JP3204707U - ガードフェンス - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接個所を削減することができるガードフェンスを提供する。【解決手段】ガードフェンス1は、パネル体3と、パネル体3の縁に沿って延びる中枠部10と、を備える。中枠部10には、中枠部10を挿通させた環状部12と、環状部12に一体に設けられた第2突片14と、を有する中央固定部材11が設けられている。中央固定部材11の第2突片14にパネル体3が固定される。中央固定部材11は押出成型により無端の環状部12と第2突片14とが一体に成形されている。【選択図】図3
Description
本考案は、ガードフェンス、例えばパネル体を備えるガードフェンスに関する。
従来から、人が入り込まないように、工事現場及び施工現場などの周囲に仮囲いとしてガードフェンス(防護柵)が設置されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなガードフェンスは、特許文献1に記載のように、一対の縦枠材(縦材)とこれを横方向に連結する複数の横枠材(横材)とからなる枠体の内側に複数の突片が溶接されており、この突片にネジ等の取付具を介して標示板(パネル体)や金網などのフェンス本体が取り付けられる。
従来のガードフェンスは、突片を溶接する必要があるため、製造工程数が多く手間が掛かった。
本考案は、以上の点に鑑み、溶接個所を削減することができるガードフェンスを提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本考案は、フェンス本体と、フェンス本体の縁に沿って延びる棒部材と、を備えるガードフェンスであって、棒部材を挿通させた環状部と、環状部に一体に設けられた突片と、を有する固定部材を備え、固定部材の突片にフェンス本体の縁部(例えば、実施形態の金網枠6。以下同一。)が固定され、固定部材は押出成型により無端の環状部と突片とが一体に成形されていることを特徴とする。
本考案によれば、固定部材は棒部材を継ぎ目のない無端の環状部に挿通させて棒部材に取り付けられているため、従来のように突片を棒部材に溶接する必要が無い。従って、ガードフェンスの溶接個所を削減することができる。また、環状部と突片とが押出成型によって一体に成形されているため、環状部を分割して棒部材を挟み込むようにしてボルトで固定する必要がなく組立工程の簡略化を図ることができる。
[2]また本考案において、前記フェンス本体を、第1フェンス本体と、第2フェンス本体との2つで構成し、前記棒部材を、第1フェンス本体と第2フェンス本体との間に位置するように配置し、前記固定部材の前記突片を、第1フェンス本体に固定される第1突片と、第2フェンス本体に固定される第2突片とで構成することができる。
かかる構成によれば、1つの固定部材で第1フェンス本体と第2フェンス本体との両方を固定することができ、第1フェンス本体用の突片と第2フェンス本体用の突片とを夫々棒部材に溶接する必要がある従来品と比較して組立工数の更なる簡略化を図ることができる。
[3]また本考案においては、前記突片にフック部を設け、フック部を前記フェンス本体に係合させることにより前記固定部材の突片をフェンス本体に固定することもできる。
[4]また本考案においては、前記突片に挿通孔を設け、挿通孔にネジを挿通してネジを前記フェンス本体に係合させることにより前記固定部材の前記突片をフェンス本体に固定することもできる。
[5]また本考案においては、前記第1フェンス本体を金網とし、前記第2フェンス本体をパネル体として、前記第1突片にフック部を設け、前記第2突片に挿通孔を設け、フック部を金網に係合させることにより固定部材を介して金網を棒部材に固定し、挿通孔にネジを挿通して固定部材を介してパネル体をネジで棒部材に固定することもできる。
[6]また本考案は、前記棒部材が、前記フェンス本体を囲う枠体の一部であって、横方向に延びており、前記金網は棒部材の上方に配置され、前記パネル体は棒部材の下方に配置されるガードフェンスにも適用することができる。
図を参照して、本考案のガードフェンスの実施形態を説明する。図1を参照して、本実施形態のガードフェンス1は、長方形状の金網2と、長方形状のパネル体3と、金網2とパネル体3とを囲う矩形状の枠体4とを備える。金網2は、金網本体5と、金網本体5を囲う金網枠6(本考案のフェンス本体の縁部に該当)とで構成されている。
ガードフェンス1の枠体4は、上下方向(縦方向)に延びる左右一対の縦枠部7,7と、縦枠部7,7の上端部を連結する上枠部8と、縦枠部7,7の下端部を連結する下枠部9と、縦枠部7,7の中間部を連結する中枠部10とで構成される。縦枠部7,7、上枠部8、下枠部9及び中枠部10はいずれもパイプ材で構成されており、溶接によって連結されている。
左右一対の縦枠部7,7、上枠部8及び中枠部10で画成される空間には、金網2が配置されている。左右一対の縦枠部7,7、下枠部9及び中枠部10で画成される空間には、パネル体3が配置されている。
縦枠部7,7の内側には、中枠部10が溶接された箇所よりも上方に位置させて3つのフック7aが溶接にて固定されている。フック7aは、金網2の金網枠6に引っ掛けて金網2を縦枠部7,7に固定している。また、縦枠部7,7の内側には、中枠部10が溶接された箇所よりも下方に位置させて2つの板片7bが設けられている。板片7bには貫通孔7cが設けられ、この貫通孔7cにボルトを挿通してナットを螺合させることでボルトヘッドとナットとでパネル体3を挟み込むようにして、板片7bにパネル体3を固定している。
中枠部10には、両端を縦枠部7,7に溶接する前に中央固定部材11が3つ設けられている。
図2を参照して、中央固定部材11は、左右方向(横方向)に開口する円筒状の環状部12と、環状部12の上方に設けられた第1突片13と、環状部12の下方に設けられた第2突片14とを備えている。
第1突片13の先端部は、フック形状に形成されたフック部13aとなっており、図3に示すように、フック部13aを金網枠6に引っ掛けて係合させることにより金網2を中枠部10に固定している。
図2を参照して、第2突片14には前後方向に貫通する挿通孔14aが設けられている。図3に示すように、挿通孔14aには、ネジ15の雄ネジ部が挿通される。パネル体3には、挿通孔14aに対応させて貫通孔3aが設けられている。そして、挿通孔14aに挿入するネジ15の雄ネジ部をパネル体3の貫通孔3aに先に挿通させて、その後、挿通孔14aにも挿通させてからナット16を螺合させることにより、ネジ15とナット16でパネル体3を第2突片14に固定する。
中央固定部材11は、環状部12と第1突片13と第2突片14とがアルミニウム材の押出成型によって、一体に成形されている。このため、環状部12には、溶接個所などの継ぎ目(接続部分)が無く無端であり、高い耐久性を発揮することができる。第2突片14の挿通孔14aは押出機でアルミニウム材を押し出した後に切断機で所定の長さに切断するときに切断と同時に穿設している。
中央固定部材11は、中枠部10の両端を縦枠部7,7に溶接する前に環状部12に中枠部10を挿通させることによって中枠部10に取り付けられている。中枠部10は、中央固定部材11と取り付けた後に、縦枠部7,7に溶接される。
図1を参照して、上枠部8には、両端を縦枠部7,7に溶接する前に上端固定部材17が3つ設けられている。
図4を参照して、上端固定部材17は、左右方向(横方向)に開口する円筒状の環状部18と、環状部18の下方に設けられた突片19とを備えている。突片19の先端部はフック形状に形成されたフック部19aとなっており、図3で示した中央固定部材11のフック部13aと同様に、フック部19aを金網枠6に引っ掛けて係合させることにより金網2を上枠部8に固定している。
上端固定部材17は、環状部18と突片19とがアルミニウム材の押出成型によって一体に成形されている。このため、環状部18には溶接個所などの継ぎ目(接続部分)が無く無端であり、高い耐久性を発揮することができる。
上端固定部材17は、上枠部8の両端を縦枠部7,7に溶接する前に環状部18に上枠部8を挿通させることによって上枠部8に取り付けられている。上枠部8は、上端固定部材17を取り付けた後に、縦枠部7,7に溶接される。
図1を参照して、下枠部9には、両端を縦枠部7,7に溶接する前に下端固定部材20が3つ設けられている。
図5を参照して、下端固定部材20は、左右方向(横方向)に開口する円筒状の環状部21と、環状部21の上方に設けられた突片22とを備えている。突片22には、前後方向に貫通する挿通孔22aが設けられている。挿通孔22aには、ネジの雄ネジ部が挿入される。パネル体3には、挿通孔22aに対応させて貫通孔が設けられている。そして、挿通孔22aに挿入するネジの雄ネジ部をパネル体3の貫通孔に先に挿入させて、その後、挿通孔22aにも挿通させてからナットを螺合させることにより、ネジとナットでパネル体3を突片22に固定する。
下端固定部材20は、環状部21と突片22とがアルミニウム材の押出成型によって、一体に形成されている。このため、環状部21には溶接個所などの継ぎ目(接続部分)が無く無端であり、高い耐久性を発揮することができる。突片22の挿通孔22aは、押出機でアルミニウム材を押し出した後に切断機で所定の長さに切断するときに切断と同時に穿設している。
下端固定部材20は、下枠部9の両端を縦枠部7,7に溶接する前に環状部21に下枠部9を挿通させることによって下枠部9に取り付けられている。下枠部9は、下端固定部材20と取り付けた後に、縦枠部7,7に溶接される。
本実施形態のガードフェンス1によれば、中央固定部材11、上端固定部材17及び下端固定部材20は、中枠部10、上枠部8及び下枠部9を継ぎ目のない無端の環状部12,18,21に挿通させて中枠部10、上枠部8及び下枠部9に夫々取り付けられている。
従って、従来のように、中央固定部材11、上端固定部材17及び下端固定部材20を、中枠部10、上枠部8及び下枠部9に夫々溶接する必要が無い。よって、ガードフェンス1の溶接個所を削減することができる。
また、溶接個所の削減によって溶接に伴う枠体4のメッキなどが剥がれる虞が減少し、再度塗装し直す手間を少なくすることができる。また溶接個所の削減によって、溶接に伴う熱による枠体4の歪み等を抑制させることもできる。
また、中央固定部材11、上端固定部材17及び下端固定部材20は、環状部12,18,21と突片13,14,19,22とが押出成型によって一体に成形されているため、環状部を分割して棒部材を挟み込むようにしてボルトで固定する必要がなく、組立工程の簡略化を図ることができる。
また、中央固定部材11、上端固定部材17及び下端固定部材20は、中枠部10、上枠部8及び下枠部9に沿って左右方向(横方向)に摺動することができ、金網2及びパネル体3に対する中央固定部材11、上端固定部材17及び下端固定部材20の位置合わせが容易となる。
また、中央固定部材11は、1つの固定部材で金網2とパネル体3との両方を固定することができ、金網2用の突片とパネル体3用の突片とを夫々中央固定部材11に溶接する必要がある従来品と比較して、組立工数の更なる簡略化を図ることができる。
本実施形態においては、上枠部8、下枠部9及び中枠部10が本考案の棒部材に該当し、中央固定部材11、上端固定部材17及び下端固定部材20が本考案の固定部材に該当する。上枠部8、下枠部9及び中枠部10は、何れも枠体4の一部を構成している。また、金網2又はパネル体3が本考案の第1フェンス本体に該当し、パネル体3又は金網2が第2フェンス本体に該当する。
なお、本考案の第1フェンス本体及び第2フェンス本体は、両者とも金網又はパネル体で構成してもよい。
また、金網2、パネル体3は長方形状に限らず、正方形状などの他の矩形状や、円形状等の他の形状であってもよい。この場合、棒部材は、金網2やパネル体3等のフェンス本体の縁に沿う形状とすればよい。
1…ガードフェンス、2…金網(第1フェンス本体)、3…パネル体(第2フェンス本体)、3a…貫通孔、4…枠体、5…金網本体、6…金網枠(縁部)、7…縦枠部、7a…フック、7b…板片、7c…貫通孔、8…上枠部(棒部材)、9…下枠部(棒部材)、10…中枠部(棒部材)、11…中央固定部材(固定部材)、12…環状部、13…第1突片、13a…フック部、14…第2突片、14a…挿通孔、15…ネジ、16…ナット、17…上端固定部材(固定部材)、18…環状部、19…突片、19a…フック部、20…下端固定部材(固定部材)、21…環状部、22…突片、22a…挿通孔。
Claims (6)
- フェンス本体と、
フェンス本体の縁に沿って延びる棒部材と、
を備えるガードフェンスであって、
棒部材を挿通させた環状部と、
環状部に一体に設けられた突片と、を有する固定部材を備え、
固定部材の突片にフェンス本体の縁部が固定され、
固定部材は押出成型により無端の環状部と突片とが一体に成形されていることを特徴とするガードフェンス。 - 請求項1記載のガードフェンスであって、
前記フェンス本体は、第1フェンス本体と、第2フェンス本体との2つで構成されており、
前記棒部材は、第1フェンス本体と第2フェンス本体との間に位置するように配置されており、
前記固定部材の前記突片は、第1フェンス本体に固定される第1突片と、第2フェンス本体に固定される第2突片とで構成されていることを特徴とするガードフェンス。 - 請求項1又は請求項2に記載のガードフェンスであって、
前記突片にはフック部が設けられ、
フック部を前記フェンス本体に係合させることにより前記固定部材の突片がフェンス本体に固定されることを特徴とするガードフェンス。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載のガードフェンスであって、
前記突片には挿通孔が設けられ、
挿通孔にネジを挿通してネジを前記フェンス本体に係合させることにより前記固定部材の前記突片をフェンス本体に固定していることを特徴とするガードフェンス。 - 請求項2に記載のガードフェンスであって、
前記第1フェンス本体は金網であり、前記第2フェンス本体はパネル体であり、
前記第1突片にはフック部が設けられ、
前記第2突片には挿通孔が設けられ、
フック部を金網に係合させることにより金網が固定部材を介して棒部材に固定され、
挿通孔にネジを挿通してパネル体が固定部材を介してネジで棒部材に固定されることを特徴とするガードフェンス。 - 請求項2に記載のガードフェンスであって、
前記第1フェンス本体は金網であり、前記第2フェンス本体はパネル体であり、
前記棒部材は、前記フェンス本体を囲う枠体の一部であって、横方向に延びており、
前記金網は棒部材の上方に配置され、
前記パネル体は棒部材の下方に配置されることを特徴とするガードフェンス。
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