JP3209384U

JP3209384U - ホブ切刃溝底内部吐出切削油を利用したホブ切り加工

Info

Publication number: JP3209384U
Application number: JP2016005381U
Authority: JP
Inventors: 北井　正之; 正之北井
Original assignee: 北井産業株式会社
Priority date: 2016-10-21
Filing date: 2016-10-21
Publication date: 2017-03-16
Anticipated expiration: 2026-10-21

Abstract

【課題】ねじれ角の大きな歯車のホブ切り加工や高速回転のホブ切り加工時に切削ポイントへの切削油の注入が可能となるホブ盤及びホブを提供する。【解決手段】ホブ盤は、ホブ３の切刃溝に切削油を吐出する切削油吐出口を備え、ホブスピンドル内部及びホブアーバ内部に、切削油の流通穴を有する。また、ホブ３は、切刃溝底に切削油吐出口を有する。ホブ３を使用することにより、切削油をホブ切刃溝底内部から吐出して、切削ポイントに有効に注入する。【選択図】図５

Description

本考案は、歯車加工時の切削油の注入方法をホブの切刃溝底の内側から切削ポイントに向けて注入する方法であるホブ切刃内部吐出切削油を利用したホブ切り加工に関する。

従来のホブ切りでは、切削ポイントの外側から切削油を注入して加工している。

しかしながら、歯車のねじれ角が１０°以上の大きなねじれの歯車を加工する場合、切削ポイントがねじれた歯車の歯に隠れてしまい、切削ポイントに切削油を有効に注入できない。また、加工時のホブ及び加工する歯車の回転数が高い場合（高速加工）も、ホブ及び歯車の作り出す空気の流れ（エアーカーテン）により、切削油が弾き飛ばされて同じく有効に注入できないという欠点があった。その結果、切削面から加工後の切屑を排除できず、ホブの切刃及び被歯切材の歯溝に残り、残存切屑を巻き込んだ加工となるため、加工面がえぐれたり（スプーンカット）、ひっかき傷等の凹凸ができ、歯車の加工精度を落とす欠点があった。また、切削油が有効に注入できないことで、切削ポイントでの潤滑や冷却ができないことから、ホブの切削寿命も落としてしまう欠点もあった。

本考案はホブの切刃溝底内部から切削ポイントに切削油注入する方法で上記課題を解決するものである。
上記方法を達成するために、
・内部を通して切削油注入を可能とする切削油流通穴のあるホブスピンドル
・内部に穴が開き、切削油の流通穴の付いたたホブ保持軸（ホブアーバ）
・ホブ内部がら切削油を注入させるためのホブ切刃溝底部に切削油注入口のあるホブ
・ホブ切刃内部から吐出された切削油を有効に切削油ポイントで拡販するためのホブ背面切削油ブラケット
とでホブ切刃溝底内部吐出切削油を利用したホブ切り加工を構成している。

以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に列挙する効果が得られる。
（１）ねじれの大きな歯車加工中に生じる、ねじれた歯による切削ポイントへの切削油注入妨害がなく有効に切削ポイントに注入可能なため、加工後の歯面の凹凸を低減させ、歯車加工精度の向上を図る効果がある。
（２）高速回転加工での空気の流れ（エアーカーテン）による切削ポイントへの切削油注入の妨害がなく、有効に切削ポイントに注入可能なため、加工後の歯面の凹凸を低減させ、歯車加工精度の向上を図る効果がある。
（３）ねじれ角の大きな歯車加工及び高速回転加工でも切削油を有効に注入できるため、切削ポイントでの冷却効果、潤滑効果がある。
（４）切削油を有効に注入できることで、切削ポイントでの冷却効果、潤滑効果、切屑の排除効果を生み出し、ホブ（刃物）の切削寿命を延ばす効果がある。

本考案の側面図である本考案の正面図である本考案のホブ図である従来の切削油の注入方法説明図である本考案の側面からの切削油の流通経路説明図であるおよび本考案の正面からの切削油の流通経路説明図である

以下、本考案の実施の形態を図に基づいて説明する。

図１は本考案加工に必要な切削油注入経路のわかる側面図であって、ホブスピンドル、ホブアーバ、ホブの断面図となっている。

図２は、本考案加工に必要な切削油を撹拌するための切削油ブラケットとボブの位置関係を示した正面図である。

図３は、本考案加工で使用するホブ図である。ホブの切刃溝底面に複数の穴が開いており、そこから切削油が吐出される。

図５は、本考案加工に必要な切削油の流通経路を説明した図面である。

図６は、本考案加工に必要な切削油ブラケットの役割、ホブから吐出される切削油の経路及び加工中のホブの回転方向と移動方向を示したした図である。

本考案は、ホブ切りにおいて、外部からの切削液が注入しにくい角度の歯車を切削加工する産業で利用される。また、ホブ切りで高速回転による切削加工をする産業で利用される。

１ホブスピンドル
２ホブアーバ
３ホブ
４ホブ背面切削油ブラケット
５ホブ切刃内部切削油吐出口
６被削材（加工される歯車）
７主軸側被削材取付治具（エッジセンタ）
８心押側被削材取付治具（テールストックセンタ）
９ホブの動き方向
１０切削油の流通経路

Claims

切削油をホブ切刃溝内部から吐出しながらのホブ切り加工を特徴とする。
ホブスピンドル内部及びホブアーバ内部に切削油の流通穴のあるホブ盤構造を特徴とする。
切刃溝底に切削油吐出口のあるホブを特徴とする。