JP3210642B2 - 永久磁石式リラクタンス型回転電機 - Google Patents

永久磁石式リラクタンス型回転電機

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JP3210642B2
JP3210642B2 JP12200099A JP12200099A JP3210642B2 JP 3210642 B2 JP3210642 B2 JP 3210642B2 JP 12200099 A JP12200099 A JP 12200099A JP 12200099 A JP12200099 A JP 12200099A JP 3210642 B2 JP3210642 B2 JP 3210642B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な磁極構成に
より、小型かつ高出力で広範囲の運転が可能となる永久
磁石を複合した永久磁石式リラクタンス型回転電機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の永久磁石式リラクタンス
型回転電機の構成例を示す径方向断面図である。
【0003】図8において、固定子1は電機子コイル2
を有し、回転子3を内部に収容している。
【0004】また、回転子3は、回転子鉄心(以下、単
に鉄心と称する)4と永久磁石6とを備えている。
【0005】回転子鉄心4は、磁化の容易方向と困難方
向を形成している。すなわち、鉄心4は、磁気的に凹凸
を形成するために、磁化容易方向に沿って8個の永久磁
石6を埋め込む永久磁石埋め込み穴5を設けた電磁鋼板
を積層して構成されている。そして、この8個の永久磁
石埋め込み穴5は、十字状に配置されることにより、4
極の凸極を形成している。つまり、平行な2つの永久磁
石埋め込み穴5で挟まれる部分が、磁極的な凹部で磁極
間4bとなる。
【0006】さらに、互いに隣り合う磁極間4bを通る
電機子電流の磁束を打ち消すように、磁化された永久磁
石6を永久磁石埋め込み穴5に配置している。すなわ
ち、磁極部4aの両側にある永久磁石6の関係は、磁化
方向が同一であり、磁極間4b部の両側に位置する2つ
の永久磁石6は、回転子3の円周方向において互いに磁
化方向は逆となる。そして、この永久磁石6は、好まし
くはほぼ周方向に、より好ましくは磁極軸にほぼ垂直な
方向に磁化されている。
【0007】次に、かかる永久磁石式リラクタンス型回
転電機の作用について説明する。
【0008】図9は、d軸の電機子電流による鉄心4の
磁極軸に沿った方向の成分の磁束φdを示しており、磁
極部4aの鉄心を磁路とするため、この方向の磁路では
磁気抵抗が極めて小であり、磁束が流れ易い磁気的構成
になっている。なお、図9中、8は非磁性部を示してい
る。
【0009】図10は、q軸の電機子電流による磁極間
4bを中心とした径方向の軸に沿った方向の成分の磁束
φqを示している。この磁極間4bの磁束φqは、磁極
間4bの永久磁石6を横断する磁路を形成するが、永久
磁石6の比透磁率がほぼ1であることから、永久磁石6
の高磁気抵抗の作用によって、電機子電流による磁束は
低下する。
【0010】磁極間4bの永久磁石6は、磁極軸とほぼ
垂直方向に磁化されており、図11に示すように、永久
磁石6で発生した磁束は、鉄心4の外周の境界の磁性部
7を周方向に流れ、磁極部4aを通って、自己の反対の
極に戻る磁気回路φmaを形成している。
【0011】また、永久磁石6の一部の磁束は、空隙を
介して固定子1を通り、回転子3の磁極部4a、または
隣極の永久磁石6を通って、元の永久磁石6に戻る磁気
回路φmbも形成している。
【0012】この永久磁石6の鎖交磁束は、図10に示
すように、q軸の電機子電流による磁極間4b中心軸方
向成分の磁束φqと逆方向に分布して、磁極間4bから
侵入する電機子磁束φqを反発し、打ち消し合う。
【0013】磁極間4b上の空隙部においては、永久磁
石6の磁束によって電機子電流が作る空隙磁束密度が低
下することになり、磁極上の空隙磁束密度と比較して大
きく変化することになる。すなわち、回転子3の位置に
対する空隙磁束密度の変化が大となり、磁気エネルギー
変化が大となる。
【0014】さらに、負荷時においては、磁極と磁極間
の境界で磁気的に短絡する磁性部7があり、負荷電流に
よって強く磁気飽和する。これにより、磁極間4bに分
布する永久磁石6の磁束が増加する。
【0015】従って、永久磁石6の磁気抵抗と永久磁石
6の磁束によって、空隙磁束密度分布に変化の大きな凹
凸ができるので、磁気エネルギー変化が著しく大とな
り、大きな出力が得られる。
【0016】広範囲の可変速運転を得る端子電圧の調整
幅については、次のような作用となる。
【0017】すなわち、かかる従来の永久磁石式リラク
タンス型回転電機においては、磁極間4bの凹の部分の
一部のみに永久磁石6があることから、回転子3表面の
ほぼ全周に永久磁石6がある一般的な永久磁石型回転電
機よりも永久磁石6の表面積が狭くなり、永久磁石6に
よる鎖交磁束量も少なくなっている。
【0018】さらに、無励磁状態では、永久磁石6のほ
とんどの磁束は、磁極境界部の磁性部7を通って、鉄心
4内の漏れ磁束となる。従って、この状態では、誘導電
圧は極めて小にできるので、無励磁時の鉄損は少なくな
る。
【0019】また、電機子コイル2が短絡故障した時に
も、過電流が小になる。負荷時には、永久磁石6による
鎖交磁束に、電機子電流(リラクタンス回転電機の励磁
電流成分とトルク電流成分)による鎖交磁束が加わっ
て、端子電圧を誘導する。
【0020】一般的な永久磁石型回転電機では、永久磁
石6の鎖交磁束が端子電圧のほとんどを占めているの
で、端子電圧を調整することは困難であるが、この永久
磁石式リラクタンス型回転電機は、永久磁石6の鎖交磁
束が小であるので、励磁電流成分を広く調整することに
よって、端子電圧を幅広く調整することができる。
【0021】すなわち、速度に応じて電圧が電源電圧以
下となるように励磁電流成分を調整することができるの
で、基底速度から一定電圧で広範囲の可変速運転を行な
うことが可能となる。
【0022】また、強制的制御で弱め界磁を行なって電
圧を抑制していないので、高速回転時に制御が動作しな
くなっても、過電圧が発生することはない。
【0023】さらに、永久磁石6の磁束の一部φma
が、磁気的短絡の磁性部7を通って漏れるため、永久磁
石6内部の反磁界を小とすることができる。
【0024】すなわち、永久磁石6のB(磁束密度)−
H(磁界の強さ)特性である減磁曲線上の動作点が高く
なり(パーミアンス係数は大となる)、温度、電機子反
作用に対する耐減磁特性が向上する。
【0025】また、同時に、永久磁石6を鉄心4内に埋
め込むことになるので、鉄心4が永久磁石6の保持機構
となって、回転により永久磁石6が飛散するのを防止す
ることができる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
ては、鉄心4の永久磁石6が埋め込まれている永久磁石
埋め込み穴5の周辺、特に磁極間4bの外径側は、永久
磁石6より発生する磁束の漏れを少なくするために、で
きる限り径方向に狭く設定されることから、意外にも永
久磁石6の遠心力を支えることは難しく、特に高速回転
機に適用しようとした場合には、永久磁石6の飛散、回
転子3の破損が生じ、回転電機として成立できない原因
となっている。
【0027】本発明の目的は、回転中に生ずる永久磁石
の遠心力を支える鉄心の発生応力を小さくして高速回転
が可能で、かつ回転中の永久磁石の飛散、回転子の破損
等を生ずることがなく信頼性が高く、しかも組立てが容
易な構造で製造性を向上させることが可能な永久磁石式
リラクタンス型回転電機を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、電機子コイルを有する固定
子と、互いに隣り合う磁極間を通る電機子の磁束を打ち
消すような永久磁石を、全ての相対する磁極の向きが同
一となるように鉄心内に設け、かつ磁極間の永久磁石外
周側に非磁性部を設けることによって、周方向に磁気的
凹凸を有する回転子とを備えて構成される永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機において、磁極間の永久磁石外周
側の非磁性部に、少なくとも1本の柱を有してブリッジ
構造としている。
【0029】従って、請求項1の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、磁極間の永久磁石外周
側の非磁性部に、少なくとも1本の柱を有していること
により、回転遠心力による鉄心の非磁性部外周側の変形
が非磁性部の柱によって拘束されるため、鉄心の応力値
を小さくすることができ、より高い高速運転が可能とな
り、また信頼性も向上させることができる。
【0030】また、請求項2の発明では、上記請求項1
の発明の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、
磁極間の永久磁石外周側の非磁性部に、複数本の柱を有
してブリッジ構造とし、かつ当該複数本の柱を交差させ
ている。
【0031】従って、請求項2の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、磁極間の永久磁石外周
側の非磁性部の複数本の柱を交差させていることによ
り、回転遠心力による鉄心の非磁性部外周側の変形が交
差させた非磁性部の柱によって拘束されるため、鉄心の
応力値を小さくすることができ、より高い高速運転が可
能となり、また信頼性も向上させることができる。
【0032】さらに、請求項3の発明では、上記請求項
1の発明の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
て、磁極間の永久磁石外周側の非磁性部の柱部分の断面
積を、永久磁石外周側の非磁性部の断面積に対して、5
%〜30%の割合の断面積としている。
【0033】従って、請求項3の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、磁極間の永久磁石外周
側の非磁性部の柱部分の断面積を、永久磁石外周側の非
磁性部の断面積に対して、5%〜30%の割合の断面積
として、鉄心に生じる応力値を小さくする最適な形状と
していることにより、電気的にも構造強度的にも最適な
構造となっており、高出力、かつより高い高速運転が可
能となり、また信頼性も向上させることができる。
【0034】一方、請求項4の発明では、上記請求項1
または請求項3の発明の永久磁石式リラクタンス型回転
電機において、磁極間の永久磁石外周側の非磁性部の柱
の位置を、磁極に沿った一辺の長さに対して、磁極間中
心から磁極に沿った辺の長さ方向に向かって、25%〜
45%の割合の位置としている。
【0035】従って、請求項4の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、磁極間の永久磁石外周
側の非磁性部の柱の位置を、磁極に沿った一辺の長さに
対して、磁極間中心から磁極に沿った辺の長さ方向に向
かって、25%〜45%の割合の位置として、鉄心に生
じる応力値を小さくする最適な位置としていることによ
り、永久磁石の遠心力による力が磁極間中心側、若しく
は磁極間中心と反対側に偏り、どちらか一方の永久磁石
埋め込み穴に応力が集中しないような最適な位置となっ
ているため、より高い高速運転が可能となり、また信頼
性も向上させることができる。
【0036】また、請求項5の発明では、上記請求項
1、請求項3、または請求項4のいずれか1項の発明の
永久磁石式リラクタンス型回転電機において、磁極間の
永久磁石外周側の非磁性部の柱の磁極間中心側の外周側
と内径側の柱付け根部の曲率半径の形状を、内径側柱付
け根部の曲率半径に対して、外周側柱付け根部の曲率半
径を、希土類永久磁石を用いる場合には55%〜65%
の割合の曲率半径とし、またフェライト系永久磁石を用
いる場合には15%〜25%の割合の曲率半径とし、か
つ磁極間中心と反対側の外周側と内径側の柱付け根部の
曲率半径の形状を、外周側柱付け根部の曲率半径に対し
て、内径側柱付け根部の曲率半径を、希土類永久磁石を
用いる場合には60%〜70%の割合の曲率半径とし、
またフェライト系永久磁石を用いる場合には45%〜5
5%の割合の曲率半径としている。
【0037】従って、請求項5の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、磁極間の永久磁石外周
側の非磁性部の柱の磁極間中心側の外周側と内径側の柱
付け根部の曲率半径の形状を、内径側柱付け根部の曲率
半径に対して、外周側柱付け根部の曲率半径を、希土類
永久磁石を用いる場合には55%〜65%の割合の曲率
半径とし、またフェライト系永久磁石を用いる場合には
15%〜25%の割合の曲率半径とし、かつ磁極間中心
と反対側の外周側と内径側の柱付け根部の曲率半径の形
状を、外周側柱付け根部の曲率半径に対して、内径側柱
付け根部の曲率半径を、希土類永久磁石を用いる場合に
は60%〜70%の割合の曲率半径とし、またフェライ
ト系永久磁石を用いる場合には45%〜55%の割合の
曲率半径としていることにより、鉄心の永久磁石外周側
の非磁性部の角部に集中する応力値を最も小さくするこ
とができる形状となっているため、より高い高速運転が
可能となり、また信頼性も向上させることができる。
【0038】さらに、請求項6の発明では、記請求項1
乃至請求項5のいずれか1項の発明の永久磁石式リラク
タンス型回転電機において、分割した永久磁石間の鉄心
の柱部の断面積を、鉄心の永久磁石を挿入する穴の断面
積に対して、5%〜20%の割合の断面積としている。
【0039】従って、請求項6の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、分割した永久磁石間の
鉄心の柱部の断面積を、鉄心の永久磁石を挿入する穴の
断面積に対して、5%〜20%の割合の断面積としてい
ることにより、回転電機の性能を低下させずに、鉄心に
生じる応力値を小さくする最適な形状とすることができ
るため、電気的にも構造強度的にも最適な構造となって
おり、高出力、かつより高い高速運転が可能となり、ま
た信頼性も向上させることができる。
【0040】また、請求項7の発明では、上記請求項1
乃至請求項6のいずれか1項の発明の永久磁石式リラク
タンス型回転電機において、鉄心の永久磁石を挿入する
穴の角部の曲率半径の形状を、当該鉄心に挿入する永久
磁石の着磁方向にほぼ平行な方向の幅に対して、磁極間
中心側の外周側柱付け根部の曲率半径、内周側柱付け根
部の曲率半径、および磁極間中心と反対側の永久磁石挿
入側角部の曲率半径を、希土類永久磁石を用いる場合に
は55%〜65%:35%〜45%:55%〜65%の
割合の曲率半径とし、またフェライト系永久磁石を用い
る場合には40%〜50%:20%〜30%:55%〜
65%の割合の曲率半径としている。
【0041】従って、請求項7の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、鉄心の永久磁石を挿入
する穴の角部の曲率半径の形状を、当該鉄心に挿入する
永久磁石の着磁方向にほぼ平行な方向の幅に対して、磁
極間中心側の外周側柱付け根部の曲率半径、内周側柱付
け根部の曲率半径、および磁極間中心と反対側の永久磁
石挿入側角部の曲率半径を、希土類永久磁石を用いる場
合には55%〜65%:35%〜45%:55%〜65
%の割合の曲率半径とし、またフェライト系永久磁石を
用いる場合には40%〜50%:20%〜30%:55
%〜65%の割合の曲率半径としていることにより、鉄
心の永久磁石埋め込み穴の角部に集中する応力値を最も
小さくすることができる形状となっているため、より高
い高速運転が可能となり、また信頼性も向上させること
ができる。
【0042】さらに、請求項8の発明では、上記請求項
6または請求項7の発明の永久磁石式リラクタンス型回
転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石埋
め込み穴に、空隙部を設けている。
【0043】従って、請求項8の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する鉄
心の永久磁石埋め込み穴に、空隙部を設けていることに
より、永久磁石、および鉄心の付加質量となる部分の質
量を減らすことで、付加質量部分の遠心力による力を小
さくして、鉄心に生じる応力値を低下させることができ
るため、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も
向上させることができる。
【0044】一方、請求項9の発明では、電機子コイル
を有する固定子と、互いに隣り合う磁極間を通る電機子
の磁束を打ち消すような永久磁石を、全ての相対する磁
極の向きが同一となるように鉄心内に設け、かつ磁極間
の永久磁石外周側に非磁性部を設けることによって、周
方向に磁気的凹凸を有する回転子とを備えて構成される
永久磁石式リラクタンス型回転電機において、永久磁石
と永久磁石を挿入する鉄心の穴形状をUの字型のアーチ
形状としている。
【0045】従って、請求項9の発明の永久磁石式リラ
クタンス型回転電機においては、永久磁石と永久磁石を
挿入する鉄心の穴形状をUの字型のアーチ形状としてい
ることにより、永久磁石の回転遠心力による力を鉄心の
永久磁石埋め込み穴のアーチ形状外周側の面で支えるた
め、永久磁石と鉄心の永久磁石埋め込み穴に生じる応力
集中をほとんど無くすことができ、永久磁石と鉄心の永
久磁石埋め込み穴の応力値を小さくすることができるた
め、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も向上
させることができる。
【0046】また、請求項10の発明では、上記請求項
9の発明の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
て、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石埋め込み穴に、
空隙部を設けている。
【0047】従って、請求項10の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴に空隙部を設けていることに
より、永久磁石の遠心力による力を全てアーチ部分の面
で支えるため、永久磁石と鉄心の永久磁石埋め込み穴に
生じる応力集中をほとんど無くして、永久磁石と鉄心の
永久磁石埋め込み穴の応力値を小さくすることができ、
かつ永久磁石、および鉄心の付加質量となる部分の質量
を減らすことで、付加質量部分の遠心力による力を小さ
くして、鉄心に生じる応力値を小さくすることができる
ため、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も向
上させることができる。
【0048】さらに、請求項11の発明では、上記請求
項8または請求項10の発明の永久磁石式リラクタンス
型回転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁
石埋め込み穴の空隙部を、軽量かつ高強度の非磁性材料
で埋めている。
【0049】従って、請求項11の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部を、軽量かつ高強度
の非磁性材料で埋めていることにより、回転時の永久磁
石の遠心力によって生じる鉄心の永久磁石埋め込み穴の
周辺の変位は、非磁性、非導電性、かつ軽量で圧縮剛性
の大きな材料で支えられるため、鉄心に発生する応力が
小さくなり、より高い高速運転が可能となり、また信頼
性も向上させることができる。
【0050】一方、請求項12の発明では、上記請求項
8または請求項10の発明の永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石
埋め込み穴の空隙部を、ボンド状の充填材で埋めて、固
化させている。
【0051】従って、請求項12の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部を、ボンド状の充填
材で埋めて、固化させていることにより、挿入後の永久
磁石の脱落、ひび割れ等による永久磁石の欠損等を防止
することができ、さらにボンド状の充填材であるため、
永久磁石埋め込み穴の壁面に一様に接しており、永久磁
石埋め込み穴の角部に片当たり等による応力集中を避け
ることができるため、より高い高速運転が可能となり、
また信頼性も向上させることができる。
【0052】また、請求項13の発明では、上記請求項
8または請求項10の発明の永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石
埋め込み穴の空隙部を、発泡性樹脂で埋めて、固化させ
ている。
【0053】従って、請求項13の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部を、発泡性樹脂で埋
めて、固化させていることにより、永久磁石埋め込み穴
の空隙部を樹脂で埋める際に、発泡性樹脂であるため体
積が膨張して空隙部分を隙間なく覆い、かつ容易に埋め
込み作業を行なうことができるため、作業時間を短縮す
ることができる。さらに、空隙部挿入後の永久磁石の脱
落、ひび割れ等による永久磁石の欠損等を防止すること
ができ、かつ柔軟な樹脂であるため、永久磁石埋め込み
穴の壁面に一様に接しており、永久磁石埋め込み穴の角
部に片当たり等による応力集中を避けることができるた
め、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も向上
させることができる。
【0054】さらに、請求項14の発明では、上記請求
項8または請求項10の発明の永久磁石式リラクタンス
型回転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁
石埋め込み穴の空隙部に、軽量かつ高強度の非磁性材料
からなる円形棒を挿入している。
【0055】従って、請求項14の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に、軽量かつ高強度
の非磁性材料からなる円形棒を挿入していることによ
り、永久磁石の遠心力による鉄心の変位、および変形を
円形棒によって支えられるため、鉄心に生じる応力が小
さくなり、より高い高速運転が可能となり、また信頼性
も向上させることができる。
【0056】一方、請求項15の発明では、上記請求項
8または請求項10の発明の永久磁石式リラクタンス型
回転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石
埋め込み穴の空隙部に、軽量かつ高強度の非磁性材料か
らなり、かつ鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部の内側
に少なくとも3点の角部が接する多角形の棒を挿入して
いる。
【0057】従って、請求項15の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に、軽量かつ高強度
の非磁性材料からなり、かつ鉄心の永久磁石埋め込み穴
の空隙部の内側に少なくとも3点の角部が接する多角形
の棒を挿入していることにより、永久磁石の遠心力によ
る鉄心の非磁性部外周側の変位、および変形が多角形棒
によって支えられるため、鉄心に生じる応力が小さくな
り、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も向上
させることができる。また、多角形棒であることによ
り、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石埋め込み穴と永
久磁石と接する多角形の面で支えられ、応力集中が生じ
ない形状となっているため、より高い高速運転が可能と
なり、また信頼性も向上させることができる。
【0058】また、請求項16の発明では、上記請求項
14または請求項15の発明の永久磁石式リラクタンス
型回転電機において、永久磁石を挿入する鉄心の永久磁
石埋め込み穴の空隙部に挿入した円形棒、または多角形
棒を、円形、若しくは多角形パイプとしている。
【0059】従って、請求項16の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に挿入した円形棒、
または多角形棒を、円形、若しくは多角形パイプとして
いることにより、永久磁石の遠心力による鉄心の非磁性
部外周側の変位、および変形を円形、若しくは多角形パ
イプによって支えられ、かつパイプ形状であることによ
り、軽量となって遠心力による力も小さくなるため、鉄
心に生じる応力が小さくなり、より高い高速運転が可能
となり、また信頼性も向上させることができる。
【0060】さらに、請求項17の発明では、上記請求
項14乃至請求項16のいずれか1項の発明の永久磁石
式リラクタンス型回転電機において、永久磁石を挿入す
る鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に挿入した円形
棒、多角形棒、若しくはパイプと永久磁石との間に、非
磁性かつ非導電性の板状の材料を挟んでいる。
【0061】従って、請求項17の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に挿入した円形棒、
多角形棒、若しくはパイプと永久磁石との間に、非磁性
かつ非導電性の板状の材料を挟んでいることにより、鉄
心の組立時の永久磁石の破損等を防止し、かつ板状の材
料を挟み込むことで永久磁石の位置を精度良く固定する
ことができ、永久磁石の組立精度が大幅に向上し、さら
に信頼性も向上させることができる。
【0062】一方、請求項18の発明では、上記請求項
14乃至請求項16のいずれか1項の発明の永久磁石式
リラクタンス型回転電機において、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に挿入した円形棒、
多角形棒、若しくはパイプと永久磁石との間に挟む板状
の材料を、接着せずに挟み込んでいる。
【0063】従って、請求項18の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石を挿入する
鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部に挿入した円形棒、
多角形棒、若しくはパイプと永久磁石との間に挟む板状
の材料を、接着せずに挟み込んでいることにより、鉄心
の組立時に板状の材料を接着する作業を短縮することが
でき、鉄心の組立時の作業効率を大幅に向上させること
ができる。
【0064】また、請求項19の発明では、上記請求項
6乃至請求項18のいずれか1項の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機において、永久磁石と当該永久磁
石を挿入する鉄心の永久磁石埋め込み穴の形状を、テイ
パー形状としている。
【0065】従って、請求項19の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石と当該永久
磁石を挿入する鉄心の永久磁石埋め込み穴の形状を、テ
イパー形状としていることにより、さらに、請求項20
の発明では、上記請求項6乃至請求項19のいずれか1
項の発明の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
て、永久磁石と当該永久磁石を挿入する鉄心の永久磁石
埋め込み穴との間に、フィルム状の材料を挟み込んでい
る。
【0066】従って、請求項20の発明の永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機においては、永久磁石と当該永久
磁石を挿入する鉄心の永久磁石埋め込み穴との間に、薄
いフィルム状の材料を挟み込んでいることにより、フィ
ルム状の材料によって永久磁石が保護されるため、永久
磁石の破損、および劣化等を防止することができ、信頼
性、永久磁石の寿命を大幅に向上させることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0068】(第1の実施の形態:請求項1、3、4、
5に対応)図1は、本実施の形態による永久磁石式リラ
クタンス型回転電機の構成例を示す径方向断面図であ
り、図8乃至図11と同一要素には同一符号を付して示
している。
【0069】図1において、固定子1は電機子コイル2
を有し、回転子3を内部に収容している。
【0070】また、回転子3は、鉄心4と永久磁石6と
を備えている。
【0071】回転子鉄心4は、磁化の容易方向と困難方
向を形成している。すなわち、鉄心4は、磁気的に凹凸
を形成するために、磁化容易方向に沿って8個の永久磁
石6を埋め込む永久磁石埋め込み穴5を設けた電磁鋼板
を積層して構成されている。そして、この8個の永久磁
石埋め込み穴5は、十字状に配置されることにより、4
極の凸極を形成している。つまり、平行な2つの永久磁
石埋め込み穴5で挟まれる部分が、磁極的な凹部で磁極
間4bとなる。
【0072】さらに、互いに隣り合う磁極間4bを通る
電機子電流の磁束を打ち消すように、磁化された永久磁
石6を永久磁石埋め込み穴5に配置している。すなわ
ち、磁極部4aの両側にある永久磁石6の関係は、磁化
方向が同一であり、磁極間4b部の両側に位置する2個
の永久磁石6は、回転子3の円周方向において互いに磁
化方向は逆となる。そして、この永久磁石6は、好まし
くはほぼ周方向に、より好ましくは磁極軸にほぼ垂直な
方向に磁化されている。
【0073】さらにまた、磁極間4b部にある非磁性部
8は、空隙部となっている。
【0074】一方、本実施の形態では、磁極間4bの永
久磁石5外周側の非磁性部8に、少なくとも1本の柱1
0を有してブリッジ構造としている。
【0075】また、磁極間4bの永久磁石6外周側の非
磁性部8の柱10部分の断面積を、永久磁石6外周側の
非磁性部8の断面積に対して、5%〜30%の割合の断
面積としている。
【0076】さらに、磁極間4bの永久磁石6外周側の
非磁性部8の柱10の位置を、磁極に沿った一辺の長さ
に対して、磁極間中心11から磁極に沿った辺の長さ方
向に向かって、25%〜45%の割合の位置としてい
る。
【0077】さらにまた、磁極間4bの永久磁石6外周
側の非磁性部8の柱10の磁極間中心11側の外周側と
内径側の柱付け根部の曲率半径の形状を、内径側柱付け
根部の曲率半径に対して、外周側柱付け根部の曲率半径
を、希土類永久磁石を用いる場合には55%〜65%の
割合の曲率半径とし、またフェライト系永久磁石を用い
る場合には15%〜25%の割合の曲率半径とし、かつ
磁極間中心11と反対側の外周側と内径側の柱付け根部
の曲率半径の形状を、外周側柱付け根部の曲率半径に対
して、内径側柱付け根部の曲率半径を、希土類永久磁石
を用いる場合には60%〜70%の割合の曲率半径と
し、またフェライト系永久磁石を用いる場合には45%
〜55%の割合の曲率半径としている。
【0078】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、前述
した従来の永久磁石式リラクタンス型回転電機と同様
に、永久磁石6の磁気抵抗と永久磁石6の磁束によっ
て、空隙磁束密度分布に変化の大きな凹凸ができるの
で、磁気エネルギー変化が著しく大となり、大きな出力
が得られると共に、安定に回転を行なうことができる。
【0079】一方、本実施の形態では、非磁性部8に、
1本、若しくは複数本の柱10を有していることによ
り、回転遠心力による鉄心4の非磁性部8外周側の変形
が非磁性部柱10によって拘束されるため、鉄心4の応
力値を小さくすることができ、より高い高速運転が可能
となり、また信頼性も向上させることができる。
【0080】また、非磁性部の柱10の断面積を、非磁
性部8の断面積に対して、5%〜30%の割合の断面積
としていることにより、電気的には非磁性部8の柱10
の磁気抵抗は大きい方が、鉄心4の磁気的凹凸の差が大
きく磁気エネルギーの変化が大となり大きな出力が得ら
れるため、断面積は小さい方が好ましい。反対に、構造
強度的には、回転遠心力による鉄心4の非磁性部8外周
側の変形を拘束するため、断面積は大きい方が好まし
い。
【0081】この点、本実施の形態では、この非磁性部
8の柱10の断面積を最適な断面積の大きさとしている
ことにより、電気的にも構造強度的にも最適な構造とな
っており、高出力、かつより高い高速運転が可能とな
り、また信頼性も向上させることができる。
【0082】さらに、非磁性部8の柱10の位置を、非
磁性部8の磁極に沿った一辺の長さ“Y”に対して、磁
極間中心11から磁極に沿った方向の長さ方向に向かっ
て、25%〜45%の割合の位置“X”としていること
により、永久磁石6の遠心力による力が磁極間中心11
側、若しくは磁極間中心11と反対側に偏って、どちら
か一方の永久磁石埋め込み穴5に応力が集中しないよう
な最適な位置となっているため、より高い高速運転が可
能となり、また信頼性も向上させることができる。
【0083】さらにまた、非磁性部8の柱10の磁極間
中心側11の外周側と内径側の柱付け根部の曲率半径の
形状を、内径側柱付け根部の曲率半径“R2”に対し
て、外周側柱付け根部の曲率半径“R1”を、希土類永
久磁石を用いる場合には55%〜65%、フェライト系
永久磁石を用いる場合には15%〜25%の割合の曲率
半径とし、かつ磁極間中心11と反対側の外周側と内径
側の柱付け根部の曲率半径の形状を、外周側柱付け根部
の曲率半径“R3”に対して、内径側柱付け根部の曲率
半径“R4”を、希土類永久磁石を用いる場合には60
%〜70%、フェライト系永久磁石を用いる場合には4
5%〜55%の割合の曲率半径としていることにより、
非磁性部8の柱10の付け根部に集中する応力値を最も
小さくすることができる形状となっているため、より高
い高速運転が可能となり、また信頼性も向上させること
ができる。
【0084】(第2の実施の形態:請求項2、6、7、
8に対応)図2は、本実施の形態による永久磁石式リラ
クタンス型回転電機の構成例を示す径方向断面図であ
り、図1と同一要素には同一符号を付して示している。
【0085】図2において、1,2,3,4,5,6,
7,8,9,10,11は、図1の永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機の要素と同様である。
【0086】図2において、本実施の形態では、磁極間
4bの永久磁石6外周側の非磁性部8に、複数本の柱1
0を有してブリッジ構造とし、かつこの複数本の柱10
を交差させている。
【0087】また、分割した永久磁石6間の鉄心4の柱
10部の断面積を、鉄心4の永久磁石6を挿入する穴5
の断面積に対して、5%〜20%の割合の断面積として
いる。
【0088】さらに、鉄心4の永久磁石6を挿入する穴
5の角部の曲率半径の形状を、鉄心4に挿入する永久磁
石6の着磁方向にほぼ平行な方向の幅に対して、磁極間
中心11側の外周側柱付け根部の曲率半径、内周側柱付
け根部の曲率半径、および磁極間中心11と反対側の永
久磁石6挿入側角部の曲率半径を、希土類永久磁石を用
いる場合には55%〜65%:35%〜45%:55%
〜65%の割合の曲率半径とし、またフェライト系永久
磁石を用いる場合には40%〜50%:20%〜30
%:55%〜65%の割合の曲率半径としている。
【0089】さらにまた、永久磁石6を挿入する鉄心4
の永久磁石埋め込み穴5に、空隙部12を設けている。
【0090】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、非磁
性部8の複数本の柱10を交差させていることにより、
回転遠心力による鉄心4の非磁性部8外周側の変形が交
差させた非磁性部8の柱10によって拘束されるため、
鉄心4の応力値を小さくすることができ、より高い高速
運転が可能となり、また信頼性も向上させることができ
る。
【0091】また、分割した永久磁石6間の鉄心4の柱
10部“a”の断面積を、永久磁石6を挿入する鉄心4
の永久磁石埋め込み穴5の断面積に対して、5%〜20
%の割合の断面積としていることにより、電気的には永
久磁石6間の柱10部“a”から漏れる漏れ磁束の量を
小さくした方が出力の低下を抑えられることから、極力
分割した永久磁石6間の柱10部“a”の断面積を小さ
くした方が好ましい。反対に、構造強度的には、回転遠
心力による鉄心4の変形を拘束するため、断面積は大き
い方が好ましい。
【0092】この点、本実施の形態では、その分割した
永久磁石6間の柱10部“a”の断面積を最適な断面積
の大きさとしていることにより、電気的にも構造強度的
にも最適な構造となっており、高出力、かつより高い高
速運転が可能となり、また信頼性も向上させることがで
きる。
【0093】さらに、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の
鉄心4に挿入する永久磁石6の着磁方向に平行な方向の
幅“b”に対して、磁極間中心11側の外周側柱付け根
部の曲率半径“R1”、内周側柱付け根部の曲率半径
“R2”、および磁極間中心11と反対側の永久磁石挿
入側角部の曲率半径“R3”を、希土類永久磁石を用い
る場合には、55%〜65%:35%〜45%:55%
〜65%の割合の曲率半径とし、またフェライト系永久
磁石を用いる場合には、40%〜50%:20%〜30
%:55%〜65%の割合の曲率半径としていることに
より、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の角部に集中する
応力値を最も小さくすることができる形状となってお
り、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も向上
させることができる。
【0094】さらにまた、鉄心4の永久磁石埋め込み穴
5に空隙部12を設けていることにより、永久磁石6、
および鉄心4の付加質量となる部分の質量を減らすこと
で、付加質量部分の遠心力による力を小さくして、鉄心
4に生じる応力値を小さくすることができるため、より
高い高速運転が可能となり、また信頼性も向上させるこ
とができる。
【0095】(第3の実施の形態:請求項9,10,1
1,12,13に対応)図3は、本実施の形態による永
久磁石式リラクタンス型回転電機の構成例を示す径方向
断面図であり、図1と同一要素には同一符号を付して示
している。
【0096】図3において、1,2,3,4,5,6,
7,8,9,11,12は、図1の永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機の要素と同様である。
【0097】図3において、本実施の形態では、永久磁
石6と永久磁石6を挿入する鉄心4の穴形状をUの字型
のアーチ形状としている。
【0098】また、永久磁石6を挿入する鉄心4の永久
磁石埋め込み穴5に、空隙部12を設けている。
【0099】一方、永久磁石6を挿入する鉄心4の永久
磁石埋め込み穴5の空隙部12を、軽量かつ高強度の非
磁性材料で埋めている。
【0100】また、永久磁石6を挿入する鉄心4の永久
磁石埋め込み穴5の空隙部12を、ボンド状の充填材で
埋めて、固化させている。
【0101】さらに、永久磁石6を挿入する鉄心4の永
久磁石埋め込み穴5の空隙部12を、発泡性樹脂で埋め
て、固化させている。
【0102】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、永久
磁石6と鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の形状をUの字
型のアーチ形状としていることにより、永久磁石6の回
転遠心力による力を鉄心4の永久磁石埋め込み穴5のア
ーチ形状外周側の面で支えるため、永久磁石6と鉄心4
の永久磁石埋め込み穴5に生じる応力集中をほとんど無
くすことができ、永久磁石6と鉄心4の永久磁石埋め込
み穴5の応力値を小さくすることができるため、より高
い高速運転が可能となり、また信頼性も向上させること
ができる。
【0103】また、永久磁石6を挿入する鉄心4の永久
磁石埋め込み穴5に空隙部12を設けていることによ
り、永久磁石6の遠心力による力を全てアーチ部分の面
で支えるため、永久磁石6と鉄心4の永久磁石埋め込み
穴5に生じる応力集中をほとんど無くすことができ、永
久磁石6と鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の応力値を小
さくすることができ、かつ永久磁石6、および鉄心4の
付加質量となる部分の質量を減らすことで、付加質量部
分の遠心力による力を小さくして、鉄心4に生じる応力
値を小さくすることができるため、より高い高速運転が
可能となり、また信頼性も向上させることができる。
【0104】さらに、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の
空隙部12を、非磁性、非導電性、かつ軽量で圧縮剛性
の大きな材料で埋めていることにより、回転時の永久磁
石6の遠心力によって生じる鉄心4の永久磁石埋め込み
穴5の周辺の変位は、非磁性、非導電性、かつ軽量で圧
縮剛性の大きな材料で支えられるため、鉄心4に発生す
る応力が小さくなるため、より高い高速運転が可能とな
り、また信頼性も向上させることができる。
【0105】また、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の空
隙部12を、ボンド状の充填材で埋めて、固化させてい
ることにより、挿入後の永久磁石6の脱落、ひび割れ等
による永久磁石6の欠損等を防止することができ、さら
にボンド状の充填材であることにより、永久磁石埋め込
み穴5の壁面に一様に接しており、永久磁石埋め込み穴
5の角部に片当たり等による応力集中を避けることがで
きるため、より高い高速運転が可能となり、また信頼性
も向上させることができる。
【0106】さらに、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の
空隙部12を、発泡性樹脂で埋めて、固化させているこ
とにより、永久磁石埋め込み穴5の空隙部12を樹脂で
埋める際に、発泡性樹脂であるため体積が膨張して空隙
部分を隙間なく覆い、かつ容易に埋め込み作業を行なう
ことができるため、作業時間を短縮することができる。
【0107】さらにまた、空隙部12へ挿入後の永久磁
石6の脱落、ひび割れ等による永久磁石6の欠損等を防
止することができ、かつ柔軟な樹脂であるため、永久磁
石埋め込み穴5の壁面に一様に接しており、永久磁石埋
め込み穴5の角部に片当たり等による応力集中を避ける
ことができるため、より高い高速運転が可能となり、ま
た信頼性も向上させることができる。
【0108】(第4の実施の形態:請求項14に対応)
図4は、本実施の形態による永久磁石式リラクタンス型
回転電機の構成例を示す回転子径方向の1/4断面図で
あり、図3と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0109】図4において、3,4,5,6,8,12
は、図3の永久磁石式リラクタンス型回転電機の要素と
同様である。
【0110】図4において、本実施の形態では、永久磁
石6を挿入する鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の空隙部
12に、軽量かつ高強度の非磁性材料からなる円形棒1
3を挿入している。
【0111】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、鉄心
4の永久磁石埋め込み穴5の空隙部12に、軽量・高強
度の非磁性材料からなる円形棒13を挿入していること
により、永久磁石6の遠心力による鉄心の変位、及び変
形が円形棒13によって支えられるため、鉄心4に生じ
る応力が小さくなり、より高い高速運転が可能となり、
また信頼性も向上させることができる。
【0112】また、円形棒13であることにより、鉄心
4の永久磁石埋め込み穴5と永久磁石6に片当たりする
ことなく接するため、応力が集中することがなく、より
高い高速回転が可能となり、また信頼性も向上する。
【0113】(第5の実施の形態:請求項15に対応)
図5は、本実施の形態による永久磁石式リラクタンス型
回転電機の構成例を示す回転子径方向の1/4断面図で
あり、図3と同一要素には同一符号を付して示してい
る。
【0114】図5において、3,4,5,6,8,12
は、図3の永久磁石式リラクタンス型回転電機の要素と
同様である。
【0115】図5において、本実施の形態では、永久磁
石6を挿入する鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の空隙部
12に、軽量かつ高強度の非磁性材料からなり、かつ鉄
心の永久磁石埋め込み穴5の空隙部12の内側に少なく
とも3点の角部が接する多角形の棒14を挿入してい
る。
【0116】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、永久
磁石埋め込み穴5の空隙部12に、軽量・高強度で非磁
性材料からなり、かつ鉄心4の磁石埋め込み穴5の空隙
部12の内側に少なくとも3点の角部が接する多角形棒
14を挿入していることにより、永久磁石6の遠心力に
よる鉄心4の非磁性部8外周側の変位、および変形が多
角形棒14によって支えているとので、回転子鉄心4に
生じる応力が小さくなり、より高い高速運転が可能とな
り、また信頼性も向上する。
【0117】また、多角形棒14であることにより、鉄
心4の永久磁石埋め込み穴5と永久磁石6と接する多角
形の面で支えられ、応力集中が生じない形状となってい
るため、より高い高速運転が可能となり、また信頼性も
向上させることができる。
【0118】(第6の実施の形態:請求項16,17,
18に対応)図6は、本実施の形態による永久磁石式リ
ラクタンス型回転電機の構成例を示す回転子径方向の1
/4断面図であり、図3と同一要素には同一符号を付し
て示している。
【0119】図6において、3,4,5,6,8,12
は、図3の永久磁石式リラクタンス型回転電機の要素と
同様である。
【0120】図6において、本実施の形態では、永久磁
石6を挿入する鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の空隙部
12に挿入した円形棒13、または多角形棒14を、円
形、若しくは多角形パイプ15としている。
【0121】また、永久磁石6を挿入する鉄心4の永久
磁石埋め込み穴5の空隙部12に挿入した円形棒13、
多角形棒14、若しくはパイプ15と永久磁石6との間
に、非磁性かつ非導電性の板状の材料16を挟んでい
る。
【0122】さらに、永久磁石6を挿入する鉄心4の永
久磁石埋め込み穴5の空隙部12に挿入した円形棒1
3、多角形棒14、若しくはパイプ15と永久磁石6と
の間に挟む板状の材料16を、接着せずに挟み込んでい
る。
【0123】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、永久
磁石6を挿入する鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の空隙
部12に挿入した円形棒13、または多角形棒14を、
円形、若しくは多角形パイプ15としていることによ
り、永久磁石6の遠心力による鉄心4の非磁性部外周側
の変位、および変形が円形、若しくは多角形パイプ15
によって支えられ、かつパイプ形状であることにより、
軽量となり遠心力による力も小さくなるため、鉄心4に
生じる応力が小さくなり、より高い高速運転が可能とな
り、また信頼性も向上させることができる。
【0124】また、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の空
隙部12に挿入した円形、若しくは多角形棒、パイプ1
5と永久磁石6との間に、非磁性・非導電性の板状の材
料16を挟んでいることにより、鉄心4の組立時の永久
磁石6の破損等を防止し、かつ板状の材料16を挟み込
んでいることにより、永久磁石6の位置を精度良く固定
でき、永久磁石6の組立精度が大幅に向上し、さらに信
頼性も向上させることができる。
【0125】さらに、鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の
空隙部12に挿入した円形、若しくは多角形棒13、若
しくは14、パイプ15との間に挟んだ板状の材料16
を、接着剤等により接着せず挟み込んでいることによ
り、鉄心4の組立時に板状の材料を接着する作業を短縮
することができ、大幅に作業効率を向上させることがで
きる。
【0126】(第7の実施の形態:請求項19,20に
対応)図7は、本実施の形態による永久磁石式リラクタ
ンス型回転電機の構成例を示す回転子径方向の1/4断
面図であり、図3と同一要素には同一符号を付して示し
ている。
【0127】図7において、3,4,5,6,8,12
は、図3の永久磁石式リラクタンス型回転電機の要素と
同様である。
【0128】図7において、本実施の形態では、永久磁
石6と永久磁石6を挿入する鉄心4の永久磁石埋め込み
穴5の形状を、テイパー形状としている。
【0129】また、永久磁石6と永久磁石6を挿入する
鉄心4の永久磁石埋め込み穴5との間に、フィルム状の
材料17を挟み込んでいる。
【0130】次に、以上のように構成した本実施の形態
の永久磁石式リラクタンス型回転電機においては、永久
磁石6と永久磁石6を挿入する鉄心4の永久磁石埋め込
み穴5をテイパー形状としていることにより、鉄心4の
永久磁石埋め込み穴5と永久磁石6との間の隙間が小さ
くなり、電気的特性を向上させることができる。
【0131】また、永久磁石6の回転遠心力による力を
鉄心4の永久磁石埋め込み穴5のテーパー形状の面で支
えるため、永久磁石6と鉄心4の永久磁石埋め込み穴5
に生じる応力集中をほとんど無くすことができ、永久磁
石6と鉄心4の永久磁石埋め込み穴5の応力値を小さく
することができるため、より高い高速運転が可能とな
り、かつ永久磁石6と永久磁石埋め込み穴5がテーパー
形状であることにより、永久磁石6の位置を精度良く固
定でき、永久磁石6の組立精度が大幅に向上し、さらに
信頼性も向上させることができる。
【0132】さらに、永久磁石6と鉄心4の永久磁石埋
め込み穴5との間にフィルム状の材料17を挟み込んで
いることにより、フィルム状の材料17によって永久磁
石6が保護されるため、永久磁石6の破損、および劣化
等を防止することができ、信頼性、永久磁石の寿命を大
幅に向上させることができる。
【0133】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
機子コイルを有する固定子と、互いに隣り合う磁極間を
通る電機子の磁束を打ち消すような永久磁石を、全ての
相対する磁極の向きが同一となるように鉄心内に設け、
かつ前記磁極間の永久磁石外周側に非磁性部を設けるこ
とによって、周方向に磁気的凹凸を有する回転子とを備
えて構成される永久磁石式リラクタンス型回転電機にお
いて、磁極間の永久磁石外周側の非磁性部に、少なくと
も1本の柱を有してブリッジ構造とするか、または前記
永久磁石と当該永久磁石を挿入する鉄心の穴形状をUの
字型のアーチ形状としているので、鉄心の永久磁石埋め
込み穴の両端に加わる永久磁石の遠心力による力を均等
にし、かつ鉄心の永久磁石埋め込み穴に軽比重の非磁性
部を設けているので、永久磁石の質量を減らして永久磁
石の遠心力による力を軽減し、総じて鉄心の永久磁石埋
め込み穴の周辺部の応力および変位量を小さくして高速
回転が可能となり、また信頼性も向上させることが可能
となる。
【0134】また、鉄心の永久磁石埋め込み穴の非磁性
部に、軽比重、高強度の円形、多角形棒、若しくはパイ
プを挿入しているので、永久磁石の欠落を防止し、かつ
永久磁石と円形、若しくは多角形棒、パイプとの間に板
状の材料を挟んでいるので、永久磁石挿入時の永久磁石
損傷を保護して、永久磁石の信頼性、寿命が大幅に向上
させることが可能となる。
【0135】また、永久磁石と鉄心の永久磁石埋め込み
穴の形状をテーパー形状としているので、製作時の永久
磁石の挿入を容易にし、かつ永久磁石と鉄心の永久磁石
埋め込み穴との間にフィルム状の材料を挟み込んでいる
ので、永久磁石の錆等の劣化を防止して、寿命、信頼性
を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第1の実施の形態を示す径方向断面図。
【図2】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第2の実施の形態を示す径方向断面図。
【図3】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第3の実施の形態を示す径方向断面図。
【図4】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第4の実施の形態を示す回転子径方向の1/4断面
図。
【図5】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第5の実施の形態を示す回転子径方向の1/4断面
図。
【図6】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第6の実施の形態を示す回転子径方向の1/4断面
図。
【図7】本発明による永久磁石式リラクタンス型回転電
機の第7の実施の形態を示す回転子径方向の1/4断面
図。
【図8】従来の永久磁石式リラクタンス型回転電機の構
成例を示す径方向断面図。
【図9】従来の永久磁石式リラクタンス型回転電機にお
けるd軸の電機子電流による回転子鉄心の磁極軸に沿っ
た方向の成分の磁束φdの流れの一例を示す径方向断面
図。
【図10】従来の永久磁石式リラクタンス型回転電機に
おけるq軸の電機子電流による磁極間4bを中心とした
径方向の軸に沿った方向の成分の磁束φqの流れの一例
を示す径方向断面図。
【図11】従来の永久磁石式リラクタンス型回転電機に
おける永久磁石が発生する磁束の流れの一例を示す径方
向断面図。
【符号の説明】
1…固定子 2…電機子コイル 3…回転子 4…鉄心 4a…磁極部 4b…磁極間 5…永久磁石埋め込み穴 6…永久磁石 7…磁性部 8…非磁性部 9…磁性部 10…非磁性部柱 11…磁極間中心 12…永久磁石埋め込み穴空隙部 13…円形棒 14…多角形棒 15…パイプ 16…板状材料 17…フィルム状材料 φd…d軸電流による磁束 φq…q軸電流による磁束 φma…永久磁石の磁束の流れ φmb…永久磁石の磁束の流れ。
フロントページの続き (72)発明者 新 政憲 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番 地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 筒井 宏次 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番 地 株式会社東芝京浜事業所内 (56)参考文献 特開 平11−27913(JP,A) 特開 平9−201022(JP,A) 特開 平9−9537(JP,A) 特開 平11−107920(JP,A) 特開 平11−89133(JP,A) 特開 昭54−45718(JP,A) 特開 平10−257702(JP,A) 米国特許4924130(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 19/10,21/00,29/00 H02K 1/27 501

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子コイルを有する固定子と、互いに
    隣り合う磁極間を通る電機子の磁束を打ち消すような永
    久磁石を、全ての相対する磁極の向きが同一となるよう
    鉄心内に設け、かつ前記磁極間の永久磁石外周側に非
    磁性部を設けることによって、周方向に磁気的凹凸を有
    する回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタン
    ス型回転電機において、 前記磁極間の永久磁石外周側の非磁性部に、少なくとも
    1本の柱を有してブリッジ構造としたことを特徴とする
    永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の永久磁石式リラク
    タンス型回転電機において、 前記磁極間の永久磁石外周側の非磁性部に、複数本の柱
    を有してブリッジ構造とし、かつ当該複数本の柱を交差
    させたことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転
    電機。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の永久磁石式リラク
    タンス型回転電機において、 前記磁極間の永久磁石外周側の非磁性部の柱部分の断面
    積を、前記永久磁石外周側の非磁性部の断面積に対し
    て、5%〜30%の割合の断面積としたことを特徴とす
    る永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  4. 【請求項4】 前記請求項1または請求項3に記載の永
    久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記磁極間の永久磁石外周側の非磁性部の柱の位置を、
    磁極に沿った一辺の長さに対して、前記磁極間中心から
    磁極に沿った辺の長さ方向に向かって、25%〜45%
    の割合の位置としたことを特徴とする永久磁石式リラク
    タンス型回転電機。
  5. 【請求項5】 前記請求項1、請求項3、または請求項
    4のいずれか1項に記載の永久磁石式リラクタンス型回
    転電機において、 前記磁極間の永久磁石外周側の非磁性部の柱の前記磁極
    間中心側の外周側と内径側の柱付け根部の曲率半径の形
    状を、内径側柱付け根部の曲率半径に対して、外周側柱
    付け根部の曲率半径を、希土類永久磁石を用いる場合に
    は55%〜65%の割合の曲率半径とし、またフェライ
    ト系永久磁石を用いる場合には15%〜25%の割合の
    曲率半径とし、かつ前記磁極間中心と反対側の外周側と
    内径側の柱付け根部の曲率半径の形状を、外周側柱付け
    根部の曲率半径に対して、内径側柱付け根部の曲率半径
    を、希土類永久磁石を用いる場合には60%〜70%の
    割合の曲率半径とし、またフェライト系永久磁石を用い
    る場合には45%〜55%の割合の曲率半径としたこと
    を特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  6. 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
    て、 前記分割した永久磁石間の鉄心の柱部の断面積を、前記
    鉄心の永久磁石を挿入する穴の断面積に対して、5%〜
    20%の割合の断面積としたことを特徴する永久磁石式
    リラクタンス型回転電機。
  7. 【請求項7】 前記請求項1乃至請求項6のいずれか1
    項に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機におい
    て、 前記鉄心の永久磁石を挿入する穴の角部の曲率半径の形
    状を、当該鉄心に挿入する永久磁石の着磁方向にほぼ平
    行な方向の幅に対して、前記磁極間中心側の外周側柱付
    け根部の曲率半径、内周側柱付け根部の曲率半径、およ
    び前記磁極間中心と反対側の永久磁石挿入側角部の曲率
    半径を、希土類永久磁石を用いる場合には55%〜65
    %:35%〜45%:55%〜65%の割合の曲率半径
    とし、またフェライト系永久磁石を用いる場合には40
    %〜50%:20%〜30%:55%〜65%の割合の
    曲率半径としたことを特徴とする永久磁石式リラクタン
    ス型回転電機。
  8. 【請求項8】 前記請求項6または請求項7に記載の永
    久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    に、空隙部を設けたことを特徴とする永久磁石式リラク
    タンス型回転電機。
  9. 【請求項9】 電機子コイルを有する固定子と、互いに
    隣り合う磁極間を通る電機子の磁束を打ち消すような永
    久磁石を、全ての相対する磁極の向きが同一となるよう
    鉄心内に設け、かつ前記磁極間の永久磁石外周側に非
    磁性部を設けることによって、周方向に磁気的凹凸を有
    する回転子とを備えて構成される永久磁石式リラクタン
    ス型回転電機において、 前記永久磁石と当該永久磁石を挿入する鉄心の穴形状を
    Uの字型のアーチ形状としたことを特徴とする永久磁石
    式リラクタンス型回転電機。
  10. 【請求項10】 前記請求項9に記載の永久磁石式リラ
    クタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    に、空隙部を設けたことを特徴とする永久磁石式リラク
    タンス型回転電機。
  11. 【請求項11】 前記請求項8または請求項10に記載
    の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部を、軽量かつ高強度の非磁性材料で埋めたこと
    を特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  12. 【請求項12】 前記請求項8または請求項10に記載
    の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部を、ボンド状の充填材で埋めて、固化させたこ
    とを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  13. 【請求項13】 前記請求項8または請求項10に記載
    の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部を、発泡性樹脂で埋めて、固化させたことを特
    徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  14. 【請求項14】 前記請求項8または請求項10に記載
    の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部に、軽量かつ高強度の非磁性材料からなる円形
    棒を挿入したことを特徴とする永久磁石式リラクタンス
    型回転電機。
  15. 【請求項15】 前記請求項8または請求項10に記載
    の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部に、軽量かつ高強度の非磁性材料からなり、か
    つ前記鉄心の永久磁石埋め込み穴の空隙部の内側に少な
    くとも3点の角部が接する多角形の棒を挿入したことを
    特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  16. 【請求項16】 前記請求項14または請求項15に記
    載の永久磁石式リラクタンス型回転電機において、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部に挿入した円形棒、または多角形棒を、円形、
    若しくは多角形パイプとしたことを特徴とする永久磁石
    式リラクタンス型回転電機。
  17. 【請求項17】 前記請求項14乃至請求項16のいず
    れか1項に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機に
    おいて、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部に挿入した円形棒、多角形棒、若しくはパイプ
    と前記永久磁石との間に、非磁性かつ非導電性の板状の
    材料を挟んだことを特徴とする永久磁石式リラクタンス
    型回転電機。
  18. 【請求項18】 前記請求項14乃至請求項16のいず
    れか1項に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機に
    おいて、 前記永久磁石を挿入する前記鉄心の永久磁石埋め込み穴
    の空隙部に挿入した円形棒、多角形棒、若しくはパイプ
    と前記永久磁石との間に挟む板状の材料を、接着せずに
    挟み込んだことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型
    回転電機。
  19. 【請求項19】 前記請求項6乃至請求項18のいずれ
    か1項に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機にお
    いて、 前記永久磁石と当該永久磁石を挿入する前記鉄心の永久
    磁石埋め込み穴の形状を、テイパー形状としたことを特
    徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電機。
  20. 【請求項20】 前記請求項6乃至請求項19のいずれ
    か1項に記載の永久磁石式リラクタンス型回転電機にお
    いて、 前記永久磁石と当該永久磁石を挿入する前記鉄心の永久
    磁石埋め込み穴との間に、フィルム状の材料を挟み込ん
    だことを特徴とする永久磁石式リラクタンス型回転電
    機。
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