JP3206554U - グレーチングの固定金具および固定構造 - Google Patents

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忠男 秋
忠男 秋
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有限会社ウイング
野口 浩一
野口 浩一
三重重工業株式会社
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Abstract

【課題】ボルト固定部の空間の発生を防止して安全性を確保できるグレーチングの固定構造を提供する。【解決手段】固定金具10は、貫通孔が形成された天板部および一対の脚板部を有する略コ字状の板金部材からなる。天板部の貫通孔周囲には、皿ボルト30の頭部の形状に適合させたボルトヘッド収容部14が円錐状に陥没して形成される。グレーチング20は、固定金具10が固定部23に設置され、固定金具10の貫通孔から挿入した皿ボルト30で躯体50に固定される。その状態で、グレーチング20の上面、固定金具10の天板部および皿ボルト30の頭部が略同一水平面上に位置し、かつ、固定部23の凹状空間が固定金具10により略占められるようにした。【選択図】図6

Description

本考案は、例えば道路の側溝、横断溝などの躯体に設置されるグレーチングの固定金具および固定構造に関する。
従来、例えば道路の側溝、横断溝などには、いわゆるグレーチングと称される格子体の溝蓋が敷設されて、通行人や車両の安全を図るとともに、降雨時の排水等を行っている。このようなグレーチングは、単に溝上に載せただけでは頻繁な車両の通行や激しい降雨などにより移動して所定位置からずれたり、外れたりして危険な場合がある。そのため、溝に設けた受け枠上に載置されるグレーチングの所定位置をボルト・ナットで締結固定するようにしたグレーチングの固定構造が提案された(例えば、特許文献1、2)。
しかし、ナット装着部には大きな凹状の空間部が生じており、この空間部にハイヒールのヒール部や杖の先端部などが入り込み転倒の原因になるという問題点があった。この問題に関連して、例えば特許文献3に示されるように、ナット装着部の空間部を埋めるためのカバー部材を介在させるグレーチングの固定構造が既に考案されている。
特開2005−139782号公報 特開2005−139606号公報 実用新案登録第3135401号公報
本考案の目的は、ボルトの固定箇所における空間部の発生を防止して安全性を確保できるグレーチングの固定構造を提供することである。
上述した課題を解決するため、本考案は、グレーチングを躯体に皿ボルトで固定するための固定金具であって、水平の天板部および該天板部の各端からそれぞれ直角に折れ曲がり下方向に延びる一対の脚板部を一体に有し、前記天板部の中央部分に前記皿ボルトの軸部を挿通させるための貫通孔が形成され、前記天板部における前記貫通孔の周囲が、前記皿ボルトの頭部形状に適合してこれを収容可能とするように前記貫通孔を中心底として円錐状に陥没している固定金具である。
また、本考案は、グレーチングを躯体に皿ボルトで固定するための固定金具であって、水平の天板部と、該天板部の各端からそれぞれ直角に折れ曲がり下方向に延びる一対の脚板部と、該脚板部の各端部から互いに接近する側に直角に折れ曲がり端部同士が対向し、または接合される底板部を有し、前記天板部の中央部分に前記皿ボルトの軸部を挿通させるための第1の貫通孔が形成され、前記底板部の前記第1の貫通孔と対応する部分に同じく前記皿ボルトの軸部を挿通させるための第2の貫通孔が形成され、前記天板部における前記第1の貫通孔の周囲が、前記皿ボルトの頭部形状に適合してこれを収容可能とするように前記第1の貫通孔を中心底として円錐状に陥没している固定金具でもよい。
更に、本考案は、前記固定金具がグレーチングの凹状の固定部に設置され、前記固定金具の貫通穴に挿通した皿ボルトで前記グレーチングが該グレーチングを載置する躯体に締結固定されるとともに、前記グレーチングの上面、前記天板部および前記皿ボルトの頭部が略同一水平面上に位置し、かつ、前記固定部の凹状空間が前記固定金具により略占められているグレーチングの固定構造である。
本考案によれば、グレーチングの上面と固定金具とが同一水平面上に位置して、固定部の凹状空間が固定金具により略占められるので、躯体に固定されたグレーチングの上面がフラットになり安全性を確保できる。
グレーチングの全体を示す平面図である。 図1の楕円内に示される固定部を主に示す平面図である。 第1の実施形態による固定金具の外観斜視図である。 図3の固定金具の平面図、正面図および側面図である。 図4のB−B線の位置で切断した場合の固定金具の断面図である。 第1の実施形態によるグレーチングの固定構造を示す断面図である。 第2の実施形態による固定金具の外観斜視図である。 図7の固定金具の平面図、正面図および側面図である。 図8のC−C線の位置で切断した場合の固定金具の断面図である。 第2の実施形態によるグレーチングの固定構造を示す断面図である。
図1は、グレーチング20の全体を示す平面図である。図2は図1の楕円内に示される固定部23の平面図である。グレーチング20は、道路の側溝、横断溝などの躯体50に設置される溝蓋であり、雨水などの排水を効率良く行うために、メインバー21およびクロスバー22が格子状に組み合わされて形成されている。グレーチング20の複数個所には、グレーチング20を躯体50に、例えば六角穴付きの皿ボルト30で固定するための凹状の固定部23が形成されている。
なお、図1で示した実施形態では、グレーチング20の四隅に固定部23が形成されているが、グレーチングの長さや躯体の形状等に応じて固定部の数や場所を適宜に設計することができる。
(第1の実施形態)
図3は、本考案の第1の実施形態による固定金具10の外観斜視図である。図4は、固定金具10の平面図、正面図および側面図である。図5は、図4に示されるB−B線の位置で切断した場合の固定金具10の断面図である。これらの図に示すように、固定金具10は、全体が正面視略コ字状の板金部材からなる。
より詳細に、固定金具10は、水平の天板部11と、天板部11の各端からそれぞれ直角に折れ曲がり下方向に延びる一対の脚板部12、12とを有している。脚板部12の長さは、グレーチング20の凹状の固定部23の深さと同じか、それよりも若干短い。
天板部11の中央部分に、皿ボルト30の軸部を挿通させるための貫通孔13が穿設されている。そして、天板部11における貫通孔13の周囲には、ボルトヘッド収容部14が、当該貫通孔13を中心底として円錐状に陥没して形成されている。このボルトヘッド収容部14は、締結に使用される皿ボルト30の頭部を収容可能とするように、その頭部形状に適合した直径、傾斜角および深さ寸法を有している。
かかる形態の固定金具10を用いて、次のようにして躯体50にグレーチング20を固定することができる。図6は、図2に示されたA−A線の位置で切断した場合のグレーチング20の固定構造を示す断面図である。グレーチング20は、躯体50の段部に載置される。固定金具10は、グレーチング20の凹状の固定部23内に挿入して設置される。
グレーチング20が敷設される躯体50の段部には、長尺のナット51が埋設されている。なお、必要に応じて厚さを調整した調整板52の裏面にナット51を溶接してもよい。皿ボルト30の軸部を、固定金具10の貫通孔13に地表側から挿入し、ナット51に締結固定することで、グレーチング20が躯体50に固定される。このとき、グレーチング20の上面、固定金具10の天板部11および皿ボルト30の頭部が略同一水平面上に位置し、固定部23の凹状空間が固定金具10により略占められる。
このような固定金具10を用いたグレーチング20の固定構造により、グレーチング20の上面をフラットにすることができる。したがって、従来のように、空間部にハイヒールのヒール部や杖の先端部などが入り込んで転倒する危険性をなくすことができる。更には、グレーチングが使用中に移動して所定位置からずれたり、外れたりする危険性もなくなる。なお、グレーチング20の上面と固定金具10の天板部11との高さを一致させるため、厚さを調整した調整板52を固定部23の底に適宜設置してもよい。
(第2の実施形態)
図7は、本考案の第2の実施形態による固定金具40の斜視図である。図8は、固定金具40の平面図、正面図および側面図である。図9は、図8に示されるC−C線の位置で切断した場合の固定金具40の断面図である。これらの図に示すように、固定金具40は、全体が略四角枠状の板金部材からなる。
より詳細に、固定金具40は、水平の天板部41と、天板部41の各端からそれぞれ直角に折れ曲がり下方向に延びる一対の脚板部42、42と、脚板部42、42の各端部から互いに接近する側に直角に折れ曲がり端部同士が対向する底板部43を有している。底板部43の対向する端部同士が溶接などにより接合されてもよい。脚板部42の長さは、グレーチング20の凹状の固定部23の深さと同じか、それよりも若干短い。
天板部41の中央部分に、皿ボルト30の軸部を挿通させるための第1の貫通孔44が穿設されている。そして、天板部41における貫通孔44の周囲には、ボルトヘッド収容部45が、当該貫通孔44を中心底として円錐状に陥没して形成されている。このボルトヘッド収容部45は、締結に使用される皿ボルト30の頭部を収容可能とするように、その頭部形状に適合した直径、傾斜角および深さ寸法を有している。
底板部43には、天板部41の前記第1の貫通孔44と対応する部分に、同じく皿ボルト30の軸部を挿通させるための第2の貫通孔46が形成されている。
かかる形態の固定金具40を用いて、次のようにして躯体50にグレーチング20を固定することができる。図10は、第2の実施形態によるグレーチング固定構造の断面図である。グレーチング20は、躯体50の段部に載置される。固定金具40は、グレーチング20の凹状の固定部23内に挿入して設置される。
グレーチング20が敷設される躯体50の段部には、長尺のナット51が埋設されている。なお、必要に応じて厚さを調整した調整板52の裏面にナット51を溶接してもよい。皿ボルト30の軸部を、固定金具40の第1および第2の貫通孔44、46に挿入し、ナット51に締結固定することで、グレーチング20が躯体50に固定される。このとき、グレーチング20の上面、固定金具40の天板部41および皿ボルト30の頭部が略同一水平面上に位置し、固定部23の凹状空間が固定金具40により略占められる。
このような固定金具40を用いたグレーチング20の固定構造により、グレーチング20の上面をフラットにすることができる。したがって、従来のように、空間部にハイヒールのヒール部や杖の先端部などが入り込んで転倒する危険性をなくすことができる。更には、グレーチングが使用中に移動して所定位置からずれたり、外れたりする危険性もなくなる。なお、グレーチング20の上面と固定金具40の天板部41との高さを一致させるため、厚さを調整した調整板52を固定部23の底に適宜設置してもよい。
10 固定金具
11 天板部
12 脚板部
13 貫通孔
14 ボルトヘッド収容部
20 グレーチング
21 メインバー
22 クロスバー
23 固定部
30 皿ボルト
40 固定金具
41 天板部
42 脚板部
43 底板部
44 第1の貫通孔
45 ボルトヘッド収容部
46 第2の貫通孔
50 躯体
51 ナット
52 調整板

Claims (3)

  1. グレーチングを躯体に皿ボルトで固定するための固定金具であって、
    水平の天板部および該天板部の各端からそれぞれ直角に折れ曲がり下方向に延びる一対の脚板部を一体に有し、
    前記天板部の中央部分に前記皿ボルトの軸部を挿通させるための貫通孔が形成され、
    前記天板部における前記貫通孔の周囲が、前記皿ボルトの頭部形状に適合してこれを収容可能とするように前記貫通孔を中心底として円錐状に陥没している固定金具。
  2. グレーチングを躯体に皿ボルトで固定するための固定金具であって、
    水平の天板部と、該天板部の各端からそれぞれ直角に折れ曲がり下方向に延びる一対の脚板部と、該脚板部の各端部から互いに接近する側に直角に折れ曲がり端部同士が対向し、または接合される底板部を有し、
    前記天板部の中央部分に前記皿ボルトの軸部を挿通させるための第1の貫通孔が形成され、前記底板部の前記第1の貫通孔と対応する部分に同じく前記皿ボルトの軸部を挿通させるための第2の貫通孔が形成され、
    前記天板部における前記第1の貫通孔の周囲が、前記皿ボルトの頭部形状に適合してこれを収容可能とするように前記第1の貫通孔を中心底として円錐状に陥没している固定金具。
  3. 請求項1または2に記載の固定金具がグレーチングの凹状の固定部に設置され、前記固定金具の貫通穴に挿通した皿ボルトで前記グレーチングが該グレーチングを載置する躯体に締結固定されるとともに、
    前記グレーチングの上面、前記天板部および前記皿ボルトの頭部が略同一水平面上に位置し、かつ、前記固定部の凹状空間が前記固定金具により略占められているグレーチングの固定構造。
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