JP3204828B2 - 衝撃吸収用モールド成形品及びその製法 - Google Patents

衝撃吸収用モールド成形品及びその製法

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JP3204828B2 JP34042693A JP34042693A JP3204828B2 JP 3204828 B2 JP3204828 B2 JP 3204828B2 JP 34042693 A JP34042693 A JP 34042693A JP 34042693 A JP34042693 A JP 34042693A JP 3204828 B2 JP3204828 B2 JP 3204828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衝撃吸収用モールド
成形品及びその製法に関するものであり、特に言えば、
自動車のドアトリムの内側に取り付け、側突時のエネル
ギーを吸収して乗員を保護する硬質ポリウレタンフォー
ムモールド成形品及びその製法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車の衝突エネルギ−を吸収
するため、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の熱可塑性樹脂のビ−ズ発泡品が多く用いられてい
るが、熱可塑性樹脂のフォ−ムは、環境或いは使用温度
に対するエネルギ−吸収特性の変化幅が大きく、特に高
温下では著しくエネルギ−吸収量が低下するという問題
がある。しかも、エネルギ−吸収特性を代表する歪と応
力の関係においては、歪の増加に伴い応力が連続的に増
加する傾向を持ち、上限応力値以下では大きなエネルギ
−吸収量を得たい場合の利用には適していない。
【0003】これに対し、熱硬化性樹脂であるポリウレ
タンフォ−ム、特に架橋密度の高い硬質ポリウレタンフ
ォ−ムは、温度に対する吸収特性の変化幅が小さく、い
わゆるプラト−値が大きく、かつ高温下での使用に適す
るという利点を有する。しかしながら、従来の硬質ポリ
ウレタンフォ−ムにあっては、歪と応力の関係において
は、上記熱可塑性樹脂に比べれば歪に対して応力が変化
しにくいものの、歪に対して応力がいったん上昇した後
降下するという降伏点が見られる等、未だ十分とは言え
なかった。このため、歪の変化に対して応力が可及的に
一定で、エネルギ−吸収率の高い硬質ポリウレタンフォ
−ムの開発が求められていた。
【0004】本出願人はこの要請にこたえるため、歪と
応力の関係において降伏点のない硬質ポリウレタンフォ
−ムを既に提案している(特願平4−168484号
他)。しかるに、既提案の発明にあっては、通常は硬質
ポリウレタンフォ−ムのスラブ品を製造し、これを所定
の形状に切り出して衝撃吸収材とするものであるが、こ
の切り出し加工にかなりの工数が必要となり、こればか
りでなく、裁断屑が発生し、この屑の処理が大きな問題
となっている。
【0005】又、カッタ−にて裁断するので製品の形状
に限界があり、複雑な形状を得るには難しいという問題
点があった。更に、裁断時に発生する裁断粉が裁断製品
に付着することとなり、これが他の部材、例えばドアト
リムとの組立時或いはその後の工程で他の部材の表面に
これらが飛散・付着することがあり、外観を悪くする原
因となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの欠点
を解決した硬質ポリウレタンフォームモールド成形品及
びその製法を提供するものである。即ち、従来より、硬
質ポリウレタンフォームモールド成形品にあっては、プ
ラトー値が硬質ポリウレタンフォームスラブ品から切り
出されたものと比較するとやや劣ることが知られていた
が、本発明はこの点を改良し、硬質ポリウレタンフォー
ムモールド成形品でありながら、衝撃吸収材として好適
な材料と言われる硬質ポリウレタンフォームスラブ品と
同等の製品が得られたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の目的
を達成するため鋭意検討を進めた結果、次の構成とする
ことにより目的を達成したモールド成形品が得られたも
のである。即ち、本発明の特徴は、ポリヒドロキシ化合
物とポリイソシアネート化合物とを主成分とする硬質ポ
リウレタンフォームモールド成形品であって、モールド
成形品のコア部分のパック率が、1.0〜1.20未満
であることを特徴とする衝撃吸収用モールド成形品に係
るものであって、好ましくは、パック率が1.0〜1.
10、硬質ポリウレタンフォームを構成するセル形状の
アスペクト比が1.20以上、好ましくは1.30〜
2.10であるモールド成形品である。
【0008】また、ポリヒドロキシ化合物とポリイソシ
アネート化合物とを主成分とするポリウレタン発泡原料
を、モールド内にて発泡・反応させて硬質ポリウレタン
フォームモールド成形品を製造するに際して、モールド
成形品のコア部分のパック率が1.0〜1.20未満
で、かつ硬質ポリウレタンフォームを構成するセル形状
のアスペクト比が1.20以上となるように、モールド
の上型と下型との間に2mm以上の隙間を開けながら発
泡・反応させることを特徴とする衝撃吸収用モールド成
形品の製法を提供するものである。
【0009】
【作用】以下、本発明について更に詳しく説明すると、
本発明の硬質ポリウレタンフォ−ムの製造方法は、上述
したように、ポリヒドロキシ化合物とポリイソシアネ−
ト化合物とを主成分とし、更に触媒、発泡剤、整泡剤、
その他の助剤 を所望により配合したポリウレタンフォ
−ム発泡原料をモ−ルド内にて発泡・反応させて硬質ポ
リウレタンフォ−ムモ−ルド成形品を製造する方法にお
いて、モ−ルド成形品のコア部のパック率を特定の範囲
とし、フォ−ムを構成するセルのアスペクト比を特定す
ることによってプラト−値を確保し、極めて衝撃吸収性
に富んだしかも降伏点のないモ−ルド成形品を得ること
ができるようになったものである。
【0010】このため、本発明にあっては、モ−ルド成
形品の製造工程にあって、特にモ−ルドの上下型の位置
関係を特定すること、即ち、上下型に2mm以上の隙間
を保持しつつ発泡・反応させることによって、モ−ルド
成形品のコア部のパック率を特定し、フォ−ムを構成す
るセルのアスペクト比を特定できることを見出し、本発
明に到達したものである。
【0011】更に言えば、硬質ポリウレタンフォ−ム発
泡原液を充填したモ−ルドにあって、モ−ルドの上下型
の型面を完全には閉じず、ここに2mm以上のスペ−サ
−を配して成形品を得るものであり、これによってモ−
ルド成形品のコア部のパック率を通常のモ−ルド成形品
のパック率よりも下げ、一方、硬質ポリウレタン発泡原
料がフリ−発泡に近い状態、即ちスラブ品の発泡に近い
状態で発泡・反応させるものである。
【0012】ここで本発明で言うパック率とは、モ−ル
ド品のコア部の密度とスラブ品のコア部の密度の比を言
い、硬質ポリウレタンフォ−ムモ−ルド成形品をここで
特定したパック率とすることによって、プラト−値の大
きいモ−ルド成形品が得られることとなったものであ
る。
【0013】そして、プラト−とは、サンプルを厚み方
向へ80%順次圧縮させていった時、20%〜80%圧
縮の範囲で発生する応力が、50%圧縮応力値±20%
範囲に入っている部分を言い、プラト−の長さは上限の
圧縮量(%)で表す。20%圧縮時の応力が、50%圧
縮時±20%の応力の範囲内であれば、プラト−値は0
から読むこととする。尚、エネルギ−吸収材に要求され
る特性としては、前記したプラト−値及び50%圧縮時
の応力値が材料の特性値として採用されているが、硬質
ポリウレタンフォ−ムモ−ルド成形品の場合、50%圧
縮時の応力は発泡剤の量を変更することにより容易に変
えることが可能であり、モ−ルドの設計変更等を必要と
せず、所望の衝撃吸収材が得られることとなる。
【0014】本発明にて提供される硬質ポリウレタンフ
ォ−ムモ−ルド成形品あっては、製品を切り出すことも
なくそのまま緩衝材として使用することができるもので
あって、切り出しによる種々の欠点を解決し、更にこの
モ−ルド成形品のこのプラト−値が一般には70%前後
にもなるため、従来のスラブ品からの切り出しによる製
品に匹敵するものとなったのである。即ち、本発明のモ
−ルド成形品はプラト−値が大きいため、衝撃を受けた
時に一定の応力でエネルギ−を吸収することを意味し、
乗員に対して優れたエネルギ−吸収材であると言える。
【0015】ここで、更に本発明によって得られた硬質
ポリウレタンフォ−ムモ−ルド成形品におけるパック率
とプラト−値との関係について検討するに、硬質ポリウ
レタンフォ−ムの発泡・反応にあって、パック率が小さ
い時、即ちスラブ品を得る際等のフリ−発泡にあって
は、硬質ポリウレタンフォ−ムを構成するセルの形状が
縦長となり、一方、パック率が大きい時にはこのセルが
球形に近づくことが知られている。
【0016】さて、このフォ−ムを構成するセル形状が
球形に近くなると、セルの長径方向からの入力に対して
座屈ストロ−クが短く、結果としてセルの集合体である
フォ−ムとしてのマクロ的な応力−圧縮率特性において
も応力が一定な座屈域、即ち有効歪範囲が小さくなり、
エネルギ−吸収効率を低下させるものと考えられる。一
般に、得られる応力そのものもフォ−ムを構成するセル
形状の長径/短径比(アスペクト比)と関わりがあり、
この比が大きい場合の長径方向が最も高い応力を示す。
【0017】本発明の硬質ポリウレタンフォ−ムモ−ル
ド成形品からなる衝撃吸収材は、モ−ルド品でありなが
らコア部のパック率を特定してフリ−発泡に近い状態と
したため、セル形状のアスペクト比が衝撃吸収材として
好ましい範囲となったものである。本発明にあっては、
成形品のコアのパック率を1.0〜1.20未満とした
ためフォ−ムを構成するセル形状は縦長となり、本発明
の場合にあっては、セルのアスペクト比は1.67±2
0%となっている。尚、通常、スラブ品のアスペクト比
は2.04±15%、モ−ルド品にあっては1.20以
下である。
【0018】ここで、本発明に使用できるポリヒドロキ
シ化合物としては、特に制限はなく、例えば、グリセリ
ン、シュ−クロ−ズ、エチレンジアミン等にエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサ
イドを開環付加重合して得られるポリエ−テルポリオ−
ル類、アジピン酸、コハク酸等の多塩基酸とエチレング
リコ−ル、プロピレングリコ−ル等のポリヒドロキシ化
合物との重縮合反応或いはラクトン類の開環重合によっ
て得られるポリエステルポリオ−ル類等が挙げられ、こ
れらの1種を単独で又は2種以上を併用して使用するこ
とができる。この場合、本発明においては、硬質ポリウ
レタンフォ−ムの耐熱性を向上させるため、全ポリヒド
ロキシ化合物の平均OH価として200以上、好ましく
は300以上とするのが好ましい。
【0019】一方、本発明に用いるポリイソシアネ−ト
化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、
トリレンジイソシアネ−ト等の芳香族系イソシアネ−ト
類;イソホロンジイソシアネ−ト等の脂環族系イソシア
ネ−ト類、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト等の脂肪族
系イソシアネ−ト類、これらの粗製物などの1種を単独
で又は2種以上を併用して使用できる。尚、ポリヒドロ
キシ化合物及び水等の活性水素を有する化合物の全量に
対するポリイソシアネ−ト化合物の使用量、即ちイソシ
アネ−ト指数は、通常の硬質ウレタンフォ−ムを製造す
る場合は80〜130の範囲、イソシアヌレ−ト変性硬
質ウレタンフォ−ムを製造する場合は150〜350の
範囲とすることが望ましい。
【0020】上記発泡原料に触媒を配合するが、触媒と
しては硬質ポリウレタンフォ−ムの製造に使用される公
知のものを用いることができる。例えば、ジブチル錫ジ
ラウレ−ト、鉛オクトエ−ト、スタナスオクトエ−ト等
の有機金属系化合物、トリエチレンジアミン、テトラメ
チルヘキサメチレンジアミン等のアミン系化合物等が使
用され、更にN、N′、N″−トリス(ジアミノプロピ
ル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、酢酸カリウム、オ
クチル酸カリウム等のイソシアヌレ−ト変性に使用され
るものも使用できる。
【0021】発泡剤としては、従来より硬質ポリウレタ
ンフォ−ムの製造に使用されているいずれのものも用い
ることができ、例えば、水、トリクロロフルオロメタ
ン、1、1、2−トリクロロ−1、2、2−トリフルオ
ロエタン等のクロロフルオロカ−ボン類、ジクロロトリ
フルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン等のハ
イドロクロロフルオロカ−ボン類、塩化メチレン等のハ
イドロクロロカ−ボン類、ヘキサフルオロプロパン等の
ハイドロフルオロカ−ボン類、ペンタン等のハイドロカ
−ボン類等が使用できる。これらの中でも、大気への拡
散による環境への影響に鑑みて水が特に好ましく、水の
配合量はポリヒドロキシ化合物100重量部に対し、
0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
【0022】又、発泡原料に配合される整泡剤として
は、ポリオキシアルキレンアルキルエ−テル等のポリオ
キシアルキレン系のもの、オルガノポリシロキサン等の
シリコ−ン系のもの等、従来より硬質ポリウレタンフォ
−ム用として効果のあるものは全て使用することができ
るが、本発明においては、表面張力が16〜22dyn
/cm、特に18〜21.5dyn/cmの範囲の整泡
剤を使用することが好ましい。表面張力が16dyn/
cmより小さい整泡剤を使用すると、セル荒れなどの現
象が発生する場合がある。一方、22dyn/cmより
大きいと、得られる硬質ポリウレタンフォ−ムを構成す
るセルの形状が球形に近くなり、一定応力に対して安定
的に座屈が起こらない場合が生じるからである。
【0023】尚、発泡原料には、上記成分以外に任意の
成分、例えば難燃剤等を本発明の目的を妨げない範囲で
使用することができる。ここで、発泡原料に充填する成
分の一つとして平均粒径が0.05〜100μmの粉体
を上記ヒドロキシ化合物100重量部に対し1〜200
重量部配合することができる。このような成分を配合し
た硬質ポリエレタンフォ−ムにあっては、フォ−ムを構
成するセル膜中に上記粉体が分散、存在し、これにより
この硬質ポリウレタンフォ−ムを圧縮した時、歪の変化
に対して応力が一定となり、降伏点もなくエネルギ−吸
収効率の高い硬質ポリウレタンフォ−ムが得られること
となる。この効果のメカニズムは明らかではないが、異
質な粉体の存在が一つ一つのセルの破壊応力を一定化さ
せるものと推定される。かかる粉体の例としては、例え
ば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機化合
物、鉄、アルミニウム等の金属、更にポリアミド、ポリ
塩化ビニル、メラミン等の有機物等が上げられ、これら
の一種を単独で又は併用して用いることができる。尚、
粉体の粒径は、好ましくは0.5〜50μm、更に好ま
しくは1〜30μmのものであり、粉体が0.05μm
以下であると応力集中点を形成できず、100μmを越
えると通常利用される硬質ポリウレタン発泡機での使用
が困難となる。
【0024】
【実施例】以下本発明の詳細を実施例をもって更に説明
する。表1に示す配合に従って、硬質ポリウレタンフォ
−ムモ−ルド成形品及び比較例としてこのスラブ品を得
た。モ−ルドは図1に示す断面5角形状のアルミ製の下
型Aと、これを覆うアルミ製の上型Bとからなってい
る。そして、モ−ルドの寸法はL1 =80mm、L2
90mm、L3 =50mm、L4 =40mm、L5 =2
70mmのドアトリム用衝撃吸収材を得た。そして、本
発明にあっては、下型Aと上型Bの合わせ面に複数のス
ペ−サ−Cを用いてパック率を調整した。一方、スラブ
品の場合にあっては、200mm(高さ)×300mm
×300mmの箱内にフリ−発泡させてフォ−ム材を
得、これより圧縮応力測定用のサンプルをカッタ−にて
切り出した。
【0025】
【表1】
【0026】尚、試験方法は次の通りである。硬質ポリ
ウレタンフォ−ムの密度の測定はJIS−A−9514
によった。50%圧縮応力の測定は圧縮試験機は島津製
作所のオ−トグラフ、圧縮スピ−ドは50mm/mi
n、圧縮方向は発泡方向、サンプル形状はコア部分から
採取した一辺50mmの立方体である。
【0027】(比較例a1 、a2 )比較例a1 はフリ−
発泡によって得られたフォ−ム材によるものであり、一
方、比較例a2 はモ−ルド成形によるものではあるが、
上下の型A、Bを閉じた状態での発泡・反応によって得
られたモ−ルド成形品である。比較例a1 にあっては、
フリ−発泡であるため、パック率は1.0、アスペクト
比も2.10であり、プラト−値も74と大きくい。比
較例a2 にあっては、パック率が1.50、アスペクト
比は0.80であり、プラト−値は10と極めて悪い結
果が出た。
【0028】(比較例b1 、b2 、b3 )これらの比較
例にあっては、上下の型A、Bを開いた状態でモ−ルド
発泡・反応を行ったものであるが、コア部のパック率が
高く、アスペクト比も規定以下でモ−ルド成形したもの
である。これらはいずれもプラト−値が低く衝撃吸収用
のモ−ルド成形品としては好ましいものではない。
【0029】(実施例c1 、c2 、c3 )これらの実施
例はモ−ルド成形品のコア部のパック率及びアスペクト
比を本発明で規定した範囲内にて成形したものであっ
て、上下の型A、Bの隙間をここにはさまれるスペ−サ
−Cの高さを変化させて対応したものである。これらの
実施例によれば、プラト−値は比較例a1 のフリ−発泡
のそれに極めて近いものとなったもので、例えば自動車
の側突用衝撃吸収材としてそのまま採用されるものであ
る。
【0030】以上の試験結果を表1に示し、各実施例及
び比較例の応力−圧縮歪曲線を図2に示す。図2に基づ
いて本発明の特徴を更に説明すると、曲線a1 はフリ−
発泡によるスラブ品によるものであり、このプラト−
部、即ち水平部の長さが本発明の目標値となる。曲線a
2 はモ−ルド成形品ではあるが、隙間を持たせずに密閉
した状態で成形したものであるため、全くプラト−部が
ない。さて、曲線b1 〜c3 を検証するに、パック率を
徐々に減少し、アスペクト比を徐々に大きくさせてい
る。このため、各例のプラト−値が徐々に長くなってお
り、50%圧縮時の応力値の近くで水平になってくるこ
とを示している。特に、本実施例である曲線c1 〜c3
にあっては、この50%応力値近傍での応力の安定度
(曲線が水平になっていること)及びプラト−値が大き
い(曲線a1 の値とほぼ近い)ことから、エネルギ−吸
収材として適していることが証明される。
【0031】(実施例c4 )この実施例は、配合量の内
発泡剤としての水の量を変化させたものであって、これ
により50%圧縮応力を変化できることを証明した例で
ある。
【0032】
【発明の効果】本発明は衝撃吸収材としての材料を硬質
ポリウレタンフォ−ムモ−ルド成形品とし、コア部のパ
ック率が少ないモ−ルド成形品としたため、応力−歪特
性にあって成形品間のバラツキも少なく、かつプラト−
値が圧縮量の70%前後まで得られることとなったの
で、モ−ルド成形品をそのまま衝撃吸収材として採用で
きることとなった。そして、モ−ルド成形品であるがた
め、切り出し加工工数がなくなり、形状面での製品の制
約がなくなる。又、切り出し加工裁断がなくなることに
より粉落ちの欠点も解消させることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はモ−ルド成形品を得るのに用いられたモ
−ルドの断面図である。
【図2】図2は実施例及び比較例における緩衝体の応力
−圧縮歪曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:58 (56)参考文献 特開 平5−331365(JP,A) 特開 平7−148750(JP,A) 特開 昭58−201621(JP,A) 特開 平5−51473(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/02 - 39/12 B29C 39/22 - 39/44 B32B 5/18 - 5/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリヒドロキシ化合物とポリイソシアネ
    ート化合物とを主成分とする硬質ポリウレタンフォーム
    モールド成形品であって、モールド成形品のコア部分の
    パック率が、1.0〜1.20未満であることを特徴と
    する衝撃吸収用モールド成形品。
  2. 【請求項2】 パック率が1.0〜1.10である、請
    求項第1項記載の衝撃吸収用モールド成形品。
  3. 【請求項3】 硬質ポリウレタンフォームを構成するセ
    ル形状のアスペクト比が1.2以上である、請求項第1
    項又は第2項記載の衝撃吸収用モールド成形品。
  4. 【請求項4】 硬質ポリウレタンフォームを構成するセ
    ル形状のアスペクト比が1.30〜2.10である、請
    求項第3項記載の衝撃吸収用モールド成形品。
  5. 【請求項5】 ポリヒドロキシ化合物とポリイソシアネ
    ート化合物とを主成分とするポリウレタン発泡原料を、
    モールド内にて発泡・反応させて硬質ポリウレタンフォ
    ームモールド成形品を製造するに際して、モールド成形
    品のコア部分のパック率が1.0〜1.20未満で、か
    つ硬質ポリウレタンフォームを構成するセル形状のアス
    ペクト比が1.20以上となるように、モールドの上型
    と下型との間に2mm以上の隙間を開けながら発泡・反
    応させることを特徴とする衝撃吸収用モールド成形品の
    製法。
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JP2015007167A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 株式会社ブリヂストン 硬質ポリウレタンフォームの製造方法、硬質ポリウレタンフォーム、及び衝撃吸収材

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