JP3208195B2 - エージング中におけるデバイス駆動電流の測定装置 - Google Patents

エージング中におけるデバイス駆動電流の測定装置

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JP3208195B2 JP28891392A JP28891392A JP3208195B2 JP 3208195 B2 JP3208195 B2 JP 3208195B2 JP 28891392 A JP28891392 A JP 28891392A JP 28891392 A JP28891392 A JP 28891392A JP 3208195 B2 JP3208195 B2 JP 3208195B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エージング中における
半導体デバイスの駆動電流を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体メモリ、ASIC等の半
導体デバイスは、その製造後製品出荷前に、デバイスの
各々に対して種々の品質試験を行なうことが必要であ
る。中でも駆動電流の測定は重要である。通常、駆動電
流の測定は、エージングによって行われる。エージング
による測定は、例えばー65°Cや150°Cといった
異常温度に設定されたエージング槽において半導体デバ
イスを駆動し、この時の駆動電流を測定することによっ
て行われる。
【0003】図2は、従来技術における駆動電流測定装
置の構成部分を示したものである。数十〜数百個の半導
体デバイス19が、例えばプリント回路基板から形成さ
れた1つのDUTボード11上に配列される。DUTボ
ード11はエージング槽(図示せず)内に装着され、D
UTボード11上の全ての半導体デバイス19に対し
て、エージングが実行される。ボード11上には、抜き
差しによって半導体デバイス19を着脱自在に装着し得
る接続部(図示していない)がマトリクス状に固定して
設けられており、半導体デバイス19はこれらの接続部
を通じてDUTボード11に装着される。
【0004】エージング中、DUTボード15上の全て
の半導体デバイス19に対して、同一の電圧源17から
同一量のデバイス駆動用電圧が印加される。この電圧に
より、接続部に装着された全ての半導体デバイス19が
同時に駆動される。ここで、電圧源17は半導体デバイ
ス19の駆動用電圧源として使用されるものであって、
電流測定のために使用されるものではないことに注意す
べきである。言い換えれば、電圧源17からの電圧は半
導体デバイス19に駆動電流を流すためのものであっ
て、駆動電流の測定のために用いられるものではない。
【0005】電圧源17からの駆動用電圧は、接続部に
装着された半導体デバイス19の各々に対して、各基準
抵抗15を介して印加される。これらの基準抵抗15
は、各接続部構成部材13の構成要素の一部として、D
UTボード15上に固定して装着されている。電圧源1
7からの駆動用電圧によって、半導体デバイス19が駆
動されると、各基準抵抗15の両端に所定の電圧降下が
生じる。
【0006】基準抵抗15両端の電圧降下は電圧計23
によって測定される。駆動電流は、この測定値を基準抵
抗15の抵抗値で電流換算することによって求まる。こ
こでもし基準抵抗値に相当の誤差が存在していたとする
と、この換算結果にも相当の誤差が生じることになり、
測定精度に重大な影響を及ぼすことは明かであろう。故
に、基準抵抗15の精度は、測定精度に直接的な影響を
及ぼすものである。より正確な測定を行なうためには、
基準抵抗15によって生じ得る誤差を最小とする必要が
ある。具体的には、基準抵抗間における抵抗値のバラツ
キ、及びエージング中の異常温度によって生じ得る測定
誤差を減少させることが必要である。従来の測定装置の
製造にあたっては、各抵抗の温度特性の安定性及び抵抗
値のバラツキを考慮した上で、慎重に選択された抵抗の
み用いられるべきである。
【0007】なお、測定すべき半導体デバイス19は、
デバイスセレクター21を用いて、逐次選択していくも
のとされている。デバイスセレクター21は複数のスイ
ッチ25からなり、スイッチ25は各接続部に対応する
ようにして設けられている。全てのスイッチ25が開放
されている場合、電圧計23はいづれの基準抵抗15と
も接続されず、従って電流の測定を行なうことはできな
い。ここで、いづれかのスイッチ25を閉じることによ
り、そのスイッチに対応する接続部の基準抵抗15と電
圧計29との間に閉回路が形成され、この場合にのみ電
圧計23による電圧の測定が可能とされる。
【0008】
【発明が解決すべき課題】基準抵抗の精度は駆動電流の
測定に重大な影響を与えるため、精密さが要求される。
しかしながら、従来の装置では、抵抗値のバラツキやエ
ージング中の温度による影響によって測定精度に相当の
誤差が生じていた。
【0009】また、ボード上に装着される半導体デバイ
スの数と同数の基準抵抗が必要であり、精密な基準抵抗
を多数必要とするので、全体として高価なものとなって
しまっていた。本発明では、特に基準抵抗における改善
を図ることにより、駆動電流の測定精度を大幅に増大さ
せまたコスト低減をも図るものである。
【0010】
【発明の概要】従来同様、数十〜数百個の半導体デバイ
スが、同一のデバイスユニットボード上に配列される。
ボードはエージング槽内に装着され、所定温度に設定さ
れた雰囲気に置かれる。半導体デバイスを着脱自在に装
着し得る駆動回路接続部がボード上に多数固定して設ら
れており、各半導体デバイスはこの駆動回路接続部によ
ってボードに着脱自在に取り付けることが可能である。
【0011】エージング中、ボード上の全ての半導体デ
バイスに対してデバイス駆動用の電圧が印加され、駆動
回路接続部に装着された全ての半導体デバイスが、この
電圧源からの電圧によって駆動される。この電圧源は半
導体デバイスを駆動するために使用されるものであり、
駆動電流を測定するために使用される後述の電圧源とは
異なる。本明細書では前者を「デバイス駆動用電圧
源」、後者を「電流計測用電圧源」と呼ん区別してい
る。
【0012】デバイス駆動用電圧源からの電圧は、基準
抵抗ではなく、ダイオードを介して各半導体デバイスに
印加される。ダイオードは駆動回路接続部とは別に、デ
バイス駆動用電圧源と各駆動回路接続部の間に設けられ
ており、また、それらは各半導体デバイスに駆動電流が
流されるような向きに設けられている。駆動電流の測定
には、デバイス駆動用電圧源とは別に設けられた電流計
測用電圧源からの電圧を使用する。この電圧はダイオー
ドと駆動回路接続部間の接続点に印加されるものであ
る。このとき接続点に印加される電圧は、各ダイオード
を介してデバイス駆動用電圧源によって与えられる電圧
よりも高い値に設定される。このような設定をした場合
には、デバイス駆動用電圧源と各駆動回路接続部の間に
設けられたダイオードの働きにより、デバイス駆動用電
圧源から駆動電流が流れることは防止される。故に、駆
動電流の測定時には、デバイス駆動用電圧源のみを使用
することができる。
【0013】電流計測用電圧源からの電圧は、エージン
グ槽外部に設けられた基準抵抗を介して印加される。基
準抵抗をエージング槽外部に設けたことにより、従来の
ようにエージング中の温度によって基準抵抗に誤差が生
じることはない。基準抵抗の働きは従来と同様である。
駆動電流の測定には、電流計測用電圧源から印加される
電圧のみ使用されるため、デバイス駆動用電圧源からの
電圧を考慮することなく駆動電流を測定することができ
る。駆動電流は従来と同様に、基準抵抗の値と基準抵抗
両端に生じた電圧値とから電流換算する方法で求まる。
この計算は電流計を用いて行う。
【0014】電流計測用電圧源からの電圧は、デバイス
セレクターによって選択された所定の半導体デバイスに
のみ印加される。デバイスセレクターは従来と同様のも
のが使用される。デバイスセレクター中のスイッチによ
って所定の駆動回路接続部が選択され、該駆動回路接続
部に装着された半導体デバイスに対してのみ電流計測用
電圧源からの電圧が印加される。従って、本発明におけ
るデバイスセレクターは、測定すべき半導体デバイスを
選択するためだけに使用するものではなく、電流計測用
電圧源からの電圧を与えるためにも使用する。
【0015】本発明の構成によれば、基準抵抗はエージ
ング槽外部に設けることが可能とされ、また、それは1
つのみで十分であろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、半導体
デバイスのエージング中における駆動電流を測定するた
めの装置において、エージングすべき半導体デバイスを
着脱自在に接続しうる複数の駆動回路接続部が設けられ
ていて、エージング槽内に装着されるデバイスユニット
ボードと、デバイス駆動用電圧源と、電流計測用電源
と、エージング槽外に配置される基準抵抗と、電流計測
用デバイスセレクターと、前述の基準抵抗端の電圧降下
を測定して駆動電流値を示す信号を与える駆動電流指示
手段とを備えており、該デバイスユニットボードの前述
の駆動回路接続部の各々には、前述のデバイス駆動用電
源からその駆動回路接続部に接続された半導体デバイス
へ駆動電流が流されるような向きにダイオードが設けら
れており、前述の電流計測用電源は、前述の基準抵抗及
び前述の電流計測用デバイスセレクターを介して前述の
ダイオードと前述の駆動回路接続部との間の接続点に前
述のデバイス駆動用電源の電圧より高い電流計測用電圧
を与えうるようなものとされており、前述の電流計測用
デバイスセレクターは、駆動電流測定時に前述の電流計
測用電源から前述の電流計測用電圧が前述の複数の駆動
回路接続部のうちの選択された1つの前述の接続点に与
えられるようにすることを特徴とした測定装置が提供さ
れる。
【0017】
【実施例】図1を参照しつつ、本発明の一実施例による
電流計測用測定装置を説明する。半導体デバイス19は
DUTボード11上に複数個配列されている。DUTボ
ード11上には、数十〜数百個の駆動回路接続部構成部
材30を含む駆動回路接続部(図示していない)がマト
リクス状に固定して設けられており、各半導体デバイス
19はこれらの駆動回路接続部の各々に抜き差し自在に
着脱され得る。駆動回路接続部30は固定されており、
取り外すことはできない。半導体デバイス19が装着さ
れたDUTボード11は、例えば−65°C〜150°
Cに温度設定されたエージング槽(図示せず)内に装着
される。
【0018】ボード上の駆動回路接続部に装着された全
ての半導体デバイス19に対して、デバイス駆動用電圧
源33からの電圧が印加され、全ての半導体デバイス1
9が同時に駆動される。デバイス駆動用電圧源33から
の電圧はデバイスを駆動させるためにのみ用いられ、電
流の計測とは無関係である。デバイス駆動用電圧源33
からの電圧値は、後に述べる電流駆動用電圧源35から
の電圧値との関係で相対的に決定される。
【0019】電流計測用電圧源35は、デバイス駆動用
電圧源33とは別に、電流計測のためにのみ設けられて
いる。電流計測用電圧源35からの電圧は、デバイス駆
動用電圧源33と異なり、デバイスセレクター21によ
って選択された所定の半導体デバイス19にのみ印加さ
れる。また、デバイス駆動電圧源33からの電圧が全て
の半導体デバイス19に対して常に印加されているのと
異なり、駆動電流の測定を行なうときにのみ印加され
る。
【0020】電流計測用電圧源35からの電圧は、デバ
イス駆動用電圧源33と各駆動回路接続部の間において
半導体デバイス19に駆動電流を流すような向きで取り
付けられたダイオード20と、駆動回路接続部との間の
接続点41に印加されるが、その電圧値をいかに設定す
るかが重要である。電流計測用電圧源35によって接続
点41に与えられる電圧値がデバイス駆動用電圧源33
によって与えられる電圧値よりも小さいと、デバイス駆
動用電圧源33に電流が流れ込んでしまうため、測定は
不可能となる。従って、電流計測用電圧源35によって
接続点41に与えられる電圧値は、デバイス駆動用電圧
源33による電圧値よりも大きく設定する必要がある。
【0021】具体的に数値を挙げて説明する。デバイス
駆動用電圧源33の電圧値を例えば5Vに設定した場
合、接続点41に与えられる電圧値は、ダイオード20
の負荷によって例えば4.3Vに減少される。一方、電
流計測用電圧源35の電圧値を例えば4Vに設定した場
合、接続点41に与えられる電圧値は、ダイオード39
の負荷によって3.3Vに減少される。このとき電流計
測用電圧源35によって接続点41に与えられる電圧値
は、デバイス駆動用電圧源33による電圧値よりも小さ
いため、デバイス駆動用電圧源33から電流が流れ込み
電流の測定は不可能とされる。故に、電流計測用電圧源
35の電圧値は例えば6Vとして、電流計測用電圧源3
5によって接続点41に与えられる電圧値を、デバイス
駆動用電圧源33によって与えられる電圧値よりも大き
な値とする必要がある。電流計測用電圧源35の電圧値
を6Vとした場合、接続点41に与えられる電圧値は
5.3Vとなるため、このときはダイオード20の働き
により、デバイス駆動用電圧源33から駆動電流が生じ
ることはない。
【0022】基準抵抗37はエージング槽外部におい
て、電流計測用電圧源35とダイオード39の間に設け
られている。電流計測用電圧源35からの電圧はこの基
準抵抗37を介して、所定の半導体デバイス19にのみ
印加される。基準抵抗の働きは従来と同様であるが、従
来のように各駆動回路接続部に対応して設ける必要はな
く、1つのみ設ければ十分である。
【0023】駆動電流は基準抵抗37端に生じた電圧降
下を、基準抵抗値によって割り算することによって求ま
る。この計算は電流計43によって行われ、電流計43
により駆動電流値を示す信号を得ることができる。この
ように本発明によれば、基準抵抗をエージング槽外部に
位置付けることが可能であり、またそれは1つのみ設け
れば十分とされる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、基準抵抗をエージング
槽の外部に配置することが可能とされる。従って、エー
ジング中に基準抵抗が温度による影響を受けることはな
く、測定精度の向上が図られる。また、基準抵抗は測定
時にのみ使用されるため、1つのみ設ければ十分であ
り、従来のように半導体デバイスに対応して設ける必要
はない。故に、必要とする基準抵抗の数が減少されると
ともに、基準抵抗の抵抗値のバラツキによる精度誤差の
問題も解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による駆動電流測定用装置。
【図2】従来技術における駆動電流測定用装置。
【符号の説明】
11 DUTボード 13 接続部構成部材 15 基準抵抗 17 電圧源 19 半導体デバイス 20 ダイオード 21 デバイスセレクター 23 電圧源 25 スイッチ 30 駆動回路接続部構成部材 33 デバイス駆動用電圧源 35 電流計測用電圧源 37 基準抵抗 39 ダイオード 41 接続点 43 電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/26 H01L 21/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体デバイスのエージング中における
    駆動電流を測定するための装置において、エージングす
    べき半導体デバイスを着脱自在に接続しうる複数の駆動
    回路接続部が設けられていて、エージング槽内に装着さ
    れるデバイスユニットボードと、デバイス駆動用電圧源
    と、電流計測用電源と、エージング槽外に配置される基
    準抵抗と、電流計測用デバイスセレクターと、前記基準
    抵抗端の電圧降下を測定して駆動電流値を示す信号を与
    える駆動電流指示手段とを備えており、該デバイスユニ
    ットボードの前記駆動回路接続部の各々には、前記デバ
    イス駆動用電源からその駆動回路接続部に接続された半
    導体デバイスへ駆動電流が流されるような向きにダイオ
    ードが設けられており、前記電流計測用電源は、前記基
    準抵抗及び前記電流計測用デバイスセレクターを介して
    前記ダイオードと前記駆動回路接続部との間の接続点に
    前記デバイス駆動用電源の電圧より高い電流計測用電圧
    を与えうるようなものとされており、前記電流計測用デ
    バイスセレクターは、駆動電流測定時に前記電流計測用
    電源から前記電流計測用電圧が前記複数の駆動回路接続
    部のうちの選択された1つの前記接続点に与えられるよ
    うにすることを特徴とする測定装置。
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