JP3205212B2 - 劣化度診断装置 - Google Patents

劣化度診断装置

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JP3205212B2
JP3205212B2 JP08824095A JP8824095A JP3205212B2 JP 3205212 B2 JP3205212 B2 JP 3205212B2 JP 08824095 A JP08824095 A JP 08824095A JP 8824095 A JP8824095 A JP 8824095A JP 3205212 B2 JP3205212 B2 JP 3205212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は劣化度診断装置に係わ
り、特に、絶縁材料や構造材料等の被測定物の劣化度を
非破壊で測定する劣化度診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転電動機等の絶縁材料や構造材料の劣
化度を評価する劣化度診断装置は、特開昭64−841
62号公報に記載されているように、白色の標準光源か
ら光ファイバで導いた照射光を絶縁材料と同じ材料で構
成されているセンサ部で反射させ、この反射光を受光用
光ファイバを通して検出し、L*a*b*表色系に基づ
いた色度あるいは色度差によって表色演算を行なうよう
に構成されている。ここで、L*は明度指数で明るさを
表し、a*およびb*はクロマティック指数と呼ばれ、
色度つまり色相と彩度を表わしている。また、特開平3
−226651号公報に記載されているように、白色の
標準光源から光ファイバで導いた照射光を絶縁材料と同
じ材料で構成されているセンサ部を透過させ、この透過
光を受光用光ファイバを通して検出し、L*a*b*表
色系に基づいた色度あるいは色度差によって表色演算を
行なう透過光方式の劣化度診断装置も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の反射光方式および透過光方式の劣化度診断装置で
は、回転機等の機器製造時に機器内の絶縁層中に照射用
光ファイバ、受光用光ファイバおよびセンサ部をそれぞ
れ埋設しておく必要があり、これらを埋設していない既
存の回転機等の機器には適用できない。このため、本件
と同一出願人に係るものとして、少なくとも2種類以上
の相異なる波長の単色光を照射する光源部と、その光源
部からの照射光を導いて被測定物表面上に照射する照射
用光ファイバと、被測定物表面上からの少なくとも2種
類以上の相異なる波長の反射光を受光する受光用光ファ
イバと、その受光用光ファイバで導かれた反射光の反射
光量を演算する光検出演算部と、その光検出演算部から
出力される反射光量に基づき各波長における反射吸光度
を算出後、各波長間の反射吸光度差を演算し、その演算
結果と予め被測定物の劣化度と波長間の反射吸光度差と
の関係を記憶した関数発生部からの出力とを比較するこ
とによって劣化度を判定する劣化度演算部とを備えた劣
化度測定装置が提案されている。
【0004】しかし、この劣化度診断装置は、電動機の
巻線のようにその表面に巻線の太さに近似した凹凸が所
定の周期で形成された絶縁物の劣化判定に用いた場合、
図15の劣化度特性図に示すように測定結果の劣化度θ
が測定点ごとに大きく変化し、例えば、図17に示す実
測特性図に示すように測定点により測定値が大きく変化
してしまうことが分かった。そのためこの劣化度診断装
置による劣化判定のためには、多数の測定を行なって劣
化度の平均値を算出する必要があり、凹凸を有する被測
定物の劣化診断には向いていなかった。
【0005】本発明の目的とするところは、表面に凹凸
を有する被測定物でも機器の運転を停止させることなく
劣化度を診断することができる劣化度診断装置を提供す
るにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、光源からの照射光を照射用光ファイバで導
いて所定の周期で凹凸を有する被測定物表面に照射し、
この被測定物表面からの反射光を受光用光ファイバを用
いて光量測定部に導き、この光量測定部の出力に基づい
て劣化度を判定する劣化度診断装置において、上記光量
測定部からの出力より各波長における反射吸収光度から
上記各波長間の反射吸光度差あるいは反射吸光度比を演
算し、さらに予め上記被測定物の劣化度と上記波長間の
上記反射吸光度差あるいは反射吸光度比との関係から比
較演算する劣化度演算部を設け、上記照射用光ファイバ
と上記受光用光ファイバは、上記照射用光ファイバの照
射光範囲と、上記受光用光ファイバの受光範囲の重なっ
た投受光範囲の直径Dを、上記被測定物表面に形成され
た凹凸の周期の整数倍の大きさにしたことを特徴とす
る。
【0007】
【作用】本発明による劣化度診断装置は上述の如く、光
量測定部からの出力より各波長における反射吸収光度か
ら各波長間の反射吸光度差あるいは反射吸光度比を演算
し、さらに予め被測定物の劣化度と波長間の反射吸光度
差あるいは反射吸光度比との関係から比較演算する劣化
度演算部を設けたため、稼働中の機器の運転を停止する
ことなく、材料の劣化度を非破壊で検出することができ
る。また照射用光ファイバを伝送して被測定物の表面に
照射される照射領域と、被測定物の表面からの反射光を
受光する受光用光ファイバの受光領域が重なった投受光
領域の幅を、被測定物の表面に形成された凹凸の周期ピ
ッチの整数倍の大きさにしたため、凹凸を有する被測定
物の場合でも、測定個所は凹凸の1ピッチあるいはその
整数倍となっているので、それぞれの測定点から凹部と
凸部の平均測定値が得られ、従来のように多数の測定を
行なって劣化度の平均値を算出する必要がない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。図1は本発明の一実施例による劣化度診断装置のブ
ロック図である。波長の異なる複数の光源6,14は、
切替部3,4を介してレファレンス光ファイバ7と照射
用光ファイバ9に接続され、レファレンス光ファイバ7
は切替部5を介して光量測定部8に接続され、この光量
測定部8は劣化度演算部1に接続されている。一方、照
射用光ファイバ9は反射光測定部10内の被測定物11
の表面に導かれており、その反射光を測定する受光用光
ファイバ13は切替部5を介して光量測定部8に接続さ
れている。劣化度演算部1は測定の手順に沿って自動的
に切替制御部2に信号を送信し、切替部3〜5を切替制
御する。
【0009】まず、各波長に対するレファレンス光量を
測定する場合、劣化度演算部1は切替部4,5を図示の
実線で示す接続から点線で示す接続に切り替える。光源
6から発生したピーク波長λ1の単色光は、切替部3か
ら切替部4を通り、さらにレファレンス光ファイバ7か
ら切替部5を通り光量測定部8に伝達される。光量測定
部8では光源6からのピーク波長λ1の単色光のレファ
レンス光量I1を計測して、劣化度演算部1に出力し、
劣化度演算部1では光源6のレファレンス光量I1を記
憶する。次いで、劣化度演算部1は切替部3〜5を図示
の実線で示す接続から点線で示す接続に切り替え、光源
6のピーク波長λ1とは異なる光源14のピーク波長λ
2の単色光を用いて同じ操作が行なわれ、劣化度演算部
1において光源14のレファレンス光量12が記憶され
る。
【0010】次に、被測定物11である絶縁物表面の反
射光量の測定を行なう場合、劣化度演算部1は切替部4
および切替部5を図示の実線で示す接続に切り替える。
従って、光源6からのピーク波長λ1の単色光は、切替
部3,4を介して照射用光ファイバ9を伝送して反射光
測定部10内で被測定物11の表面に照射される。図3
は反射光測定部10の近傍を拡大して示す部分破断斜視
図であり、反射光測定部10は外部の迷光を遮断する構
造を有しており、照射用光ファイバ9から伝送されて被
測定物11の表面に照射された反射光12は受光用光フ
ァイバ13で受けられ、その伝送光は図1の切替部5を
介して光量測定部8に送られて反射光量I1′が測定さ
れ、劣化度演算部1に出力される。このとき劣化度演算
部1では、次の数式(1)によってピーク波長λ1にお
ける反射率Rλ1が算出されて記憶される。 Rλ1=100×I1′/I1 (1) その後、切替部3を図示の実線で示す接続から点線で示
す接続に切り替え、同様にして光源14から発生したピ
ーク波長λ2の単色光を用いて同じ操作が行なわれ、劣
化度演算部1で次の数式(2)によってピーク波長λ2
における反射率Rλ2が算出されてそれが記憶される。 Rλ2=100×I2′/I2 (2) このようにして、ピーク波長λ1,λ2における反射率
が得られ、さらに劣化度演算部1においてはピーク波長
λ1,λ2の波長間の反射吸光度差△Aλ1λ2を次の
数式(3)により得る。 △Aλ1λ2=Aλ1−Aλ2 (3) また、関数発生部15には、図4の特性図に示すような
絶縁物の劣化度に対応した反射吸光度差△Aλがマスタ
ーカーブとして予め記憶されており、これを劣化度演算
部1に出力して実測の反射吸光度差△Aλ1λ2とから
劣化度演算部1で劣化度θを判定し、外部に測定結果と
して出力する。
【0011】一般に、有機材料の熱劣化に伴う反射吸光
度スペクトルの変化は、図2で示す特性曲線で代表さ
れ、劣化に伴って可視領域の短波長側で反射吸光度は著
しい増加を示し、光量測定部8の測定レンジ上の制約か
ら660nm未満の波長領域では機器の寿命点まで使用
されている材料の反射吸光度を測定し続けることが実質
的に困難である。この短波長側での反射吸光度の増加
は、主に材料の熱酸化劣化反応による電子遷移吸収損失
の増大に起因する。また劣化度の増大に伴って反射吸光
度Aλは短波長側ほど増加するため、任意の二波長間の
反射吸光度差△Aλも同様に増加する。ここで、λ1<
λ2とすると、図2においてピーク波長λ1(nm)と
ピーク波長λ2(nm)間の反射吸光度差△Aはを劣化
度の大きい材料から順にα1>α2>α3という関係が
成り立つ。
【0012】図5は、表面汚損のない絶縁物表面上で測
定した場合の反射吸光度スペクトルと、同じ劣化度で表
面汚損のある絶縁物表面上で測定した場合の反射吸光度
スペクトルを示している。ピーク波長λ1,λ2間にお
ける反射吸光度差ΔAλを表面汚損がないときΔαと
し、また表面汚損があるときΔα′とすると、絶縁材料
が同じ劣化度であれば汚損の有無に関係なくΔα≒Δ
α′となる。表面の汚損は反射光の絶対強度を変化させ
るが、一般に波長依存性が小さく、特に後述する波長領
域では波長に依らず一定であると考えて良い。同様のこ
とは、凹凸を有する絶縁物の表面における測定に対して
も当てはまる。このようにして、任意の二波長間の反射
吸光度差ΔAλを用いれば被測定物11の表面の汚損並
びに形状の影響を殆ど受けずに劣化度を測定することが
できる。
【0013】また特開平3−226651号公報に記載
のように、劣化度は換算時間θで表わすのが一般的であ
る。この換算時間θで表わすことにより、様々な熱履歴
を有する絶縁材料であっても換算時間θが等しければ同
じ劣化度を表すことになり、換算時間θ(Hr)は図1
9に示した数式(4)で定義される。同式で、ΔEは熱
劣化のみかけの活性化エネルギー(J/mol),Rは
気体定数(J/K/mol),Tは熱劣化の絶対温度
(K),tは劣化時間(Hr)である。絶縁物を形成す
る樹脂やオイル等のΔEは数種の劣化温度に対する反射
吸光度差ΔAλ1λ2の変化をアレニウスプロットする
ことによって容易に換算することができる。さらに、予
め求めておいた樹脂やオイル等を用いた機器の寿命点に
おける換算時間をθ0とすれば、実測から求めた換算時
間θとの差Δθが余寿命に相当する換算時間となり、劣
化度判定の尺度となる。すなわち、余寿命Δθ(Hr)
は、図20に示す数式(5)で表され、この数式(5)
により、時間t以降の機器の使用温度条件が定まれば余
寿命の時間Δt(=t0−t)を求めることができる。
【0014】図9は光ファイバ端面部の斜視図を示して
おり、電動機の巻線表面には巻線19の太さに近似した
凹凸が所定の周期で発生しており、照射用光ファイバ9
を伝送して被測定物11の表面に照射される照射領域9
aと、被測定物11の表面からの反射光12を受光する
受光用光ファイバ13の受光領域13aが重なった投受
光領域12aの幅Dを、巻線19の太さによる凹凸の周
期ピッチPの整数倍の大きさを持つようにしている。そ
のため、被測定物11の表面の巻線19の太さに近似し
た凹凸による劣化度の変動に対しては、図8の特性図に
示すように常に平均的な反射光量を計測することができ
る。図9に示した投受光領域12aの幅Dを巻線19に
よる凹凸の周期ピッチPの整数倍となるように、例え
ば、巻線19による凹凸の周期ピッチPが1.4mmの
場合、先端径が1.3mmの照射用光ファイバ9と受光
用光ファイバ13を用い、投受光領域12aの幅Dが
2.8mmとなるように被測定物11の表面までの距離
を調整すると、投受光領域12aの幅Dを巻線19によ
る凹凸の周期ピッチPの2倍となる。このときの劣化度
実測特性図を図17に示しており、平均的な反射光量を
計測することができる。これは図15に示したように照
射用光ファイバ9と受光用光ファイバ13を構成した場
合と比較することによって一層明確になる。つまり、図
15は照射用光ファイバ9を伝送して被測定物11の表
面に照射される照射領域と、被測定物11の表面からの
反射光12を受光する受光用光ファイバ13の受光領域
が重なった投受光領域12aの幅Dを、巻線19の太さ
による凹凸の周期ピッチPとは無関係に定めたもので、
周期ピッチPが1.4mmであるのに対し、照射用光フ
ァイバ9の照射光範囲と受光用光ファイバ13の受光範
囲の重なった投受光範囲12aの直径Dを1.1mmと
なるようにしている。電動機の巻線表面には巻線19の
太さに近似した周期で凹凸が発生しており、この凹部は
風による冷却効果が少ないために凸部と比較して劣化度
が大きくなる現象がみられ、照射用光ファイバ9の照射
光範囲と受光用光ファイバ13の受光範囲の重なった投
受光範囲12aの直径Dが、巻線19による凹凸の周期
Pと比較して小さいため、図14の劣化度特性図に示す
ように測定結果の劣化度θが、図8の場合とは異なり測
定点ごとに大きく変化している。その実測特性図は図1
6に示すように、測定点により測定値が大きく変化して
いる。そのため、多数の測定を行なって劣化度の平均値
を算出する必要があった。
【0015】上述した照射用光ファイバ9から照射する
照射領域9aと、反射光12を受光する受光用光ファイ
バ13の受光領域13aが重なった投受光領域12a
は、使用するファイバの形状や配置によって様々な投受
光領域が得られる。図10、図11、図12および図1
3は、照射用光ファイバ9と受光用光ファイバ13のそ
れぞれ異なる組み合わせなどによって必要とされる形態
の投受光領域12aを得たものである。
【0016】図6は本発明の他の実施例による劣化度診
断装置のブロック図を示しており、先の実施例では光源
6から発生したピーク波長λ1の単色光と、光源14か
ら発生したピーク波長λ2の単色光とを切り替えて用い
ているのに対して、本実施例ではピーク波長λ1,λ
2,λ3の単色光の光源6,14,18を共通に接続し
ている。ピーク波長λ1,λ2,λ3の単色光の光源
6,14,18は、光結合器16で結合されて1本の光
ファイバとして切替部4に接続しているが、光ファイバ
中を伝送する光には干渉性がないので良好に動作し、被
測定物11の表面からの反射光12は、光量測定部8に
組み込まれたそれぞれの波長に対応したフィルタが時分
割で動作させられて各波長に対する光量を瞬時に測定し
ている。劣化度演算部1では、ピーク波長λ1〜λ3に
おける反射率Rλ1〜Rλ3が算出されると共に記憶さ
れ、反射率Rλ1〜Rλ3から劣化度演算部1において
各波長間のデータのうち任意の二波長間の反射吸光度差
ΔAλλ′を次の数式(6)から求めるようにしてい
る。
【0017】ΔAλλ′=Aλ−Aλ′ (6) また、関数発生部15には、上述したように図4の特性
図に示すような絶縁物の劣化度に対応した反射吸光度差
が図4に示すようなマスターカーブとして予め記憶され
ており、劣化度演算部1に出力して、この記憶された関
数値と実測の反射吸光度差ΔAλλ′から劣化度演算部
1で劣化度を判定し、外部に測定結果として出力するも
のであり、先の実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0018】図7は本発明の更に異なる実施例による劣
化度診断装置のブロック図を示しており、光源にハロゲ
ンランプ等の白色光源17を用いており、光量測定部8
には干渉フィルタからなる分光器が組み込まれて、50
0〜900nmの各波長の光量を瞬時に測定するように
している。図1の実施例と同様に、まず、500〜90
0nmの各波長に対するレファレンス光量の測定を行な
い、被測定物表面11の表面からの反射光12に対し
て、光量測定部8で反射光量が測定され劣化度演算部1
に結果が出力される。劣化度演算部1では、波長500
〜900nmにおける反射率R500〜R900が連続
的に算出され記憶され、波長500〜900nmの反射
率R500〜R900から任意の二波長間の反射吸光度
差ΔAλλ′を上述の数式(6)から求め、関数発生部
15に予め記憶された図4に示すような絶縁物の劣化度
に対応した反射吸光度差の図4に示すようなマスターカ
ーブによる関数値と実測の反射吸光度差ΔAλλ′から
劣化度演算部1で劣化度を判定し、外部に判定結果とし
て出力するようにしている。
【0019】尚、上述の実施例では光量測定部8からの
出力より各波長における反射吸光度Aλから各波長間の
反射吸光度差を演算するようにしたが、図3に示した反
射吸収光度Aλから反射吸光度比を得、図1に示した関
数発生部15には、図18の特性図に示すような絶縁物
の劣化度に対応した反射吸光度比AR′をマスターカー
ブとして予め記憶され、これを劣化度演算部1に出力し
て実測の反射吸光度比から劣化度演算部1で劣化度θを
判定し、外部に測定結果として出力するようにしても、
ほぼ同等の効果を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明による劣化度
診断装置は、光量測定部からの出力より各波長における
反射吸収光度から各波長間の反射吸光度差あるいは反射
吸光度比を演算し、さらに予め被測定物の劣化度と波長
間の上記反射吸光度差あるいは反射吸光度比との関係か
ら比較演算する劣化度演算部を設け、照射用光ファイバ
を伝送して被測定物の表面に照射される照射領域と、被
測定物の表面からの反射光を受光する受光用光ファイバ
の受光領域が重なった投受光領域の幅を、被測定物の凹
凸の周期ピッチの正数倍の大きさにしたため、実働中の
機器の運転を停止することなく、また表面に凹凸を有す
る被測定物の場合でも、測定個所による差のない平均的
な劣化度を非破壊で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による劣化度診断装置のブロ
ック図である。
【図2】絶縁物の反射吸光度スペクトルの特性図であ
る。
【図3】図1に示した劣化度診断装置の反射光測定部を
拡大して示す斜視図である。
【図4】絶縁物の劣化度に対応した反射吸光度差のマス
ターカーブである。
【図5】反射吸光度スペクトルの特性図である。
【図6】本発明の他の実施例による劣化度診断装置のブ
ロック図である。
【図7】本発明の更に異なる実施例による劣化度診断装
置のブロック図である。
【図8】図1に示した劣化度診断装置の劣化度特性図で
ある。
【図9】図1に示した劣化度診断装置の光ファイバ端面
部の斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例による劣化度診断装置の
照射用光ファイバと受光用光ファイバの組み合わせ図で
ある。
【図11】本発明のさらに他の実施例による劣化度診断
装置の照射用光ファイバと受光用光ファイバの組み合わ
せ図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例による劣化度診断
装置の照射用光ファイバと受光用光ファイバの組み合わ
せ図である。
【図13】本発明のさらに他の実施例による劣化度診断
装置の照射用光ファイバと受光用光ファイバの組み合わ
せ図である。
【図14】従来の劣化度診断装置の劣化度特性図であ
る。
【図15】従来の劣化度診断装置の光ファイバ端面部を
示す斜視図である。
【図16】従来の劣化度診断装置による実測特性図であ
る。
【図17】図1に示した劣化度診断装置の実測特性図で
ある。
【図18】絶縁物の劣化度に対応した反射吸光度比のマ
スターカーブである。
【図19】換算時間θを求める数式である。
【図20】余寿命Δθを求める数式である。
【符号の説明】
1 劣化度演算部 6 光源 8 光量測定部 9 照射用光ファイバ 10 光量測定部 11 被測定物 12 反射光 12a 投受光領域 13 受光用光ファイバ 14 光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横森 経雄 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 竹澤 由高 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平4−82942(JP,A) 実開 平2−110850(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの照射光を照射用光ファイバで
    導いて所定の周期で凹凸を有する被測定物表面に照射
    し、この被測定物表面からの反射光を受光用光ファイバ
    を用いて光量測定部に導き、この光量測定部の出力に基
    づいて劣化度を判定する劣化度診断装置において、上記
    光量測定部からの出力より各波長における反射吸収光度
    から上記各波長間の反射吸光度差を演算し、さらに予め
    上記被測定物の劣化度と上記波長間の上記反射吸光度差
    との関係から比較演算する劣化度演算部を設け、上記照
    射用光ファイバと上記受光用光ファイバは、上記照射用
    光ファイバの照射光範囲と、上記受光用光ファイバの受
    光範囲の重なった投受光範囲の直径Dを、上記被測定物
    表面に形成された凹凸の周期の整数倍の大きさにしたこ
    とを特徴とする材料の劣化度診断装置。
  2. 【請求項2】 光源からの照射光を照射用光ファイバで
    導いて所定の周期で凹凸を有する被測定物表面に照射
    し、この被測定物表面からの反射光を受光用光ファイバ
    を用いて光量測定物に導き、この光量測定部の出力に基
    づいて劣化度を判定する劣化度診断装置において、上記
    光量測定部からの出力より各波長における反射吸収光度
    から上記各波長間の反射吸光度比を演算し、さらに予め
    上記被測定物の劣化度と上記波長間の上記反射吸被度比
    との関係から比較演算する劣化度演算部を設け、上記照
    射用光ファイバと上記受光用光ファイバは、上記照明用
    光ファイバの照射光範囲と、上記受光用光ファイバの受
    光範囲の重なった投受光範囲の直径Dを、上記被測定物
    表面に形成された凹凸の周期の整数倍の大きさにしたこ
    とを特徴とする材料の劣化度診断装置。
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