JP3207422U - 単管の接続金具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】足場の組立てやその解体にあたり、経験の少ない作業者が作業を行う場合でも、単管同士の接続作業やその分解作業を、より安全かつ確実に行うことができる単管の接続金具を構成した単管の接続金具セットを提供する。【解決手段】単管接続金具セットSは、2つの単管を直列に繋ぐ第1接続金具1を含む。第1接続金具1は、第1単管の端部と第2単管の端部とを、各端部の一部外周面を包囲して保持する第1管保持部21と、他部外周面を包囲して保持する第2管保持部22と、第1管保持部21と第2管保持部22を固定する第1固定手段26とを有し、第1管保持部21と第2管保持部22とにより、第1単管の端部と第2単管の端部を包囲した状態で、第1固定手段26により外部から視認可能な位置で第1管保持部21と第2管保持部22とを固定する。【選択図】図1

Description

この考案は、例えば、家屋等の建築物や建築構造物における建設現場、補修現場、または解体現場で、作業に必要な足場等を組み立てるのに用いる単管の接続金具に関する。
家屋の解体現場では、足場が、解体する家屋の外周りに設置される。足場は、全長4〜6mのストレート管である単管同士を、種々の接続金具で鉛直方向と水平方向とに格子状に繋ぎ合わせて固定することにより、屋根の高さに及ぶまで、家屋の周囲を取り巻いた状態に組み立てられる。足場を組むには、複数種の接続金具が使用され、作業者は、複数種の接続金具からなる接続金具セットの中から、必要な接続金具を選択しながら単管と接続し、所望の立体構造に組付ける。作業者は、このような足場に乗って、家屋を高所から順に解体していく。
単管の接続金具セットは、単管同士を繋ぐ継手や、解体する家屋の壁に沿って足場の外側側部にシートを掛けるためのクランプ、足場を接地面や地中で支える支持金具、解体しようとする家屋に足場を固定するための固定金具等で構成されている。継手の一例として、特許文献1,2が開示されている。特許文献1は、スプリングを挟む両側に、接続させる単管の嵌合部を有し、互いに接続した単管同士の間で、スプリングにより屈曲できる単管自在継手である。特許文献2は、一方の単管を接続させるジョイント杆と、他方の単管を接続させるジョイント杆とを枢着し、接続した単管同士の向きを変えることができる単管の接続金具である。さらに、先行技術文献を開示しないが、長年市販されてきており、公然と業者によって使用されている従来の接続金具がある。
その従来の接続金具について、図13〜図15を用いて説明する。単管の接続金具セットの中でも、図13〜図15に示すように、ストレート継手107や、方向自在継手108は、代表的な接続金具として良く知られ、現場で最も数多く使用されている。ストレート継手107は、単管10,10同士を一直線上に繋ぐ継手であり、中間部151を挟む両側に、中間部151より径小な嵌合部152を有する。ストレート継手107と単管10との接続では、単管10の内周側に突設したピン14を、ストレート継手107の嵌合部152の切欠き153に位置合わせした状態で、単管10の端部が、ストレート継手107の嵌合部152に嵌め込まれ、単管10とストレート継手107とを相対的に捩ると、ピン14が切欠き153からロック溝154に係留される。これにより、単管10とストレート継手107とが固定される。
方向自在継手108(第7接続金具108)、2つの略C字型状の把持部161,161の背同士を、連結部162で360度回動可能に繋いだ継手である。例えば、2つの把持部161,161を互いに捩じれ角90度の向きに配置すると、方向自在継手108は直交継手として機能し、一方の把持部161に接続された単管10と、他方の把持部161に接続された単管10とが、ねじれの位置で直交して連結できる。また、2つの把持部161,161に捩じれがない場合には、一方の把持部161に接続された単管10と、他方の把持部161に接続された単管10とが、並列配置に繋がれて略一直線状に連結できる。
実開平6−25449号公報 実開平6−32583号公報
しかしながら、建物の解体工事を行う業界では、作業に熟練した作業者の割合が近年、減少する傾向にあり、作業経験の豊富な作業者の人手不足は、深刻な問題になっている。他方、解体業者では、外国人の労働者を含め、これまで作業にほとんど経験を持たない不慣れな人が、解体業者に就き、熟練の作業者より作業要領の指導を受けてから、足場の組立てやその解体の作業を行っているが、就いたその人が、比較的短期間で離職してしまい、解体業者内で作業者の入れ替わりが、頻繁に生じている。このような実情の下、十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者が、熟練した作業者と共に足場を組み立てている最中、この未熟な作業者により、次述する作業ミスを冒す虞があった。
作業ミスの一例として、作業者が、既に水平方向に横設されている先の単管に、従来のストレート継手を介して、次の単管を連結する作業で、先の単管が、ストレート継手の一方側の嵌合部で既にロックされた状態で連結している。一方、作業者が、このストレート継手の他方側の嵌合部に次の単管を、完全にロックされるまで嵌め込むのを怠ってしまうことが考えられる。また、先の作業者が、ストレート継手の他方側の嵌合部に差し込んだ次の単管を、完全にロックしないまま、それ以降の作業を、何らかの理由で次の作業者に交替してしまい、次の作業者が、差し込まれている次の単管を、ロックされているものと勘違いしてしまうことも考えられる。このように、従来のストレート継手では、たとえ単管が連結されていても、ストレート継手の嵌合部において、単管のピンが切欠きからロック溝に係留されているかどうかについて、作業者は、外部から確認できない問題があった。
また、作業者が、既に鉛直方向に立設されている先の単管に、次の単管を継ぎ足して、足場をより高所まで高くする作業では、先の単管と次の単管とが、ストレート継手に比べ、足場の連結強度を高くすることができる方向自在継手を用いて、連結される。このとき、従来の方向自在継手では、把持部同士が、連結部で自在に回動してしまうため、作業者が、一方の把持部を先の単管に固定した後、他方の把持部を次の単管に接続するのにあたり、先の単管の真上に向けて次の単管を真直ぐに延設することが容易ではない。そのため、足場の脚部が、最上部に向かうまでの途中で斜めに傾いてしまう場合もあり、十分な作業経験を持たない未熟な作業者にとって、足場を安定した姿勢に組付けることは、非常に困難であった。
本考案は、上記問題点を解決するためになされたものであり、足場の組立てやその解体にあたり、経験の少ない作業者が作業を行う場合でも、単管同士の接続作業やその分解作業を、より安全かつ確実に行うことができる単管の接続金具を構成した単管の接続金具セットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本考案の一態様の単管の接続金具セットは、単管と接続する接続金具を複数種構成してなる単管の接続金具セットにおいて、2つの前記単管を、管の軸方向に沿って直列に繋ぐ第1接続金具を含み、前記第1接続金具は、第1の前記単管の端部と第2の前記単管の端部とを、各前記端部の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面を包囲して保持する第1管保持部と、各前記端部の外周面のうち、前記一部外周面の残りに相当する他部外周面を包囲して保持する第2管保持部と、前記第2管保持部は、前記第1管保持部と回動可能に枢着され、前記第1管保持部と前記第2管保持部の固定またはその解除が自在に可能な第1固定手段と、を有し、前記第1接続金具は、前記第1管保持部と前記第2管保持部により、前記第1の単管の端部と前記第2の単管の端部を包囲した状態の下、前記第1固定手段により、外部から視認可能な位置で、前記第1管保持部と前記第2管保持部とを固定する継手であること、を特徴とする。
この態様によれば、単管が、第1固定手段で第1接続金具にしっかりと固定されていないと、この単管は、第1接続金具と一直線状に連結した状態にならない。そのため、単管を連結して足場を組み立てるのにあたり、たとえ十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者や、作業に不慣れな作業者が、単管同士を第1接続金具に接続するときであっても、第1の単管と第2の単管を第1固定手段に固定することを怠ってしまう作業ミス等が、事前に防止できる。また、先の作業者が、第1の単管を固定して接続されている第1接続金具に、第2の単管をこの第1接続金具に固定しないまま、それ以降の作業を、何らかの理由で次の作業者に交替してしまい、次の作業者が、この第1接続金具にこの第2の単管を、固定されているものと勘違いしてしまうという作業ミス等も発生しない。そのため、十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者による作業ミスや、たとえ熟練した作業者でも、本人の勘違いから生じる作業ミスを冒す蓋然性が、大幅に軽減され、作業者は、単管同士の接続作業やその分解作業を、より安全かつ確実に行うことができる。
上記の態様においては、前記第2管保持部は、前記第1の単管の端部側を包囲して保持する第1分割保持部と、前記第2の単管の端部側を包囲して保持する第2分割保持部とに、分割されていること、が好ましい。
この態様によれば、作業者が、前述した足場で、既に単管を水平方向に取り付けた横管として、横設されている先の単管(第1の単管)に、次の単管(第2の単管)を、第1接続金具により連結するにあたり、作業者は、第1の単管の端部と第1接続金具との固定と共に、第2の単管の端部と第1接続金具との固定を、確実に行うことができる。
上記の態様においては、前記第1分割保持部と前記第2分割保持部とを跨ぐ位置に、前記第1管保持部と共に、前記第1の単管の端部と前記第2の単管の端部との繋ぎ目を押圧可能な押圧部が設けられていること、が好ましい。
この態様によれば、前述した足場において、横管のうち、第1接続金具により単管(第1の単管、第2の単管)の端部同士を繋いだ管接続部が、既に単管を鉛直方向に取り付けた縦管で、隣り合う縦管の間の中央付近に配置された状態で、この管接続部に加重がかかった場合でも、第1の単管の端部の端面と第2の単管の端部の端面とが、互いに離間し難くなる。これにより、管接続部の撓みが抑制できる。そのため、作業者が、手に重たい物を持ちながら、横管の管接続部に乗って作業を行うときでも、作業者は、安定した状態の横管に乗りながら、安心して作業を行うことができる。
上記の態様においては、前記第1接続金具とは別に、2つの前記単管を繋ぐ第2接続金具を含み、前記第2接続金具は、前記単管の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面を包囲して保持する第3管保持部と、前記単管の外周面のうち、前記一部外周面の残りに相当する他部外周面を包囲して保持する第4管保持部と、前記第4管保持部は、前記第3管保持部と回動可能に枢着され、前記第3管保持部と前記第4管保持部の固定またはその解除が自在に可能な第2固定手段と、を有し、前記第2接続金具は、前記第3管保持部と前記第4管保持部との対である第1管把持具を2組備え、一の前記第1管把持具の前記第3管保持部と、他の前記第1管把持具の前記第3管保持部とを、互いに背中合わせとなる向きに連結して固定し、前記第2固定手段により、外部から視認可能な位置で、前記第3管保持部と前記第4管保持部とを固定する継手であること、が好ましい。
この態様によれば、例えば、前述した足場の縦管を組み立てる場合等に、作業者が、単管同士(第1の単管、第2の単管)を第2接続金具に接続するとき、たとえ十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者や、作業に不慣れな作業者が、縦管等を組み立てても、作業者は、第1の単管の真上に向けて第2の単管を真直ぐに延設すること等を、容易に行うことができる。また、足場の縦管が、最上部に向かうまでの途中で斜めに傾いてしまうこともなく、足場を安定した姿勢に組付けることが、非常に簡単にでき、足場が効率良く組み立てられる。
上記の態様においては、接続する前記単管を、支えとなる建物に固定するための第3接続金具を含み、前記第3接続金具は、前記単管の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面を包囲して保持可能な第5管保持部と、前記単管の外周面のうち、前記一部外周面の残りに相当する他部外周面を包囲して保持可能な第6管保持部と、前記第6管保持部は、前記第5管保持部と回動可能に枢着され、前記第5管保持部と前記第6管保持部の固定またはその解除が自在に可能な第3固定手段と、前記建物に加締めるための加締め支持部と、を有し、前記第3接続金具は、前記第5管保持部と前記第6管保持部との対である第2管把持具を2組備え、一の前記第2管把持具の前記第5管保持部と、他の前記第2管把持具の前記第5管保持部とを、互いに背中合わせとなる向きに連結し、前記加締め支持部を、ネジ結合により前記一の第2管把持具と相対移動可能に設けられた固定金具であること、が好ましい。
この態様によれば、作業者は、数〜十数mにも及んで高く設置された前述の足場に乗り、例えば、家屋の屋根に近い高所等で作業を行うとき、作業時に作業者により生じる振動が足場に伝わっても、足場の安定性を維持することができ、作業者は、安心して作業を行うことができる。
上記の態様においては、雄ネジが前記加締め支持部に形成され、前記雄ネジと螺合する雌ネジが、前記一の第2管把持具と着脱可能な円筒状の中間部材に形成されていること、前記一の第2管把持具では、前記単管の保持と、前記中間部材の取付けとを、任意に選択できること、が好ましい。
この態様によれば、中間部材が、一の第2管把持具から取り外されれば、第3接続金具は、第2接続金具しても機能するため、前述の足場を組む上で、汎用性の高い接続金具となる。
上記の態様においては、複数の前記単管を縦横に連結して構成される足場の基礎として、前記足場を地面で固定するための第4接続金具を含み、前記第4接続金具は、前記単管と同径に形成された円環状の管支持部に、前記管支持部より径小な棒状の支持杭を内接して固着してなること、が好ましい。
この態様によれば、地面が、例えば、土、砂地等で軟らかい場合、作業者は、電動振動工具やハンマー等の道具を使って、支持杭の上部を押圧し、この支持杭の下部を地中に埋設すれば、足場の縦管の基礎として、第4接続金具を地面に簡単に設置することができる。また、地面が、例えば、コンクリート張り等で硬い場合、作業者は、支持杭を打つ分だけ、その部分のコンクリート片等を取り除いた後、電動振動工具やハンマー等の道具を使って支持杭の上部を押圧し、この支持杭の下部を地中に埋設すれば、第4接続金具を地面に簡単に設置することができる。そして、足場の縦管が、例えば、本考案の単管の接続金具セットに構成された第2接続金具等により、管支持部に連結されると、この足場は、第2接続金具等を介して地中で支えることができる。
従って、本考案に係る単管の接続金具セットによれば、足場の組立てやその解体にあたり、経験の少ない作業者が作業を行う場合でも、単管同士の接続作業やその分解作業を、より安全かつ確実に行うことができる、という優れた効果を奏する。
実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第1接続金具を示す斜視図である。 第1接続金具を第1単管に接続する前の状態を示す第1工程図である。 図2に続き、第1接続金具により第1単管が接続された状態を示す第2工程図である。 図3に続き、第1接続金具により第1単管と第2単管とが接続された状態を示す第3工程図である。 実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第2接続金具を示す斜視図である。 第2接続金具により単管同士を並列に接続する様子を示す説明図である。 実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第3接続金具を示す斜視図である。 実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第4接続金具を示す斜視図である。 実施形態に係る単管接続金具セットを用いて、一例として構成した足場が、解体する家屋に設置された様子を概略的に示す説明図である。 図9に示す足場を、解体する家屋で支える様子を概略的に示す説明図である。 単管と接続する第5接続金具を示す斜視図である。 単管と接続する第6接続金具を示す斜視図である。 従来技術に係るストレート継手を示す斜視図である。 図13に示すストレート継手と単管を接続した様子を、一部に断面図を用いて示す斜視図である。 単管と接続する第7接続金具として、従来技術に係る方向自在継手を示す斜視図である。
(実施形態)
以下、本考案に係る単管の接続金具セットについて、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本考案に係る単管の接続金具セットは、本実施形態では、家屋の解体現場に作業者の足場を設置する場合に、主として単管同士を接続するのに用いられる。このような足場は一般的に、全長4〜6mのストレート管である単管同士を、種々の接続金具により、主に鉛直方向と水平方向とに格子状に繋ぎ合わせて固定することにより、屋根の高さに及ぶまで、家屋の周囲を取り巻いた状態に組み立てられる。
図1は、実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第1接続金具を示す斜視図である。図5は、実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第2接続金具を示す斜視図である。図7は、実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第3接続金具を示す斜視図である。図8は、実施形態に係る単管接続金具セットのうち、第4接続金具を示す斜視図である。図9は、実施形態に係る単管接続金具セットを用いて、一例として構成した足場が、解体する家屋に設置された様子を概略的に示す説明図である。図11は、単管と接続する第5接続金具を示す斜視図であり、図12は、単管と接続する第6接続金具を示す斜視図である。
はじめに、単管接続金具セットSの構成について、説明する。単管接続金具セットSは、単管10と接続する接続金具を複数種構成してなり、本実施形態では、図1に示す第1接続金具1と、図5に示す第2接続金具2と、図7に示す第3接続金具3と、図8に示す第4接続金具4とを含んでいる。なお、従来の接続金具として、図11に示す第5接続金具105と、図12に示す第6接続金具106と、図15に示す第7接続金具108とが、設置する足場の態様に応じて、単管接続金具セットSと共に、使用されることもある。
第5接続金具105は、平板状に形成された設置面支持部121に、単管10を鉛直方向に接続可能な管接続部122を立設した接続金具であり、設置面支持部121を地面GL(図9参照)に置いて足場を支持するのに用いられる。
第6接続金具106は、略円盤状に形成された設置面支持部131に、雄ネジを形成した棒状の雄ネジ部132を立設し、この雄ネジと螺合可能な雌ネジを内周に形成した円環部に、ハンドルを装着した高さ調整ハンドル部133を設けた接続金具である。第6接続金具106は、足場17の縦管18(図9参照)で最も低い位置にある単管10の位置に合わせて、高さ調整ハンドル部133を回転させて管保持部134の高さを可変することにより、この単管10の端部を管保持部134に当接させて支える。特に、地面GLに段差がある場合や、縦管18で最も低い位置にある単管10の位置が縦管18毎に異なる場合等に、第6接続金具106は、設置面支持部131を地面GLに置いて足場を支持するのに使用される。
第7接続金具108は、背景技術で述べたように、2つの略C字型状の把持部161,161の背同士を、連結部162で360度回動可能に繋いだ継手であり、2つの把持部161,161を互いに捩じれ角90度の向きに配置し、直交継手として使用される。すなわち、一方の把持部161に接続された単管10と、他方の把持部161に接続された単管10とが、ねじれの位置で直交して連結できるため、図9に示すように、足場17において、縦管18と横管19とが交差して接続する箇所に、第7接続金具108は使用される。
次に、第1接続金具1について、図1〜図4を用いて説明する。第1接続金具1は、2つの単管10(第1単管10A,第2単管10B)を、管の軸方向Xに沿って直列に繋いで連結するストレート継手である。第1接続金具1は、第1管保持部21と、第2管保持部22と、第1固定手段26とを有している。第1管保持部21は、第1単管10A(10)の端部11と第2単管10B(10)の端部12とを、各端部11,12の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面13Aを包囲して保持する(図2参照)。第2管保持部22は、各端部11,12の外周面のうち、一部外周面13Aの残りに相当する他部外周面13Bを包囲し、第1管保持部21と共に、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12とを保持する(図2参照)。第2管保持部22は、第1管保持部21と回動可能に枢着されている。
第1固定手段26は、第1管保持部21と第2管保持部22とを自在に固定またはその解除を可能とし、本実施形態では、雄ネジ27と、この雄ネジ27に螺合可能なナット28と、雄ネジ27と係脱可能な係合部29とからなる。すなわち、第1接続金具1は、第1管保持部21と第2管保持部22とにより、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12を包囲した状態の下、外部から視認可能な位置にある第1固定手段26により、第1管保持部21と第2管保持部22とを固定する継手である。
具体的に説明する。本実施形態では、図1に示すように、第1管保持部21は、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12とを直列に配置できるよう、例えば、全長(軸方向Xに沿う長さ)十数cm程で、各端部11,12の外周面のうち、一部外周面13Aを包囲できる形状で形成されている。第2管保持部22は、第1単管10Aの端部11側を包囲して保持する第1分割保持部23と、第2単管10Bの端部12側を包囲して保持する第2分割保持部24とに分割されている。第1分割保持部23と第2分割保持部24とはそれぞれ、第1管保持部21に枢着されている。
第1管保持部21には、雄ネジ27が、2箇所にそれぞれ回動可能に配設されている。係合部29は、雄ネジ27を挟む形態で形成され、第1分割保持部23と第2分割保持部24とに、それぞれ1つ設けられている。第1分割保持部23が第1管保持部21に被せられて、雄ネジ27を第1分割保持部23の係合部29に係合し、この雄ネジ27とナット28とを締結すると、第1分割保持部23は、第1管保持部21に固定される。同様に、第2分割保持部24が第1管保持部21に被せられて、雄ネジ27を第2分割保持部24の係合部29に係合し、この雄ネジ27とナット28とを締結すると、第2分割保持部24は、第1管保持部21に固定される。
また、第1分割保持部23と第2分割保持部24とを跨ぐ位置には、第1管保持部21と共に、第1単管10Aの端部11の端面付近と、第2単管10Bの端部12の端面付近との管繋ぎ目を押圧可能な押圧部25(図3参照)が、第2分割保持部24に固着して設けられている。この押圧部25は、第1分割保持部23と第2分割保持部24とを第1管保持部21に固定した状態の下で、機能する。
すなわち、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12とが、第1管保持部21に保持された状態で、第1分割保持部23がこの端部11に被せられ、第1固定手段26により、第1分割保持部23が第1管保持部21と固定された状態にある。また、このような状態に加えてさらに、第2分割保持部24が第2単管10Bの端部12に被せられ、第1固定手段26により、第2分割保持部24が第1管保持部21と固定された状態にある。このとき、押圧部25の加圧部位25Pが第1分割保持部23に当接した状態で、第1固定手段26により第2分割保持部24が第1管保持部21と共に固定されると、この第1固定手段26による締結力が、押圧部25に作用する。これにより、押圧部25は、第1管保持部21と共に、第1分割保持部23により保持した第1単管10Aの端部11側の端面付近と、第2分割保持部24により保持した第2単管10Bの端部12側の端面付近とを、局部的に押圧することができる。
次に、第1接続金具1と単管10との接続方法について、説明する。図2は、第1接続金具を第1単管に接続する前の状態を示す第1工程図である。図3は、図2に続き、第1接続金具により第1単管が接続された状態を示す第2工程図である。図4は、図3に続き、第1接続金具により第1単管と第2単管とが接続された状態を示す第3工程図である。
第1工程では、第1単管10Aと第1接続金具1とを連結するにあたり、図2に示すように、第1単管10Aの端部11を、軸方向Xに対し、第1管保持部21の片側半分(図2では、上側半分)の位置に保持させる。次に、第2工程では、図3に示すように、第1分割保持部23を閉じて、第1管保持部21と共に、第1分割保持部23で第1単管10Aの端部11を包囲し、片側の第1固定手段26で第1分割保持部23と第1管保持部21とを固定する。また、第2単管10Bと第1接続金具1とを連結するにあたり、第2単管10Bの端部12を、端部11の端面と対向するよう、第1管保持部21の残り半分の位置に保持させる。
次の第3工程では、図4に示すように、第2分割保持部24を閉じて、第1管保持部21と共に、第2分割保持部24で第2単管10Bの端部12を包囲し、反対側の第1固定手段26で第2分割保持部24と第1管保持部21とを固定する。これにより、押圧部25は、加圧部位25Pで第1分割保持部23を押圧する。
次に、第2接続金具2について、図5及び図6を用いて説明する。図6は、第2接続金具により単管同士を並列に接続する様子を示す説明図である。第2接続金具2は、2つの単管10,10を繋ぐ継手であり、本実施形態では、足場17の縦管18として、2つの単管10(第1単管10A,第2単管10B)を、管の軸方向Xに沿って並列配置で繋ぐ継手である。なお、第2接続金具2により、2つの単管10,10を、管の軸方向Xに沿って並列配置で繋いだ管は、足場17の横管19として、用いることもできる。
第2接続金具2は、第3管保持部31と、第4管保持部32と、第2固定手段36とを、それぞれ2組有している。第3管保持部31は、単管10の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面13Aを包囲して保持する(図6参照)。第4管保持部32は、一部外周面13Aの残りに相当する他部外周面13Bを包囲して保持する。第4管保持部32は、第3管保持部31と回動可能に枢着されている。
第2固定手段36は、外部から視認可能な位置で、第3管保持部31と第4管保持部32とを自在に固定またはその解除を可能とし、本実施形態では、雄ネジ37と、この雄ネジ37に螺合可能なナット38と、雄ネジ37と係脱可能な係合部39とからなる。第2接続金具2は、第3管保持部31と第4管保持部32との対である第1管把持具35を2組(一の第1管把持具35A,他の第1管把持具35B)備えている。この第2接続金具2は、図5に示すように、一の第1管把持具35Aの第3管保持部31と、他の第1管把持具35Bの第3管保持部31とを、互いに背中合わせとなる向きで、一の第1管把持具35Aと他の第1管把持具35Bとにねじれのない形態に連結し固定して構成されている。
次に、第2接続金具2と単管10との接続方法について、説明する。足場17の縦管18を組み付けるのにあたり、2つの第2接続金具2を用いて、第1単管10Aと第2単管10Bとを連結する場合には、図6に示すように、2つの第2接続金具2とも、まず一の第1管把持具35Aの第3管保持部31に第1単管10Aの端部11を保持させる。次に、双方の第2接続金具2とも、第4管保持部32を閉じて、一の第1管把持具35Aの第3管保持部31と共に、第4管保持部32で第1単管10Aの端部11を包囲し、第2固定手段36により第4管保持部32と第3管保持部31とを固定する。なお、第2固定手段36による固定方法は、第1固定手段26と同様であるため、説明は省略する。
次に、2つの第2接続金具2とも、他の第1管把持具35Bの第3管保持部31に第2単管10Bの端部12を保持させる。次に、双方の第2接続金具2とも、第4管保持部32を閉じて、他の第1管把持具35Bの第3管保持部31と共に、第4管保持部32で第2単管10Bの端部12を包囲し、第2固定手段36により第4管保持部32と第3管保持部31とを固定する。かくして、第1単管10Aと第2単管10Bとが、2つの第2接続金具2により、軸方向Xに沿って並列配置で略直線状に連結される。
次に、第3接続金具3について、図7を用いて説明する。第3接続金具3は、足場17と接続する単管10を、支えとなる建物(図9中、家屋90)に固定するための金具である。第3接続金具3は、第5管保持部41と、第6管保持部42と、第3固定手段46とを、それぞれ2組有しているほか、加締め支持部50を備えている。
第5管保持部41は、図7に示すように、単管10の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面13A(図6参照)を包囲して保持可能であると共に、単管10とほぼ同径である加締め支持部50の中間部材54の一部も包囲して保持可能に形成されている。第6管保持部42は、一部外周面13Aの残りに相当する他部外周面13B(図6参照)を包囲して保持可能であると共に、一部を第5管保持部41で保持した中間部材54の残り部分も包囲して保持可能に形成されている。換言すれば、第5管保持部41と第6管保持部42は、単管10や中間部材54を包囲して保持可能に形成されている。第6管保持部42は、第5管保持部41と回動可能に枢着されている。
第3固定手段46は、外部から視認可能な位置で、第5管保持部41と第6管保持部42とを自在に固定またはその解除を可能とし、本実施形態では、雄ネジ47と、この雄ネジ47に螺合可能なナット48と、雄ネジ47と係脱可能な係合部49とからなる。なお、第3固定手段46による固定方法は、第1固定手段26及び第2固定手段36と同様であるため、説明は省略する。
第3接続金具3は、第5管保持部41と第6管保持部42との対である第2管把持具45を2組(一の第2管把持具45A,他の第2管把持具45B)備えている。一の第2管把持具45Aの第5管保持部41と、他の第2管把持具45Bの第5管保持部41とは、互いに背中合わせとなる向きに、本実施形態では、回動可能に連結されている。なお、一の第2管把持具45Aの第5管保持部41と、他の第2管把持具45Bの第5管保持部41とが、互いに背中合わせとなる向きに、連結して固定されていても良い。
加締め支持部50は、略円柱状の部分に雄ネジが形成された加締め部材51と、加締め部材51と一体で設けられたスライドナット52と、この雄ネジと螺合可能な雌ネジが内周側に形成された円環状の中間部材54とを有している。加締め部材51の先端53は、建物に押し当てて加締めるため、略円錐状に形成されている。加締め支持部50は、一の第2管把持具45Aに装着されている。具体的には、中間部材54は、一の第2管把持具45Aに介装された状態で、第3固定手段46により固定されており、加締め部材51は、ネジ結合によりこの中間部材54に取り付けられている。加締め部材51の先端53の位置を可変させる場合には、スライドナット52を回転させると、加締め部材51が、中間部材54と相対的に移動する。
次に、第4接続金具4について、図8を用いて説明する。第4接続金具4は、足場17の基礎として、縦管18を地面GLで固定するための金具である。第4接続金具4は、単管10と同径に形成された円環状の管支持部61に、この管支持部61より径小な棒状の支持杭62を内接して固着した構造で構成されている。管支持部61には、縦管18と連結する第2接続金具2(図5参照)や第7接続金具108(図15参照)等、他の接続金具を装着する位置を位置決めするストッパ63が、2箇所に設けられている。
本実施形態では、管支持部61は、例えば、直径約50mm、全長約30cmに形成されている。支持杭62は、例えば、直径約18mm、全長約110cm、管支持部61より上方の上部62Uの寸法を約10cm、管支持部61より下方の下部62Lの寸法を約70cmに形成されている。第4接続金具4は、電動振動工具やハンマー等の道具を使って支持杭62の上部62Uを押圧し、下部62Lを地中に埋設して設置される。
次に、単管接続金具セットS等を用いて構成した足場17の一例を挙げて、実際に現場で使用される単管接続金具セットSの用途について、図9及び図10を用いて説明する。図10は、図9に示す足場を、解体する家屋で支える様子を概略的に示す説明図である。なお、実際の足場では、解体した家屋90の破片等の飛散防止や、防塵対策を施す上で、足場はシートで覆われるが、図を見易くするため、図9では、シートの覆いを省略して足場17が図示されている。
家屋90の解体現場では、足場17が、解体する家屋90の外周りに設置される。足場17は、本実施形態では、単管接続金具セットSのほか、第7接続金具108を用いて、全長4〜6mのストレート管である単管同士10,10を、主として、縦管18と横管19とに格子状に繋ぎ合わせて固定することにより、屋根91の高さに及ぶまで、家屋90の周囲を取り巻いた状態に組み立てられる。作業者は、このような足場17に乗って、家屋90を高所から順に解体していく。
図9に例示した足場17では、縦管18は、第2接続金具2により、鉛直方向に向けた単管同士10,10を連結して構成され、隣り合う縦管18,18は、横管19に使用する単管10の長さや、解体する家屋90の状況に応じて、ある程度の間隔を置いて立設されている。縦管18は、支持杭62を地面GLに打ち込み、地中で支持された第4接続金具4に、第2接続金具2を介して接続されている。
横管19は、第1接続金具1により、水平方向に向けた単管同士10,10を連結して構成され、上下の横管19,19は、作業者の手が届く高さや、解体する家屋90の状況に応じて、ある程度の間隔を置いて横設されている。横管19と縦管18とは、2つの把持部161,161を互いに捩じれ角90度の向きに配置して直交継手として機能する第7接続金具108(図15参照)を用いて、ねじれの位置で直交して連結されている。
なお、第7接続金具108の使用に代えて、第2接続金具2の変形例に係る本考案の第2接続金具を使用して、交差する横管と縦管とを連結しても良い。すなわち、本実施形態では、第2接続金具2は、一の第1管把持具35Aと他の第1管把持具35Bとにねじれのない形態に構成されているが、変形例に係る本考案の第2接続金具は、一の第1管把持具35Aと他の第1管把持具35Bとを、互いに捩じれ角90度の向きに配置して固定された接続金具である。
このような足場17は、地面GLで支える第4接続金具4以外にも、第3接続金具3等を用いて家屋90で支えられる。図9及び図10に示すように、単管10が、家屋90の窓93や外壁92を貫通して水平方向に配置され、単管10の一端側(図10中、左側)は、第7接続金具108により足場17の縦管18(または横管19)に連結されている。単管10は、この縦管18の他端側(図10中、右側)で、第3接続金具3の他の第2管把持具45B(図7参照)と、例えば、第2接続金具2の第1管把持具35B(図5参照)とにより把持された状態になっている。この第2接続金具2の一の第1管把持具35Aは、家屋90の屋内側にある窓93の枠、家屋90の柱や梁等による屋内側固定部95に、加圧した状態で当接している。
他方、第3接続金具3の他の第2管把持具45Bでは、加締め部材51の先端53が、家屋90の外壁92側にある窓93の枠等による屋外側固定部94を押圧している。これにより、水平方向に配置された単管10が、足場17の縦管18(または横管19)と家屋90とに支持されており、足場17が、より安定した状態で設置できている。なお、第3接続金具3や、この第3接続金具3に接続する単管10及び第2接続金具2は、家屋90を高所から順に解体していく途中、解体作業の妨げとなる段階で、順次撤去される。
次に、本実施形態に係る単管接続金具セットSの作用・効果について説明する。本実施形態の単管接続金具セットSは、単管10と接続する接続金具を複数種構成してなる単管の接続金具セットにおいて、2つの単管10(第1単管10A、第2単管10B)を、管の軸方向Xに沿って直列に繋ぐ第1接続金具1を含んでいる。第1接続金具1は、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12とを、各端部11,12の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面13Aを包囲して保持する第1管保持部21と、各端部11,12の外周面のうち、一部外周面13Aの残りに相当する他部外周面13Bを包囲して保持する第2管保持部22と、第2管保持部22は、第1管保持部21と回動可能に枢着され、第1管保持部21と第2管保持部22の固定またはその解除が自在に可能な第1固定手段26と、を有している。第1接続金具1は、第1管保持部21と第2管保持部22とにより、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12を包囲した状態の下、第1固定手段26により、外部から視認可能な位置で、第1管保持部21と第2管保持部22とを固定する継手であること、を特徴とする。
この特徴により、単管10が、第1固定手段26で第1接続金具1にしっかりと固定されていないと、この単管10は、第1接続金具1と一直線状に連結した状態にならない。そのため、足場17を組み立てるにあたり、たとえ十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者や、作業に不慣れな作業者が、単管10,10同士(第1単管10A,第2単管10B)を第1接続金具1に接続するときであっても、第1単管10Aと第2単管10Bを第1固定手段26に固定することを怠ってしまう作業ミス等が、事前に防止できる。また、先の作業者が、第1単管10Aを固定して接続されている第1接続金具1に、第2単管10Bをこの第1接続金具1に固定しないまま、それ以降の作業を、何らかの理由で次の作業者に交替してしまい、次の作業者が、この第1接続金具1にこの第2単管10Bを、固定されているものと勘違いしてしまうという作業ミス等も発生しない。そのため、十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者による作業ミスや、たとえ熟練した作業者でも、本人の勘違いから生じる作業ミスを冒す蓋然性が、大幅に軽減され、作業者は、単管同士10,10の接続作業やその分解作業を、より安全かつ確実に行うことができる。
従って、本実施形態に係る単管接続金具セットSによれば、足場17の組立てやその解体にあたり、経験の少ない作業者が作業を行う場合でも、単管同士10,10の接続作業やその分解作業を、より安全かつ確実に行うことができる、という優れた効果を奏する。
また、本実施形態に係る単管接続金具セットSの第1接続金具1では、第2管保持部22は、第1単管10Aの端部11側を包囲して保持する第1分割保持部23と、第2単管10Bの端部12側を包囲して保持する第2分割保持部24とに、分割されていること、を特徴とする。この特徴により、作業者が、既に横管19として横設されている先の単管10(第1単管10A)に、次の単管10(第2単管10B)を、第1接続金具1により連結するにあたり、作業者は、第1単管10Aの端部11と第1接続金具1との固定と共に、第2単管10Bの端部12と第1接続金具1との固定を、確実に行うことができる。
すなわち、例えば、既に横設されている横管19の一部としての第1単管10Aが、第1接続金具1において、第1管保持部21と第1分割保持部23とにより包囲され、第1固定手段26によりしっかり固定して保持されている状態にある。この状態の下、作業者は、この第1接続金具1に接続している第1単管10Aの端部11に、第2単管10Bを継ぎ足して連結する場合に、作業者は、第1単管10Aの端部11の端面とほとんど隙間を設けないで、第2単管10Bの端部12を第1接続金具1の第1管保持部21に配置して保持させる。そして、作業者は、第2分割保持部24を閉じた後、これらの第1管保持部21と第2分割保持部24とを、第1固定手段26で固定するだけで、第2単管10Bが第1接続金具1に連結できる。そのため、第1接続金具1に固定して継ぎ足した第2単管10Bが、既に横設されている横管19の一部としての第1単管10Aと確実に連結できる。換言すれば、第2単管10Bが、第1接続金具1の第1管保持部21に配置して保持され、第2分割保持部24が閉じられても、作業者が、これらの第1管保持部21と第2分割保持部24とを第1固定手段26で固定しないと、第2単管10Bは第1接続金具1に連結できない。
また、本実施形態に係る単管接続金具セットSの第1接続金具1では、第1分割保持部23と第2分割保持部24とを跨ぐ位置に、第1管保持部21と共に、第1単管10Aの端部11と第2単管10Bの端部12との繋ぎ目を押圧可能な押圧部25が設けられていること、を特徴とする。この特徴により、足場17において、横管19のうち、第1接続金具1により単管10,10(第1単管10A,第2単管10B)の端部同士11,12を繋いだ管接続部が、これらの隣り合う縦管18,18の間で、特に中央付近に配置された状態で、この管接続部に加重がかかった場合でも、第1単管10Aの端部11の端面と第2単管10Bの端部12の端面とが、互いに離間し難くなる。これにより、管接続部の撓みが抑制できる。そのため、作業者が、解体した家屋90の破片等を持ちながら、横管19の管接続部に乗って解体の作業を行うときでも、作業者は、安定した状態の横管19に乗りながら、安心して作業を行うことができる。
また、本実施形態に係る単管接続金具セットSは、第1接続金具1とは別に、2つの単管10(第1単管10A、第2単管10B)を繋ぐ第2接続金具2を含んでいる。第2接続金具2は、単管10の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面13Aを包囲して保持する第3管保持部31と、単管10の外周面のうち、一部外周面13Aの残りに相当する他部外周面13Bを包囲して保持する第4管保持部32と、第4管保持部32は、第3管保持部31と回動可能に枢着され、第3管保持部31と第4管保持部32の固定またはその解除が自在に可能な第2固定手段36と、を有している。第2接続金具2は、第3管保持部31と第4管保持部32との対である第1管把持具35を2組(一の第1管把持具35A、他の第1管把持具35B)備え、一の第1管把持具35Aの第3管保持部31と、他の第1管把持具35Bの第3管保持部31とを、互いに背中合わせとなる向きに連結して固定し、第2固定手段36により、外部から視認可能な位置で、第3管保持部31と第4管保持部32とを固定する継手であること、を特徴とする。
この特徴により、足場17の縦管18を組み立てるにあたり、作業者が、単管10,10同士(第1単管10A,第2単管10B)を第2接続金具2に接続するとき、たとえ十分な作業経験を積んでいない未熟な作業者や、作業に不慣れな作業者が、縦管18を組み立てても、作業者は、第1単管10Aの真上に向けて第2単管10Bを真直ぐに延設することを、容易に行うことができる。また、足場17の縦管18が、最上部に向かうまでの途中で斜めに傾いてしまうこともなく、足場17を安定した姿勢に組付けることが、非常に簡単にでき、足場17が効率良く組み立てられる。
また、本実施形態に係る単管接続金具セットSは、接続する単管10を、支えとなる家屋90に固定するための第3接続金具3を含んでいる。第3接続金具3は、単管10の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面13Aを包囲して保持可能な第5管保持部41と、単管10の外周面のうち、一部外周面13Aの残りに相当する他部外周面13Bを包囲して保持可能な第6管保持部42と、第6管保持部42は、第5管保持部41と回動可能に枢着され、第5管保持部41と第6管保持部42の固定またはその解除が自在に可能な第3固定手段46と、家屋90に加締めるための加締め支持部50と、を有している。第3接続金具3は、第5管保持部41と第6管保持部42との対である第2管把持具45を2組(一の第2管把持具45A、他の第2管把持具45B)備え、一の第2管把持具45Aの第5管保持部41と、他の第2管把持具45Bの第5管保持部41とを、互いに背中合わせとなる向きに連結し、加締め支持部50を、ネジ結合により一の第2管把持具45Aと相対移動可能に設けられた固定金具であること、を特徴とする。
この特徴により、作業者は、数〜十数mにも及んで高く設置された足場17に乗り、家屋90の屋根91に近い高所等で解体の作業を行うとき、解体作業時に作業者により生じる振動が足場17に伝わっても、足場17の安定性を維持することができ、作業者は、安心して作業を行うことができる。
また、本実施形態に係る単管接続金具セットSの第3接続金具3では、雄ネジが加締め支持部50に形成され、雄ネジと螺合する雌ネジが、一の第2管把持具45Aと着脱可能な円筒状の中間部材54に形成されていること、一の第2管把持具45Aでは、単管10の保持と、中間部材54の取付けとを、任意に選択できること、を特徴とする。この特徴により、中間部材54が、一の第2管把持具45Aから取り外されれば、第3接続金具3は、第2接続金具2または第7接続金具108として機能するため、足場17を組む上で、汎用性の高い接続金具となる。また、中間部材54の内径(雌ネジの径)を変えると共に、この雌ネジに合わせて雄ネジを変えた上で、加締め支持部50の加締め部材51の径を変えれば、より細くした加締め部材51や、より太くした加締め部材51が使用できる。すなわち、より細くした加締め部材51の先端53は、例えば、窓93の枠等、寸法が小さい屋外側固定部94でも、押圧することができ、より太くした加締め部材51は、例えば、家屋90の柱や梁等、寸法が大きい屋外側固定部94に、より大きな力で押圧することができる。
また、本実施形態に係る単管接続金具セットSの第4接続金具では、足場17の基礎として、縦管18を地面GLで固定するための第4接続金具4を含み、第4接続金具4は、単管10と同径に形成された円環状の管支持部61に、この管支持部61より径小な棒状の支持杭62を内接して固着してなること、を特徴とする。この特徴により、地面GLが、土、砂地等で軟らかい場合、作業者は、電動振動工具やハンマー等の道具を使って、支持杭62の上部62Uを押圧してこの支持杭62の下部62Lを地中に埋設すれば、足場17の縦管18の基礎として、第4接続金具4を地面GLに簡単に設置することができる。また、地面GLが、コンクリート張り等で硬い場合、作業者は、支持杭62を打つ分だけ、その部分のコンクリート片等を取り除いた後、電動振動工具やハンマー等の道具を使って支持杭62の上部62Uを押圧し、この支持杭62の下部62Lを地中に埋設すれば、第4接続金具4を地面GLに簡単に設置することができる。
以上において、本考案を実施形態に即して説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態では、単管接続金具セットを用いて構成した足場を、図9に例示したが、足場は、本考案に係る単管の接続金具セットを用いて単管を接続して構成されていれば良く、特に限定されるものではない。例えば、本考案に係る単管の接続金具セットを用いて単管を接続して構成された足場は、家屋の解体現場以外にも、建築物や建築構造物における建設現場、補修現場に設置を必要とする足場でも良く、単管を接続金具で連結して組み立てる足場であれば、いかなる場所で設置される足場であっても良い。
(2)また、実施形態では、第1固定手段26と、第2固定手段36と、第3固定手段46とも、雄ネジ27,37,47と、この雄ネジ27,37,47に螺合可能なナット28,38,48と、雄ネジ27,37,47と係脱可能な係合部29,39,49とからなる第1固定手段,第2固定手段,第3固定手段を挙げた。しかしながら、第1固定手段,第2固定手段,第3固定手段は、例えば、ちょうど自転車のサドルやハブに装着されているクイックレバーのように、回転軸を中心に1つのレバーを90°回転させると、ロックとその解除を可能とした機構等で構成されていても良い。ロックとアンロックとが、レバーの向きで、外部から一目で視認できるからである。
S 単管接続金具セット(単管の接続金具セット)
X 管の軸方向
1 第1接続金具
2 第2接続金具
3 第3接続金具
10 単管
10A 第1単管(第1の単管)
10B 第2単管(第2の単管)
11 (第1の単管の)端部
12 (第2の単管の)端部
13A 一部外周面
13B 他部外周面
21 第1管保持部
22 第2管保持部
23 第1分割保持部
24 第2分割保持部
26 第1固定手段
31 第3管保持部
32 第4管保持部
35 第1管把持具
35A 一の第1管把持具
35B 他の第1管把持具
36 第2固定手段
41 第5管保持部
42 第6管保持部
45 第2管把持具
45A 一の第2管把持具
45B 他の第2管把持具
46 第3固定手段
50 加締め支持部
54 中間部材
90 家屋(建物)

Claims (7)

  1. 単管と接続する接続金具を複数種構成してなる単管の接続金具セットにおいて、
    2つの前記単管を、管の軸方向に沿って直列に繋ぐ第1接続金具を含み、
    前記第1接続金具は、第1の前記単管の端部と第2の前記単管の端部とを、各前記端部の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面を包囲して保持する第1管保持部と、
    各前記端部の外周面のうち、前記一部外周面の残りに相当する他部外周面を包囲して保持する第2管保持部と、
    前記第2管保持部は、前記第1管保持部と回動可能に枢着され、前記第1管保持部と前記第2管保持部の固定またはその解除が自在に可能な第1固定手段と、を有し、
    前記第1接続金具は、前記第1管保持部と前記第2管保持部とにより、前記第1の単管の端部と前記第2の単管の端部を包囲した状態の下、前記第1固定手段により、外部から視認可能な位置で、前記第1管保持部と前記第2管保持部とを固定する継手であること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
  2. 請求項1に記載する単管の接続金具セットにおいて、
    前記第2管保持部は、前記第1の単管の端部側を包囲して保持する第1分割保持部と、前記第2の単管の端部側を包囲して保持する第2分割保持部とに、分割されていること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
  3. 請求項2に記載する単管の接続金具セットにおいて、
    前記第1分割保持部と前記第2分割保持部とを跨ぐ位置に、前記第1管保持部と共に、前記第1の単管の端部と前記第2の単管の端部との繋ぎ目を押圧可能な押圧部が設けられていること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載する単管の接続金具セットにおいて、
    前記第1接続金具とは別に、2つの前記単管を繋ぐ第2接続金具を含み、
    前記第2接続金具は、前記単管の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面を包囲して保持する第3管保持部と、前記単管の外周面のうち、前記一部外周面の残りに相当する他部外周面を包囲して保持する第4管保持部と、
    前記第4管保持部は、前記第3管保持部と回動可能に枢着され、前記第3管保持部と前記第4管保持部の固定またはその解除が自在に可能な第2固定手段と、を有し、
    前記第2接続金具は、前記第3管保持部と前記第4管保持部との対である第1管把持具を2組備え、一の前記第1管把持具の前記第3管保持部と、他の前記第1管把持具の前記第3管保持部とを、互いに背中合わせとなる向きに連結して固定し、前記第2固定手段により、外部から視認可能な位置で、前記第3管保持部と前記第4管保持部とを固定する継手であること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載する単管の接続金具セットにおいて、
    接続する前記単管を、支えとなる建物に固定するための第3接続金具を含み、
    前記第3接続金具は、前記単管の外周面のうち、半周分以下に相当する一部外周面を包囲して保持可能な第5管保持部と、前記単管の外周面のうち、前記一部外周面の残りに相当する他部外周面を包囲して保持可能な第6管保持部と、
    前記第6管保持部は、前記第5管保持部と回動可能に枢着され、前記第5管保持部と前記第6管保持部の固定またはその解除が自在に可能な第3固定手段と、
    前記建物に加締めるための加締め支持部と、を有し、
    前記第3接続金具は、前記第5管保持部と前記第6管保持部との対である第2管把持具を2組備え、一の前記第2管把持具の前記第5管保持部と、他の前記第2管把持具の前記第5管保持部とを、互いに背中合わせとなる向きに連結し、前記加締め支持部を、ネジ結合により前記一の第2管把持具と相対移動可能に設けられた固定金具であること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
  6. 請求項5に記載する単管の接続金具セットにおいて、
    雄ネジが前記加締め支持部に形成され、前記雄ネジと螺合する雌ネジが、前記一の第2管把持具と着脱可能な円筒状の中間部材に形成されていること、
    前記一の第2管把持具では、前記単管の保持と、前記中間部材の取付けとを、任意に選択できること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載する単管の接続金具セットにおいて、
    複数の前記単管を縦横に連結して構成される足場の基礎として、前記足場を地面で固定するための第4接続金具を含み、
    前記第4接続金具は、前記単管と同径に形成された円環状の管支持部に、前記管支持部より径小な棒状の支持杭を内接して固着してなること、
    を特徴とする単管の接続金具セット。
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