JP3211052U - グリップボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】グリップを握り易くすると共に、重量の増大を招かず、コストを抑えることができるグリップボトルを提供する。【解決手段】円筒状の胴部4に内方へ窪む第1、第2の胴凹部20、20が形成されており、これら2つの胴凹部20、20の一部と当該両胴凹部20、20間で外方へ張り出す張出部とでグリップが構成されているグリップボトル1であり、両胴凹部20、20の底部26、26間の平断面寸法を、胴部4の直径の1%〜30%とし、底部26から外方へ向かう内側面27を、径外方向へ向かうに従ってブロー成形時に延伸不良を生じない程度の角度で外側に傾斜させた。【選択図】図5

Description

本考案は、飲料物や酒、醤油などを入れるボトルに関し、容器本体に内方へ窪む2つの胴凹部を形成することでグリップが構成されているグリップボトルに関する。
内容物が充填された大容量のボトルでは、重量が大きくなることに加え、容器寸法も大型となるため、片手で持ち易いようなグリップ機能が付加されたものが普及している。容器本体に、別体の取手部材を取り付けたグリップボトルがあるが、このようなボトルは、取手部材の分だけ樹脂量が増加することや、取手部材を取り付けるための工程を要することなどから、製造コストが増大する。これを解決するものとして、収容空間を形成する容器本体に内方へ窪む2つの胴凹部が形成され、これら2つの胴凹部の一部と当該両胴凹部間で外方へ張り出す張出部とでグリップが構成されたグリップボトルが知られている。
このグリップボトルは、取手を取り付ける工程が不要であり、成形がし易いため、製造コストの上昇を抑えることが可能である。かかるグリップボトルでは、容器本体に形成された2つの胴凹部間に指先を入れ、両胴凹部間で形成された張出部を包み込むように握ることで、容易に持つことができるといった点が好まれている。
例えば、特許文献1には、円筒状に形成された容器本体に内方へ窪む第1、第2の胴凹部を形成し、これら2つの胴凹部の一部と当該両胴凹部間で外方へ張り出す張出部とでグリップを構成したグリップボトルが記載されている。この文献のグリップボトルでは、両胴凹部の底部間の距離を胴部径の50%以下にすることで、各胴凹部を深くしている。
特許3951594号公報
特許文献1のグリップボトルの各胴凹部の深さでは、グリップを握ったときに、各胴凹部へ入れた例えば第1指と第2指の指先同士が離れている感覚があり、握り易さを十分に改善することはできない。そこで、各胴凹部をより深く胴部へ入り込ませれば、各胴凹部へ入れた第1指と第2指の指先同士の間隔が縮まり、良好な握り易さを得ることができる。
グリップボトルの成形では、ブロー成形法を採用することによって胴凹部を深く入り込ませることができる。この成形法では、プリフォームを所定形状までブローし、内圧をかけながら胴凹部用の賦型を外側から押し込み、賦型を抜いた後、金型を開放して成形品を取り出す。胴凹部がより深く胴部へ入り込んでいる場合、ブロー成形時に、過延伸部分や未延伸部分が出来易く、肉厚差が大きくなる。過延伸部分の肉厚は他の部分よりも薄く、製造時に破損してしまうことがあるため、全体に肉厚を厚くして破損を防ぐ。しかし、全体の肉厚を厚くするためには、樹脂量を増やさなければならず、グリップボトルの重量の増大を招き、コストも上昇するといった問題がある。
そこで本考案は、上記従来技術の問題点に鑑み、グリップを握り易くすると共に、重量の増大を招かず、コストを抑えることができるグリップボトルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、次の技術的手段を講じた。
即ち本考案は、略円筒状に形成された容器本体に内方へ窪む第1、第2の胴凹部が形成され、これら2つの胴凹部の一部と当該両胴凹部間で外方へ張り出す張出部とでグリップが構成されているグリップボトルにおいて、前記第1の胴凹部の底部と前記第2の胴凹部の底部との平断面寸法が容器本体の直径の1%〜30%とされており、 前記グリップにおけるグリップ周りの平断面周長が100mm〜190mmであり、前記第1、第2の胴凹部はそれぞれ、最も深い部分である底部と、この底部の周囲で当該底部に連続して形成された環状の内側面と、この内側面の周囲で当該内側面に連続して形成された外側面と、によって当該底部から当該外側面へ向かって広がるように構成されており、前記内側面は、軸方向で対峙する軸方向上側の上内側面と軸方向下側の下内側面、及び軸方向と直交する方向で対峙する張出部側の外内側面とその反対側の内内側面からなり、前記上内側面が、軸芯と直交する直交線に対し軸方向上方へ傾くように傾斜し、かつ前記下内側面が、当該直交線に対し軸方向下方へ傾くように傾斜していると共に、前記外内側面が、前記両胴凹部の各々の底部を最短で貫きかつ当該各胴凹部を前記張出部側とその反対側に分ける中央線に対し前記張出部側へ傾くように傾斜し、かつ前記内内側面が、当該中央線に対し当該張出部と反対側へ傾くように傾斜しており、前記上内側面、前記下内側面、前記外内側面、及び前記内内側面がそれぞれ、ブロー成形時に延伸不良を生じない程度の角度で傾斜していることを特徴とする。
上記本考案のグリップボトルによれば、第1の胴凹部の底部と第2の胴凹部の底部との平断面距離が容器本体の直径の1%〜30%とされているため、各胴凹部へ入れた第1指と第2指の指先同士の間隔が縮まり、良好な握り易さを得ることができる。更に、第1、第2の胴凹部の底部から外方へ向かう内側面を構成する上内側面、下内側面、外内側面、及び内内側面のうち、前記上内側面が、軸芯と直交する直交線に対し軸方向上方へ傾くように傾斜し、かつ前記下内側面が、当該直交線に対し軸方向下方へ傾くように傾斜していると共に、前記外内側面が、前記両胴凹部の各々の底部を最短で貫きかつ当該各胴凹部を前記張出部側とその反対側に分ける中央線に対し前記張出部側へ傾くように傾斜し、かつ前記内内側面が、当該中央線に対し当該張出部と反対側へ傾くように傾斜しており、前記上内側面、前記下内側面、前記外内側面、及び前記内内側面がそれぞれ、ブロー成形時に延伸不良を生じない程度の角度で傾斜しているため、ブロー成形時に、過延伸部分や未延伸部分が出来難く、肉厚を均一にできる。従って、肉厚を厚くしなくても、延伸不良に伴う製造時の破損を防ぐことができ、樹脂量を増やさないで製造することができる。
前記グリップの平断面における、前記第1の胴凹部側頂部から前記第2の胴凹部側頂部間のグリップ幅をTとし、当該第1の胴凹部の底部から当該第2の胴凹部の底部間の寸法をdとするときに次式を満たしていることが好ましい。
(d/T)=0.01〜0.50
グリップ幅Tと2つの胴凹部の底部間寸法dとが上記の式を満たしていれば、グリップ幅に対する2つの胴凹部の深度が調整され、当該両胴凹部が深く入り込むことになる。これにより、グリップボトルを持つときの握り易さがさらに良好なものとなり、指に過大な負担がかからず、より安定した状態で持つことができる。
前記上内側面の軸方向上側に、前記直交線に対し軸方向上方へ傾くように傾斜する上外側面が形成され、前記下内側面の軸方向下側に、前記直交線に対し軸方向下方へ傾くように傾斜する下外側面が形成されており、前記上外側面は前記上内側面よりも、前記直交線に対し軸方向上方への傾きを更に大きくするように傾斜すると共に、前記下外側面は前記下内側面よりも、前記直交線に対し軸方向下方への傾きを更に大きくするように傾斜しているものとしてもよい。この場合、上外側面と下外側面の存在によって、グリップボトルを持ったときの手へ伝わる感覚が良好となり、これら上外側面と下外側面が緩やかに傾斜しているので、成形時に、より変形し難くすることができる。
上記の通り、本考案によれば、各胴凹部へ入れた第1指と第2指の指先同士の間隔が縮まっており、良好な握り易さを得ることができる。更に、肉厚を厚くしなくても、延伸不良に伴う製造時の破損を防ぐことができるので、樹脂量を増やさないで製造することができ、重量の増大を招かず、コストを抑えることができる。
本考案の第1実施形態に係るグリップボトルの背面図である。 第1実施形態に係るグリップボトルの側面図である。 第1実施形態に係るグリップボトルの正面図である。 第1実施形態に係るグリップボトルのコンピュータグラフィックで表した側面図、背面図及び斜視図である。 第1実施形態に係るグリップボトルの図2A−A線断面図である。 第1実施形態に係るグリップボトルの図3B−B線断面図である。 本考案の第2実施形態に係るグリップボトルのコンピュータグラフィックで表した側面図、背面図及び斜視図である。 第2実施形態に係るグリップボトルの上部断面図である。 第2実施形態に係るグリップボトルの下部断面図である。
以下、本考案の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本考案の第1実施形態に係るグリップボトル1の背面図であり、図2はグリップボトル1の側面図であり、図3はグリップボトル1の正面図であり、図4はグリップボトル1のコンピュータグラフィックで表した側面図、背面図及び斜視図である。以下の説明において、図1上下に対応する方向を単に上下とし、この方向に直交する方向を左右とする。グリップボトル1は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの熱可塑性樹脂で2軸延伸ブロー成形などの成形法によって成形されたものである。グリップボトル1の層構造は限定するものではなく、単層構造以外に、内外層間の中間層にバリヤー層を挟んだ複数構造とすることができ、更には、複数の樹脂をブレンドしたもので単層、複層構造としたものであってもよい。
本実施形態のグリップボトル1は、上下全長:約400mm、最大経:約140mmの大容量に構成されているものであり、キャップが装着される口部2と、この口部2から下方に向けて広がるショルダー部3と、このショルダー部3から略同径で下方へ向かって長く形成されて容器本体を構成する略円筒状の胴部4と、この胴部4の下側の底部5とで構成されている。
口部2は、上端から下端まで略同径に形成された円筒状の筒状体2aに、雄ねじ2bやサポートリング2cなどが設けられて構成されており、当該口部2にキャップが装着されてグリップボトル1が密閉される。
ショルダー部3の周囲には、複数の平面状部6が周方向に連なって形成されており、グリップボトル1の意匠性を向上させている。各平面状部6は、軸芯を中心として40°の角度をもって広がっており、直線で形成された左右両辺6aと曲面で形成された上下に膨らむ上下両辺6bで構成されている。
ショルダー部3と胴部4との境目には、第1環状凹部7が形成されており、この第1環状凹部7がショルダー部3と胴部4とを区画している。また、胴部4とその下側の底部5との境目にも、同様の凹部として第2環状凹部8が形成されており、この第2環状凹部8が胴部4と底部5とを区画している。底部5の周囲は軸方向断面アール状となっており、設置面5aの内側は内方へ窪んでいる。
本実施形態の胴部4は、内部に大容量の収容空間を有している。この胴部4は、正面側半体の正面部10と、背面側半体の背面部11とに大きく分けられており、図3のように正面部10には、ラベルを添付するためにラベル領域12が四方形状に形成されている。このラベル領域12の表面12aは、胴部4の外面4aと略面一となっており、当該ラベル領域12の周囲には、当該ラベル領域12と他の部分を区画する区画凹部13が形成されている。この区画凹部13の幅は、第1環状凹部7や第2環状凹部8の幅よりも広くなっている。ラベル領域12は、グリップボトル1の半体である正面部10に大きく広がって形成されており、当該グリップボトル1に、商品名などが表示されたラベルを添付するための広い領域が確保されている。図2のようにラベル領域12を区画する区画凹部13の下側部分が背面部11の中途へ延びており意匠性を向上させている。
図1及び図4に示すように胴部4の背面部11には、内方へ窪んだ同形状の第1、第2の胴凹部20、20が形成されており、これら2つの胴凹部20、20の一部と当該両胴凹部20、20間で外方へ張り出す張出部21とで縦長のグリップ22が構成されている。図5はグリップボトル1の図2A−A線断面図である。図2及び図5に示すように、各胴凹部20は全体として、内方へ窪んでいるところから外方へ向かって外側へ広がように形成されており、最も深い部分である底部26と、この底部26の周囲に形成された内側面27と、この内側面27の外側に形成された外側面28とで構成されている。
図6はグリップボトル1の図3B−B線断面図である。同図において、グリップ22は左右対称に形成されている。底部26は、軸方向に細長く内方へ向かう平断面湾曲状に形成されている。底部26が内方へ向かう平断面湾曲状に形成されているので、グリップ22を握った際に、指先を位置決めした状態で握ることができるようになっている。各胴凹部20の内側面27は、軸方向で対峙する上下の上内側面30、下内側面31、及び軸方向と直交する方向で対峙するラベル領域側の内内側面32、張出部側の外内側面33からなっている。各胴凹部20の外側面28は、上下の上外側面35、下外側面36、及びラベル領域側の内外側面37、張出部側の外外側面38からなっている。内側面27を構成する上内側面30、下内側面31、内内側面32、外内側面33、及び外側面28を構成する上外側面35、下外側面36、内外側面37、外外側面38は、共に外方(径外方向)へ向かうに従って外側へ広がるように形成されている。
図5に示すように、底部26の周囲に形成された内側面27の上内側面30が、軸芯と直交する直交線g(以下、直交線g)となす角度θ1は30°であり、下内側面31が、直交線gとなす角度θ2は38°となっている。このように、上内側面30は、下内側面31よりも急な角度で傾斜している。上内側面30が直交線gとなす角度θ1は10°〜45°が好ましく、下内側面31が直交線gとなす角度θ2は10°〜45°が好ましい。本実施形態では、上内側面30が下内側面31よりも急な角度で傾斜しているが、当該上内側面を下内側面よりも緩やかな角度で傾斜させてもよく、当該両内側面を同じ角度で傾斜させてもよい。
図6に示すように、底部26の周囲に形成された内側面27の内内側面32が底部26の湾曲頂部26aを通る中央線(以下、中央線x)となす角度θ3は15°であり、外内側面33が中央線xとなす角度θ4は25°となっている。このように、内内側面32は、外内側面33よりも急な角度で傾斜している。内内側面32が中央線xとなす角度θ3は10°〜45°が好ましく、外内側面33が中央線xとなす角度θ4は10°〜45°が好ましい。本実施形態では、内内側面32が外内側面33よりも急な角度で傾斜しているが、当該内内側面32を外内側面よりも緩やかな角度で傾斜させてもよく、当該両内側面を同じ角度で傾斜させてもよい。
上内側面30が直交線となす角度θ1、下内側面31が直交線となす角度θ2、内内側面32が中央線となす角度θ3、外内側面33が中央線となす角度θ4は、グリップボトル1のブロー成形時に延伸不良を生じないような上記の角度となっている。そのため、ブロー成形時に、過延伸部分や未延伸部分が出来難く、肉厚を均一にすることができる。
内側面27の更に周囲に形成された外側面28の上外側面35、下外側面36、及び内外側面37は、それぞれ内側面27において対応する上内側面30、下内側面31、及び内内側面32によりも緩やかな角度で傾斜している。従って、各胴凹部20は、底部26から内側面27で外側へ拡がり、続いて外側面28で更に外側へ広がっており、当該底部26から2段階で外側へ拡がり、胴部4の他の部分へ繋がっている。
図2に示すように、上内側面30の上下幅は下内側面31よりも狭く、内内側面32の左右幅は外内側面33よりも広い。また、上外側面35と下外側面36は互いに略同じ上下幅となっており、内外側面37は上下に細長くなっている。
外側面28の外外側面38は、図4や図6から解るように各胴凹部20の一部を構成するものの、機能的には内側面27の外内側面33と一体となって、グリップ22の一部を構成している。つまり、外側面28の外外側面38と、内側面27の外内側面33とはそれぞれ一体となって、底部26、内側面27の上内側面30、下内側面31、内内側面32、外側面28の上外側面35、下外側面36、内外側面37と区画された部分となっている。
内側面27の上内側面30、下内側面31、内内側面32は、外外側面38及び外内側面33と区画されていることから、側面視逆コの字状となっている。同様に、外側面28の上外側面35、下外側面36、内外側面37も、外外側面38及び外内側面33と区画されていることから、側面視逆コの字状となっている。
図6の断面図に示すように、底部26は湾曲状であり、この底部26から外方へ向かって内内側面32が直線状に延びると共に、外内側面33が滑らかな曲線状に延びている。2つの胴凹部20、20の外外側面38及び外内側面33と、当該両胴凹部20、20間で外方へ張り出す張出部21とでグリップ22が構成されている。
本実施形態のグリップ22は、図1に示すように上端22aから下端22bまで同じ左右幅で形成されている。図6において、第1の胴凹部20の底部26の湾曲頂部26aから張出部21を経て第2の胴凹部20の底部26の湾曲頂部26aまで(以下、湾曲頂部間範囲)とされるグリップ周りの仮想線で示す平断面周長Sは、本実施形態では148mmとなっている。グリップ周りの平断面周長Sは、100mm〜190mmの範囲であることが好ましく、130mm〜160mmの範囲であることがより好ましい。
グリップ周りの平断面周長Sは、第1指の末節から第2指の末節、第1指の末節から第3指の末節、第1指の末節から他の指の末節に渡る握り寸法に沿ったものとなっている。グリップ22が、第1指の末節から第2指の末節、第1指の末節から第3指の末節などに渡る握り寸法に沿ったものとなっていれば、グリップボトル1を持つときの握り易さが非常に良好なものとなり、指に過大な負担がかかることもなく、安定した状態で持つことができる。
グリップ周りの平断面周長Sが190mmを上回ると、良好に握れる握り寸法から外れたものとなり、指先が各胴凹部20の底部26まで周りきらずに握り難くなり、平断面周長Sが100mmを下回ると、良好に握れる握り寸法から外れたものとなり、指先が各胴凹部20の底部26につかえる感じを生じさせるからである。
図6に示すように、グリップ22の平断面における、第1の胴凹部側頂部c1から第2の胴凹部側頂部c2間の本実施形態におけるグリップ幅T(以下、グリップ幅T)は54mmとなっている。グリップ幅Tは40mm〜80mmの範囲となっていることが好ましい。ここでいうグリップ幅Tとは、グリップ22の両側の最も外側にある頂部間を図1背面視において軸芯と直交する線で結んだ距離のことである。グリップ幅Tのより好ましい範囲は50mm〜70mmである。グリップ幅Tが40mmを下回ると、手をかける幅が狭すぎて安定して握れなくなり、グリップ幅Tが80mmを上回ると、手をかける幅が広すぎて力を入れ難くなるからである。
更に、グリップ周りの平断面周長Sと、第1の胴凹部側頂部c1から第2の胴凹部側頂部c2間のグリップ幅Tとは、握り易さに関して互いに深く関係しており、特に、平断面周長Sとグリップ幅Tとを最適な組み合わせとすることで、両若男女を問わず、これまでになかった握り易さや、力のかけ易さ、持つ時の良好な安定感などを得ることができる。より具体的には、グリップ周りの平断面周長Sが120mm〜130mmに対して、グリップ幅Tが50mm〜55mmであり、グリップ周りの平断面周長Sが140mm〜150mmに対して、グリップ幅Tが55mm〜65mmである。これら両範囲の組み合わせによって、極めて良好な握り易さなどを得ることができる。
図6を参照して、各胴凹部20は胴部4の内方へ深く入り込んでいることから、両胴凹部20、20の底部26、26間は狭くなっている。底部26、26の湾曲頂部26a、26a間の平断面寸法d1(d)は1mm〜40mmであることが好ましい。この平断面寸法d1は、容器本体である胴部4の直径d2の1%〜30%とすることが好ましく、より好ましくは1%〜15%である。底部26、26の湾曲頂部26a、26a間が狭くなっていることは、上述のように握り易さに影響しており、握ったときに、各胴凹部20へ入れた第1指の末節と第2指の指先同士が近づくことになって安定感が生じ、良好な握り易さを得ることができる。
更に、グリップ幅Tと、両胴凹部20、20の底部26、26間の平断面寸法d1と、が次式を満たしている。
(d1/T)=0.01〜0.50
また、(d1/T)のより好ましい範囲は、0.01〜0.30である。
グリップ幅Tと2つの胴凹部20、20の底部26、26間寸法d1とが上記の式を満たしていれば、グリップ幅Tに対する2つの胴凹部20、20の深度が調整され、当該両胴凹部20、20が深く入り込むことになる。具体的には、底部26、26の湾曲頂部26a、26a間の平断面寸法d1は上記のように1mm〜40mmである。グリップ幅Tを適切に調整すると共に、両胴凹部20、20の底部26、26間を狭くして当該両胴凹部20、20を深く入り込ませることは、握り易さの点から非常に重要である。グリップ22を握ったときに第1指の末節と第2指の末節等とが近づくことや、グリップ22を手全体で包み込むような状態となること等によって、グリップボトル1を持ったときの高い安定感を生じさせることができる。
本実施形態では、全ての平断面R状部のR寸法が5mm以上となっているため、手を添えた時の感覚が良好となり、大容量のものであっても手が痛くならないようにすることができる。更に、丸棒を掴む間隔に近づき、手に伝わる感覚をより向上させることができる。
張出部21の最も外方にある外面21a(中央R状部23a)に沿って描かれる円は、軸芯を中心として胴部4の外面4aに沿って描かれる仮想円Pに略一致しており、当該仮想円P上に、当該外面21aが略重なっている。張出部21がかかる平断面位置に形成されていることから、グリップ22が平断面において最適な位置に存在することになり、グリップボトル1を持つ際の良好なバランス感を得ることができる。
上記本実施形態のグリップボトル1によれば、第1の胴凹部20の底部26の湾曲頂部26aと、第2の胴凹部20の底部26の湾曲頂部26aとの平断面寸法d1が、胴部4の直径d2の1%〜30%とされているため、各胴凹部20へ入れた第1指と第2指の指先同士の間隔が縮まり、良好な握り易さを得ることができる。
内内側面32の傾斜角度θ3、及び外内側面33の傾斜角度θ4が10°〜45°とされ、それと共に上内側面30の傾斜角度θ1、及び下内側面31の傾斜角度θ2が10°〜45°とされているため、グリップボトルを持ったときの手へ伝わる感覚を良好なものとすることができる。
第1、第2の胴凹部20、20の底部26から外方へ向かう内側面を構成する上内側面30、下内側面31、内内側面32、及び外内側面33が、外方へ向かうに従って、ブロー成形時に延伸不良を生じない程度の上記角度で外側に傾斜しているため、ブロー成形時に、過延伸部分や未延伸部分が出来難く、肉厚を均一にできる。従って、肉厚を厚くしなくても、延伸不良に伴う製造時の破損を防ぐことができ、樹脂量を増やさないで製造することができる。これにより、グリップボトルの重量の増大を招くことがなく、コストを抑えることができる。
グリップ幅Tを適切に調整すると共に、両胴凹部20、20の底部26、26間を狭くして当該両胴凹部20、20を深く入り込ませているので、グリップ22を握ったときに第1指の末節と第2指の末節などが近づき、グリップ22を手全体で包み込むような状態となる。これにより、握り易さがさらに良好なものとなり、指に過大な負担がかからず、グリップボトル1を持ったときの高い安定感を生じさせることができる。
上外側面35と下外側面36の存在によって、グリップボトル1を持ったときの手へ伝わる感覚が良好となり、更に、上外側面35が上内側面30よりも緩やかな角度で傾斜すると共に、下外側面36が下内側面31よりも緩やかな角度で傾斜しているので、成形時の変形などを招かないようにすることができる。
胴部4に内方へ窪む第1、第2の胴凹部20、20の一部と当該両胴凹部20、20間で外方へ張り出す張出部21とで構成されたグリップ22のグリップ周りの平断面周長Sが、100mm〜190mmであることによって、グリップ22が第1指の末節から第2指の末節、第1指の末節から第3指の末節などに渡る握り寸法に沿ったものとなる。従って、グリップボトル1を持つときの握り易さが非常に良好なものとなり、指に過大な負担がかかることもなく、安定した状態で持つことができる。
グリップ22の平断面におけるグリップ幅Tが40mm〜80mmであることによって、グリップを握った際に、第1、第2の胴凹部へ指を確実に回し込むことができる。これにより、力をかけ易くなり、グリップボトルを持つ際の安定感を高めることができる。
以下、本考案にかかる他の実施形態について例示して説明する。図7は本考案の第2実施形態に係るグリップボトル300のコンピュータグラフィックで表した側面図、背面図及び斜視図であり、図8は本実施形態に係るグリップボトル300の上部断面図であり、図9は本実施形態に係るグリップボトル300の下部断面図である。本実施形態のグリップ上部のグリップ周りの平断面周長Sは149mmであり、グリップ幅Tは61mmであり、底部301間の平断面寸法d1は10mmとなっており、グリップ下部のグリップ周りの平断面周長Sは134mmであり、グリップ幅Tは52mmであり、底部301間の平断面寸法d1は10mmとなっている。このグリップボトル300では、底部301が略平断面に形成され、グリップ302が、第1の胴凹部303の底部301の張出側端部から張出部304を経て第2の胴凹部305の底部301の張出側端部までの範囲で構成されており、グリップ周りの平断面周長Sが同範囲の長さとなっている。
グリップ302の下端部は、軸方向下方に向かってなだらかに広がる形状となっている。本実施形態のグリップボトル300では、グリップ302が軸方向下側に向かうに従って幅狭となっており、グリップ幅Tが軸方向下側へ向かうに従って減少している。このような形状のグリップ302を採用すれば、グリップボトル300を持ち上げる際に、手の滑りが抑えられて力をかけ易くなる。そのため、大容量とした場合に、持ち上げ易くすることができる。グリップ302の下端部が、軸方向下方に向かってなだらかに広がる形状となっており、握った際の手に伝わる感覚が良好となり、意匠性を変えることができる。内内側面306が傾斜する角度θ5は15°であり、外内側面307が傾斜する角度θ6は25°であり、当該内内側面306が当該外内側面307よりも急な角度で傾斜している。
グリップ形状の他の例として、グリップを軸方向上側に向かうに従って幅狭として、グリップ幅Tを軸方向上側へ向かうに従って減少させてもよい。このような形状のグリップを採用すれば、グリップボトルを持ち上げる際に、グリップの上部に指を回し込み易くなる。これにより、例えばグリップボトルを手で完全に保持するのではなく、指を掛けてぶら下げるような半持ち状態にし易くなる。さらに、グリップを軸方向中央に向かうに従って幅狭として、グリップ幅Tを軸方向中央へ向かうに従って減少させてもよい。このような形状のグリップを採用すれば、グリップの中央部に指を回し込み易くなり、グリップに対する手の軸方向へのずれを防ぐことができる。
上記で開示した各実施形態のグリップボトルは、本考案を例示したものであり、口部、胴部、底部の形状、寸法、構成する樹脂、成形方法等は適宜変更されるものである。グリップ形状を軸方向に沿って波打ち状としてもよい。この場合には、グリップを握ったときのそれぞれの指のずれが無くなり、それぞれの指にグリップボトルの荷重を直接掛けることができ、グリップボトルを持ったときの感触を変えることができる。グリップの張出部や、第1、第2の胴凹部の所要箇所にリブを形成してもよい。具体的には、グリップの張出部に、軸方向と直交方向に沿って数本のリブを形成すること等が挙げられる。第1、第2の胴凹部を互いに異なる形状として、グリップを左右非対称に形成してもよい。胴部の形状や容量、或いは消費者の年齢、性別などに対応させて、グリップ周りの平断面周長S、グリップ幅T、グリップの形状などを変更すればよい。
1 グリップボトル
2 口部
4 胴部
5 底面
10 正面部
11 背面部
20 各胴凹部
21 張出部
22 グリップ
23 周面
23a 中央R状部
23b 側R状部
26 底部
26a 湾曲頂部
27 内側面
28 外側面
30 上内側面
31 下内側面
32 内内側面
33 外内側面
35 上外側面
36 下外側面
37 内外側面
38 外外側面
S 平断面周長
T グリップ幅
c1 第1の胴凹部側頂部
c2 第2の胴凹部側頂部
d1 平断面寸法
d2 胴部の直径
P 仮想円

Claims (3)

  1. 略円筒状に形成された容器本体に内方へ窪む第1、第2の胴凹部が形成され、これら2つの胴凹部の一部と当該両胴凹部間で外方へ張り出す張出部とでグリップが構成されているグリップボトルにおいて、
    前記第1の胴凹部の底部と前記第2の胴凹部の底部との平断面寸法が容器本体の直径の1%〜30%とされており、
    前記グリップにおけるグリップ周りの平断面周長が100mm〜190mmであり、
    前記第1、第2の胴凹部はそれぞれ、最も深い部分である底部と、この底部の周囲で当該底部に連続して形成された環状の内側面と、この内側面の周囲で当該内側面に連続して形成された外側面と、によって当該底部から当該外側面へ向かって広がるように構成されており、
    前記内側面は、軸方向で対峙する軸方向上側の上内側面と軸方向下側の下内側面、及び軸方向と直交する方向で対峙する張出部側の外内側面とその反対側の内内側面からなり、
    前記上内側面が、軸芯と直交する直交線に対し軸方向上方へ傾くように傾斜し、かつ前記下内側面が、当該直交線に対し軸方向下方へ傾くように傾斜していると共に、
    前記外内側面が、前記両胴凹部の各々の底部を最短で貫きかつ当該各胴凹部を前記張出部側とその反対側に分ける中央線に対し前記張出部側へ傾くように傾斜し、かつ前記内内側面が、当該中央線に対し当該張出部と反対側へ傾くように傾斜しており、
    前記上内側面、前記下内側面、前記外内側面、及び前記内内側面がそれぞれ、ブロー成形時に延伸不良を生じない程度の角度で傾斜していることを特徴とするグリップボトル。
  2. 前記グリップの平断面における、前記第1の胴凹部側頂部から前記第2の胴凹部側頂部間のグリップ幅をTとし、当該第1の胴凹部の底部から当該第2の胴凹部の底部間の寸法をdとするときに次式を満たしていることを特徴とする請求項1に記載のグリップボトル。
    (d/T)=0.01〜0.50
  3. 前記上内側面の軸方向上側に、前記直交線に対し軸方向上方へ傾くように傾斜する上外側面が形成され、前記下内側面の軸方向下側に、前記直交線に対し軸方向下方へ傾くように傾斜する下外側面が形成されており、
    前記上外側面は前記上内側面よりも、前記直交線に対し軸方向上方への傾きを更に大きくするように傾斜すると共に、前記下外側面は前記下内側面よりも、前記直交線に対し軸方向下方への傾きを更に大きくするように傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載のグリップボトル。
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