JPH05138421A - ツイストドリル - Google Patents
ツイストドリルInfo
- Publication number
- JPH05138421A JPH05138421A JP32818691A JP32818691A JPH05138421A JP H05138421 A JPH05138421 A JP H05138421A JP 32818691 A JP32818691 A JP 32818691A JP 32818691 A JP32818691 A JP 32818691A JP H05138421 A JPH05138421 A JP H05138421A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill
- cutting
- margin
- small groove
- cutting oil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
〔目的〕 ツイストドリルにおいて、切刃部への切削油
の導入を容易にする。 〔構成〕 マージン１６に沿うランド１８の部分に小溝
２２を刻設する。
の導入を容易にする。 〔構成〕 マージン１６に沿うランド１８の部分に小溝
２２を刻設する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ツイストドリルに関す
るものである。
るものである。
【０００２】
【従来の技術】図３はツイストドリルの正面図、図４は
断面図であるが、通常のツイストドリルの刃部は先端の
チゼルボイント１０を中心に二枚の先端刃先１２が１２
０°弱の先端角で半径方向に形成され、各々の先端刃先
１２に連続する二条の外径刃先１４が螺旋状に形成され
たものである。
断面図であるが、通常のツイストドリルの刃部は先端の
チゼルボイント１０を中心に二枚の先端刃先１２が１２
０°弱の先端角で半径方向に形成され、各々の先端刃先
１２に連続する二条の外径刃先１４が螺旋状に形成され
たものである。
【０００３】ところで、外径刃先１４が存する部分をマ
ージン１６、マージン１６に連続するやや径の小さい部
分をランド１８というが、隣り合うマージン１６とラン
ド１８との間には同じく二条の溝２０が螺旋状に形成さ
れている。この溝２０は切粉の排出通路になり、先端刃
先１２で切削した切粉はこの溝２０から排出されるか
ら、連続した切削ができるのである。尚、この溝２０は
後記する切削油の注入通路をも兼ねている。
ージン１６、マージン１６に連続するやや径の小さい部
分をランド１８というが、隣り合うマージン１６とラン
ド１８との間には同じく二条の溝２０が螺旋状に形成さ
れている。この溝２０は切粉の排出通路になり、先端刃
先１２で切削した切粉はこの溝２０から排出されるか
ら、連続した切削ができるのである。尚、この溝２０は
後記する切削油の注入通路をも兼ねている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】一方、ドリルは切削に
伴って熱を発生し、この熱は切削性を低下させたり、刃
先を磨耗させたりするから、この熱を冷却する必要があ
る。従来は、外部に出ているドリルの溝２０に切削油を
かけることで対処しているが、溝２０の中は切粉が詰ま
った状態で排出されていること、溝２０の螺旋方向は被
削材又はドリルの回転に伴う排出方向に形成されている
こと等から、切削油は溝２０を通って内部までは注入さ
れ難い。従って、作業中に何回もドリルを抜き出しては
切削油をかける操作が必要になり、能率を低下させてい
た。
伴って熱を発生し、この熱は切削性を低下させたり、刃
先を磨耗させたりするから、この熱を冷却する必要があ
る。従来は、外部に出ているドリルの溝２０に切削油を
かけることで対処しているが、溝２０の中は切粉が詰ま
った状態で排出されていること、溝２０の螺旋方向は被
削材又はドリルの回転に伴う排出方向に形成されている
こと等から、切削油は溝２０を通って内部までは注入さ
れ難い。従って、作業中に何回もドリルを抜き出しては
切削油をかける操作が必要になり、能率を低下させてい
た。
【０００５】更に、この操作を怠ると、ドリルが焼け付
いたり、破損したりするし、切粉が硬化して付着する構
成刃先を生じさせて穴径が大きくなったり、穴面粗度が
荒くなったりする。尚、ドリルの使用方法には縦型使用
と横型使用とがあるが、機械の構造上、横型使用の場合
が圧倒的に多い。横型使用によると切削油の注入は益々
困難になり、前記した諸現象は一層顕著になる。
いたり、破損したりするし、切粉が硬化して付着する構
成刃先を生じさせて穴径が大きくなったり、穴面粗度が
荒くなったりする。尚、ドリルの使用方法には縦型使用
と横型使用とがあるが、機械の構造上、横型使用の場合
が圧倒的に多い。横型使用によると切削油の注入は益々
困難になり、前記した諸現象は一層顕著になる。
【０００６】これを改善するものとして、ドリルの芯部
に孔をあけ、この孔から切削油を強制的に送り込むもの
（ホールドリル）もあるが、このようなものは価格が高
くなる。特に、中ぐり盤やボール盤といったドリルが回
転するものではその構造が難しく、価格が非常に高いも
のになる。本発明は、このような課題を解決するもので
あり、切粉排出用の溝とは別に切削油を導入する作用を
果たす小溝を形成したものである。
に孔をあけ、この孔から切削油を強制的に送り込むもの
（ホールドリル）もあるが、このようなものは価格が高
くなる。特に、中ぐり盤やボール盤といったドリルが回
転するものではその構造が難しく、価格が非常に高いも
のになる。本発明は、このような課題を解決するもので
あり、切粉排出用の溝とは別に切削油を導入する作用を
果たす小溝を形成したものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明は、ツイストドリルのマージンに沿うランド
の部分に小溝を刻設したことを特徴とするものである。
め、本発明は、ツイストドリルのマージンに沿うランド
の部分に小溝を刻設したことを特徴とするものである。
【０００８】
【作用】以上の手段をとることにより、溝から切粉が排
出されるに伴って内部は負圧になるが、このときに従来
と同じ方法でドリルの外部に出ている部分に切削油をか
けてやれば、この負圧によって切削油は吸引され、小溝
を通って奥まで半強制的に送り込まれる。
出されるに伴って内部は負圧になるが、このときに従来
と同じ方法でドリルの外部に出ている部分に切削油をか
けてやれば、この負圧によって切削油は吸引され、小溝
を通って奥まで半強制的に送り込まれる。
【０００９】
【実施例】図１は本発明に係るツイストドリルの正面
図、図２は断面図であるが、ツイストドリルの主要な構
造は前記した従来のものと変わらないが、ただ、マージ
ン１６に沿うランド１８の部分に小溝２２を形成する点
で異なる。小溝２２はマージン１６に沿って連続してお
り、その先端は先端刃先１２の部分まで延び、後端は径
の細いネック２４の部分まで延びている。
図、図２は断面図であるが、ツイストドリルの主要な構
造は前記した従来のものと変わらないが、ただ、マージ
ン１６に沿うランド１８の部分に小溝２２を形成する点
で異なる。小溝２２はマージン１６に沿って連続してお
り、その先端は先端刃先１２の部分まで延び、後端は径
の細いネック２４の部分まで延びている。
【００１０】小溝２２の幅や深さは特に限定されず、ド
リル自体の強度に影響を及ぼさない範囲で適当に設定す
ればよい。又、小溝２２の断面形状も種々なものが考え
られるが、加工の容易性やコスト面を考えると、半円形
のものがもっとも一般的である。尚、小溝２２の断面を
半円形にすると、切削油の流通性が良くなる効果もあ
る。これらのことから、２０ｍｍの径のドリルであれ
ば、２．５〜３Ｒ程度のものが理想のようである。
リル自体の強度に影響を及ぼさない範囲で適当に設定す
ればよい。又、小溝２２の断面形状も種々なものが考え
られるが、加工の容易性やコスト面を考えると、半円形
のものがもっとも一般的である。尚、小溝２２の断面を
半円形にすると、切削油の流通性が良くなる効果もあ
る。これらのことから、２０ｍｍの径のドリルであれ
ば、２．５〜３Ｒ程度のものが理想のようである。
【００１１】ところで、従来のドリルは切削油の供給が
十分でないことに基づく切削抵抗の増大等を考慮してマ
ージン１６の幅をある程度広くしている。このマージン
１６は先端刃先１２で切削された穴の内周に接して仕上
げ切削とドリル自体のガイドとを果たすものであるが、
このマージン１６の幅が広いと、構成刃先がそれだけ多
く形成される。
十分でないことに基づく切削抵抗の増大等を考慮してマ
ージン１６の幅をある程度広くしている。このマージン
１６は先端刃先１２で切削された穴の内周に接して仕上
げ切削とドリル自体のガイドとを果たすものであるが、
このマージン１６の幅が広いと、構成刃先がそれだけ多
く形成される。
【００１２】構成刃先が形成されると、ドリルの寿命低
下、仕上げ面の精度低下、切削抵抗の増大、ドリルを抜
き出す際のバックラインの形成といった種々の悪影響を
及ぼすが、このように小溝２２が形成されたドリルで
は、切削油の供給が豊富で切削抵抗もそれほど増大しな
いから、マージン１６の幅は狭くて足りる。具体的に
は、２０ｍｍの径のドリルであれば、マージン１６の幅
は１〜１．５ｍｍ程度でよい（従来品では３ｍｍ程
度）。寧ろ、マージン１６の幅を狭くすることで、切削
性の向上、小溝２２を形成しても強度的な低下が少ない
といった長所が期待できる。尚、ドリルの材質にはハイ
ス、超硬、硬化膜をコーティングしたもの等種々のもの
があるが、本発明はこのいずれのものにも適用できる。
下、仕上げ面の精度低下、切削抵抗の増大、ドリルを抜
き出す際のバックラインの形成といった種々の悪影響を
及ぼすが、このように小溝２２が形成されたドリルで
は、切削油の供給が豊富で切削抵抗もそれほど増大しな
いから、マージン１６の幅は狭くて足りる。具体的に
は、２０ｍｍの径のドリルであれば、マージン１６の幅
は１〜１．５ｍｍ程度でよい（従来品では３ｍｍ程
度）。寧ろ、マージン１６の幅を狭くすることで、切削
性の向上、小溝２２を形成しても強度的な低下が少ない
といった長所が期待できる。尚、ドリルの材質にはハイ
ス、超硬、硬化膜をコーティングしたもの等種々のもの
があるが、本発明はこのいずれのものにも適用できる。
【００１３】以上により、このドリルを用いて穴あけ作
業をすると、溝２０から切粉が排出されるに伴って内部
は負圧になる。この状態のときに外部に出ている部分の
小溝２２に切削油を供給してやると、この負圧で切削油
は吸引されて奥まで達する。一方、奥まで達した切削油
は切粉と一緒に溝２０を通って出て来るから、切削油は
一種の強制循環をさせられているともいえる。
業をすると、溝２０から切粉が排出されるに伴って内部
は負圧になる。この状態のときに外部に出ている部分の
小溝２２に切削油を供給してやると、この負圧で切削油
は吸引されて奥まで達する。一方、奥まで達した切削油
は切粉と一緒に溝２０を通って出て来るから、切削油は
一種の強制循環をさせられているともいえる。
【００１４】このように切削油が豊富に供給されると、
ドリルは焼けず、従って、作業中、度々抜き出して切削
油をかけるといった操作は不要になる。発明者等のテス
トでは、直径１２ｍｍの穴をあけるのに５０ｍｍ位は一
度も引き出す必要がなかった程である。特に、ＳＵＳ、
ＳＣＭといった材質は非常に熱を持ち易い難削材である
が、本発明に係るドリルはこのような難削材に対して非
常に大きな効力を発揮する。更に、このことはドリルの
寿命を長持ちさせる。発明者等が確認したところでは、
従来品に比べて７〜８倍寿命が延びることが判明した。
ドリルは焼けず、従って、作業中、度々抜き出して切削
油をかけるといった操作は不要になる。発明者等のテス
トでは、直径１２ｍｍの穴をあけるのに５０ｍｍ位は一
度も引き出す必要がなかった程である。特に、ＳＵＳ、
ＳＣＭといった材質は非常に熱を持ち易い難削材である
が、本発明に係るドリルはこのような難削材に対して非
常に大きな効力を発揮する。更に、このことはドリルの
寿命を長持ちさせる。発明者等が確認したところでは、
従来品に比べて７〜８倍寿命が延びることが判明した。
【００１５】
【発明の効果】以上、本発明は、前記したものであるか
ら、次のような効果が期待できる。 ａ）作業中にドリルを抜き出して切削油をかけるといっ
た操作が不要になるのであるから、作業能率が高まる。
特に、難削材を深穴切削するときにはその効果が一層顕
著である。 ｂ）切削油の供給が豊富であるから、ドリルは焼けず、
寿命が長持ちする。 ｃ）このことは構成刃先もでき難くいことを意味するか
ら、仕上げ面も綺麗で、ラフな精度のものであれば、リ
ーマ通しが不要になる位である。 ｄ）切削抵抗も小さいから、切削速度を上げることがで
き、且つ、刃先の磨耗も少なくなる。 ｅ）通常の安価なドリルに僅かな加工を加えるのみであ
るから、コスト的にも安く製作できる。 ｆ）ホールドリルのような高価なものを使用しなくて
も、それと同等の効果を発揮する。
ら、次のような効果が期待できる。 ａ）作業中にドリルを抜き出して切削油をかけるといっ
た操作が不要になるのであるから、作業能率が高まる。
特に、難削材を深穴切削するときにはその効果が一層顕
著である。 ｂ）切削油の供給が豊富であるから、ドリルは焼けず、
寿命が長持ちする。 ｃ）このことは構成刃先もでき難くいことを意味するか
ら、仕上げ面も綺麗で、ラフな精度のものであれば、リ
ーマ通しが不要になる位である。 ｄ）切削抵抗も小さいから、切削速度を上げることがで
き、且つ、刃先の磨耗も少なくなる。 ｅ）通常の安価なドリルに僅かな加工を加えるのみであ
るから、コスト的にも安く製作できる。 ｆ）ホールドリルのような高価なものを使用しなくて
も、それと同等の効果を発揮する。
【図１】本発明に係るツイストドリルの正面図である。
【図２】本発明に係るツイストドリルの断面図である。
【図３】従来品のツイストドリルの正面図である。
【図４】従来品のツイストドリルの断面図である。
１６ マージン １８ ランド ２２ 小溝
Claims (3)
- 【請求項１】 マージンに沿うランドの部分に小溝を刻
設したツイストドリル。 - 【請求項２】 マージンの幅を従来のものよりも狭くし
た請求項１のツイストドリル。 - 【請求項３】 小溝の断面形状を半円形とした請求項１
又は２のツイストドリル。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32818691A JPH05138421A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | ツイストドリル |
| JP33416891A JPH05220611A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-22 | ツイストドリル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32818691A JPH05138421A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | ツイストドリル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05138421A true JPH05138421A (ja) | 1993-06-01 |
Family
ID=18207432
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32818691A Pending JPH05138421A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | ツイストドリル |
| JP33416891A Pending JPH05220611A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-22 | ツイストドリル |
Family Applications After (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33416891A Pending JPH05220611A (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-22 | ツイストドリル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (2) | JPH05138421A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6923602B2 (en) | 2002-04-03 | 2005-08-02 | Ogo Corporation | Drill having construction for reducing thrust load in drilling operation, and method of manufacturing the drill |
| US20110123280A1 (en) * | 2008-05-30 | 2011-05-26 | Kennametal Inc. | End Mill Cutter |
| JP2013521899A (ja) * | 2010-03-19 | 2013-06-13 | シーピーエル ホールディングス プロプライエタリー リミテッド | ドリルビット |
| JP2019162698A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 住友電工ハードメタル株式会社 | ドリル |
| US11865629B2 (en) | 2021-11-04 | 2024-01-09 | Kennametal Inc. | Rotary cutting tool with high ramp angle capability |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8807889B2 (en) * | 2009-12-29 | 2014-08-19 | Kennametal Inc. | Rotary cutting tool having sealed margins and method of making same |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5239516B2 (ja) * | 1973-06-04 | 1977-10-05 | ||
| JPS5133372A (ja) * | 1974-09-14 | 1976-03-22 | Teijin Seiki Co Ltd | Aburamizotsukidoriru |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP32818691A patent/JPH05138421A/ja active Pending
- 1991-11-22 JP JP33416891A patent/JPH05220611A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6923602B2 (en) | 2002-04-03 | 2005-08-02 | Ogo Corporation | Drill having construction for reducing thrust load in drilling operation, and method of manufacturing the drill |
| US20110123280A1 (en) * | 2008-05-30 | 2011-05-26 | Kennametal Inc. | End Mill Cutter |
| US9555487B2 (en) * | 2008-05-30 | 2017-01-31 | Kennametal Inc. | End mill cutter |
| JP2013521899A (ja) * | 2010-03-19 | 2013-06-13 | シーピーエル ホールディングス プロプライエタリー リミテッド | ドリルビット |
| JP2019162698A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 住友電工ハードメタル株式会社 | ドリル |
| US11865629B2 (en) | 2021-11-04 | 2024-01-09 | Kennametal Inc. | Rotary cutting tool with high ramp angle capability |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05220611A (ja) | 1993-08-31 |
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