JP3206253B2 - 粉末成形方法および粉末成形装置 - Google Patents

粉末成形方法および粉末成形装置

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    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/32Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C43/36Moulds for making articles of definite length, i.e. discrete articles
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンダーカット部を有
する粉末成形品の成形方法および成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図9に示す如きアンダーカット部
51を有する粉末成形品Wを成形する方法としては、特
公昭54−41,749号公報に開示された成形方法が
知られている。この技術は、カムダイス52と呼ばれる
型を左右に2分割し、成形時は左右のカムダイスプレー
ト52R 、52L を合わせることによりアンダーカット
部51を成形する一方、成形後は両カムダイスプレート
52R 、52L を離すことにより成形品Wの型抜きを可
能にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分割し
たカムダイス52を用いて粉末成形を行うと、粉末の圧
縮力によってカムダイス52が弾性変形し、図10に示
すようにカムダイス52の合わせ面53に隙間が生じ
る。そのため、成形品のアンダーカット部51にバリが
発生し、後工程でバリを除去する必要があった。
【0004】また、カムダイス52を分割すると、それ
ぞれのカムダイスプレート52R 、52L の弾性変形量
dは必ずしも等しくならず、どちらかといえば相違する
ので、アンダーカット部51の真円度が低下するという
問題もあった。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、アンダーカット部の真円度
を高めると共に当該アンダーカット部に生じるバリを抑
制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、アンダーカット部を有する粉末成形品の成
形方法であって、複数に分割されたダイスの分割面間に
前記アンダーカット部の形状に応じたカムダイスを分割
して設けると共に、前記カムダイスを粉末が充填される
ダイ孔に対して進退可能に設け、前記ダイ孔に粉末を充
填したのち、前記ダイ孔の両端開口部から圧入されるパ
ンチによって前記粉末を加圧し、この加圧を終了したの
ち、前記カムダイスを前記ダイ孔から後退させて前記成
形品を抜き出す粉末成形方法において、前記アンダーカ
ット部を成形するダイ孔の周方向に沿って前記カムダイ
スに係合して当該カムダイスを拘束し、分割された前記
カムダイスのそれぞれの合わせ面同士を密着させなが
ら、前記粉末の加圧を行うことを特徴とする粉末成形方
法である。
【0007】また、アンダーカット部を有する粉末成形
品の成形装置であって、複数に分割されたダイスの分割
面間に前記アンダーカット部の形状に応じたカムダイス
を分割して設けると共に、前記カムダイスを粉末が充填
されるダイ孔に対して進退可能に設け、前記ダイ孔
填された粉末を加圧するパンチを前記ダイ孔の両端開口
部から圧入可能に設けてなる粉末成形装置において、
記アンダーカット部を成形するダイ孔の周方向に沿って
前記カムダイスに係合して当該カムダイスを拘束し、分
割された前記カムダイスのそれぞれの合わせ面同士を密
着させる拘束手段を有することを特徴とする粉末成形装
置によっても上記目的を達成することができる。
【0008】
【作用】本発明の粉末成形方法および粉末成形装置で
は、ダイ孔に粉末を充填したのち、ダイ孔の両端開口部
から圧入されるパンチによって粉末を加圧し、この加圧
を終了したのち、カムダイスをダイ孔から後退させて成
形品を抜き出すが、粉末の加圧を行う際にカムダイスの
分割面が密着するように当該カムダイスを拘束する。し
たがって、パンチの加圧力によってダイ孔から充填され
た粉末が加圧されると同時に合わせ面で離間しようとす
る力がカムダイスに作用してもこれを抑制することが可
能となる。その結果、合わせ面が密着した状態で粉末の
加圧を行うことができ、アンダーカット部にバリが生じ
ることはない。また、カムダイスは分割されているの
で、それぞれに生じる変形量も相違するが、カムダイス
の拘束手段によって変形量を一定に維持することができ
るので、アンダーカット部の真円度が高まることにな
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。アンダーカット部を有する粉末成形品として
は、例えばカムスプロケットなどに代表されるように種
々の機械部品を例示することができるが、このようなア
ンダーカット部を有する粉末成形品は図1に示すような
本実施例に係る粉末成形装置によって製造することがで
きる。
【0010】この粉末成形装置は、粉末が充填されるダ
イ孔1a、2aを備え、上下に分割された上ダイス1お
よび下ダイス2と、この上下ダイス1、2の分割面間に
設けられたカムダイス3と、上ダイ孔1aおよび下ダイ
孔2aに挿入される上パンチ4および下パンチ5とから
構成されている。
【0011】上パンチ4は、最外周に位置する筒状の上
第1パンチ4aと、この上第1パンチ4aの内側に同心
的に組み付けられた筒状の上第2パンチ4b(本実施例
ではコアを構成する)とから構成されており、図示はし
ないが上第1パンチ4aの外側には、下端が上ダイス1
の上面に当接する筒状のダイ押えパンチが設けられてい
る。そして、これらダイ押えパンチと上第1パンチ4a
および上第2パンチ4bは、互いに同心的に摺動自在に
組み付けられている。
【0012】下パンチ5は、最外周に位置する筒状の下
第1パンチ5aと、この下第1パンチ5aの内側に同心
的に組み付けられた筒状の下第2パンチ5b(本実施例
ではコアを構成する)とから構成されており、これら下
第1パンチ5aおよび下第2パンチ5bは、互いに同心
的に摺動自在に組み付けられている。
【0013】上ダイス1および下ダイス2にそれぞれ設
けられた上ダイ孔1a、下ダイ孔2aは、同一径で同軸
的に配置されており、上ダイス1および下ダイス2は、
これら上ダイ孔1aおよび下ダイ孔2aの中心軸方向に
独立して移動できるように設けられている。
【0014】一方、カムダイス3は左右のカムダイスプ
レート3R 、3L に分割して設けられている。カムダイ
スプレート3R 、3L の分割面(合わせ面)は上述した
上ダイ孔1aおよび下ダイ孔2aの中心軸線を含む面上
に位置し、各カムダイスプレート3R 、3L の合わせ面
にそれぞれ互いに対向するように半円状の切欠き3bが
形成されている。そして、合わせ面同士を突き合わせる
ことによって円形のアンダーカット部に対応したダイ孔
3aが形成される。このアンダーカット部に対応したダ
イ孔3aは、上ダイス1および下ダイス2の上ダイ孔1
aおよび下ダイ孔2aよりも小径に設定されており、粉
末成形品のアンダーカット部51(図9参照)を成形す
ることになる。
【0015】本実施例では、カムダイスプレート3R 、
3L は下ダイス2の上面に沿って左右に移動可能に設け
られ、下ダイス2とともに上下移動するようになってい
る。そして、左右のカムダイスプレート3R 、3L の切
欠き3b、3bの縁部が、上ダイス1および下ダイス2
の上ダイ孔1aおよび下ダイ孔2aの内周面を結ぶ仮想
円筒面の内外を出入りするように移動する。
【0016】なお、本実施例では、下第2パンチ5bが
固定であるウィズドロアル方式を採用しているが、下ダ
イ2を固定して上パンチ4および下パンチ5によって上
下方向より加圧する両押し方式としてもよく、また別の
ダイスまたはパンチの一つを固定しても成形することが
できる。
【0017】特に本実施例の粉末成形装置では、ダイ孔
1a、2a、3a内に充填した粉末を加圧する際にカム
ダイス3の合わせ面を密着させる意味で拘束手段が設け
られている。この拘束手段は、具体的には、図3に示す
カムダイスプレート3R 、3L に開設された係合孔6、
6と、上ダイス1に突出形成された係合凸部7、7から
なり、両カムダイスプレート3R 、3L を接合して上ダ
イス1を下降させたときに、上ダイスの係合凸部7、7
が両カムダイスプレート3R 、3L の係合孔6、6に係
合することによりカムダイスプレート3R 、3L が拘束
され、これにより合わせ面が密着状態を維持することに
なる。特に図3に示すように、係合凸部7と係合孔6と
の係合面をテーパ面としておけば、上ダイス1の下降に
ともなってカムダイスプレート3R 、3L の拘束力が増
加することになる。また、係合孔6と係合凸部7を設定
する位置には特に限定されず、図4に示すようにカムダ
イスプレートの切欠き3bに沿って複数個数設けておけ
ば合わせ面に作用する拘束力が均一となり好ましい。
【0018】本発明の拘束手段としては、上述した係合
孔6と係合凸部7にのみ限定されることなく種々の態様
が考えられる。例えば、係合孔6はカムダイスプレート
3R、3L を貫通している必要はなく、図5に示すよう
に係合凹部6aであってもよい。また、図4に示すよう
に係合孔6を切欠き3bに沿って複数設けると、カムダ
イスプレート3R 、3L によって形成されるダイ孔3a
の全周にわたって拘束力が作用するので、アンダーカッ
ト部51におけるバリの発生だけでなく、当該アンダー
カット部51の真円度を高める意味でも好ましいといえ
るが、少なくともバリの発生を抑制したい場合には、図
6に示すようにカムダイスプレート3R、3L の接合面
53の近傍のみに係合凹部6bを形成してもよい。これ
ら係合孔6や係合凹部6a、6bと、係合凸部7とは逆
の位置に設けても支障はない。つまり、上ダイス1側に
係合孔6や係合凹部6a、6bを設け、カムダイスプレ
ート3R 、3L 側に係合凸部7を設けても良い。
【0019】また、粉末成形装置の都合によっては上ダ
イス1に拘束手段を設けることができない場合もある
が、このような場合には、例えば図7に示すように下ダ
イス2にノックピン7aを設け、このノックピン7aに
係合する係合孔6cをカムダイスプレート3(および上
ダイス1)に形成してもよい。この場合、ノックピン7
aは例えば油圧、空圧による流体シリンダ等の駆動源に
よって動作させる。また、成形用パンチの一部としてプ
レスあるいはダイセットが予め有しているツールアダプ
ターを利用して動作させても良い。
【0020】さらに、図8に示すように下第1パンチ5
aの外側に筒状のカムダイス拘束パンチ7bを摺動自在
に設け、カムダイスプレート3R 、3L に設けられた係
合凹部6dとの係合によりカムダイスプレート3R 、3
L を拘束すると同時に、下ダイス2に代わって粉末成形
品の一部であるアンダーカット部51の下部外周を成形
する構成を採用することもできる。
【0021】次に、このような粉末成形装置を用いてア
ンダーカット部を有する成形品を成形する手順に付いて
説明する。
【0022】図1(A)はフィーダ8によって上ダイス
1、下ダイス2およびカムダイス3のダイ孔1a、2
a、3a内に粉末を充填した状態を示すが、単に充填し
ただけではカムダイス3のアンダーカット対応ダイ孔3
aの孔縁部下方に粉末が回り込まないので、その分だけ
上ダイス1、カムダイス3、下ダイス2を規定位置より
上げて充填深さを深くし、粉末が入らない分だけ充填量
を多くしてオーバーフィル状態とする。また、下第1パ
ンチ5aに振動を加えることも効果的である。そして、
フィーダ8、上ダイス1、カムダイス3、下ダイス2を
同時に下げて粉末を均一に充填した状態とする。このと
き、カムダイスプレート3R 、3L は、上述した種々の
態様による拘束手段6、7によって合わせ面が密着する
ように拘束されている。
【0023】ついで、フィーダ8を後退させ上第1パン
チ4aと上第2パンチ4bを下げて図1(B)の充填状
態とし、図2(C)では比例成形で加圧を行う。この場
合、カムダイス3に上または下からの加圧力に差を生じ
ないように当該カムダイス3を中心にニュートラルゾー
ンができるように成形する。このような加圧を終了する
と、図2(D)に示すように上ダイス1を上昇させ、カ
ムダイスプレート3R、3L の拘束手段6、7による拘
束を解くと共に、図2(E)に示すように下ダイス2を
下げながら両カムダイスプレート3R 、3L を開いて成
形品の抜き出しを行う。
【0024】このような手順により成形品を成形すれ
ば、拘束手段6、7によって、カムダイスプレート3R
、3L の合わせ面が密着するように拘束されているた
め、アンダーカット部51にバリが発生することを抑制
でき、さらに、カムダイス3の弾性変形量も等しくなっ
てアンダーカット部51の真円度を高めることができ
る。また、カムダイス3の駆動力(シリンダー容量)
は、引き抜く際の力は小さくて済むために型締めの際に
必要な力に基づいて定まるが、拘束手段6、7を設けた
ことにより、駆動装置の小型化を達成できるというメリ
ットもある。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、アン
ダーカット部を成形するダイ孔の周方向に沿ってカムダ
イスに係合して当該カムダイスを拘束し、分割されたカ
ムダイスのそれぞれの合わせ面同士を密着させながら
末の加圧を行うので、アンダーカット部に生じていたバ
リを抑制することができると同時に、アンダーカット部
の真円度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)(B)は、本発明に係る粉末成形
方法を示す工程図である。
【図2】 図2(C)〜(E)は、同じく本発明に係る
粉末成形方法を示す工程図である。
【図3】 本発明に係る粉末成形装置の拘束手段の一実
施例を示す断面図である。
【図4】 同じく拘束手段の一実施例を示す平面図であ
る。
【図5】 拘束手段の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】 拘束手段のさらに他の実施例を示す平面図で
ある。
【図7】 拘束手段のさらに他の実施例を示す断面図で
ある。
【図8】 拘束手段のさらに他の実施例を示す断面図で
ある。
【図9】 従来の粉末成形装置を示す断面図である。
【図10】従来のカムダイスプレートを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1…上ダイス、 1a…ダイ孔、2…下ダイス、
2a…ダイ孔、3…カムダイス、 3a…
ダイ孔、3R 、3L …カムダイスプレート、4…上パン
チ、 4a…上第1パンチ、 4b…上第
2パンチ、5…下パンチ、 5a…下第1パン
チ、 5b…下第2パンチ、6…係合孔(拘束手
段)、 6a、6b、6c…係合凹部、 6c…係合
孔、7…係合凸部(拘束手段)、7a…ノックピン、7
b…カムダイス拘束パンチ、51…アンダーカット部、
53…合わせ面。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B30B 11/02 B22F 3/035 B30B 11/00 B29C 43/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンダーカット部を有する粉末成形品の
    成形方法であって、複数に分割されたダイスの分割面間
    に前記アンダーカット部の形状に応じたカムダイスを分
    割して設けると共に、前記カムダイスを粉末が充填され
    るダイ孔に対して進退可能に設け、前記ダイ孔に粉末を
    充填したのち、前記ダイ孔の両端開口部から圧入される
    パンチによって前記粉末を加圧し、この加圧を終了した
    のち、前記カムダイスを前記ダイ孔から後退させて前記
    成形品を抜き出す粉末成形方法において、前記アンダーカット部を成形するダイ孔の周方向に沿っ
    て前記カムダイスに係合して当該カムダイスを拘束し、
    分割された前記カムダイスのそれぞれの合わせ面同士を
    密着させ ながら、前記粉末の加圧を行うことを特徴とす
    る粉末成形方法。
  2. 【請求項2】 アンダーカット部を有する粉末成形品の
    成形装置であって、複数に分割されたダイスの分割面間
    に前記アンダーカット部の形状に応じたカムダイスを分
    割して設けると共に、前記カムダイスを粉末が充填され
    るダイ孔に対して進退可能に設け、前記ダイ孔充填さ
    れた粉末を加圧するパンチを前記ダイ孔の両端開口部か
    ら圧入可能に設けてなる粉末成形装置において、前記アンダーカット部を成形するダイ孔の周方向に沿っ
    て前記カムダイスに係合して当該カムダイスを拘束し、
    分割された前記カムダイスのそれぞれの合わせ面同士を
    密着させる 拘束手段を有することを特徴とする粉末成形
    装置。
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KR102041296B1 (ko) * 2018-07-17 2019-11-06 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 메탈 할라이드 전지의 양극 제조용 지그

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