JP3206257B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3206257B2
JP3206257B2 JP28350193A JP28350193A JP3206257B2 JP 3206257 B2 JP3206257 B2 JP 3206257B2 JP 28350193 A JP28350193 A JP 28350193A JP 28350193 A JP28350193 A JP 28350193A JP 3206257 B2 JP3206257 B2 JP 3206257B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速時の
摩擦要素の解放タイミングを検出および補正して変速シ
ョック特性の悪化を防止するようにした変速制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、各種摩擦要素(クラッチ
やブレーキ等)の選択的締結により対応変速段を選択
し、摩擦要素の締結/解放切り換えにより他の変速段
(ギヤ位置)への変速を行う。この変速の中には、複数
の摩擦要素の中の少なくとも2つの摩擦要素において一
方の締結と他方の解放とを関連して実施するもの(いわ
ゆる掛け代え変速)があり、その場合、解放状態の摩擦
要素が締結されつつ、締結状態の摩擦要素は所定条件が
満足されたときに解放される。この解放を行うタイミン
グは、理想的なタイミングに対し遅すぎるとインターロ
ックが発生し、早すぎるとエンジン回転の空吹けが発生
するので、遅すぎも早すぎもしないように管理する必要
がある。
【0003】このような摩擦要素の解放タイミングの管
理を行う従来例としては、例えば、特開平1−1826
60号公報に記載されたものがある。この装置は、エン
ジン、トルクコンバータ、自動変速機の順次タンデム結
合になるパワーユニットにおいて、変速機出力トルクを
検出するトルクセンサを具え、検出した変速機出力トル
クおよび演算により求めた変速機入力トルク(トルクコ
ンバータのタービントルク)に基づいて変速中における
トルクフェーズの終了(イナーシャフェーズの開始)を
検出し、このトルクフェーズ終了のタイミングで解放側
摩擦要素を解放するようにしている。
【0004】上記において、解放側摩擦要素の解放タイ
ミングは以下の演算によって求めている。すなわち、演
算によって求めた変速機入力トルクTtと、変速後ギヤ
比Riとを乗算して変速後出力トルク推定値を算出し、
この値が自動変速機の出力トルク検出値Toに応答遅れ
相当値αを加えた値と一致した時点(Tt・Ri=To
+α)に、解放側摩擦要素の解放を実施するようにして
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、変速機入力トルクTtをTt=Ti×
e(ここで、Ti;トルクコンバータの入力トルク演算
値、e;トルクコンバータ前後の速度比)の演算によっ
て求めているので、変速機入力トルクの演算値と実際の
変速機入力トルクとの間に生じる演算誤差や、解放側摩
擦要素の解放時の特性のばらつき等により、解放側摩擦
要素(上記公報では2→3変速時の低速側摩擦要素であ
るバンドブレーキ)を解放するタイミングと締結側摩擦
要素(上記公報では2→3変速時の高速側摩擦要素であ
るハイクラッチ)を締結するタイミングとをマッチング
させることが困難になり、解放側摩擦要素の解放タイミ
ングが理想的なタイミングに対して早すぎる場合にはエ
ンジン回転の空吹けが発生し、遅すぎる場合にはインタ
ーロックが発生し、変速ショック特性の悪化を招いてし
まう。
【0006】本発明は、自動変速機において同一種類の
変速を次回実施するときのために、解放側摩擦要素の解
放タイミングの良否を高精度で検出し、その検出結果に
基づく学習制御により解放タイミングを補正して理想的
なタイミングに収束させることにより変速ショック特性
を改善することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の構成は、複数の摩擦要素の内の少なくとも
2つの摩擦要素の一方の締結と他方の解放とを関連して
実施する所定変速段への変速指令時に、前記一方の解放
状態にある摩擦要素を締結状態に移行させつつ、出力ト
ルク検出手段により検出した自動変速機の出力トルク検
出値および変速後出力トルク推定値により所定条件が満
足されたときに前記他方の締結状態にある摩擦要素を解
放する自動変速機において、自動変速機の入力回転数を
検出する入力回転数検出手段と、自動変速機の出力回転
数を検出する出力回転数検出手段と、前記入力回転数検
出手段により検出された入力回転数と前記出力回転数検
出手段により検出された出力回転数とに基づいて出力ト
ルクを推定する出力トルク推定手段と、前記出力トルク
検出値と出力トルク推定値との比に基づいて、解放され
る摩擦要素の解放タイミングが遅すぎたか否かを検出す
るインターロック検出手段と、当該変速において前記イ
ンターロックが検出された場合に、次回に当該変速を実
施する際に解放される摩擦要素の解放タイミングを早め
る解放タイミング補正手段とを具えて成ることを特徴と
する。
【0008】
【作用】本発明の請求項1の構成によれば、自動変速機
がいわゆる掛け代え変速指令に応じて一方の摩擦要素を
締結状態に移行させつつ、出力トルク検出値および変速
後出力トルク推定値によって当該変速の進行状況を検出
して所定条件が満足されたときに他方の締結状態にある
摩擦要素を解放して変速を行う間、インターロック検出
手段は、前記出力トルク検出値と、前記入力回転数およ
び出力回転数に基づいて推定した出力トルク推定値との
比に基づいて、解放される摩擦要素の解放タイミングが
遅すぎたか否かによりインターロック発生の有無を検出
し、解放タイミング補正手段は、当該変速において前記
インターロックが検出された場合に、次回に当該変速を
実施する際に解放される摩擦要素の解放タイミングを早
める補正を行う。
【0009】上記インターロック検出手段によるインタ
ーロック発生の有無の検出により、解放される摩擦要素
の解放タイミングの良否を高精度で検出することができ
る。したがって、解放タイミング補正手段が、当該変速
において前記インターロックが検出された場合に、次回
に当該変速を実施する際に解放される摩擦要素の解放タ
イミングを早める補正を行うことにより、解放側摩擦要
素の解放タイミングが理想的なタイミングに収束するこ
とになるので、変速品質のバラツキを大幅に減少させて
変速ショック特性を改善することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。
【0011】図2は本発明の第1実施例の変速制御装置
によって変速制御すべき自動変速機のパワートレーンの
構成を示す図であり、このパワートレーンを、エンジン
1と、トルクコンバータ2と、自動変速機3とのタンデ
ム結合により構成する。自動変速機3は、図示しない各
種摩擦要素(クラッチやブレーキ等)やコントロールバ
ルブ4等を具え、このコントロールバルブは、変速制御
弁等の各種バルブや、これらバルブ間を連絡する油圧回
路の他に、複数のソレノイドを内蔵する。また、上記各
種摩擦要素は、夫々独立に制御し得るように構成され、
任意に締結/解放することができる。
【0012】自動変速機3において変速制御を行うた
め、コントローラ5を設ける。コントローラ5は、コン
トロールバルブ4の各ソレノイドをデューティ制御また
はON,OFF制御するとともに、本発明が狙いとする
解放側摩擦要素の解放タイミングの検出および補正制御
を行う。これら制御のため、コントローラ5には、エン
ジン1のスロットル開度Thを検出するスロットルセン
サ6からの信号、エンジン1の出力回転数(出力軸回転
数)Neを検出するエンジン回転センサ7からの信号、
自動変速機3の出力トルク(出力軸トルク)Toを検出
する変速機出力トルクセンサ8からの信号、および自動
変速機3の出力回転数(出力軸回転数)Noを検出する
変速機出力回転センサ9からの信号を夫々入力する。な
お、図2には第2実施例において使用する、自動変速機
3の入力回転数(入力軸回転数;タービン回転数)Nt
を検出するタービン回転センサ10からの信号を併記し
てある。
【0013】コントローラ5は、前記各センサからの入
力情報に基づき、変速制御については以下の通りにこれ
を実施する。つまり、変速機出力回転数Noから車速V
を演算し、これと、スロットル開度Thとから、図16
のテーブルデータを基に、第1速〜第4速のうち、現在
の運転状態に好適な変速段を求める。そして、この好適
変速段が得られるようコントロールバルブ4のソレノイ
ドを選択的にONし、自動変速機3を現在の選択変速段
から好適変速段に変速させる。
【0014】コントローラ5はさらに、図3〜図12の
制御プログラムを実行して、本発明が狙いとする解放側
摩擦要素の解放タイミングの検出および補正制御を行
う。図3は、例えば10msec毎の定時割り込みによ
って実行されるメインルーチンであり、図4〜図12は
夫々、該メインルーチン内におけるステップの詳細を示
すサブルーチンである。これらの処理を以下に詳述す
る。
【0015】図3においては、まずステップ11でエン
ジンスロットル開度Th、エンジン出力回転数Ne、変
速機出力回転数No、および変速機出力トルクToを夫
々読み込む(なお、後述する第2実施例においては、上
記に加えて変速機入力回転数;タービン回転数Ntも読
み込む)。次いで、ステップ12において変速の種類の
判定を行うが、この判定は図4に示すようにして行う。
【0016】図4のステップ31では、上記変速制御と
同じようにして変速機出力回転数Noから車速Vを演算
し、これと、エンジンスロットル開度Thとから、図1
6のテーブルデータから好適ギヤ位置(好適変速段)N
extGpを求める。そして、ステップ32では、この
好適ギヤ位置NextGpと、現在選択中のギヤ位置
(選択変速段)CurGpとが、不一致か否かにより、
変速が行われるか否かを判定する。変速が行われる場
合、ステップ33で、変速中を示すフラグfshift
をセット(fshift=1)し、変速開始1回目を示
すフラグfinitをリセット(finit=0)し、
変速中の時間を計測するタイマTimerをリセット
(Timer=0)する。なお、フラグfshift
は、変速中1にされ、変速後の定常状態で0にされるも
のとし、フラグfinitは、変速開始1回目のみ0に
され、それ以外で1にされているものとする。ところ
で、ステップ32において、変速が行われないと判別す
る場合はステップ33をスキップし、このステップ33
は上記の変速判定の結果、変速指令が発せられるとき、
1回のみ処理されることとなる。
【0017】図3における次のステップ13では、フラ
グfshiftから変速中か、非変速状態かを判定し、
変速中である限り制御をステップ14以降に進める。ス
テップ14では、タイマTimerをインクリメントさ
せて変速中の時間を計測し、ステップ15では、図5の
処理によりトルク比を演算する。
【0018】図5においては、まずステップ41で、自
動変速機の変速前における変速機出力トルクTo1を以
下の計算により推定する。すなわち、変速機出力回転数
Noと、変速前ギヤ比とから、両者の乗算により、変速
前におけるトルクコンバータ2の出力回転数(変速前タ
ービン回転数)Nt1を算出し、次いでこれと、エンジ
ン出力回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)との
比から、トルクコンバータ2の速度比を求める。そし
て、この速度比からトルクコンバータ2の固有特性を基
に、トルクコンバータ2のトルク容量係数およびトルク
比を求め、最後に、変速前トルクコンバータ出力トルク
(変速前タービントルク)Tt1=トルク容量係数×ト
ルク比×Ne2 の演算により、変速前タービントルクT
t1を算出する。このようにして求めた変速前タービン
トルクTt1に、変速前ギヤ比を掛けることにより、最
終的に変速前における変速機出力トルクTo1を計算に
よって推定することができる。
【0019】図5における次のステップ42では、自動
変速機の変速後における変速機出力トルクTo2を以下
の計算により推定する。すなわち、変速機出力回転数N
oと、変速後ギヤ比とから、両者の乗算により、変速後
におけるトルクコンバータ2の出力回転数(変速後ター
ビン回転数)Nt2を算出し、次いで、これと、エンジ
ン出力回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)との
比から、トルクコンバータ2の速度比を求める。そし
て、この速度比からトルクコンバータ2の固有特性を基
に、トルクコンバータ2のトルク容量係数およびトルク
比を求め、最後に、変速後トルクコンバータ出力トルク
(変速後タービントルク)Tt2=トルク容量係数×ト
ルク比×Ne2 の演算により、変速後タービントルクT
t2を算出する。このようにして求めた変速後タービン
トルクTt2に、変速後ギヤ比を掛けることにより、最
終的に変速後における変速機出力トルクTo2を計算に
よって推定することができる。
【0020】図5のステップ43では、図2におけるト
ルクセンサ8で検出した変速機出力トルクToに対す
る、上記変速前変速機出力トルク推定値To1の比、つ
まり第1トルク比T1=To1/Toを算出する。ここ
で、トルクセンサ8は、例えば図15のような出力特性
を有し、このトルクセンサの出力から変速機出力トルク
Toを検出することができるものを用いる。次のステッ
プ44では、変速機出力トルク検出値Toに対する、上
記変速後変速機出力トルク推定値To2の比、つまり第
2トルク比T2=To2/Toを算出し、その後、制御
は図5から図3のステップ16に戻る。
【0021】図3のステップ16では、フラグfini
tから、変速開始1回目か否かをチェックし、変速開始
1回目ならば、ステップ17でフラグfinitをセッ
ト(finit=1)するとともに、変速進行状態検出
フラグftct、解放側摩擦要素解放フラグfsfts
ol、エンジン回転(またはタービン回転)の空吹け検
出フラグfrev、およびインターロック検出フラグf
lockをリセットする(ftct=0、fsftso
l=0、frev=0、flock=0)。上記ステッ
プ17においてフラグfinitがセットされることに
より、以後ステップ16はステップ17をスキップする
こととなり、ステップ17での処理は変速開始時に1回
のみなされる。また、上記変速進行状態検出フラグft
ctは、変速中のトルクフェーズ開始時に1にされ、ト
ルクフェーズ終了時(したがってイナーシャフェーズ開
始時)2にされ、イナーシャフェーズ終了時に3にされ
るものとする。以上のことから、変速進行状態検出フラ
グftct=0の状態は、変速指令からトルクフェーズ
の開始前までの間であることを示すものになる。
【0022】次のステップ18では、図6の処理により
トルク比の判定を行い、それにより変速進行状態を検出
する。すなわち、図6のステップ51〜53では、フラ
グftctから前回の変速進行状態を判別し、上述した
ところから明らかなように、フラグftctが0なら
ば、変速指令からトルクフェーズ開始前までの間であっ
たことになり、1ならばトルクフェーズが開始されてい
たことになり、2ならばトルクフェーズが終了してイナ
ーシャフェーズが開始されていたことになり、3ならば
イナーシャフェーズが終了して変速指令前までの間であ
ったことになる。
【0023】ステップ51でトルクフェーズ開始前であ
ったと判別される場合、ステップ54で、第1トルク比
T1が第1基準値L1以上になったか否かによりトルク
フェーズが開始されたか否かをチェックし、トルクフェ
ーズが開始されたところで、制御をステップ55に進
め、そこでこの変速進行状態を示すようにフラグftc
tを1にセットする。なお、この第1基準値L1を決定
するに当たっては、上記の目的に照らしてこの決定を以
下の如くに行う。つまり、第1トルク比T1は、トルク
フェーズ開始までの間は、変速前出力トルク推定値To
1と出力トルク検出値Toとが等しいので、1.0とな
り、したがって第1トルク比T1がこの値からずれた時
をトルクフェーズ開始と判断することができ、第1基準
値L1はこのことを参酌して決定する。しかして、実際
にはこの決定に際し、検出のタイミングや、バラツキを
考慮したり、あるいは自動変速機作動油温および変速の
種類毎の考慮が必要なこと、勿論である。
【0024】ステップ52で、トルクフェーズの開始
後、トルクフェーズ中であったと判別される場合、ステ
ップ56で、第1トルク比T1が第2基準値L2以上に
なったか否かによりトルクフェーズが終了したか否かを
(つまりイナーシャフェーズが開始されたか否かを)チ
ェックし、トルクフェーズが終了し、イナーシャフェー
ズ開始されたところで、制御をステップ57に進め、そ
こでこの変速進行状態を示すようにフラグftctを2
にセットする。なお、この第2基準値L2を決定するに
当たっては、上記の目的に照らしてこの決定を以下の如
くに行う。つまり、トルクフェーズ終了時点(イナーシ
ャフェーズ開始時点)では変速機出力トルク検出値To
が理論上、変速前ギヤ比×変速前タービントルクTt1
に等しくなることから、第1トルク比T1=変速前ギヤ
比×Tt1/To=変速前ギヤ比×Tt1/変速後ギヤ
比×Tt1=変速前ギヤ比/変速後ギヤ比になるはずで
あり、この値が理論上、第1トルク比T1のピーク値に
なることから、第2基準値L2はこのことを参酌して決
定する。しかして、実際にはこの決定に際し、検出のタ
イミングや、バラツキを考慮したり、あるいは自動変速
機作動油温および変速の種類毎の考慮が必要なこと、勿
論である。
【0025】ステップ53で、イナーシャフェーズが開
始されていたと判別される場合、ステップ58で、第2
トルク比T2が第3基準値L3未満になったか否かによ
り、イナーシャフェーズが終了したか否かをチェック
し、イナーシャフェーズが終了したところで制御をテッ
プ59に進め、そこでこの変速進行状態を示すようにフ
ラグftctを3にセットする。なお、この第3基準値
L3を決定するに当たっては、上記の目的に照らしてこ
の決定を以下の如くに行う。つまり、イナーシャフェー
ズ終了時、第2トルク比T2は、変速後出力トルク推定
値To2と、変速機出力トルク検出値Toとが、同じに
なることから、1.0になるはずであり、これを参酌し
て第3基準値L3を決定する。しかして、実際にはこの
決定に際し、検出のタイミングや、バラツキを考慮した
り、あるいは自動変速機作動油温および変速の種類毎の
考慮が必要なこと、勿論である。
【0026】以上のトルク比T1,T2の判定に基づく
フラグftctの設定の結果、当該フラグftctをチ
ェックすることにより自動変速機の変速進行状態を高精
度で検出することができ、本実施例ではこの検出結果を
解放側摩擦要素の解放タイミングの検出および補正制御
の前提となる空吹け検出、インターロック検出に用いて
いる。
【0027】図3において、次のステップ19では、図
7の処理により解放側摩擦要素の解放判定を行う。すな
わち、図7のステップ61では、解放側摩擦要素解放フ
ラグfsftsolが1か否かにより解放側摩擦要素が
解放されたか否かをチェックし、解放されていなけれ
ば、次のステップ62で、以下の解放判別条件が満たさ
れているが否かをチェックし、満たされた場合にはステ
ップ63で解放側摩擦要素解放フラグfsftsolを
セット(fsftsol=1)し、満たされなければス
テップ63をスキップする。なお、上記ステップ62の
解放判別条件は、上述した特開平1−182660号公
報と同一の、第1トルク比T1が所定値Aおよび補正値
αの合計値以上であるか否か(T1≧(A+α))を用
いても、変速機出力トルクToが変速機入力トルクTt
および変速後ギヤ比Riの積に応答遅れ相当値αを加え
た値以下になったか否か(To≦(Tt×Ri+α)を
用いてもよい。
【0028】図3において、次のステップ20では、図
8の処理により空吹けおよびインターロックの検出(判
定)を行う。すなわち、図8のステップ71では、誤検
出を防止するため、解放側摩擦要素解放フラグfsft
solが1か否かをチェックして、fsftsol=1
となる解放側摩擦要素の解放を検出した場合にのみステ
ップ72以降を実行する。ステップ72では、解放側摩
擦要素の解放が早すぎた場合に生じる空吹けを検出する
ためにエンジン回転数Neを読み込んでその値が所定値
B以上になったか否かを判定する。ここで所定値Bは、
通常において空吹けが生じていない場合の値よりも大き
めに設定するものとする。そして、ステップ72がYE
Sになる空吹け発生時には、次のステップ73で空吹け
検出フラグfrevをセットする(frev=1)。
【0029】また、ステップ72の判別がNO(Ne<
B)の場合に進むステップ74では、解放側摩擦要素の
解放が遅すぎた場合に生じるインターロックを検出する
ためにトルク比T1を読み込んでその値が所定値C以上
になったか否かを判定する(あるいは、変速機出力トル
クToを読み込んでその値が所定値D以下に落ちたか否
かを判定する)。ここで所定値Cは、変速後ギヤ比およ
びタービントルクの積で表わされるトルクフェーズ終了
時の変速機出力トルクよりも小さい値に設定するものと
する。そして、ステップ74がYESになるインターロ
ック発生時には、次のステップ75でインターロック検
出フラグflockをセットし(flock=1),N
Oの場合はステップ75をスキップする。
【0030】図3において、次のステップ21では、図
9の処理により変速終了を判定する。すなわち、図9の
ステップ81では、前記のように変速時間を計測するタ
イマTimerが変速終了を示す設定時間Ts以上を計
時しているか否かにより、変速が終了したかどうかをチ
ェックする。変速終了までの間は、ステップ82,83
をスキップして上記の変速進行状態検出動作を継続さ
せ、変速が終了したところで、ステップ82,83にお
いて、フラグfshiftをリセット(fshift=
0)するとともに、次回の変速時における変速進行状態
の検出に備えて好適変速段NextGpを選択変速段C
urGpにセットしておく。ここで、フラグfshif
tを上記の如くリセットすることにより、変速終了後は
図3のステップ13がステップ14〜21の変速進行状
態検出処理をスキップするようになる。
【0031】次のステップ84では、図10の処理によ
り、本発明の狙いとする解放側摩擦要素の解放タイミン
グの補正のための学習制御を行う。図10では上記図8
の検出結果を用いて変速中に解放側摩擦要素の解放がど
のように実施されたかを検出する。すなわち、ステップ
91で空吹け検出フラグfrevの状態をチェックし
て、1であれば空吹け発生と判定して制御をステップ9
2に進め、0であれば空吹けしていないと判定して制御
をステップ93に進める。ステップ92では、解放タイ
ミングの補正値αをα=α+Gs(ただし、Gs;学習
ゲイン)により増加させ、次回の同一種類の変速では解
放を遅らせるようにする。なお、この空吹け検出時には
空吹けにより出力トルクが低下するので、flockが
1,0のどちらの値になるかは特定できない。
【0032】一方、ステップ93では、インターロック
検出フラグflockの状態をチェックして、1であれ
ば、既に空吹けしていないと判定されているのでインタ
ーロック発生と判定して制御をステップ94に進め、解
放タイミングの補正値αをα=α−Gsにより減少さ
せ、次回の同一種類の変速では解放を早めるようにす
る。なお、ステップ93がNOであれば、空吹けもイン
ターロックも発生していない場合、つまり今回の変速時
の解放側摩擦要素の解放タイミングが適正であった場合
に他ならないから、解放タイミングの補正は行わない。
【0033】図3において、次のステップ22では、図
11(a)の処理によりライン圧制御を行う。すなわ
ち、図11(a)のステップ101では、変速中フラグ
fshiftの状態をチェックして、1であれば変速中
であるのでステップ102で同図(b)に示す変速中テ
ーブルを参照してライン圧prsを決定し、0であれば
定常状態であるのでステップ103で同図(b)に示す
定常時テーブルを参照してライン圧prsを決定する。
そして、次のステップ104で同図(c)に示すデュー
ティ変換テーブルを参照してライン圧prsをデューテ
ィ値に変換し、ステップ105でデューティ出力制御を
行う。
【0034】図3において、次のステップ23では、図
12の処理により解放側摩擦要素を解放する。すなわ
ち、図12のステップ111では、解放側摩擦要素解放
フラグfsftsolをチェックして、1であれば次の
ステップ112で解放側摩擦要素を解放し、0であれば
解放しない。そして、次のステップ24では、エンジン
ブレーキ制御、トルクコンバータのロックアップ制御、
ロックアップソレノイド制御、オーバーランクラッチ制
御等を含む通常の各種変速処理を実行する。
【0035】次に、上記第1実施例の動作例を、オート
アップシフト時の動作タイムチャートである図13によ
り説明する。例えば、瞬時t0 において1速から2速へ
の変速指令が発せられ、変速機出力トルクTo、第1ト
ルク比T1,第2トルク比T2,実効ギヤ比,ライン圧
指令値,供給油圧が図示の如くに経時変化をたどる変速
の進行中、トルクフェーズが瞬時t1 において開始さ
れ、瞬時t2 においてトルクフェーズが終了してイナー
シャフェーズが開始され、瞬時t3 においてイナーシャ
フェーズが終了したとすると、第1トルク比T1が所定
値Aおよび補正値αの合計値(A+α)に一致する瞬時
t12に、解放側(低速側)摩擦要素を解放する。
【0036】ところで、本発明では、上記変速において
解放側摩擦要素の解放タイミングが適正であるか否かを
解放側摩擦要素の解放後に検出(判定)するようにして
いる。すなわち、解放タイミングが適正である場合に
は、解放側摩擦要素を解放する瞬時t12の前後の変速機
出力トルク(センサ値)Toおよび推定値(Tt・Ri
−α)間の関係を表わす波形は図14(a)に示すよう
になるが、空吹け発生時には同図(b)に示すようにな
り、インターロック発生時には同図(c)に示すように
なる。
【0037】このとき、空吹けについては、エンジン回
転数Neが所定値B以上になったとき空吹け発生と判定
して空吹け検出フラグfrevをセットし、インターロ
ックについては、エンジン回転数Neが所定値B以上
で、かつ、トルク比T1が所定値C以上(あるいは、変
速機出力トルクToが所定値D未満)になったときイン
ターロック発生と判定してインターロック検出フラグf
lockをセットし、これらフラグに基づく学習制御に
より解放タイミングを補正する。この学習制御により、
解放側摩擦要素の解放タイミングは適正値に収束するこ
とになり、良好な変速品質が得られる。
【0038】図17は本発明の第2実施例における空吹
けおよびインターロックの検出に係わるサブルーチンを
示すフローチャートである。この図17は第1実施例の
図8に対応するもので、図8とは以下に示すように空吹
け検出(判定)条件を一部変更して検出精度を第1実施
例よりも向上させている。すなわち、図17のステップ
121で解放側摩擦要素が解放された場合に進むステッ
プ122では、エンジン回転数Neの代わりにタービン
回転数Ntの関数である実効ギヤ比(Nt/No)を読
み込んでその値が所定値B以上になったとき空吹けと判
定するようにしている。この変更に伴い、ステップ12
4のインターロックの判定条件は、実効ギヤ比が所定値
B未満(Nt/No<B)で、かつ、トルク比T1が所
定値C以上(あるいは、変速機出力トルクToが所定値
D未満)に変更される。
【0039】なお、上記各実施例においては、学習制御
における学習ゲイン(補正値)αを固定にしているが、
空吹けやインターロックの程度に応じて学習ゲインを可
変制御するようにすれば、解放タイミングの収束の効果
が大きくなる。
【0040】
【発明の効果】かくして本発明の請求項1の構成によれ
ば、自動変速機がいわゆる掛け代え変速指令に応じて一
方の摩擦要素を締結状態に移行させつつ、出力トルク検
出値および変速後出力トルク推定値によって当該変速の
進行状況を検出して所定条件が満足されたときに他方の
締結状態にある摩擦要素を解放して変速を行う間、イン
ターロック検出手段は、前記出力トルク検出値と、前記
入力回転数および出力回転数に基づいて推定した出力ト
ルク推定値との比に基づいて、解放される摩擦要素の解
放タイミングが遅すぎたか否かによりインターロック発
生の有無を検出するから、解放される摩擦要素の解放タ
イミングの良否を高精度で検出することができる。
【0041】また、本発明の請求項1の構成によれば、
当該変速において前記インターロックが検出された場合
には、解放タイミング補正手段が、次回に当該変速を実
施する際に解放される摩擦要素の解放タイミングを早め
る補正を行うから、解放側摩擦要素の解放タイミングが
理想的なタイミングに収束することになり、変速品質の
バラツキを大幅に減少させて変速ショック特性を改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の自動変速機の変速制
御装置の概念図である。
【図2】本発明の第1実施例の変速制御装置によって変
速制御すべき自動変速機のパワートレーンの構成を示す
図である。
【図3】同例において、コントローラが実行する解放側
摩擦要素の解放タイミングの検出および補正制御プログ
ラムのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図4】同例の変速判定に係わるサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図5】同例におけるトルク比の演算に係わるサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図6】同例における変速進行状態の検出に係わるサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】同例における解放側摩擦要素の解放判定に係わ
るサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】同例における空吹けおよびインターロックの検
出に係わるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】同例の変速終了判定に係わるサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図10】同例における解放側摩擦要素の解放タイミン
グの補正のための学習制御に係わるサブルーチンを示す
フローチャートである。
【図11】同例におけるライン圧制御に係わるサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図12】同例におけるシフトソレノイド圧制御に係わ
るサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】同例の変速制御装置によるオートアップシフ
ト時の動作例を示すタイムチャートである。
【図14】(a)は、同例の解放側摩擦要素の解放タイ
ミングの検出時の作用を説明するための図である。
(b)は、同例の解放側摩擦要素の解放タイミングの検
出時の作用を説明するための図である。(c)は、同例
の解放側摩擦要素の解放タイミングの検出時の作用を説
明するための図である。
【図15】図2におけるトルクセンサの出力特性図であ
る。
【図16】自動変速機の一般的な変速パターン図であ
る。
【図17】本発明の第2実施例における空吹けおよびイ
ンターロックの判定に係わるサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 自動変速機 4 コントロールバルブ 5 コントローラ 6 スロットルセンサ 7 エンジン回転センサ 8 トルクセンサ 9 変速機出力回転センサ 10 タービン回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦要素の内の少なくとも2つの
    摩擦要素の一方の締結と他方の解放とを関連して実施す
    る所定変速段への変速指令時に、前記一方の解放状態に
    ある摩擦要素を締結状態に移行させつつ、出力トルク検
    出手段により検出した自動変速機の出力トルク検出値お
    よび変速後出力トルク推定値により所定条件が満足され
    たときに前記他方の締結状態にある摩擦要素を解放する
    自動変速機において、 自動変速機の入力回転数を検出する入力回転数検出手段
    と、 自動変速機の出力回転数を検出する出力回転数検出手段
    と、 前記入力回転数検出手段により検出された入力回転数と
    前記出力回転数検出手段により検出された出力回転数と
    に基づいて出力トルクを推定する出力トルク推定手段
    と、 前記出力トルク検出値と出力トルク推定値との比に基づ
    いて、解放される摩擦要素の解放タイミングが遅すぎた
    か否かを検出するインターロック検出手段と、 当該変速において前記インターロックが検出された場合
    に、次回に当該変速を実施する際に解放される摩擦要素
    の解放タイミングを早める解放タイミング補正手段とを
    具えて成ることを特徴とする、自動変速機の変速制御装
    置。
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