JP3208980B2 - アクティブマトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス型液晶表示装置

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JP3208980B2
JP3208980B2 JP4681194A JP4681194A JP3208980B2 JP 3208980 B2 JP3208980 B2 JP 3208980B2 JP 4681194 A JP4681194 A JP 4681194A JP 4681194 A JP4681194 A JP 4681194A JP 3208980 B2 JP3208980 B2 JP 3208980B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低コスト化および表示
むら低減可能なアクティブマトリクス型液晶表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアクティブマトリクス型液晶表示
装置は、液晶層を駆動する電極としては2枚の基板界面
上に形成し相対向させた透明電極を用いている。これ
は、液晶に印加する電界の方向を基板界面にほぼ垂直な
方向とするツイステッドネマチック表示方式(縦電界方
式と呼ぶ)を採用している。一方、液晶に印加する電界
の方向を基板界面にほぼ平行な方向とする方式(横電界
方式と呼ぶ)として、櫛歯電極対を用いた方式が、例え
ば特開昭56−91277号,特開平1−120528号により提案さ
れている。しかし、未だアクティブマトリクス型液晶表
示装置としては実用化されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の縦電界方式を用
いたアクティブマトリクス型液晶表示装置では、低コス
ト化を困難にする要素が多数存在して、歩留まりを低下
させる問題がある。その一つに、配向膜の表面状態の微
妙な変動により液晶分子と界面とのなす角が微妙に変動
して、液晶の応答の違いで明るさが変化し表示むらが発
生する。例えば、これまでのアクティブマトリクス型液
晶表示装置では、配向制御層の配向膜のプレチルト角が
低いと画素端部の配線等の存在により段差が生じ、その
部分のコントラスト比の低下でエッジドメインが発生す
る。また、プレチルト角が高いためプレチルト角の安定
性が劣り輝度むらが発生する。そのため、これまでのア
クティブマトリクス型液晶表示装置では、エッジドメイ
ンの発生と輝度むらの両者を両立して低減させるため、
プレチルト角の高いポリイミド配向膜でハードラビング
処理を行ってプレチルト角をより安定化させる手法で輝
度むら低減を図ってきた。しかし、高プレチルト角とプ
レチルト角安定性を両立させることと、ハードラビング
処理を行うことによりラビングによる静電気のスジ状む
らおよび薄膜トランジスタを損傷しやすいこと、アクテ
ィブマトリクスの微細な電気回路素子の駆動に必要な電
圧保持率特性の低下で白点状の表示むらが発生する問題
もある。また、液晶材料の点でもセル内での高い電圧保
持率を維持するのに液晶の比抵抗が1013オームセンチ
メータ以上と極めて高い純度を有する液晶を確保する必
要があり、配向膜,液晶は極めてプロセスマージンの狭
い条件下で限定された材料の使用により、種々の表示む
らが発生して歩留まりを低下し、低コスト化を困難にす
る課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは前
記課題を解決すべく鋭意検討した結果、第1および第2
の基板間に配向制御層および液晶組成物が挟持され、第
1の基板には、マトリクス状に配置された複数の走査電
極と信号電極とで複数の画素部が構成されており、前記
画素部には、スイッチング素子が設けられているアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置において、前記スイッチ
ング素子には画素電極が接続され、前記画素電極と、前
記画素電極に対向して形成された共通電極により、液晶
組成物層の液晶分子の長軸方向が基板面とほぼ平行に保
ちながら動作するように構成され、前記配向制御層の配
向膜、ガラス転移温度が150〜280℃の有機高分
子で形成されているアクティブマトリクス型液晶表示装
置とすることにより、前記課題が解決できることを見出
し本発明に至った。
【0005】まず、本発明の横電界型液晶表示素子の動
作を示す側断面を図1(a),(b)正面図を図1
(c),(d)に示す。図1では簡略化するためアクティ
ブマトリクス型液晶表示素子を省略して記載する。ま
た、実際にはストライプ状の電極を構成して複数の画素
を形成するが、ここでは一画素の部分のみを示す。電圧
無印加時のセル断面図を図1(a)、その時の正面図を
図1(c)に示す。透明な一対の基板の内側に線状の
ース電極3及びコモン電極4が形成され、その上に配向
17が塗布及び配向処理されている。その間には液晶
材料が挟持されている。棒状の液晶分子5は、電界無印
加時にはストライプ状のソース電極の長手方向に対して
45〜90度の角度を持つように配向されている。上下
界面状での液晶分子配向方向が平行である場合を例に説
明する。即ち、電界7を印加すると図1(b),(d)
に示したように電界方向に液晶分子がその向きを変え
る。偏光板2を偏光板透過軸8に配置することで電界印
加によって光透過率を変えることが可能となる。このよ
うに、本発明によれば透明電極がなくてもコントラスト
を与える表示が可能となる。
【0006】本発明のガラス転移温度が150〜280
℃の有機高分子の配向膜は、ポリイミド,ポリアミック
酸−イミド,ポリイミドシロキサン,ポリアミドイミ
ド,ポリアミドなどが特に好ましく、ガラス転移温度が
低い配向膜の使用により低温焼成及びソフトラビング化
が可能となり、更に高プレチルト角特性の不用によりプ
レチルト角の安定化マージンが拡大され、簡易な横配向
の構成のため薄膜トランジスタの微細な電気回路素子の
駆動でも電圧保持率特性が低下せずマージンが拡大され
ること,フッ素系以外の液晶でも良いこと,配向膜材料
の使用範囲の拡大によりガラス転移温度が低くても良い
ことなどが挙げられる。即ち、本発明の横電界型液晶表
示素子の表示むらを低減させて歩留まりを向上させる化
学構造の検討を重ねた結果、これまで低温焼成でソフト
ラビングを可能にするにはガラス転移温度の低い配向膜
の方が有利なことがわかった。例えば、剛直性の高い化
学構造のポリイミド配向膜では比較的ガラス転移温度が
高くなり、膜も硬いためラビング屑および静電気のスジ
状むらが発生しやすい。一方、屈曲性の高い化学構造の
ポリイミド配向膜では比較的ガラス転移温度が低くな
り、可とう性を有するため低温焼成でソフトラビングを
行っても配向規制力が一定に保たれ、ラビングによる静
電気のスジ状むら,アクティブ素子の損傷むら,電圧保
持率特性の向上による白点状の表示むら,プレチルト角
安定性の向上による輝度むらなどが発生しにくい結果を
得た。この知見を基に、種々の有機高分子を用いて解決
手段の検討を行い、本発明を達成した。
【0007】本発明に用いる有機高分子の化合物は例え
ば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,3′
−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスル
ホン、1,5−ジアミノナフタレン、2、6−ジアミノ
ナフタレン、4,4′−ジアミノターフェニル、1,1
−メタキシリレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘ
キサン、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒド
ラジド、コハク酸ジヒドラジド、3,3′−ジメチル−
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジブ
チル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′
−ジブトキシ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
2,4−ジアミノ−1−オクチルベンゼン、2,4−ジ
アミノ−1−オクチルオキシベンゼン、2,4−ジアミ
ノ−1−メトキシメチレンベンゼン、2,4−ジアミノ
−1−ブトキシメチレンベンゼン、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,6−ジ
アミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10
−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、2,
2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)
フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕ペンタン、2,2−ビス〔4−
(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサン、2,2
−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕オク
タン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕デカン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕トリデカン、2,2−ビス〔4−
(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタデカン、
2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、2,2−ビス〔4−(p−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、2,2−ビス〔4
−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ビフェニル、
2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕シクロヘキサン、2,2−ビス〔4−(p−アミノ
フェノキシ)フェニル〕メチルシクロヘキサン、2,2
−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
ピルシクロヘキサン、ビス〔4−(p−アミノベンゾイ
ルオキシ)安息香酸〕プロパン、ビス〔4−(m−アミ
ノベンゾイルオキシ)安息香酸〕プロパン、ビス〔4−
(p−アミノベンゾイルオキシ)安息香酸〕ペンタン、
ビス〔4−(p−アミノベンゾイルオキシ)安息香酸〕
オクタン、ビス〔4−(p−アミノベンゾイルオキシ)
安息香酸〕エタン、ビス〔4−(p−アミノベンゾイル
オキシ)安息香酸〕デカン、ビス〔4−(p−アミノベ
ンゾイルオキシ)安息香酸〕シクロヘキサン、ビス〔4
−(p−アミノベンゾイルオキシ)安息香酸〕メチルシ
クロヘキサン、ビス〔4−(p−アミノベンゾイルオキ
シ)安息香酸〕メタン、ビス〔4−(p−アミノベンゾ
イルオキシ)安息香酸〕ブタン、ビス〔4−(m−アミ
ノベンゾイルオキシ)安息香酸〕ブタン、ビス〔4−
(p−アミノメチルベンゾイルオキシ)安息香酸〕プロパ
ン、ビス〔4−(p−アミノエチルベンゾイルオキシ)
安息香酸〕プロパン、ビス〔4−(p−アミノベンゾイ
ルオキシ)安息香酸〕オクタデカン、ビス〔4−(p−
アミノベンゾイルオキシ)安息香酸〕ヘプタン、ビス
(p−アミノベンゾイルオキシ)プロパン、ビス(p−
アミノベンゾイルオキシ)メタン、ビス(p−アミノベ
ンゾイルオキシ)エタン、ビス(p−アミノベンゾイル
オキシ)ブタン、ビス(p−アミノベンゾイルオキシ)
ペンタン、ビス(p−アミノベンゾイルオキシ)ヘキサ
ン、ビス(p−アミノベンゾイルオキシ)ヘプタン、ビ
ス(p−アミノベンゾイルオキシ)オクタン、ビス(p
−アミノベンゾイルオキシ)ノナン、ビス(p−アミノ
ベンゾイルオキシ)デカン、ビス(p−アミノベンゾイ
ルオキシ)ドデカン、ビス(p−アミノベンゾイルオキ
シ)ドデカン、ビス(p−アミノベンゾイルオキシ)テ
トラデカン、ビス(p−アミノベンゾイルオキシ)オク
タデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス〔4−(2−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメチルフェニル〕ヘキサフルオロプロ
パン、p−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチル
フェノキシ)ベンゼン、4,4′−ビス(4−アミノ−
2−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,
4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、ジアミノシロキサンなど
が挙げられる。
【0008】一方、テトラカルボン酸二無水物及びジカ
ルボン酸、ジカルボン酸クロライドは例えば、ピロメリ
ット酸二無水物、メチルピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルメタン
テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,
4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6、7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,3′,4,4′−ジフェニルプロパンテトラ
カルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカル
ボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン
テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,
4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕オクチルテト
ラカルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕プロパンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4
−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル〕トリデカ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス〔4−
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕トリデ
カンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラ
カルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二
無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸クロライド、4,4′ジフェニルエーテルジ
カルボン酸、4,4′ジフェニルエーテルジカルボン酸
クロライド、4,4′ジフェニルメタンジカルボン酸、
4,4′ジフェニルメタンジカルボン酸クロライド、イ
ソフタル酸、イソフタル酸クロライド、アジピン酸、ア
ジピン酸クロライド、ステアリン酸、ステアリン酸クロ
ライドなどが挙げられる。
【0009】また、溶剤については例えば極性を有する
N−メチル−2−ピロリドン,ジメチルホルムアミド,
ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキサイド,スル
フォラン,ブチルラクトン,クレゾール,フェノール,
シクロヘキサノン,ジオキサン,テトラヒドロフラン,
ブチルセルソルブ,ブチルセルソルブアセテ−ト,アセ
トフェノンなどを用いることができる。
【0010】更に、有機高分子中に例えばγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン,δ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン,N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシランなどのアミノ系シランカッ
プリング剤,エポキシ系シランカップリング剤,チタネ
ートカップリング剤,アルミニウムアルコレ−ト,アル
ミニウムキレ−ト、ジルコニウムキレ−トなどの表面処
理剤を混合もしくは反応することもできる。配向膜の形
成は一般的なスピンコート,印刷,刷毛塗り、スプレ−
法などによって行うことができる。なお、上記の有機高
分子以外にポリエーテル,ポリエステル,ポリカ−ボネ
ート,ポリウレタン,ポリスルホンなども使用可能であ
る。
【0011】本発明は、第1および第2の基板間に配向
制御層および液晶組成物が挟持され、第1の基板には、
マトリクス状に配置された複数の走査電極と信号電極と
で複数の画素部が構成されており、前記画素部には、ス
イッチング素子が設けられているアクティブマトリクス
型液晶表示装置において、前記スイッチング素子には画
素電極が接続され、前記画素電極と、前記画素電極に
向して形成された共通電極により、液晶組成物層の液晶
分子の長軸方向が基板面とほぼ平行に保ちながら動作す
るように構成され、前記配向制御層の配向膜、ガラス
転移温度が150〜280℃の有機高分子で形成されて
いるアクティブマトリクス型液晶表示装置とすることに
より、低温焼成でソフトラビングが可能となり、プレチ
ルト角の安定化マージンの拡大、電圧保持率マージンの
拡大、液晶材料及び配向膜材料の使用範囲拡大により横
電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示素子の表示
むらが低減し、歩留まりを大幅に向上することが可能と
なった。即ち、有機高分子の化学構造と表示むらの関係
について、ガラス転移温度と分子の剛直性、屈曲性から
低温焼成とソフトラビングの可能性を検討した結果、こ
れまでのように300℃以上のガラス転移温度を持つ配
向膜よりもガラス転移温度が低い配向膜の方が可とう性
を有し配向規制力も均一化されやすく、ラビングによる
静電気のスジ状むら、アクティブ素子の損傷むらおよび
電圧保持率特性による白点状の自しみ表示むら、プレチ
ルト角安定性による輝度むらなどが発生しにくいことが
明らかになり、本発明を達成したものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0013】(実施例1) 図2は本発明の実施例の単位画素の平面図である。図3
は図2の断面図を示す。研磨したガラス基板1上にAl
よりなる走査信号電極12を形成し、前記走査信号電極
の表面はアルミナの陽極酸化膜14で被覆した。走査信
号電極12を覆うようにゲート絶縁(ゲートSiN)膜
15を形成、その上に非晶質Si(a−Si)膜19を
形成し、このa−Si膜19上にn型a−Si膜20、
ソース電極及び映像信号電極10を形成した。さら
に、前記ソース電極及び映像信号電極10と同層にコ
モン電極4を付設した。ソース電極3及び映像信号電極
10の構造としては図に示すように、いずれもストラ
イプ状のコモン電極4と平行で、走査信号電極12と交
差するような構造とし、一方の基板上に薄膜トランジス
タ及び金属電極群が形成された。これらによって、一方
の基板上のソース電極3コモン電極4間で電界がかか
り、かつその方向が基板界面にほぼ平行となるようにし
た。基板上の電極はいずれもAlからなるが、電気抵抗
の低い金属性のものであれば特に材料の制約はなく、ク
ロム、銅等でもよい。ここで、前記映像信号電極10
前記ソース電極、前記コモン電極4及びTFTのチャ
ンネル領域はSiN保護膜16で被覆した。更に、配
17として2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン0.5 モル%、1,7−ジア
ミノヘプタン0.5モル% 、ピロメリット酸二無水物
0.5 モル%、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
0.5 モル%をN−メチル−2−ピロリドン中で5℃で
8時間重合してワニスを得た。このワニスを6%濃度に
希釈してγ−アミノプロピルトリエトキシシランを固形
分で0.3 重量%添加後、印刷形成して200℃/1h
熱処理を行い約800Åのポリイミド膜を形成した。
【0014】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチは横方向
(コモン電極間)は80μm、縦方向(ゲート電極間)
は240μmである。コモン電極の幅は12μmで隣接
するコモン電極の間隔の68μmよりも狭くし、高い開
口率を確保した。また薄膜トランジスタを有する基板に
相対向する基板上にストライプ上のR,G,B3色のカ
ラ−フィルタを備えた。カラ−フィルタの上には表面を
平坦化する透明樹脂を積層した。透明樹脂の材料として
はエポキシ樹脂を用いて、透明樹脂上に上記のポリイミ
ド膜を用いて、透明樹脂上に上記のポリイミド膜をソフ
トラビング(切り込み量が0.25mm、ラビング密度が
0.7 )して形成した。パネルには駆動LSIが接続さ
れている。両基板間には誘電率異方性が4.5、複屈折
Δnが0.072(589nm、20℃)のフッ素系を
主体としたネマチック液晶組成物を挟んだ。一方、上下
界面上の延伸方向は互いにほぼ平行で、且つ印加電界方
向とのなす角度を85度とした。ギャップdは球形のポ
リマビ−ズを基板間に分散して挟持し、液晶封入状態で
4.5μmとした。Δndは0.324μmである。2枚
の偏向板(日東電工社製G1220DU)でパネルを挟
み、一方の偏光板の偏光透過軸をラビング方向にほぼ平
行、即ち85度とし、他方をそれに直交としてノ−マリ
クロ−ズ特性とした。その結果、上記の配向制御膜に用
いたポリイミドのガラス転移温度は280℃、プレチル
ト角が2.5度、プレチルト角の面内安定性が±0.06
度、電圧保持率特性が96%で静電気によるスジ状む
ら、白点状の白しみむら、輝度むらが発生しない液晶表
示装置を得た。 (実施例2) 実施例1の構成と同様にガラス基板上に形成したAl
走査信号電極にAlの陽極酸化膜であるアルミナ膜を被
覆し、ゲ−ト窒化Si膜とa−Si膜の形成、a−Si
膜上にn型a−Si膜、ソ−ス電極及び映像信号電極も
形成する。いずれもストライプ状のコモン電極と平行
で、走査信号電極と交差するような構造として一方の基
板上に薄膜トランジスタおよび金属電極群を形成した。
これらによって、一方の基板上のソ−ス電極とコモン電
極間で電界がかかり、且つその方向が基板界面にほぼ平
行になるようにした。基板上の電極はいずれもAlから
なる。ここで、映像信号電極、ソース電極、コモン電極
およびTFTのチャンネル領域はSiN保護膜で被覆
後、配向制御膜に4,4′−ジアミノジフェニルメタン
0.7モル%、ビス−(p−アミノベンゾイルオキシ)
ドデカン0.3モル%と3,3′,4,4′−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物0.5 モル%、ブタンテト
ラカルボン酸二無水物0.5 モル%をジメチルアセトア
ミド中で10℃で7時間重合してワニスを得た。このワ
ニスを7%濃度に希釈してγーアミノプロピルトリエト
キシシランを固形分で0.2 重量%添加後、印刷形成し
て160℃/1hの熱処理を行い、約700Åのポリア
ミック酸ーイミド膜を形成した。
【0015】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチのコモン
電極間は80μm、ゲ−ト電極間は240μmである。
コモン電極の幅は12μmで隣接するコモン電極の間隔
の68μmよりも狭くし、高い開口率を確保した。また
薄膜トランジスタを有する基板に相対向する基板上にス
トライプ状のR、G、B3色のカラ−フィルタを備え
た。カラ−フィルタ上には表面を平坦化するエポキシ樹
脂を積層しその上に上記で用いたポリアミック酸−イミ
ド膜をソフトラビング(切り込み量が0.3mm、ラビン
グ密度が1.0)して形成した。両基板間には誘電率異
方性が4.5、複屈折Δnが0.072(589nm、20
℃)のフッ素系を主体としたネマチック液晶組成物を挾
んだ。一方、上下界面上の延伸方向は互いにほぼ平行
で、且つ印加電界方向とのなす角度を85度とした。ギ
ャップdは球形のポリマビ−ズを基板間に分散して挟持
し、液晶封入状態で4.5μmとした。Δndは0.32
4μmである。2枚の偏光板(日東電工社製G1220
DU)でパネルを挾み、一方の偏光板の偏光透過軸をラ
ビング方向にほぼ平行、即ち85度とし、他方をそれに
直交としてノーマリクロ−ズ特性とした。その結果、上
記の配向制御膜に用いたポリアミック酸−イミドのガラ
ス転移温度は260℃、プレチルト角が2.8 度、プレ
チルト角の面内安定性が±0.08度、電圧保持率特性
が98%で静電気によるスジ状むら、白点状の白しみむ
ら、輝度むらが発生しない液晶表示装置を得た。
【0016】(実施例3) 実施例1の構成と同様にガラス基板上に形成したAl
走査信号電極にAlの陽極酸化膜であるアルミナ膜を被
覆し、ゲ−ト窒化Si膜とa−Si膜の形成、a−Si
膜上にn型a−Si膜、ソ−ス電極及び映像信号電極も
形成する。いずれもストライプ状のコモン電極と平行
で、走査信号電極と交差するような構造として一方の基
板上に薄膜トランジスタおよび金属電極群を形成した。
これらによって、一方の基板上のソ−ス電極とコモン電
極間で電界がかかり、且つその方向が基板界面にほぼ平
行になるようにした。基板上の電極はいずれもAlから
なる。ここで、映像信号電極、ソ−ス電極、コモン電極
およびTFTのチャンネル領域はSiN保護膜で被覆
後、配向制御膜に2,2′−ビス〔4−(p−アミノベ
ンゾイルオキシ)安息香酸〕メチルシクロヘキサン0.
7 モル%、ジアミノシロキサン0.3モル%とシクロヘ
キサンテトラカルボン酸二無水物1.0モル%をN−メ
チル−2−ピロリドンとジメチルアセトアミドの混合溶
液中で15℃で8時間重合してワニスを得た。このワニ
スを8%濃度に希釈してγ−アミノプロピルトリエトキ
シシランを固形分で4重量%添加後、印刷形成して18
0℃/1hの熱処理を行い、約650Åのポリイミド−
シロキサン膜を形成した。
【0017】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチのコモン
電極間は80μm、ゲ−ト電極間は240μmである。
コモン電極の幅は12μmで隣接するコモン電極の間隔
の68μmよりも狭くし、高い開口率を確保した。また
薄膜トランジスタを有する基板に相対向する基板上にス
トライプ状のR、G、B3色のカラ−フィルタを備え
た。カラ−フィルタ上には表面を平坦化するエポキシ樹
脂を積層しその上に上記で用いたポリイミド−シロキサ
ン膜をソフトラビング(切り込み量が0.3mm、ラビ
ング密度が1.2)して形成した。両基板間には誘電率
異方性が4.5、複屈折Δnが0.072(589n
m、20℃)のフッ素系を主体としたネマチック液晶組
成物を挾んだ。一方、上下界面上の延伸方向は互いにほ
ぼ平行で、且つ印加電界方向とのなす角度を85度とし
た。ギャップdは球形のポリマビ−ズを基板間に分散し
て挟持し、液晶封入状態で4.5μmとした。Δndは
0.324μmである。2枚の偏光板(日東電工社製G
1220DU)でパネルを挾み、一方の偏光板の偏光透
過軸をラビング方向にほぼ平行、即ち85度とし、他方
をそれに直交としてノ−マリクロ−ズ特性とした。その
結果、上記の配向制御膜に用いたポリイミド−シロキサ
ンのガラス転移温度は240℃、プレチルト角が2.1
度、プレチルト角の面内安定性が±0.05度、電圧保
持率特性が92%で静電気によるスジ状むら、白点状の
白しみむら、輝度むらが発生しない液晶表示装置を得
た。
【0018】(実施例4) 実施例1の構成と同様にガラス基板上に形成したAl
走査信号電極にAlの陽極酸化膜であるアルミナ膜を被
覆し、ゲ−ト窒化Si膜とa−Si膜の形成、a−Si
膜上にn型a−Si膜、ソース電極及び映像信号電極も
形成する。いずれもストライプ状のコモン電極と平行
で、走査信号電極と交差するような構造として一方の基
板上に薄膜トランジスタおよび金属電極群を形成した。
これらによって、一方の基板上のソ−ス電極とコモン電
極間で電界がかかり、且つその方向が基板界面にほぼ平
行になるようにした。基板上の電極はいずれもAlから
なる。ここで、映像信号電極、ソース電極、コモン電極
およびTFTのチャンネル領域はSiN保護膜で被覆
後、配向制御膜にイソフタル酸ジヒドラジド0.7 モル
%,112−ジアミノドデカン0.3モル%とピロメ
リット酸二無水物0.5モル%、シクロペンタンテトラ
カルボン酸二無水物0.5モル %をN−メチル−2−ピ
ロリドン中で5℃で8時間重合してワニスを得た。この
ワニスを5%濃度に希釈してγ−アミノプロピルトリエ
トキシシランを固形分で0.5 重量%添加後、印刷形成
して200℃/1hの熱処理を行い、約950Åのポリ
アミドイミド膜を形成した。
【0019】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチのコモン
電極間は80μm、ゲ−ト電極間は240μmである。
コモン電極の幅は12μmで隣接するコモン電極の間隔
の68μmよりも狭くし、高い開口率を確保した。また
薄膜トランジスタを有する基板に相対向する基板上にス
トライプ状のR、G、B3色のカラ−フィルタを備え
た。カラ−フィルタ上には表面を平坦化するエポキシ樹
脂を積層しその上に上記で用いたポリアミドイミド膜を
ソフトラビング(切り込み量が0.35mm、ラビング
密度が0.8)して形成した。両基板間には誘電率異方
性が4.5、複屈折Δnが0.072(589nm、2
0℃)のフッ素系を主体としたネマチック液晶組成物を
挾んだ。一方、上下界面上の延伸方向は互いにほぼ平行
で、且つ印加電界方向とのなす角度を85度とした。ギ
ャップdは球形のポリマビ−ズを基板間に分散して挟持
し、液晶封入状態で4.5μmとした。Δndは0.3
24μmである。2枚の偏光板(日東電工社製G122
0DU)でパネルを挾み、一方の偏光板の偏光透過軸を
ラビング方向にほぼ平行、即ち85度とし、他方をそれ
に直交としてノ−マリクロ−ズ特性とした。その結果、
上記の配向制御膜に用いたポリアミドイミドのガラス転
移温度は220℃、プレチルト角が1.8度、プレチル
ト角の面内安定性が±0.04度、電圧保持率特性が9
4%で静電気によるスジ状むら、白点状の白しみむら、
輝度むらが発生しない液晶表示装置を得た。
【0020】(実施例5) 実施例1の構成と同様にガラス基板上に形成したAl
走査信号電極にAlの陽極酸化膜であるアルミナ膜を被
覆し、ゲ−ト窒化Si膜とa−Si膜の形成、a−Si
膜上にn型a−Si膜、ソ−ス電極及び映像信号電極も
形成する。いずれもストライプ状のコモン電極と平行
で、走査信号電極と交差するような構造として一方の基
板上に薄膜トランジスタおよび金属電極群を形成した。
これらによって、一方の基板上のソ−ス電極とコモン電
極間で電界がかかり、且つその方向が基板界面にほぼ平
行になるようにした。基板上の電極はいずれもAlから
なる。ここで、映像信号電極、ソース電極、コモン電極
およびTFTのチャンネル領域はSiN保護膜で被覆
後、配向制御膜に22−ビス〔4−(p−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕メチルシクロヘキサン0.5 モル
%、110−ジアミノデカン0.5モル%とイソフタ
ル酸ジクロライド0.5モル%、シクロヘキサンジクロ
ライド0.5 モル%をジメチルアセトアミド中で5℃で
5時間重合してワニスを得た。このワニスを純水とイソ
プロピルアルコ−ル中の溶液中に添加、真空乾燥後、ジ
メチルホルムアミド7%濃度に希釈してγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランを固形分で0.7 重量%添加
後、印刷形成して150℃/1hの熱処理を行い、約8
00Åのポリアミド膜を形成した。
【0021】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチのコモン
電極間は80μm、ゲ−ト電極間は240μmである。
コモン電極の幅は12μmで隣接するコモン電極の間隔
の68μmよりも狭くし、高い開口率を確保した。また
薄膜トランジスタを有する基板に相対向する基板上にス
トライプ状のR、G、B3色のカラ−フィルタを備え
た。カラ−フィルタ上には表面を平坦化するエポキシ樹
脂を積層しその上に上記で用いたポリアミド膜をソフト
ラビング(切り込み量が0.25mm、ラビング密度が
1.2)して形成した。両基板間には誘電率異方性が
4.5、複屈折Δnが0.072(589nm、20
℃)のフッ素系を主体としたネマチック液晶組成物を挾
んだ。一方、上下界面上の延伸方向は互いにほぼ平行
で、且つ印加電界方向とのなす角度を85度とした。ギ
ャップdは球形のポリマビ−ズを基板間に分散して挟持
し、液晶封入状態で4.5μmとした。Δndは0.3
24μmである。2枚の偏光板(日東電工社製G122
0DU)でパネルを挾み、一方の偏光板の偏光透過軸を
ラビング方向にほぼ平行、即ち85度とし、他方をそれ
に直交としてノ−マリクロ−ズ特性とした。その結果、
上記の配向制御膜に用いたポリアミドのガラス転移温度
は180℃、プレチルト角が1.2度、プレチルト角の
面内安定性が±0.03度、電圧保持率特性が95%で
静電気によるスジ状むら、白点状の白しみむら、輝度む
らが発生しない液晶表示装置を得た。
【0022】(比較例1)従来型の縦電界方式用薄膜ト
ランジスタマトリクス基板上に実施例1と同様の方法で
配向膜を形成した。カラ−フィルタは対向基板上に形成
された透明導電膜の下に形成した。表示方式はツイステ
ッドネマチック方式とした。その結果、プレチルト角不
足のためエッジドメインが発生して光散乱現象が起き、
コントラストが大幅に低下してしまった。
【0023】(比較例2) ガラス基板上に形成したAlの走査信号電極にAlの陽
極酸化膜であるアルミナ膜を被覆し、ゲ−ト窒化Si膜
a−Si膜の形成、a−Si膜上にn型a−Si膜、
ソ−ス電極及び映像信号電極も形成する。いずれもスト
ライプ状のコモン電極と平行で、走査信号電極と交差す
るような構造として一方の基板上に薄膜トランジスタお
よび金属電極群を形成した。これらによって、一方の基
板上のソ−ス電極とコモン電極間で電界がかかり、且つ
その方向が基板界面にほぼ平行になるようにした。基板
上の電極はいずれもAlからなる。ここで、映像信号電
極、ソ−ス電極、コモン電極およびTFTのチャンネル
領域はSiN保護膜で被覆後、配向制御膜に2,2−ビ
ス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
0.5 モル%、2,2−ビス〔4−(p−アミノフェノ
キシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン0.5モル%と
ピロメリット酸二無水物0.5モル%をシクロブタンテ
トラカルボン酸二無水物0.5 モル%をN−メチル−2
−ピロリドン中で5℃で8時間重合してワニスを得た。
このワニスを5%濃度に希釈してγ−アミノプロピルト
リエトキシシランを固形分で0.5 重量%添加後、印刷
形成して200℃/1hの熱処理を行い、約950Åの
ポリアミド膜を形成した。
【0024】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチのコモン
電極間は80μm、ゲ−ト電極間は240μmである。
コモン電極の幅は12μmで隣接するコモン電極の間隔
の68μmよりも狭くし、高い開口率を確保した。また
薄膜トランジスタを有する基板に相対向する基板上にス
トライプ状のR、G、B3色のカラ−フィルタを備え
た。カラ−フィルタ上には表面を平坦化するエポキシ樹
脂を積層しその上に上記で用いたポリイミド膜をハ−ド
ラビング(切り込み量が0.35mm、ラビング密度が
3.0)して形成した。その後、該基板によってパネル
を挾み、一方の偏光板の偏光透過軸をラビング方向にほ
ぼ平行、即ち85度とし、誘電率異方性が4.5、複屈
折Δnが0.072(589nm、20℃)のフッ素系
を主体としたネマチック液晶組成物を挾んだ。ポリマビ
−ズを基板間に分散して挟持し、シ−ル印刷を行い4.
5μmギャツプとした。Δndは0.324μmであ
る。その後、2枚の偏光板(日東電工社製G1220D
U)でパネルを挾み直交としてノ−マリクロ−ズ特性と
した。その結果、上記の配向制御膜に用いたポリイミド
のガラス転移温度は350℃、プレチルト角が4.8
度、プレチルト角の面内安定性が±0.5度、電圧保持
率特性が85%で静電気によるスジ状むら、白点状の白
しみむら、輝度むらが発生した。
【0025】(比較例3) ガラス基板上に形成したAlの走査信号電極にAlの陽
極酸化膜であるアルミナ膜を被覆し、ゲ−ト窒化Si膜
a−Si膜の形成、a−Si膜上にn型a−Si膜、
ソ−ス電極及び映像信号電極も形成する。いずれもスト
ライプ状のコモン電極と平行で、走査信号電極と交差す
るような構造として一方の基板上に薄膜トランジスタお
よび金属電極群を形成した。これらによって、一方の基
板上のソ−ス電極とコモン電極間で電界がかかり、且つ
その方向が基板界面にほぼ平行になるようにした。基板
上の電極はいずれもAlからなる。ここで、映像信号電
極、ソース電極、コモン電極およびTFTのチャンネル
領域はSiN保護膜で被覆後、配向制御膜に2,2−ビ
ス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン0.5モル%、p−フェニレンジアミン
0.5モル%とピロメリット酸二無水物0.5 モル%を
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物0.5 モル%をN−メチル−2−ピロリドン中で5
℃で8時間重合してワニスを得た。このワニスを6%濃
度に希釈してγ−アミノプロピルトリエトキシシランを
固形分で0.5 重量%添加後、印刷形成して200℃/
1hの熱処理を行い、約950Åのポリアミド膜を形成
した。
【0026】もう一方の基板の画素数は40(×3)×
30(n=120、m=30)で、画素ピッチのコモン
電極間は80μm、ゲ−ト電極間は240μmである。
コモン電極の幅は12μmで隣接するコモン電極の間隔
の68μmよりも狭くし、高い開口率を確保した。また
薄膜トランジスタを有する基板に相対向する基板上にス
トライプ状のR、G、B3色のカラ−フィルタを備え
た。カラ−フィルタ上には表面を平坦化するエポキシ樹
脂を積層しその上に上記で用いたポリイミド膜をハ−ド
ラビング(切り込み量が0.45mm、ラビング密度が
3.2)して形成した。その後、該基板によってパネル
を挾み、一方の偏光板の偏光透過軸をラビング方向にほ
ぼ平行、即ち85度とし、誘電率異方性が4.5、複屈
折Δnが0.072(589nm、20℃)のフッ素系
を主体としたネマチック液晶組成物を挾んだ。ポリマビ
−ズを基板間に分散して挟持し、シ−ル印刷を行い4.
5μmギャツプとした。Δndは0.324μmであ
る。その後、2枚の偏光板(日東電工社製G1220D
U)でパネルを挾みノ−マリクロ−ズ特性とした。その
結果、上記の配向制御膜に用いたポリイミドのガラス転
移温度は340℃、プレチルト角が4.5度、プレチル
ト角の面内安定性が±0.6度、電圧保持率特性が74
%で静電気によるスジ状むら、白点状の白しみむら、輝
度むらが発生した。
【0027】
【発明の効果】本発明の平行な電界を印加するアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置に用いた有機配向制御膜
は、低温焼成でソフトラビング化、プレチルト角の変動
低減および電圧保持率特性の向上により、ラビングによ
る静電気のスジ状むら、アクティブ素子の損傷むら、白
点状の表示むら、輝度むらなどの種々表示むらが低減す
る液晶素子が可能となり、最終的には表示品質と製品の
歩留まりを大きく向上し低コスト化を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置における液晶の動作を示
す図
【図2】本発明の液晶表示装置における単位画素の平面
【図3】本発明の液晶表示装置における単位画素の断面
【符号の説明】
1…基板、2…偏光板、3…ソ−ス電極、4…コモン電
、5…液晶分子、6…分子長軸配向方向、7…電界
8…偏光板光軸、9…付加容量、10…映像信号電極
11…遮光層、12…走査信号電極、13…平坦化膜、
14…陽極酸化膜、15…ゲ−ト絶縁膜、16…保護
、17…配向膜、18…カラ−フィルタ−、19…
−Si膜、20…n型a−Si膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒谷 介和 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 大原 周一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−91277(JP,A) 特開 平1−120528(JP,A) 特開 平5−265007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337 G02F 1/136

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1および第2の基板間に配向制御層およ
    び液晶組成物が挟持され、第1の基板には、マトリクス
    状に配置された複数の走査電極と信号電極とで複数の画
    素部が構成されており、前記画素部には、スイッチング
    素子が設けられているアクティブマトリクス型液晶表示
    装置において、 前記スイッチング素子には画素電極が接続され、前記画
    素電極と、前記画素電極に対向して形成された共通電極
    により、液晶組成物層の液晶分子の長軸方向が基板面と
    ほぼ平行に保ちながら動作するように構成され、 前記配向制御層の配向膜、ガラス転移温度が150〜
    280℃の有機高分子で形成されていることを特徴とす
    るアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記配向制御層の配向膜が、0.1μm 以
    下の一層の膜厚で形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記配向制御層の配向膜が、ポリイミドで
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアク
    ティブマトリクス型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記配向制御層の配向膜が、ポリアミック
    酸−イミドで形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】前記配向制御層の配向膜が、ポリイミドシ
    ロキサンで形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】前記配向制御層の配向膜が、ポリアミドイ
    ミドで形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  7. 【請求項7】前記配向制御層の配向膜が、ポリアミドで
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアク
    ティブマトリクス型液晶表示装置。
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