JP3208551U - ベルト調節具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト調節具の長さ寸法を短くしたとしても、縦材と第1横材との接続部分に円弧形状の逃がし部を形成することができ、接続部分への応力集中を防止することができるベルト調節具を提供する。【解決手段】ベルトの長さ方向に延びる一対の縦材20と、縦材の長さ方向一端側から他端側に並べて配置され、一対の縦材を連結する第1〜第3横材と、を備え、第1横材31は、上面と、下面と、上面と下面とを後端側で接続する後面31cと、を有し、一対の縦材20は、第1横材の後面31cとの接続部分に逃がし部21を有し、逃がし部21は、縦材の幅方向内側面20aと第1横材の上面とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状である。【選択図】図2

Description

本考案は、ベルトの長さを調節することができるベルト調節具に関する。
従来のベルト調節具として、ベルトの長さ方向に延びる左右一対の縦材と、縦材の長さ方向一端側から他端側に並べて配置され、左右一対の縦材を連結する第1〜第3横材と、を備え、第1横材が、第2横材に巻き掛けられた長さ調節用ベルトと接触して、長さ調節用ベルトの位置を固定する横材であり、第3横材が、固定用ベルトが取り付けられる横材であるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−029654号公報
ところで、近年では、ベルト調節具の長さ寸法(ベルトの長さ方向に沿った寸法)を短くしたいという要望がある。そこで、ベルト調節具の長さ寸法を短くする場合、第1横材と第2横材との間の隙間が狭くなるため、ベルト調節具を成形する金型の制約上、縦材と第1横材との接続部分に円弧形状の逃がし部を設けることができず、その接続部分が直角形状になってしまう。そして、接続部分に逃がし部を設けられない場合、接続部分に応力が集中して、ベルト調節具が破損する可能性があった。
本考案は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ベルト調節具の長さ寸法を短くしたとしても、縦材と第1横材との接続部分に円弧形状の逃がし部を形成することができ、接続部分への応力集中を防止することができるベルト調節具を提供することにある。
本考案の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)ベルトの長さ方向に延びる一対の縦材と、縦材の長さ方向一端側から他端側に並べて配置され、一対の縦材を連結する第1〜第3横材と、を備え、第1横材は、上面と、下面と、上面と下面とを後端側で接続する後面と、を有し、一対の縦材は、第1横材の後面との接続部分に逃がし部を有し、逃がし部は、縦材の幅方向内側面と第1横材の上面とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であることを特徴とするベルト調節具。
(2)一対の縦材は、その下面と幅方向内側面との境界部分にテーパ面を有し、テーパ面における第1横材の後面との接続部分に逃がし部が設けられることを特徴とする(1)に記載のベルト調節具。
(3)一対の縦材は、その下面と幅方向内側面との境界部分に段差を有し、段差における第1横材の後面との接続部分に逃がし部が設けられることを特徴とする(1)に記載のベルト調節具。
(4)第3横材は、上面と、下面と、上面と下面とを前端側で接続する前面と、を有し、一対の縦材は、第3横材の前面との接続部分に第2逃がし部を有し、第2逃がし部は、縦材の幅方向内側面と第3横材の上面とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のベルト調節具。
(5)一対の縦材は、その上面と幅方向内側面との境界部分に縦材側縁部を有し、第2横材は、その上面と第1横材側の側面との境界部分に横材側縁部を有し、縦材側縁部と横材側縁部との境界部分に第3逃がし部を有し、第3逃がし部は、縦材の幅方向内側面と第2横材の下面とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載のベルト調節具。
本考案によれば、一対の縦材が、第1横材の後面との接続部分に逃がし部を有し、逃がし部が、縦材の幅方向内側面と第1横材の上面とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であるため、ベルト調節具の長さ寸法を短くしたとしても、縦材と第1横材との接続部分に円弧形状の逃がし部を形成することができ、接続部分への応力集中を防止することができる。
本考案に係るベルト調節具の第1実施形態を説明する上面側斜視図である。 図1に示すベルト調節具の下面側斜視図である。 図1に示すベルト調節具の上面図である。 図1に示すベルト調節具の下面図である。 図3のA−A線断面図である。 図4に示す逃がし部の周辺の拡大斜視図である。 図5のB−B線断面図である。 図5のC−C線断面図である。 第1実施形態のベルト調節具の第1変形例を説明する下面図である。 図9に示す逃がし部の周辺の拡大斜視図である。 第1実施形態のベルト調節具の第2変形例を説明する下面図である。 図11に示す逃がし部の周辺の拡大斜視図である。 第1実施形態のベルト調節具の第3変形例を説明する上面図である。 図13に示す逃がし部の周辺の拡大斜視図である。 本考案に係るベルト調節具の第2実施形態を説明する上面図である。 図15に示すベルト調節具の下面図である。 図15のD−D線断面図である。 図16に示す逃がし部の周辺の拡大斜視図である。
以下、本考案に係るベルト調節具の各実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以後の説明において、上側とは図3の紙面に対して手前側、下側とは図3の紙面に対して奥側、左側とは図3の紙面に対して左側、右側とは図3の紙面に対して右側、前側とは図3の紙面に対して上側、後側とは図3の紙面に対して下側とする。また、左右方向は幅方向とも言う。また、前後方向は長さ方向とも言う。
(第1実施形態)
まず、図1〜図14を参照して、本考案に係るベルト調節具の第1実施形態について説明する。
本実施形態のベルト調節具10は、長さ調節用ベルトB1と固定用ベルトB2とを連結して、長さ調節用ベルトB1の長さを調節するものであり、図1〜図5に示すように、ベルトB1,B2の長さ方向に延びる一対の縦材20と、縦材20の長さ方向一端側から他端側に並べて配置され、一対の縦材20を幅方向に連結する第1〜第4横材31〜34と、を備える。
第1横材31は、第2横材32に巻き掛けられた長さ調節用ベルトB1と接触して、長さ調節用ベルトB1の位置を固定する横材であり、ベルト調節具10の下面側に設けられている。第1横材31は、上面31aと、下面31bと、上面31aと下面31bとを後端側(第2横材32側の端部)で接続する後面31cと、を有する。また、第1横材31の後面31cは、第2横材32に巻き掛けられた長さ調節用ベルトB1と接触する面である。図示例では、第1横材31は穴部31dを備える。
第2横材32は、長さ調節用ベルトB1が巻き掛けられる横材であり、ベルト調節具10の上面側に設けられている。第2横材32は、上面32aと、下面32bと、上面32aと下面32bとを前端側(第1横材31側の端部)で接続する前面32cと、を有する。そして、長さ調節用ベルトB1は、図5に示すように、第2横材32と第3横材33との間の第1開口35aに下側から挿入され、第2横材32の上面32aに巻き掛けられた後、第2横材32と第1横材31との間の第2開口35bに上側から挿入され、ベルト調節具10の前方に引き出される。
第3横材33は、固定用ベルトB2が取り付けられる横材であり、ベルト調節具10の下面側に設けられている。第3横材33は、上面33aと、下面33bと、上面33aと下面33bとを前端側(第2横材32側の端部)で接続する前面33cと、を有する。そして、固定用ベルトB2は、図5に示すように、第3横材33と第4横材34との間の第3開口35cに下側から挿入され、第3横材33の上面33a及び前面(巻掛面)33cに巻き掛けられた後、第2横材32と第3横材33との間の第1開口35aから下側且つベルト調節具10の後方に引き出される。また、固定用ベルトB2の端部は縫着又は鋲着により固定用ベルトB2に固定される。
そして、本実施形態では、図4〜図8に示すように、一対の縦材20は、第1横材31の後面31cとの接続部分に円弧形状の逃がし部21を有する。逃がし部21は、ベルト調節具10の下面側に設けられ、より具体的には、ベルト調節具10の下面から上側に向けて(第2横材32に向けて)形成されている。さらに詳細に説明すると、逃がし部21は、縦材20の幅方向内側面20aに幅方向外側に凹む凹状の円弧面として形成され、第1横材31の後面31cに滑らかに接続されている。
逃がし部21は、図7及び図8に示すように、縦材20の幅方向内側面20aと第1横材31の上面31aとが接続する位置を基準として、その位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状の逃がし部である。そして、第1横材31の後面31cと縦材20とが接続する位置に、上記の基準位置よりも幅方向外側に凹ませた逃がし部21を設けることにより、縦材20と第1横材31との接続位置がエッジ形状とならず、応力集中を避けることができる。
第1横材31の後面31cは、長さ調節用ベルトB1と接触して位置を固定するため、大きな力がかかる。そのため、縦材20との接続部分は破壊しやすい部分である。
以上説明したように、本実施形態のベルト調節具10によれば、一対の縦材20が、第1横材31の後面31cとの接続部分に逃がし部21を有し、逃がし部21が、縦材20の幅方向内側面20aと第1横材31の上面31aとが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であるため、ベルト調節具10の長さ寸法を短くしたとし、第1横材と第2横材との間の隙間が狭くなったとしても、縦材20と第1横材31との接続部分に円弧形状の逃がし部21を形成することができ、接続部分への応力集中を防止することができる。
また、本実施形態のベルト調節具10によれば、第1〜第3横材31〜33に比べて力のかかりにくい縦材20側に逃がし部21を設けているため、大きな逃がし部21を設けたとしても、ベルト調節具10の強度が低下することはない。また、縦材20の下側に逃がし部21設けているため、大きな逃がし部21を設けたとしても、逃がし部21が目立つことはない。また、逃がし部21を設けることにより軽量化を図ることができる。なお、逃がし部21が小さすぎると、製造時に離型しにくいため、逃がし部21は可能な限り大きい方が好ましい。
次に、図9及び図10を参照して、本実施形態の第1変形例について説明する。本変形例では、一対の縦材20の幅方向内側面20aと下面20bとの境界部分で第1横材31と隣接する部分にテーパ面25を形成し、このテーパ面25における第1横材31の後面31cとの接続部分に逃がし部21を形成する。また、テーパ面25ではなく段差を設けてもよい。段差は、下面20bにおけるテーパ面25の始点から上面側に向けて垂直におろした垂直壁部と、垂直壁部と直交する方向に延びる水平壁部からなる。水平壁部は、第1横材31の後面31cよりも上面側に位置する。この段差における第1横材31の後面31cとの接続部分に逃がし部21を形成する。
次に、図11及び図12を参照して、本実施形態の第2変形例について説明する。本変形例では、上記第1変形例のテーパ面25を第3横材33の前面33cまで延ばし、縦材20における第3横材33の前面33cとの接続部分に円弧形状の第2逃がし部22を形成する。第2逃がし部22は、ベルト調節具10の下面側に設けられ、テーパ面25に滑らかに接続されている。第2逃がし部22は、縦材20の幅方向内側面20aと第3横材33の上面33aとが接続する位置を基準として、その位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状の逃がし部である。
本変形例によれば、一対の縦材20が、第1横材31の後面31cとの接続部分に円弧形状の逃がし部21を有すると共に、第3横材33の前面33cとの接続部分に円弧形状の第2逃がし部22を有するため、縦材20と第1横材31との接続部分及び縦材20と第3横材33との接続部分への応力集中を防止することができる。
次に、図13及び図14を参照して、本実施形態の第3変形例について説明する。本変形例では、一対の縦材20が、その幅方向内側面20aと上面20cとの境界部分に縦材側縁部26を有し、第2横材32が、その上面32aと前面(第1横材31側の側面)32cとの境界部分に横材側縁部27を有し、縦材側縁部26と横材側縁部27との境界部分に円弧形状の第3逃がし部23を形成する。第3逃がし部23は、縦材20の幅方向内側面20aと第2横材32の下面32bとが接続する位置を基準として、その位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状の逃がし部である。
本変形例によれば、縦材20の縦材側縁部26と第2横材32の横材側縁部27との境界部分に円弧形状の第3逃がし部23を形成するため、縦材20と第2横材32との接続部分への応力集中を防止することができる。
(第2実施形態)
次に、図15〜図18を参照して、本考案に係るベルト調節具の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一或いは同等符号を付してその説明を省略或いは簡略化する。また、上記第1実施形態と比較して、第4横材を削除した以外はほぼ同じ構造である。
本実施形態のベルト調節具10Bは、図15〜図17に示すように、ベルトB1,B2の長さ方向に延びる一対の縦材20と、縦材20の長さ方向一端側から他端側に並べて配置され、一対の縦材20を幅方向に連結する第1〜第3横材31〜33と、を備える。
そして、本実施形態では、図16〜図18に示すように、一対の縦材20は、第1横材31の後面31cとの接続部分に円弧形状の第1逃がし部21を有すると共に、第3横材33の前面(巻掛面)33cとの接続部分に円弧形状の第2逃がし部22を有する。第1及び第2逃がし部21,22は、ベルト調節具10の下面側に設けられ、より具体的には、ベルト調節具10の下面から上側に向けて(第2横材32に向けて)形成されている。
さらに詳細に説明すると、第1逃がし部21は、縦材20の幅方向内側面20aに凹状の円弧面として形成され、第1横材31の後面31cに滑らかに接続されている。第2逃がし部22は、縦材20の幅方向内側面20aに凹状の円弧面として形成され、第3横材33の前面33cに滑らかに接続されている。
以上説明したように、本実施形態のベルト調節具10によれば、一対の縦材20が、第1横材31の後面31cとの接続部分に円弧形状の第1逃がし部21を有すると共に、第3横材33の前面33cとの接続部分に円弧形状の第2逃がし部22を有するため、縦材20と第1横材31との接続部分及び縦材20と第3横材33との接続部分への応力集中を防止することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
なお、本考案は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記各実施形態では、本考案をベルト調節具に適用する場合を例示したが、これに限定されず、2本のベルトを連結するバックルのプラグとソケットのベルト取付部分に本考案を適用してもよい。
10、10B ベルト調節具
20 一対の縦材
20a 幅方向内側面
20b 下面
20c 上面
21 逃がし部、第1逃がし部
22 第2逃がし部
23 第3逃がし部
25 テーパ面
26 縦材側縁部
27 横材側縁部
31 第1横材
31a 上面
31b 下面
31c 後面
32 第2横材
32a 上面
32b 下面
32c 前面(第2横材の第1横材側の側面)
33 第3横材
33a 上面
33b 下面
33c 前面(巻掛面)
34 第4横材
B1 長さ調節用ベルト
B2 固定用ベルト

Claims (5)

  1. ベルト(B1,B2)の長さ方向に延びる一対の縦材(20)と、
    前記縦材(20)の長さ方向一端側から他端側に並べて配置され、前記一対の縦材(20)を連結する第1〜第3横材(31,32,33)と、を備え、
    前記第1横材(31)は、上面(31a)と、下面(31b)と、前記上面(31a)と前記下面(31b)とを後端側で接続する後面(31c)と、を有し、
    前記一対の縦材(20)は、前記第1横材(31)の前記後面(31c)との接続部分に逃がし部(21)を有し、
    前記逃がし部(21)は、前記縦材(20)の幅方向内側面(20a)と前記第1横材(31)の前記上面(31a)とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であることを特徴とするベルト調節具(10)。
  2. 前記一対の縦材(20)は、その下面(20b)と前記幅方向内側面(20a)との境界部分にテーパ面(25)を有し、
    前記テーパ面(25)における前記第1横材(31)の前記後面(31c)との接続部分に前記逃がし部(21)が設けられることを特徴とする請求項1に記載のベルト調節具(10)。
  3. 前記一対の縦材(20)は、その下面(20b)と前記幅方向内側面(20a)との境界部分に段差を有し、
    前記段差における前記第1横材(31)の前記後面(31c)との接続部分に前記逃がし部(21)が設けられることを特徴とする請求項1に記載のベルト調節具(10)。
  4. 前記第3横材(33)は、上面(33a)と、下面(33b)と、前記上面(33a)と前記下面(33b)とを前端側で接続する前面(33c)と、を有し、
    前記一対の縦材(20)は、前記第3横材(33)の前記前面(33c)との接続部分に第2逃がし部(22)を有し、
    前記第2逃がし部(22)は、前記縦材(20)の前記幅方向内側面(20a)と前記第3横材(33)の前記上面(33a)とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト調節具(10)。
  5. 前記一対の縦材(20)は、その上面(20c)と前記幅方向内側面(20a)との境界部分に縦材側縁部(26)を有し、
    前記第2横材(32)は、その上面(32a)と前記第1横材(31)側の側面(32c)との境界部分に横材側縁部(27)を有し、
    前記縦材側縁部(26)と前記横材側縁部(27)との境界部分に第3逃がし部(23)を有し、
    前記第3逃がし部(23)は、前記縦材(20)の前記幅方向内側面(20a)と前記第2横材(32)の下面(32b)とが接続する位置よりも幅方向外側に凹む円弧形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のベルト調節具(10)。
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