JP3208304U - 移乗介助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】介護者が要介護者を引き上げる力を錘の重さだけ軽くする安価な移乗介助装置であって、錘の位置エネルギーを保持するロック機構を備え、また振り子の力を利用して水平移動を軽くし、また弱い力で錘を上げることができ、また介護者が要介護者と向き合った状態で容易に操作できる移乗介助装置を提供する。【解決手段】介護者が車椅子とベッドB間の移乗介助時に要介護者を持ち上げる力を錘11の位置エネルギーで軽減する移乗介助装置1であって、錘11を引き上げるロープ21が掛かる滑車部22〜25と、錘11を上位置で保持させ、その保持を解除させるロック機構30を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、介護者が車椅子とベッド間の移乗介助時に要介護者を持ち上げる力を錘の位置エネルギーで軽減する移乗介助装置に関する。
要介護者が車椅子を使用している場合はベッドと車椅子間の移乗介助が必要である。この介助は腰に重圧が掛かり、これを毎日複数回行わなければならないことから、介護者の腰痛が問題になっている。また、主な介護者の約4分の1が配偶者であり、多くの高齢の介護者の体力も問題になっている。このために、移乗介助時に介護者の腰に掛かる圧力を低減するために、種々の装置や用具が考えられた。
その多くは電動式で要介護者を持ち上げたり、介護者の筋力を援助したりする電動装置であり、高額であった。病院や介護施設などで複数の要介護者に対して移乗介助装置を使用する場合は、移乗介助装置が高額であっても購入可能である。しかしながら、一人の要介護者を介助する家族の介助者が高額な移乗介助装置を購入するのは困難である。そして、家族の介護者は全介護者の約4分の3であり、高額な移乗介助装置を購入困難な方は多い。
そこで、安価な移乗介助装置として、錘を使用する方法が考えられた。特許文献1(特開2001−57997号公報)は天秤型搬送装置であり、錘を利用してハンモックで要介護者を釣り上げるものである。しかしながら、この天秤型搬送装置は装置が長く、且つ回動することから、一般的な家庭の広くない住居には設置困難であった。また、この移乗介助装置は要介護者を直接釣り上げることから、介護者の力加減で行われる介助方法と比べて、要介護者に不安を抱かせる介助方法であった。
そこで、錘を使用した安価な移乗介助装置であり、且つ、介護者の力加減で行われる介助方法として、特許文献2(特開2015−66418号公報)の実施例1が考えられた。これはロープの一端に錘を吊るし、他端に掛けた介護者の手を押し下げて対象を掴み、介護者が要介護者を引き上げる力を錘の重さだけ軽くするものである。
特開2001−57997号公報 特開2015−66418号公報
しかしながら、特許文献2には錘の位置エネルギーを保持するロック機構が無いために、他端に掛けた介護者の手を押し下げて錘を上げた状態を維持するときに、介護者自身が力を加えて維持しておかなければならない、という問題があった。
また、特許文献2には車椅子とベッド間の要介護者の水平移動については何ら記載されていないが、例えば、滑車から垂直に保持された車椅子上方の要介護者をベッド上方に水平移動させるときは振り子を持ち上げるような力が必要となる問題があった。
また、動滑車ではなく定滑車で錘が吊るされたロープの他端側を下げて錘を上げるために、錘に掛かる重力と同じ力でロープを引っ張らなければならないために、質量が大きな錘は使用できず、要介護者を引き上げる力の軽減には限度があるという問題があった。たとえば、介護者がロープを下げる力が10×9.8N(10kg重)であれば、それ以上の錘を使用することはできなかった。
また、車椅子の移乗介助では要介護者に不安を与えないなどの理由から、介護者は要介護者と向き合った状態で要介護者を抱くのが一般的であるが、特許文献2では介護者は要介護者と向き合っておらず、介護者が要介護者と向き合った状態に適したロープの把握部となっていないという問題があった。
また、特許文献2では介護者が要介護者の腰部を掴んでいるが、掴む位置が高いために要介護者が腰を中心に回転する恐れがあった。
そこで本考案は、介護者が要介護者を引き上げる力を錘の重さだけ軽くする安価な移乗介助装置であって、錘の位置エネルギーを保持するロック機構を備え、また振り子の力を利用して水平移動を軽くし、また弱い力で錘を上げることができ、また介護者が要介護者と向き合った状態で容易に操作できる移乗介助装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の移乗介助装置は、介護者が車椅子とベッド間の移乗介助時に要介護者を持ち上げる力を錘の位置エネルギーで軽減する移乗介助装置であって、前記錘を引き上げるロープが掛かる滑車部と、前記錘を上位置で保持させ、その保持を解除させるロック機構を備えたことを特徴とする。
錘を上位置で保持させるロック機構を備えているので、介護者は錘を保持するための力が不要となる。そして、要介護者を持ち上げたいときに解除操作部を操作して錘のロックを解除することができる。
また、本考案の移乗介助装置においては、前記錘の降下に伴って上昇する介助側のロープを垂らす滑車は複数あるいは移動可能に配設されることが好ましい。振り子のように、要介護者は吊り下げられた真下に向かう要介護者の重力の分力が生じるので、滑車の吊設位置によって、要介護者をベッドから車椅子へ移乗させるときは要介護者を車椅子方向に移動する分力が働き、要介護者を車椅子からベッドへ移乗させるときは要介護者をベッド方向に移動する分力が働いて、水平方向の移動が楽になる。
また、本考案の移乗介助装置においては、前記滑車部は動滑車を備えていることが好ましい。ロープの一方はその支持部が支えるので、荷を引き上げる力は半減するという動滑車を利用して、錘を上げる力を軽減することができる。
また、本考案の移乗介助装置においては、前記錘の位置エネルギーによって上昇し介護人が両手で掴む把握部を前記介助ロープに備えることが好ましい。介護者は要介護者を両手で抱えるようにして持ち上げるので、片手ではなく両手で掴む把握部を設けることにより、操作性と安全性が向上する。また、手や手首を輪に掛けるのではなく、掴むことにより素早く把握部を離すことができる。
なお、本考案の移乗介助装置においては、前記錘の落下抵抗を大きくするダンパーを設けることが好ましい。空気抵抗のエアーダンパーや粘性抵抗のオイルダンパーなどの抵抗によって錘の急激な落下を防止することができる。これにより、錘の急激な位置エネルギーの印加による事故を防止することができる。
実施形態の主要な構成を示す図である。 車椅子からベッドへの移乗介助を示す図である。 ベッドから車椅子への移乗介助を示す図である。
以下、実施形態及び図面を参照にして本考案を実施するための形態を説明するが、以下に示す実施形態は、本考案をここに記載したものに限定することを意図するものではなく、本考案は実用新案登録請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。なお、この明細書における説明のために用いられた各図面においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて表示しており、必ずしも実際の寸法に比例して表示されているものではない。
[実施形態]
図1〜図3を用いて本考案の移乗介助装置1の概要を説明する。移乗介助装置1は、要介護者Nが車椅子CとベッドB間を移乗するときに、移乗を助ける介護者Hが要介護者Nを引き上げる力を錘11の重さだけ軽くする装置である。移乗介助装置1は概略、錘11と、錘11を高い位置に引き上げる錘引き上げロープ21と、引き上げられた錘11の高い位置の保持とその保持の解除を行うロック機構30と、錘11の落下に伴って介護者Hの引き上げ力を軽減ために上昇する第1介助ロープ41と第2介助ロープ42と、からなる。
図1を用いて本考案の移乗介助装置1の詳細な構成を説明する。錘11は質量が約16kgであり、地球では錘11に約16×9.8N(16kg重)の重力が掛かる。錘11は金属の円柱形であり、円筒形の筒12の中に収容され、筒12の中を上下に移動可能である。介助の為に錘11は距離L(例えば、600mm)を降下し、その降下の位置エネルギーで介護者Hの引き上げ力を軽減する。錘11と筒12は僅かの嵌合隙間13を備え、錘11で閉じ込められた筒12内の空気がこの隙間13から出入りするために、エアーダンパーとなって、錘11は筒12内をゆっくり上下に移動する。このダンパー機能によって、介助の軽減力が急激に印加されることを防止することができる。なお、錘11と筒12の隙間13が非常に小さいときは、筒12に貫通孔を設けて、この貫通孔からの空気の出入りで適切なダンパー効果を得ることもできる。また、この隙間13が大きくてダンパー効果が弱いときは別途専用のエアーダンパーを設けても良い。なお、本考案はダンパー機能としてエアーダンパーに限定するものではなく、オイルダンパーや粘性を利用したダンパーなどのダンパーであってもよい。
錘引き上げロープ21の一端21aは錘11の上部に固着されている。そして、錘引き上げロープ21の材質は、合成繊維であり、一端21a側から順次、錘11の上部に固着された第1動滑車22、錘11の上方に固着された第1定滑車23、錘11の上部に固着された第2動滑車24、錘11の上方に固着された第2定滑車25に掛けられている。ロープ21の一端21aと第1定滑車23と第2定滑車25は移乗介助装置1の図示せぬ筐体の上蓋の内壁に固着されてもよく、補強された天井に固着されてもよい。このように、錘引き上げロープ21が掛かる滑車部は第1動滑車22、第1定滑車23、第2動滑車24と第2定滑車25で構成されている。
錘引き上げロープ21に2つの第1、第2動滑車22、24が掛けられているので、錘引き上げロープ21を引き上げる力は錘11の重力の4分の1と軽くなり、錘引き上げロープ21を引き上げる長さは錘11の上下移動距離の4倍の長さとなる。このようにして、本考案は軽い力で錘11を引き上げることができる。なお、錘11の重量と錘引き上げロープ21の引き上げ力の比率は動滑車の増減や構成方法によって変更することができる。
上述のように錘引き上げロープ21を引き上げる長さは長いために、錘11が高い位置に引き上げられた状態では第2定滑車25から他端側の錘引き上げロープ21の長さは非常に長くなる。そこで、この長いロープ21は低い位置に設けられた第1軸26と、高い位置に設けられた第2軸27に掛けられて整形される。なお、第1軸26と第2軸27は回転可能な滑車でもよい。
図1に示すように、錘引き上げロープ21の他端にロープの直径よりも大きなロープ抜け止め具28が固着されている。そして、移乗介助装置1の図示せぬ筐体に固着されている係止金具31の係止溝31aに錘引き上げロープ21が嵌入しロープ抜け止め具28によって係止される。係止金具31はL字形の板金である。係止溝31aは一方が開放している溝であり、この開放部によって錘引き上げロープ21を係止溝31aに係止させたり、係止を解除させたりすることが可能となっている。なお、止め具28は、錘引き上げロープ21の他端側を結ぶことにより、ロープの直径よりも大きな結び目をつくって構成してもよい。
係止金具31には回動によって錘引き上げロープ21を解除方向に押圧する解除アーム32が設けられている。解除アーム32はプラスチック材であり、孔の作図で回動することを解り易く図示しているが、実物は蝶番を用いて回動する。
一方、介護者Hの近傍に回動自在に設けられた解除ペダル33が設けられている。この解除ペダル33は図示せぬ台やベッドBなどに取り付けられ、上下方向に回動する。解除ペダル33は木材であり、孔の作図で回動することを解り易く図示しているが、実物は蝶番を用いて回動する。
解除アーム32と解除ペダル33は解除ワイヤー34で連結されている。解除ワイヤー34はステンレス線がよられたワイヤーロープであり、一端が解除アーム32を貫通して第1ワイヤー抜け止め具36で解除アーム32から抜けないようにされ、他端が解除ペダル33を貫通して第2ワイヤー抜け止め具37で解除アーム32から抜けないようにされている。そして、解除アーム32と解除ペダル33間の解除ワイヤー34は堅いプラスチック材のワイヤーチューブ35で覆われている。
この構成によって、解除ペダル33が下方向に回動されると、解除アーム32は錘引き上げロープ21を解除する方向に回動する。自転車などのブレーキワイヤーのように、このワイヤーチューブ35によって、解除ワイヤー34が曲がって整形されても解除ペダル33の下方向の回動力を解除アーム32に伝えることができる。
図1に示すように、第1介助ロープ41と第2介助ロープ42の一端が錘11に取り付けられ、第1介助ロープ41は他端側から順に錘11の上方に固着された第3定滑車43と、車椅子Cの上方の補強された天井に固着された第4定滑車44に掛けられて、第2介助ロープ42は他端側から順に錘11の上方に固着された第5定滑車45と、ベッドBの上方の補強された天井に固着された第6定滑車46に掛けられて、第1介助ロープ41の他端に第1把握部51、第2介助ロープ42の他端に第2把握部52が取り付けられている。第1介助ロープ41と第2介助ロープ42はステンレス線がよられたワイヤーロープであるが、必要な強度があれば鉄線、合成繊維や麻でもよい。第3定滑車43と第5定滑車45は移乗介助装置1の図示せぬ筐体の上蓋の内壁に固着されてもよく、補強された天井に固着されてもよい。
第1把握部51と第2把握部52は、共にそれぞれ第1介助ロープ41と第2介助ロープ42に連結されたプラスチック材のT字形のアーム53と、アーム53の両端に配設された左右一対のゴム製の工業用のベルト54と、両ベルトを連結するプラスチック材のチェーン55からなる。
次に図2を用いて車椅子CからベッドBへの移乗介助の動作を説明する。介助の準備として、まず、介護者Hは、錘引き上げロープ21を引いて錘11を上方に引き上げる。次に、介護者Hは、錘引き上げロープ21を第1軸26と第2軸27に掛けて整形する。次に、介護者Hは、ロープ抜け止め具28の位置で錘引き上げロープ21を係止溝31aに係止させる。この時、解除アーム32を図1に示すように、錘引き上げロープ21よりも奥へ位置するようにセットする。このような準備によって、錘11が下降するのをロックさせる。この時、介護者Hは、錘引き上げロープ21から手を放していても、錘11は下降しないので、自身の両手を自由に使うことができる。
そして、このロックにより解除ペダル33の先端が上方に回動して上がる。また、介護者Hは、使用しない第1把握部51を移乗介助の邪魔にならないように車椅子Cの上方から除ける。
そして、介護者Hは要介護者Nと向かい合った状態で、車椅子Cの上方に垂れ下がっている第1把握部51ではなく、ベッドBの上方に垂れ下がっている第2把握部52を手繰り寄せる。次に、介護者Hは第2把握部52を片手で持ったまま、要介護者Nの脇の下に両腕を入れる。次に介護者Hは、第2把握部52の一対のベルト54をそれぞれ左右の手で掴む。
そして、介護者Hは足で解除ペダル33を踏む。すると、解除ペダル33の回動が解除ワイヤー34によって連動して解除アーム32が回動し、ロープ抜け止め具28が係止溝から外れて、錘11が下降する。この下降は前述のダンパー機能によってゆっくり動き、介護者Hが要介護者Nを持ち上げる(図2の矢印1)。この錘11の重量分、介護者Hが要介護者Nを持ち上げる力が軽くなる。介護者Hが要介護者Nを持ち上げたまま、要介護者NをベッドBへと移動させる(図2の矢印2)。
このとき、第2把握部52を支える第6定滑車46は車椅子Cの上方でなく、ベッドBの上方にあるので、振り子のように要介護者Nの体重の分力がベッドB側に働いて、介護者Hは軽い力で要介護者NをベッドBへ移動させることができる。そして、介護者Hはゆっくり要介護者NをベッドBに降ろしてから(図2の矢印3)、第2把握部52のベルト54を離す。
次に図3を用いてベッドBから車椅子Cへの移乗介助の動作を説明する。介助の準備は車椅子CからベッドBへの移乗介助と同じであり、錘11を上方の位置にロックさせる。また、このときは使用しない第2把握部52をベッド2の上方から除ける。
介護者Hは要介護者Nと向かい合った状態で、ベッドBの上方に垂れ下がっている第2把握部52ではなく、車椅子Cの上方に垂れ下がっている第1把握部51を手繰り寄せて片手で持ったまま、要介護者Nの脇の下に両腕を入れ、第1把握部51の一対のベルト54をそれぞれ左右の手で掴む。
そして、介護者Hは足で解除ペダル33を踏む。すると、錘11がゆっくり下降するので、介護者Hが要介護者Nを持ち上げる(図3の矢印1)。この錘11の重量分、介護者Hが要介護者Nを持ち上げる力が軽くなる。介護者Hが要介護者Nを持ち上げたまま、要介護者Nを車椅子Cへと移動させる(図3の矢印2)。
このとき、第1把握部51を支える第4定滑車44はベッドBの上方でなく、車椅子Cの上方にあるので、振り子のように要介護者Nの体重の分力が車椅子C側に働いて、介護者Hは軽い力で要介護者Nを車椅子Cへ移動させることができる。そして、介護者Hはゆっくり要介護者Nを車椅子Cに降ろしてから(図3の矢印3)、第1把握部51のバンド54を離す。
なお、ここでは介護者Hが第1把握部51や第2把握部52を掴む方法としてベルト54を握ったが、ベルト54の輪に親指を掛けてチェーンを握ってもよく、アームを掴んでもよい。また、本考案の第1把握部51や第2把握部52の構成はアーム53、ベルト54、チェーン55の構成に限定するものではなく、介護者Hが両手で掴むことができる構成であればよい。
上述のように、本考案は錘11を上方に保持するロックをし、そのロックを解除するロック機構30を備えているので、介護者H自身の両手が自由になるとともに、介護者Hのタイミングで錘11を降下開始させることができる。なお、ロック機構の構成は上述の実施形態の構成に限定するものではない。
また、錘11を持ち上げるのに第1動滑車22、第2動滑車24を用いているので、軽い力で錘11を引き上げることができる。また、軽い力で錘11を引き上げるようにしたために錘引き上げロープ21の長さが長くなるが、錘引き上げロープ21を掛ける第1軸と第2軸を設けたので、これをきれいに整形させることができる。なお、第4定滑車44と第1把握部51の間、そして、第6定滑車46と第2把握部52の間に動滑車を追加すれば錘11の2倍の軽減力を得ることができる。このときは要介護者Nを持ち上げる距離の2倍の距離を錘11が降下する。
また、車椅子CからベッドBへ移乗介助させるときは移動先のベッドB方向に垂れ下がっている第2把握部52を使用し、ベッドBから車椅子Cへ移乗介助させるときは移動先の車椅子C方向に垂れ下がっている第1把握部51を使用するので、振り子のように、要介護者Nの体重の分力を利用して小さな力で目的方向に要介護者Nを移動させることができる。
また、第1把握部51と第2把握部52はそれぞれ両手で掴むことができるようにしているので、介護者Hが要介護者Nと向き合って、要介護者Nを抱くようにして持ち上げるときに安全性が高い。なお、上述の移乗介護装置1は第1把握部51と第2把握部52の2つの把握部を備えたが、第4定滑車44を第6定滑車46の位置まで移動可能な移動式にすれば第2介助ロープ37、第5定滑車45、第6定滑車46と第2把握部52を削減することができる。さらに、他の方法として、第1把握部51と第2把握部52は同じ形状なので、これを着脱可能な1つの共用の把握部にしてもよい。
なお、上述の錘引き上げロープ21、第1介助ロープ41と第2介助ロープ42は「ロープ」と記したが、チェーンなど、滑車に掛けることができるロープ以外の連結物を使用することもできる。また、本願はベッドと車椅子間の移乗のみでなく、例えば、便座と車椅子間の移送などにも適用することができる。
なお、上述の実施形態では錘11を上方に引き上げる方法として、錘引き上げロープ21を引いたが、自転車用などの空気入れポンプを利用することもできる。この方法の例として、シリンダー内に空気を入れるとピストンが上昇しシリンダー内の空気が抜けるとピストンが降下する1以上のシリンダーと、圧縮空気を送出するポンプと、ポンプからの圧縮空気をシリンダー内に送るかシリンダー内の空気を外気に排出させるかを切り替える3方向弁を備える。そして、シリンダーのピストンはロッドによって錘11に接続され、ピストンが上昇すると錘11が上昇し、錘11が降下するとピストンも降下する。
第1ステップとして、介護者Hはポンプからの圧縮空気をシリンダー内に送るように3方向弁をセットする。第2ステップとして、介護者Hは人力によりポンプからシリンダー内に圧縮空気を送る。人力では圧力が4.5×9.8N/cm(4.5kg重/cm)の空気を送ることができる。たとえば、シリンダーが1つのみであり、その内径が32mmであれば、16×9.8N(16kg重)の錘11を上げるには2×9.8N/cm(2kg重/cm)弱の空気圧でよいので、楽に錘11を上昇させることができる。シリンダーが2つであれば、必要な空気圧は半減する。
第3ステップとして、介護者Hは錘11が所定の高さまで上昇したら、錘引き上げロープ21を第1軸26と第2軸27に掛けて整形し、ロープ抜け止め具28の位置で錘引き上げロープ21を係止溝31aに係止させる。第4ステップとして、介護者Hはシリンダー内の空気を外気に排出することができるように3方向弁をセットする。第5ステップとして、介護者Hは介護者Hが任意のときに解除ペダル33を足で踏んで錘11を降下開始させる。シリンダー内の空気が排気口から時間を掛けて抜けるので、錘11はゆっくりと降下する。このようにして、シリンダーを使用して錘11を軽い力で上昇させ、錘11をゆっくり降下させることができる。
1:移乗介助装置
11:錘
12:筒
13:隙間
21:錘引き上げロープ
22:第1動滑車
23:第1定滑車
24:第2動滑車
25:第2定滑車
26:第1軸
27:第2軸
28:ロープ抜け止め具
30:ロック機構
31:係止金具
31a:係止溝
32:解除アーム
33:解除ペダル
34:解除ワイヤー
35:ワイヤーチューブ
41:第1介助ロープ
42:第2介助ロープ
43:第3定滑車
44:第4定滑車
45:第5定滑車
46:第6定滑車
51:第1把握部
52:第2把握部
53:アーム
54:ベルト
55:チェーン
H:介護者
N:要介護者
上記目的を達成するため、本考案の移乗介助装置は、介護者が車椅子とベッド間の移乗介助時に要介護者を持ち上げる力を錘の位置エネルギーで軽減する移乗介助装置であって、前記錘を引き上げるロープが掛かる滑車部と、前記錘を上位置で保持させ、その保持を解除させるロック機構と、前記錘の下降に伴って上昇する介助側の介助ロープとを備えたことを特徴とする

Claims (4)

  1. 介護者が車椅子とベッド間の移乗介助時に要介護者を持ち上げる力を錘の位置エネルギーで軽減する移乗介助装置であって、
    前記錘を引き上げるロープが掛かる滑車部と、前記錘を上位置で保持させ、その保持を解除させるロック機構を備えたことを特徴とする移乗介助装置。
  2. 前記錘の降下に伴って上昇する介助側の介助ロープを垂らす滑車は複数あるいは移動可能に配設されることを特徴とする請求項1に記載の移乗介助装置。
  3. 前記滑車部は動滑車を備えていることを特徴とする請求項1に記載の移乗介助装置。
  4. 前記錘の位置エネルギーによって上昇し介護人が両手で掴む把握部を前記介助ロープに備えたことを特徴とする請求項1に記載の移乗介助装置。
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