JP3208873U - 工具の寿命判断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削または切削加工装置によるワークの加工精度に影響を与えずに、低コストで容易に、研削または切削加工用の工具の劣化を判断できる工具の寿命判断装置を提供する。【解決手段】研削加工装置の工具Tによって研削されるワークが載せられる加工台の近傍に配置される基台2zと、基台2zに支持され、工具Tによって研削されるダミーワークDが載置されて固定される天板3と、天板3に載置固定されたダミーワークDが工具Tによって研削されたときの反力を測定するため、天板3に取り付けられた部材6、9と基台2zに取り付けられた部材7、10との間に介設された荷重センサ4zと、荷重センサ4zの出力値を予め設定された閾値と比較して工具Tの刃部の劣化を判断する制御部Cとを備えた。【選択図】図1

Description

本考案は、グラインディングセンターやマシニングセンター等の研削または切削加工装置の工具の切れ味の劣化を判断する工具の寿命判断装置に係り、特に、研削または切削加工装置の加工精度に影響を与えずに低コストで容易に工具の劣化を判断できる工具の寿命判断装置に関する。
研削または切削加工装置(グラインディングセンター、マシニングセンター等のNC工作機械)の研削または切削工具は、長期間の使用によって刃部が摩耗して切削性能が低下する。
従来、研削加工装置の研削工具の刃部の劣化を判断する装置として、研削加工装置の加工台とワークとの間に水晶を用いた圧電センサ(水晶式圧電センサ)を介設し、ワークを研削工具で研削するときの荷重(研削荷重)を、水晶式圧電センサで検出するようにしたものが知られている。この装置によれば、研削工具の刃部が劣化するにつれて、ワークを研削するときの研削抵抗が大きくなって研削荷重が増大するため、水晶式圧電センサの出力値を監視することで研削工具の刃部の劣化を判断できる。
また、別の装置として、切削加工装置に、ワークを切削工具で切削する際に切削工具がワークから受ける切削反力を検出するロードセルを、組み込んだものが知られている(特許文献1参照)。この装置によれば、切削工具の刃部が劣化するにつれて、ワークを切削するときの切削抵抗が大きくなって切削反力が増大するため、ロードセルの出力値を監視することで切削工具の刃部の劣化を判断できる。
特開2000−711号公報
ところで、前者の装置においては、水晶式圧電センサを用いているため、振動や荷重等の外乱の影響を受け易く、頻繁に零点補正(ゼロ点ドリフト)を行う必要があり、使い勝手の点で改善の余地が残されている。また、水晶式圧電センサを用いているため、精度を追求すると装置全体が高価となってしまう。
後者の装置においては、切削加工装置に組み込まれたロードセルによって、ワークの切削加工中に切削工具が受ける切削反力を検出しているため、切削反力を検出する際にロードセルに生じる撓み(最大200μm程度)が切削工具の位置に影響を与えてしまう。すなわち、切削反力を検出する際のロードセルの撓みが、ワークの加工精度に影響を及ぼしてしまう。
以上の事情を考慮して創案された本考案の目的は、研削または切削加工装置によるワークの加工精度に影響を与えずに、低コストで容易に、研削または切削加工用の工具の劣化を判断できる工具の寿命判断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために創案された本考案によれば、研削または切削加工装置の工具によって研削または切削加工されるワークが載せられる加工台の近傍に配置される基台と、基台に支持され、工具によって研削または切削加工されるダミーワークが載置されて固定される天板と、天板に載置固定されたダミーワークが工具によって研削または切削加工されたときの反力を測定するため、天板に取り付けられた部材と基台に取り付けられた部材との間に介設された荷重センサと、荷重センサの出力値を予め設定された閾値と比較して工具の刃部の劣化を判断する制御部と、を備えたことを特徴とする工具の寿命判断装置が提供される。
本考案に係る工具の寿命判断装置においては、天板を基台に対して鉛直方向に案内する鉛直ガイドを備え、荷重センサは、天板に載置固定されたダミーワークが工具によって研削または切削加工されたとき、鉛直方向の反力を測定する鉛直荷重センサを有していてもよい。
本考案に係る工具の寿命判断装置においては、天板を基台に対して水平方向に案内する水平ガイドを備え、荷重センサは、天板に載置固定されたダミーワークが工具によって研削または切削加工されたとき、水平方向の反力を測定する水平荷重センサを有していてもよい。
本考案に係る工具の寿命判断装置においては、天板を基台に対して鉛直方向に案内する鉛直ガイドと、天板を基台に対して水平方向に案内する水平ガイドとを備え、荷重センサは、天板に載置固定されたダミーワークが工具によって研削または切削加工されたとき、鉛直方向の反力を測定する鉛直荷重センサと、水平方向の反力を測定する水平荷重センサとを有していてもよい。
本考案に係る工具の寿命判断装置においては、天板に、その天板に載置固定されたダミーワークが工具によって研削または切削されたときの荷重が伝わる荷重伝達部材を取り付け、荷重伝達部材と基台に取り付けられた部材との間に、荷重センサを介設し、荷重センサを、荷重の方向とは反対方向に押圧することで、荷重センサにプリロードを付加するバネを有し、制御部が、ダミーワークの研削または切削時に、荷重伝達部材が荷重の方向に押圧されることで荷重センサの出力値が減少し、予め決められた閾値を下回ったとき、工具の刃部が劣化したと判断する機能を有していてもよい。
本考案に係る工具の寿命判断装置によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)研削または切削加工装置の加工台の近傍に、基台、天板および荷重センサを備えた本考案に係る寿命判断装置を配置し、天板に載せられたダミーワークを研削または切削したときの荷重を荷重センサで検出することで、工具の刃部の劣化を判断する。
(2)すなわち、従来のように研削または切削加工装置の加工台に載せられたワークを研削または切削加工するときの反力を検出するのではなく、加工台の近傍に配置されたダミーワークを研削または切削するときの反力を検出するので、実際にワークを研削または切削加工する際の加工精度に影響を及ぼすことはない。
(3)また、本考案に係る工具の寿命判断装置は、研削または切削加工装置に組み込まれるものではなく、研削または切削加工装置の加工台の近傍に配置されるものなので、後付けでき、取扱性に優れ、低コストで容易に工具の劣化を判断できる。
本考案の一実施形態に係る工具の寿命判断装置の説明図であり、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図である。 図1に示す工具の寿命判断装置の構成のうち、鉛直方向の研削反力を検出するための構成を示す説明図であり、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図である。 図1に示す工具の寿命判断装置の構成のうち、水平方向の研削反力を検出するための構成を示す説明図であり、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本考案の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本考案に直接関係のない要素は図示を省略する。
(工具の寿命判断装置の概要)
図1に示す本考案の一実施形態に係る工具の寿命判断装置1は、従来のように研削または切削加工装置(グラインディングセンター、マシニングセンター等のNC工作機械)の加工台に載せられたワークを実際に研削または切削するときの反力を検出するものではなく、加工台の側方に配置されたダミーワークDを試験的に研削または切削するときの反力を検出するものである。
すなわち、本実施形態に係る工具の寿命判断装置1は、研削または切削加工装置(グラインディングセンター、マシニングセンター等のNC工作機械)の工具Tによって研削または切削されるワークが載せられる加工台の側方に配置される基台2と、基台2に支持され、工具Tによって研削または切削されるダミーワークDが載置されて固定される天板3と、天板3に載置固定されたダミーワークDが工具Tによって研削または切削されたときの反力を測定するため、天板3に取り付けられた部材と基台2に取り付けられた部材との間に介設された荷重センサ4と、荷重センサ4の出力値を予め設定された閾値と比較して工具Tの刃部の劣化を判断する制御部Cと、を備えている。
図1に示すように、本実施形態に係る工具Tの寿命判断装置1は、研削または切削加工装置の工具TによってダミーワークDを研削または切削する際、鉛直方向(Z方向)の反力と、水平方向(X方向)の反力とを検出する。このため、荷重センサ4は、鉛直荷重センサ(Z荷重センサ)4zと、水平荷重センサ(X荷重センサ)4xとを有し、基台2は、Z方向の反力を支持する第1基台(Z基台)2zと、X方向の反力を支持する第2基台(X基台)2xとを有する。但し、X荷重センサ4xおよびX基台2xを省略して、Z方向のみの反力を検出するようにしてもよく、Z荷重センサ4zおよびZ基台2zを省略して、X方向のみの反力を検出するようにしてもよい。なお、以下、工具TによってダミーワークDを研削する場合について説明するが、工具TによってダミーワークDを切削する場合も同様である。この場合、「研削」を「切削」に置き換えることになる。
(鉛直方向の研削反力を検出するための構成)
図1、図2に示すように、この工具Tの寿命判断装置1は、工具Tによって研削されるダミーワークDが載置固定される天板3と、天板3の下方に配置されたZ基台2zと、Z基台2zの下方に配置されたX基台2xとを有する。ダミーワークDを工具Tによって研削する際、Z基台2zは、Z方向の反力(研削反力)を支持し、X基台2xはX方向の反力(研削反力)を支持する。X基台2xは、研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)の加工台の近傍(例えば側方)に配置固定され、Z基台2zは、X基台2xの上に水平ガイド(Xガイド)5を介して装着される。
図2に示すように、この寿命判断装置1は、天板3に下方に向けて延設された下方延長部材6と、Z基台2zに上方に向けて延設された上方延長部材7と、上方延長部材7と下方延長部材6との間に介設され、天板3をZ基台2zに対して鉛直方向に案内する鉛直ガイド(Zガイド)8とを有する。下方延長部材6は、天板3から垂下された板体からなり、上方延長部材7は、Z基台2zから上方に延出された板体からなり、これら板体は平行に配置されている。板体同士の間には、Zガイド8が配設されている。Zガイド8は、LMガイド(登録商標)等の所謂リニアガイドが用いられ、水平方向(図2(b)の左右方向)に間隔を隔てて2個配設されている。これにより、天板3が鉛直方向に対して斜めに下降する事態(所謂こじり)を防止している。
図2に示すように、この寿命判断装置1は、下方延長部材6の下部に水平方向に延設された第1水平部9と、上方延長部材7の上部に第1水平部9よりも上方に位置して水平方向に延設された第2水平部10と、第1水平部9と第2水平部10との間に介設された鉛直荷重センサ(Z荷重センサ)4zと、第1水平部9に支持されたZ荷重センサ4zを第2水平部10に押し付けてZ荷重センサ4zにプリロードを加える鉛直バネ(Zバネ)11とを有する。第1水平部9は、下方延長部材6の下部に水平に装着された板体からなり、第2水平部10は、上方延長部材7の上部に水平に装着された板体からなり、これら板体は平行に配置されている。板体同士の間には、Z荷重センサ4zが配設されている。
図2に示すように、Z荷重センサ4zは、本体4aと探子部4bとを備えたロードセルからなり、本体4aが第1水平部9に載置固定され、探子部4bが第2水平部10に当接されている。第1水平部9とZ基台2zとの間には、第1水平部9に支持されたZ荷重センサ4zの探子部4bを第2水平部10に押し付けて、Z荷重センサ4zに鉛直方向のプリロードを加える鉛直バネ(Zバネ)11が配設されている。Zバネ11は、Z荷重センサ4zの直下に配設されており、Z荷重センサ4zの探子部4bを的確に第2水平部10に押し付ける。このとき、Z荷重センサ4zは、Zガイド8によって、鉛直方向に案内される。この構成によれば、天板3に載置固定されたダミーワークDを工具Tによって研削すると、ダミーワークDの鉛直方向(Z方向)の研削抵抗によって、天板3、下方延長部材6、第1水平部9およびZ荷重センサ4zが一体的に下方に押圧され、Zバネ11によってプリロードが掛けられていたZ荷重センサ4zの出力値が減少する。
図2に示すように、この寿命判断装置1は、天板3に載置固定されたダミーワークDを工具Tによって研削するとき、Z荷重センサ4zの出力値を予め設定された閾値と比較して工具Tの刃部の劣化を判断する制御部Cを有する。長期の使用によって工具Tの刃部が摩耗して研削性能が低下すると、ダミーワークDを研削する際の抵抗が大きくなるため、天板3を鉛直下方に押圧する荷重が増大する。従って、ダミーワークDの鉛直方向(Z方向)の研削抵抗によって、天板3、下方延長部材6、第1水平部9およびZ荷重センサ4zが一体的に下方に押圧されることで、Zバネ11によって第2水平部10に押し付けられているZ荷重センサ4zの探子部4bの押し付け力が弱まり、Z荷重センサ4zの出力値が減少する際、Z荷重センサ4zの出力値は、工具Tの研削抵抗の増大すなわち研削性能の低下の度合に応じて減少する。よって、Z荷重センサ4zの出力値が予め設定された閾値(Z閾値)を下回ったとき、工具Tの刃部が劣化したと判断できる。
すなわち、この寿命判断装置1は、天板3に載置固定されたダミーワークDが工具Tによって研削されたとき、鉛直下方の研削荷重が伝わる荷重伝達部材として、下方延長部材6および第1水平部9を備えていると共に、第1水平部9とZ基台1zに上方延長部材7を介して設けられた第2水平部10との間に介設されたZ荷重センサ4zを、研削荷重の方向(鉛直下方)とは反対方向(鉛直上方)に押圧し、Z荷重センサ4zにプリロードを付加するバネ(Zバネ)11を備えている。また、この寿命判断装置1は、ダミーワークDの研削時に、荷重伝達部材(下方延長部材6および第1水平部9)が研削荷重の方向(鉛直下方)に押圧されることでZ荷重センサ4zの出力値が減少し、予め決められたZ閾値を下回ったとき、工具Tの刃部が劣化したと判断する制御部Cを有する。
このように、この寿命判断装置1は、ダミーワークDに加わる鉛直方向(Z方向)の研削抵抗が増大するに応じて、Z荷重センサ(ロードセル)4zに加わる荷重が減少する構造なので、Z荷重センサ4zに過負荷が加わることはなく、過負荷によるZ荷重センサ4zの損傷を回避できる。ここで、図2に示すように、天板3と第2水平部10との間には、所定の間隔(例えば2mm程度)G1が設けられており、この間隔G1が鉛直方向(Z方向)の最大ストロークとなり、第2水平部10が鉛直方向(Z方向)のストッパとなる。これにより、ダミーワークDに加わる鉛直下方の荷重が非常に大きい場合には、天板3が第2水平部10に着座し、Z荷重センサ4zの探子部4bが第2水平部10から離脱するため、Z荷重センサ4zが荷重フリーとなって損傷しない。
(水平方向の研削反力を検出するための構成)
図1、図3に示すように、この寿命判断装置1は、Z方向の研削反力を支持するZ基台2zの下方に、X方向の研削反力を支持するためのX基台2xを有する。X基台2xは、研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)の加工台の近傍(例えば側方)に配置固定される。X基台2xとZ基台2zとの間には、水平ガイド(Xガイド)5が介設されている。X基台2xおよびZ基台2zは、共に水平な板体からなり、平行に配置されている。X基台2xとZ基台2zとの間には、Z基台2zをX基台2xに対して水平方向(X方向)に案内する水平ガイド(Xガイド)5として、LMガイド(登録商標)等の所謂リニアガイドが介設されている。Xガイド5は、ダミーワークDを研削する際の工具Tの移動方向(X方向)と直交する方向(図3(a)の左右方向)に間隔を隔てて2個配設されている。これにより、Z基台2zが工具Tの移動方向(X方向)に対して斜めに移動する事態(所謂こじり)を防止できる。
図3に示すように、この寿命判断装置1は、Z基台2zに形成された第1支持部12と、X基台2xに設けられた第2支持部13と、第1支持部12に取り付けられた水平荷重センサ(X荷重センサ)4xとを有する。X荷重センサ4xは、本体4aと探子部4bとを備えたロードセルからなり、本体4aが第1支持部12に固定され、探子部4bが第2支持部13に当接されている。また、この寿命判断装置1は、X荷重センサ(ロードセル)4xの探子部4bを第2支持部13に押し付ける水平バネ(Xバネ)14を有する。Xバネ14は、Z基台2zの第1支持部12とX基台2xに設けられた第3支持部15との間に介設されており、X荷重センサ4xに、研削荷重の方向(X方向)とは反対方向のプリロードを加える。第3支持部15は、本実施形態においては、第2支持部13と一体成形されたブロック体からなるが、第2支持部13と別体としてもよい。
図3に示すように、Xバネ14は、X荷重センサ4xの背面に正対するように配設されており、X荷重センサ4xの探子部4bを的確に第2支持部13に押し付ける。このとき、X荷重センサ4xは、Xガイド5によって、水平方向に案内される。この構成によれば、図1に示すように、天板3に載置固定されたダミーワークDを工具Tによって水平方向(X方向)に研削すると、ダミーワークDのX方向の研削抵抗によって、天板3、下方延長部材6、鉛直ガイド8、上方延長部材7、Z基台2zおよびX荷重センサ4xが一体的にX方向に押圧され、Xバネ14によってプリロードが掛けられていたX荷重センサ4xの出力値が減少する。
図3に示すように、この寿命判断装置1は、天板3に載置固定されたダミーワークDが工具Tによって水平方向(X方向)に研削されるとき、X荷重センサ4xの出力値を予め設定されたX閾値(Z閾値とは異なる)と比較して工具Tの刃部に劣化を判断する制御部Cを有する。長期の使用によって工具Tの刃部が摩耗して研削性能が低下すると、ダミーワークDを研削する際の研削抵抗が大きくなるため、天板3を水平方向(X方向)に押圧する荷重が増大する。従って、ダミーワークDの水平方向(X方向)の研削抵抗によって、天板3、下方延長部材6、鉛直ガイド8、上方延長部材7、Z基台2zおよびX荷重センサ4xが一体的にX方向に押圧されることで、Xバネ14によって第2支持部13に押し付けられているX荷重センサ4xの探子部4bの押し付け力が弱まり、X荷重センサ4xの出力値が減少する際、X荷重センサ4xの出力値は、工具Tの研削抵抗の増大すなわち研削性能の低下の度合に応じて減少する。よって、X荷重センサ4xの出力値が予め設定されたX閾値を下回ったとき、工具Tの刃部が劣化したと判断できる。
すなわち、この寿命判断装置1は、天板3に載置固定されたダミーワークDが工具Tによって研削されたとき、水平方向(X方向)の研削荷重が伝わる荷重伝達部材として、下方延長部材6、鉛直ガイド8、上方延長部材7およびZ基台2zを備えていると共に、Z基台2zの第1支持部12とX基台2xの第2支持部13との間に介設されたX荷重センサ4xを、研削荷重の方向(X方向)とは反対方向(反X方向)に押圧し、X荷重センサ4xにプリロードを付加するバネ(Xバネ)14を備えている。また、この寿命判断装置1は、ダミーワークDの研削時に、荷重伝達部材(下方延長部材6、鉛直ガイド8、上方延長部材7およびZ基台2z)が研削荷重の方向(X方向)に押圧されることでX荷重センサ4xの出力値が減少し、予め決められたX閾値を下回ったとき、工具Tの刃部が劣化したと判断する制御部Cを有する。
このように、この寿命判断装置1は、ダミーワークDに加わる水平方向(X方向)の研削抵抗が増大するに応じて、X荷重センサ(ロードセル)4xに加わる荷重が減少する構造なので、X荷重センサ4xに過負荷が加わることはなく、過負荷によるX荷重センサ4xの損傷を回避できる。ここで、図3に示すように、Z基台2zの切込部16と第2支持部13との間には、所定の間隔(例えば2mm程度)G2が設けられており、この間隔G2が水平方向(X方向)の最大ストロークとなり、第2支持部13が水平方向(X方向)のストッパとなる。これにより、ダミーワークDに加わる水平方向(X方向)の荷重が非常に大きい場合には、Z基台2zの切込部16が第2支持部13に当接し、X荷重センサ4xの探子部4bが第2支持部13から離脱するため、X荷重センサ4xが荷重フリーとなって損傷しない。
(使用方法)
図1に示す本実施形態に係る工具Tの寿命判断装置1は、X基台2xが研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)の工具Tによって研削されるワークが載せられる加工台の近傍(例えば側方)に配置固定され、天板3にダミーワーク(板体、直方体)Dが載置固定される。ダミーワークDの材質は、ワークの材質と同じでもよいが、異なっていてもよい。材質に拘わらず、工具Tの摩耗劣化によって、研削抵抗が増大する事実に変わりはないからである。
工具Tの劣化を判断する場合、工具TによってダミーワークDを研削する。かかるダミーワークDの研削は、工具Tでワークを所定時間研削した毎に、定期的に行われる。詳しくは、工具Tは、研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)によってプログラムに従って移動制御(NC制御)され、ダミーワークDをZ方向に所定深さ研削した後、X方向に所定長さ研削する。そして、Z荷重センサ4zの検出値がZ閾値未満となったとき、または、X荷重センサ4xの検出値がX閾値未満となったとき、制御部Cによって工具Tの刃部が劣化したと判断される。Z閾値、X閾値は、夫々、予め幾つかのダミーワークDを同条件で試験的に研削した検出結果に基づいて定めてもよいし、最初の研削時の検出値に所定係数X(0<X≦1)を乗じた数値を用いてもよい。
(作用・効果)
本実施形態に係る工具Tの寿命判断装置1によれば、研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)の加工台の近傍に、天板3、基台2(Z基台2z、X基台2x)および荷重センサ4(Z荷重センサ4z、X荷重センサ4x)を備えた本装置1を配置し、天板3に載せられたダミーワークDを研削したときの研削荷重を荷重センサ4で検出して工具Tの刃部の劣化を判断する。
すなわち、従来のように研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)の加工台に載せられたワークを研削または切削するときの反力を検出するのではなく、加工台の近傍に配置されたダミーワークDを研削するときの研削反力を検出するので、実際にワークを研削加工する際の加工精度に影響を及ぼすことはない。
また、本実施形態に係る工具Tの寿命判断装置1は、研削加工装置(例えばグラインディングセンター等のNC工作機械)に組み込まれるものではなく、研削加工装置の加工台の近傍に配置されるものなので、後付けでき、取扱性に優れ、低コストで容易に工具の劣化を判断できる。
Zガイド8が水平方向(図2(b)の左右方向)に間隔を隔てて2個配設されているので、ダミーワークDを工具Tで研削する際、天板3の中心(中央)では無い位置でZ方向に研削した場合であっても、天板3が鉛直方向に対して斜めに下降する事態(所謂こじり)を防止でき、Z荷重センサ4zにZ方向の荷重を適切に加えることができる。
Xガイド5が工具Tの移動方向(X方向)と直交する方向(図3(a)の左右方向)に間隔を隔てて2個配設されているので、ダミーワークDを工具Tで研削する際、天板3の中心線(中央線)では無いラインに沿って水平方向に研削した場合であっても、Z基台2zが工具Tの移動方向(X方向)に対して斜めに移動する事態(所謂こじり)を防止でき、X荷重センサ4xにX方向の荷重を適切に加えることができる。
ダミーワークDに加わるZ方向の研削抵抗が増大するに応じて、Z荷重センサ4zに加わる荷重が減少する構造なので、Z荷重センサ4zに過負荷が加わることはなく、過負荷によるZ荷重センサ4zの損傷を回避できる。
ダミーワークDに加わるX方向の研削抵抗が増大するに応じて、X荷重センサ4xに加わる荷重が減少する構造なので、X荷重センサ4xに過負荷が加わることはなく、過負荷によるX荷重センサ4xの損傷を回避できる。
荷重センサ4x、4zに水晶式圧電センサではなくロードセルを用いているので、振動や荷重等の外乱の影響による零点補正(ゼロ点ドリフト)を行う頻度が水晶式圧電センサと比べて大幅に減少して使い勝手が向上し、また、低コストとなる。
以上、添付図面を参照しつつ本考案の好適な実施形態について説明したが、本考案は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、実用新案登録請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本考案の技術的範囲に属することは言うまでもない。
本考案は、グラインディングセンターやマシニングセンター等のNC工作機械の工具の切れ味の劣化を判断する工具の寿命判断装置に利用できる。
T 工具
D ダミーワーク
C 制御部
1 工具の寿命判断装置
2 基台
2z Z基台
2x X基台
3 天板
4 荷重センサ
4z 鉛直荷重センサ(Z荷重センサ)
4x 水平荷重センサ(X荷重センサ)
5 水平ガイド(Xガイド)
8 鉛直ガイド(Zガイド)
6、9 荷重伝達部材(Z方向)
7、10 Z基台に取り付けられた部材
11 バネ(Zバネ)
6、8、7、2z 荷重伝達部材(X方向)
13 X基台に取り付けられた部材
14 バネ(Xバネ)

Claims (5)

  1. 研削または切削加工装置の工具によって研削または切削加工されるワークが載せられる加工台の近傍に配置される基台と、
    該基台に支持され、前記工具によって研削または切削加工されるダミーワークが載置されて固定される天板と、
    該天板に載置固定された前記ダミーワークが前記工具によって研削または切削加工されたときの反力を測定するため、前記天板に取り付けられた部材と前記基台に取り付けられた部材との間に介設された荷重センサと、
    該荷重センサの出力値を予め設定された閾値と比較して前記工具の刃部の劣化を判断する制御部と、
    を備えたことを特徴とする工具の寿命判断装置。
  2. 前記天板を前記基台に対して鉛直方向に案内する鉛直ガイドを備え、
    前記荷重センサは、前記天板に載置固定されたダミーワークが前記工具によって研削または切削加工されたとき、鉛直方向の反力を測定する鉛直荷重センサを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の工具の寿命判断装置。
  3. 前記天板を前記基台に対して水平方向に案内する水平ガイドを備え、
    前記荷重センサは、前記天板に載置固定されたダミーワークが前記工具によって研削または切削加工されたとき、水平方向の反力を測定する水平荷重センサを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の工具の寿命判断装置。
  4. 前記天板を前記基台に対して鉛直方向に案内する鉛直ガイドと、前記天板を前記基台に対して水平方向に案内する水平ガイドとを備え、
    前記荷重センサは、前記天板に載置固定されたダミーワークが前記工具によって研削または切削加工されたとき、鉛直方向の反力を測定する鉛直荷重センサと、水平方向の反力を測定する水平荷重センサとを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の工具の寿命判断装置。
  5. 前記天板に、その天板に載置固定されたダミーワークが前記工具によって研削または切削されたときの荷重が伝わる荷重伝達部材を取り付け、
    該荷重伝達部材と前記基台に取り付けられた部材との間に、前記荷重センサを介設し、
    該荷重センサを、前記荷重の方向とは反対方向に押圧することで、前記荷重センサにプリロードを付加するバネを有し、
    前記制御部が、前記ダミーワークの研削または切削時に、前記荷重伝達部材が前記荷重の方向に押圧されることで前記荷重センサの出力値が減少し、予め決められた閾値を下回ったとき、前記工具の刃部が劣化したと判断する機能を有する、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の工具の寿命判断装置。
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