JP3211083U - プレハブ式人工芝構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性や衝撃吸収性に優れ、平坦な敷き込みが容易で、人工芝のめくれやずれがなく、施工作業負荷の低減が可能なプレパブ式人工芝構造体を提供する。【解決手段】人工芝用剛性アンダーパッド10と、その上に設置された基布52に複数のパイル54が植設され、基布52上で複数のパイル54間に粒状物が充填されて充填層56を形成した充填材入り人工芝50と、を有し、人工芝用剛性アンダーパッド10と充填材入り人工芝50とが接着剤40を介して互いに貼り付けられる。人工芝用剛性アンダーパッド10は、上面視略矩形の板状構造体12であり、その上面には複数の衝撃吸収用凸部14が一体形成され、該凸部14に接着剤40が塗布される。【選択図】図1

Description

本考案は、搬送可能なプレハブ式人工芝構造体に関するものである。
一般的な陸上競技場では、図7に示すように、トラックを含む外側エリアはウレタン舗装等の全天候舗装エリア80となっており、その内側に、サッカー等の競技が可能な天然芝エリア82が設けられている。天然芝エリア82は、一般に縦100〜107m程度、横68〜74m程度である。しかしながら、天然芝エリア82で行う競技の種類によっては、天然芝エリア82の外側がウレタン舗装等の全天候舗装となっていると危険な場合がある。そこで、そのような競技を行う場合、天然芝エリア82の外側に、部分的に人工芝敷設エリア84を設けて、そこに人工芝を敷設することが一般的に行われている。例えば、サッカーの場合、エンドラインやタッチラインの外側に幅が数mの人工芝敷設エリアを設けることがある。また、ラグビーを行う場合、ゴールライン間が100m、タッチライン間が70mのフィールドに加え、タッチラインの外側は少なくとも5mを確保する必要があり、また、ゴールラインの両外側には、それぞれ少なくとも15mのインゴール(トライエリア)が必要である。そのため、陸上競技場でラグビーを行う場合には、天然芝エリア82の外側に幅10〜25m程度の人工芝敷設エリア84を設ける。
この人工芝敷設エリア84には、各種スポーツを行うために広く用いられているロングパイル人工芝を敷設するのが一般的である。ロングパイル人工芝は、長さ40〜65mm程度の比較的長いパイル(人工芝葉)を基布に植設し、パイル間に硅砂やゴムチップ等の粒状物を充填したものである。また、衝撃吸収性を確保する目的で、基布の裏面に可撓性のゴム製アンダーパッドを貼り付けることもある。
実際の施工手順としては、以下のような方法があった。まず、粒状物が充填されていない段階で人工芝の基布の裏面に予めゴム製アンダーパッドを接着剤で貼り付けた幅1m、長さ5m程度の人工芝をロール状に巻いて収納しておく。施工時には、ロール状の人工芝を複数枚、人工芝敷設エリア84に順次敷き詰めていく。その後、人工芝上に粒状物を散布し、これをブラシやサンドスプレッダー等の器具や人手によってパイル間に押し込め、敷き均す。ラグビー競技の終了後には、充填した粒状物を除去した後、人工芝をロール状に巻き戻して、倉庫等に収納しておく。
しかしながら、上記のような従来方法には、以下のような問題があった。
(1)人工芝上で転んだりスライディングしたりすると、肘・膝などに火傷や擦過傷ができやすい。
(2)衝撃吸収性が不十分であり、頭からの落下には対応できない。実際、IRB(国際ラグビー連盟)で規約されている衝撃臨界高さに適合する指標であるHIC(Head Injury Criteria/頭部損傷係数)の基準値を満たすことはできず、協会公式の試合や国際試合には利用できない。
(3)人工芝をロール状に収納しておくため、巻き癖がついて、敷設時に上手く平坦に敷き込みができないことがある。
(4)人工芝がロックされていないため、めくれたり、ずれたりするおそれがある。
(5)人工芝をロール状に収納するためには、充填した粒状物を除去する必要がある。このため、施工時には粒状物の充填、撤去時には粒状物の除去という作業が必須となり、施工作業負荷が高い。
上記(1),(2)の問題を解決しようとする方法として、例えば特許文献1に記載されるような人工芝用剛性アンダーパッドを予め人工芝敷設エリア84に順次敷き詰めて、その上に、既述のようにロール状の人工芝を敷き詰める方法もある。
特開2011−58287号公報
このように人工芝用剛性アンダーパッドを用いる方法によれば、(1),(2)の問題を改善することはできる。しかしながら、(3),(5)の問題は依然として残る。また、人工芝用剛性アンダーパッドには、特許文献1の図3にも示される端部同士の勘合のように、隣接するアンダーパッド同士をロックする機構を有するものがあり、これを用いれば、アンダーパッドのずれは防ぐことができる。しかしながら、人工芝はアンダーパッドに対して固定されていないため、依然として(4)の問題も残る。
本考案は上記課題に鑑み、上記(1)〜(5)の問題を全て解決すること、具体的には、安全性や衝撃吸収性に優れ、平坦な敷き込みが容易で、人工芝のめくれやずれがなく、施工作業負荷の低減が可能な人工芝構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本考案の要旨構成は以下のとおりである。
[1]人工芝用剛性アンダーパッドと、
該人工芝用剛性アンダーパッド上に設置された基布に複数のパイルが植設され、前記基布上で前記複数のパイル間に粒状物が充填されてなる充填材入り人工芝と、
を有し、前記人工芝用剛性アンダーパッドと前記充填材入り人工芝とが接着剤を介して互いに貼り付けられてなることを特徴とする搬送可能なプレパブ式人工芝構造体。
[2]前記人工芝用剛性アンダーパッドは、上面視略矩形の板状構造体であり、その上面には複数の衝撃吸収用凸部が一体形成され、該凸部に前記接着剤が塗布されてなる、上記[1]に記載のプレハブ式人工芝構造体。
[3]前記人工芝用剛性アンダーパッドには、前記複数の衝撃吸収用凸部により区画される凹部の位置に、前記人工芝用剛性アンダーパッドを厚さ方向に貫通する排水孔が設けられ、前記人工芝用剛性アンダーパッドの下面には、前記排水孔を含む位置に排水溝が設けられている、上記[2]に記載のプレハブ式人工芝構造体。
[4]前記板状構造体の4辺のうち2辺以上は、上面から所定厚みが減厚された帯状下部、又は下面から所定厚みが減厚された帯状上部となっており、
前記帯状下部には凹部が設けられ、前記帯状上部の下面には凸部が設けられている、上記[2]又は[3]に記載のプレハブ式人工芝構造体。
[5]前記板状構造体の4辺のうち1辺から前記充填材入り人工芝が所定幅はみ出ている、上記[2]〜[4]のいずれか一項にプレハブ式人工芝構造体。
本考案のプレハブ式人工芝構造体によれば、安全性や衝撃吸収性に優れ、平坦な敷き込みが容易で、人工芝のめくれやずれがなく、施工作業負荷の低減が可能である。
本考案の一実施形態によるプレハブ式人工芝構造体100の模式断面図である。 (A)は、本考案の一実施形態で用いる人工芝用剛性アンダーパッド10の一部を2つ隣接させて上面側から見た図であり、(B)は、これら2つの人工芝用剛性アンダーパッドを接続した状態で上面側から見た図である。 (A)は、本考案の一実施形態で用いる人工芝用剛性アンダーパッド10の一部を2つ隣接させて下面側から見た図であり、(B)は、これら2つの人工芝用剛性アンダーパッドを接続した状態で下面側から見た図である。 人工芝用剛性アンダーパッド10の接続機構を示す図である。 人工芝用剛性アンダーパッド10の上面の衝撃吸収用凸部14の拡大斜視図である。 天然芝エリアと本実施形態のプレハブ式人工芝構造体との接続方法を説明するための模式断面図である。 陸上競技場の上面図の一例である。
図1を参照して、本考案の一実施形態によるプレハブ式人工芝構造体100は、人工芝用剛性アンダーパッド10と、充填材入り人工芝50と、を有し、その両者が接着剤40を介して互いに貼り付けられてなることを特徴とする。これを、図7に示す人工芝敷設エリア84に敷き詰めることができる。プレハブ式人工芝構造体100は、図1に示す基盤70と、その上に形成されたウレタン舗装等の全天候舗装60とを含めて、人工芝グラウンドを構成する。
図1の基盤70は、砕石及び固結剤から構成することができ、例えば、砕石を固着剤によって網目状に連結して固結一体化し、その後表面を平坦化することによって形成することができる。より好適には、砕石として大径砕石体とこれよりも小径の小径砕石体とを用いて、大径砕石体を敷き詰めた上から、小径砕石体を敷き詰め、弾性を有する固結剤によって小径砕石体同士を網目状に連結して固結一体化する。これにより、基盤10の表面をより平坦にできる。固結剤としては、合成樹脂含有水系バインダーまたは合成樹脂含有溶剤系バインダーを好適に用いることができ、後者として例えば、ウレタン樹脂に溶剤を含有させたウレタンバインダーを用いることができる。基盤10は、上記のように砕石からなるものに限定されず、表面を平坦面に形成できるものであればよく、例えば、アスファルトコンクリートや透水コンクリートの打設によって形成してもよく、また、平坦で形状が変わらなければクレイ系舗装やダスト系舗装の面に形成するなど、他の方法によって形成してもよい。
図1の全天候舗装60は、陸上競技場のトラック等で一般的に採用される舗装であればよく、例えば顆粒状あるいはファイバー状のゴムチップをウレタン樹脂バインダーで結合させた混合物をアスファルト舗装やコンクリート舗装の基盤上に敷きならして仕上げることができる。ゴムとウレタンの弾力性により、適度なクッション性と快適な歩行感が得られる。カラーゴムチップや顔料を用いることで、用途に応じて種々の色にすることもできる。
(充填材入り人工芝)
図1を参照して、充填材入り人工芝50は、人工芝用剛性アンダーパッド10上に設置された基布52に複数のパイル54が植設され、この基布52上で複数のパイル54間に粒状物が充填されて充填層56を形成したものである。基布52の裏面には、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)等の、パイル54を基布52に固定するためのバッキング材(図示せず)が設けられている。基布52としては、任意の、または公知の人工芝用基布を用いることができ、例えば、ポリプロピレン製あるいはポリエチレン製の平織りの織布を挙げることができるが、材質や織り方を変更してもよく、不織布を用いてもよく、これ以外のシート体を用いてもよい。パイル54としては、任意の、または公知の人工芝用パイルを用いることができ、例えば、モノフィラメントパイル、フィルムヤーンパイル、スリットヤーンパイル、及びスプリットヤーンパイルから選択される一種または二種以上の組み合わせとすることができる。パイル54の素材は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフイン系合成樹脂やポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル等の各種合成樹脂を好適に用いることができる。パイル54の植設密度も特に限定されず、従来と同様に適宜設定すればよい。
充填層56を形成する粒状物の素材や粒径は特に限定されず、所望の衝撃吸収性が得られるように適宜設計すればよい。例えば、天然または合成ゴムチップ、発泡または非発泡の合成樹脂粒状物、コルクチップ、及びタイヤの粉砕物等の弾性粒状物、並びに硅砂等の砂から選択した一種または二種以上の混合物を用いることができる。
弾性粒状物は、例えば目開き1〜3mmのふるいにより選別することができる。
砂(すなわち粒径が1/16〜2mmの砕屑物)としては、硅砂以外にも、種々の岩石を原料とした砕石、川砂、山砂などを挙げることができる。ただし、川砂および山砂は、最終直後の段階では一般的に、シルト、粘土、および有機物(動植物の腐敗物等)を含有するので、これらは取り除き、地質学上の「砂」のみの状態とすることが好ましい。砂の粒度分布は特に限定されないが、粒度バラつきが少ないことが好ましく、1〜2mmの範囲であることが好ましい。例えば、硅砂であればJIS標準砂の2号硅砂、3号硅砂、および4号硅砂の一種または二種以上の組み合わせで用いることが好ましい。
さらに、粒状物としては、上記弾性粒状物及び/又は砂に加えて、ヤシ科植物の果実の中果皮の粉末を含むことが好ましい。当該粉末は高いクッション性(弾性ではなく、衝撃吸収性)と高い保湿性を有する。このため、より高い衝撃吸収性を確保する観点、また、夏場に高温化しにくい人工芝グラウンドを実現する観点から、粒状物として含有させることができる。
上記粉末の一例として、ココヤシの果実の中果皮を粉砕して得た粉末を挙げることができる。ココヤシの果実は、外果皮という硬い殻に覆われている。外果皮の内側には、比較的軟質な中果皮が、そのさらに内側には内果皮がある。内果皮の内側には固体の胚乳の層があり、中心近くの空間には液体の胚乳が入っている。このうち中果皮のみを採取し、粉砕して得た粉末を用いることができる。
当該粉末の製造方法の一例を説明する。まず、ココヤシの果実を一定期間水に浸しておき、塩分やカリウムなどを取り除く。その後、ココヤシの果実から中果皮を採取する。採取した中果皮を粉砕機にかけて、粉末状にする。その後、得られた粉末を所定の目開きのふるいにかけて、粉末から繊維状の中果皮を除去する。このようにして、本実施形態で用いる粉末を製造することができる。なお、粉末中の水分含有量を調整するためには、採取した中果皮、あるいは、粉砕した後の粉末状の中果皮に対して、適宜の条件で乾燥処理を行えばよい。
上記粉末の最大粒径は、6.0mm以下とすることが好ましく、2.0mm以下とすることがより好ましい。人工芝のパイル間に充填される粒状物は一般的に粒径6.0mm以下に抑えられているためである。粉末にかけるふるいの目開きは、0mm〜9.5mmの範囲内とすることが好ましい。このようにすることで、粉末の平均粒径D50を1.0mm以下とすることができる。
上記粉末の水分含有量は、衝撃吸収性および保水性の観点から、15〜50質量%であることが好ましい。
なお、上記粉末はココヤシの果実の中果皮を粉砕した粉末に限定されず、ナツメヤシ、アブラヤシ、サゴヤシなどのヤシ科植物の果実の中果皮を粉砕した粉末でも、同様の効果を得ることができる。
弾性粒状物、砂、及びヤシ科植物の果実の中果皮の粉末の混合比率は特に限定されず、所望の衝撃吸収性を得る観点から適宜設定することができる。
充填層56の厚さは特に限定されないが、衝撃吸収性の観点から40mm以上とすることが好ましい。また、充填層56の厚さの上限は特に限定されないが、一般的な人工芝のパイル長さを考慮すると70mm程度である。また、パイル54の高さは、充填層56の表面からパイルが10〜25mm程度突出する高さとすることが好ましい。
以上、充填材入り人工芝50について説明したが、本考案はこれらに限定されず、請求の範囲の中で適宜変更することができる。
(人工芝用剛性アンダーパッド)
次に、図2〜5を参照して、本実施形態で用いることができる人工芝用剛性アンダーパッド10(以下、単に「アンダーパッド10」とも称する。)を説明する。
アンダーパッド10を構成する材料としては、発砲ポリプロピレンや発砲ポリエチレン等の発砲ポリオレフィンフォームを挙げることができ、アンダーパッド10は、該材料を一体成型することによって製造される。アンダーパッド10は、人工芝とともにロール状に巻くことができるような、例えばゴム製の可撓性アンダーパッドではなく、空中で一端を把持しても形状を維持する程度の剛性を有するものである。
アンダーパッド10は、図1及び図2(A),(B)を参照して、上面視略矩形の板状構造体12をその主要構成とする。板状構造体12の上面には、複数の衝撃吸収用凸部14が一体形成されている。衝撃吸収用凸部14は、図5も参照して、その底面(板状構造体12の上面の位置)での直径が12.0〜12.5mmの範囲、頂面での直径が9.5〜10.0mmの範囲、高さが3.0〜3.5mmの範囲の円錐台形状となっており、この形状とパッド材質とにより、上部からの衝撃を効果的に分散することができる。このため、人工芝の充填層36の衝撃吸収性も含めて、本考案のプレハブ式人工芝構造体100は高い衝撃吸収性を実現できる。図2(A),(B)に示すように、衝撃吸収用凸部14は、全て同一形状であり、全ての凸部は、その周囲に等距離に6つの凸部がほぼ最密に配置されている。本実施形態では、これら衝撃吸収用凸部14に接着剤40が塗布されており、これにより、充填材入り人工芝50がアンダーパッド10に貼り付けられている。
図5を参照して、アンダーパッド10では、複数の衝撃吸収用凸部14により凹部16(溝)が区画されている。この凹部16が多方向チャンネルの排水路を形成しているため、充填材入り人工芝50を透過した水は、この凹部16で全て捕獲され、高い排水性を実現できる。さらに、図2(A)及び図3(A)を参照して、アンダーパッド10には、複数の衝撃吸収用凸部14により区画される凹部16の位置に、アンダーパッドを厚さ方向に貫通する排水孔18が設けられ、さらに、アンダーパッドの下面には、排水孔18を含む位置に十字の排水溝20が設けられている。このため、凹部16で捕獲された水は、排水孔18を介してアンダーパッドの下面に流れ、さらに十字の排水溝20で四方に分散する。この結果、さらに高い排水性が実現できる。
排水孔18の大きさ及び間隔、並びに排水溝20の幅及び間隔は特に限定されないが、例えば、図3(A)を参照して、排水溝20は、幅6.5〜7.0mm程度とすることができ、縦横ともに33.0〜33.5mm程度の間隔で十字に配設することができる。また、排水孔18は、十字の排水溝20の交点の位置に配設することができ、その直径は6.0〜6.7mm程度とすることができる。
次に、図2(A),(B)、図3(A),(B)及び図4を参照して、隣接するアンダーパッド10同士のずれを防止するためのロック機構について説明する。アンダーパッド10は、図7に示す人工芝敷設エリア84のコーナー部に配置される場合には、板状構造体12の2辺において、隣接するアンダーパッドと接続される必要があり、人工芝敷設エリア84内の最外周や最内周の位置に配置される場合には、板状構造体12の3辺において、隣接するアンダーパッドと接続される必要があり、それ以外の位置に配置される場合には、板状構造体12の4辺すべてにおいて、隣接するアンダーパッドと接続される必要がある。そこで、本実施形態に用いるアンダーパッド10において、板状構造体12の4辺のうち2辺以上は、上面から所定厚みが減厚された帯状下部22、又は下面から所定厚みが減厚された帯状上部26となっている。そして、図4を参照して、帯状下部22にはロック用凹部24が設けられ、帯状上部26の下面にはロック用凸部28が設けられている。図4に示すように、帯状上部26のロック用凸部28が、帯状下部22のロック用凹部24と勘合することによって、隣接するアンダーパッド10同士がずれないように接続される。
図1、図2(A),(B)、及び図3(A),(B)に示すように、帯状下部22と帯状上部26の合計厚みは、板状構造体12の厚みと同一となるように設計され、また、帯状下部22と帯状上部26は、幅が同じに設計される。そのため、あるアンダーパッド10の帯状下部22が、隣接するアンダーパッド10の帯状上部26と重なることによって、2枚のアンダーパッド10は、上面および下面とも連続した状態となる。
アンダーパッド10の寸法は特に限定されないが、例えば以下のとおりとすることができる。板状構造体12(帯状上部及び帯状下部を除く)の寸法は、縦横が1070〜1390mm、厚さ(凸部14を除く)が18.5〜19.0mmとすることができる。帯状上部26及び帯状下部22の寸法は、厚さが板状構造体12の厚さの約半分、幅は36.5〜37.5mmとすることができる。
そして、充填材入り人工芝50は、板状構造体12(帯状上部26を含む)の上に配置される。
以上、本実施形態で用いる人工芝用剛性アンダーパッド10について、図2〜5を参照して説明したが、本考案では図2〜5に示したアンダーパッドには限られない。充填材入り人工芝の充填層との組み合わせで所望の衝撃吸収性を得ることができるものであればよい。
(接着剤)
接着剤40としては、人工芝用剛性アンダーパッド10と充填材入り人工芝50とを貼り付けることができるものであれば特に限定されないが、例えばウレタン樹脂系の接着剤を用いることができる。ウレタン樹脂系接着剤の一例としては、質量%で、ウレタンプレポリマー15〜25%、無機充填剤45〜55%、シリカ1〜5%、炭酸ジメチル10〜25%、アセトン、ヘキサン等の有機溶媒2〜15%、その他の希釈剤1〜5%を含有する、不揮発分70〜78%の接着剤を用いることができる。接着剤の粘度も特に限定されないが、例えば10000〜30000mPa・s/25℃とすることができる。接着剤の塗布量は、人工芝用剛性アンダーパッド10と充填材入り人工芝50とを貼り付ける目的から適宜設定すればよい。
(本考案の作用効果)
以上説明した本考案の一実施形態によるプレハブ式人工芝構造体100によれば、以下の(1)〜(5)に示す作用効果を得ることができる。
すなわち、充填材入り人工芝50と人工芝用剛体アンダーパッド10の組み合わせにより、優れた衝撃吸収性を得ることができる。そのため、(1)人工芝上で転んだりスライディングしたりしても、肘・膝などに火傷や擦過傷ができることがなく、(2)HICの基準値を満たすことができるため、ラグビーの協会公式の試合や国際試合には利用することができる。
また、本実施形態のプレハブ式人工芝構造体100は、不使用時にはロール状にすることなく、復数枚を重ねた状態で倉庫等に保存、収納することができる。そのため、(3)巻き癖がつくことがなく、敷設時に上手く平坦に敷き込みをすることができる。
また、本実施形態のプレハブ式人工芝構造体100は、隣接するアンダーパッド10同士がロックされていることに加えて、その上の充填材入り人工芝50は、各々アンダーパッド10に接着、固定されているので、(4)人工芝がめくれたり、ずれたりするおそれがない。
さらに、本実施形態のプレハブ式人工芝構造体100は、不使用時にロール状にしないので、充填した粒状物を除去する必要もない。このため、施工時には、基本的には構造体100を敷き詰めるのみでよく、撤去時には構造体100を剥がして重ね、倉庫へ搬送するのみでよく、施工時の粒状物の充填、撤去時の粒状物の除去という作業が不要である。よって、施工作業負荷を低減することができる。
(施工方法)
本実施形態のプレハブ式人工芝構造体100を用いた人工芝敷設エリアの施工方法を説明する。まず、倉庫等に重ねて収納してある復数枚のプレハブ式人工芝構造体100を人工芝敷設エリア近傍まで搬送する。そして、人工芝敷設エリアに順次、プレハブ式人工芝構造体100を敷き詰めていく。その際、隣接するアンダーパッドの帯状上部26と帯状下部22を重ねるように、かつ、ロック用凸部28をロック用凹部24に勘合させるように設置していく。プレハブ式人工芝構造体100の充填材入り人工芝50には既に粒状物が充填されているため、ここまでの作業により、基本的な施工作業は終了である。ただし、隣接するアンダーパッドの境界付近では、充填層56の厚みが多少不足することがあるので、その部分にのみ粒状物をわずかに散布して、敷き均すことによって、当該境界付近でも均一な厚みの充填層とすることができる。
ここで、人工芝敷設エリア84内の最内周の位置に配置されるプレハブ式人工芝構造体100は、天然芝エリア82と隣接するため、天然芝と人工芝との高さを揃える作業が必要となる。その方法を、図6を参照して説明する。まず、この位置に設置するプレハブ式人工芝構造体100としては、板状構造体12の4辺のうち1辺から充填材入り人工芝50(ただし充填層はなし)が所定幅はみ出ているものを用いる。そして、この人工芝はみ出し部30を天然芝エリア82の端部の直下の土に埋め込むようにして、人工芝と天然芝を接続する。
具体的には、まず、天然芝エリア82の端部直下の土を掘削して、その上の天然芝をめくり、掘削部位に人工芝はみ出し部30を挿入し、土を埋め戻し、めくった天然芝を元の位置に戻す。このようにして、人工芝と天然芝を接続する。その際、天然芝の高さは、人工芝との境界位置に向けて徐々に高さを合わせ、境界位置で天然芝と人工芝が同じ高さとなるように、摺り付け調整する。このようにすることで、天然芝エリア82と人工芝敷設エリア84との境界を自然に、かつ段差なしで安全に仕上げることができる。また、人工芝はみ出し部30を天然芝の直下の土に埋め込むことは、人工芝のストッパーとしての機能も発揮するため、天然芝エリア82から人工芝敷設エリア84の方向にスライディングした場合などでも、人工芝がめくれたりずれたりすることはない。
次に、人工芝敷設エリアからプレハブ式人工芝構造体100を撤去する時には、復数枚の構造体100を順次剥がして重ね、倉庫へ搬送するのみでよい。充填材の除去は不要である。また、天然芝エリアと隣接する構造体100に関しては、図6において説明したのと逆の作業により、人工芝はみ出し部30を土から抜き出す。
本考案のプレハブ式人工芝構造体によれば、安全性や衝撃吸収性に優れ、平坦な敷き込みが容易で、人工芝のめくれやずれがなく、施工作業負荷の低減が可能である。よって、このプレハブ式人工芝構造体を、簡単な施工によって陸上競技場の天然芝エリアの外側に敷設することで、ラグビー等の競技を陸上競技場で安全に行うことができる。その他、本考案のプレハブ式人工芝構造体を、フットサルなどのボール競技や仮設の芝生広場として、屋外でのスポーツイベントに適用することも可能である。
100 プレハブ式人工芝構造体
10 人工芝用剛性アンダーパッド
12 板状構造体
14 衝撃吸収用凸部
16 凹部
18 排水孔
20 排水溝
22 帯状下部
24 ロック用凹部
26 帯状上部
28 ロック用凸部
30 人工芝はみ出し部
40 接着剤
50 充填材入り人工芝
52 基布
54 パイル
56 充填層
60 全天候舗装
70 基盤
80 全天候舗装エリア
82 天然芝エリア
84 人工芝敷設エリア

Claims (5)

  1. 人工芝用剛性アンダーパッドと、
    該人工芝用剛性アンダーパッド上に設置された基布に複数のパイルが植設され、前記基布上で前記複数のパイル間に粒状物が充填されてなる充填材入り人工芝と、
    を有し、前記人工芝用剛性アンダーパッドと前記充填材入り人工芝とが接着剤を介して互いに貼り付けられてなることを特徴とする搬送可能なプレパブ式人工芝構造体。
  2. 前記人工芝用剛性アンダーパッドは、上面視略矩形の板状構造体であり、その上面には複数の衝撃吸収用凸部が一体形成され、該凸部に前記接着剤が塗布されてなる、請求項1に記載のプレハブ式人工芝構造体。
  3. 前記人工芝用剛性アンダーパッドには、前記複数の衝撃吸収用凸部により区画される凹部の位置に、前記人工芝用剛性アンダーパッドを厚さ方向に貫通する排水孔が設けられ、前記人工芝用剛性アンダーパッドの下面には、前記排水孔を含む位置に排水溝が設けられている、請求項2に記載のプレハブ式人工芝構造体。
  4. 前記板状構造体の4辺のうち2辺以上は、上面から所定厚みが減厚された帯状下部、又は下面から所定厚みが減厚された帯状上部となっており、
    前記帯状下部には凹部が設けられ、前記帯状上部の下面には凸部が設けられている、請求項2又は3に記載のプレハブ式人工芝構造体。
  5. 前記板状構造体の4辺のうち1辺から前記充填材入り人工芝が所定幅はみ出ている、請求項2〜4のいずれか一項にプレハブ式人工芝構造体。
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