JP3205540U - ポケット付ファイル - Google Patents
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Abstract
【課題】1枚のシートから容易に低コストで製造でき、収納対象物を2つのポケットに区分けして収納できるポケット付ファイルを提供する。【解決手段】シート部材に蓋部3とバックベース部2と第1、第2ポケット形成部4,5とを順に横一連に配し、第2ポケット形成部を折り曲げ線8で内側に折り曲げて第1ポケット形成部に重ね合わせ、第1及び第2ポケット形成部を折り曲げ線7で内側に折り曲げてバックベース部に重ね合わせ、バックベース部及び第1ポケット形成部の下縁を互いに接合し、蓋部を折り曲げ線6で内側に折り返して第2ポケット形成部に重ねることにより、バックベース部と第2ポケット形成部との間に上縁を開放しかつ蓋部側の側縁を蓋部により開閉可能にした第1ポケット12と、第1及び第2ポケット形成部間に上縁のみを開放した第2ポケット13が画成される。【選択図】図4
Description
本考案は、例えば書類やシート状の収納対象物を区分けして収納するポケットを有するファイルに関する。
従来より、書類等のシート状の収納対象物を挟んで保管するためのファイルやホルダーにおいて、仕切り又は複数の収納部を設けて収納対象物を分別できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
また、本願出願人は、装填された紙類の脱落を確実に防止し得る紙類ホルダーを提案すると共に、既に実用化している(例えば、特許文献4を参照)。この紙類ホルダーは、1枚のシートの両側部を折り曲げ、その一方の側部に紙類の収納部を設け、それに他方の側部を重ねることにより、収納部内の紙類を不用意に脱落しないように収納し、かつ両面から3枚のシートで保護している。
特許文献1に記載の分別クリアーホルダーは、1枚のシートを三分割して内側に折り曲げ、それら3枚を底辺部の接着線で1つに接続している。しかしながら、3枚のシート全部を重ねた状態で良好に接着することは、実際上容易でない。
特許文献2に記載のファイルは、中間シート部分、表面シート部分及び裏面シート部分をこの順に形成した1枚のシートを折り曲げて、表面シート部分と中間シート部分とを重ね合わせ、更に裏面シート部分を中間シート部分の裏面側に重ね合わせ、中間シート部分の1側辺に設けた溶着片と裏面シート部分の1側辺に設けた溶着片とを溶着して、中間シート部分と表面シート部分及び裏面シート部分との間に第1,第2収納部を設けたものである。第1収納部は上下両側が常に開口し、第2収納部は上縁と1側縁とが常に開口しているので、収納部内の書類等を脱落しないように確実に収納することは困難である。
特許文献3に記載の中袋付きクリアファイルは、一方の側辺を山折にして、その間に予め袋状に加工を施したOPP袋をセットし、底辺を圧着して閉じたものである。予め2つの部品を別々に加工し、それらを圧着して一体化するため、製造が面倒で時間を要し、コストが高くなるという問題がある。
そこで、本考案は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、1枚のシートから容易に低コストで製造することができ、収納対象物を2つのポケットに区分けして収納できると共に、特に一方のポケットには、収納対象物を簡単に脱落しないように確実に収納し得るポケット付ファイルを提供することにある。
本考案のポケット付ファイルは、
バックベース部と、
バックベース部の一方の側縁に連設され、バックベース部に関して内側に、該バックベース部に重ね合わせるように折曲された第1ポケット形成部と、
第1ポケット形成部のバックベース部とは反対側の側縁に連設され、第1ポケット形成部に関して内側に、該第1ポケット形成部及びバックベース部に重ね合わせるように、それらの間に折曲された第2ポケット形成部と、
バックベース部の他方の側縁に連設され、バックベース部に関して内側に、第1ポケット形成部に重ね合わせるように折曲された蓋部とを備える1枚のシート部材からなり、
第1ポケット形成部及びバックベース部の下縁を互いに接合した接合部と、
バックベース部と第2ポケット形成部との間に画成される第1ポケットと、
第1ポケット形成部と第2ポケット形成部との間に画成される第2ポケットとを有し、
接合部により第1ポケット及び第2ポケットの底部側が閉塞されていることを特徴とする。
バックベース部と、
バックベース部の一方の側縁に連設され、バックベース部に関して内側に、該バックベース部に重ね合わせるように折曲された第1ポケット形成部と、
第1ポケット形成部のバックベース部とは反対側の側縁に連設され、第1ポケット形成部に関して内側に、該第1ポケット形成部及びバックベース部に重ね合わせるように、それらの間に折曲された第2ポケット形成部と、
バックベース部の他方の側縁に連設され、バックベース部に関して内側に、第1ポケット形成部に重ね合わせるように折曲された蓋部とを備える1枚のシート部材からなり、
第1ポケット形成部及びバックベース部の下縁を互いに接合した接合部と、
バックベース部と第2ポケット形成部との間に画成される第1ポケットと、
第1ポケット形成部と第2ポケット形成部との間に画成される第2ポケットとを有し、
接合部により第1ポケット及び第2ポケットの底部側が閉塞されていることを特徴とする。
或る実施形態において、第2ポケット形成部の下縁は、接合部より上方に位置するように設けられている。
別の実施形態において、第1ポケット形成部と第2ポケット形成部との折り曲げ部に設けられた切欠きを有する。
別の実施形態において、第1ポケット形成部の横幅はバックベース部の横幅より小さく設けられる。
本考案によれば、1枚のシートに横一連に設けられた蓋部とバックベース部と第1ポケット形成部と第2ポケット形成部とを順に折り曲げ、バックベース部と第1ポケット形成部の2枚を接合するだけで、上縁を開放しかつ蓋部側の側縁を該蓋部により開閉可能な第1ポケットと、上縁のみが開放されて、収納対象物をより確実に収納し得る第2ポケットとを有するポケット付ファイルを、比較的簡単に低コストで製造することができる。
以下に、添付図面を参照しつつ、本考案によるポケット付ファイルをその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。添付図面において、同一又は類似の構成要素には、同一又は類似の参照符号を付して表すものとする。
図1において、本実施形態のポケット付ファイル1は、互いに重ね合わせるように平面矩形に折り畳まれた、裏側のバックベース部2と、表側の蓋部3と、内側の第1及び第2ポケット形成部4,5とを有する。第1ポケット形成部4の下縁4bは、バックベース部2の下縁2bと、互いに溶着により接合されている。
ポケット付ファイル1は、図2に示すように、全体として横長の概ね矩形をなす1枚のシート材Sを、後述するように所定の折り曲げ線で折り曲げて形成される。シート材Sには、蓋部3、バックベース部2、第1ポケット形成部4及び第2ポケット形成部5が、図中右側から左側に向けてそれぞれ折り曲げ線6〜8を介して横一連に、上縁3a,2a,4a,5aを直線状に揃えて設けられている。
蓋部3、バックベース部2及び第1ポケット形成部4は、縦方向に同じ長さを有し、それらの下縁3b,2b,4bが直線状に揃えられている。これに対し、第2ポケット形成部5は、それらよりも縦方向の長さが短く、その下縁5bが、他の下縁3b,2b,4bよりも図中上方に少しずらして設けられている。第1ポケット形成部4及び蓋部3の横幅はバックベース部2の横幅より小さく、第2ポケット形成部5の横幅は、第1ポケット形成部4の横幅より僅かに小さく設けられている。
第1ポケット形成部4の図中表側には、下縁4bの略全長に亘って、バックベース部2と接合するための溶着領域9aが設定されている。同様に、バックベース部2の図中表側には、第1ポケット形成部4の溶着領域9aに対応する溶着領域9bが、下縁2bに沿って、蓋部2との折り曲げ線6から或る距離を隔てた位置まで設けられている。
第2ポケット形成部5の上縁5aには、左右方向の略中央に、後述する指掛け部として半円形の切欠き10が形成されている。第1ポケット形成部4の第2ポケット形成部5側(折り曲げ線8側)の側縁と第2ポケット形成部5の下縁5bとの交点には、後述するように使用時にこの付近に加わる力の逃げを形成するために、隅部を丸み付けした略コ字形の切欠き11が斜め下向きに形成されている。
シート材Sとして、本実施形態では、透明、半透明又は不透明の合成樹脂製シート材料を使用している。しかしながら、別の実施形態では、例えば紙、木、金属、布、又はこれらの複合材料のシート材料を用いることができる。また、シート材Sは、必ずしも全体が1つの材質で形成されていなくてもよく、前記バックベース部、蓋部、第1、第2ポケット形成部の一部を異なる材質のシート材料で形成し、それらを結合して1つのシート材Sとして用いることもできる。
シート材Sは、第2ポケット形成部5を折り曲げ線8で内側に折り曲げ、第1ポケット形成部4に重ね合わせる。次に、前記第2ポケット形成部を重ねた第1ポケット形成部4を折り曲げ線7で内側に折り曲げ、バックベース部2に重ね合わせる。このとき、前記第2ポケット形成部の溶着領域9aと前記バックベース部の溶着領域9bとを位置合わせして、連続的又は断続的に溶着させる。
このように形成された溶着部9によって、第1ポケット形成部4とバックベース部2との間は底部側が閉じられ、前記バックベース部と第2ポケット形成部5との間に、その上縁側と蓋部3側の側縁の2縁を開放した第1ポケット12が画成される。更に、第1ポケット形成部4と第2ポケット形成部5との間には、上縁のみを開放した3縁閉塞型の第2ポケット13が画成される。
更に、蓋部3が、折り曲げ線6で内側に折り返され、第1ポケット形成部4に重ね合わされる。上述したように、蓋部3の横幅はバックベース部2の横幅より小さいので、その自由端の側縁3cは、第1ポケット形成部4とバックベース部2との折り曲げ部より手前の位置に配置される。これにより、蓋部3を開く際に、指を蓋部3と第1ポケット形成部4との間に容易に差し入れることができる。
ポケット付ファイル1は通常、図3(a)、(b)に断面示するように、第2ポケット形成部5が第1ポケット形成部4とバックベース部2との間に挟まれ、蓋部3が第1ポケット形成部4に重ね合わされた状態で使用される。この状態では、第2ポケット形成部5を容易に開くことができないので、第2ポケット13は、特に出し入れの頻度が少ない収納対象物を収納するのに適している。
これに対し、第1ポケット12は、比較的頻繁に出し入れする収納対象物を収納するのに適している。蓋部3を図4(a)に示すように外側に開くことによって、第1ポケット12は、蓋部3側の側縁が簡単に開放される。
このとき、バックベース部4には、その横幅が第1ポケット形成部4より大きいことによって、その横幅の差の分だけ、溶着部9と折り曲げ線6との間に、1枚厚のシート部分が確保される。この1枚厚のシート部分が、蓋部3を開いたときに外側に湾曲することによって、第1ポケット12は、蓋部3側の側縁をより大きく開放することができる。従って、第1ポケット12への収納対象物の出し入れが容易になり、かつその際に溶着部9、特にその蓋部側の端部に作用する力の集中を緩和させることができる。
更に、第1ポケット12は、互いに重ねられた第1及び第2ポケット形成部4,5を図中手前側に開くことにより、より大きく開放することができる。このとき、第1及び第2ポケット形成部4,5は2枚重ねのため、湾曲し難く、溶着部9、特にその蓋部3側の端部付近に、第1ポケット12を開く動作の力が集中し易い。
本実施形態では、シート材Sに形成した切欠き11によって、上述したように折り畳まれたポケット付ファイル1には、図4(a)に示すように、第1及び第2ポケット形成部4,5の折り曲げ部に、隅部を丸み付けした略三角形状に切り欠いた逃げ14が、溶着部9の直ぐ上方の位置に設けられる。この逃げ14によって、第1及び第2ポケット形成部4,5を開く動作の力が溶着部9の蓋部3側の端部付近に集中することを、効果的に緩和することができる。
本実施形態では、逃げ14に加えて、バックベース部4に前記1枚厚のシート部分が設けられており、それらの相乗効果によって、第1ポケット12の開き時に溶着部9の蓋部3側の端部付近への力の集中が大幅に解消される。従って、溶着部9の破損が防止され、ポケット付ファイル1の耐久性が向上する。
第2ポケット13への対象収納物の出し入れは、図1の折り畳まれた状態で、該第2ポケットの常時開放された上縁側から行うことができる。このとき、第2ポケット形成部5の上縁に形成された切欠き10に指先を入れて、第2ポケット13の上縁開口を拡げることによって、対象収納物の出し入れを容易に行うことができる。
更に、第2ポケット13への対象収納物の出し入れは、図4(b)に示すように、第2ポケット形成部5を外側に開いた状態で行うこともできる。このように上縁と蓋部3側の側縁の2縁を開放することによって、対象収納物をバックベース部4と第1ポケット形成部4との間により容易に出し入れすることができる。更に、第1ポケット形成部4は、第2ポケット形成部5が重ねられていない1枚厚の状態で外側に容易に湾曲し、かつ切欠き11によって、第1及び第2ポケット形成部4,5を開く際に力が溶着部に集中することを緩和でき、溶着部9の破損が防止される。
次に、第2ポケット形成部5を、図4(a)のように、バックベース部4に重ねるように奥まで挿入する。バックベース部4と第1ポケット形成部4との間に先に収納した対象収納物がある場合、該対象収納物は、それとバックベース部4との間に第2ポケット形成部5を差し込むことによって、第2ポケット13に収納される。前記対象収納物が第1ポケット12に収納すべきものである場合、該対象収納物と第1ポケット形成部4との間に第2ポケット形成部5を差し込めばよい。
以上、本考案を好適な実施態様に関連して説明したが、本考案は上記実施態様に限定されるものでなく、その技術的範囲において、様々な変更又は変形を加えて実施し得ることは言うまでもない。例えば、第1ポケット形成部4とバックベース部2との溶着部9は、溶着以外に、適当な接着剤を用いて接着により接合することができる。
1 ポケット付ファイル
2 バックベース部
3 蓋部
4 第1ポケット形成部
5 第2ポケット形成部
6〜8 折り曲げ線
9 溶着部
10,11 切欠き
12 第1ポケット
13 第2ポケット
14 逃げ
2 バックベース部
3 蓋部
4 第1ポケット形成部
5 第2ポケット形成部
6〜8 折り曲げ線
9 溶着部
10,11 切欠き
12 第1ポケット
13 第2ポケット
14 逃げ
Claims (4)
- バックベース部と、
前記バックベース部の一方の側縁に連設され、前記バックベース部に関して内側に、該バックベース部に重ね合わせるように折曲された第1ポケット形成部と、
第1ポケット形成部の前記バックベース部とは反対側の側縁に連設され、前記第1ポケット形成部に関して内側に、該第1ポケット形成部及び前記バックベース部に重ね合わせるように、それらの間に折曲された第2ポケット形成部と、
前記バックベース部の他方の側縁に連設され、前記バックベース部に関して内側に、前記第1ポケット形成部に重ね合わせるように折曲された蓋部とを備える1枚のシート部材からなり、
前記第1ポケット形成部及び前記バックベース部の下縁を互いに接合した接合部と、
前記バックベース部と前記第2ポケット形成部との間に画成される第1ポケットと、
前記第1ポケット形成部と前記第2ポケット形成部との間に画成される第2ポケットとを有し、
前記接合部により前記第1ポケット及び前記第2ポケットの底部側が閉塞されていることを特徴とするポケット付ファイル。 - 前記第2ポケット形成部の下縁が、前記接合部より上方に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のポケット付ファイル。
- 前記第1ポケット形成部と前記第2ポケット形成部との折り曲げ部に設けられた切欠きを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のポケット付ファイル。
- 前記第1ポケット形成部の横幅が前記バックベース部の横幅より小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポケット付ファイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002305U JP3205540U (ja) | 2016-05-19 | 2016-05-19 | ポケット付ファイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016002305U JP3205540U (ja) | 2016-05-19 | 2016-05-19 | ポケット付ファイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3205540U true JP3205540U (ja) | 2016-07-28 |
Family
ID=56513223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016002305U Expired - Fee Related JP3205540U (ja) | 2016-05-19 | 2016-05-19 | ポケット付ファイル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3205540U (ja) |
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2016
- 2016-05-19 JP JP2016002305U patent/JP3205540U/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
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