JP3209212B2 - 吸収式冷温水機 - Google Patents

吸収式冷温水機

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JP3209212B2
JP3209212B2 JP05661499A JP5661499A JP3209212B2 JP 3209212 B2 JP3209212 B2 JP 3209212B2 JP 05661499 A JP05661499 A JP 05661499A JP 5661499 A JP5661499 A JP 5661499A JP 3209212 B2 JP3209212 B2 JP 3209212B2
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空調システムに用い
られる吸収冷式温水機に係り、とくに個別に空調を要求
するユーザーの希望にあわせて簡単に冷暖房の運転操作
ができるマルチタイプ吸収式空調システムに用いられる
吸収式冷温水機に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収冷温水機を使った空調システムは、
例えば「中小型ガス空調システム」(社団法人日本冷凍
協会、平成元年3月25日発行)に述べられているよう
に、基本的にセントラル空調方式であった。このセント
ラル空調方式には以下の3方式が知られている。
【0003】(1)全空気方式:吸収冷温水機に空気調
和機を組合せ、建屋内の各部屋には冷温風ダクトで冷温
風を分配供給する。空気調和機の遠方運転操作盤および
吸収冷温水機の遠方操作盤をそれぞれ操作してシステム
を運転する。冷温風が供給される建屋内の部屋全部を一
括して空調できるが、そのために快適になるまでに時間
がかかること、無人で空調の必要が無い部屋まで空調す
るため省エネルギーでない。
【0004】(2)水ー空気方式:建屋内に複数台の空
気調和機を分散配置し、吸収冷温水機から空気調和機に
冷温水主管を配管し、各空気調和機からは冷温風ダクト
で各部屋に冷温風を分配供給する。吸収冷温水機が運転
されていれば、各空気調和機のそれぞれの運転スイッチ
を操作するだけでそのエリアのみが空調でき、全空気方
式よりも省エネルギーである。各部屋のユーザーの空調
要求とは無関係に、まず、最初に吸収冷温水機を運転す
る必要がある。その時に空気調和機が運転されていない
と吸収冷温水機内の溶液が過濃縮され結晶したり、希釈
運転ができないなどの不具合が起こるため、空気調和機
の勝手な運転は出来ない。
【0005】(3)全水方式:建屋内に複数台のファン
コイルユニットが分配配置され、これに吸収冷温水機か
ら冷温水主幹配管、冷温水枝管を介して接続されてい
る。各部屋のユーザーの空調要求とは無関係に、まず、
最初に吸収冷温水機を運転する必要があり、その時に、
ファンコイルユニットが運転されていないと吸収冷温水
機内の溶液が過濃縮され結晶したり、希釈運転が出来な
い等の不具合が起こるため、ファンコイルユニットの勝
手な運転は出来ない。
【0006】以上のように、吸収冷温水機はセントラル
空調の熱源機器として所定温度の冷水または温水の供給
源として利用されている。また、吸収冷温水機は冷房運
転と暖房運転のサイクルの切り替えが必要であり、予め
どちらかにセットアップされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の吸収冷
温水機を使った空調システムでは、建屋内の各部屋の空
気調和器の運転操作と、室外機である吸収冷温水機は別
の運転操作が必要であり、空調する場合にそれぞれの運
転スイッチ投入操作が必要であり、ある部屋の人が空調
が必要と思って空気調和器の運転スイッチを入れても吸
収冷温水機の運転スイッチが投入されていないと空調で
きないという不具合があった。またこれらのスイッチ操
作は溶液結晶などのトラブルが発生しないように運転す
るための操作手順を必要としていた。即ち、吸収冷温水
機の冷房運転の起動時には、冷房開始までに溶液の濃度
差が生じるまでの時間が必要であり、また、停止時には
濃縮溶液が自然放熱で冷却されて結晶することを防止す
るための希釈時間が必要である。これらの起動または停
止時に空気調和器やファンコイルユニットからの熱負荷
が無い状態で運転すると、前述のように溶液結晶が生じ
たり希釈運転が出来ないなどの不具合が生じる。そのた
め吸収冷温水機が運転される前に負荷要求と関係無しに
一部または全部の空気調和器またはファンコイルユニッ
トを運転して冷温水が循環されるように運転する必要が
あった。しかし、これらの操作は複雑であり、一般ユー
ザーが運転できないようにしていた。
【0008】また、冷房と暖房の運転モードを切り替え
るときは、吸収冷温水機本体の運転も切り替える必要が
あった。すなわち、冷媒サイクルの切り替え並びに吸収
器と凝縮器の熱交換機器からの冷却水を抜く操作を必要
とし、これらも一般ユーザーができない作業であった。
また上記のように、負荷要求と関係無しに一部または全
部の空気調和器またはファンコイルユニットを、吸収冷
温水機が運転される前に運転して冷温水を循環させるか
ら、送風起動力や冷温水の循環動力の面で無駄なエネル
ギーを使用していた。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の不具合に
鑑みなされたものであり、一般ユーザーによる複数室内
からの空調要求及び冷暖房切り替え要求に合わせて快適
に空調できる使い勝手の良いマルチタイプ吸収式空調シ
ステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、冷媒で希釈
された希溶液を再生器で加熱して冷媒蒸気を発生させ、
冷房時には冷媒蒸気を冷却手段により冷却凝縮させたの
ち蒸発器で蒸発させることにより冷温水を冷却し、暖房
時には蒸発器で冷媒蒸気により冷温水を加熱して温水と
し、蒸発器で冷温水を冷却または加熱したのちの冷媒を
冷媒蒸気発生時に生じた濃溶液に吸収器で吸収または混
合させて希溶液としたのち再生器へ戻す吸収式冷温水機
において、再生器は低温再生器と高温再生器を有し、蒸
発器と吸収器を並列配置し、この蒸発器と吸収器の上側
に凝縮器と低温再生器を配置し、さらに高温再生器を記
蒸発器及び吸収器に並列配置することにより達成され
る。
【0011】そして好ましくは、下部にある蒸発器及び
吸収器と、上部にある凝縮器及び低温再生器との間を仕
切る仕切る部材を設け、この仕切り部材を凝縮器と低温
再生器間に突出させてこれら凝縮器と低温再生器とを仕
切り、この突出部により凝縮器と低温再生器間に断熱空
間を形成するものである。
【0012】なお、上記いずれの特徴においても、再生
器は加熱手段としてバーナを有し、このバーナは暖房H
1、冷房H2、低Lo及び停止OFFの4つの加熱量切換
が可能であり、暖房時は、この吸収冷温水機に接続され
る室内機の利用状況から求められた室内機負荷率に応じ
て、バーナの加熱量をH2、Lo、OFF(停止) の3
段階に切り替え、冷房時は室内機負荷率に応じて、バー
ナの加熱量をH1、Lo、OFF(停止)の3段階に切
り替える;蒸発器の底部にたまった冷媒液を吸収器へ移
送する気泡ポンプを備え、凝縮器から蒸発器に冷媒蒸気
を導くUシール管と、冷媒液を冷媒蒸気とともに移送す
る気泡ポンプリフト主管とを1本の配管にて兼用させ
る;冷房運転時の冷水出口温度を検出する冷水温度検出
手段と、この冷水温度検出手段が検出した冷水出口温度
に応じて作動するサーモスイッチとを設け、検出した冷
水温度が上昇してこのサーモスイッチがオンとなってか
ら予め定めた時間経過後に、所定時間だけ前記サーモス
イッチの設定値をそれまでの設定値より高くし、この所
定時間経過後は元の設定値に戻すようにサーモスイッチ
を制御する制御手段を設けることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施例
を図を用いて説明する。図2は本発明に係るシステム全
体の概略構成図である。本システムは、冷却塔CT、冷
却水ポンプ及び冷温水ポンプを備えた吸収式冷温水機1
と、この吸収式冷温水機1から冷温水配管3を通して送
られてきた冷温水により、吸いこんだ空気の温度を調整
して送り出す室内機2とを備えている。各室内機2は、
それぞれに設けられた室内機コントローラ6により制御
され、その風量は、ファン2Aの回転数を制御すること
により調節される。
【0014】また、冷温水配管3は、吸収式冷温水機1
からの主管路3Aと、複数個の室内機2への複数個の副
管路3Cと、主管路3Aと複数個の副管路3Cとを結び
冷温水の分岐を行う分岐阜管3Bと、より成る。これに
よって、1個の吸収式冷温水機1からの冷温水は、各室
内機2へ配分され、マルチ空調システムを構成できたこ
とになる。更に、室内機2は水空気熱交換機能および空
気の吸込・吹出機能をもつ。これは、副管路3Cにより
送られてきた冷温水を、室内機2の有する熱交換コイル
2B内を通し、その外側にファン2Aによって吸い込ま
れた空気を通して冷温水の熱を空気に伝達し、その空気
をファン2Aによって室内へ吹出すことによって達成す
る。なお、管路3は、往復管路を有している。
【0015】より詳しくは図3に示したように、冷却塔
CT、冷却水ポンプ(図示省略)、冷温水ポンプ(図示
省略)を有する1台の吸収式温水機1と、冷温水配管3
と、各々熱交換コイル2Bとファン2Aを有する複数台
の室内機2と、吸収式冷温水機1を制御する冷温水機操
作盤4と、各々1台もしくは複数台の室内機を制御する
室内機コントローラ6と、冷温水機操作盤との間で通信
手段7によって通信を行い、室内機コントローラとの間
で通信手段8によって通信を行う集中制御盤5と、通信
手段12によって集中制御盤5と通信を行う中央操作盤
9と、集中制御盤5に通信手段13によって外気温度信
号を送る外気温度センサ10と、集中制御盤5に通信手
段14によって室内温湿度信号を送る温湿度センサ11
とにより、システムが構成されている。
【0016】以下に動作を説明する。まず通常の冷房/
暖房運転を説明する。中央操作盤9は、本実施例の空調
システムを備えた建物の設備全体を統括する操作盤で、
中央操作盤9よりシステム起動信号を集中制御盤5に送
ることにより、この空調システムはスタンバイ状態とな
り、システムを構成するすべての制御盤及び機器が動作
可能で停止している状態となる。この状態で複数台ある
すべての室内機コントローラ6のうち最初の1台の室内
機コントローラで、室内機運転スイッチをオンすると、
室内機コントローラより集中制御盤に室内機の最初の1
台が運転状態となった信号が伝わり、集中制御盤5か
ら、冷温水機制御盤4に冷温水機起動信号が送られて、
冷温水機1が起動する。起動後、冷温水機は冷温水の冷
温水機出口における温度を検知して自動発停を行う。
【0017】次に、吸収式冷温水機が運転している状態
で複数台の室内機が停止してゆき、最後の1台の室内機
の室内機コントローラ6の室内機運転スイッチを切る
と、その信号が通信手段8を介して集中制御盤5に伝わ
る。すると集中制御盤5より冷温水機制御盤4に対し通
信手段7を介して冷温水機停止信号が伝わり、冷温水機
は冷温水の冷温水機出口温度にかかわらず停止する。冷
温水機が停止している状態で、中央操作盤9より集中制
御盤5にシステム停止信号が伝わると、システムは停止
状態となる。
【0018】次に、冷温水機制御盤4に冷温水機停止信
号が伝わったときの冷温水機の動作を説明する。図1
は、本発明の吸収式冷温水機の一実施例の図である。図
4にその系統図を示す。この冷温水機は冷媒で希釈され
た希溶液を加熱して冷媒蒸気を発生させる作用をもつ高
温再生器25、低温再生器24および加熱手段であるバ
ーナ26、冷房時には冷媒蒸気を冷却水により冷却凝縮
させる凝縮器23と、凝縮した冷媒を蒸発させることに
より冷温水を冷却し、また暖房時には冷媒蒸気により冷
温水を加熱する蒸発器21と、蒸発器で冷温水を冷却ま
たは加熱したのちの冷媒を冷媒蒸気発生時に生じた濃溶
液に吸収器22で吸収または混合させて希溶液としたの
ち、溶液ポンプ28にて高温再生器25、低温再生器2
4に戻している。
【0019】冷房運転中に、冷温水機停止信号が冷温水
機制御盤4に伝わると冷温水機が備えている冷却水ポン
プ、冷温水ポンプ冷却塔がただちに停止し、バーナ26
が消火する。この状態で、冷温水機内には濃溶液が存在
するため、停止後の冷却により結晶を生じないよう溶液
ポンプ28は一定時間運転を継続し溶液を希釈する。こ
のとき吸収器22において冷媒蒸気が吸収されると蒸発
器21内の圧力が低下し、蒸発器21の伝熱管部37に
冷温水ポンプ停止によって停滞する冷温水が過度に冷却
されて凍結し、伝熱管を損傷させる可能性がある。そこ
で、凝縮器23の底部の冷媒タンク31に、冷房運転中
にたまっている冷媒液を、冷媒ブロー弁30を冷温水機
停止信号によって開とすることにより、冷媒ブロー配管
32を経由して吸収器22に送りこみ、吸収器内の濃溶
液を稀釈して、冷媒蒸気吸収能力を奪うことにより、冷
温水の凍結を防止することができる。また、冷温水ポン
プ、冷却水ポンプを冷温水機停止信号を受けて直ちに停
止するので省エネとなる。
【0020】次に、冷房/暖房の運転モードの切換えに
ついて説明する。図3の実施例において集中制御盤5は
冷暖切換スイッチをもつ。冷暖切換スイッチを冷房から
暖房へもしくは暖房から冷房へ切りかえると、集中制御
盤5より冷温水機制御盤4へ冷暖切換信号が伝わる。冷
温水機は、この冷暖切換信号により電気的手段により、
自動的に運転モードが冷房から暖房へもしくは暖房から
冷房へ切りかわる機能を有していて、集中制御盤5より
ワンタッチで冷房/暖房の運転モードを切りかえる。
【0021】なお、冷暖切換信号は集中制御盤5から冷
温水機制御盤4へ伝わると同時に室内機コントローラ6
に伝わり、室内機コントローラ6に内蔵する室内機制御
モードを冷房から暖房もしくは暖房から冷房に切りかえ
る。
【0022】次に、バーナ26の制御に関して説明す
る。図5は、バーナ26の各ポジションに対する加熱量
の関係を示す図である。バーナ26はOFF(加熱量ゼ
ロ)L0、 H1、H2の4つのポジションをもち、各々の
場合の加熱量の関係はL0<H1<H2 の順となってい
る。バーナ26は、冷房のときはOFF、L0、H1の3
つのうちのどれか1つのポジションをとる。暖房のとき
はOFF、L0、H2のうちのどれか1つのポジションを
とる。冷房と暖房の切換は冷温水機制御盤4へ送られる
冷暖切換信号によって自動的におこなわれる。冷温水機
は冷温水の冷温水機出口温度を検知する手段を有してお
り、冷温水の出口に対応して、冷温水機制御盤4にて、
バーナのポジションを自動的に制御する。図6及び図7
は、冷房及び暖房での冷温水出口温度とバーナのポジシ
ョンの関係を示す図である。なお、図で明らかな通り、
冷房と暖房の各々の場合においてバーナのポジションに
対応する冷温水出口温度の設定には「強」「中」「弱」
の3種類の設定がある。室内機の負荷が極小の場合でも
バーナのL0 ポジションにより冷温水機の運転を継続
し、冷温水機の冷温水出口温度の負荷変動に起因する変
動幅を小さくすることができる。
【0023】室内機の負荷を考慮に入れて、冷温水機の
バーナ26のポジションを集中制御盤5から制御する方
法について説明する。各室内機が運転状態か停止状態か
は、室内機コントローラより集中制御盤5へ伝えられ
る。集中制御盤5では、あらかじめ登録された各室内機
の熱交換容量と運転している室内機の台数から室内機の
負荷率Q(%)を積算する。
【0024】Qがあらかじめ設定した値Q1 以下となる
と集中制御盤5は冷温水機制御盤4に対し、冷温水出口
温度設定を変更して、バーナポジションH1又はH2の温
度範囲を、冷房の場合は高い方へ、暖房の場合は低い方
へとシフトさせ、図8及び図10に示す設定に変更する
信号を出す。Qがあらかじめ設定した値Q2(Q1≦Q
2) 以上になると、集中制御盤5は冷温水機制御盤4に
対し、冷温水出口温度設定を復帰して、図6に示す設定
に戻す信号を出す。
【0025】したがって、室内機の負荷率が小さいとき
には、主にバーナポジションがL0ポジションのみで冷
温水機が運転される。これにより、室内機の負荷が減少
した場合にそれに伴って冷温水出口の検出温度が次第に
低くなっていってからバーナをL0 に切りかえるのでは
なく、室内機の負荷の減少を直接検知することにより、
冷温水出口温度の変動幅をさらに小さくし、冷房の場合
の冷温水の温度低下による凍結や冷房の場合の室内の冷
えすぎ、暖房の場合の室内の暑すぎという現象を回避で
きる。また直接、室内の負荷率に応じてバーナの加熱熱
量を絞ることになるのでより省エネである。
【0026】次に、除湿運転について説明する。集中制
御盤5は集中制御盤5を設置した室内にある温湿度セン
サ11より通信手段14を介して、室内の温度及び湿度
の信号を受取り、室内の相対湿度RHを算出する。な
お、温湿度センサ11は集中制御盤5の内部に設置され
ていてもよい。また集中制御盤5は空調する室内に設置
されている。冷房運転モードのとき室内の相対湿度RH
があらかじめ設定された値RH1 よりも大きくなると集
中制御盤5は、冷温水機制御盤に対し冷温水の冷温水機
出口における設定温度を通常の冷房運転よりも低く、た
とえば図6においてt1=7℃、t2=9℃の場合、t1
を5℃、t2を7℃と変更する指令を出す。同時に集中
制御盤5は室内機コントローラ6に対して、室内機ファ
ン2Aの回転数を低回転数にする指令を出す。これによ
って、室内機で冷却される空気の温度が下がり空気中の
水分が室内機内部の熱交換コイル2B表面に結露して取
除かれ、室内が除湿されることにより、室内の快適性を
提供できる利点がある。相対湿度RHがあらかじめ設定
された値RH2(RH1≧RH2) よりも低くなると集中
制御盤5は前記の指令を解除する。
【0027】また、集中制御盤5は手動除湿スイッチを
もっている。手動除湿スイッチオンのとき、集中制御盤
5は温湿度センサ11の信号に基いて前記の除湿の指令
又は除湿解除の指令を自動的に出す。手動除湿スイッチ
オフのとき、集中制御盤5は温湿度センサ11の信号に
拘らず除湿の指令を出さない。除湿運転中に手動除湿ス
イッチをオフにすると集中制御盤5は除湿の指令を解除
する。
【0028】温湿度センサ11を持たない場合、集中制
御盤5の温湿度センサ11からの信号を受信する回路を
短絡すると、集中制御盤5は手動除湿スイッチオンで除
湿の指令を出し、手動除湿スイッチオフで除湿の指令を
解除する。
【0029】なお、温湿度センサ11は空調する室内に
設置されて室内の温度、湿度を感知するかわりに、屋外
もしくは、建物の空調設備の外気導入口、外気導入ダク
ト途中等に設置され外気の温度、湿度を感知するように
構成してもよい。このとき、集中制御盤5は空調を行う
室内の温度、湿度に拘らず除湿運転の指令をだす。外気
の温度、湿度が前記の除湿運転の条件になっていても、
室内のユーザが除湿運転を必要としないとき、ユーザが
室内機コントローラ6を操作して、室内機ファン2Aの
回転数を低回転数から中回転数もしくは高回転数に変更
するか、室温の設定値を予め定めた値よりも低くする
と、集中制御盤5はその操作を室内機コントローラ6か
らの信号により検知し、除湿の指令を解除する。また、
除湿運転は前記の手動除湿スイッチをオフにすることに
よっても解除できる。
【0030】次に、外気温度に応じて冷温水機の冷温水
出口温度設定を変更する動作について説明する。集中制
御盤5は、別に設置された外気温度センサ10より外気
温度の信号を、通信手段13を介して受ける。冷房運転
モードのとき外気温度Tがあらかじめ設定された温度T
1よりも低くなると、集中制御盤5は冷温水機制御盤4
に対し、冷温水機の冷温水出口温度設定のパターンを図
6に示した「強」「中」「弱」の別に応じて「強」から
「中」へ、「中」から「弱」へ、「弱」は「弱」のまま
に変更する指令を出す。なお、冷温水出口温度設定のパ
ターンはあらかじめ、集中制御盤5のもつ手動スイッチ
にて選択し、集中制御盤5より冷温水制御盤4に初期の
設定指令が出される。
【0031】外気温度Tが予め設定された温度T2(T2
≧T1) よりも高くなると、集中制御盤5は冷温水機制
御盤4に対し、冷温水出口温度設定を復帰するよう指令
を出す。これにより、冷房運転で外気温度が低いときに
は自動的に冷温水の設定温度が上がり、冷温水機の省エ
ネルギーをはかることができる。
【0032】次に集中制御盤5のシステム全体の運転管
理機能について説明する。集中制御盤5は室内機コント
ローラ6より通信手段8を介して、個々の室内機の運転
・停止・故障状態を示す信号を受け、それを集中制御盤
5の表示部に表示する。また、集中制御盤5は冷温水機
制御盤4より、冷温水機の運転・停止・故障状態および
故障内容を示す信号を通信手段7を介して受け、それを
集中制御盤5の表示部に表示する。
【0033】また、集中制御盤5は、冷温水機制御盤4
と各室内機コントローラ6に手動にて運転・停止信号を
出す手動運転機能をもつ。さらに、集中制御盤5は、各
室内機コントローラ6および冷温水機制御盤4に予め設
定したスケジュールで冷温水機ならびに各室内機の運転
停止指令を送るためのスケジュールタイマーをもつ。
【0034】以上の機能により、集中制御盤5によって
室内機および冷温水機を含めた空調システム全体の運転
管理をおこなうことができ、管理効率の向上が達成され
る。
【0035】図10は、本発明の他の実施例を示す図で
あり、図3の実施例とは1つの集中制御盤5に対し、冷
温水機1が複数台設置され、冷温水機の入口側と出口側
の冷温水配管に、冷温水集合管3Dおよび3Eを設け、
複数の冷温水機制御盤4と通信手段6を介して通信し、
集中制御盤5と通信手段7Aを介して通信し、台数制御
盤15が設置されている点が異なる。その他の構成は同
一である。
【0036】以下、本実施例の動作を説明する。まず通
常の冷房/暖房運転を説明する。中央操作盤9は、本実
施例の空調システムを備えた建物の設備全体を統括する
操作盤で中央操作盤9よりシステム起動信号を集中制御
盤5に送ることにより、この空調システムはスタンバイ
状態となり、システムを構成するすべての制御盤及び機
器が動作可能で停止している状態となる。この状態で複
数台あるすべての室内機コントローラのうち最初の1台
の室内機コントローラで、室内機運転スイッチをオンす
ると、室内機コントローラより集中制御盤5に室内機の
最初の1台が運転状態となった信号が伝わり、集中制御
盤5から台数制御盤15に冷温水機起動信号が送られ
る。台数制御盤15にて、その内蔵する運転冷温水機選
定アルゴリズムに従って選定された冷温水機の冷温水機
制御盤4に台数制御盤15から冷温水起動信号が送ら
れ、冷温水機が起動する。起動後冷温水機は、冷温水の
冷温水機出口における温度を検知して自動発停を行う。
【0037】次に吸収式冷温水機が運転している状態
で、複数台の室内機が停止してゆき、最後の1台の室内
機の室内機コントローラの室内機運転スイッチを切る
と、その信号が通信手段8を介して集中制御盤5に伝わ
る。すると、集中制御盤5より台数制御盤15に対して
吸収式冷温水機停止信号が送られ、台数制御盤15から
冷温水機制御盤4に冷温水機停止信号を送り、すべての
吸収式冷温水機は、冷温水の冷温水機出口温度にかかわ
らず停止する。吸収式冷温水機1が停止している状態
で、中央操作盤9より集中制御盤5にシステム停止信号
が伝わるとシステムは停止状態となる。
【0038】冷温水機制御盤4に冷温水機停止信号が伝
わったときの吸収式冷温水機1の動作は既に説明した。
【0039】次に冷房/暖房の運転モードの切換えにつ
いて説明する。図10の実施例において集中制御盤5は
冷暖切換スイッチをもつ。冷暖切換スイッチを冷房から
暖房へもしくは暖房から冷房へ切りかえると、集中制御
盤5より台数制御盤15へ冷暖切換信号が伝わり、台数
制御盤15からすべての冷温水機制御盤4に対し冷暖切
換信号が伝わる。吸収式冷温水機は、この冷暖切換信号
により、電気的手段が自動的に運転モードを冷房から暖
房へもしくは暖房から冷房へ切りかえる機能を有してい
る。集中制御盤5よりワンタッチで冷房/暖房の運転モ
ードを切りかえることができる。なお、冷暖切換信号は
集中制御盤5から冷温水機制御盤4へ伝わると同時に室
内機コントローラ6に伝わり、室内機コントローラ6に
内蔵する室内機制御モードを冷房から暖房もしくは暖房
から冷房に切りかえる。
【0040】バーナ26の制御については既に説明し
た。
【0041】次に、複数台の吸収式冷温水機1のうち、
何台を運転するか、運転台数の決定方法を説明する。各
室内機が運転状態か停止状態かは、室内機コントローラ
より集中制御盤5へ伝えられる。集中制御盤5では、予
め登録された各室内機の熱交換容量と運転している室内
機の台数から室内機の負荷率Q(%)を積算する。
【0042】集中制御盤5内部に、Qに対応して吸収式
冷温水機の運転台数を決定するアルゴリズムをもち、決
定した台数の信号を台数制御盤15に送る。運転台数信
号を受けた台数制御盤は、その運転台数指令を内部にも
つ。各吸収式冷温水機の運転時間平準化のためのローテ
ーション機能により、運転する吸収式冷温水機を決定
し、各吸収式冷温水機の制御盤に運転停止信号を出す。
【0043】吸収式冷温水機の運転台数が1台のとき、
その1台に対して既に説明したように、室内機の負荷を
考慮に入れて吸収式冷温水機のバーナ26のポジション
を集中制御盤5より制御する。吸収式冷温水機の運転台
数決定アルゴリズムを、台数制御盤の中にもっていても
よい。
【0044】図11は、吸収式冷温水機の運転台数を決
定するアルゴリズムの例である。吸収式冷温水機の台数
に応じて図11のグラフに従って運転台数が決定され
る。なお、室内機負荷率Qが0%のときは、スケジュー
ルタイマーによる予備運転を考慮して吸収式冷温水機の
運転台数は1台とする。
【0045】吸収式冷温水機の運転台数を決定するアル
ゴリズムの他の例を説明する。台数制御盤15は吸収式
冷温水機の入口側の冷温水集合管3Dの温度を検出する
センサーをもっている。
【0046】まず、集中制御盤5にて図11に示すアル
ゴリズムにて吸収式冷温水機の運転台数Nを決定し、台
数制御盤15に対し、集中制御盤5よりN台運転するよ
う指令を出す。台数制御盤15では運転指令台数Nと現
在運転中の吸収式冷温水機の台数N0を比較し、 (1)N=N0のとき、現在の運転状態を継続する。 (2)N>N0のとき、吸収式冷温水機の運転台数をN0
からNに増やす。N台運転に切りかえて一定時間(T0
分) 経過した後、室内機負荷率によらず、冷温水機の
入口側の冷温水集合管の冷温水温度に基いて、他のアル
ゴリズム(開示せず)にて運転台数を決定する。
【0047】(3)N<N0のとき吸収式冷温水機の運
転台数をN0からNに減らす。N台運転に切りかえて一
定時間(T0分)経過した後、室内機負荷率によらず、
吸収式冷温水機の入口側の冷温水集合管の冷温水温度に
基いて他のアルゴリズム(開示せず)にて運転台数を決
定する。
【0048】(4)運転台数をN0台からN台に切りか
えてT0分以内に同じ台数の運転指令が集中制御盤5か
ら来た場合、運転台数切換後の時間をカウントするタイ
マーをクリヤーせず、そのままカウントを継続する。
【0049】なお、吸収式冷温水機の冷温水集合管の温
度を検出するセンサーは、吸収式冷温水機の出口側の冷
温水集合管3Eに設けてもよい。以上説明した室内機負
荷率を考慮して吸収式冷温水機の運転台数を決定するこ
とにより、室内機の負荷の増大や減少を直接反映して吸
収式冷温水機の運転台数を決定するので、吸収式冷温水
機の冷温水出口温度の変動幅を小さくし、室内の空調の
快適性を達成するとともに、吸収式冷温水機の省エネル
ギーを図ることができる。
【0050】次に除湿運転について説明する。集中制御
盤5は、集中制御盤5を設置した室内にある温湿度セン
サ11より通信手段14を介して、室内の温度及び湿度
の信号を受取り、室内の相対湿度RHを算出する。な
お、温湿度センサ11は集中制御盤5の内部に設置され
ていてもよい。また集中制御盤5は空調する室内に設置
されている。冷房運転モードのとき室内の相対湿度RH
が予め設定された値RH1よりも大きくなると、集中制
御盤5は、台数制御盤15を経由して冷温水機制御盤に
対し冷温水の吸収式冷温水機の出口における設定温度を
通常の冷房運転よりも低く、例えば図6においてt1=
7℃、t2=9℃の場合、t1を5℃、t2を7℃に変更
する指令を出す。同時に集中制御盤5は室内機コントロ
ーラ6に対して室内機ファン2Aの回転数を低回転数に
する指令を出す。これによって室内機で冷却される空気
の温度が下がり空気中の水分が室内機内部の熱交換コイ
ル2B表面に結露して取除かれ、室内が除湿されること
により、室内の快適性を提供できる利点がある。相対湿
度RHが予め設定された値RH2(RH1≧RH2)より
も低くなると、集中制御盤5は台数制御盤15を経由し
て冷温水機制御盤4に対し前記の指令を解除する。
【0051】また、集中制御盤5は手動除湿スイッチを
もっている。手動除湿スイッチオンのとき、集中制御盤
5は温湿度センサ11の信号に基いて前記の除湿の指令
または除湿解除の指令を自動的に出す。手動除湿スイッ
チオフのとき、集中制御盤5は温湿度センサ11の信号
に拘らず除湿の指令を出さない。除湿運転中に手動除湿
スイッチをオフにすると、集中制御盤5は除湿の指令を
解除する。温湿度センサ11を持たない場合、集中制御
盤5の温湿度センサ11からの信号を受信する回路を短
絡すると、集中制御盤5は手動除湿スイッチオンで除湿
の指令を出し、手動除湿スイッチオフで除湿の指令を解
除する。
【0052】なお、温湿度センサ11を空調する室内に
設置して室内の温度や湿度を感知する代わりに、屋外も
しくは建物の空調設備の外気導入口や外気導入ダクトの
途中等に設置して、外気の温度や湿度を感知するように
構成してもよい。このとき、集中制御盤5は空調する室
内の温度や湿度に拘らず除湿運転の指令をだす。外気の
温度や湿度が前記の除湿運転の条件になっていても、室
内のユーザが除湿運転を必要としないとき、ユーザが室
内機コントローラ6を操作して、室内機ファン2Aの回
転数を低回転数から中回転数もしくは高回転数に変更す
るか、室温の設定値を予め定めた値よりも低くすると、
集中制御盤5はその操作を室内機コントローラ6からの
信号により検知し、除湿の指令を解除する。また、除湿
運転は前記の手動除湿スイッチをオフにすることによっ
ても解除できる。
【0053】次に、外気温度に応じて吸収式冷温水機の
冷温水出口温度設定を変更する動作について説明する。
集中制御盤5は、別に設置された外気温度センサ10よ
り外気温度の信号を、通信手段13を介して受ける。冷
房運転モードのとき外気温度Tが予め設定された温度T
1 よりも低くなると、集中制御盤5は台数制御盤15を
経由して冷温水機制御盤4に対し、吸収式冷温水機の冷
温水出口温度設定のパターンを図6に示した「強」
「中」「弱」の別に応じて「強」から「中」へ、「中」
から「弱」へ、「弱」は「弱」のままに変更する指令を
出す。尚、冷温水出口温度設定のパターンはあらかじ
め、集中制御盤5のもつ手動スイッチにて選択し、集中
制御盤5より台数制御盤15を経由して冷温水制御盤に
初期の設定指令が出される。
【0054】外気温度Tが予め設定された温度T2(T2
≧T1) よりも高くなると、集中制御盤5は台数制御盤
15を経由して冷温水機制御盤4に対し、冷温水出口温
度設定を復帰するよう指令を出す。これにより、冷房運
転で外気温度が低いときには自動的に冷温水の設定温度
が上がり、吸収式冷温水機の省エネルギーを図ることが
できる。
【0055】次に集中制御盤5のシステム全体の運転管
理機能について説明する。集中制御盤5は室内機コント
ローラ6より通信手段8を介して、個々の室内機の運転
・停止・故障状態を示す信号を受け、それを集中制御盤
5の表示部に表示する。また、集中制御盤5はすべての
冷温水機制御盤4より、吸収式冷温水機の運転・停止・
故障状態および故障内容を示す信号をまず台数制御盤1
5に集めたのち通信手段7Aを介して受け、それを集中
制御盤5の表示部に表示する。さらに、集中制御盤5
は、台数制御盤15経由で冷温水機制御盤4と各室内機
コントローラ6に手動にて運転・停止信号を出す手動運
転機能をもつ。集中制御盤5は各室内機コントローラ6
および台数制御盤15に予め設定したスケジュールで吸
収式冷温水機ならびに各室内機の運転停止指令を送るた
めのスケジュールタイマーをも有する。
【0056】以上の機能により、集中制御盤5によって
室内機および吸収式冷温水機を含めた空調システム全体
の運転を管理することができ、管理効率の向上が達成さ
れる。
【0057】次に、図3および図10に示すシステムで
用いる冷温水機について説明する。図1は吸収式冷温水
機の本体シェル断面図である。1つシェルの中に並列配
置された蒸発器21と吸収器22、および独立して蒸発
器21、吸収器22と並列に配置された高温再生器25
に対し、凝縮器23および低温再生器24を並列に蒸発
器21、吸収器22の上部に配置する。これにより、高
温再生器25で発生した冷媒蒸気が低温再生器24内で
溶液を加熱して、冷媒蒸気を発生させ、濃縮された溶液
が低温再生器24から下方へ戻る。濃縮された溶液は、
高温再生器25から戻ってくる濃溶液と合流する。合流
液は、エゼクタ44により吸収液のスプレーツリー41
へと押し上げられる際、低温再生器24内の溶液の位置
ヘッドが大きくなり、溶液が戻りやすくなる。したがっ
て、負荷が少いときにおこりやすい溶液の循環不良を防
止できる。
【0058】また、蒸発器21と凝縮器23および吸収
器22と低温再生器24をシェル内にて仕切る壁を形成
している仕切板45は、それ自体がへの字形に折り曲げ
られて、凝縮器23と低温再生器24を仕切る壁も兼ね
ている。低温再生器24内は、高温再生器25で発生さ
れた蒸気により熱せられて、過熱状態となっている。凝
縮器23との間を仕切る壁が1枚板の場合、この壁も過
度に熱せられて、凝縮器の伝熱管部40で冷却されて凝
縮した冷媒液が、この壁にふれて再度蒸発し凝縮器の冷
却効果を阻害する。本発明の構造では、への字形に曲げ
ることによって板と板の間に空間をもたせ、断熱壁とす
ることにより、その問題を解決し、かつ蒸発器21と凝
縮器23および吸収器22と低温再生器24を仕切る板
材と兼用させて、部品点数を減らしている。
【0059】図12は、本発明の吸収式冷温水機の他の
実施例である。図に示す実施例は、図4の実施例と気泡
ポンプの構成が異なっている。一般に、気泡ポンプは図
4に示すように、暖房時に再生器で発生した冷媒蒸気が
凝縮器から蒸発器に流入する通路であるUシール管36
と、蒸発器に流入した冷媒蒸気が蒸発器で凝縮し冷媒液
となり、蒸発器の底部にたまった冷媒液を冷媒蒸気の流
体力により、冷媒蒸気に随伴して吸収器へと移送する気
泡ポンプリフト主管29、Uシール管36と気泡ポンプ
リフト主管29の間の分岐管、気泡ポンプが冷媒液を吸
い込むための気泡ポンプ吸込配管48とを備えている。
これに対し、図12に示す実施例では、冷媒液を冷媒蒸
気に随伴して吸収器へと移送する作用をUシール管36
に行わせ、Uシール管36と気泡ポンプリフト主管29
を兼用とすることにより、配管系統の簡素化と低コスト
化を実現できる。
【0060】次に、本実施例の吸収式冷温水機の冷房運
転時にバーナを着火させるときの制御について説明す
る。前述したように、例えば冷温水出口温度設定が
「強」のとき、冷水出口温度t1でバーナはオフとな
り、冷水出口温度t2でバーナは着火動作に入る。バー
ナをオンとするか、オフとするかの制御は、吸収式冷温
水機の持つ冷水出口温度検出手段により検出された冷水
出口温度によりオンオフする冷水出口サーモスイッチに
よって行われる。
【0061】図13に示すように、バーナが消火(燃焼
していない)の状態で、冷水出口温度が上昇し温度t2
に達すると、冷水出口サーモスイッチはオンとなりバー
ナは着火動作に入り、冷水出口サーモスイッチはオンか
ら時間T0の間プリパージした後、着火する。冷却水ポ
ンプ、冷媒ポンプおよび溶液ポンプは冷水出口サーモス
イッチがオフしてバーナが消火された後も一定時間は稀
釈運転され、その後停止する。稀釈運転が完了した後
に、冷水出口サーモスイッチがオンしてバーナがプリパ
ージを開始すると、同時に冷却水ポンプ、冷媒ポンプお
よび溶液ポンプが起動される。稀釈運転が完了する前に
冷水出口サーモスイッチがオンしてバーナがプリパージ
を開始すると、冷却水ポンプ、冷媒ポンプおよび溶液ポ
ンプは引続き運転される。
【0062】冷水出口サーモスイッチの設定値は、冷水
出口サーモスイッチがオンしてから時間T1(T1>T
0)経過後、時間T2の間、高い温度へシフトし、冷水出
口温度t2にてオフ、冷水出口温度t3にてオンとなる。
時間T2が経過した後、冷水出口サーモスイッチの設定
値は元に戻る。少なくとも冷水出口サーモスイッチがオ
ンしてバーナがプリパージを開始すると冷却水ポンプ、
冷媒ポンプおよび溶液ポンプは運転されるので、その時
点までの吸収式冷温水機の運転状態によって定まる吸収
器の溶液の濃度に応じて、バーナが着火していなくとも
吸収式冷温水機に冷却能力が発生する。
【0063】吸収式冷温水機の負荷が大きい時、この冷
却能力では一旦上昇した冷水温度を、再び温度t2 まで
下げるには至らないため、図13に示すように、バーナ
は冷水出口サーモスイッチの設定値を時間T2 の間、高
い温度へシフトすることに拘らず、冷水出口温度に応じ
て冷水出口温度t1 と冷水出口温度t2 の間で、着火
(燃焼している状態)と消火(燃焼していない状態)を
繰り返す。
【0064】吸収式冷温水機の負荷が小さい時、バーナ
がプリパージを開始して、冷却水ポンプ、冷媒ポンプお
よび溶液ポンプが運転され吸収式冷温水機に冷却能力が
発生すると、図14に示すように、一旦温度 t2以上に
上昇した冷水温度が、経過時間(T1+T2)の間に温度
t2 以下に低下する。時間T1 が経過すると、時間T2
の間、冷水出口サーモスイッチの設定値がシフトし、冷
水出口温度t2 にてオフ、冷水出口温度t3 にてオンと
なるので、冷水出口サーモスイッチがオフとなり一旦着
火したバーナはすぐに消火となる。バーナが消火となっ
ても冷却水ポンプ、冷媒ポンプおよび溶液ポンプは一定
時間稀釈運転を行い吸収器の溶液の濃度に応じた冷却能
力が吸収式冷温水機に発生し、冷水を冷却する。
【0065】冷水出口温度が再び上昇すると、同様の動
作を繰り返す。バーナが着火しない状態で冷却水ポン
プ、冷媒ポンプおよび溶液ポンプを運転していると、や
がて吸収器の溶液の濃度が薄くなり、冷却能力が発生し
なくなり、冷水出口サーモスイッチの設定値をシフトし
ても冷水出口サーモスイッチはオフとならず、バーナは
着火を継続する。
【0066】このように、本発明の、バーナ着火動作を
行うときの制御によれば、冷房時に、負荷が少ないと
き、吸収器の溶液の濃度として蓄えられた吸収式冷温水
機の残留冷却能力を活用して、その残留冷却能力を使い
きるまでは殆どバーナを燃焼させることなく冷房運転を
行うことができるので省エネルギーとなる。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、吸収式冷温水機におい
て蒸発器と吸収器を並列配置し、この蒸発器と吸収器の
上側に凝縮器と低温再生器を配置し、さらに高温再生器
を蒸発器及び吸収器に並列配置したので、負荷が少いと
きにおこりやすい溶液の循環不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収式冷温水機の一実施例のシェル断
面図である。
【図2】本発明に係るシステム全体の概略構成図であ
る。
【図3】本発明に係るシステムの一実施例を示す図であ
る。
【図4】本発明の吸収式冷温水機の一実施例を示す図で
ある。
【図5】バーナポジションの説明図である。
【図6】バーナの制御の説明図である(冷房)。
【図7】バーナの制御の説明図である(暖房)。
【図8】バーナの制御の説明図である(冷房)。
【図9】バーナの制御の説明図である(暖房)。
【図10】本発明に係るシステムの他の実施例を示す図
である。
【図11】吸収式冷温水機の運転台数を決定するアルゴ
リズムの説明図である。
【図12】本発明の吸収式冷温水機の他の実施例を示す
図である。
【図13】冷温水機のバーナ着火動作時の制御の説明図
である(負荷大)。
【図14】冷温水機のバーナ着火動作時の制御の説明図
である(負荷小)。
【符号の説明】
1…吸収式冷温水機、2…室内機、2A…ファン、2B
…熱交換コイル、2C…電動弁、3…冷温水配管、3A
…主管路、3B…副管路、3C…分岐管、3D…冷温水
集合管、3E…冷温水集合管、4…冷温水機制御盤、5
…集中制御盤、6…室内機コントローラー、7…通信手
段、7A…通信手段、8…通信手段、9…中央操作盤、
10…外気温度センサ、11…温湿度センサ、12…通
信手段、13…通信手段、14…通信手段、15…台数
制御盤、16…通信手段、17…冷温水バイパス弁、2
1…蒸発器、22…吸収器、23…凝縮器、24…低温
再生器、25…高温再生器、26…バーナ、27…冷媒
ポンプ、28…溶液ポンプ、29…気泡ポンプリフト主
管、30…冷媒ブロー弁、31…冷媒タンク、32…冷
媒ブロー配管、33…セパレータ、34…低温溶液熱
交、35…高温溶液熱交、36…Uシール管、37…蒸
発器伝熱管部、38…吸収器伝熱管部、39…低温再生
器伝熱管部、40…凝縮器伝熱管部、41…吸収器スプ
レーツリー、42…蒸発器スプレーツリー、43…冷媒
液もどし管、44…エゼクター、45…仕切板、46…
フロート弁、47…冷媒ポンプ吐出配管、48…気泡ポ
ンプ吸込配管、101…空気調和機遠方運転操作盤、1
02…遠方操作盤、103…AHU運転スイッチ、10
4…冷温風ダクト、105…冷温水主幹配管、106…
冷温水枝管、AHU…空気調和機、FC…ファンコイル
ユニット、CT…冷却塔。
フロントページの続き (72)発明者 相沢 道彦 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所 土浦工場内 (72)発明者 大内 富久 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−170665(JP,A) 特開 平4−139359(JP,A) 特開 昭49−116643(JP,A) 特開 平5−215431(JP,A) 特公 昭55−30187(JP,B2) 特公 平4−29951(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 303 F25B 15/00 306 F24F 11/02 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒で希釈された希溶液を再生器で加熱し
    て冷媒蒸気を発生させ、冷房時には冷媒蒸気を冷却手段
    により冷却凝縮させたのち蒸発器で蒸発させることによ
    り冷温水を冷却し、暖房時には前記蒸発器で冷媒蒸気に
    より冷温水を加熱して温水とし、前記蒸発器で冷温水を
    冷却または加熱したのちの冷媒を冷媒蒸気発生時に生じ
    た濃溶液に吸収器で吸収または混合させて希溶液とした
    のち前記再生器へ戻す吸収式冷温水機において、前記再
    生器は低温再生器と高温再生器を有し、前記蒸発器と前
    記吸収器を並列配置し、この蒸発器と吸収器の上側に前
    記凝縮器と前記低温再生器を配置し、さらに前記高温再
    生器を前記蒸発器及び前記吸収器に並列配置し、前記再
    生器は加熱手段としてバーナを有し、このバーナは暖房
    H1、冷房H2、低Lo及び停止OFFの4つの加熱量切
    換が可能であり、暖房時は、この吸収冷温水機に接続さ
    れる室内機の利用状況から求められた室内機負荷率に応
    じて、バーナの加熱量をH2、Lo、OFF(停止) の
    3段階に切り替え、冷房時は室内機負荷率に応じて、バ
    ーナの加熱量をH1、Lo、OFF(停止)の3段階に
    切り替えられることを特徴とする吸収式冷温水機。
  2. 【請求項2】下部にある前記蒸発器及び前記吸収器と、
    上部にある前記凝縮器及び前記低温再生器との間を仕切
    る仕切る部材を設け、この仕切り部材を前記凝縮器と前
    記低温再生器間に突出させてこれら凝縮器と低温再生器
    とを仕切り、この突出部により前記凝縮器と前記低温再
    生器間に断熱空間を形成したことを特徴とする請求項1
    に記載の吸収式冷温水機。
  3. 【請求項3】冷房運転時の冷水出口温度を検出する冷水
    温度検出手段と、この冷水温度検出手段が検出した冷水
    出口温度に応じて作動するサーモスイッチとを設け、検
    出した冷水温度が上昇してこのサーモスイッチがオンと
    なってから予め定めた時間経過後に、所定時間だけ前記
    サーモスイッチの設定値をそれまでの設定値より高く
    し、この所定時間経過後は元の設定値に戻すように前記
    サーモスイッチを制御する制御手段を設けることによ
    り、前記バーナの着火及び消火を制御することを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の吸収式冷温水機。
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