JP3204092B2 - 砂入り人工芝生、運動グランド、歩径路、中央分離帯および庭園 - Google Patents

砂入り人工芝生、運動グランド、歩径路、中央分離帯および庭園

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JP3204092B2
JP3204092B2 JP14906896A JP14906896A JP3204092B2 JP 3204092 B2 JP3204092 B2 JP 3204092B2 JP 14906896 A JP14906896 A JP 14906896A JP 14906896 A JP14906896 A JP 14906896A JP 3204092 B2 JP3204092 B2 JP 3204092B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、填した砂を確実
にホールディングし、砂入り人工芝生の領域外への流出
または移動を効率よく防止する砂入り人工芝生、運度グ
ランドおよび歩径路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、野球場、サッカーグランド、テニ
スコート、ゲートボール場、ゴルフ場などの運度グラン
ド、歩径路、中央分離帯などの道路、さらには庭園など
に敷設される砂入り人工芝生は、地盤やその上に施工さ
れてコンクリート、アスファルトコンクリート等の安定
基盤に敷設されるものであるが、砂が飛散し易く、降雨
や散水などによって、充填した砂が人工芝生外へ流出や
移動し易く、芝目内の砂量を大幅に減少させてしまうも
のであった。
【0003】そこで出願人は、先に実公平4−0398
42号公報で、砂入り人工芝生グランドの側溝に面した
端側辺の人工芝生のパイル密度を他の部分のパイル密度
より高くした砂止め人工芝生を提案をしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
砂入り人工芝生では、その縁部のパイル密度を高密度に
しただけであり、確実に砂止めすることは難かしく、ま
た、砂をホールディングする機能も低いという問題があ
った。
【0005】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
み、填した砂を確実にホールディングし、さらに該砂
入り人工芝生の領域外への流出または移動を効率よく防
止する砂入り人工芝生、運度グランド、歩径路および庭
園を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用する。すなわ
ち、本発明の砂入り人工芝生は砂入り人工芝生の葉部
を構成するパイルが、広幅のヤーンと、それよりも細幅
のヤーンとで構成され、広幅のヤーンは砂入り人工芝生
の縁部のみに存在しており、かつ、広幅のヤーンの幅の
平均値が細幅のヤーンの平均値の1.1〜3倍の範囲内
にあることを特徴とするものであり、本発明の運動グラ
ンド、歩径路、中央分離帯および庭園は、かかる砂入り
人工芝生で構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、来の砂入り人工芝生
の砂のホールディング性と領域外への砂の流出または移
動を確実に防止することについて、鋭意検討したとこ
ろ、これらの砂入り人工芝生の縁部の葉部を特定なパイ
ルの組合せで構成することにより、一挙に解決すること
を究明したものである。
【0008】すなわち、砂入り人工芝生の縁部の葉部を
構成するパイルとして、特定な広幅のヤーンと細幅のヤ
ーン組合せからなるものを使用することにより、充填し
た砂を確実にホールディングし、さらに縁部から領域外
への流出または移動を効率よく防止する砂入り人工芝生
を提供することができたものである。
【0009】本発明でいう砂入り人工芝生を構成する基
布やパイルは、通常この業界で使用されているものを使
用することができ、たとえば、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィンなどの合成樹脂フィルムで構成さ
れるフィルムヤーン、スプリットヤーンからなるパイル
糸、さらには異型断面偏平糸のモノフィラメントヤーン
からなるパイル糸などを、合成樹脂製裏打基布に植毛し
たものを使用することができる。
【0010】まず、本発明の砂入り人工芝生の縁部の葉
は、広幅のヤーンと細幅のヤーンとの組合せパイルが
使用される。かかる広幅のヤーンとしては、平均値とし
て細幅のヤーンの1.1〜3倍の幅を有するものが使
される。かかる細幅ヤーンは、具体的には、好ましくは
2mm以下、さらに好ましくは0.25〜1mmの幅を有す
るものが、クッション性、ソフトタッチ性に優れていて
よく、一方、広幅ヤーンとしては、細幅ヤーンの1.1
倍以上の幅のものでよいが、好ましくは2mmを越え10
mm以下、さらに好ましくは2〜5mmの幅を有するもの
が、基布隠蔽性、砂のホールディング性や砂止め機能の
上から使用される。また、かかるヤーンの厚さとして
は、厚さの薄い方のヤーンが、好ましくは100μm未
満、さらに好ましくは50〜90μmの厚さを有するも
のが使用され、一方、厚さの厚い方のヤーンとしては、
好ましくは100μm以上、さらに好ましくは150〜
250μmの厚さを有するものが、耐ヘタリ性やクッシ
ョン性の上から使用される。かかる厚さの厚いヤーンと
薄いヤーンとの差は、好ましくは少なくとも10μm以
上であるのが、それぞれのヤーンの役割機能が確実に達
成されるのでよい。本発明においては、かかる広幅のヤ
ーンと細幅のヤーンが、一束のパイル糸中に混在する構
成、さらに、該広幅のヤーンと該細幅のヤーンが、それ
ぞれれ独立したパイル糸として混在する構成、さらには
砂入り人工芝生全体として、該広幅のヤーンと該細幅の
ヤーンが一束中に混在するパイル糸と、該広幅ヤーンの
みからなるパイル糸と、細幅のヤーンのみからなるパイ
ル糸との3種のパイル糸の混合する構成の、いずれの構
成であってもさしつかえない。
【0011】かかるパイルの中で、フィルムヤーンとし
ては、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂
およびポリオレフィン系樹脂から選ばれた少なくとも1
種である構成するのが、隠蔽性や砂のホールディング
性を改善する上から好ましい。また、フィラメントヤー
ンとしては、ポリアミド系樹脂で構成したものが、耐ヘ
タリ性、クッション性の上から好ましい。素材的には、
ポリアミド系樹脂とポリオレフィン系樹脂との組合せで
構成したものが特に好ましい。
【0012】かかるポリアミド系樹脂の中でも、砂入り
人工芝生の縁部の葉部を構成する広幅のヤーンとして使
用する際には、12%以上、さらには15%以上の沸騰
水収縮率を有するものを使用するのが、隠蔽性や砂のホ
ールディング性に優れていて好ましい。これに対し、細
幅のヤーンとして使用する際には、12%未満、さらに
は10%以下の沸騰水収縮率を有するものを使用するの
が、耐ヘタリ性およびクッション性に優れていて好まし
い。
【0013】また、ポリオレフィン系樹脂の中でも、
入り人工芝生の縁部の葉部を構成する広幅のヤーンとし
て使用する際には、5%以上、さらには7%以上の沸騰
水収縮率を有するものを使用するのが、隠蔽性や砂のホ
ールディング性に優れていて好ましい。これに対し、細
幅のヤーンとして使用する際には、5%未満の沸騰水収
縮率を有するものを使用するのが、耐ヘタリ性およびク
ッション性に優れていて好ましい。 これれらの各種パ
イルを葉部として、たとえば広幅のヤーンと該細幅のヤ
ーンが一束中に混在するパイル糸と、該広幅ヤーンのみ
からなるパイル糸と、細幅のヤーンのみからなるパイル
糸との3種のパイル糸の混合で構成した砂入り人工芝生
の縁部は、ヘタリとクッション性および基布の隠蔽性を
同時に改善するとともに、砂のホールディング性と領域
外への砂の流出または移動防止を確実に達成することが
できる。
【0014】ここで広幅のヤーンとしては、モノフィラ
メントヤーンでもよいが、主としてフィルムヤーン、た
とえばスプリツトヤーンが一般的に使用され、また、細
幅のヤーンも、フィルムヤーンでもよいが、主としてフ
ィラメントヤーンが一般的に使用される。かかる広幅の
ヤーンと細幅のヤーンの混合比率は、好ましくは20:
80〜80:20の範囲で組合せるのが上述の効果を効
率よく達成する上からよい。
【0015】かかる砂入り人工芝生の葉部を構成するパ
イルは、通常緑色、茶色、白色など適宜の色に着色され
るが、好ましくは非重金属系着色剤、それも非重金属系
顔料で着色されているのが、環境や人体に対する毒性の
上からよい。かかる顔料としては、酸化鉄系顔料および
フタロシアニン系顔料が好ましく使用される。
【0016】かかる砂入り人工芝生を敷設する基盤とし
ては、砕石構造体やコンクリート、アスファルトコンク
リート等からなる透水構造、非透水構造のいずれを使用
してもよく、これらに制約を受けない。
【0017】本発明において、重要なことは、砂入り人
工芝生の縁部に植毛されるパイルとして、特定な条件、
パイル幅や捲縮などの特定なパイルの組合せを使用する
ところにある。すなわち、耐ヘタリ性およびクッション
性を改善するパイルと、基布の隠蔽性、砂のホールディ
ング性および領域外への砂の流出または移動防止性を改
善するパイルとを組合せて植毛するのである。たとえば
砂の粒子の移動を阻止するためには、具体的には、パイ
ルで壁を作ればよいわけで、すなわち、広幅および/ま
たは捲縮を有するパイルを植毛する。さらにはかかるパ
イルの密度を高くするなどの手段が採用される。
【0018】本発明は、砂入り人工芝生の周辺の縁部
みに、上述の広幅のヤーンを存在させたところに特徴を
有するが、かかる砂止め機能を有する砂入り人工芝生に
ついて、以下、さらに詳細に説明する。かかる機能を有
する縁部の葉部としては、上述の広幅のヤーンを使用す
る他に、捲縮を有するパイルを使用したり、高パイル密
度化することなどの手段を組合せることで達成される。
【0019】ここでいう捲縮を有するパイルとしては、
砂入り人工芝生の中央部を構成する芝生よりも捲縮度の
大きいパイルを意味するものであり、フイルムヤーン、
モノフィラメントヤーンのいずれでもよいが、好ましく
は10〜25山/inch、さらに好ましくは15〜20山
/inchの捲縮を有するパイルが使用される。したがっ
て、該砂入り人工芝生の中央部を構成する芝生は、10
山/inch未満の捲縮を有するパイルおよびストレートパ
イルの少なくとも1種のパイルで構成されているという
ことになる。
【0020】つぎに、砂入り人工芝生の周辺の縁部に、
該砂入り人工芝生の中央部を構成するパイル密度よりも
高いパイル密度で構成された芝生が植毛された砂止め砂
入り人工芝生について説明する。ここでパイル密度は、
砂入り人工芝生では通常5〜6本/cm2 程度に植毛され
ているが、これは芝目内に砂を充填する作業の上からや
むを得ない密度である。かかる砂入り人工芝生の砂の移
動を止めるには、好ましくはそれよりも2倍を越えた、
さらに好ましくは2〜2.5倍のパイル密度という高密
度で植毛する。さらに具体的には、好ましくは10本/
cm2 を越え、さらに好ましくは10本/cm2 を越えて1
3本/cm2 以下のパイル密度で植毛されているものがよ
いが、かかる本数は、パイル幅が1mm未満の場合での条
件である。たとえば、広幅のパイルでは、この密度はも
っと低く設定することができ、該砂入り人工芝生の中央
部を構成するパイル密度と同じか、それよりもさらに低
い密度でも砂止め効果を達成することができる。この点
は、捲縮を有するパイルを植毛した場合にも共通してい
える。すなわち、本発明の周辺の縁部に植毛されるパイ
ルとしては、上述したパイル条件の少なくとも1種、さ
らに好ましくは2種以上の条件を満足するものが好まし
い砂止め効果を達成する。たとえば、砂入り人工芝生の
周辺の縁部に植毛されるパイル(砂止め用パイル)とし
ては、該砂入り人工芝生の中央部を構成するパイルより
も、広幅で、かつ、高い捲縮を有するパイル、該砂入り
人工芝生の中央部を構成するパイルと、該砂入り人工芝
生の中央部を構成するパイルよりも広幅のパイルとの混
在パイル、該砂入り人工芝生の中央部を構成するパイル
よりも、高密度で、かつ、高い捲縮を有するパイルなど
が好ましい砂止め効果を達成する。
【0021】本発明で使用される砂入り人工芝生は、別
に条件的な制約はないが、好ましくはパイル長5〜25
mm、さらに好ましくは15〜19mmのものを使用する。
さらに、充填する砂は、0.15〜1.7mm(100〜
10メッシュ)の大きさのもの、具体的には、珪砂5〜
8号が好ましい。かかる砂の充填量は、パイル長に合せ
て比例的に充填する。たとえば、パイル長5mmで6Kg/
m2 である充填条件が最適であるから、25mmのパイル
長ならば30Kg/ m2 散布、充填する。かかる充填量
は、最適充填量の±10%程度の範囲であればよい。
【0022】次に、本発明の砂入り人工芝生グランドに
ついて、図面により説明する。
【0023】図1は、その一例を示す断面の模式図であ
る。まず、基盤2の上に、充填砂4からなる砂入り人工
芝生1が敷設されており、この砂入り人工芝生1の周辺
に、砂止め性能を有するパイル条件を満足するパイル3
の一つである広幅パイル(太線)が植毛されている構造
を有するものである。図2は、パイル3として、捲縮を
有する通常繊度のパイル(細線)が植毛されている例で
ある。図3は、パイル3として、広幅で捲縮を有するパ
イル(太線)が植毛されている例、図4は、パイル3と
して、広幅パイル(太線)と通常パイル(細線)が混在
して植毛されている例、図5は、パイル3として、捲縮
通常パイル(細線)と通常パイル(細線)が混在して植
毛されている例、図6は、パイル3として、捲縮通常パ
イル(細線)と広幅パイル(太線)が混在して植毛され
ている例、図7は、パイル3として、捲縮広幅パイル
(太線)と通常パイル(細線)とが混在して植毛されて
いる例等々各種の組合せパイルを使用して砂止め性能を
有する芝生を構成することができる。なお、これらの砂
入り人工芝生において、該パイルを植毛してなる周辺の
縁部に、積極的に砂4を充填する必要はなく、むしろ、
充填しない方が、砂止め効果の延命性に優れているので
好ましい場合がある。
【0024】図1〜8の模式図は、左半部が、砂入り人
工芝生1での断面構造を示し、右半分は通常の人工芝生
(砂なし)での構造を示すものである。
【0025】図8は、本発明の砂入り人工芝生の土壌表
面硬度を測定する土壌硬度測定計を示す概略一部断面図
である。図のAは針(円錐体;コーン)で、この針Aを
砂入り人工芝生の砂土壌表面に突き立てる。針AはBの
ツバ(突き立てツバ)まで侵入して止まる。このときの
Cの遊動指標(指標針)が指すDの硬度指数目盛を読み
取るのである。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。 実施例、比較例 100 g/ m2 の目付を有するポリプロピレン製平織物を基布として使用した 。使用する人工芝生として、パイルを構成するヤーンは次のものを準備した。 (細幅ヤーン:A) 1:パイル長:19mm、パイル幅:0.3mm、厚さ:250μmのナイロンフ ィラメントヤーン 2:パイル長:19mm、パイル幅:0.75mm、厚さ:150μmのナイロン フィラメントヤーン 3:パイル長:19mm、パイル幅:1mm、厚さ:100μmのナイロンフィラ メントヤーン (広幅ヤーン:B) 1:パイル長:19mm、パイル幅:2mm、厚さ:60μmのナイロンフィルム スプリットヤーン 2:パイル長:19mm、パイル幅:1.5mm、厚さ:80μmのナイロンフィ ルムスプリットヤーン 水準1:A−3(比較例) 水準2:A−1:B−1=50:50(実施例) 水準3:A−2:B−2=50:50(実施例) 水準4:A−1:B−1=30:70(実施例) 水準5:A−1:B−1=70:30(実施例) (人工芝生の製造条件) 水準1〜5のパイル用ヤーンを、5本/cm2 の密度で植
毛して人工芝生を製造した。これらの人工芝生に、14
〜20メッシュ=16.8%、20〜28メッシュ=2
9.1%、28〜36メッシュ=31.1%、36〜5
0メッシュ=19.5%、50〜70メッシュ=8.5
%含有する砂を、それぞれ約22kg/m2 充填して、砂
入り人工芝生を形成した。
【0027】これらの人工芝生について、砂入り人工芝
生表面硬度、砂のホールド性を評価した。評価方法は、
つぎのような方法を採用した。結果を表1に示す。(砂
入り人工芝生表面土壌硬度)砂入り人工芝生の表面を、
重量80kg、直径20cm、幅25cmの鉄製ローラを、往
復2回として、3000回転がして、地固め操作を施し
たときの表面硬度の変化で評価した。なお、該ローラ
は、その表面に150個の野球用スパイクピンを、幅方
向6個、周囲方向に25個、均等に配列させたものを使
用した。表面硬度は、土壌硬度測定計((株)木屋製作
所製;山中式土壌硬度計:No.351標準型)を用いて測定
した。
【0028】この土壌硬度測定計図8に示される形状を
有する計測器であり、土壌面に押込む針(円錐体;コー
ン)Aと該針の沈み込みを防止するためのツバ(突き立
てツバ)Bとで先端部が構成されており、このツバBに
続いて計測本体があり、該針Aの沈み込み量によって変
動する遊動指標(指標針)Cの、該本体の硬度指数目盛
Dを読み取って、その硬度指数値を表面硬度としたもの
である。この計測器は、バネ秤調の機構を有するもので
ある。0〜40無単位数で示されているが、この計器で
硬度指数値が20を超える値を示す土壌の場合には、高
さ20mmのスペーサーを該針(コーン)AとツバBの間
に挟んで測定する。つまり、土壌硬度は硬度指数値0〜
20の間で評価されるものである。この硬度指数値は、
数値の大きいもの程、硬度が高いことを意味する。な
お、測定に際しては、該計測器を垂直にもって、該遊動
指標(指標針)Cを0に合わせてから、土壌面に押込
む。
【0029】被測定の砂入り人工芝生は、まず、上述の
鉄製ローラで地固め操作を施す前のそれぞれの砂入り人
工芝生の硬度を3に調整したものについて実施された。
(砂のホールド性)重量60kgの25cm四角の金属鋼板
の裏面に、厚さ1cm、25cm×12cmのゴム板を真ん中
に1cmの空隙を設けて貼着して砂飛散用プレートを作成
し、このプレートを、該ゴム板側を砂入り人工芝生表面
に当てて、往復2回として、150回滑らせたときの、
表面の砂が飛散して減少した、その砂の量(kg/m2
を測定し、その逆数(m2 /kg)で評価した。数値の大
きいもの程ホールド性がよいことを意味する。 (滑り性;滑り抵抗試験) ASTM E−303−69に基づいて測定される。測
定には、英国のポータブル・スキッド・レジスタンス・
テスター(英国スポーツカウンシル製)が用いられる。
【0030】まず、測定に際して、被測定人工芝生は、
散水して表面の芝生および砂を湿潤させておく。測定値
は、無単位で、数値が大きい程、滑りにくことを意味す
る。
【0031】
【表1】
【0032】表から明らかなように、実施例〜4の
砂入り人工芝生は、比較例に比して、土壌表面硬度の
変化が10未満と小さく、砂のホールド性も0.3以上
でともに優れていることがわかる、さらに滑り性では、
比較例のものは、95でほとんど滑りがな胃のに比し
て、実施例のものは80以下で適度な滑りを有するもの
であった。 実施例、比較例 100 g/ m2 の目付を有するポリプロピレン製平織物を基布として使用した 。使用する人工芝生として、パイルを構成するヤーンは次のものを準備した。 (細幅ヤーン:C) 1:パイル長:19mm、パイル幅:0.3mm、厚さ:250μmのポプロピレ ンフィラメントヤーン 2:パイル長:19mm、パイル幅:1mm、厚さ:100μmのポプロピレンフ ィラメントヤーン (広幅ヤーン:D) 1:パイル長:19mm、パイル幅:2mm、厚さ:60μmのポリプロピレンフ ィルムスプリットヤーン 水準1:C−2(比較例) 水準2:C−1:D−1=50:50(実施例) (人工芝生の製造条件) 水準1〜2のパイル用ヤーンを、実施例2と同様に植毛
して人工芝生を製造し、さらに砂を充填して、砂入り人
工芝生を形成した。
【0033】これらの人工芝生について、砂入り人工芝
生表面硬度、砂のホールド性および滑り性を、実施例
と同様に評価した。評価結果を表に示す。
【0034】
【表2】
【0035】表から明らかなように、実施例の砂入
り人工芝生は、土壌表面硬度の変化が10と柔軟である
のに比して、比較例4は15と極めて硬く、たとえばス
レート状のものであった。砂のホールド性は、0.8と
0.67と共によかったが、滑り性は、比較例のもの
は、実施例のものに比して滑りすぎるものであった。 実施例 100 g/ m2 の目付を有するポリプロピレン製平織物
を基布として、パイル長19mm、パイル幅0.7mmのポ
リプロピレンフィルムスプリットヤーン(通常ストレー
トパイル)を5本/cm2 の密度で植毛して人工芝生を製
造した。この人工芝生に、14〜20メッシュ=16.
8%、20〜28メッシュ=29.1%、28〜36メ
ッシュ=31.1%、36〜50メッシュ=19.5
%、50〜70メッシュ=8.5%含有する砂を充填し
てテニスコートを形成した。このテニスコートの周辺
に、上述基布に、砂止め用パイルとして、パイル長19
mmで、パイル幅1.5mmのポリプロピレンフィルムヤー
ン(広幅パイル)を7本/cm2の密度で植毛した人工芝
生を、テニスコートを構成する砂入り人工芝生の周辺の
縁部に幅30cmの帯状で敷設した。この周辺部の人工芝
生には砂は、充填しなかった。
【0036】このテニスコートは、施工後、1年経過後
も砂の移動は、該砂入り人工芝生端部から5〜10cmの
範囲で移動している程度であり、優れた砂止め効果を発
揮するものであることがわかった。 実施例 実施例において、該砂入り人工芝生とする部分の周辺
の該縁部に、砂止め用パイルとして、15山/inchの捲
縮を有するパイル長19mm(捲縮状態での長さ)で、パ
イル幅0.7mm(捲縮パイル;実施例)および2.5
mm(捲縮広幅パイル;実施例)の2種のポリプロピレ
ンフィルムスプリットヤーンを植毛することと、基盤と
して2.5m四方の合成樹脂板(厚さ5cm)を使用し、
その上に試験施工する以外は、実施例1と同じ条件で、
2種の砂入り人工芝生をそれぞれ製造した。すなわち、
得られた砂入り人工芝生は、2m四方の砂入り人工芝生
の周辺の縁部に、幅30cmの帯状で敷設した砂止め部分
を有する構造のものであった。
【0037】これらの試験施工した砂入り人工芝生を、
それぞれ30mm/hrの降雨量と同一条件下において、砂
の流出テストをした。この降雨テストは、1時間降雨
後、1時間降雨停止することを1サイクルとして、これ
を10回繰り返した結果で評価した。評価基準は、10
回繰り返し試験後の砂の周辺部の縁部(砂止め人工芝
生)への流出状態で、次の4段階で判定した。
【0038】◎:砂の流出が10cm以内である。
【0039】○: 〃 20cm 〃 。
【0040】△: 〃 30cm未満である。
【0041】×: 〃 30cmを越えて流れ出して
いた。
【0042】その結果、実施例は、流出距離13cmで
○の評価、実施例は、流出距離5cmで◎の評価であっ
実施例13、比較例〜4 実施例において、砂止め用パイルとして、次のものを
使用する以外は実施例と同一条件で砂入り人工芝生を
製造した。
【0043】 実施例:実施例の広幅パイル(30%)と、実施例の通常ストレート パイル(70%)との混在 実施例10:実施例の捲縮パイル(50%)と、実施例の通常ストレート パイル(50%)との混在 実施例11:実施例の捲縮パイル(60%)と、実施例の広幅パイル(4 0%)との混在 実施例12:実施例の捲縮広幅パイル(20%)と、実施例の通常ストレ ートパイル(80%)との混在 比較例:実施例の通常ストレートパイルを5本/cm2 のパイル密度で植毛 比較例: 〃 8 〃 これらの砂止め砂入り人工芝生の降雨テストをした。そ
の結果、実施例は、流出距離9cmで◎、実施例10
は、流出距離22cmで△、実施例11は、流出距離5cm
で◎、実施例12は、流出距離15cmで○の、それぞれ
評価であった。これに対し、比較例は、砂止め人工芝
生を越えて流出しており、いわば××の評価、比較例
は、サイクル8回までは30cmまで流出していなかった
が、10回目で砂止め人工芝生を越えて流出し、×の評
価であった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、充填した砂を確実にホ
ールディングし、さらに領域外への流出または移動を効
率よく防止する機能を発揮せしめ得る砂入り人工芝生を
提供することができ、運度グランド、歩径路および庭園
などとして極めて優れたものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、本発明の砂入り人工芝生の一例を示
す断面の模式図である。
【図2】この図は、本発明の砂入り人工芝生の他の一例
を示す断面の模式図である。
【図3】この図は、本発明の砂入り人工芝生の他の一例
を示す断面の模式図である。
【図4】この図は、本発明の砂入り人工芝生の他の一例
を示す断面の模式図である。
【図5】この図は、本発明の砂入り人工芝生の他の一例
を示す断面の模式図である。
【図6】この図は、本発明の砂入り人工芝生の他の一例
を示す断面の模式図である。
【図7】この図は、本発明の砂入り人工芝生の他の一例
を示す断面の模式図である。
【図8】この図は、本発明の砂入り人工芝生の土壌表面
硬度を測定する土壌硬度測定計を示す概略一部断面図で
ある。
【符号の説明】
1:人工芝生 2:基盤 3:パイル 3′:細幅パイル 3″:広幅パイル 4:充填砂 5:捲縮パイル A:針(円錐体;コーン) B:ツバ(突き立てツバ) C:遊動指標(指標針) D:硬度指数目盛
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−73821(JP,A) 特開 平5−179561(JP,A) 特開 平7−145548(JP,A) 特開 平4−108903(JP,A) 特開 平6−280217(JP,A) 特開 平6−101209(JP,A) 特開 平6−158609(JP,A) 実開 平3−79310(JP,U) 実開 平3−79308(JP,U) 実開 昭60−66706(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 13/08

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂入り人工芝生の葉部を構成するパイル
    が、広幅のヤーンと、それよりも細幅のヤーンとで構成
    され、広幅のヤーンは砂入り人工芝生の縁部のみに存在
    しており、かつ、広幅のヤーンの幅の平均値が細幅のヤ
    ーンの平均値の1.1〜3倍の範囲内にあることを特徴
    とする砂入り人工芝生。
  2. 【請求項2】 該広幅のヤーンと該細幅のヤーンが一束
    中に混在しているパイル糸が、縁部に存在している、請
    求項1記載の砂入り人工芝生。
  3. 【請求項3】 該広幅のヤーンのみからなるパイルが、
    縁部に存在している、請求項1記載の砂入り人工芝生。
  4. 【請求項4】 該広幅のヤーンが、フィルムヤーンであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の砂入り人工芝生。
  5. 【請求項5】 該細幅のヤーンが、フィラメントヤーン
    である請求項1〜4のいずれかに記載の砂入り人工芝
    生。
  6. 【請求項6】 該広幅のヤーンと細幅のヤーンの混合比
    率が、20:80〜8020である請求項1〜5のい
    ずれかに記載の砂入り人工芝生。
  7. 【請求項7】 該広幅のヤーンが、ポリアミド系樹脂か
    らなり、かつ、沸騰水収縮率が12%以上である請求項
    1〜6のいずれかに記載の砂入り人工芝生。
  8. 【請求項8】 細幅のヤーンが、ポリアミド系樹脂か
    らなり、かつ、沸騰水収縮率が12%未満である請求項
    1〜6のいずれかに記載の砂入り人工芝生。
  9. 【請求項9】 該広幅のヤーンが、ポリオレフィン系樹
    脂からなり、かつ、沸騰水収縮率が5%以上である請
    項1〜6のいずれかに記載の砂入り人工芝生。
  10. 【請求項10】 細幅のヤーンが、ポリオレフィン系
    樹脂からなり、かつ、沸騰水収縮率が5%未満である請
    求項1〜6のいずれかに記載の砂入り人工芝生。
  11. 【請求項11】 該パイルが、非重金属系着色剤で着色
    されている、請求項1〜10のいずれかに記載の砂入り
    人工芝生。
  12. 【請求項12】 該縁部に存在するヤーンが、捲縮を有
    している、請求項1〜11のいずれかに記載の砂入り人
    工芝生。
  13. 【請求項13】 該縁部のパイル密度が、中央部のパイ
    ル密度の2倍を越えている、請求項1〜12のいずれか
    に記載の砂入り人工芝生。いることを特徴とする砂入り
    人工芝生。
  14. 【請求項14】 該縁部を除く部分に、砂が充填されて
    いる、請求項1〜13のいずれかに記載の砂入り人工芝
    生。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の砂
    入り人工芝生で構成されていることを特徴とする運動グ
    ラン
  16. 【請求項16】 請求項1〜14のいずれかに記載の砂
    入り人工芝生で構成されていることを特徴とする歩径
    路。
  17. 【請求項17】 請求項1〜14のいずれかに記載の砂
    入り人工芝生で構成されていることを特徴とする中央分
    離帯。
  18. 【請求項18】 請求項1〜14のいずれかに記載の砂
    入り人工芝生で構成されていることを特徴とする庭園。
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