要長さ位置で脱着可能に取り付けられる本体部と、前記本体部の下端に連設されると共に演奏時に床面上に固定させられる先端部とからなるエンドピンにおいて、少なくとも本体部が青銅の伸銅品を含むことを特徴とする大型弦楽器用エンドピン。
少なくとも本体部が、青銅の棒状及び／又は管状伸銅品からなる請求項１に記載の大型弦楽器用エンドピン。
少なくとも本体部が、青銅の管状伸銅品の内側に一種又は二種以上の他の棒状又は管状材料を配した形態のハイブリッド材からなる請求項１に記載の大型弦楽器用エンドピン。
少なくとも本体部が、青銅の棒状又は管状伸銅品の周囲に一種又は二種以上の他の管状材料を配した形態のハイブリッド材からなる請求項１に記載の大型弦楽器用エンドピン。
少なくとも本体部が、青銅の管状伸銅品の内側に一種又は二種以上の他の棒状又は管状材料を配すると共に前記管状伸銅品の周囲に一種又は二種以上の他の管状材料を配した形態のハイブリッド材からなる請求項１に記載の大型弦楽器用エンドピン。
伸銅品を形成する青銅にりん青銅を用いた請求項１〜５の何れかに記載の大型弦楽器用エンドピン。