JP3203454U - 基礎型枠ブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】 当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能な基礎型枠ブロックを提供する。【解決手段】 基礎型枠ブロック1は、低背直方体状のブロックからなり、前記ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェル2,2と、当該一対のフェイスシェル2,2の内殻側で、当該一対のフェイスシェル2,2と直交して当該一対のフェイスシェル2,2に等間隔を置いて連結固定された3つのウェブ3,3,3と、を備えている。前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.18倍以上0.22倍以下である。3つのウェブ3,3,3には、それぞれ、4つの配力筋4a,4b,4c,4dをそれぞれ挿通させることが可能な4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dが形成されている。【選択図】 図5
Description
本考案は、例えばコンクリートブロック塀等を構築する際に使用される基礎型枠ブロックに関する。更に詳細には、本考案は、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能な基礎型枠ブロックに関する。
従来、この種の基礎型枠ブロックとしては、例えば、特許文献1、非特許文献1等に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示された基礎型枠ブロックは、直方体状のブロックからなり、当該ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェルと、当該一対のフェイスシェルの内殻側で、当該一対のフェイスシェルと直交して当該一対のフェイスシェルに連結固定され、左右一対の配力筋をそれぞれ挿通させる左右一対の配力筋挿通凹溝を前記一対のフェイスシェルの近傍上面に有する、対向する一対の主ウェブと、当該一対の主ウェブの内殻側中央部分で、当該一対の主ウェブと直交して当該一対の主ウェブに連結固定され、主筋と縦筋を支持する副ウェブと、を備え、前記一対のフェイスシェルの内殻側中央部分に、前記主筋と前記縦筋を挿通させて固定する主筋・縦筋挿通凹溝が対向して形成されていることを特徴としている。前記直方体状のブロックの外寸は、幅が400〜570mm、長さが400mm、高さが150mmである。
非特許文献1に開示された基礎型枠ブロックは、副ウェブが設けられていない点を除いて、特許文献1に開示された基礎型枠ブロックと概略同じ構成である。非特許文献1に開示された基礎型枠ブロックにおける直方体状のブロックの外寸は、幅が350mm、長さが400mm、高さが150mmである。
特許文献1に開示された基礎型枠ブロックは、直方体状のブロックからなり、当該ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェルと、当該一対のフェイスシェルの内殻側で、当該一対のフェイスシェルと直交して当該一対のフェイスシェルに連結固定され、左右一対の配力筋をそれぞれ挿通させる左右一対の配力筋挿通凹溝を前記一対のフェイスシェルの近傍上面に有する、対向する一対の主ウェブと、当該一対の主ウェブの内殻側中央部分で、当該一対の主ウェブと直交して当該一対の主ウェブに連結固定され、主筋と縦筋を支持する副ウェブと、を備え、前記一対のフェイスシェルの内殻側中央部分に、前記主筋と前記縦筋を挿通させて固定する主筋・縦筋挿通凹溝が対向して形成されていることを特徴としている。前記直方体状のブロックの外寸は、幅が400〜570mm、長さが400mm、高さが150mmである。
非特許文献1に開示された基礎型枠ブロックは、副ウェブが設けられていない点を除いて、特許文献1に開示された基礎型枠ブロックと概略同じ構成である。非特許文献1に開示された基礎型枠ブロックにおける直方体状のブロックの外寸は、幅が350mm、長さが400mm、高さが150mmである。
森ブロック工業株式会社ホームページ、[online]、[平成27年12月15日検索]、インターネット〈URL:http://www.mori-block.co.jp/syouhin/syouhin18.html〉
ところで、特許文献1、非特許文献1等に開示された基礎型枠ブロックは、その上に構築されるコンクリートブロック塀等へ強風や外部からの強い衝撃が加わっても容易に倒れない程度の安定性が要求されるため、その重量が20kg近くもあり、運搬及び施工に多大の労力を強いられている。そして、これが、施工時間の増大、ひいては施工コストの高騰に繋がっている。
本考案者は、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ね、本考案を完成させるに至った。
本考案は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能な基礎型枠ブロックを提供することを目的とする。
本考案は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能な基礎型枠ブロックを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本考案に係る基礎型枠ブロックの構成は、
(1)低背略直方体状のブロックからなり、
前記ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェルと、当該一対のフェイスシェルの内殻側で、当該一対のフェイスシェルと直交して当該一対のフェイスシェルに所定の間隔を置いて連結固定された複数のウェブと、を備えたことを特徴とする。
(1)低背略直方体状のブロックからなり、
前記ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェルと、当該一対のフェイスシェルの内殻側で、当該一対のフェイスシェルと直交して当該一対のフェイスシェルに所定の間隔を置いて連結固定された複数のウェブと、を備えたことを特徴とする。
本考案の基礎型枠ブロックの上記(1)の構成によれば、低背略直方体状のブロックからなるものであるため、従来と同じくらいの重量を維持した状態で、その長さを長くすることが可能となる。そして、基礎型枠ブロックの長さを長くすることができれば、施工に必要な当該基礎型枠ブロックの個数を減らすことができ、また、個々の基礎型枠ブロックの重量は従来のものとほとんど変わらないため、結果として施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
すなわち、本考案の基礎型枠ブロックを使用すれば、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
すなわち、本考案の基礎型枠ブロックを使用すれば、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
本考案の基礎型枠ブロックの上記(1)の構成においては、以下の(2)〜(5)のような構成にすることが好ましい。
(2)前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.18倍以上0.22倍以下である。
本考案においては、略直方体状のブロックの外寸を、例えば、幅300〜400mm、長さ500〜600mm、高さ90〜132mmとすることができる。この場合の前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.18倍以上0.22倍以下である。これに対して、特許文献1、非特許文献1等に開示された基礎型枠ブロックにおける直方体状のブロックの外寸は、幅が350〜570mm、長さが400mm、高さが150mmであり、前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.375倍となっている。従って、これら従来のものに比べ、本考案の基礎型枠ブロックにおける略直方体状のブロックは低背である。
本考案においては、略直方体状のブロックの外寸を、例えば、幅300〜400mm、長さ500〜600mm、高さ90〜132mmとすることができる。この場合の前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.18倍以上0.22倍以下である。これに対して、特許文献1、非特許文献1等に開示された基礎型枠ブロックにおける直方体状のブロックの外寸は、幅が350〜570mm、長さが400mm、高さが150mmであり、前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.375倍となっている。従って、これら従来のものに比べ、本考案の基礎型枠ブロックにおける略直方体状のブロックは低背である。
(3)前記複数のウェブには、それぞれ、3つ以上の配力筋をそれぞれ挿通させることが可能な、前記配力筋の数と同数の配力筋挿通凹溝が形成されている。
上記(3)の好ましい構成によれば、据え付けられる基礎型枠ブロック同士の連結力を従来のものに比べて高くすることができるので、当該基礎型枠ブロックの安定性を向上させて、コンクリートブロック塀等の倒壊を確実に防止することが可能となる。
(4)上記(3)の構成において、前記複数のウェブは、前記一対のフェイスシェルの下部に連結固定されている。
上記(4)の好ましい構成によれば、配力筋を基礎型枠ブロックの下部に位置させて、当該基礎型枠ブロックの安定性を向上させることができる。
(5)上記(4)の構成において、各ウェブには前記配力筋挿通凹溝が偶数形成され、中央に位置する2つの前記配力筋挿通凹溝間には、鉛直上方に延出し、その上端面が前記一対のフェイスシェルの上端面と面一の凸部が形成されている。
上記(5)の好ましい構成によれば、基礎型枠ブロックの空洞部分に生コンクリートを打設する際に、凸部の上端面を目印とすることができるので、前記生コンクリートを前記空洞部分に凸凹なく均一に打設することが可能となる。
本考案によれば、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能な基礎型枠ブロックを提供することができる。
以下、好適な実施の形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
[基礎型枠ブロックの構成]
まず、本考案の一実施の形態における基礎型枠ブロックの構成について、図1〜図7を参照しながら説明する。
まず、本考案の一実施の形態における基礎型枠ブロックの構成について、図1〜図7を参照しながら説明する。
図1は本考案の一実施の形態における基礎型枠ブロックの構成を示す斜視図、図2は当該基礎型枠ブロックの構成を示す平面図、図3は当該基礎型枠ブロックの構成を示す底面図、図4は図1のIV−IV線矢視断面図、図5は配力筋が配力筋挿通凹溝に挿通された状態の当該基礎型枠ブロックを示す斜視図、図6は図5のVI−VI線矢視断面図、図7は縦筋が立設された状態の当該基礎型枠ブロックを示す斜視図である。
図1〜図4に示すように、本実施の形態の基礎型枠ブロック1は、低背直方体状のブロックからなっている。そして、基礎型枠ブロック1は、前記ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェル2,2と、当該一対のフェイスシェル2,2の内殻側で、当該一対のフェイスシェル2,2と直交して当該一対のフェイスシェル2,2の下部に等間隔を置いて連結固定された3つのウェブ3,3,3と、を備えている。
基礎型枠ブロック1は、例えば、即脱式コンクリートを用いて製造することができる。より具体的には、基礎型枠ブロック1は、通常の有スランプコンクリートに比べて流動性がほとんどないゼロスランプのコンクリートを型枠に充填した後、振動を与えながら圧力を加えることによって製造することができる。
本実施の形態の基礎型枠ブロック1の構成によれば、低背直方体状のブロックからなるものであるため、従来と同じくらいの重量を維持した状態で、前後方向の長さを長くすることが可能となる。そして、基礎型枠ブロックの前後方向の長さを長くすることができれば、施工に必要な当該基礎型枠ブロックの個数を減らすことができ、また、個々の基礎型枠ブロックの重量は従来のものとほとんど変わらないため、結果として施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
すなわち、本実施の形態の基礎型枠ブロック1を使用すれば、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
すなわち、本実施の形態の基礎型枠ブロック1を使用すれば、当該基礎型枠ブロックの安定性を確保した上で、施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
基礎型枠ブロック1においては、直方体状のブロックの外寸を、例えば、幅300〜400mm、長さ500〜600mm、高さ90〜132mmとすることができる。この場合の前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.18倍以上0.22倍以下である。これに対して、特許文献1、非特許文献1等に開示された基礎型枠ブロックにおける直方体状のブロックの外寸は、幅が350〜570mm、長さが400mm、高さが150mmであり、前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.375倍となっている。従って、これら従来のものに比べ、基礎型枠ブロック1における直方体状のブロックは低背である。
より具体的には、図2〜図4に示すように、基礎型枠ブロック1における直方体状のブロックの外寸は、左右方向の幅が345mm、前後方向の長さが597mm、上下方向の高さが120mmであり、前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.20倍となっている。フェイスシェル2の左右方向の厚みは、底面側で36mm、上端面側で37mmである。ウェブ3の左右方向の長さは、底面側で273mm、上端面側で271mmである。また、ウェブ3の前後方向の厚みは、底面側で40mm、上端面側で42mmであり、上下方向の高さは60mmである。前後に位置するウェブ3,3は、それぞれ、底面側で79.5mmだけ内殻側に入り込んでおり、上端面側で78.5mmだけ内殻側に入り込んでいる。また、隣り合うウェブ3,3の前後方向の間隔は、底面側で159mm、上端面側で157mmである。この基礎型枠ブロック1の重量は18.3kgであり、従来のものとほとんど変わらない。
図1,図2及び図4〜図6に示すように、3つのウェブ3,3,3には、それぞれ、4つの配力筋4a,4b,4c,4dをそれぞれ挿通させることが可能な4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dが形成されている。ここで、4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dは、それぞれ、前後方向に延びる半円筒状に形成されている。
図4に示すように、配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dの半径は10mmである。また、配力筋挿通凹溝3aと配力筋挿通凹溝3bのピッチは62.5mm、配力筋挿通凹溝3bと配力筋挿通凹溝3cのピッチは70mm、配力筋挿通凹溝3cと配力筋挿通凹溝3dのピッチは62.5mmである。尚、配力筋4a,4b,4c,4dの直径は10〜13mmである。
本実施の形態の基礎型枠ブロック1の構成によれば、上記のように、3つのウェブ3,3,3に、それぞれ、4つの配力筋4a,4b,4c,4dをそれぞれ挿通させることが可能な4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dが形成されていることにより、据え付けられる基礎型枠ブロック1同士の連結力を従来のものに比べて高くすることができるので、当該基礎型枠ブロック1の安定性を向上させて、コンクリートブロック塀等の倒壊を確実に防止することが可能となる。
また、上記のように、3つのウェブ3,3,3は、一対のフェイスシェル2,2の下部に連結固定されているので、4つの配力筋4a,4b,4c,4dを基礎型枠ブロック1の下部に位置させて、当該基礎型枠ブロック1の安定性を向上させることができる。
また、上記のように、3つのウェブ3,3,3は、一対のフェイスシェル2,2の下部に連結固定されているので、4つの配力筋4a,4b,4c,4dを基礎型枠ブロック1の下部に位置させて、当該基礎型枠ブロック1の安定性を向上させることができる。
図7に示すように、本実施の形態の基礎型枠ブロック1を使用する場合においても、コンクリートブロック塀等を構築するための縦筋5が立設される(図14参照)。ここで、縦筋5は、主筋6と一体となってL字状に形成されている。縦筋5と主筋6の直径は、配力筋4a,4b,4c,4dと同じ10〜13mmである。尚、立設する縦筋5は、1個の基礎型枠ブロック当たり1本でも複数本でもよい。
ところで、特許文献1、非特許文献1等に開示された従来の基礎型枠ブロックにおいては、対向する一対のフェイスシェルの内殻側中央部分に、主筋と縦筋を挿通させて固定する主筋・縦筋挿通凹溝が対向して形成されている。このため、特に縦筋の立設位置が固定されてしまい、カーブ状等のコンクリートブロック塀等の形状に柔軟に対応させることができないという問題があった。
これに対して、本実施の形態の基礎型枠ブロック1においては、主筋・縦筋挿通凹溝が形成されておらず、縦筋5を任意の位置に立設することができるので、カーブ状等のコンクリートブロック塀等の形状に柔軟に対応させることが可能となる。
ところで、特許文献1、非特許文献1等に開示された従来の基礎型枠ブロックにおいては、対向する一対のフェイスシェルの内殻側中央部分に、主筋と縦筋を挿通させて固定する主筋・縦筋挿通凹溝が対向して形成されている。このため、特に縦筋の立設位置が固定されてしまい、カーブ状等のコンクリートブロック塀等の形状に柔軟に対応させることができないという問題があった。
これに対して、本実施の形態の基礎型枠ブロック1においては、主筋・縦筋挿通凹溝が形成されておらず、縦筋5を任意の位置に立設することができるので、カーブ状等のコンクリートブロック塀等の形状に柔軟に対応させることが可能となる。
図1,図2及び図4〜図7に示すように、各ウェブ3上の中央に位置する2つの配力筋挿通凹溝3b,3c間には、鉛直上方に延出し、その上端面が一対のフェイスシェル2,2の上端面と面一の凸部7が形成されている。
図2,図4に示すように、凸部7の前後方向の厚みは42mmである。また、凸部7の左右方向の厚みは、下端側で60mm、上端側で36mmである。
本実施の形態の基礎型枠ブロック1の構成によれば、上記のように、各ウェブ3上の中央に位置する2つの配力筋挿通凹溝3b,3c間に、鉛直上方に延出し、その上端面が一対のフェイスシェル2,2の上端面と面一の凸部7が形成されていることにより、基礎型枠ブロック1の空洞部分12に生コンクリート13を打設する際に、凸部7の上端面を目印とすることができるので、生コンクリート13を空洞部分12に凸凹なく均一に打設することが可能となる(図11,図12参照)。
[コンクリートブロック塀の構築方法]
次に、本実施の形態の基礎型枠ブロックを使用したコンクリートブロック塀の構築方法について、図8〜図14をも参照しながら説明する。
次に、本実施の形態の基礎型枠ブロックを使用したコンクリートブロック塀の構築方法について、図8〜図14をも参照しながら説明する。
図8はコンクリートブロック塀を構築する際の、本考案の一実施の形態における基礎型枠ブロックの据付工程を示す斜視図、図9は当該基礎型枠ブロックへの縦筋の立設工程を示す斜視図、図10は当該基礎型枠ブロックへの配力筋の配設工程を示す斜視図、図11は当該基礎型枠ブロックの側面の埋戻工程を示す斜視図、図12は当該基礎型枠ブロックの空洞部分への生コンクリートの打設工程を示す斜視図、図13は当該基礎型枠ブロック上へのコンクリートブロックの組積工程を示す斜視図、図14は当該基礎型枠ブロック上に構築されたコンクリートブロック塀を示す斜視図である。
まず、図8に示すように、地表面を根切りして施工溝8を形成し、当該施工溝8の底面に対してクラッシャーラン転圧を行う。そして、クラッシャーラン転圧後、高さ微調整用の砂などを必要箇所に敷く。図8中、参照符号9は、転圧されたクラッシャーランを示している。 次いで、水糸に合わせて、複数の基礎型枠ブロック1を、端面が向き合うようにして施工溝8内に据え付ける。 ここで使用される基礎型枠ブロック1は、従来のもの(長さ400mm)に比べて前後方向の長さが長いため(597mm)、施工に必要な当該基礎型枠ブロック1の個数を減らすことができ、また、個々の基礎型枠ブロック1の重量は従来のものとほとんど変わらないので(18.3kg)、結果として施工の際の労力の軽減、施工時間の短縮、ひいては施工コストの低減を実現することが可能となる。
次いで、図9に示すように、主筋6と一体となってL字状に形成された縦筋5を、据え付けられた基礎型枠ブロック1に400mmピッチで立設する。ここで、縦筋5は、例えば、基礎型枠ブロック1の外側に斜めに立て掛けた支持棒10に連結することにより、立設状態で支持することができる。
次いで、図9,図10に示すように、各ウェブ3の4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dに、4本の配力筋4a,4b,4c,4dをそれぞれ挿通させて配設する。
次いで、図11に示すように、基礎型枠ブロック1の側面を埋め戻す。これにより、後続の生コンクリートの打設工程等を行う際に足元が作業しやすい状態となる。
次いで、図11,図12に示すように、基礎型枠ブロック1の空洞部分12に生コンクリート13を打設し、バイブレータや突き棒を用いて、細部まで十分に行き渡らせる。そして、基礎型枠ブロック1の天端(一対のフェイスシェル2,2の上端面及び凸部7の上端面)に合わせて、生コンクリート13の表面を均す。
次いで、生コンクリート13が固まって縦筋5が立設固定されたら、支持棒10を取り外し、図13に示すようにして、基礎型枠ブロック1の上にコンクリートブロック14を通常通り組積していく。
コンクリートブロック14を2段組積したら、図14に示すように、地表面の高さまで施工溝8を埋め戻しする。次いで、コンクリートブロック14を、基礎型枠ブロック1の上面からの高さが約1mとなるまで更に3段組積する(全体で5段)。
以上により、コンクリートブロック塀15を構築することができる。
以上により、コンクリートブロック塀15を構築することができる。
ここで使用される基礎型枠ブロック1においては、3つのウェブ3,3,3に、それぞれ、4つの配力筋4a,4b,4c,4dをそれぞれ挿通させることが可能な4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dが形成されているので、据え付けられた基礎型枠ブロック1同士の連結力が従来のものに比べて高くなる。従って、当該基礎型枠ブロック1の安定性が向上し、コンクリートブロック塀15の倒壊が確実に防止される。
尚、上記実施の形態においては、直方体状のブロックからなる基礎型枠ブロック1を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば、若干長方形錐台状のブロックからなる基礎型枠ブロックやコーナー部分が丸みを帯びたブロックからなる基礎型枠ブロックも本考案に含まれる。
また、上記実施の形態においては、3つのウェブ3,3,3を備える場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。ウェブの数は複数であればよく、例えば、2つであっても4つ以上であってもよい。
また、上記実施の形態においては、複数のウェブ3,3,3・・・が一対のフェイスシェル2,2に等間隔を置いて連結固定されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。隣り合うウェブの間隔は、それぞれ異なっていてもよい。
また、上記実施の形態においては、ウェブ3が一対のフェイスシェル2,2の下部に連結固定されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。略直方体状のブロックが低背でありさえすれば、ウェブの高さは、一対のフェイスシェルの高さと同じであってもよい。
また、上記実施の形態においては、複数のウェブ3,3,3・・・が一対のフェイスシェル2,2に等間隔を置いて連結固定されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。隣り合うウェブの間隔は、それぞれ異なっていてもよい。
また、上記実施の形態においては、ウェブ3が一対のフェイスシェル2,2の下部に連結固定されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。略直方体状のブロックが低背でありさえすれば、ウェブの高さは、一対のフェイスシェルの高さと同じであってもよい。
また、上記実施の形態においては、各ウェブ3に4つの配力筋挿通凹溝3a,3b,3c,3dが形成されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。配力筋挿通凹溝の数は3つ以上であればよい。各ウェブに形成される配力筋挿通凹溝の数が3つ以上であれば、3つ以上の配力筋を挿通させて配設することにより、据え付けられる基礎型枠ブロック同士の連結力を従来のものに比べて高くすることができる。
また、上記実施の形態においては、ウェブ3上の中央に位置する2つの配力筋挿通凹溝3b,3c間に、鉛直上方に延出し、その上端面が一対のフェイスシェル2,2の上端面と面一の凸部7が形成されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。凸部を形成することは任意である。
また、上記実施の形態においては、基礎型枠ブロック1を使用してコンクリートブロック塀15を構築する場合を例に挙げて説明したが、本考案の基礎型枠ブロックは必ずしもかかる用途に限定されるものではない。
また、上記実施の形態においては、特許文献1、非特許文献1等に開示されているような主筋・縦筋挿通凹溝が形成されていない場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。主筋・縦筋挿通凹溝が形成された基礎型枠ブロックも本考案に含まれる。本考案の基礎型枠ブロックは、低背略直方体状のブロックからなっていればよい。
1 基礎型枠ブロック
2 フェイスシェル
3 ウェブ
3a,3b,3c,3d 配力筋挿通凹溝
4a,4b,4c,4d 配力筋
5 縦筋
6 主筋
7 凸部
8 施工溝
9 転圧されたクラッシャーラン
10 支持棒
12 基礎型枠ブロックの空洞部分
13 生コンクリート
14 コンクリートブロック
15 コンクリートブロック塀
2 フェイスシェル
3 ウェブ
3a,3b,3c,3d 配力筋挿通凹溝
4a,4b,4c,4d 配力筋
5 縦筋
6 主筋
7 凸部
8 施工溝
9 転圧されたクラッシャーラン
10 支持棒
12 基礎型枠ブロックの空洞部分
13 生コンクリート
14 コンクリートブロック
15 コンクリートブロック塀
Claims (5)
- 低背略直方体状のブロックからなり、
前記ブロックの外殻を形成する、対向する一対のフェイスシェルと、当該一対のフェイスシェルの内殻側で、当該一対のフェイスシェルと直交して当該一対のフェイスシェルに所定の間隔を置いて連結固定された複数のウェブと、を備えたことを特徴とする基礎型枠ブロック。 - 前記ブロックの高さ寸法は、前記ブロックの長さ寸法の0.18倍以上0.22倍以下である、請求項1に記載の基礎型枠ブロック。
- 前記複数のウェブには、それぞれ、3つ以上の配力筋をそれぞれ挿通させることが可能な、前記配力筋の数と同数の配力筋挿通凹溝が形成されている、請求項1又は2に記載の基礎型枠ブロック。
- 前記複数のウェブは、前記一対のフェイスシェルの下部に連結固定されている、請求項3に記載の基礎型枠ブロック。
- 各ウェブには前記配力筋挿通凹溝が偶数形成され、中央に位置する2つの前記配力筋挿通凹溝間には、鉛直上方に延出し、その上端面が前記一対のフェイスシェルの上端面と面一の凸部が形成されている、請求項4に記載の基礎型枠ブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016000207U JP3203454U (ja) | 2016-01-19 | 2016-01-19 | 基礎型枠ブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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