JP3208338U - 電極パッド用清掃具 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡単に電極パッドの粘着力を回復できる電極パッド用清掃具を提供する。【解決手段】粘着性ハイドロゲルで形成された清掃部10を備えることを特徴とする電極パッド用清掃具1であって、前記電極パッド用清掃具1は、前記粘着性ハイドロゲルが、水溶性高分子を含む。また、清掃部10は、シート状に形成され、かつ、内部に基材20を備える。清掃部10の粘着力が1.5〜7N/20mmであり、10の表面張力が、20〜60mN/mである。【選択図】図1

Description

本考案は、電極パッド用清掃具に関するものである。
従来、電極パッドは、生体や対象物の電気信号を測定する際や、被験者に電気治療を施す際に、電極と対象表面とを固定するために対象表面に貼着されて使用されている。
電極パッドのなかでも、特に生体用の電極パッドは、繰り返し皮膚に貼着されて使用されることがある。しかし、電極パッドを皮膚に貼着すると、その貼着面に皮脂や角質等の汚れが付着し、繰り返し使用されるうちに電極パッドの粘着力が低下するという問題があった。
かかる問題に対して、特許文献1には、生体に貼着して使用された後、水洗することで粘着力が回復する電極パッドが開示されている。
特許第3437124号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、電極パッドの粘着力を回復させるために水洗が必要である。特に電極パッドの粘着剤層がハイドロゲルで形成されている場合、ハイドロゲルは、水と接触すると吸水する性質があり、吸水した状態では粘着性が発現されない。そのため、確実にハイドロゲルの粘着力を回復させるためには、取扱説明書等で定められた所定の条件でハイドロゲルの洗浄及び乾燥を行う必要があり、かかる処理を行うには手間がかかり使用者が煩わしく感じる場合があった。
本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、より簡単に電極パッドの粘着力を回復できる電極パッド用清掃具を目的とする。
本考案者らは、鋭意検討した結果、以下の電極パッド用清掃具が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本考案の電極パッド用清掃具は、以下の構成を有する。
[1]粘着性ハイドロゲルで形成された清掃部を備えることを特徴とする電極パッド用清掃具。
[2]前記清掃部は、シート状であることを特徴とする[1]に記載の電極パッド用清掃具。
[3]前記清掃部は、内部に基材を備えることを特徴とする[1]又は[2]に記載の電極パッド用清掃具。
[4]前記粘着性ハイドロゲルが、水溶性高分子を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の電極パッド用清掃具。
[5]前記清掃部の粘着力が、1.5〜7N/20mmであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の電極パッド用清掃具。
[6]前記清掃部の表面張力が、20〜60mN/mであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の電極パッド用清掃具。
本考案の電極パッド用清掃具は、より簡単に電極パッドの粘着力を回復できる。
本考案の電極パッド用清掃具の断面図である。 本考案の電極パッド用清掃具の使用方法を説明する断面図である。 本考案の電極パッド用清掃具の使用方法を説明する断面図である。 本考案の電極パッド用清掃具の使用方法を説明する断面図である。
<電極パッド用清掃具>
本考案の電極パッド用清掃具は、粘着性ハイドロゲルで形成された清掃部を備える。
本考案の電極パッド用清掃具の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1の電極パッド用清掃具1は、粘着性ハイドロゲルで形成されたシート状の清掃部10からなる。前記シート状の清掃部10は、内部に基材20を備える。
電極パッド用清掃具1の形状は、特に限定されず、清掃対象である電極パッドの形状等に応じて任意の形状とされるが、例えば平面視円形、平面視三角形、四角形等の平面視多角形とされる。なお、多角形には、多角形の角部の全て又は一部に、曲線もしくは直線の隅切が形成された形状も含まれる。
電極パッド用清掃具1の形状は、電極パッドの形状と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
電極パッド用清掃具1の大きさは、特に限定されず、清掃対象である電極パッドの大きさ等に応じて任意の大きさとされる。
電極パッド用清掃具1の大きさは、電極パッドの大きさよりも大きいことが好ましい。
また、シート状の清掃部10の表面積が、電極パッドの粘着面の表面積よりも大きいことが好ましい。
電極パッド用清掃具1の厚みMは、特に限定されないが、例えば0.1〜2mmとされる。0.1mm未満では、電極パッド用清掃具1が軟弱となり保形性が損なわれるおそれがある。また、2mm超では、電極パッド用清掃具1をコンパクトに形成できず、取り扱い性が損なわれるおそれがある。
<清掃部10>
[清掃部10の構成]
清掃部10は、粘着性ハイドロゲルで形成されている。ハイドロゲルは、皮脂や角質と親和性が高い。清掃部10が粘着性ハイドロゲルから形成されることで、電極パッドの貼着面に付着した皮膚の皮脂や角質等の汚れを、清掃部10に移しやすくでき、電極パッドの粘着力を回復しやすくできる。
また、粘着性ハイドロゲルは生体適合性に優れる。電極パッド用清掃具1は、その使用時に清掃部10が電極パッドの粘着剤層に貼着され、前記粘着剤層中に清掃部10の成分が移る場合がある。このような場合でも、清掃部10が粘着性ハイドロゲルで形成されることで、電極パッドの生体適合性が保持されやすくなる。
粘着性ハイドロゲルとしては、重合性単量体と架橋性単量体との共重合体からなる高分子マトリックスと、水と、多価アルコールを含むものが挙げられる。
上記粘着性ハイドロゲルには、さらに水溶性高分子が含まれることが好ましい。
上記高分子マトリックスは、重合性単量体と架橋性単量体とが重合・架橋することで形成される。高分子マトリックスの含有量は、粘着性ハイドロゲルの総質量に対し10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。
上記重合性単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の非電解質系アクリルアミド誘導体、ターシャルブチルアクリルアミドスルホン酸(TBAS)又はその塩、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド(DMAEAA)塩酸塩、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)塩酸塩、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸又はその塩等の電解質系アクリルアミド誘導体、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、スルホプロピルメタクリレート(SPM)又はその塩、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(QDM)等の電解質系アクリル誘導体、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の非電解質系アクリル誘導体、ビニルピロリドン、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミド等のビニルアミド誘導体、アリルアルコール等が挙げられる。
上記重合性単量体の中でも、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、TBAS、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記重合性単量体は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルは、アクリル又はメタクリルを、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記重合性単量体の含有量は、高分子マトリックスの総質量に対して、90〜99.95質量%が好ましい。90質量%未満の場合、硬く脆いゲルになるおそれがある。また、99.95質量%超の場合、架橋密度が低く、形状安定性が損なわれるおそれがある。
上記架橋性単量体としては、分子内に重合性を有する二重結合を2以上有している単量体を使用することが好ましい。架橋性単量体としては、例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリルアミド又は(メタ)アクリレート、テトラアリロキシエタン、ジアリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
上記架橋性単量体は、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
架橋性単量体の含有量は、高分子マトリックスの総質量に対して、0.05〜10質量%が好ましい。0.05質量%未満の場合、架橋密度が低く、形状安定性が損なわれるおそれがある。また、10質量%を超えると、硬く脆いゲルになるおそれがある。さらに、架橋性単量体の総質量は、粘着性ハイドロゲル全体の5質量%以下であることが好ましい。
粘着性ハイドロゲルとしては、高分子マトリックスが非電解質系アクリルアミド誘導体、電解質系アクリルアミド誘導体等の重合性単量体から形成されたアクリルアミド系ハイドロゲルが好ましい。アクリルアミド系ハイドロゲルは、生体適合性に優れる基材であり、また、上記重合性単量体は、反応性に優れるため、当該ゲル中の残存モノマーが少なく、皮膚刺激性も低い。
粘着性ハイドロゲル中の高分子マトリックスの含有量は、5〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。5質量%未満ではゲル中の高分子マトリックス濃度が低すぎるため、溶媒をかかえきれずにブリードしやすく、腰強度の弱いゲルとなるおそれがある。一方、50質量%を超えると、重合時の発熱が大きくなりすぎるため、溶媒が沸騰して気泡がゲル中に混入し、良好なゲルが得られにくくなるおそれがある。
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等のジオール類、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン等の多価アルコール縮合体、ポリオキシエチレングリセリン等の多価アルコール変成体等が挙げられる。
これらの多価アルコールは、いずれか1種が単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
粘着性ハイドロゲル中の多価アルコールの含有量は、10〜80質量%が好ましく、20〜70質量%がより好ましい。10質量%未満では、ゲルの湿潤力が乏しく、水分の蒸散が著しくなり、ゲルの経時安定性に欠けると共に、柔軟性に欠け、粘着性が不充分となるおそれがある。また、80質量%を超えると、重合性単量体と架橋性単量体、多価アルコール、水を含むモノマー混合物を作製する際、粘度が高くなりすぎ、ハンドリングが悪くなると共に、粘着性ハイドロゲルを製造する際に気泡が混入するおそれがある。
粘着性ハイドロゲルに含まれる水の含有量は、5〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。5質量%未満ではゲルの平衡水分量に対する含水量が少ないため、吸湿性が高くなりすぎるおそれがある。また、50質量%を超えるとゲルの平衡水分量との差が大きくなるため、乾燥によるゲルの収縮や、物性の変化が大きくなるおそれがある。
粘着性ハイドロゲルには、水溶性高分子が含まれることが好ましい。水溶性高分子が粘着性ハイドロゲル中に含まれると、粘着性ハイドロゲルの表面張力を皮膚や角質等の表面張力と近づけることができ、皮脂や角質との親和性がより高められやすくなる。
上記水溶性高分子としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセトアミド等の重合体や、アクリル酸、メタクリル酸、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルアセトアミドからなる群から選ばれる2種以上のモノマーの共重合体等が挙げられる。
上記単独重合体又は共重合体は、合成品を用いてもよく、市販品を用いてもよい。
水溶性高分子の含有量は、重合性単量体100質量部に対して0.15〜15質量部が好ましく、1〜10質量部が好ましい。水溶性高分子の含有量が0.15質量部未満であると、皮脂や角質との親和性を充分に高められなくなるおそれがある。また、水溶性高分子の含有量が15質量部を超えるとゲルが硬くなりすぎ粘着力が低下する場合がある。
なお、上記水溶性高分子は、粘着性ハイドロゲル中で高分子マトリックスと架橋されていてもよいし、架橋されていなくてもよい。
粘着性ハイドロゲルには、必要に応じて上記以外の添加剤が含まれてもよい。かかる添加剤としては、重合開始剤、防腐剤、殺菌剤、防黴剤、酸化防止剤、消泡剤、界面活性剤、香料、着色剤、薬効成分(例えば、抗炎症剤、ビタミン剤、美白剤等)、pH調整剤等が挙げられる。
<基材20>
基材20は、清掃部10の内部に備えられ、清掃部10の保形性を保つ基材である。
基材20としては、特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタラート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、パルプ、レーヨン、ナイロン等から製造された織布、不織布等の可撓性の基材等が挙げられる。
基材20の目付けは、特に限定されないが、例えば、8〜100g/mとされる。8g/m未満では、清掃部10の引張強度が脆弱になり、電極パッド用清掃具1の保形性が損なわれるおそれがある。また、100g/m超では、ハイドロゲルの浸透性が阻害され、電極パッド用清掃具1の製造時に清掃部10に気泡が混入するおそれがある。
[清掃部10の粘着力]
清掃部10の粘着力(T)は、1.5〜7N/20mmが好ましく、2〜6N/20mmがより好ましい。
清掃部10の粘着力Tが1.5N/20mm以上であると、電極パッドの粘着剤層に付着した皮脂や角質等の汚れを、前記粘着剤層から清掃部10に移しやすくなる。また、7N/20mm以下であると、粘着力が強くなりすぎず電極パッドの変形や千切れを抑制しやすくなる。
なお、清掃部10の粘着力は、例えば粘着性ハイドロゲルの厚みを調整したり、粘着性ハイドロゲル中の高分子マトリックスの含有量を調整することで、容易に調整される。
また、清掃部10の粘着力Tは、後述する電極パッドの粘着剤層の粘着力(T)に対して、T/Tが1.0〜3.0が好ましく、1.1〜2.0がより好ましい。
/Tが1.0以上であると、電極パッドの粘着剤層に付着した皮脂や角質等の汚れを、前記粘着剤層から清掃部10に移しやすくなる。また、3.0以下であると、粘着力が強くなりすぎず電極パッドの変形や千切れを抑制しやすくなる。
清掃部10の粘着力Tは、次のように測定される。
電極パッド用清掃具1を幅20mm、長さ60〜120mmとなるように裁断したものを試験片とする。前記試験片の一方の面をベークライト板に貼付し、2kgの圧着ローラーを1往復して圧着させる。試験片の端(短辺側)をチャックで固定し、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製、RTE−1210)により、温度23±5℃、湿度55±10%、試験速度300mm/minの条件で90°方向に引き剥がした際の応力(N/20mm)を測定し、これを清掃部10の粘着力Tとする。
[清掃部10の引張強度]
清掃部10の引張強度(H)は、7N/20mmより大きいことが好ましい。清掃部10の引張強度が7N/20mm以下では、電極パッド用清掃具1が軟弱となり、電極パッドが電極パッド用清掃具1から剥離される際に、電極パッド用清掃具1の変形や千切れ等を生じるおそれがある。
なお、清掃部10の引張強度は、例えば粘着性ハイドロゲルの厚みを調整したり、粘着性ハイドロゲル中の高分子マトリックスの含有量を調整したり、清掃部10の内部に備えられる基材の目付けや材料の種類を変更することで、容易に調整される。
また、清掃部10の表面積が、電極パッドの粘着面の表面積より大きく形成されると、清掃部10の引張強度(H)が小さくても電極パッド用清掃具1の変形や千切れ等を抑制しやすくなる。
清掃部10の引張強度Hは、次のように測定される。
電極パッド用清掃具1を幅20mm、長さ60〜120mmとなるように裁断したものを試験片とする。前記試験片の端(短辺側)をチャックで固定し、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製、RTE−1210)により、温度23±5℃、湿度55±10%、試験速度300mm/minの条件で上下方向に引き上げた際の最大応力(N/20mm)を測定し、この最大応力を清掃部10の引張強度Hとする。
[清掃部10の表面張力]
清掃部10の表面張力(U)は、20〜60mN/mが好ましく、30〜55mN/mがより好ましい。
清掃部10の表面張力Uが上記好ましい範囲であると、清掃部10と、皮脂や角質等の汚れとの親和性が高まり、清掃部10にこれらの汚れが粘着されやすくなる。また、清掃部10と、電極パッドの粘着剤層との貼着性が高められやすくなる。
なお、清掃部10の表面張力は、例えば粘着性ハイドロゲル中の水や多価アルコールの含有量を調整したり、粘着性ハイドロゲル中に水溶性高分子を添加することで容易に調整される。特に、粘着性ハイドロゲル中に水溶性高分子を添加することで、清掃部10の表面張力を皮脂や角質等の表面張力と近づけることができ、清掃部10と皮脂や角質等との親和性をより高めやすくなる。
清掃部10の表面張力Uは、次のように算出される。
清掃部10を20×20mmに切断したものを試験片とする。蒸留水、ヨウ化メチレンを滴下液(液量1.0μL)とし、前記試験片と前記滴下液との接触角を固液界面解析装置DropMaster300(協和界面科学社製)でθ/2法により測定する。前記接触角からOwens−Wendt法により前記試験片の表面張力を算出し、これを清掃部10の表面張力Uとする。
<電極パッド用清掃具の製造方法>
本考案の電極パッド用清掃具1の製造方法としては、特に限定されないが、例えば下記の方法が挙げられる。
重合性単量体と、架橋性単量体と、多価アルコールと、水と、必要に応じて添加される水溶性高分子とを混合し、これに光重合開始剤を添加した重合用組成物(w)を調製する。次に、前記重合用組成物(w)をポリエチレンテレフタラートフィルム等のフィルム上に基材20とともに所定の厚さで展開し、これにUV照射して重合架橋反応を行いシート状の清掃部10を形成し、これを電極パッド用清掃具1とする。
<電極パッド用清掃具の使用方法>
電極パッド用清掃具1の使用方法は、特に限定されないが、その一例を図2〜4を基にして説明する。
<電極パッド>
電極パッド用清掃具1の清掃対象である電極パッドは、特に限定されないが、例えば図2〜4に示すような導電性を有する粘着剤層110と、支持基材120とを備えた電極パッド100が挙げられる。このような電極パッドとしては、例えばオムロン社製低周波治療器HV−F021の電極パッド、ヤーマン社製ダンシングEMS Bluetooth EP−4Bの電極パッド等の市販品が挙げられる。
図2の電極パッド100は、皮膚に貼着されて使用された後の状態を示すものである。電極パッド100の粘着剤層には、皮脂や角質等の汚れ50が付着している。
図2に示すように、電極パッド用清掃具1は、その清掃部10の表面と、電極パッド100の粘着剤層110の表面とが対向するように配置される。
次いで、図3に示すように、電極パッド用清掃具1の清掃部10と、電極パッド100の粘着剤層110とが貼着される。この際、任意の圧力で、電極パッド用清掃具1及び電極パッド100とを押圧してもよい。
その後、図4に示すように、電極パッド100が、任意の剥離力Yで電極パッド用清掃具1から剥離される。その際に、電極パッド100の粘着剤層110に付着していた汚れ50は、電極パッド用清掃具1の清掃部10に移される。これにより電極パッド100の粘着剤層110から汚れが取り除かれ、電極パッド100の粘着力が回復する。
電極パッド用清掃具1は、使用後の電極パッド100の粘着剤層110に電極パッド用清掃具1を貼着後、直ちに剥離されてよい。あるいは、電極パッド用清掃具1は、電極パッド100が次に使用されるまで、電極パッド100が剥離されずに貼着されたまま保持されてもよい。この場合、電極パッド用清掃具1は、電極パッド100の保管具としての作用も有する。
また、電極パッド用清掃具1は、1度だけ使用されてもよいし、繰り返し使用されてもよい。さらに、電極パッド用清掃具1は、1つの電極パッド100に対して、1つだけが貼着されてもよいし、2つ以上が同時に貼着されてもよい。
以上、説明したとおり、本考案の電極パッド用清掃具1は、粘着性ハイドロゲルで形成された清掃部を備えるため、より簡単に電極パッド100の粘着力を回復できる。
なお、図2〜4の電極パッド用清掃具1の使用方法では、電極パッド100が、任意の剥離力Yで電極パッド用清掃具1から剥離されたが(図4)、これとは逆に、電極パッド用清掃具1が、任意の剥離力で電極パッド100から剥離されてもよい。
<他の実施形態>
本考案の電極パッド用清掃具は、上述の実施形態に限定されない。
例えば、電極パッド用清掃具1の清掃部10の一方又は両方の表面には、剥離シートが設けられていてもよい。剥離シートが設けられていれば、電極パッド用清掃具1の表面に異物等が付着することを防止できる。この剥離シートは、電極パッド用清掃具1の使用時に、清掃部10の表面から剥がされる。
当該剥離シートは、特に限定されないが、清掃部10から容易に剥離できる材質や表面を備えることが好ましい。当該剥離シートとしては、例えば、熱可塑性樹脂からなるシートやフィルムが好ましく、これらの中でも、ポリエチレンテレフタラートフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。また、剥離シートは、清掃部10の接する面にシリコーン等により離型処理が施されていてもよい。
また、電極パッド用清掃具1の清掃部10の一方の表面には、清掃部10を支持する支持基材が設けられていてもよい。支持基材が設けられていると、電極パッド用清掃具1の保形性が良好となりやすい。
支持基材としては、その一方の面に清掃部10を形成できるものであれば特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタラート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、パルプ、レーヨン、ナイロン等から製造されたフィルム、シート、織布、不織布等の可撓性の基材や、プラスチック、金属、木材等の剛性の基材が挙げられる。また、前記フィルムやシートに、織布や不織布がラミネートされたものでもよい。
なお、電極パッド用清掃具1が支持基材を備える場合には、清掃部10の内部に基材20が備えられていてもよいし、備えられていなくてもよい。
電極パッド用清掃具は、清掃部10が複数積み重ねられた多層構造とされてもよい。
さらに、電極パッド用清掃具を長尺状に形成し、これを円柱状に巻き取り、周面が清掃部であるロールとしてもよい。この場合、該ロールから電極パッド用清掃具を所望の長さ分だけ切り出して使用してもよいし、該ロールのまま電極パッドの粘着剤層の上で該ロールを回転させて使用してもよい。
以下に実施例を用いて本考案をさらに詳しく説明するが、本考案はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において使用した材料は下記のとおりである。
<基材>
・ポリエステル製スパンボンド不織布 目付け13g/m
<清掃部>
・粘着性ハイドロゲルa:以下のように調製したもの。
アクリルアミド20質量%と、メチレンビスアクリルアミド0.042質量%と、グリセリン58.5質量%と、水17.828質量%と、水溶性高分子(東亞合成社製、商品名「ジュリマーAC−20H」)3.5質量%と、光重合開始剤0.13質量%とを含有する重合用組成物を調製した。なお、前記光重合開始剤としては、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製の商品名「イルガキュア2959」を用いた。
次に、得られた重合用組成物をシリコーンコーティングされた厚さ100μmの二軸延伸ポリエステルフィルム上に基材とともに展開した。
その上から同じくシリコーンコーティングされた厚さ38μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを被せることで、重合用組成物を均一に押し広げて、その厚さを必要な厚さに調整した。次に、メタルハライドランプを使用してエネルギー量1900mJ/cmの紫外線を前記重合用組成物に照射することにより粘着性ハイドロゲルaを製造した。粘着性ハイドロゲルaの厚みは0.5mmである。
・粘着性ハイドロゲルb:粘着性ハイドロゲルの厚みを0.75mmとした以外は、粘着性ハイドロゲルaと同様にして粘着性ハイドロゲルbを調整した。
・粘着性ハイドロゲルc:水の含有量を16.328質量%、水溶性高分子の含有量を5.0質量%としたこと以外は、粘着性ハイドロゲルaと同様にして粘着性ハイドロゲルcを調整した。
・粘着性オルガノゲルa:以下のように調製したもの、粘着性ハイドロゲルの比較成分。
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)9質量部、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)1質量部からなる混合物に、開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(ABN−E)0.2質量部、溶剤として酢酸エチルを加え、これをN雰囲気下で70℃、10時間加熱して共重合体を得た。前記共重合体に可塑剤としてミリスチン酸イソプロピル(IPM)5質量部、イソシアネート系架橋剤としてデュラネート(TPA−100)0.03質量部、チタン系カップリング剤としてイソプロピルトリイソステアリルチタン(KRTTS)0.03質量部を加えて10分間撹拌し、均一な粘着剤溶液を作製した。ポリエチレンテレフタラートフィルム上にアプリケーターを用いて前記粘着剤溶液を塗布した後、ドラフト内で静置して乾燥させ、次いで60℃のオーブン中で24時間乾燥させて粘着性オルガノゲルaを製造した。粘着性オルガノゲルaの厚みは20μmである。
・セロハンテープ(市販品):ニチバン株式会社製の商品名「セロテープ(登録商標)」。
・クラフトテープ(市販品):王子タック株式会社製の商品名「クラフトテープ 101H」。
<実施例1〜3、比較例1〜3>
電極パッド用清掃具A〜Dとして、上記粘着性ハイドロゲルa〜c、粘着性オルガノゲルaをそれぞれ用いた。電極パッド用清掃具E,Fとして、市販のセロハンテープ、クラフトテープをそのまま用いた。
電極パッド用清掃具A〜Fの構成、清掃部の粘着力T、引張強度H、表面張力Hを表1に示す。
Figure 0003208338
[電極パッド用清掃具の評価方法]
下記の電極パッドA及び電極パッドBを清掃対象として、各例の電極パッド用清掃具を用いた際の粘着力回復率を求めることで電極パッド用清掃具の性能を評価した。
<電極パッドA>
オムロン社製低周波治療器HV−F021の電極パッド。
<電極パッドB>
ヤーマン社製ダンシングEMS Bluetooth(登録商標) EP−4Bの電極パッド。
上記電極パッドA及び電極パッドBの使用前の粘着剤層の粘着力T、皮膚に10回貼着して使用した後の粘着剤層の粘着力Tを以下のように測定した。
(使用前の粘着剤層の粘着力T
各電極パッドを幅20mm、長さ60〜120mmとなるように裁断したものを試験片とする。前記試験片の粘着剤層をベークライト板に貼着し、2kgの圧着ローラーを1往復して圧着させる。試験片の端(短辺側)をチャックで固定し、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製、RTE−1210)により、温度23±5℃、湿度55±10%、試験速度300mm/minの条件で90°方向に引き剥がした際の応力(N/20mm)を測定し、これを電極パッドの使用前の粘着剤層の粘着力T0とする。
(皮膚貼着後の粘着剤層の粘着力T
エタノールで脱脂した上腕部の皮膚に各電極パッドを貼着し、10分後にゆっくりと剥がす。この操作を10回繰り返す。その後、各電極パッドを幅20mm、長さ60〜120mmとなるように裁断したものを試験片としたこと以外は、粘着力Tと同様にして90°方向に引き剥がした際の応力(N/20mm)を測定し、これを皮膚貼着後の粘着剤層の粘着力Tとする。
電極パッドA及び電極パッドBの使用前の粘着剤層の粘着力T、皮膚貼着後の粘着剤層の粘着力Tを表2に示す。
<粘着力回復率の算出>
(清掃後の粘着力T
表2に示す各例の電極パッド用清掃具の清掃部(比較例2,3については、セロハンテープ及びクラフトテープの粘着面)と、上記の皮膚貼着後の各電極パッドの粘着剤層とを指で軽く押圧して貼着した。その後、電極パッドを電極パッド用清掃具からゆっくりと剥離した。剥離後の各電極パッドを幅20mm、長さ60〜120mmとなるように裁断したものを試験片としたこと以外は、粘着力Tと同様にして90°方向に引き剥がした際の応力(N/20mm)を測定し、これを清掃後の粘着力Tとした。
そして、下記式により電極パッドの粘着力回復率(%)を算出した。
粘着力回復率(%)=100×(T−T)/(T−T
各例の清掃後の粘着力T及び粘着力回復率を表2に示す。
Figure 0003208338
表2に示す結果から、本考案を適用した実施例1〜3の電極パッド用清掃具は、電極パッドの粘着力を良好に回復できることが確認できた。
一方、清掃部がオルガノゲルから形成される電極パッド用清掃具(比較例1)は、電極パッドの粘着力を充分に回復できなかった。
また、市販のセロハンテープ(比較例2)、市販のクラフトテープ(比較例3)を清掃具として用いた場合には、電極パッドの破損や、清掃具の粘着成分が電極パッドの粘着剤層に移行していることが確認されたため、清掃後の粘着力の測定は行わなかった。
以上の結果から、本考案を適用した電極パッド用清掃具は、より簡単な操作で電極パッドの粘着力を回復できることが確認できた。
1 電極パッド用清掃具
10 清掃部
20 基材
50 汚れ
100 電極パッド
110 粘着剤層
120 支持基材

Claims (6)

  1. 粘着性ハイドロゲルで形成された清掃部を備えることを特徴とする電極パッド用清掃具。
  2. 前記清掃部は、シート状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極パッド用清掃具。
  3. 前記清掃部は、内部に基材を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電極パッド用清掃具。
  4. 前記粘着性ハイドロゲルが、水溶性高分子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極パッド用清掃具。
  5. 前記清掃部の粘着力が、1.5〜7N/20mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極パッド用清掃具。
  6. 前記清掃部の表面張力が、20〜60mN/mであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極パッド用清掃具。
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