JP3205649U - 刈払機用クラッチ要素 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチドラムおよびクラッチ軸からなるクラッチ要素において、組み立て工程を容易化し、クラッチ軸の倒れを防止する。【解決手段】原動機によって回転されるクラッチシュー15を内部に収める円筒状のドラム周壁13aおよび、ドラム周壁13aの一端を閉じるドラム底板13bを有するクラッチドラム13と、ドラム底板13bにドラム周壁13aと同軸に固定され、クラッチドラム13の回転力を刈刃側に伝達する伝動軸8が連結されるクラッチ軸14とからなる刈払機用クラッチ要素100において、クラッチ軸14の外周面に、軸長手方向に延びるローレット14fが刻設され、ドラム底板13bにはドラム周壁13aと同軸にして、ドラム周壁13aと反対側に立ち上がった筒状の軸保持部13cが形成される。そしてクラッチ軸14が軸保持部13cの内部において、ローレット14fの山部が軸保持部13cの内周面に食い込んだ状態で嵌合固定される。【選択図】図1

Description

本考案は刈払機用のクラッチ要素に関し、特に詳しくは、遠心クラッチを構成するクラッチ要素に関するものである。
従来、例えば特許文献1〜5に示されているように、原動機によって刈刃を回転させ、この刈刃によって雑草等を刈り払い可能とした刈払機が公知となっている。この種の刈払機においては多くの場合、中空管からなる操作棹の一端側、他端側にそれぞれ原動機、刈刃を配設した上で、中空管の内部に伝動軸を収容し、原動機の回転力をこの伝動軸を介して刈刃側に伝達するようにしている。
また、特許文献1〜5にも示されているように、上述の伝動軸と原動機との間には、多くの場合、原動機の回転力を接断する遠心クラッチが介設される。この種の遠心クラッチは基本的に、原動機によって回転されるクラッチシューと、このクラッチシューを内部に収めるクラッチドラムと、このクラッチドラムに同軸に固定されたクラッチ軸とを備えて構成される。より詳しく説明すれば、クラッチドラムは、クラッチシューを内部に収める円筒状のドラム周壁および、このドラム周壁の一端を閉じるドラム底板を有するものとされる。そしてドラム底板にクラッチ軸が固定され、前述した伝動軸がこのクラッチ軸に連結される。
上述の基本構成を有する遠心クラッチにおいては、原動機の回転数、つまりはクラッチシューの回転数が所定回転数以上になると、クラッチシューが径外方に開き、ドラム周壁の内面に接して摩擦係合する。それにより、原動機の駆動力がクラッチドラムに伝えられてクラッチドラムが回転し、その回転力が上記伝動軸に伝えられる。
特開平5−18263号公報 特開2006−122016号公報 特開2015−68313号公報 特許第3516294号公報 特開2007−85406号公報
通常、クラッチ軸はクラッチドラムのドラム底板に固定される。そしてドラム底板は、ドラム周壁に対して垂直に(より正確にはドラム周壁の中心軸に対して垂直に)形成される。したがって、クラッチドラムと同軸に配置されるクラッチ軸は、ドラム底板に対して垂直に固定する必要がある。
そのようにクラッチ軸をドラム底板に固定した構造として、従来、例えば特許文献1〜4に示されているように、薄い平板状のドラム底板に孔を設け、この孔内にクラッチ軸の一部を挿通させた上で、それら両者を溶接やカシメ等によって接合した構造が知られている。あるいは、例えば特許文献5に示されているように、内周面に雌ねじが設けられた円筒状のボス部を溶接やカシメによってドラム底板に固定し、外周面に雄ねじが設けられたクラッチ軸を、その雄ねじを上記雌ねじに螺合させることによって上記ボス部に固定した構造も知られている。
しかし、特許文献1〜5に示された構造はいずれも、組み立てる上で、溶接やカシメ、さらにはボス部とクラッチ軸との螺合等の工程を必要とするもので、生産性の点で改良の余地が残っている。また、それらの中でも特に特許文献1〜4に示された構造は、薄い平板状のドラム底板に設けた孔にクラッチ軸を通して固定しているので、クラッチ軸がドラム底板に対して垂直ではない状態(ドラム底板に立てた垂線に対して角度をなす状態。以下、これを「倒れた状態」という)に固定されたり、使用を重ねるうちに倒れた状態になってしまったりする事態を招きやすいものとなっている。
本考案は上記の事情に鑑みてなされたものであり、遠心クラッチを構成するクラッチドラムおよびクラッチ軸からなるクラッチ要素において、組み立て工程を容易化すると共に、クラッチ軸が倒れた状態になることを防止することを目的とする。
本考案による刈払機用クラッチ要素は、
原動機によって回転されるクラッチシューを内部に収める円筒状のドラム周壁および、このドラム周壁の一端を閉じるドラム底板を有するクラッチドラムと、
ドラム底板にドラム周壁と同軸にして固定され、クラッチドラムの回転力を刈刃側に伝達する伝動軸が連結されるクラッチ軸と、
からなる刈払機用クラッチ要素であって、
クラッチ軸の外周面に、軸長手方向に延びるローレットが刻設され、
ドラム底板に、ドラム周壁と同軸にして、このドラム周壁と反対側に立ち上がった筒状の軸保持部が形成され、
クラッチ軸が軸保持部の内部において、上記ローレットの山部が軸保持部の内周面に食い込んだ状態で嵌合固定されていることを特徴とするものである。
ここで上記の「軸長手方向に延びる」とは、ローレットを構成する複数の突条が各々クラッチ軸の長手方向に延びていることを意味するものである。
なお上記の構成においては、クラッチ軸の基端部に、この基端部の外周面よりも径外方向に突出したストッパが設けられ、このストッパがドラム底板の内面に密接していることが望ましい。
ここで、上記「クラッチ軸の基端部」とは、本来クラッチ軸として作用する軸部(つまり、基本的にストッパ以外の部分)の、先端部と反対側の端部のことを意味するものである。そして軸部の先端部とは、クラッチドラムのドラム周壁から遠い側の端部のことである。
本考案による刈払機用クラッチ要素は、クラッチ軸の外周面に軸長手方向に延びるローレットが刻設され、ドラム底板に、ドラム周壁と同軸にしてドラム周壁と反対側に立ち上がった筒状の軸保持部が形成され、そしてクラッチ軸が軸保持部の内部において、上記ローレットの山部が軸保持部の内周面に食い込んだ状態で嵌合固定されているものであり、このような刈払機用クラッチ要素は、例えばクラッチ軸に打撃を加えて該クラッチ軸をクラッチドラムの軸保持部内に押し込むだけの簡単な作業で組み立て可能である。
また本考案による刈払機用クラッチ要素においては、ドラム底板から立ち上がった筒状の軸保持部の内部にクラッチ軸が嵌合固定されるので、クラッチ軸が倒れた状態でクラッチドラムに固定されたり、使用を重ねるうちにクラッチ軸が倒れた状態になることを防止可能となる。なお、クラッチ軸が軸保持部の内部において、ローレットの山部が軸保持部の内周面に食い込んだ状態で嵌合固定されていれば、クラッチ軸はクラッチドラムに対して強固に固定され、クラッチ軸がクラッチドラムに対して相対回転するようなことも起こり難くなる。
また、本考案による刈払機用クラッチ要素において、特に、クラッチ軸の基端部に、この基端部の外周面よりも径外方向に突出したストッパが設けられ、このストッパがドラム底板の内面に密接している場合は、このストッパにより、クラッチ軸が倒れた状態になることがより確実に防止される。
本考案の一実施形態による刈払機用クラッチ要素を示す一部破断側面図 上記刈払機用クラッチ要素の組み立てを説明する図 上記刈払機用クラッチ要素の要部を示す一部破断正面図 上記クラッチ要素が適用された刈払機の全体形状を示す斜視図 上記刈払機の使用状態を示す概略図 上記刈払機の要部を示す一部破断側面図
以下、図面を参照して本考案の実施形態について説明する。図1は、本考案の一実施形態による刈払機用クラッチ要素100を示す一部破断側面図である。また図4は上記刈払機用クラッチ要素100が適用された刈払機10の全体形状を示す斜視図、図5はこの刈払機10の使用状態を示す概略図、図6は上記刈払機10の要部を示す一部破断側面図である。
まず図4を参照して、刈払機10の全体構成について説明する。この刈払機10は、例えばアルミパイプ等の中空管から構成された操作棹1と、この操作棹1の基端(図中の右端)側に配置された2サイクルエンジン等の原動機2と、操作棹1の先端(図中の左端)側に取り付けられたギヤケース3と、このギヤケース3を介して原動機2の回転力が伝達される刈刃4と、この刈刃4の近くにおいて操作棹1に取り付けられた防護カバー5と、刈刃4と原動機2との間において操作棹1に取り付けられたハンドル6と、このハンドル6よりもやや原動機2側において操作棹1に取り付けられたベルト掛け部7とを有している。
操作棹1の内部には、該操作棹1に沿って延びて、自身の長軸周りに回転可能に保持された伝動軸8が配されている。伝動軸8は、その一端部(図中の右端部)側から原動機2の回転力が入力されて回転する。そして該伝動軸8の他端部(図中の左端部)はギヤケース3内に収められ、このギヤケース3内の動力伝達機構を介して上記回転力が刈刃4に伝達され、刈刃4が回転する。なお上記動力伝達機構については後に詳述する。また、原動機2の回転力は、本考案の刈払機用クラッチ要素100の一部を構成するクラッチ軸14を介して伝動軸8に伝えられる。このクラッチ軸14については、後に詳しく説明する。また、クラッチ軸14と伝動軸8との間には一般に振動緩衝機構が設けられるが、それらは本考案と直接的な関連が無いので説明は省略する。
上記構成の刈払機10を使用する際には、図5に示すように作業者20が肩掛け用ベルト21を掛け、その肩掛け用ベルト21の例えばフックが形成された下端部21aがベルト掛け部7に掛けられる。そうして作業者20は刈払機10を吊り下げ保持し、また両手で保持したハンドル6を操作して操作棹1を(つまりは刈刃4を)概ね左右方向に往復移動させながら、地表22から生えている雑草23等を刈り払うことができる。
以下、ギヤケース3内の構造について図6を参照して説明する。このギヤケース3は、概ね1つの円筒が途中で曲がったような形状のものであり、例えば2つ割りの部品が図示外のボルト等により接合されて構成されている。このギヤケース3の一端部(図6中の右端部)は、前述した操作棹1の先端部に被着固定され、該操作棹1の中に配置された伝動軸8の先端部はギヤケース3内に挿入されている。なお操作棹1は、中空管11とライナー12とから構成されているが、それらについては後に詳しく説明する。
伝動軸8の先端部は、例えば四角柱状とされ、この部分に駆動側ベベルギヤ31が嵌合固定されている。そしてギヤケース3の内部には、駆動側ベベルギヤ31および伝動軸8の回転を円滑にするためのベアリング30が取り付けられている。すなわち、駆動側ベベルギヤ31と一体的に形成されて伝動軸8の先端部と嵌合する円柱状部分の外周面にベアリング30の内輪30aが嵌装される一方、その外輪30bがギヤケース3の内周面に嵌装されている。
ギヤケース3の他端部(図6中の下端部)を含む概略円筒状の部分には、刈刃軸32が配置されている。この刈刃軸32の略中央部および上端部にはそれぞれ、該刈刃軸32の回転を円滑にするためのベアリング33および34が取り付けられている。すなわち、ベアリング33の内輪33aが刈刃軸32の略中央部外周面に嵌装される一方、その外輪33bがギヤケース3の内周面に嵌装されている。また、ベアリング34の内輪34aが刈刃軸32の上端部外周面に嵌装される一方、その外輪34bがギヤケース3の内周面に嵌装されている。
上記ベアリング34の下側において刈刃軸32には、従動側ベベルギヤ35が配設されている。本例においてこの従動側ベベルギヤ35と刈刃軸32とは、互いに一体的に形成された、例えば亜鉛合金製のダイカスト部品から構成されている。従動側ベベルギヤ35は、前述した駆動側ベベルギヤ31と互いに噛合している。ここで、伝動軸8の中心軸と刈刃軸32の中心軸とは、互いに直交しない斜めの関係に設定されている。本実施形態においてこれらの中心軸がなす角度θは、一例として66°とされている。
なお上記ベアリング33の刈刃軸長手方向の位置は、刈刃軸32に嵌合されたCリング36によって規定されている。このCリング36は、刈刃軸32の周面を一周するように形成された図示外の凹溝に嵌合されたものである。
また刈刃軸32の下端に近い部分には雄ねじが形成されている。そして、この雄ねじの部分に上部ホルダー37が螺合され、該上部ホルダー37の外周部分に刈刃4の内周部分が嵌め合わされた後、その下側から下部ホルダー38が上記雄ねじの部分に螺合、締結されることにより、刈刃軸32に対して垂直に刈刃4が取り付けられている。
このように刈刃軸32に対して垂直に刈刃4が取り付けられる一方、刈刃軸32と伝動軸8とが上記角度θをなす斜めの関係に配置されているので、図5に示した通り、操作棹1を(つまりは伝動軸8を)前下がりの斜め状態としながら、刈刃4を地表22とほぼ水平な向きにして刈り払いをすることが可能になる。
操作棹1は(図1も参照)、概略円筒状の中空管11と、この中空管11の内部に配設されたライナー12とから構成されている。ライナー12は、概略円柱状の伝動軸8を内部に収容する円筒状部分と、この円筒状部分の外周面から放射状に突出した複数のフィン状部分とを有する形状とされている。このライナー12は、例えば合成樹脂を用いて、押し出し成形によって作製される。
ライナー12は、上記フィン状部分の先端が中空管11の内周面に接する状態となっている。こうして伝動軸8は中空管11と略同軸に保持され、ライナー12の上記円筒状部分内で回転可能、あるいは上記円筒状部分と共に中空管11内で回転可能とされている。
次に、図1に示す本考案の一実施形態である刈払機用クラッチ要素100について説明する。この刈払機用クラッチ要素100は、図4に示した原動機2の回転力を伝動軸8に伝えるためのものであって、クラッチドラム13とクラッチ軸14とを含んで構成されている。
クラッチドラム13は、円筒状のドラム周壁13a、このドラム周壁13aの一端を閉じるドラム底板13b、およびこのドラム底板13bからドラム周壁13aと反対側に立ち上がった軸保持部13cとを有する。軸保持部13cは、ドラム周壁13aと同軸の筒状に形成されている。ドラム周壁13aの内部には、原動機によって回転されるクラッチシュー15が収められている。このクラッチシュー15は例えばフライホイール16に連結されており、このフライホイール16には原動機の出力軸17が連結されている。クラッチドラム13は、上記クラッチシュー15と共に遠心クラッチを構成している。すなわち、出力軸17の回転数、つまりはクラッチシュー15の回転数が所定回転数以上になると、クラッチシュー15が径外方に開き、ドラム周壁13aの内面に接して摩擦係合する。それにより、出力軸17の回転がクラッチドラム13に伝えられて、クラッチドラム13が回転する。
なお、本実施形態においてドラム底板13bは、ドラム周壁13aの一端全部を閉じる形状とされている。しかし、それに限らずドラム底板13bは、ドラム周壁13aの一端を、一部開口が有る状態で閉じる形状とされても構わない。ドラム周壁13aおよびドラム底板13bは、共通の部材から一体的に形成されてもよいし、あるいはそれぞれ別体に形成された後に溶接等によって接合されてもよい。またドラム底板13bおよび軸保持部13cも、共通の部材から一体的に形成されてもよいし、あるいはそれぞれ別体に形成された後に溶接等によって接合されてもよい。
クラッチ軸14は、円筒状の小径部14a、この小径部14aに連なる大径部14b、および大径部14bに連なるストッパ14cを有する形状とされている。このクラッチ軸14は、後述するようにしてドラム底板13bにドラム周壁13aと同軸に固定されている。小径部14a内には、軸方向に延びる内孔14dが形成されている。また、この小径部14aの軸方向中央に近い位置において、その外周面には、環状のリング係合溝14eが形成されている。大径部14bの外周面には、クラッチ軸14の長手方向に延びるローレット14fが刻設されている。このローレット14fは、互いに平行な複数の突条からなる平目ローレットである。ここで上記「クラッチ軸14の長手方向に延びる」とは、平目ローレットを構成する複数の突条が各々クラッチ軸14の長手方向に延びていることを意味するものである。クラッチ軸14は、ベアリング18を介して、原動機2のケーシング2aに回転可能に保持されている。また、上記リング係合溝14eにはEリング19が係合され、このEリング19によりベアリング18が位置規定され、また脱落が防止されている。
上記ストッパ14cは、クラッチ軸14の基端部となる大径部14bの端部(図1中の右端部)の外周面よりも径外方向に突出した円板形とされている。ここで、「クラッチ軸14の基端部」とは、本来クラッチ軸14として作用する軸部である小径部14aおよび大径部14bの、先端部と反対側の端部のことを意味するものである。小径部14aおよび大径部14bの先端部とは、ドラム周壁13aから遠い側の端部のことであり、小径部14aの図1における左端部である。つまり本実施形態における「クラッチ軸14の基端部」は、大径部14bの図1における右端部である。また、このように大径部14bの上記右端部に設けられるストッパ14cは、本実施形態のように大径部14bの右端に設けられてもよいし、あるいは、この右端から若干クラッチ軸先端側に入った位置に設けられてもよい。ストッパ14cは、ドラム底板13bの内面、つまりドラム底板13bの2つの表面のうちドラム周壁13a側の表面に密接している。
上記小径部14a内に形成された内孔14dには、前述した伝動軸8の端部が挿通されている。そして該伝動軸8の端部は例えばスプライン係合により、小径部14aと連結されている。したがって、前述したようにしてクラッチドラム13が回転すると、その回転力がクラッチ軸14を介して伝動軸8に伝えられる。そうして伝動軸8が回転すると、その回転力が刈刃軸32(図6参照)を介して刈刃4に伝達され、該刈刃4が回転する。
ここで上記クラッチドラム13は、SPCC(冷間圧延鋼板)あるいはSPHC(熱間圧延鋼板)等の鋼板を用いて、例えばプレス加工によって形成される。このクラッチドラム13は、焼入れ処理を施さないものとされる。一例としてこのクラッチドラム13は、板厚が1.2mm、ドラム周壁13aの内径および内周面の長さがそれぞれ54mm、21mm程度、軸保持部13cの内径および内周面の長さがそれぞれ13mm、5.5mm程度のサイズに形成される。
一方クラッチ軸14は、クロムモリブデン鋼鋼材(一例としてSCM415)等を用いて、例えば切削加工によって形成される。あるいはクラッチ軸14は、ローレット14f以外は切削加工によって形成され、ローレット14fは転造によって形成されてもよい。このクラッチ軸14は、焼入れ処理を施したものとされる。一例としてこのクラッチ軸14は、クラッチドラム13が上記程度の大きさとされる場合において、小径部14aの外径および長さがそれぞれ10mm、17mm、大径部14bの外径および長さがそれぞれ13mm、6mm、ストッパ14cの外径および長さ(厚さ)がそれぞれが20mm、1.5mm程度のサイズに形成される。
小径部14aに形成されるリング係合溝14eは、例えば溝幅が1.15mmのものとされる。一方、大径部14bに刻設されるローレット14fは、例えばモジュールm=0.3(ピッチt=0.942)のものとされる。上記大径部14bの外径=13mmは、ローレット14fの山部の径となる。また、大径部14bの小径部14a側の端部は、ローレット14fが刻設されない面取部とされている。
クラッチ軸14は、以下の通りにしてクラッチドラム13と一体化される。図2に示すようにクラッチドラム13とクラッチ軸14とを配置し、図中に矢印で示すように、クラッチ軸14をその小径部14a側からクラッチドラム13の軸保持部13c内に挿通させる。そしてクラッチ軸14を強く打つ等により、その大径部14bが軸保持部13c内に達して、ストッパ14cがドラム底板13bの内面に密接するまで強く押し込むと、クラッチ軸14が軸保持部13cの内部に固定される。つまりこの状態下では、図3に概略的に示すようにローレット14fの山部が、軸保持部13cの内周面に食い込んだ状態で、大径部14bが軸保持部13cに嵌合固定される。この状態下では、クラッチ軸14がクラッチドラム13に対して相対回転してしまうことが確実に防止される。
前述した通り本実施形態では、ローレット14fが刻設されるクラッチ軸14は焼入れ処理がなされたSCM415等から構成され、それに対してクラッチドラム13は焼入れ処理がなされないSPCCあるいはSPHC等の鋼板から構成されている。つまりクラッチドラム13は、クラッチ軸14よりも低硬度の材料から形成されているので、上述のようにローレット14fの山部が、軸保持部13cの内周面に食い込み得る。また、クラッチ軸14の大径部14bに上記面取部が設けられているので、大径部14bを軸保持部13c内に押し込む際にこの面取部が、大径部14bを軸保持部13c内に同軸状態で案内する作用を果たす。
以上の通り本実施形態の刈払機用クラッチ要素100は、簡単な作業のみによって、クラッチドラム13とクラッチ軸14とを組み立て得るものである。またクラッチ軸14は、ある程度の長さが有る軸保持部13cの内部に嵌合固定されるので、クラッチ軸14が倒れた状態に固定されたり、使用を重ねるうちに倒れた状態になったりすることが防止される。そこで、クラッチ軸14はクラッチドラム13と同軸状態に設定され、またその同軸状態が維持される。さらに本実施形態では、ストッパ14cがドラム底板13bの内面に密接しているので、クラッチ軸14の倒れがより確実に防止される。なおストッパ14cは、ドラム底板13bに軽く溶接する等して接合されても構わない。
なお、先に説明したクラッチドラム13およびクラッチ軸14のサイズや形状は一つの例であり、これらのサイズや形状は本考案の技術思想から逸脱しない範囲で、その他のものに設定され得ることは勿論である。
2 原動機
4 刈刃
8 伝動軸
10 刈払機
11 中空管
12 ライナー
13 クラッチドラム
13a クラッチドラムのドラム周壁
13b クラッチドラムのドラム底板
13c クラッチドラムの軸保持部
14 クラッチ軸
14a クラッチ軸の小径部
14b クラッチ軸の大径部
14c クラッチ軸のストッパ
14d クラッチ軸の内孔
14e クラッチ軸のリング係合溝
14f クラッチ軸のローレット
15 クラッチシュー
16 フライホイール
17 原動機の出力軸
18 ベアリング
19 Eリング
100 クラッチ要素

Claims (2)

  1. 原動機によって回転されるクラッチシューを内部に収める円筒状のドラム周壁および、このドラム周壁の一端を閉じるドラム底板を有するクラッチドラムと、
    前記ドラム底板に前記ドラム周壁と同軸にして固定され、前記クラッチドラムの回転力を刈刃側に伝達する伝動軸が連結されるクラッチ軸と、
    からなる刈払機用クラッチ要素であって、
    前記クラッチ軸の外周面に、軸長手方向に延びるローレットが刻設され、
    前記ドラム底板に、前記ドラム周壁と同軸にして、このドラム周壁と反対側に立ち上がった筒状の軸保持部が形成され、
    前記クラッチ軸が前記軸保持部の内部において、前記ローレットの山部が軸保持部の内周面に食い込んだ状態で嵌合固定されている刈払機用クラッチ要素。
  2. 前記クラッチ軸の基端部に、この基端部の外周面よりも径外方向に突出したストッパが設けられ、このストッパが前記ドラム底板の内面に密接している請求項1記載の刈払機用クラッチ要素。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102017153B1 (ko) * 2019-03-12 2019-09-02 (주)아이에이치피엠 충전식 예초기

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