JP3210965B2 - ボールステップゲージのボール間隔測定方法 - Google Patents

ボールステップゲージのボール間隔測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元測定機用や
マシニングセンタなどの工作機械の測長の精度を校正ま
たは測定検査する基準器として用いられる、複数のボー
ルを設けたボールステップゲージのボールの間隔を正確
に計測するためのボール間隔測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】三次元測定機は、三次元空間に存在する
離散したX、Y、Zの座標点を用いて計算機の支援によ
り寸法及び形状を測定するための装置であり、より具体
的には、定盤上に載置した被測定物と、測定機において
Z軸先端に取り付けたプローブを、被測定物に対して
X、Y、Zの三次元方向へ相対移動させ、プローブが被
測定物に接触した瞬間をとらえ、この瞬間を電気的トリ
ガとして各送り軸方向の座標値を読みとり、計算機によ
り寸法及び形状を計測するものである。
【0003】上記のような三次元測定機は特に高精度を
要求されることが多く、高精度の測定を保証する意味か
ら、精度検査を逐次行い、その後この三次元測定機を用
いて測定する際には、精度検査の結果を補正値として用
いて指示値を補正し、或いは調整手段により三次元測定
機の指示値の微調整を行う。この三次元測定機の精度検
査に際しては、基準となるゲージが必要であり、このゲ
ージとしては、プローブを三次元的に移動させることに
よりその検出値を評価できるようにしなければならな
い。
【0004】三次元測定機の各軸の誤差をどのように調
べるかということは多くの研究者の重大な課題であっ
た。そこで、まず三次元測定機の誤差を求める目的にあ
ったゲージの考案がなされ、基本的には球体の測定を行
ってなされるべきであることは周知の事実となってい
る。そして、球体をどのような形態で配置した測定評価
ゲージとするかが次の問題となり、球体を同一平面内に
どのように配置するのか、或いは立体的に配置するのか
など、種々検討されている。
【0005】上記球体を用いたボールゲージとしては、
複数のボールを一直線上に並べたボールステップゲージ
が広く用いられており、例えば図9及び図10に示すよ
うなものが知られている。図9において(a)は平面
図、(b)は右側面図、(c)は前記平面図の中央断面
図である。図9において、ゲージ枠体80には図中3個
の円形の穴81が形成され、その中心底部にボール受部
82を形成するとともに、このボール受け部82の周囲
に、枠体の長手方向に対向して設けたプローブ挿入溝8
3、83と、これと直角方向に対向してプローブ挿入溝
84,84とを設けている。このボール受部82には高
精度の球形のボール85を載置しており、それによりボ
ールステップゲージ86が構成されている。
【0006】例えば三次元測定機の校正にこのボールス
テップゲージ86を使用する際には、このボールステッ
プゲージ86を定盤上に載置固定し、最初、例えば図中
右側のボールの位置を測定するに際しては三次元測定機
のプローブを少なくともこのボール85の外周の4カ所
に当ててボールの中心位置を計算して測定し、同様にし
て順にすべてのボールの位置を測定する。ボールの位置
から得られる各ボールの間隔は、予め高精度の三次元測
定機で値付けられており、その値と前記測定結果とを比
較して、この三次元測定機の校正を行っている。
【0007】また、図10(a)に示す従来の他のボー
ルステップゲージにおいては、基枠体91の上に図中3
個のボール92を固定した支柱93を固定している。支
柱93の一部は薄く剃ぎ落とされていて板ばね的効果を
発揮するように構成され、それにより先端に支持したボ
ール92が左右に移動できるようにしている。中央のボ
ールと左右のボールとの間には連結管94が配置され、
その連結管94の両端部分はボール92の外径形状及び
寸法に合致し、密着するように形成している。左右のボ
ールの両側には加圧管95が配置され、外側からは基枠
体91に立設した支持枠体96に螺合するねじ97によ
り押圧され、連結管94のもっている有効的長さに従っ
てボール間隔を決定することがきるようになっている。
【0008】図10(b)は上記(a)部分平面図であ
り、この図に示されるように、連結管94及び加圧管9
5がボールと当接する部分にプローブ挿入溝98が形成
され、前記図8に示すボールステップゲージ86のプロ
ーブ挿入溝83と同様の機能をなす。この図10に示す
ボールステップゲージ99の各ボール92の間隔も高精
度の三次元測定機によって値付けられており、このボー
ルステップゲージ99の使用に際しては、前記図9に示
すものと同様に使用する。
【0009】図9及び図10に示すボールステップゲー
ジにおいては、各ボール間隔は高精度の三次元測定機に
より測定され、その精度はある程度高いものの、熱的外
乱により、枠体の上下温度差や左右温度差を生じたとき
には、その温度差による熱膨張によって枠体のバイメタ
ル的効果を生じ、曲がりが発生し、このボールステップ
ゲージの精度が低下する問題点があった。
【0010】その対策として、本発明者らは図8に示す
ようなボールステップゲージを開発し、特許出願を行っ
ている。同図にて(a)は平面図、(b)は右側面図、
(c)は斜視図である。ゲージ枠体1は左右の垂直枠
2,3と、両垂直枠2,3の中間部を連結する水平枠4
とからなり、図(b)及び図(c)に示すように断面が
H型をなしている。
【0011】図8において、ゲージ枠体1の水平枠4の
中心には、その軸線方向に沿って所定間隔毎にボール5
を挿入する穴6が加工されており、ボール5はその穴6
に圧入されてゲージ枠体1と一体になっている。ボール
5はその中心が、上下方向も左右方向も共に、H型断面
をなすゲージ枠体1の断面二次モーメントの中立軸とな
る軸線Lに合致するように、ゲージ枠体1に圧入されて
固定されている。
【0012】ゲージ枠体1の穴6には、図中4個の溝7
が、ボール5の周囲に設けられている。この溝7は三次
元測定機等を使用して、このボールステップゲージ10
のボール間隔を測定する際に、三次元測定機のプローブ
をボール5に接触するために必要な移動空間である。
【0013】図8(a)において、軸線Lは上記のよう
にゲージ枠体1の断面二次モーメントの中立軸であり、
この軸線L上に全てのボール2の中心が位置し、したが
って上記軸線Lはボール5の配列中心線ともなってい
る。
【0014】ゲージ枠体1において、上記軸線Lに平行
であり、その使用状態において左右の垂直枠2,3の上
側の面となる上下方向端面11,12、及び水平枠4の
壁面13は、後述する本発明のボールステップゲージ測
定用光波干渉ステッパのローリング防止面として機能す
る面である。このローリング防止面はどの1面を採用し
てもよく、H型の断面寸法と前記干渉ステッパの形状、
寸法等、あるいは設計構造上の観点から、適当な1面を
選択すればよい。
【0015】上記のような構造のボールステップゲージ
10は、全てのボール5の中心がゲージ枠体1の断面二
次モーメントの中立線上に存在するので、熱的外乱によ
り、枠体の上下温度差や左右温度差が原因で発生する熱
膨張による枠体のバイメタル的効果により曲がりが発生
しても、ボール間隔の寸法変化が発生しにくくなる。ま
た、ボールステップゲージ10の枠体は弾性支持ばりで
あるので、静的加重によってはりとしての弾性変形が発
生するが、この変形が発生しても、ボール間隔の変化は
微小なものとすることができる。したがって、極めて正
確なボールステップゲージとすることができ、このボー
ルステップゲージを用いた三次元測定機の校正を正確に
行うことができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなボールス
テップゲージを製造した後には、ボールの位置を特定す
る作業が必要となるが、従来は、できる限り高精度の三
次元測定機を用い、ボールの位置を計測することによっ
て行っていた。しかしながら、いかに高精度の三次元測
定機を用いても、それによって得られる精度はその三次
元測定機自身がもつ精度の範囲内のものであり、このボ
ールステップゲージで校正される三次元測定機は、前記
三次元測定機より下位の精度の三次元測定機の校正のた
めの基準器としてのみ有効である。
【0017】一般的に測定機器を校正するための基準器
の精度は、被校正機器の精度の1/5から1/10くら
いの精度で校正されていることが望ましい。近年、三次
元測定機の精度の向上は目覚ましく500mm 測長で1
μm以下のものも出現している。しかし、この1μmの1
/5の0.2μmの精度の三次元測定機は実在しない。
1μm精度の基準器で1μm精度の三次元測定機を校正し
たのでは長さのトレーサビリテイに関して矛盾を生じる
こととなる。
【0018】したがって本発明の目的は、ボールステッ
プゲージの寸法を、長さ標準としての光の波長を直接使
用する光波干渉測定手段を用い、正確且つ迅速に校正を
行うことができるようにしたボールステップゲージのボ
ール間隔測定方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、ボールステップゲージの2個のボールから
なる1組にボールステップゲージ測定用光波干渉ステッ
パを馬乗的に載置し、該光波干渉ステッパのローリング
を防止して1意的に位置決めされた左右2個の反射鏡の
位置を光波干渉測定することにより、ボールステップゲ
ージのボール間隔を測定することを特徴とするボールス
テップゲージのボール間隔測定方法としたものである。
【0020】また、前記左右2個の反射鏡が配置される
面を、ボールの中心を通るように設定したものであり、
また、前記光波干渉ステッパによりボールステップゲー
ジのボールの列に沿って順にボール間隔を測定し、次い
でボールステップゲージを反転して同様に逆側からボー
ル間隔を測定し、両測定結果によりボール間隔を測定し
たものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。図1は本発明によるボールステップゲージ用
のボール間隔測定法法を適用する光波干渉ステッパ20
の正面図であり、図中には前記したボールステップゲー
ジ10のボール5、5’を2点鎖線で書き加えている。
図2はその底面図である。図3はステッパの右側面図で
あり、図4は左側面図であって、同様にボールステップ
ゲージ10のH型枠体を2点鎖線で図示している。図5
は前記光波干渉ステッパ20に用いられる反射光学系の
支持装置を示し、図6は前記光波干渉ステッパ20に用
いられる軸の拡大側面図である。
【0022】図1〜図4に示すように、光波干渉ステッ
パ20は、上板21に第1スベーサ22が固定されてお
り、この第1スベーサ22の下面に鋼球またはセラミッ
ク球等の球体23が3個、同心円上に互いに120度の
角度間隔で固定されている。このような3個の球体23
で構成され、ボール5や5’に係合する座面は3球球面
座と呼ばれ、ボール5に対して安定した支持を行うこと
ができる。
【0023】光波干渉ステッパ20の上板21には第1
スペーサ22とは別の第2スペーサ24が固定されてお
り、この第2スペーサ24の下部には円筒欠円穴が、相
互に、その穴の紬線が平行で、且つ、前記したボール配
列中心線となる軸線Lと平行な方向に、2個形成されて
いる。この欠円穴に円筒棒25が2個圧入されている。
この円筒棒25には転がり軸受用の円筒ころを採用する
ことが望ましい。この円筒棒25は円筒穴の欠円部から
突出して、前記したボール5’に1点づつ合計2点で接
触する。
【0024】この部分の構成としては、上記のように、
円筒棒25を平行配列する以外に、平面をV字型に直交
配列したり、またはスペーサ24の下部をV字状の交差
平面に成形しても、ボール5や5’に対して2点で接地
するように構成すると、上記効果と同様の効果を達成で
きる。しかしながら、円筒棒25を前記したように転が
り軸受用円筒ころで構成するほうが、ボール球面との摩
擦力を少なくできる点で優れている。
【0025】上記光波干渉ステッパ20は、ボールステ
ップゲージ10の隣接する2個のボール5,5’上に馬
乗り的にまたがり設置される。公知の通り、剛体の空間
における位置と姿勢の自由度は合計6自由度であるか
ら、ボールステップゲージ10に対して、ステッパ20
を完全に拘束するためには、3球球面で3点拘束し、ボ
ール5’に対して円筒棒25で2点拘束しているのでこ
こまで5点拘束が成立している。最後の6点目の拘束
は、ボールステップゲージ10のローリングを防止する
目的で、図示実施例では前記ボールステップゲージ10
のローリング防止面としての垂直枠の端面に対して、上
板21から下方に突出した小球26を突き当て行う。小
球26は調整ねじ27の下端に固定されており、調整ね
じ27は上板21に螺合されて、上下方向に調整された
後、上板21に対してナット28によりロックされる。
なお、前記のように、このローリング防止面としては、
上記垂直枠の端面以外に、例えば水平枠の上面等を用い
ることもできる。
【0026】以上のように光波干渉ステッパ20を構成
することにより、2個のボール5,5’上にこの光波干
渉ステッパ20を馬乗り状に載置するのみで、剛体の空
間の6自由度を完全に拘束することができ、容易に、且
つ正確に三次元測定機の校正の準備作業を行うことがで
きる。
【0027】上記光波干渉ステッパ20の上板21の両
側にはミラー支持腕30が突出しており、各ミラー支持
腕30には、図5に詳細に示すようにミラーホルダ31
が位置決めされ固定されている。図5において、(a)
は実施例の正面図の断面図であり、(b)は左側面図、
(c)は右側面図、(d)はV溝と小球の接触状態を示
す部分平面図である。
【0028】図5に示すように、反射鏡32はミラーホ
ルダ31に固定されている。ミラーホルダ31にはばね
掛棒33が固定されており、このばね掛棒33に引張ば
ね34のフックが掛けられている。また、ミラー支持腕
30の背面に固定したばね掛アーム35のばね止め39
に、前記引張ばね34の他端のフックが掛けられてお
り、ミラーホルダ32を放射状に配置した下記のV溝3
6の放射中心に合致した位置で、図5(a)中において
左方向に引張っている。
【0029】ミラーホルダ31の反射鏡32の取付面の
反対側の面には、図5(c)に破線で示すように、V溝
36が3本、放射状に120度の角配列で成形されてい
る。このV溝に小球37が、1個づつ合計3個落ち込む
ように形成しており、前記引張ばねの張力により、V溝
36と確実に接地している。各小球37はV溝36に2
点で接触しており、小球は3個あるので、この3個の合
計により、ミラーホルダ31をミラー支持腕30に対し
て安定的な6点拘束を実施している。小球37はそれぞ
れの調整ねじ38の先端に固定され、調整ねじ38はミ
ラー支持腕30に螺合している。
【0030】以上のように反射光学系の支持調整装置を
構成したので、3本の調整ねじ38を適宜ねじり、調整
することにより、図3に示す光波干渉ステッパ20の3
球球面座の中心線A−Aに対して、反射鏡32の反射面を
完全に合致させることができ、且つ後述する干渉光紬に
対して反射面を垂直にする姿勢に容易に調整することが
できる。なお、上記反射鏡の代わりに、光学用反射部材
として通常用いられているコーナキューブ等、各種の反
射部材を用いることができる。
【0031】上記のような光波干渉ステッパ20を用
い、前記ボールステップゲージ10のボールの間隔を測
定するに際しては、図8の光学系原理図に示すように、
投光受光器41、第1ハーフミラー42、第2ハーフミ
ラー43、第1反射プリズム44、第2反射プリズム4
5を用いた公知の光干渉計測装置40を用いる。この光
干渉計測装置40により、第1ハーフミラー42と第2
ハーフミラー43からの光を、前記光波干渉ステッパ2
0の両側に位置する反射鏡32、32’に対して投光
し、その反射光を受け、両反射鏡32,32’の位置、
即ちボール5の中心位置を正確に測定する。
【0032】ボールステップゲージ10の第1番目のボ
ール5と第2番目のボール5’とで位置決めされて決定
される反射鏡32,32’の反射面の位置を測定原点の
零点とし、次に第2番目と第3番目のボールの位置に光
波干渉ステッパ20を移動させ、図8中2点鎖線で示さ
れるように、前記と同様に位置測定を行う。この移動測
定を順次繰り返して、ボールステップゲージの各ボール
の位置を測定し、それによりボール間隔を測定すること
ができる。なお、最後の1組のボール間隔は、ボールス
テップゲージを反転して、前記と同様な干渉測定を実施
することによって測定を行うことができる。それによ
り、光の波長を直接測定標準として用い、全ボール間隔
を測定することができ、従来の三次元測定機を用いてボ
ール間隔を測定するものと比較して正確な測定を行うこ
とができ、極めて正確なボールステップゲージとするこ
とができる。
【0033】更に必要ならば、ボールステップゲージ1
0を前後逆転させて状態で、前記と同様な干渉測定を順
に実施することにより、各ボール間隔を前後逆方向から
2回計測し、2つの計測値の平均をとる等によって、よ
り正確な測定を行うこともでき、更に精密なボールステ
ップゲージとすることができる。
【0034】ボール5と光波干渉ステッパ20の3球球
面座は、水平移動させる際に両者の位置の干渉を開放す
るため、光波干渉ステッパ20を持ち上げるようにし
て、次のボール位置に移動する。この上下方向移動には
三次元測定機のZ軸機能を使用して、軸50をZ軸にチ
ャッキングして行うことができる。水平移動は同様に三
次元測定機のX軸機能を使用して、光波干渉ステッパ2
0を直接移動させることができる。また、テーブル移動
形三次元測定機を用いる場合は、そのX軸機能でボール
ステップゲージ10そのものを移動して、水平移動を行
うこともできる。
【0035】図6は光波干渉ステッパ20の上板21
と、上記干渉測定時に光波干渉ステッパ20を移動する
軸50の嵌合状況を示す説明図であり、軸50の上板2
1の穴29とは図示するように、若干の嵌合すきま51
を有すると共に、上板21の下面52と軸50の下端に
設けたフランジ53との間にも若干の隙間54を有する
ことが望ましい。これは、三次元測定機のZ軸下部と軸
50が、その上部52で結合された場合、前記したボー
ルステップゲージ10の6点拘束以外の付加的拘束が発
生しないための対策であり、上記のように、干渉測定時
に前記穴29に対して半径方向にも、軸50が上板41
に対してすきまを保持していることが必要である。な
お、上記軸50を上板21に完全に固定した場合には、
軸50の上部55が三次元測定機のZ軸端に対して、す
きまを有する支持部材設ける等の対策が必要である。
【0036】このような光波干渉ステッパ20を用いる
ことにより、光波干渉ステッパが例えば図3及び図4に
おいて左右に傾斜したときでも、両反射鏡32,32’
は常に両ボール5,5’を通る軸線を中心に傾斜するた
め、アッベの原理が順守され、常に正確な計測を行うこ
とができる。
【0037】また、このようなボール間隔測定方法は、
前記図8に示すようなボールステップゲージに対して適
用するのみならず、例えば図9に示すような従来のボー
ルステップゲージ等、2個のボール上に載置して6自由
度を拘束できる形式のボールステップゲージならば全て
のものに適用することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によるボールステップゲージのボ
ール間隔を測定する測定方法は、ボールステップゲージ
の寸法を長さ標準としての光の波長を直接使用する光波
干渉測定により正確に測定することができる。またその
測定に際しては、アッベの原理を順守し極めて正確な測
定を行うことができ、更に、ボールステップゲージに光
波干渉ステッパを載置するのみで容易に、且つ迅速な測
定を行うことができる。また、光波干渉ステッパを移動
しても干渉縞の誤測定を防止することができ、正確な測
定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるボール間隔測定方法を適用する光
波干渉ステッパの実施例を示す正面図である。
【図2】同光波干渉ステッパの平面図である。
【図3】同光波干渉ステッパの右側面図である。
【図4】同光波干渉ステッパの左側面図である。
【図5】同光波干渉ステッパに用いるミラーホルダ部分
を示す図であり、(a)はその断面図、(b)は同左側
面図、(c)は同右側面図、(d)は同ミラーホルダー
のV溝と小球との接触状態を示す部分平面図である。
【図6】同光波干渉ステッパに設ける軸部分の拡大側面
図である。
【図7】同光波干渉ステッパの使用時に適用する光干渉
計測の光学系の原理図である。
【図8】本発明のボール間隔測定方法により測定するボ
ールステップゲージであり、(a)は平面図、(b)は
側面図、(c)は斜視図である。
【図9】従来のボールステップゲージを示し、(a)は
その平面図、(b)は右側面図、(c)は長手方向断面
図である。
【図10】従来の他のボールステップゲージを示し、
(a)はその断面図、(b)はその一部平面図である。
【符号の説明】
20 光波干渉ステッパ 21 上板 22 第1スペーサ 23 球体 24 第2スペーサ 25 円筒棒 26 小球 27 調整ねじ 30 ミラー支持腕 31 ミラーホルダ 32 反射鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 G01B 21/00 - 21/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボールステップゲージの2個のボールか
    らなる1組にボールステップゲージ測定用光波干渉ステ
    ッパを馬乗的に載置し、該光波干渉ステッパのローリン
    グを防止して1意的に位置決めされた左右2個の反射鏡
    の位置を光波干渉測定することにより、ボールステップ
    ゲージのボール間隔を測定することを特徴とするボール
    ステップゲージのボール間隔測定方法。
  2. 【請求項2】 前記左右2個の反射鏡が配置される面
    を、ボールの中心を通るように設定してなる請求項1記
    載のボールステップゲージのボール間隔測定方法。
  3. 【請求項3】 前記光波干渉ステッパによりボールステ
    ップゲージのボールの列に沿って順にボール間隔を測定
    し、次いでボールステップゲージを反転して同様に逆側
    からボール間隔を測定し、両測定結果によりボール間隔
    を測定する請求項1記載のボールステップゲージのボー
    ル間隔測定方法。
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