JP3208443U - シート巻取装置 - Google Patents

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具樹 阿部
具樹 阿部
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Abstract

【課題】ホルダーの開口部内面に緩衝部材を貼着した場合において、ホルダーを巻取ケースに嵌合する際に、巻取ケースの端末が緩衝部材の縁に引っ掛かるのを防止し、スムーズに嵌合することができるシート巻取装置を提供する。【解決手段】シート3を巻き込み且つ当該シート3の巻込み方向に付勢する巻取ケース2と、当該巻取ケース2の少なくとも一端に摺動自在に嵌合され、巻取ケース2から離脱する方向に付勢されたホルダー4とを有し、ホルダー4の巻取ケース2を嵌合する開口部内面に、当該ホルダー4の摺動方向に沿って凹溝14が形成され、当該凹溝14に緩衝部材13が貼着され、ホルダー4の開口部端縁において凹溝14が緩衝部材13の厚みより深く形成され、当該緩衝部材13の少なくとも一部が凹溝14からホルダー4内に突出している。【選択図】図4

Description

本考案は、車両用のトノカバーなどとして使用される、シート巻取装置に関するものである。
従来この種のシート巻取装置1は図1に示すように、巻取ケース2内にシート3を巻き込み、且つばねにより当該シート3の巻込み方向に付勢し、前記巻取ケース2の両端にホルダー4が巻取ケース2の長さ方向に摺動自在に嵌合されると共に、当該ホルダー4は前記巻取ケースから離脱する方向に付勢されており、当該ホルダー4により車両の側壁などに突っ張って保持するようになっている。
そして特許文献1に記載された考案においては、前記巻取ケース2及び前記ホルダー4に形成されたスリット5から当該巻取ケース2内に収容されたシート3が引き出され、前記巻取ケース2とホルダー4とは図2に示すように、ホルダー4に穿設された長孔6にビス7を通して巻取ケース2に螺合することにより、互いに摺動可能であり且つホルダー4が巻取ケース2から脱落することがないように保持されている。
しかしながら前記特許文献に記載された構造では、シート巻取装置を車両に装着するときや、装着した状態で車両を走行させたときなどに、ホルダー4が巻取ケース2に対して摺動したり、振動して当接したりすることにより、不快な摩擦音や接触音などの異音を発生することがあった。
従来この種の異音を解消するために、図2(b)に示すように巻取ケース2に嵌合するホルダー4の開口部内面に所定幅の緩衝部材13を貼着し、当該緩衝部材13がホルダー4と巻取ケース2とが直接擦れ合うことを防止し、異音の発生を解消することが行われていた。
しかしながら上記の構成においては、ホルダー4を巻取ケース2の端末に嵌合する際に、巻取ケース2の端末が緩衝部材13の縁に引っ掛かるため、巻取ケース2とホルダー4とを嵌合することが困難になるという問題があった。
特開2014−226944号公報
本考案はかかる事情に鑑みなされたものであって、ホルダーの開口部内面に緩衝部材を貼着した場合において、ホルダーを巻取ケースに嵌合する際に、巻取ケースの端末が緩衝部材の縁に引っ掛かるのを防止し、スムーズに嵌合することができるようにすることを目的とするものである。
而して本考案は、シートを巻き込み且つ当該シートの巻込み方向に付勢する巻取ケースと、当該巻取ケースの少なくとも一端に摺動自在に嵌合され、前記巻取ケースから離脱する方向に付勢されたホルダーとを有し、前記ホルダーの前記巻取ケースを嵌合する開口部内面に、当該ホルダーの摺動方向に沿って凹溝が形成され、当該凹溝に緩衝部材が貼着され、前記ホルダーの開口部端縁において前記凹溝が前記緩衝部材の厚みより深く形成され、当該緩衝部材の少なくとも一部が前記凹溝から前記ホルダー内に突出していることを特徴とするものである。本考案においては、前記ホルダーの開口部における少なくとも相対向する二箇所に、前記緩衝部材が貼着されていることが好ましい。
また本考案においては、前記凹溝には、前記ホルダーの開口部端縁において前記緩衝部材の厚みより深い深溝部分と、当該凹溝におけるホルダーの奥に前記緩衝部材の厚みより浅い浅溝部分とが形成され、当該浅溝部分と前記深溝部分との段差をテーパー部に形成することが好ましい。また本考案における前記緩衝部材としては、不織布片からなるものとすることが好ましい。
而して本考案によれば、ホルダーの開口部内面に当該ホルダーの摺動方向に沿って凹溝が形成され、当該凹溝に緩衝部材が貼着されており、当該緩衝部材の少なくとも一部が凹溝からホルダー内方に突出していると共に、ホルダーの開口部の端縁の凹溝が緩衝部材の厚みよりも深く形成されているので、巻取ケースの端末をホルダー内に嵌合する際に、巻取ケースの端末が緩衝部材の縁に引っ掛かることがなく、ホルダーと巻取ケースとをスムーズに嵌合することができる。
シート巻取装置の平面図 従来のシート巻取装置の主要部を示すものであって、(a)は正面図、(b)はII−II断面図である。 本考案のシート巻取装置の、ホルダーと巻取ケースとを分離した状態の中央縦断面図 本考案のシート巻取装置の、ホルダーと巻取ケースとを結合した状態の中央縦断面図 図4におけるV−V断面図 本考案の主要部の拡大断面図 本考案のシート巻取装置の、ホルダーと巻取ケースとを分離した状態の、内部機構を省略した斜視図
以下本考案を図面に従って説明する。図3乃至図5は本考案のシート巻取装置1を示すものであって、巻取ケース2は略四角柱状をなしており、当該巻取ケース2内にシャフト8に巻回されたシート3が収容され、当該シート3は巻取ケース2及びホルダー4に形成されたスリット5から引き出されるようになっている。そして当該シート3を巻回したシャフト8は、捩りばね9によりシート3を巻取ケース2内に引き込む方向に付勢されている。
またホルダー4は巻取ケース2の端部に嵌合する形状を有しており、その側面に長孔10が形成され、当該長孔10に挿通されたビス11が巻取ケース2の側面に螺合されることにより、ホルダー4と巻取ケース2とが互いに摺動可能で、且つホルダー4が巻取ケース2から脱落することがないように保持されている。
そして巻取ケース2の端末とホルダー4の内側端末との間には圧縮ばね12が介装され、ホルダー4を巻取ケース2の端末から押し出す方向に付勢し、当該付勢力によりホルダー4が車壁などに突っ張って保持されるようになっている。
而して本考案においては、前記ホルダー4の開口部内面に、不織布片や発泡ウレタン片などの緩衝部材13が貼着され、当該緩衝部材13が巻取ケース2と当接することにより、巻取ケース2とホルダー4とが直接擦れ合うことによる不快な摩擦音の発生を防止している。
図面の例においては、ホルダー4の上部及び下部の内面に凹溝14が形成され、当該凹溝14内に緩衝部材13が貼着されており、少なくとも緩衝部材13の一部は前記凹溝14からホルダー内に突出している。
而して前記凹溝14の好ましい形状の詳細を、図6に示す。凹溝14の奥の浅溝部分15の深さaは緩衝部材13の厚みbより浅く形成され、当該浅溝部分15においては緩衝部材13が凹溝14からホルダー4の内方に突出している。
そして前記浅溝部分15からテーパー部16を介して、凹溝14におけるホルダー4の開口部に近い部分が深く形成され、深溝部分17を形成している。当該深溝部分17の深さcは、前記緩衝部材13の厚みbより深く形成され、当該深溝部分17においては緩衝部材13は凹溝14内に埋没している。
而して本考案によれば、ホルダー4の開口部内面に緩衝部材13を貼着しているので、当該ホルダー4の開口部に差し込まれた巻取ケース2の端末部とホルダー4との間に緩衝部材13が介在し、ホルダー4と巻取ケース2とが直接衝突することがないので、不快な摩擦音や接触音などの異音が発生することがない。
また本考案においては、ホルダー4の開口部の端縁に凹溝14の深溝部分17が形成され、当該深溝部分17の深さが緩衝部材13の厚みbよりも深く形成されているので、ホルダー4を巻取ケース2の端末に嵌合する際に、巻取ケース2の端末が緩衝部材13の縁に当接して当該緩衝部材13が捲れることがなく、巻取ケース2とホルダー4とをスムーズに嵌合することができる。
そしてホルダー4をさらに巻取ケース2に嵌合してゆくと、巻取ケース2の先端が凹溝14のテーパー部16に貼着された緩衝部材13に当接し、当該緩衝部材13を圧縮しつつ深く嵌合してゆくのである。
そして最終的には図4に示されるように深く嵌合し、ビス11を螺合して巻取ケース2とホルダー4とを固定し、さらに圧縮ばね12の弾力に抗してホルダー4を深く嵌合するように摺動させ、その状態で圧縮ばね12の弾力によりホルダー4を巻取ケース2に対して押し出すように摺動させ、車体に保持するのである。
これらの操作においても、凹溝14と巻取ケース2との間に緩衝部材13が介在し、しかも前述のように緩衝部材13は圧縮された状態にあるので、不快な摩擦音を生じることはないのである。
またシート巻取装置1を車体に装着した状態で車両を走行させたときなどに、巻取ケース2がホルダー4に対して振動しても、凹溝14と巻取ケース2との間に緩衝部材13が介在し、しかもその緩衝部材13は圧縮された状態にあるので、不快な接触音を発生することはないのである。
本考案は自動車のトノカバーに最適なシート巻取装置として述べたが、かかるトノカバーに限られるものではなく、ウィンドーのシールドなどとしても使用可能であり、さらには自動車に限らずカーテンやシャッターなどとしても使用可能である。
1 シート巻取装置
2 巻取ケース
3 シート
4 ホルダー
13 緩衝部材
14 凹溝
15 浅溝部分
16 テーパー部
17 深溝部分

Claims (4)

  1. シート(3)を巻き込み且つ当該シート(3)の巻込み方向に付勢する巻取ケース(2)と、当該巻取ケース(2)の少なくとも一端に摺動自在に嵌合され、前記巻取ケース(2)から離脱する方向に付勢されたホルダー(4)とを有し、前記ホルダー(4)の前記巻取ケース(2)を嵌合する開口部内面に、当該ホルダー(4)の摺動方向に沿って凹溝(14)が形成され、当該凹溝(14)に緩衝部材(13)が貼着され、前記ホルダー(4)の開口部端縁において前記凹溝(14)が前記緩衝部材(13)の厚みより深く形成され、当該緩衝部材(13)の少なくとも一部が前記凹溝(14)から前記ホルダー(4)内に突出していることを特徴とする、シート巻取装置
  2. 前記ホルダー(4)の開口部における少なくとも相対向する二箇所に、前記緩衝部材(13)が貼着されていることを特徴とする、請求項1に記載のシート巻取装置
  3. 前記凹溝(14)には、前記ホルダー(4)の開口部端縁において前記緩衝部材(13)の厚みより深い深溝部分(17)と、当該凹溝(14)におけるホルダー(4)の奥に前記緩衝部材(13)の厚みより浅い浅溝部分(15)とが形成され、当該浅溝部分(15)と前記深溝部分(17)との段差をテーパー部(16)に形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載のシート巻取装置
  4. 前記緩衝部材(13)が、不織布片からなることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載のシート巻取装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180076494A (ko) * 2016-12-28 2018-07-06 아시모리코리아(주) 차량 러기지 커버의 소음방지 기구
CN111216641A (zh) * 2018-11-23 2020-06-02 宝沃汽车(中国)有限公司 遮物帘控制方法、控制装置、控制系统及车辆

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