JP2000328511A - 粒状体入り人工芝 - Google Patents

粒状体入り人工芝

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JP2000328511A
JP2000328511A JP11141763A JP14176399A JP2000328511A JP 2000328511 A JP2000328511 A JP 2000328511A JP 11141763 A JP11141763 A JP 11141763A JP 14176399 A JP14176399 A JP 14176399A JP 2000328511 A JP2000328511 A JP 2000328511A
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JP
Japan
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granular material
artificial turf
friction coefficient
coefficient
tennis
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JP11141763A
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Inventor
Nobuhiro Tanaka
伸弘 田中
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 靴の滑り性を適度に保つことでテニスのプレ
ー性を大幅に向上させた粒状体入り人工芝を提供する。 【解決手段】 芝糸を基布に植設し、この基布の裏面に
バッキング材を塗布して芝糸を固定し、上記植設された
芝糸間に粒状体を充填して粒状体層を設けた粒状体入り
人工芝であって、この人工芝とテニスシューズとの静摩
擦係数と動摩擦係数の比が、動摩擦係数/静摩擦係数=
0.9〜1.0の範囲であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砂などの粒状体を
入れた人工芝に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基布に合成樹脂製繊維を芝糸とし
てタフティングマシンを用いて多本数植設し、この基布
の裏面にゴムラテックス等のバッキング材を塗布して上
記芝糸を固定し、この植設された芝糸間に砂等の粒状体
を充填して粒状体層を設けた粒状体入り人工芝は、各種
スポーツ用競技場、歩径路、園庭等の表面材として広く
使用されており、テニスコート用表面材としても好んで
用いられている。
【0003】ところが、粒状体入り人工芝は、アクリル
樹脂やポリウレタン樹脂を舗装したはハード系コート
や、土などに代表されるクレー系コートに較べて、プレ
ーヤーがショットをする瞬間に足を踏ん張ったとき、
「ずるっと」滑る感じがあり、ネット際へのダッシュを
したとき急停止しすばやく次の動作に移ることができに
くく、特に上級者プレーヤーの間で、そのフットワーク
性に不満があるという問題があった。
【0004】これまで、テニスコート用粒状体入り人工
芝におけるフットワーク性の改善の技術開発は殆どなさ
れていないのが実状である。特に、靴の滑り性に関して
は、人工芝のみならず、ハード系コートにおいても、メ
ーカーや施工状況によってかなり違いがあり、また、装
着するテニスシューズによっても「滑り感」が異なるの
で、現実のコートに合わせて、選手が最適なシューズを
選定しているのが現状である。
【0005】上記粒状体入り人工芝のフットワーク性の
悪さの原因につき、発明者が鋭意研究を重ねた結果、粒
状体入り人工芝は、その特徴として、表面が砂などの粒
状体と芝糸の複合体から形成されているため、滑り出す
までの摩擦抵抗と、滑り出してからの摩擦抵抗が大きく
違うことがその原因であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の事情
を考慮してなされたものであり、その目的は、靴の滑り
性を適度に保つことでテニスのプレー性を大幅に向上さ
せた粒状体入り人工芝を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】本発明の粒状体入り人工芝は、芝糸を基布
に植設し、この基布の裏面にバッキング材を塗布して芝
糸を固定し、上記植設された芝糸間に粒状体を充填して
粒状体層を設けた粒状体入り人工芝であって、この人工
芝とテニスシューズとの静摩擦係数と動摩擦係数の比
が、動摩擦係数/静摩擦係数=0.9〜1.0の範囲で
あることを特徴とする。
【0009】上記動摩擦係数及び静摩擦係数は、テニス
シューズに一定の荷重を与え、一定の速度で水平方向に
引っ張ったたときの引張荷重を測定し、次式で求めた数
値をいう。 静摩擦係数μs=Fs/Fp 動摩擦係数μk=Fk/Fp ここにおいて、Fsは静摩擦荷重、Fkは動摩擦荷重、
Fpは接触力でありシューズと重錘の合計重量である。
【0010】具体的には、本発明では、コートの上に並
べて置いたテニスシューズ(ミズノ社製 テクノシード
ライトSX)1足に、全体重量が10kgfとなるよう
に重錘を乗せ、定速引張装置で100mm/分の速度で
引っ張り、その際の静摩擦荷重Ss(kgf)及び動摩
擦荷重Sd(kgf)を測定し、次式で各摩擦係数を算
出した。 静摩擦係数μs=Ss/10 動摩擦係数μk=Sk/10
【0011】上記人工芝とテニスシューズとの静摩擦係
数と動摩擦係数の比は、0.9未満では静摩擦力と動摩
擦力におおきな違いがあるため、滑り出した瞬間の「ず
るっと」滑る感じがあって足元が不安定でフットワーク
性が不良となり、1.0を超えると滑り感がなくつまず
きやすくなるので、0.9〜1.0の範囲に限定され
る。
【0012】本発明の芝糸の材質としては、特に限定さ
れるものではいが、耐候性や滑り摩擦特性、価格等の点
から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレ
ン系樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、エ
チレン−プロピレンブロック共重合体、プロピレンとプ
ロピレン以外のα−オレフィン共重合体及びこれらの樹
脂の混合物が挙げられる。
【0013】上記原料樹脂には、必要に応じ、顔料等の
着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候
性向上剤、滑剤等の成形助剤などが添加される。
【0014】上記原料樹脂は、芝糸としての繊維形態に
なされるが、その形態としては、細幅フィルムを延伸し
たフラットヤーン、フィルムを細幅のテープ状としこれ
を延伸後割繊したスプリットヤーン、ノズルから押出し
延伸したモノフィラメントがいずれも使用可能である。
上記ヤーン又はモノフィラメントの厚さ及び幅は、特に
限定されるものでなく、耐久性、撚り加工性、成形性、
得られる人工芝の性能等を勘案して適宜選択される。
【0015】本発明の芝糸は、繊維形態となされたその
まま(ストレート)で用いてもよいし、ニットデニット
加工、ギアクランプ加工、AB加工等の捲縮加工(カー
ル加工)を施した後互いに交撚したものを用いてもよ
い。
【0016】基布に植設する芝糸の長さとしては、粒状
体層より突出している芝糸の長さが短いと、シューズと
の滑り性に芝糸の特性が反映されないので、得ようとす
る粒状体入り人工芝の粒状体層の厚さよりも長くしてお
く必要がある。
【0017】本発明で用いられる粒状体としては、特に
限定されるものではないが、性能、外観、価格等の点か
ら天然珪砂を用いるのが一般的である。形状としては、
角張った形状では芝糸を強く摩擦して耐久性を阻害し、
粒状体同士の摩擦により微粉化し粉塵が発生しやすくな
るので、丸い形状のものが好ましい。粒状体の粒径も特
に限定されないが、例えば、天然珪砂の場合、砂層の透
水性や適度な締まり等の点から、最大粒径0.2〜0.
6mmで0.1〜1.2mm程度の粒度分布を有するも
のがよく用いられている。
【0018】粒状体層の厚さとしては、上述の通り、芝
糸の長さより厚くならないようにする必要があるが、こ
の条件を満たせば特に限定されるものではない。粒状体
として天然珪砂を用いた場合、足腰に対する衝撃性を考
慮して10mm以上の砂層厚さが好ましい。
【0019】
【作用】本発明の粒状体入り人工芝は、この人工芝とテ
ニスシューズとの静摩擦係数と動摩擦係数の比が、動摩
擦係数/静摩擦係数=0.9〜1.0の範囲となされて
いるので、ショットをするため足を踏み込んだ際の動摩
擦力と静摩擦力の差が小さく、このため、足の滑り始め
と滑り出してからとの「滑り感」の差が殆ど無く、ハー
ド系コート同様に常に足元が安定し優れたフットワーク
性を与え、テニスのプレー性を大幅に向上させる。
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を比較例とと
もに示す。
【0020】(基布)実施例及び比較例ともに、繊度1
200デニールで肉厚100μmのポリプロピレン樹脂
製スリットヤーンを、経、緯ともに20本/インチで平
織りした織布を基布として用いた。
【0021】(芝糸)実施例及び比較例ともに芝糸とし
て、下記の工程で調製したPP製繊維を用いた。ポリプ
ロピレン(日本ポリケム社製、FY6)100重量部に
酸化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス101
0)0.2重量部及び光安定剤(チバガイギー社製、チ
マソールB944)0.5重量部をドライブレンドして
なる組成物に、シアニングリーンを主成分とする緑色顔
料を適量添加して原料とした。この原料を用い、従来公
知のスプリットヤーン製造方法により、繊度2850デ
ニール、幅5.4mm、厚さ65μmのヤーンを、千鳥
状に割れ幅0.9mm、割れ長さ20mm、割れ間隔2
mmに割繊してスプリットヤーンを得た。このスプリッ
トヤーンを、従来公知の撚糸方法により、撚り方向S、
撚り回数20T/Mの下撚りを行い、この下撚りされた
撚り糸3本用い、撚り方向Z、撚り回数15T/Mの上
撚りを施し、芝糸用のPP製繊維とした。
【0022】(タフト加工)上記基布に、上記芝糸を、
5/16ゲージタフティングマシン(ゲージ:3.2本
/インチ)を用いて、ステッチ4.5本/インチ、パイ
ル高さ19mmのタフト条件で植設し人工芝基材を調製
した。
【0023】(バッキング層の形成)上記人工芝基材の
裏面に、スチレン−ブタジエンゴムラテックスを主成分
とするバッキング材を、固形分換算で400g/m2
布し、充分乾燥固化させバッキング層を形成し人工芝A
を得た。
【0024】(実施例1)上記人工芝Aに、中心粒径が
0.3〜0.4mmで、0.1〜1.2mmの範囲の粒
度分布を有する天然珪砂を15mm厚さ(芝糸の粒状体
層からの突出長さ4mm)に充填し粒状体入り人工芝を
得た。
【0025】(実施例2)天然珪砂を17mm厚さ(芝
糸の粒状体層からの突出長さ2mm)に充填した他は実
施例1と同様にして粒状体入り人工芝を得た。
【0026】(比較例1)天然珪砂を18mm厚さ(芝
糸の粒状体層からの突出長さ1mm)に充填した他は実
施例1と同様にして粒状体入り人工芝を得た。
【0027】(比較例2)タフト条件を、ステッチ3.
0本/インチとして芝糸を植設した他は実施例1と同様
にして粒状体入り人工芝を得た。
【0028】(参考例)従来公知のアクリル樹脂を舗装
したはハード系コート(世紀東急工業社製「アーバンハ
ード20」厚さ1.4mm)を表面材に用いた。
【0029】(評価)上記実施例1、2及び比較例1、
2で得た粒状体入り人工芝並びに参考例のハード系コー
トを同一下地層の上に敷設又は舗装してテニスコートの
表面材とし、各々1年間屋外暴露を行い、その後、靴と
の摩擦係数、プレーヤーによるプレー性の評価を行っ
た。
【0030】(評価方法) 靴との摩擦係数 前述した測定方法及び算出方式により、静摩擦係数μs
と動摩擦係数μkを求めた。 プレー性 上級者プレーヤー(大学テニス部員、年齢19〜22
歳)男女各5名の10名に、実施例1、2及び比較例
1、2の粒状体入り人工芝を敷設したテニスコート並び
に参考例のハード系コートで実際にプレーしてもらい、
次の基準でフットワーク性につき官能評価を行った。 そして、10名の評価者の平均値を求め、以下の基準で
プレー性を評価した。 ○ ……4.0以上5.0未満 プレー性良好 △ ……2.5以上4.0未満 × ……1.0以上2.5未満 プレー性が劣る
【0031】(評価結果) (1)靴との摩擦係数 実施例1、2及び比較例1、2の粒状体入り人工芝並び
に参考例のハード系コートを用いて測定、算出した各摩
擦係数の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】(2)プレー性 実施例1〜3及び比較例1〜4の粒状体入り人工芝並び
に参考例のハード系コートを用いて評価したプレー性の
結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】表1及び表2からわかる通り、実施例1、
2の粒状体入り人工芝は、比較例1、2の粒状体入り人
工芝に較べて、テニスシューズとの滑りの静摩擦係数と
動摩擦係数の差が小さいため、足を踏ん張ったときの滑
り始めと滑り出してからの「滑り感」の差が殆ど無く、
参考例のハード系コートとほぼ同様の良好なフットワー
ク性を示した。
【0036】
【発明の効果】本発明の粒状体入り人工芝の構成は、上
述した通りであり、本発明によれば、ショットをするた
め足を踏み込んだ際の動摩擦力と静摩擦力の差が小さ
く、このため、足の滑り始めと滑り出してからとの「滑
り感」の差が殆ど無く、ハード系コート同様に常に足元
が安定し優れたフットワーク性を与え、テニスのプレー
性を大幅に向上させる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芝糸を基布に植設し、この基布の裏面に
    バッキング材を塗布して芝糸を固定し、上記植設された
    芝糸間に粒状体を充填して粒状体層を設けた粒状体入り
    人工芝であって、この人工芝とテニスシューズとの静摩
    擦係数と動摩擦係数の比が、動摩擦係数/静摩擦係数=
    0.9〜1.0の範囲であることを特徴とする粒状体入
    り人工芝。
JP11141763A 1999-05-21 1999-05-21 粒状体入り人工芝 Pending JP2000328511A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1491685A1 (de) * 2003-06-23 2004-12-29 Ralph Schöpp Bodenbelag insbesondere für Tennisplätze
JP2008095399A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Morita Sangyo Kk 路面保護材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1491685A1 (de) * 2003-06-23 2004-12-29 Ralph Schöpp Bodenbelag insbesondere für Tennisplätze
JP2008095399A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Morita Sangyo Kk 路面保護材
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