JP3204521U - ファン - Google Patents

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Abstract

【課題】運転時の騒音を低減するファンを提供する。【解決手段】ファンは、ハブ1と、ハブに配置され固定されている複数のファン羽根本体2とを備え、ファン羽根本体は、前端面、後端面、回転方向に沿う前側23、後側24及び外側25に分かれており、外側は、ハブの径方向に延伸しているファン羽根本体の末端であり、外側には内折り部26が設けられ、内折り部は、外側がファン羽根本体の端面に直交する方向に沿って前端面の側に反りかえることにより、形成されている。内折り部は、ファン羽根本体の前端面と後端面との間の圧力差を低減でき、前端面と後端面の境界領域で空気流をスムーズに通過させることにより、ファン羽根本体の外周縁近傍に形成する渦流の強度を低下させて、渦流によりファン羽根本体の空気流案内装置に対する衝突及び隣接する羽根に対する擾乱を低減し、ファン全体の騒音レベルを低減する。【選択図】図1

Description

本考案は家電装置分野、特にファンに関する。
軸流ファンは一般的に、空調機の室外機又は他の換気機器に用いられ、モーターに入力される電気を空気の循環流動に変換して、強制対流伝熱を行う。軸流ファンの設計の良否は、空調機全体の冷暖房の能力、エネルギー効率比、騒音などに対して重大な影響を与える。
現在の空調機用軸流ファンの基本構造は、回転中心を有する円形のハブと、ハブの外周に分布し且つ放射状に配列される複数の羽根とを含み、ここで、羽根は翼面、前縁及び後縁を有し、その後縁は略直線状を呈する。モーターの駆動による回転によって、空気は羽根の前縁から流入し、翼面により昇圧されてから羽根の後縁より流出する。
現在の空調機の室外機は、一般的に低圧軸流送風機を用いており、コンパクトな構造や大風量が要求される以外に、低騒音も重要な指標とされる。軸流ファンの風量を向上させるために、常に軸流ファン羽根の取り付け角度、羽根の形状、羽根のスイープ角度などを変えることによって、羽根の揚力を増加させ、送風の風速を増加させ、流出空気流の流れ場を改善して、風量を増加させる目的を達成している。一方、ファンの騒音について、軸流送風機の騒音は主に空力騒音であり、2種類の騒音、即ち、回転騒音と渦流騒音で構成される。研究によれば、回転騒音は、ファンが回転する時、その羽根が周期的な動きをして、空気に対して大きな変動加速度運動を加え、空気に大きな圧力脈動を生じさせ、空気粒子が周期的な力により生じさせる大きな衝突騒音である。回転作動のとき、空気流はファン流路に流入し、遠心力の作用及び大きな入気迎え角により、空気流がファンの前縁に衝撃を与えることで引き起こされる気体境界層分離による渦流は渦流騒音を形成する。さらに、このようなファンの羽根の圧力面と吸引面の間に比較的大きな圧力差が存在することは、出口空気流の渦と天井部の空気流の渦を出現させ、渦流がファン空気流案内装置に衝突するとともに、次の羽根の空気流の流れが乱されて、大きな騒音が生じる。送風機のこの2種類の騒音において、回転騒音はインペラの周速度の10乗に比例し、渦流騒音はインペラの周速度の6乗(又は5乗)に比例する。
ファンの大風量、静音化の効果を達成するため、各分野の科学技術者が多くの作業と試行を行い、一定のブレイクスルーを得たが、問題がまだ存在している。
上述の問題に対して、本考案の目的は、運転時における騒音を低減するファンを提供することである。
この目的を達成するために、本考案は以下の技術方案を採用する。
ファンであって、ハブと、前記ハブに分布し固定されている複数のファン羽根本体とを備え、前記ファン羽根本体は、前端面、後端面、回転方向に沿う前側、後側及び外側に分かれており、前記外側は、前記ハブの径方向に延伸している前記ファン羽根本体の末端であり、
前記外側には内折り部が設けられ、前記内折り部は、前記外側が前記ファン羽根本体の端面に直交する方向に沿って前記前端面の側に反りかえることにより、形成されている。
内折り部は、ファン羽根本体の前端面と後端面との間の圧力差を低減でき、前端面と後端面の境界領域で空気流をスムーズに通過させることにより、空気流がファン羽根本体の外周縁近傍に形成する渦流の強度を低下させて、渦流によりファン羽根本体の空気流案内装置に対する衝突及び隣接する羽根に対する擾乱を低減し、さらにファン全体としての騒音レベルを低減する。
前記内折り部の底面と前記ファン羽根本体の延長平面との間の挟角は10°〜15°である。前記内折り部の底面と前記ファン羽根本体の延長平面との間の挟角が10°〜15°であるとき、効果が最も良好である。
前記前端面は、ファン羽根本体の端面に直交する方向に沿って前記後端面の側に向かって内方に凹んでおり、前記ファン羽根本体が前記ハブに固定されているとき、前記前側と前記後側は異なる高さで分布している。
このような構造のファン羽根本体及びその分布は、ファン羽根本体がモーターの駆動により逆回転しても、風を正常に排出できるようにして、ファン羽根本体の用途を広げる。
前記前側と前記後側により構成されている平面と前記ハブの断面との間の挟角は30°〜50°であり、ファンが逆回転するときの進入風量を更に保証し、機器の実用性を向上させる。
前記前側は前記ファン羽根本体に対して凹状曲線を呈し、前記後側は前記ファン羽根本体に対して凸状曲線を呈しており、且つ、複数の前記ファン羽根本体は前記ハブの軸線方向への投影部分が重なり合わない。隣接するファン羽根本体の間の凹状曲線と凸状曲線とは略一致し、且つ互いに重なり合わず、風の進入量と排出量を増加させる。
前記内折り部と前記ファン羽根本体とは円弧状に滑らかに移行している。空気流が内折り部とファン羽根本体との境界領域をスムーズに通過することが容易になり、ファン全体としての騒音レベルを低減する。
前記前側は前記ハブの側面に向かって延伸して移行部が形成されており、前記移行部は、内径が前記ハブより若干大きい輪郭であり、ファン羽根本体の前側は移行部を介して前記ハブに固定されて、ファン羽根本体の前側とハブの間の離脱を回避し、安定性を向上させる。
本考案の有益な効果は以下の通りである。内折り部は、ファン羽根本体の前端面と後端面との間の圧力差を低減でき、前端面と後端面の境界領域で空気流をスムーズに通過させることにより、空気流がファン羽根本体の外周縁近傍に形成する渦流の強度を低下させて、渦流によりファン羽根本体の空気流案内装置に対する衝突及び隣接する羽根に対する擾乱を低減し、さらにファン全体としての騒音レベルを低減する。
図1は、本考案の一実施例の背面図である。 図2は、本考案の一実施例の斜視図である。 図3は、本考案の一実施例の斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら、具体的な実施形態により本考案の技術案について更に説明する。
図1、図2及び図3に示すように、ファンであって、ハブ1と、前記ハブに分布し固定されている複数のファン羽根本体2を備え、前記ファン羽根本体2は、前端面21、後端面22、回転方向に沿う前側23、後側24及び外側25に分かれており、前記外側25は、前記ハブ1の径方向に沿って延伸している前記ファン羽根本体2の末端であり、
前記外側25には内折り部26が設けられ、前記内折り部26は、前記外側が前記ファン羽根本体2の端面に直交する方向に沿って前記後端面22の側に反りかえることにより、形成されている。
内折り部26は、ファン羽根本体2の前端面21と後端面22との間の圧力差を低減でき、空気流に前端面21と後端面22の境界領域をスムーズに通過させ、空気流がファン羽根本体2の外周縁近傍に形成する渦流の強度を低下させて、渦流によりファン羽根本体2の空気流案内装置に対する衝突及び隣接する羽根に対する擾乱を低減し、さらにファン全体としての騒音レベルを低減する。
前記内折り部26の底面と前記ファン羽根本体2の延長平面との間の挟角は10°〜15°である。
図2に示すように、前記内折り部26の底面と前記ファン羽根本体2の延長平面との間の挟角が10°〜15°であるとき、効果が最も良好である。
前記前端面21は、ファン羽根本体2の端面に直交する方向に沿って前記後端面22の側に向かって内方に凹んでおり、前記ファン羽根本体2が前記ハブ1に固定されているとき、前記前側23と前記後側24は異なる高さで分布している。このような構造のファン羽根本体2及びその分布は、ファン羽根本体2がモーターの駆動により逆回転しても、風を正常に排出できるようにして、ファン羽根本体2の用途を広げる。
前記前側23と前記後側24により構成されている平面と前記ハブ1の断面との間の挟角は30°〜50°であり、ファンが逆回転するときの進入風量を更に保証し、機器の実用性を向上させる。
前記前側23は前記ファン羽根本体2に対して凹状曲線を呈し、前記後側24は前記ファン羽根本体2に対して凸状曲線を呈しており、且つ、複数の前記ファン羽根本体2は前記ハブ1の軸線方向への投影部分が重なり合わない。隣接するファン羽根本体2の間の凹状曲線と凸状曲線とは略一致し、且つ互いに重なり合わず、風の進入量と排出量を増加させる。
前記内折り部26と前記ファン羽根本体2とは円弧状に滑らかに移行している。空気流が内折り部26とファン羽根本体2との境界領域をスムーズに通過することが容易になり、ファン全体としての騒音レベルを低減する。
前記前側23は前記ハブ1の側面に向かって延伸して移行部が形成されており、図3に示すように、前記移行部3は、内径が前記ハブ1より若干大きい輪郭であり、ファン羽根本体2の前側23は移行部3を介して前記ハブ1に固定されて、ファン羽根本体2の前側23とハブ1の間の離脱を回避し、安定性を向上させる。
以上、具体的な実施例を参照しながら本考案の技術的原理を説明した。これらの説明は単に本考案の原理を解釈するためのものであり、本考案の保護範囲を限定するものと解釈してはならない。この解釈に基づいて、当業者が創作的な労働を必要とせずに得られるその他の具体的な実施例も、本考案の保護範囲に属するものとなる。
1 ハブ
2 ファン羽根本体
21 前端面
22 後端面
23 前側
24 後側
25 外側
26 内折り部
3 移行部

Claims (7)

  1. ハブと、前記ハブに分布し固定されている複数のファン羽根本体と、を備えるファンであって、
    前記ファン羽根本体は、前端面、後端面、回転方向に沿う前側、後側及び外側に分かれており、前記外側は、前記ハブの径方向に沿って延伸している前記ファン羽根本体の末端であり、
    前記外側には内折り部が設けられ、前記内折り部は、前記外側が前記ファン羽根本体の端面に直交する方向に沿って前記前端面の側に向かって反りかえることにより、形成されている、ことを特徴とするファン。
  2. 前記内折り部の底面と前記ファン羽根本体の延長平面との間の挟角は10°〜15°である、ことを特徴とする請求項1に記載のファン。
  3. 前記前端面は、ファン羽根本体の端面に直交する方向に沿って前記後端面の側に向かって内方に凹んでおり、前記ファン羽根本体が前記ハブに固定されているとき、前記前側と前記後側は異なる高さで分布している、ことを特徴とする請求項1に記載のファン。
  4. 前記前側と前記後側により構成されている平面と前記ハブの断面との間の挟角は30°〜50°である、ことを特徴とする請求項3に記載のファン。
  5. 前記前側は前記ファン羽根本体に対して凹状曲線を呈し、前記後側は前記ファン羽根本体に対して凸状曲線を呈しており、且つ、複数の前記ファン羽根本体の前記ハブにおける軸線方向の投影部分が重なり合わない、ことを特徴とする請求項1に記載のファン。
  6. 前記内折り部と前記ファン羽根本体とは、円弧状に滑らかに移行している、ことを特徴とする請求項1に記載のファン。
  7. 前記前側が前記ハブの側面へ延伸して移行部が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のファン。
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