JP3205008B2 - 糸条の加圧スチーム処理装置 - Google Patents
糸条の加圧スチーム処理装置Info
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Description
を延伸処理する装置において、繊維の損傷や毛羽の発生
を抑え且つ糸条の糸通し操作が簡便な、スチームリーク
の少ない加圧スチーム処理装置に関するものである。
つとして炭素繊維用原糸があり、この原糸は高強度、高
配向度の繊維性能が要求される。
製造方法として、アクリル系重合体の溶媒溶液を紡糸
し、浴中延伸して乾燥緻密化した後、糸条を加圧スチー
ムにより二次延伸する方法が良く知られている。
は、出来る限りスチームのリークが少ない雰囲気系を形
成し、その中を糸条が走行するようにしなければならな
い。このため一般的には、加圧スチーム処理室の前後に
ラビリンスノズル部を設けた加圧スチーム処理装置が用
いられる。糸条は入口側のラビリンスノズル部から進入
し、加圧スチーム処理室内で延伸処理され、出口側のラ
ビリンスノズル部を通って出てゆく。
構成を示す。糸条aは加圧スチーム処理装置の入口12
より進入し、入口側のラビリンスノズル部5’を経て、
加圧スチーム処理室1内で延伸処理された後、出口側の
ラビリンスノズル部6’の出口13より次工程へと向か
う。
室3に流入し、多孔板4を通過して加圧スチーム処理室
1に至る。ここで糸条aに延伸処理を施し、前後のラビ
リンスノズル部5’,6’を通って外部へ漏出する。
り糸条aは振動を起こし、ラビリンスノズル10の内壁
に接触して糸条aの損傷や毛羽を発生する。糸条aの振
動を抑えるためラビリンスノズル10の内径を小さくす
ると、スチームリークは低減できるが、糸条aとラビリ
ンスノズル10の内壁との接触機会は多くなる。また、
その内径を大きくすると、スチーム漏出時の乱気流によ
り糸条aの振動が極めて大となり、漏出するスチームに
より作業上の安全性も悪化する。
手動操作によって行うが、吸引効率が悪く、糸条が多錘
の場合においては操作性が極めて煩雑となる。
チーム処理室内に供給されたスチームは、前後のラビリ
ンスノズル部より漏出し、これが糸条の走行を乱すこと
が多い。この糸条の乱れはスチームの漏出が多いほど大
であり、糸条の一部がノズルの内壁に接触して繊維表面
を損傷させたり、糸切れや毛羽の発生原因となる。この
ためノズル内の糸条の充填率を下げて、すなわちノズル
径を大きくしてこれを回避しようとするが、スチームの
漏出量が増大し、乱気流による糸条の乱れがかえって激
しくなる。逆に糸条の充填率を上げて、すなわちノズル
径を小さくして漏出量を抑えようとすると、内壁と接触
するおそれが大となり、糸切れや毛羽の発生も多くな
る。また、高温のスチームの漏出量が多いことは、作業
の安全性の面でも問題がある。
操作に用いられるエアサッカーを糸条出口に当てて吸引
操作をするが、吸引効率が悪く、糸条の充填率を下げざ
るを得ない。また、糸条を多錘にする場合においては、
操作性が極めて煩雑であるなど問題点が多い。
めに検討した結果得られたものであり、その第1の目的
はスチームリークを最小限に抑え、スチームの漏出によ
る、糸条の乱れを防止して毛羽や繊維損傷をなくすこと
ができる加圧スチーム処理装置を提供することにある。
更に、本願発明の第2の目的は、糸通し操作を簡便に行
うことができる加圧スチーム処理装置を提供することに
ある。
ために、本件請求項1に係る発明はその構成を、加圧ス
チーム処理室の前後に、ラビリンスノズル部を装着して
なる糸条の加圧スチーム処理装置において、前記加圧ス
チーム処理室の前後に装着された前記ラビリンスノズル
部のスチーム下流側の少なくとも一方にガスを圧入する
ためのガス入口を設けると共に、前記加圧スチーム処理
室と前記ガス入口との間に、スチームと該ガスの混合ガ
スを排出するためのガス出口を設けてなることを特徴と
し、これを上記課題の解決手段とする。更に本件請求項
2に係る発明は、前記ラビリンスノズル部の糸条出口に
空気エゼクターを装着してなることを特徴とする。
と、ガスの一部はラビリンスノズル部の出口より漏出す
る。他のガスはスチームの上流側へと向かい、加圧スチ
ーム処理室より流出してくるスチームとバランスし、ス
チームとガスの混合ガスとしてガス出口より排出され
る。このためラビリンスノズル部出口からのスチームの
漏出が抑制される。また、糸条出口に空気エゼクターを
設けることにより、糸通し時に圧縮空気を一時的に流通
させるのみで糸条の吸引操作を可能にする。
に説明する。図1は本発明に係る加圧スチーム処理装置
の概略構成を示す。糸条aの走行は従来技術と同様に、
加圧スチーム処理室1を挟んで糸条上流側のラビリンス
ノズル部5の糸条入口12より進入し、糸条下流側のラ
ビリンスノズル部6の糸条出口13を経て空気エゼクタ
ー部7から次工程へと移る。加圧スチームbは両ラビリ
ンスノズル部5,6内を減圧しながら、下流側へと流動
する。
流側にはガス入口8,8が設けられ、また各ガス入口
8,8と加圧スチーム処理室1との間にはそれぞれガス
出口9,9が設けられている。ガスcをガス入口8より
圧入すると、ガスcの一部は両ラビリンスノズル部5,
6の糸条入口12及び出口13へ流出し、他は加圧スチ
ーム処理室1側へ流動する。加圧スチーム処理室1側へ
流れたガスcは、流出してくるスチームbとバランス
し、混合してガス出口9より混合ガスdとして排出され
る。したがって、両ラビリンスノズル部5,6の糸条入
口12及び出口13からのスチームbの漏出量は皆無
か、仮にあっても極く微量に抑えることができる。
5,6内の圧力分布を示したもので、同図から理解でき
るようにガス入口8より供給されるガスcの圧力Pは大
気圧PD 又はガス出口9の圧力PB より高くしておけば
良く、その操作圧力は低圧で充分効果があるため、ラビ
リンスノズル部5の入口12及び出口13からのガスの
漏出量は大幅に低減できる。これによって、スチーム漏
出時の糸条aの振動が原因で起こる毛羽や糸の損傷を防
止でき、また、高温のスチームbの漏出による作業上の
危険性も回避できる。
ガスcとしては、大気中に漏出しても無害な空気や窒素
等が適しており、ガス出口9より排出されるスチームは
混合ガスdとして、密閉系にて同時に回収することによ
り安全である。
型、矩形、楕円形等いずれの形状にも適用可能であり、
一体型、分割型を問わない。また、ラビリンスノズルの
内径や段数、絞り片の形状の制約も受けるものではな
い。
つラビリンスノズル部は加圧スチーム処理室1の前後双
方に、或いは前後のいずれかに適用してもいいが、特に
糸条が延伸、細化されて充填率が低下しスチーム漏出量
が増大する、後部のラビリンスノズル部に適用して、よ
り効果がある。
ることにより、吸引効率を向上させ、供給口11より圧
縮空気を供給するだけで糸条aのワンタッチ吸引が可能
で、糸条aが多錘の場合において有効である。
ば、多錘プロセスの場合でも簡便にして糸通し操作が行
え、スチームリークが極めて少なく、かつ糸条の損傷や
毛羽を抑えて、安定な加圧スチーム延伸処理ができる。
す図である。
図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 加圧スチーム処理室の前後にラビリンス
ノズル部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理装置に
おいて、 前記加圧スチーム処理室の前後に装着された前記ラビリ
ンスノズル部のスチーム下流側の少なくとも一方にガス
を圧入するためのガス入口を設けると共に、前記加圧ス
チーム処理室と前記ガス入口との間にスチームとガスの
混合ガスを排出するためのガス出口を設けてなることを
特徴とする糸条の加圧スチーム処理装置。 - 【請求項2】 前記ラビリンスノズル部の糸条出口に空
気エゼクターを装着してなることを特徴とする請求項1
記載の加圧スチーム処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18844191A JP3205008B2 (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 糸条の加圧スチーム処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18844191A JP3205008B2 (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 糸条の加圧スチーム処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0533237A JPH0533237A (ja) | 1993-02-09 |
JP3205008B2 true JP3205008B2 (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=16223737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18844191A Expired - Lifetime JP3205008B2 (ja) | 1991-07-29 | 1991-07-29 | 糸条の加圧スチーム処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3205008B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3973480B2 (ja) * | 2002-04-24 | 2007-09-12 | 三菱レイヨン株式会社 | アクリル繊維の湿熱延伸方法及びその湿熱延伸装置 |
FR2865418B1 (fr) * | 2004-01-28 | 2006-03-03 | Air Liquide | Equipement de reticulation ultraviolette sous atmosphere controlee |
CN104179982B (zh) * | 2013-05-21 | 2016-05-18 | 川崎重工业株式会社 | 迷宫式密封机和具备该迷宫式密封机的加热拉伸装置 |
JP6864444B2 (ja) * | 2016-08-26 | 2021-04-28 | ダート コンテイナー コーポレーション | ポリマーフィルムのような材料の連続的な浸透方法及びシステム |
-
1991
- 1991-07-29 JP JP18844191A patent/JP3205008B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0533237A (ja) | 1993-02-09 |
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