JP3204100B2 - 膜質改質方法および膜質改質用光源 - Google Patents

膜質改質方法および膜質改質用光源

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JP3204100B2 JP17108896A JP17108896A JP3204100B2 JP 3204100 B2 JP3204100 B2 JP 3204100B2 JP 17108896 A JP17108896 A JP 17108896A JP 17108896 A JP17108896 A JP 17108896A JP 3204100 B2 JP3204100 B2 JP 3204100B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜質の特性を改善
するために使用される膜質改質方法および膜質改質用光
源に関し、さらに詳細には、液晶パネルの基板上の配向
膜等の薄膜にマスクを介して紫外光を照射し、その特性
を改善するために使用される膜質改質方法および膜質改
質用光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶画面には、透過型と反射型がある。
透過型液晶画面は、液晶パネルとそれを制御するドライ
バおよび液晶パネルを裏面から照明するバックライトか
ら構成されている。液晶パネルは液晶を封入し、それに
印加する電圧を制御することによりバックライトからの
光を透過させたり遮光したりして画面を表示させる。こ
の場合、液晶パネルは2枚のガラス基板から構成されて
いる。
【0003】一方、反射型液晶画面は、バックライトを
使用せずに室内光を利用するもので、片方の基板が光を
反射する鏡面を有する半導体基板等で構成されている。
液晶パネルに入射した室内光はガラス基板、液晶層を透
過した後、前記反射鏡面で反射され、再び液晶層、ガラ
ス基板を透過して画面を表示させる。反射型液晶画面
は、バックライトを使用しないため、消費電力が少ない
という利点を持つ。
【0004】最近ではコストダウンのためにガラス基板
の代わりに樹脂基板を用いることも行われている。通
常、液晶パネルを構成する2枚の基板の一方(ガラス基
板、樹脂基板もしくは半導体基板)には液晶を駆動する
ための駆動素子、例えば薄膜トランジスタ(TFT)や
透明導電膜で形成された液晶駆動用電極、液晶を特定方
向に配向させる配向膜等が形成されている。他方の基板
(ガラス基板、樹脂基板)には、ブラックマトリックス
と呼ばれる遮光膜、カラー液晶パネルの場合はカラーフ
ィルタおよび上記した配向膜等が形成されている。
【0005】配向膜はポリイミド樹脂等の薄膜の表面に
ラビングと呼ばれる処理を施して、特定方向に微細な溝
(傷)を付けたものであり、液晶の分子をこの微細な溝
に沿って特定の方向に配向させる働きをする。ラビング
処理は、回転するローラに巻き付けた布で基板を擦って
作成する方法が広く用いられている。この場合、基板全
面に渡って同じ方向にラビング処理される。
【0006】液晶パネルは見る角度により画像のコント
ラストが変化することが知られている。良好なコントラ
ストが得られる角度の範囲を液晶パネルの視角といい、
この視角が大きいほど見やすく良い液晶パネルとなる。
したがって、いかに大きな視角を得るかが重要な技術的
課題となる。良好な視角の液晶パネルを製造する技術と
して、特開平6−222366号公報、および特開平6
−281937号公報に液晶分子のプレチルト角を制御
する技術が開示されている。プレチルト角とは、液晶分
子が配向膜に接するときに配向膜面に対して一定の角度
をもって立ち上がる角度のことをいう。
【0007】上記公報は、マスクを通して配向膜に紫外
光等を照射して、配向膜の特性を改質するものである。
紫外光が照射された部分の配向膜のプレチルト角が小さ
くなる現象を利用して、同一基板内にプレチルト角の異
なる領域を混在させることで、広い視角の液晶パネルを
製造する。紫外光の照射によりプレチルト角が変化する
現象は、紫外光によって配向膜の表面が酸化されて配向
膜の極性が変化するために起こると考えられている。上
記配向膜の改質には、紫外光の照射時に、酸素を含む気
体雰囲気中に配向膜を置く必要がある。すなわち、マス
クを通して紫外光を配向膜に照射する際、マスクと配向
膜面(基板面)を距離を置いて保持し、マスクと配向膜
の間に酸素を含む気体層(空気)を形成させる。
【0008】図9は上記のように紫外光を照射して配向
膜の特性を改質する方法の概略説明図である。同図にお
いて、Mはマスクであり、マスクMには同図に示すよう
に紫外光を部分的に遮光するマスクパターンMPが形成
されている。101は基板(ガラス基板または樹脂基
板)であり、基板101には前記した薄膜トランジスタ
(TFT)、液晶駆動用電極等(図示せず)が形成さ
れ、その上に配向膜102が形成されている。
【0009】配向膜102の特性を改善するには、同図
(a)に示すように、マスクパターンMPが形成された
マスクMを、配向膜102が形成された基板101から
離間させて配置し(マスクMが自重でたわんでも基板1
01との距離が確保できる程度の距離:例えば100μ
m程度)、マスクM上から紫外光を照射する。これによ
り、同図(b)に示すように、部分的に配向膜102の
特性が改質し、紫外光が照射された部分のプレチルト角
が変化する。
【0010】上記した配向膜の特性の改質には、波長が
300nm以下(特に200nm〜300nm)の紫外
光が有用であることが知られており、また、この波長域
の光を放出する光源としては、低圧及び高圧のロングア
ーク水銀ランプが知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、基板
(以下ワークという)上に形成された配向膜等の特性の
改質に使用されるランプとしては、低圧及び高圧のロン
グアーク水銀ランプが知られている。これらのランプは
放電電極間が数十cm〜数百cmと長く、発光部の面積
が広いため容易に強い紫外光が得られるためである。
【0012】しかし、これらのランプからの紫外光は発
散光である。このため、前記したように、マスクとワー
ク面との間に酸素を含む気体(空気)層を形成させるた
めにマスクとワーク面とを離した状態で発散光を照射す
ると、マスクに斜めに入射する光の成分がマスクの遮光
部内側に回り込む。したがって、本来改質したくない部
分に紫外光が照射されてしまい、不所望の部分の改質が
行われる。例えば、前記した図9において発散光を使用
すると、紫外光を照射したくない部分まで紫外光が回り
込み、本来プレチルト角を変えたくない部分のプレチル
ト角まで変化してしまう。
【0013】一方、上記光の回り込みを避けるため、マ
スクとワーク面との距離を小さくしたり接触させると、
改質反応に必要な酸素量が不足して、充分な改質が行え
ないという問題が生ずる。そこで、上記のような不所望
の部分の改質を避けるためには、光学系を使用してマス
クとワークに平行光を照射することが必要となる。
【0014】ところで、ランプからコリメータレンズを
介してワークに光を照射した場合、光はワークに図10
に示すように入射する。なお、同図はランプからコリメ
ータレンズを介してワークに光を照射したときの概念図
であり、同図(a)は前記したロングアーク放電ランプ
のように発光部の面積が広いランプを使用した場合、同
図(b)はショートアーク放電ランプのように発光部の
面積が狭いランプを使用した場合を示している(以下、
発光部の大きさを、最大発光輝度の5%以上のアーク領
域を示すアーク長で表現する)。なお、上記アーク長と
ランプの非点灯時の電極間距離とは以下の関係であるこ
とが発明者らの実験で明らかになった。ランプ点灯時に
おいて、一対の電極(直流放電ランプの場合は、陰極と
陽極)とこれらを支える金属棒は熱膨張する。その結
果、電極間距離は減少するが、その距離の減少分は電極
間距離の値にかかわらず、約0.5mmであった。
【0015】一方、アークは電極先端(直流放電ランプ
の場合は、陰極側)に覆い被さるように形成されるた
め、アーク部の長さは点灯時の電極間距離より、0.5
mm長く観測された。すなわち、上記アーク長と非点灯
時の電極間距離はほぼ等しいことが明らかになり、非点
灯時の電極間距離を計測すれば、上記アーク長が求めら
れることがわかった。アーク長が長い低圧及び高圧のロ
ングアーク水銀ランプなどのランプを使用した場合、中
心光線平行度(テレセントリック度ともいう)の良いレ
ンズを使用すれば、同図(a)に示すように、ランプの
中心部から放射される光の平行度を高くすることができ
るが、ランプの端から放射される光は、ワークに斜めに
入射する(この角度を視角αという。液晶パネルの「視
角」とは意味・定義が異なり、光の性質を表す光学用語
である)。このため、良好な平行光が得られず、光の回
り込みが生じる。
【0016】またアーク長の長いランプは放電面積が大
きく、インテグレータレンズ等から構成される光学系を
使用する場合には、インテグレータレンズに入射する光
の面積が広がる。このため、この広がりに合わせてイン
テグレータレンズを大きくする必要があり、インテグレ
ータレンズの価格が高くなるといった問題もある。
【0017】一方、超高圧水銀ランプ、超高圧キセノン
水銀ランプもしくは超高圧メタルハライドランプ等のア
ーク長の短いランプを使用した場合、同図(b)に示す
ように、光の平行度を高くすることができ、また視角α
も小さくすることができる。このことから、光の回り込
みを防ぐためにはアーク長の短い上記したショートアー
ク放電ランプを使用し視角αを小さくした方が良いこと
となる。
【0018】しかしながら、視角αが小さすぎると逆に
光の回り込み量が増加する。これは、光の回折が大きく
なるためと考えられる。このため、ショートアーク放電
ランプを用いて、マスクを通してワークに光を照射する
場合には、従来、凹レンズ等を使用し上記視角αをある
程度大きくしなければならなかった。
【0019】また、上記したショートアーク放電ランプ
は、いわゆるi線(365nm)、h線(405n
m)、g線(436nm)の光が効率よく発光するよう
に設計されており、波長が前記したような300nm以
下の紫外光の放射照度は低い。さらに、上記ショートア
ーク放電ランプにおいて、放出される光を強くするため
にランプに印加される電力を大きくすると、ランプ電流
がかなり大きくなり、ランプの給電用の箔が損傷しやす
い。
【0020】このため、上記したショートアーク放電ラ
ンプでは、配向膜等の膜質の改質に必要な波長域におい
て充分な放射照度を得ることができず、膜質を改質する
ランプとして使用した場合、照射時間が長くなりスルー
プットが低下するといった問題があった。本発明は上記
した従来技術の問題点を考慮してなされたものであっ
て、本発明の第1の目的は、ワークから間隔をおいて配
置されたマスクを介してワークに光を照射してワークの
膜質の改質を行う膜質改質方法において、光の回り込み
を防止することができ、不所望な部分の改質が行われる
ことがない膜質改質方法を提供することである。
【0021】本発明の第2の目的は、液晶パネルの配向
膜の改質等、ワークから間隔をおいて配置されたマスク
を介してワークに光を照射し、ワーク上に形成された薄
膜の改質を行うに好適な膜質改質用光源を提供すること
である。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1の発明は、マスクとワークを近接
して配置し、マスクとワークとの間に酸素を含む気体層
を形成させた状態で紫外光をマスクを通して上記マスク
とワークに略垂直に照射し、ワーク上の膜質を改質する
膜質改質方法において、上記紫外光を平行光とするとと
もに、上記紫外光の視角をα、上記気体層の厚さをd、
上記ワーク上の改質する領域の最小単位の幅をWとした
とき、 α>1.5°かつd×tanα≦0.1W (d≠0) としたものである。
【0023】本発明の請求項2の発明は、少なくとも波
長が200nm〜300nmの紫外光を含む光を放射す
る水銀放電ランプもしくはカドミウムランプと、該ラン
プが放射する光を集光する楕円集光鏡と、少なくともイ
ンテグレータレンズとコリメータレンズまたはコリメー
タミラーとを含む光学系から構成され、酸素を含む気体
層を介してワークに近接して配置されたマスクを通して
ワーク上に平行光を照射してワーク上の膜質を改質する
膜質改質用光源において、紫外光の視角をα、上記気体
層の厚さをd、上記ワーク上の改質する領域の最小単位
の幅をWとしたとき、下記の条件を満たす紫外光をマス
クを通してワークに照射するようにしたものである。 α>1.5°かつd×tanα≦0.1W (d≠0)
【0024】
【作用】前記したように、視角αが小さすぎると光の回
折が大きくなり逆に光の回り込み量が増加する。上記光
の回折により光の回り込みが発生する視角αの大きさ
は、1.5°以下と考えられる。一方、視角αが大きす
ぎても、前記したように光がマスクに斜めに入射し、不
所望な部分の改質が行われる。
【0025】上記した視角αの最大値は、次のように求
めることができる。すなわち、光の回り込みの幅が改質
したい領域の最小部の幅Wの1/10以下であれば、実
質上液晶パネルの映像に悪影響が出ず許容できる。ま
た、光の回り込みの幅は、気体層の厚みd(マスクとワ
ークとの距離)と光の視角αの関数である。したがっ
て、視角の最大値αmax は、次の式で表すことができ
る。 d×tan αmax ≦0.1 W
【0026】ここで、前記したように気体層の厚さdを
100μm、また配向膜の改質したい部分の幅Wを同じ
く100μmとすれば、視角の最大値αmax は約5.7
°となる。すなわち、ワークから間隔をおいて配置され
たマスクを介してワークに光を照射し膜質の改質を行う
場合には、視角αが次の範囲内に入っていることが望ま
しい。 1.5°<α≦αmax (5.7°程度)
【0027】一方、前記したように、視角αはランプの
アーク長に依存し、ランプのアーク長が長ければ視角α
は大きくなり、また、アーク長が短ければ視角αは小さ
くなる。すなわち、視角αをある程度の範囲内に収める
ためには、ランプのアーク長をそれに応じて適切に選定
する必要がある。
【0028】そこで、後述するように、光学系を実現す
る上での設計上の制約等を考慮して、視角αが上記範囲
に収まるアーク長を求めたところ、視角1.5°を得る
ためのアーク長は7.5mm程度であり、また、視角
5.7°を得るためのアーク長は29mm程度が望まし
いことがわかった。したがって、液晶パネルの配向膜の
改質等、ワークから間隔をおいて配置されたマスクを介
してワークに光を照射し膜質の改質を行うためのランプ
としては、アーク長が7.5mm〜29mm程度のもの
が望ましいこととなる。
【0029】一方、前記したように膜質の改質には、波
長が200nm〜300nmの紫外光が有用であること
が知られている。なお、液晶基板の配向膜等の膜質の改
質には、上記紫外光の内、波長が200〜230nmの
紫外光が、波長230〜300nmの紫外光より有効で
ある(波長が200〜230nmの紫外光は、波長23
0〜300nmより少なくとも2倍以上の効果があ
る)。
【0030】そこで、水銀放電ランプについて、封入水
銀量の違いによる相対分光放射照度を調べたところ、図
5のグラフが得られた。また、上記波長域の光の放射照
度と、ランプの封入水銀量の関係を調べたところ、図6
に示す関係が得られた。なお、図6は、ランプのアーク
に入力される電力(ランプ入力から電極の電圧降下等の
損失分を除いた電力)を一定にした場合を示しており、
また、図5の相対分光放射照度は、標準球(OPTRONIC L
ABORATORIES,INC 製のMODEL UV-40 )を用いて較正され
た分光器を用い、1mの距離よりランプの水平方向の分
光放射照度を測定し、4πを乗じて全放射光量とした。
【0031】この結果から、薄膜の改質用のランプとし
ては、封入水銀量M(mg/cc)として2≦M≦15
の範囲内が望ましいことが分かった。さらに、希ガスの
封入圧力については、薄膜の改質用のランプとして使用
する場合、図6から明らかなように、0.1×105
5×105 (Pa)が望ましい。なお、希ガスの封入圧力は
小さい方が放射照度が向上するが、0.05×105(P
a)以下だと点灯時、陽極先端よりアークが形成されず異
常アークとなった。そのため、点灯性を安定させるため
には、0.1×105 (Pa)以上は必要である。
【0032】一方、カドミウム放電ランプについて、封
入金属カドミウム量の違いによる相対分光放射照度を調
べたところ、図7のグラフが得られた。また、上記波長
域の光の放射照度と、ランプの封入金属カドミウム量の
関係を調べたところ、図8に示す関係が得られた。な
お、図8は、図6と同様、ランプのアークに入力される
電力を一定にした場合を示している。この結果から、薄
膜の改質用のランプとしては、封入金属カドミウム量C
(mg/cc)として0.06≦C≦3の範囲内が望ま
しいことが分かった。
【0033】なお、ランプ入力によっては、水銀放電ラ
ンプにおいてはHg I2 等を、カドミウム放電ランプに
おいては、Cd I2 等のハロゲン化物またはハロゲンを
さらに封入すれば、電極寿命、照度劣化寿命が延びるこ
とが知られているので、必要に応じてこれらを封入して
もよい(一例として特開平7−57693号公報)。さ
らに、カドミウム放電ランプの希ガスの封入圧力P2に
ついては、薄膜の改質用のランプとして使用する場合、
図8から明らかなように希ガスの封入圧力は0.1×1
5 〜3×106 (Pa)が望ましい。なお、希ガスの封入
圧力は大きい方が放射照度が向上するが、封入圧力P2
が3.8×106 (Pa)以上になると耐圧性を向上させる
ため、後述するランプの発光管を形成する石英ガラスの
厚さを厚くする必要があり、高価になるので3×106
(Pa)以下であることが望ましい。
【0034】なお、上記図7から、カドミウム放電ラン
プの放射光には、膜質の改質に特に有効な波長200〜
230nmの紫外光がより多く含まれており、水銀放電
ランプより膜質改質に適しているものと考えられる。一
方、水銀放電ランプの場合は、上記したようにカドミウ
ム放電ランプに比べ、波長が200〜230nmの紫外
光は少ないが、本発明の封入水銀量M(mg/cc)が2≦M
≦15であり、かつ希ガスの封入圧力P1(pa)が、0.
1×105 ≦P1≦5×105 である水銀放電ランプに
おいては、膜質改質に十分な放射照度が得られるため、
充分実用になる。
【0035】次にランプが放射する光の強さについて検
討すると、通常の放電ランプでは、放出される光の強さ
はアークに加わる電力(発光に寄与する電力)が大きい
ほど強い。すなわち、アークに加わる電力をWとし、封
入水銀量Mを一定とすると、ランプの放射照度Eは近似
的にE=a×W(aは比例定数)で表すことができ、ま
た、上記電力Wは近似的にW=b×A×I(bは比例定
数、Aはアーク長、Iは電流)の関係で表すことがで
き、上記放射照度Eは近似的にE=c×A×I(cは比
例定数)で表すことができる。ここで、上記電流Iの上
限はランプの電極構造、ランプの冷却効率等に依存し、
また、電流を大きくしすぎると電極が損傷する可能性が
増大し、電極における電圧降下等により効率が低下する
ので、必然的に上限が定まりむやみに大きくすることは
できない。
【0036】つまり、ランプの放射照度Eを大きくする
には、アーク長Aを長くする必要がある。水銀放電ラン
プの場合は、エネルギーの高い短波長の光の放射がカド
ミウム放電ランプに較べ少ないので、膜質改質に十分な
放射照度を得るためにはアーク長Aを7.5mm以上に
する必要がある。
【0037】これに対し、カドミウム放電ランプの場合
は、エネルギーの高い短波長の光が多く放射され、特
に、配向膜を形成するポリイミド樹脂の吸収ピークがあ
る215mm付近の光も放射される。このため、カドミ
ウム放電ランプを使用する場合には、上記水銀ランプよ
り小さい入力電力で同じ膜質改質効果を得ることができ
る。すなわち、入力電力を小さくすることが可能で、電
極間距離を短くすることができ、アーク長Aが4.0m
m以上あればよい。
【0038】ここで、上記のようにアーク長を短くした
場合、前記したように視角1.5°を確保できなくな
り、光学的な補正が必要となる。上記光学的補正として
は、後述する図4において、ランプ10とインテグレ
ータレンズ13の間に凹レンズを設けたり、インテグ
レータレンズ13の前段に凸面鏡を設けたり、ランプ
10の光を集光する楕円集光鏡11の曲率を変えたり、
さらに、ランプ10の位置を楕円集光鏡11の焦点位
置からオフセットさせたりする方法を用いることができ
る。上記のようにして、インテグレータレンズ13に入
射する光の直径D(インテグレータレンズ13の入射面
におけるアーク像)を調整すれば、電極間距離を短くし
ても、良好な膜質改質を行うための視角1.5°を確保
することができる。なお、上記の方法で視角1.5°
を確保する場合には、光の質を変化させる等の光学的性
能に影響を与えない程度のものとする必要がある。
【0039】すなわち、膜質改質用のランプにおいて
は、視角が1.5°<α≦αmax (5.7°程度)の範
囲内に入るように、インテグレータレンズに入射する光
の直径Dを調整すれば、光の回り込みを防止することが
でき、良好な膜質改質を行うことができる。特に、水銀
放電ランプにおいては、アーク長を7.5mm以上とす
れば、光学系の構成を簡単化できるとともに、膜質改質
に必要な照射エネルギーを得ることができる。また、カ
ドミウム放電ランプにおいては、アーク長を4.0mm
以上とすれば、アーク長が4.0〜7.5mmのとき光
学的な補正が必要となるものの、比較的少ないランプ電
力で膜質改質に必要な照射エネルギーを得ることができ
る。
【0040】本発明は上記原理に基づきなされたもので
あり、本発明の請求項1の発明においては、マスクとワ
ークとの間に酸素を含む気体層を形成させた状態で紫外
光をマスクを通して上記マスクとワークに略垂直に照射
し、ワーク上の膜質を改質する膜質改質方法において、
上記紫外光を平行光とするとともに、上記紫外光の視角
をα、上記気体層の厚さをd、上記ワーク上の改質する
領域の最小単位の幅をWとしたとき、α>1.5°かつ
d×tanα≦0.1W(d≠0)としたので、光の回
り込みを防ぎ、ワーク上の不所望な部分の改質を防止す
ることができる。
【0041】本発明の請求項2の発明においては、少な
くとも波長が200nm〜300nmの紫外光を含む光
を放射する水銀放電ランプもしくはカドミウムランプ
と、該ランプが放射する光を集光する楕円集光鏡と、少
なくともインテグレータレンズとコリメータレンズまた
はコリメータミラーとを含む光学系から構成され、酸素
を含む気体層を介してワークに近接して配置されたマス
クを通してワーク上に平行光を照射してワーク上の膜質
を改質する膜質改質用光源において、紫外光の視角を
α、上記気体層の厚さをd、上記ワーク上の改質する領
域の最小単位の幅をWとしたとき、α>1.5°かつd
×tanα≦0.1W(d≠0)の条件を満たす紫外光
をマスクを通してワークに照射するようにしたので、請
求項1の発明と同様、光の回り込みを防ぎ、ワーク上の
不所望な部分の改質を防止することができる。また、ラ
ンプのアーク長を7.5mm以上、29mm以下とすれ
ば、凹レンズ等の視角を大きくする光学部品を用いるこ
となく、必要な範囲の視角を確保することができ、光学
系の構成を簡単化することができるとともに、保守を容
易にすることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例を示す図で
あり、前記した液晶パネルの配向膜の改質を行うための
紫外光光源の構成の一例を示しており、同図は、アーク
長が7.5mm〜29mmのランプを用いた場合の構成
を示している。同図において、10はランプであり、ラ
ンプ10としては、図3に示す直流用放電ランプ、ある
いは、同様な構成とした交流用放電ランプを使用するこ
とができる。11は上記ランプ10の光を集光する楕円
集光鏡であり、上記ランプ10は楕円集光鏡の第1焦点
の位置に配置されている。
【0043】12は第1の平面反射鏡、13はインテグ
レータレンズであり、インテグレータレンズ13の直前
もしくは直後に円形の絞り(図示せず)が設けられる。
これは、ランプ10のアークスポットの形状が真円(真
球)ではないため、ワークに照射される光の視角がワー
ク面上の方向によって異なってしまうことを避けるため
であり、上記のように円形の絞りを設けることにより、
光の形状を成形することができる。14はシャッタであ
り、シャッタ14はシャッタ駆動機構15により駆動さ
れ、光路を開閉する。
【0044】16はコリメータであり、コリメータには
コリメータレンズ(凸レンズ)またはコリメータミラー
(凹面鏡)が使用できる。同図ではコリメータとしてコ
リメータミラー(凹面鏡)が使用されている。なお、コ
リメータ16として凹面鏡を使用することにより、レン
ズを使用する場合に較べ大面積を照射する照射装置を安
価に構成することができる。また、17は第2の平面鏡
であり、第2の平面鏡17を使用することにより、楕円
集光鏡11、コリメータ16等の配置の自由度がまし、
コンパクトな装置とすることができる。
【0045】Mは前記した遮光パターンが形成されたマ
スク、Wは複数面の液晶基板から構成されたワークであ
り、マスクMとワークWは前記したように約100μm
程度離して配置されており、その間に酸素を含む気体層
が形成されている。また、ワークWはその配向膜が上面
になるようにワークステージWS上に載置され、例えば
真空チャック等の手段によりワークステージWSに固定
されている。なお、ワークWは、通常、4面もしくは6
面の液晶基板から形成されており、最大600mm×7
00mm、通常365mm×460mm程度の大きさで
ある。
【0046】図1において、ランプ10から放射される
紫外光は楕円集光鏡11で集光され、第1平面鏡12を
介して、インテグレータレンズ13に入射する。さら
に、シャッタ14、第2平面鏡17を介してコリメータ
16に入射し、コリメータ16で反射された紫外光がマ
スクMを介してワークW上に照射される。 図2はラン
プ10として、アーク長が4.0mmから7.5mmの
カドミウム放電ランプを用いた場合の光学系を示してお
り、同図は図1においてランプ10からインテグレータ
レンズ13までの光学系の構成を示している。なお、同
図では、インテグレータレンズ13に入射する光の直径
を調整するため凹レンズ18を用いた場合を示している
が、上記光学的補正は、凹レンズを用いる外、前記した
ように、第1平面鏡12を凸面鏡としたり、楕円集光鏡
11の曲率を変えたり、さらに、ランプ10の位置を楕
円集光鏡11の焦点位置からオフセットさせたりする方
法を用いることができる。
【0047】図2に示すように、ランプ10とインテグ
レータレンズ13の間に凹レンズ18を設けることによ
り、インテグレータレンズ13の入射面に投影されるア
ーク像を大きくすることができ、ランプ10のアーク長
が7.5mmより短くても、視角1.5°を確保でき
る。
【0048】図3は本発明において薄膜改質用ランプと
して使用される直流用放電ランプの構成一例を示す図で
あり、同図において、1は直流用放電ランプ、2は直流
用放電ランプの発光管であり、発光管2は石英ガラスか
ら形成されており、内部には、水銀と希ガスもしくは金
属カドミウムと希ガスが封入されている。そして、水銀
を封入する場合には、封入水銀量M(mg/cc)は2
≦M≦15の範囲内に、また、希ガスの封入圧力P1(P
a)は0.1×105 ≦P1≦5×105 の範囲内に選定
されている。また、金属カドミウムを封入する場合に
は、封入金属カドミウム量C(mg/cc)は0.06
≦C≦3の範囲内に、また、希ガスの封入圧力P2(Pa)
は0.1×105 ≦P2≦3×106 (Pa)の範囲内に選
定されている。
【0049】3は電極であり、電極3は陽極3aと陰極
3bから構成されている。そして電極3a,3bの距離
は、水銀放電ランプの場合にはアーク長が7.5mm〜
29mmになるように、略7.5mm〜29mmに設定
され、カドミウム放電ランプの場合には、アーク長が
4.0mm〜29mmになるように、略4.0mm〜2
9mmに設定されている。また、4は口金である。な
お、図3では直流用放電ランプを示したが、同様にして
交流用の放電ランプを構成することができ、交流用の場
合には、電極形状が変わるがその他の構成は基本的に同
様な構成となる。
【0050】図1に示す紫外光光源において、前記した
視角α(1.5°<α≦αmax )を実現する条件を求め
たところ次のようになった。図4は図1に示した紫外光
光源を簡略化した図であり、同図により説明する。な
お、理解しやすくするため、同図はコリメータ16のコ
リメータミラーをコリメータレンズ(凸レンズ)に置き
換えて示している。コリメータミラー(凹面鏡)とコリ
メータレンズ(凸レンズ)はコリメータの機能としては
等価であり、光学パスのみが反射か透過の点で異なる。
【0051】(a)視角αとアーク長の関係 アーク長をA、楕円集光鏡11の倍率をM、インテグレ
ータレンズ13の絞りによる縮小係数をKとすると、イ
ンテグレータレンズ13に入射する光の直径Dは次の
(1)式で表される。 D=A・M・K (1) 次に、インテグレータレンズ13に入射する光の直径を
D、インテグレータレンズ13とコリメータ16の距離
をLとすると、視角αは次の(2)式で表される。 tan α=D/2L (2) したがって、上記(1)(2)式の関係より、次の
(3)式が求まる。 A=2L・tan α/(M・K) (3)
【0052】(b)アーク長Aの計算 楕円集光鏡11の倍率Mは通常10〜60倍が使われ
る。なお、倍率が小さい方がインテグレータレンズ13
の大きさが小さくてすむが、インテグレータレンズ13
に入射する光の入射角が大きくなるので、インテグレー
タレンズの設計が難しく、均一度を出しにくくなる。逆
に倍率を大きくすると拡大されたアークスポットの大き
さに合わせて大きなインテグレータレンズが必要とな
り、また、視角αが悪化する。このため、楕円集光鏡1
1の倍率Mは用途に合わせて最適な倍率を選定する必要
がある。以下の計算では18倍を使用した。また、絞り
による縮小係数Kは通常0.65前後が採用される。
【0053】インテグレータレンズ13とコリメータ1
6の距離Lは必要な照射面積とインテグレータレンズ1
3から放出される光の発散角βで決まる。発散角βとは
図4に示すようにインテグレータレンズ13から出射さ
れた光の広がりの半角を言う。つまり発散角βが大きい
方が短い距離Lで光が拡大するため、大きな面積をコン
パクトな光学系で照射できるが、あまり発散角βが大き
くなるとコリメータ16の曲率が大きくなって製作が難
しくなる上に収差が大きくなる。したがって、通常は発
散角5〜15°が用いられる。液晶パネル製造用の用途
では、前記したように基板が大きいので、大きな照射面
積が要求される。
【0054】以下の計算では、発散角βとして10.7
°を使用した。この発散角βで例えば、400×500
mmの基板を照射するのに必要なインテグレータレンズ
13とコリメータ16の距離Lを求めると次のようにな
る。 L= (√(400・400+ 500・500)/2)/tan10.7 ° = 1700mm 上記前提で前記した視角1.5°および視角5.7°を
得るためのアーク長Aを求めると、次のようになる。
【0055】 (1) 視角1.5°を得るためのアーク長A1.5 M=18、K=0.65、L=1700mm、α=1.
5°を前記(3)式に代入すると、 A1.5 =2L・tan α/(M・K) =(2・1700・tan 1.5 °) / (18・0.65) =7.6mm≒7.5mm (2) 視角5.7°を得るためのアーク長A5.7 M=18、K=0.65、L=1700mm、α=5.
7°を前記(3)式に代入すると、 A5.7 =2L・tan α/(M・K) =(2・1700・tan 5.7 °) / (18・0.65) =29mm すなわち、上記アーク長Aのランプを用いることによ
り、前記した光学的補正を行うことなく、実現可能な光
学系を使用してマスクMに入射する光の視角αを1.5
°<α≦5.7°とすることができ、光の回り込みによ
る不所望な部分の改質を避けることができる。
【0056】また、アーク長が上記アーク長Aより短い
カドミウム放電ランプを用いる場合には、前記したよう
に凹レンズ等の光学系を使用して、インテグレータレン
ズ13の入射面に投影されるアーク像を調整すれば、上
記視角αを確保することができる。次に液晶基板の配向
膜を改質するために必要なエネルギーの観点から検討す
ると次のようになる。液晶基板の配向膜の改質には、
0.5j/cm2 程度のエネルギーが必要であり、40
×50cmの基板の処理を90秒で行うとすると、基板
の改質に必要な200〜300nmの紫外光のエネルギ
ーE1は次のようになる。 E1=0.5×40×50/90=11W ここで、光学系の効率を20%とすると、ランプが放射
する紫外光のエネルギーE2はE2=11/0.2=5
5W必要となる。
【0057】水銀放電ランプについては、アーク長あた
り20〜100W/mm程度のアーク電力(電極におけ
る電圧降下等の損失分を除いたアークに加わる電力:放
射照度に対応)を得ることができるので、アーク長を前
記したように7.5mm〜29mm程度にすれば、改質
に必要な光エネルギーを取り出すことが可能であり、ま
た、カドミウム放電ランプについては、前記したよう
に、アーク長が4.0mm以上で水銀放電ランプと同様
の放射エネルギーを得ることができるので、アーク長を
4.0mm〜29mm程度とすることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
以下の効果を得ることができる。 (1)マスクとワークとの間に酸素を含む気体層を形成
させた状態で紫外光をマスクを通して上記マスクとワー
クに略垂直に照射し、ワーク上の膜質を改質する際、上
記紫外光を平行光とするとともに、上記紫外光の視角を
α、上記気体層の厚さをd、上記ワーク上の改質する領
域の最小単位の幅をWとしたとき、α>1.5°かつd
×tanα≦0.1W(d≠0)としたので、光の回り
込みを防ぎ、ワーク上の不所望な部分の改質を防止する
ことができる。また、視角αを上記範囲としたので、紫
外光を放射するランプのアーク長を長くすることが可能
となり、膜質改質に必要な照射エネルギーを確保するこ
とが可能となる。
【0059】(2)膜質改質用水銀放電ランプのアーク
長を7.5mm以上、29mm以下とすることにより、
凹レンズ等の視角を大きくする光学部品を用いることな
く、必要な範囲の視角を確保することができ、光学系の
構成を簡単化することができる。また、膜質改質に必要
な照射エネルギーを十分確保することができる。 (3)膜質改質用カドミウムランプのアーク長を4.0
mm以上、29mm以下とし、凹レンズ等を用いて光学
的補正を行うことにより、必要な範囲の視角を確保する
ことができ、また、少ないランプ電力で膜質改質に必要
な照射エネルギーを十分確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】アーク長が7.5mm 以下のランプを用いた場合の
光学系の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例の直流用放電ランプの構成一例
を示す図である。
【図4】図1に示した紫外光光源を簡略化した図であ
る。
【図5】水銀放電ランプの分光放射照度を示す図であ
る。
【図6】封入水銀量と紫外光の積分照度の関係を示す図
である。
【図7】カドミウム放電ランプの分光放射照度を示す図
である。
【図8】封入カドミウム量と紫外光の積分照度の関係を
示す図である。
【図9】紫外光を照射して配向膜の特性を改質する概略
説明図である。
【図10】アーク長と視角との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 直流用放電ランプ 2 発光管 3 電極 3a 陽極 3b 陰極 4 口金 10 ランプ 11 楕円集光鏡 12 第1の平面反射鏡 13 インテグレータレンズ 14 シャッタ 15 シャッタ駆動機構 16 コリメータ 17 第2の平面鏡 18 凹レンズ M マスク W ワーク WS ワークステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−151933(JP,A) 特開 平7−21981(JP,A) 特公 平1−21586(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337 G02F 1/13 H01J 61/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクとワークを近接して配置し、マス
    クとワークとの間に酸素を含む気体層を形成させた状態
    で紫外光をマスクを通して上記マスクとワークに略垂直
    に照射し、ワーク上の膜質を改質する膜質改質方法にお
    いて、 上記紫外光を平行光とするとともに、上記紫外光の視角
    をα、上記気体層の厚さをd、上記ワーク上の改質する
    領域の最小単位の幅をWとしたとき、 α>1.5°かつd×tanα≦0.1W (d≠0) としたことを特徴とする膜質改質方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも波長が200nm〜300n
    mの紫外光を含む光を放射する水銀放電ランプもしくは
    カドミウムランプと、該ランプが放射する光を集光する
    楕円集光鏡と、少なくともインテグレータレンズとコリ
    メータレンズまたはコリメータミラーとを含む光学系か
    ら構成され、酸素を含む気体層を介してワークに近接し
    て配置されたマスクを通してワーク上に平行光を照射し
    てワーク上の膜質を改質する膜質改質用光源であって、 紫外光の視角をα、上記気体層の厚さをd、上記ワーク
    上の改質する領域の最小単位の幅をWとしたとき、下記
    の条件を満たす紫外光をマスクを通してワークに照射す
    る α>1.5°かつd×tanα≦0.1W (d≠0) ことを特徴とする膜質改質用光源。
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