JP2013230544A - 工作機械の加工方法、工作機械および移動式動吸振器 - Google Patents

工作機械の加工方法、工作機械および移動式動吸振器 Download PDF

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敬行 宮本
Koji Uchiumi
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Abstract

【課題】ワークの加工領域全域に渡って振動を抑制することができる工作機械の加工方法
および移動式動吸振器を提供する。
【解決手段】工具2と動吸振器41とを用いてワーク(被加工材)3を加工する工作機械
1の加工方法は、工具2と動吸振器41とをワーク3の加工領域である薄板部31を挟ん
で対向して配置し、工具2と動吸振器41とを同期移動させてワーク3を加工する。動吸
振器41は、錘411と、ばね部材412と、減衰器413とを備え、工具2でワーク3
を加工するとき発生する振動を抑制する機能を有する。動吸振器は、少なくとも一部が粘
弾性体で構成された車輪46を有する移動部414を備える。動吸振器41は、その位置
と工具2の位置を位置検出部43で検出し、その位置に基づいて制御部44を介して動吸
振器41を駆動部42で移動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、被加工物を加工する加工方法、工作機械および動吸振器に係り、例えば、フライス加工や旋削加工の際に発生する振動を抑制して高精度な加工を可能とする加工方法と、この加工方法で使用する移動式動吸振器および固定式動吸振器に関する。
本技術分野の背景技術として、特許文献1に記載の自励振動抑制用動吸振器がある。こ
の技術は、三次元形状の羽根面を持つインペラの加工において、羽根面をフライス加工す
る際に発生する自励振動を抑制するためにインペラ羽根先端部に動吸振器を取付けて、高
能率で羽根面形状を加工する方法であり、動吸振器は羽根先端部から片持状に突き出たネ
ジ状のバネ棒と、このネジ状のバネ棒に取付ける錘と、錘内部に埋め込まれた制振ゴムか
ら構成されるバネ棒のたわみと制振ゴムによる減衰作用により羽根振動を減衰するもので
ある。
また、特許文献2に記載のワーク旋削装置がある。このワーク旋削装置は、円筒状ワー
クの内径面もしくは外径面を旋削加工する旋削工具と、この旋削工具のワーク旋削点との
間でワーク壁部を挟んで前記ワーク旋削点に対向する位置に配置され、そのワーク旋削点
との間で前記ワークを押さえるバックアップ部材とを備え、旋削工具とバックアップ部材
とをワーク軸方向に同期駆動するように構成したものである。
特開2008−18510号公報 特開2005-169601号公報
前記特許文献1には、切削加工において被加工材の動剛性が低い場合に動吸振器を用い
て被加工材の振動を抑制しながら加工する方法が記載されている。しかし、特許文献1の
動吸振器は、被加工材のある一箇所に固定されており、被加工材に対して相対移動するこ
とができない。このような動吸振器では、例えば被加工材が長尺部品である場合は動吸振器から離れた位置では振動抑制効果が少なく、加工領域全域に渡って振動を抑制することが困難な場合がある。
また、前記特許文献2には、被加工材壁部を挟んで切削工具と相対する位置に設けたバ
ックアップ部材により被加工材を押えて振動を抑制する加工方法が記載されている。しか
し、特許文献2の方法ではバックアップ部材を剛に支持しているため、振動や切削力によ
る被加工材の変形により被加工材とバックアップ部材が離れる場合が考えられる。被加工
材とバックアップ部材が離れると十分な振動抑制効果が得られない。さらに、設置面の表
面粗さや平面度が悪い場合あるいは設置面が傾斜面や段付きの場合には、押し込み過多に
よる被加工材の変形や、逆に被加工材から離れ振動抑制効果が無くなる場合がある。また
、これを抑制するために与圧をかけると被加工材の変形により高精度化が困難になる場合
がある。前記のワーク旋削装置は、円筒状ワークの内径面もしくは外径面を旋削加工する
ものであり、円筒状以外のワークの加工はできない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、
被加工材(ワーク)の加工領域全域に渡って振動を抑制し、高精度かつ高能率な加工を可
能とする工作機械の加工方法、工作機械および移動式動吸振器を提供することにある。例
えば、加工領域が長く動吸振器の振動抑制可能な範囲を超えて加工が必要な場合に、動吸
振器を加工領域に相対する被加工材表面に移動することができる工作機械の加工方法、工
作機械および移動式動吸振器を提供する。
前記目的を達成すべく、本発明に係る工作機械の加工方法は、工具と動吸振器とを用い
てワークを加工する工作機械の加工方法であって、前記工具と前記動吸振器とを前記ワー
クを挟んで対向して配置し、前記工具と前記動吸振器とを同期移動させて前記ワークを加
工することを特徴とする。そして、前記動吸振器は、錘と、ばね部材と、減衰手段とを備
え、前記工具で前記ワークを加工するとき発生する振動を抑制する機能を有するものが好
ましい。
前記のごとく構成された本発明の工作機械の加工方法では、例えば、切削工具を移動さ
せワークを切削加工する際に、ワークの加工領域に相対する表面に工具と動吸振器とをワ
ークを挟んで対向して配置し、工具と動吸振器とを同期移動させてワークを加工するよう
にしているため、加工中に発生する工具の振動を動吸振器で抑制することができ、加工精
度を高めることができると共に、加工能率を向上させることができる。
本発明によれば、ワークの加工領域全域に渡って振動を抑制することを可能とする加工
方法、工作機械の加工装置、工作機械および移動式動吸振器を提供することができる。上
記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る工作機械の加工方法の実施例1の構成を示す概略斜視図。 図1で使用する振動抑制装置の構成を示す図。 質点系モデルにおける動吸振器の構成を説明するモデル図。 粘弾性体を用いた調整可能な動吸振器の構造図。 図1で使用する振動抑制装置を用いた加工方法を示すフローチャート。 被加工材の薄板部端部の自己コンプライアンス解析結果を示す周波数応答特性図。 被加工材の両端に動吸振器を設置した場合の薄板部端部の自己コンプライアンス解析結果を示す周波数応答特性図。 被加工材の両端に動吸振器を設置した場合の薄板部中央部の自己コンプライアンス解析結果を示す周波数応答特性図。 被加工材のある一箇所に動吸振器を設置した場合の設置位置における自己コンプライアンス解析結果を示す周波数応答特性図。 本発明に係る加工方法の実施例2で使用する動吸振器を示す概略構成図。 図10の動吸振器を用いた加工方法を示すフローチャート。 本発明に係る加工方法の実施例3を説明するための要部斜視図。 図12で使用する動吸振器の構成を説明するモデル図。 粘弾性体を用いた調整可能な動吸振器の概略構成図。 本発明に係る工作機械の加工方法の実施例4の構成を示す概略斜視図。 質点系モデルにおける図15で使用する固定式動吸振器の構成を説明するモデル図。 被加工材に固定式動吸振器を複数個(7個)設置した場合の薄板部の自己コンプライアンス解析結果を示す振幅の特性図。
[実施例1]
以下、本発明に係る工作機械の加工方法の実施例1と、この加工方法で使用する移動式
動吸振器を図面に基づき詳細に説明する。本実施例1では、切削加工において被加工材(
ワーク)の加工領域を、工具と動吸振器で挟んで対向して配置し、工具と動吸振器とを同
期移動させながら被加工材を加工する工作機械の加工方法の例を説明する。
図1は、本実施例1の工作機械の加工方法を実施するための構成を示す概略斜視図であ
る。工作機械1はフライス盤等の工作機械であり、主軸11に取付けられた切削工具2を
用い、切削工具2を直線移動させて被加工材(ワーク)3の水平な薄板部31の下面を長
手方向に切削加工するものである。
被加工材3は例えば長尺部品であり、長手方向に剛性の低い薄板部31が設けられてい
る。この被加工材3を工作機械1の主軸11に取付けられた工具2を用いて加工する。薄
板部31の上面には振動抑制装置4を構成する動吸振器41が接触しており、薄板部31
の下面には工具2が接触しており、工具2と動吸振器41で薄板部31を挟んで対向して
配置され、工具2と動吸振器41とは同期して移動され、被加工材3を加工するように構
成されている。工具2は例えばエンドミル等の切削工具であり、被加工材3の薄板部31
の鉛直下側面を切削加工する。なお、工具2がエンドミルやサイドカッタであり、被加工
材3の表面あるいは溝との間に薄板部31を形成していくような加工の場合も同様である
図2は、本実施例1の加工方法において、被加工材3の薄板部31の加工領域全域に渡
って振動を抑制するための振動抑制装置4の構成を示す図であり、図1の振動抑制装置4
を主軸11の方向から見た状態を示している。振動抑制装置4は、移動式動吸振器41と
駆動部42と位置検出部43と制御部44とを備え、移動式動吸振器41は、被加工材3
を工具2で加工する際に発生する被加工材の振動を抑制する機能を有する。
移動式動吸振器41は錘411とばね412と減衰器413と移動部414を備え、工
具2で被加工材を加工するとき発生する被加工材3の薄板部31の振動を抑制する機能を
有する。ばね412は例えば粘弾性体、スプリング、板ばね等である。また、減衰器41
3は例えば粘弾性体、オイルダンパ、エアーダンパ、磁気ダンパ等である。また、ゴムや
ポリウレタン等の粘弾性体を用いて、ばね412と減衰器413を兼ねてもよい。
移動部414は、動吸振器41を被加工材3の薄板部31の加工領域に相対する表面上
に接触させたまま被加工材3に対し相対移動する機能を有する。移動部414は例えば台
車や車輪である。特に、移動部414を金属等のヤング率の大きい心材とゴムやポリウレ
タン等のヤング率の小さい粘弾性材料のタイヤで構成される粘弾性体車輪として、ばね4
12および減衰器413を兼ねてもよい。また、動吸振器41の移動部414を構成する
車輪46の少なくとも一部を粘弾性体で構成すると好適である。
駆動部42は、外部から動吸振器41を被加工材3に対し相対移動させる駆動力を与え
る機能を有する。駆動部42は、例えば動吸振器41に連結された針金等のケーブル45
とそのケーブルに張力を与えて動吸振器41を牽引する牽引部で構成され、移動部414
の車輪を回転駆動させる。なお、動吸振器41に対し振動方向の力が作用すると動吸振器
41の振動を妨害し、振動抑制効果が低下する場合がある。このため、連結するケーブル
45はフレキシブルなケーブルを用いることが望ましい。
位置検出部43は、動吸振器41と工具2との位置を検出する機能を有する。位置検出
部43は、例えば動吸振器41の移動量を検出するためのエンコーダと工作機械1と通信
して工具2の位置を取得するための通信部で構成される。制御部44は、位置検出部43
から取得した工具2と動吸振器41の位置情報から、動吸振器41が被加工材3の薄板部
31の加工領域の相対する表面に、工具2と同期して移動するように駆動部42を制御す
る機能を有する。
図3は被加工材3の薄板部31の加工領域と動吸振器41とを質点系でモデル化したモ
デル図である。被加工材3の加工領域における固有振動ピーク特性を質点系でモデル化し
たときの質量m1、バネ定数k1、減衰比ζ1とし、動吸振器41を質量m2、バネ定数
k2、減衰比ζ2とする。一般に動吸振器は、ばねと減衰器および錘から構成され、制振
対象に前記ばねおよび前記減衰器を介して接続される。
動吸振器による振動抑制原理は、制振対象の振動が動吸振器の錘に伝わり、前記錘が制
振対象の代わりに振動することで制振対象の振動を抑制するものである。なお、動吸振器
では、動吸振器の錘が振動しなければならないため、前記特許文献2のバックアップ部材
のようにレールに固定すると、錘の振動を阻害し、振動抑制効果が低下する。また、前記
特許文献2のバックアップ部材は振動抑制のためにある程度の剛性が必要である。このた
め、設置面の凹凸や傾斜等でバックアップ部材と設置面が離れ、振動抑制効果が無くなる
場合や、逆に押し込み量が大きくなることでバックアップ部材の反力が増加し、被加工材
が変形して加工精度が悪化する場合がある。また、剛性を確保するためにある程度大きな
構成が必要となる。
一方、本発明に係る移動式動吸振器は被加工材と接触するだけでよく、小さな錘でも大
きな振動抑制効果が得られる。このため、動吸振器が被加工材3の設置面(工具2が接触
する加工面と反対面)から離れることや、押し込み過多で被加工材を変形させることはな
い。また、設置面が溝等の狭隘部にあっても振動抑制効果の高い動吸振器を設置すること
ができる。
一般に、動吸振器の振動抑制効果は質量比μ=m2/m1が大きいほど高いため、動吸
振器41の錘411の質量m2が大きいほど、被加工材3に対する振動抑制効果は高くな
る。また、動吸振器41のバネ定数k2および減衰比ζ2については最適値を定点理論か
らそれぞれ式(1)および式(2)を用いて求めることができる。
k2={μ/(1+μ)}×k1・・・(1)
ζ2=3μ/{8(1+μ)}・・・(2)
これを基に被加工材3の振動特性に応じて、動吸振器41のばね定数k2および減衰比
ζ2を調整する必要がある。なお、長尺部品には主要な固有振動ピークが多数存在する場
合があるが、この場合には主要な固有振動ピークの中で最も固有周波数の低いピークに対
してばね定数を最適化し、減衰比を少なくとも式(2)で求めた値よりも大きくとること
が望ましい。これによって、より高周波の固有振動ピークに対しても高い振動抑制効果を
得ることができる。ばね定数k2および減衰比ζ2は、ばね412および減衰器413を
適切に選択することで理論最適値に近い設計をすればよい。
動吸振器41は、移動部414の車輪46を介して被加工材3と接触しており、移動部
414は被加工材3の加工領域における振動をばね412および減衰器413を介して錘
411に伝える。このとき、ばね412と減衰器413が適切に調整されていれば、錘4
11が被加工材3の加工領域における振動に対しほぼ逆位相に振動し、被加工材3の加工
領域における振動を抑制する。また、振動エネルギーの一部は減衰器413で熱エネルギ
ーへ変換され振動を抑制する。
このため、動吸振器41は被加工材3の加工領域に相対する表面上に載せておけばよく
、ガイド等に剛に固定する必要はない。このため、動吸振器41の設置面が移動方向と振
動方向の面内で傾斜あるいは曲がっていても設置面に倣って相対移動するため、被加工材
3を変形させて加工精度を劣化させることがない。また、移動部414をばね412およ
び減衰器413を兼ねた粘弾性体車輪46とすることで、設置面の表面粗さ等の凹凸の影
響を受けにくくなり、凹凸面への設置でも高い振動抑制効果を得ることができる。
図4は粘弾性体412aを用いた、振動抑制機能を調整可能な動吸振器41の構造例を
示す。粘弾性体412aは、ばね412および減衰器413を兼ねる。ばね定数k2およ
び減衰比ζ2は、粘弾性体412aの種類および形状で概ね決定する。さらにボルト41
5等で移動部414の一部である下側板414aと上側板414bの厚さを調整すること
で粘弾性体412aを変形させ、ばね定数k2および減衰比ζ2を微調整することができ
る。なお、被加工材3の振動特性が加工位置によって異なる場合にも、ボルトを図示しな
いモータ等で駆動し下側板414aと上側板414bの厚さを加工中に調整して、粘弾性体412aを変形させることで動吸振器41を最適化し、振動抑制効果を高めることもできる。また、ボルト415ではなく、油圧や空圧により下側板414aと上側板414bの厚さを調整しても良い。
つぎに、図5のフローチャートに基づいて、振動抑制装置4を用いて加工領域全域に渡
って振動を抑制しながら加工する工作機械1の動作を説明する。まず初めに、動吸振器4
1を被加工材3の加工開始位置に相対する表面(工具2の接触する加工面と反対面)に設
置する(ステップS101)。次に、工作機械1の主軸11に取付けられた工具2により被
加工材3の加工を開始する(ステップS102)。次に、位置検出部43の通信部が工作
機械1と通信して工具2の位置を検出する(ステップS103)。
工具2の位置が動吸振器41で振動を抑制する所定の範囲にあるかどうか判断し(ステ
ップS104)、工具2の位置が振動抑制の対象範囲内であれば、位置検出部43のエン
コーダで動吸振器41の位置を取得する(ステップS105)。制御部44は動吸振器4
1と工具2との位置情報に基づいて駆動部42を制御し、動吸振器41を工具2と相対す
る被加工材3の表面に移動させる(ステップS106)。なお、ステップS104で、工
具2の位置が振動抑制の対象範囲外の場合は、ステップS107で、制御部44は動吸振
器41を停止させる。前記のステップS103〜S106を加工終了まで繰り返すことで
、加工領域全域に渡って振動を抑制して加工することが可能である。
図6は被加工材3の薄板部端部の自己コンプライアンスの大きさを有限要素法による構
造解析により計算した結果を示す周波数応答特性図である。なお、ある点Aにおける自己
コンプライアンスは点Aに単位振幅1Nの正弦波加振力を与えた場合の点Aの変位応答の
周波数応答関数であり、動剛性の逆数である。自己コンプライアンスの大きさは変位応答
の振幅を示す。したがって、自己コンプライアンスが小さい方が振動しにくく、動剛性が
高い。
本実施例1の被加工材3のように薄板部断面のアスペクト比(図1の薄板部31の幅w
1に対する高さw2の比)が大きい場合には、薄板部の自己コンプライアンスの大きさが
大きくなり、動剛性が低下するため、薄板部の加工においてびびり振動が発生する。びび
り振動が発生すると加工面の表面粗さが劣化し、工具に欠損や異常摩耗が発生し、加工精
度が悪化する。また、びびり振動を回避するためには、低能率な加工条件で加工する必要
があり、加工能率が低下する。
図7は薄板部31の両端に動吸振器(錘0.8kg、ばね定数7.5×10N/m、
減衰比10%)を設置した場合の薄板端部の自己コンプライアンスの大きさを解析により
求めた結果の例である。図6と比較して、図7では自己コンプライアンスの最大値が小さ
くなっており、設置した動吸振器41により振動が抑制されていることが示された。
一方、図8は薄板部31の両端に動吸振器を設置した場合の薄板中央部の自己コンプラ
イアンスを解析した結果を示す周波数応答特性図である。図8では薄板部の自己コンプラ
イアンス最大値は大きく、振動抑制効果が低いことが分かる。これは、動吸振器から離れ
た位置では振動抑制が少ないことを示している。したがって、ある加工条件で加工した場
合に動吸振器を設置した位置近傍ではびびり振動は発生しないが、動吸振器から離れた位
置ではびびり振動が発生する場合がある。
また、これを補うためさらに薄板中央部に動吸振器を設置すると、動吸振器と動吸振器
の中間部で自己コンプライアンス最大値は大きくなる。さらに多数の動吸振器を取付けれ
ば、動吸振器同士の間隔が短くなるため自己コンプライアンスの最大値は小さくなるが、
長尺部材の場合には非常に多くの動吸振器が必要になる場合がある。
本実施例1で対象とする被加工材3の加工では、工具2が動剛性の低い薄板部31の長
手方向に移動しながら加工するため、従来技術である固定式の動吸振器では動吸振器近傍
以外を加工する際に振動抑制効果が十分でなく、びびり振動が発生する場合がある。した
がって、びびり振動を回避するには、加工領域全域の中で最も動剛性の低い部分において
びびり振動が発生しない条件で加工する必要があり、加工能率が低下する。
一方、本実施例1の加工方法では、動吸振器41は工具2と同期して移動し、常に動吸
振器近傍を加工することができる。図9は薄板部31のある一箇所に前記固定式動吸振器
と同じ振動特性を持った動吸振器41を一つだけ設置した場合の前記動吸振器を設置した
位置における自己コンプライアンス解析結果を示す周波数応答特性図である。ただし、薄
板部の端から1000mm、2000mm、3000mmの位置でそれぞれ解析した結果
の例を示す。
図9では、それぞれの位置において自己コンプライアンスの最大値が小さくなっており
、高い振動抑制効果が得られることが分かる。このため、本実施例1で示した動吸振器4
1が工具2と同期して移動する方法を用いることで、被加工材3の加工領域全域に渡って
高い振動抑制効果を発揮することができ、びびり振動の抑制効果を高くすることができ、
加工能率および加工精度を向上できる。
なお、図6〜図9の解析結果は薄板部31の高さ(w2)200mm、薄板部の幅(w
1)50mm、薄板部の長さ7000mmとし、材料特性はヤング率200GPa、ポア
ソン比0.3、密度7900kg/m、減衰比0.5%として解析した。
[実施例2]
本実施例2では、駆動手段と位置検出手段と制御手段とを備えた動吸振器を用いた加工
方法の例について、図10,11を参照して説明する。図10に示す動吸振器5と、工作
機械1の構成図において、動吸振器5は、錘411とばね412と減衰器413と移動部
414と駆動部53と位置検出部54と制御部55とを備える。駆動部53は、被加工材
3に対し動吸振器5を相対移動させる駆動力を与える機能を有する。例えば、駆動部53
はモータであり、移動部414の車輪を回転させ動吸振器5を相対移動させることができ
る。
位置検出部54は動吸振器5と工具2との相対位置を検出する機能を有する。位置検出
部54は受信器541と演算部542とを備え、受信器541は工作機械1の主軸11に
取付けられた発信器111からの信号を検出する。演算部542は受信器541の信号強
度から動吸振器5と工具2との相対位置を演算する。或いは演算部542は受信器541
の信号強度のピーク位置から動吸振器5と工具2との相対位置を演算する。また、演算部
542は受信器541の信号強度が所定の値以下の場合には、振動抑制範囲外であると判
断する。発信機111と受信機541で通信手段を構成する。
受信器541は、受光器、磁気センサ等であり、主軸に取付けられた発信器111から
発信されるレーザ、磁場等の信号を検出する。なお、受信器541を圧電式や通電式のタ
ッチセンサとして、工作機械1の主軸に固定されたバーあるいは針金等の接触で工具2と
動吸振器5との相対位置を検出しても良い。制御部55は、位置検出部54から取得した
相対位置情報から、工具2と動吸振器5が相対する位置に同期して移動するように駆動部
53を制御する機能を有する。
なお、錘411の質量が大きいほど、動吸振器5の振動抑制効果は大きくなるため、駆
動部53と位置検出部54と制御部55は錘411に設置することが望ましい。ただし、
これらの一部または全てを移動部414等の錘411以外の部分に設置しても良い。その
他の構成は、既に説明した図2に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有
するので、説明は省略する。
図11に示すフローチャートを用いて、動吸振器5を用いた工作機械の加工方法の動作
について説明する。まず初めに、動吸振器5を被加工材3の薄板部31の加工開始位置に
相対する表面に設置する(ステップS201)。次に、工作機械1の主軸11に取付けら
れた工具2により被加工材3の加工を開始する(ステップS202)。また、主軸11に
設置された発信器111からレーザ等の信号を発信する(S203)。
受信器541の受信する信号強度が所定の値以上であるか演算部542で判断し(S2
04)、信号強度が所定の値以上の場合は、ステップS205で取得した動吸振器の位置
に基づいて、演算部542が動吸振器5と工具2との相対位置を演算する(S206)。
制御部55は動吸振器5と工具2との相対位置情報に基づいて駆動部53を制御し、動吸
振器5を工具2と相対する被加工材3の表面に移動させる(ステップS207)。ステッ
プS204で、信号強度が所定の値以上でない場合は、ステップS208で、制御部55
は動吸振器5を停止させる。前記のステップS203〜S207を加工終了まで繰り返す
ことで、加工領域全域に渡って振動を抑制して加工することが可能である。本実施例2の
振動抑制効果は、既に説明した図9と同一の効果を有するため、説明は省略する。
なお、本実施例2の加工方法では、動吸振器5に被加工材3以外からの外力を及ぼすこ
となく、動吸振器5を被加工材3に対して相対移動させることができるため、動吸振器5
の振動抑制効果を高くすることができる。また、ケーブル等により動吸振器を牽引するこ
とが困難なポケットなどの閉領域でも動吸振器5を工具2と同期して移動させることが可
能である。
[実施例3]
本実施例3では、図12,13を参照して動吸振器の設置面が鉛直下向きの場合につい
て説明する。図12は、本実施例3の工作機械の加工方法を実施するための概略構成を示
す要部斜視図である。被加工材3は複数の溝を有しており、2つの隣り合う溝の間に薄板
部31,31を有する。ある溝の片方あるいは両側の壁面を、工作機械1の主軸11に固
定した工具2で加工する場合に、加工される壁面を含む薄板部31において加工領域に相
対する表面には動吸振器6が設置されている。
図13は動吸振器6の構成を説明するためのモデル図である。動吸振器6は少なくとも
1つ以上の錘411と2つ以上のばね412と、2つ以上の減衰器413と、2つ以上の
移動部414とを備える。移動部414の少なくとも1つは、薄板部31を挟んで加工領
域に相対する表面に接触しており、ばね412と減衰器413を介して薄板部31の振動
を錘411に伝える。また、移動部414の前記とは別の少なくとも1つは、動吸振器6
が設置された溝を挟んで隣の薄板部32の表面に接触している。これにより、加工される
薄板部31の鉛直下側面に動吸振器6を設置する場合にも隣の薄板部32に接触している
移動部414が動吸振器6を支持し、重力による落下を防止する。
なお、動吸振器6は、前記実施例2における動吸振器5の駆動部53と位置検出部54
と制御部55と同様の構成を備えても良い。また、既に説明した実施例1の図2および実
施例2の図10に示された同一の符号を付された構成は前記と同一の機能を有するので、
説明は省略する。
動吸振器6の調整については、全てのばね412の合成ばね定数が式(1)で求めた最
適なバネ定数となるよう調整することが望ましい。また、減衰比についても、全ての減衰
器413の合成減衰係数に対応する減衰比が式(2)で求めた最適な減衰比となるように
調整することが望ましい。
図14は粘弾性体412aを用いた、振動抑制機能を調整可能な動吸振器6の概略構成
図である。ボルトナット410等で錘411の幅(図14で上下方向の幅)を調整可能と
することで、錘411と移動部414のギャップを調整し、粘弾性体412aを変形させ
ることで動吸振器6のバネ定数k2および減衰比ζ2を調整できる。また、被加工材3の
振動特性が加工位置によって異なる場合にも、ボルトナット410を図示しないモータ等
で駆動し、錘411と移動部414のギャップを調整し、粘弾性体412aを変形させる
ことで動吸振器6を最適化し、振動抑制効果を高めることもできる。また、ボルトナット
ではなく、油圧や空圧により錘411と移動部414のギャップを調整しても良い。
本発明に係る工作機械1は、工具2と動吸振器41,5,6とを用いて被加工材(ワー
ク)3を加工する工作機械であって、工具2と動吸振器41,5,6とを被加工材3を挟
んで対向して配置し、動吸振器41,5,6は、工具2と動吸振器とを同期移動させる駆
動部42,53を備えるものである。この工作機械1では、工具2が被加工材3を加工す
る際に発生する振動が前記の動吸振器で抑制されるため、びびり振動等が抑制されて加工
精度を向上させることができる。
[実施例4]
本実施例4では、図15を参照して、複数の移動しない固定式動吸振器を用いる場合について説明する。図15は本実施例4の工作機械の加工方法を実施するための概略構成を示す概略斜視図である。被加工材3は剛性の低い薄板部31が設けられている。この被加工材3を工作機械1の主軸11に取付けられた工具2を用いて加工する。薄板部31の片方の面には工具2が接触しており、薄板部31のもう一方の面には少なくとも2つ以上の動吸振器7が固定されており、動吸振器7は移動せず、工具2が移動することで被加工材3を加工するように構成されている。
動吸振器7は錘411とばね412と減衰器413と固定部74を備え、工具2で被加工材を加工するとき発生する被加工材3の薄板部31の振動を抑制する機能を有する。
固定部74は動吸振器7を薄板部31に固定する機能を有しており、薄板部31の振動や傾斜による動吸振器7の位置ずれ、または重力による落下を防止する。固定部7は、例えば接着剤や溶接による接着部やネジ締結部、マグネットや真空チャックによる吸着部である。特に、付け外しが容易で吸着力の強いマグネットホルダが望ましい。既に説明した実施例1の図2および実施例2の図10に示された同一の符号を付された構成は前記と同一の機能を有するので、説明は省略する。
図16は被加工材3の薄板部31の加工領域と動吸振器7とを質点系でモデル化したモデル図である。被加工材3の加工領域における固有振動ピーク特性を質点系でモデル化したときの質量m1、バネ定数k1、減衰比ζ1とし、動吸振器7を質量m3、バネ定数k3、減衰比ζ3とし、薄板部31に接触する動吸振器7の数をN個(N≧2)とする。動吸振器7のバネ定数k3および減衰比ζ3について、式(3)および式(4)を用いて求めた値を最適値とする。ただし、質量比μ=m3/m1とする。
k3={N×μ/(1+N×μ)}×k1/N・・・(3)
ζ3=3N×μ/{8(1+N×μ)}・・・(4)
これを基に被加工材3の振動特性に応じて、動吸振器7のばね定数k3および減衰比ζ3を調整する必要がある。なお、長尺部品は位置によって固有振動ピーク特性が異なる場合があるが、固有振動ピークが最も大きい位置における固有振動ピークの中で最も固有周波数の低いピークに対してばね定数を最適化し、減衰比を少なくとも式(4)で求めた値よりも大きくとることが望ましい。これによって、より高周波の固有振動ピークに対しても高い振動抑制効果を得ることができ、被加工材3の加工領域全体に渡って振動を抑制することができる。N個の動吸振器7のばね定数k3および減衰比ζ3は、各動吸振器7のばね412および減衰器413を適切に選択することで理論最適値に近い設計をすればよい。
N個の動吸振器7の隣り合う配置間隔は、被加工材3の長手方向に対し、両端部およびその間を(N−2)等分した位置を基準とするが、被加工材3の薄板部31の長手方向中央に行くほど隣り合う動吸振器7の間隔を狭くなるように設置することが望ましい。
図17は薄板部31に7個の動吸振器7を設置した場合の最も振幅が大きい周波数における薄板部31の加工領域全域の振幅を解析により求めた結果の例である。ただし、薄板部31の高さ(w2)200mm、薄板部の幅(w1)50mm、薄板部の長さ7000mmとし、材料特性はヤング率200GPa、ポアソン比0.3、密度7900kg/m、減衰比0.5%として解析した。図17(a)は式(3)で求めたバネ定数k3と式(4)で求めた減衰比ζ3を用いた動吸振器7を等間隔に配置(0、1167、2333、3500、4667、5833、7000mmの位置)した場合の振幅であり、(b)は式(3)で求めたバネ定数k3と式(4)で求めた減衰比ζ3を用いた動吸振器7を等間隔に配置した場合の振幅であり、(c)は式(3)で求めたバネ定数k3と式(4)で求めた減衰比ζ3を用いた動吸振器7を中央寄りに配置(0、1350、2550、3500、4450、5650、7000mmの位置)した場合の振幅である。
図17(a)より(b)の方が振幅が小さく振動抑制効果が高くなる。薄板部31に接触する動吸振器7が1個である場合には、式(1)で求めたバネ定数、および式(2)で求めた減衰比が最適値であるが、薄板部31に接触する動吸振器7が複数個ある場合には、各動吸振器が相互に作用し、式(1)および(2)で求めた値は最適値ではなくなるためである。このため、式(3)で求めたバネ定数、および式(4)で求めた減衰比を目標値として全ての動吸振器7を調整することで、振動抑制効果を高めることができる。また図17(b)より(c)の方が振幅が小さく振動抑制効果が高くなり、動吸振器7を中央寄りに配置した方が振動抑制効果が高くなる。ただし、隣り合う動吸振器の間隔が広すぎると振動が大きくなってしまうため、最も広い間隔が最も狭い間隔の2倍以下となるように設定することが望ましい。振動抑制効果を高めることで薄板部31に接触する動吸振器7の数を少なくすることができ、設置時間やコストを削減することができる。またN個の動吸振器7のバネ定数k3と減衰比ζ3を全て同じ理論最適値を目標に調整することで、個別に調整する場合と比較して調整時間および設置時間の短縮が可能である。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は上記した実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計
変更を行うことができるものである。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説
明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限
定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える
ことが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能であ
る。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可
能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全
ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続さ
れていると考えてもよい。
本発明の活用例として、この加工方法および移動式動吸振器を用いて、加工時に発生す
るびびり振動を抑制して精度のよい加工を行うことができ、各種の工具を取付けて切削、
研削、研磨等の各種の加工の用途にも適用できる。
1…工作機械
11…工作機械主軸
111…発信器(位置信号発信手段、通信手段)
2…工具
3…被加工材(ワーク)
31…薄板部
4…振動抑制装置
41…動吸振器
411…錘
412…ばね(ばね部材)
412a…粘弾性体
413…減衰器(減衰手段)
414…移動部
42…駆動部(駆動手段)
43…位置検出部
44…制御部
45…ケーブル
46…車輪(粘弾性体車輪)
5…動吸振器
53…駆動部
54…位置検出部(位置信号検出手段)
541…受信器(位置信号受信手段、通信手段)
542…演算部
55…制御部(制御手段)
6…溝用動吸振器
7…動吸振器
74…固定部

Claims (17)

  1. 工具と動吸振器とを用いてワークを加工する工作機械の加工方法であって、
    前記工具と前記動吸振器とを前記ワークを挟んで対向して配置し、前記工具と前記動吸
    振器とを同期移動させて前記ワークを加工することを特徴とする工作機械の加工方法。
  2. 前記動吸振器は、錘と、ばね部材と、減衰手段とを備え、前記工具で前記ワークを加工
    するとき発生する振動を抑制する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の工作機
    械の加工方法。
  3. 前記動吸振器は、少なくとも一部が粘弾性体で構成された車輪を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の工作機械の加工方法。
  4. 前記動吸振器は、フレキシブルなケーブルにより牽引され、前記ワークの加工領域を移
    動されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の工作機械の加工方法。
  5. 前記工具は、エンドミル等の切削工具であり、前記加工は、切削加工であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の工作機械の加工方法。
  6. 前記工作機械は、前記工具の位置を検出する位置検出手段を有し、
    前記動吸振器は、その位置を検出する位置検出手段を有し、
    前記動吸振器は、検出された前記工具の位置と、該動吸振器の位置に基づいて移動する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の工作機械の加工方法。
  7. 前記工作機械は、前記工具の位置を通信する通信手段を有し、前記動吸振器は、前記工
    具の位置を前記工作機械と通信する通信手段により取得することを特徴とする請求項6に
    記載の工作機械の加工方法。
  8. 前記工作機械は、前記工具の位置信号を発信する位置信号発信手段を備え、前記動吸振
    器は、前記工具の位置を受信する位置信号受信手段を備え、受信した前記工具の位置信号
    と前記動吸振器の位置から、前記工具と前記動吸振器との相対位置を検出することを特徴
    とする請求項6に記載の工作機械の加工方法。
  9. 前記位置信号発信手段はレーザ発信器であり、前記位置信号受信手段はレーザ受光器で
    あることを特徴とする請求項8に記載の工作機械の加工方法。
  10. 前記位置信号発信手段は磁気発信器であり、前記位置信号受信手段は磁気センサである
    ことを特徴とする請求項8に記載の工作機械の加工方法。
  11. 工具を用いてワークを加工する際に前記ワークの振動を抑制する移動式動吸振器であっ
    て、該移動式動吸振器は、少なくとも一部が粘弾性体で構成された車輪と、該車輪を駆動
    するための駆動手段と、前記工具と前記動吸振器の相対位置を検出する位置検出手段と、
    検出された前記相対位置の検出信号に基づいて前記駆動手段を制御する制御手段とを備え
    ていることを特徴とする移動式動吸振器。
  12. 工具と動吸振器とを用いてワークを加工する工作機械であって、
    前記工具と前記動吸振器とを前記ワークを挟んで対向して配置し、前記動吸振器は、前
    記工具と該動吸振器とを同期移動させる駆動部を備えることを特徴とする工作機械。
  13. 工具と動吸振器とを用いてワークを加工する工作機械の加工方法であって、前記工具で加工する面の反対の面に前記動吸振器を少なくとも2つ以上固定し、前記工具を移動させて前記ワークを加工することを特徴とする工作機械の加工方法。
  14. 前記動吸振器は、それぞれ錘と、ばね部材と、減衰手段とを備え、前記工具で前記ワークを加工するとき発生する振動を抑制する機能を有することを特徴とする請求項13に記載の工作機械の加工方法。
  15. 前記動吸振器のばね部材のバネ定数k3は、動吸振器の数N、動吸振器の錘の質量m3として、ワークの被加工領域の自己コンプライアンスの振幅最大となる固有振動ピークのモード質量m1と、質量比μ=m3/m1、バネ定数k1とを用いて、k3={N×μ/(1+N×μ)}×k1/Nとして調整されることを特徴とする請求項14に記載の工作機械の加工方法。
  16. 前記動吸振器の減衰手段の減衰比ζ3は、動吸振器の数N、動吸振器の錘の質量m3として、ワークの被加工領域の自己コンプライアンスの振幅最大となる固有振動ピークのモード質量m1を用いて、ζ3=3N×μ/{8(1+N×μ)}より大きい値に調整されることを特徴とする請求項14に記載の工作機械の加工方法。
  17. 前記動吸振器のワーク長手方向の隣り合う配置間隔は、ワーク中央に近づくほど狭くなり、最も広い間隔が最も狭い間隔の2倍以下となることを特徴とする請求項13に記載の工作機械の加工方法。
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