JP3203205U - 高所作業用命綱 - Google Patents

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弘明 福井
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尚之 長谷
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Abstract

【課題】安全性に優れ、長期間使用できる伸縮自在な高所作業用命綱を提供する。【解決手段】命綱本体1と、命綱本体の基端1a側及び先端1b側に連結された連結金具2及びフック3を備える。命綱本体は弾性部材5と第1の被覆部材6を有する。第1の被覆部材は弾性部材の自然長よりも長い。弾性部材及び第1の被覆部材の一端が連結金具に連結されたショックアブソーバ4の連結環4bに挿通された後折り返し縫製される一方、弾性部材及び第1の被覆部材の他端がフックの連結用開口3aに挿通された後折り返し縫製される。第1の被覆部材は作業者墜落時の衝撃荷重に耐え得る強度を有する。命綱本体はさらに長手方向に伸縮自在な第2の被覆部材13を有する。第2の被覆部材と弾性部材が自然長の状態で、第2の被覆部材の両端がそれぞれ第1の被覆部材の対応する折り返し部に結合される。【選択図】図1

Description

本考案は、高所作業現場において作業者の墜落防止のために使用される高所作業用安全帯に備えられる命綱に関するものである。
高所作業用安全帯は、一般に、作業者に装着される胴ベルトと、胴ベルトに備えられた命綱とから構成されている。
そして、命綱は、通常、命綱本体(ストラップまたはロープからなる)と、命綱本体の基端に取り付けられた胴ベルト(または胴ベルトのD環)との連結用の連結金具と、命綱本体の先端に取り付けられた固定用構造物への係止用のフックとを備えており、必要に応じて、ショックアブソーバを備えていることもある。
また、命綱には、命綱本体を巻き取る巻取器を備えた巻取式の命綱と、巻取器を備えていない非巻取式の命綱の2種類がある。
非巻取式の命綱においては、命綱本体が長くなると、作業者が移動できる範囲が広がり、フックを頻繁に掛けかえる必要がなくなる一方で、フックに近い場所で作業がなされる間は、垂れ下がった命綱本体が、作業者の移動を妨げたり、構造物に引っ掛かったりして作業に支障をきたす場合がある。
また、命綱本体が短すぎると、フックの掛けかえ頻度が増えて作業効率が低下する。
このような非巻取式の命綱の欠点を解消するため、従来技術において、命綱本体を伸縮自在とした命綱が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
この種の命綱においては、命綱本体は、長尺筒状の低伸度(または非伸縮性)袋ベルトの内部に長さが袋ベルトよりも短い長尺弾性体を挿入し、長尺弾性体を自然長から伸張させた状態で袋ベルトと長尺弾性体とを縫着したものからなっている。
そして、命綱本体は、長尺弾性体が自然長であって、袋ベルトの表裏面が均等に波状となり蛇腹構造を形成する位置と、長尺弾性体が、袋ベルトが最大長まで伸びて蛇腹構造が消滅するまで伸張する位置との間で伸縮する。
この従来の命綱においては、命綱本体の長尺弾性体は専ら命綱本体に伸縮性を付与するために使用され、袋ベルトが作業者の墜落時に作業者を吊下げ状態に支持する機能を有している。そのため、袋ベルトは、墜落時の衝撃荷重に耐え得るべく、法定の基準値以上の強度を有していなければならない
ところで、袋ベルトは長尺弾性体の外面を覆って保護する保護部材としても機能しているので、外部環境に直接さらされ、摩耗や紫外線による劣化等が生じやすい。そして、袋ベルトの摩耗や劣化が一定程度以上に進んだ状態で作業者の墜落が生じると、袋ベルトが破断し、作業者を保護できなくなるおそれがある。
したがって、袋ベルトの摩耗や劣化の状況を見ながら、適宜袋ベルトを交換する必要がある。しかし、袋ベルトの摩耗や劣化の程度と強度との相関関係は複雑であるから、袋ベルトの交換時期の判断が容易ではなく、そのため、袋ベルトがまだ十分な強度を有している段階でベルト交換をしなければならない。
さらには、命綱本体が蛇腹構造を有しているので、袋ベルトにおける蛇腹構造の山を形成する部分が摩耗および劣化しやすく、袋ベルトにおける蛇腹構造の谷を形成する部分の摩耗や劣化は見落としがちになる。
すなわち、この従来の命綱は、安全面でやや問題があり、しかも頻繁に交換が必要となってコストがかかるという欠点を有している。
実用新案登録第3170262号公報 特開2014−100263号公報
したがって、本考案の課題は、安全性に優れ、長期間使用できる伸縮自在な高所作業用命綱を提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案は、命綱本体と、前記命綱本体の基端に取り付けられた、高所作業用安全帯の胴ベルトへの連結のための連結金具と、前記命綱本体の先端に取り付けられた、固定用構造物への係止のためのフックと、を備えた高所作業用命綱において、前記命綱本体は、長尺の弾性部材と、筒状をなし、前記弾性部材を被覆する第1の被覆部材と、を有し、前記第1の被覆部材は前記弾性部材の自然長よりも長く、前記弾性部材および前記第1の被覆部材の一端同士が重ね合わされ、かつ前記連結金具の連結用開口に挿通されて折り返された状態で、当該折り返し部が前記弾性部材および前記第1の被覆部材の本体部分に縫着される一方、前記弾性部材および前記第1の被覆部材の他端同士が重ね合わされ、かつ前記フックの連結用開口に挿通されて折り返された状態で、当該折り返し部が前記弾性部材および前記第1の被覆部材の本体部分に縫着され、前記第1の被覆部材は、さらに、前記胴ベルトを装着した作業者の墜落時の衝撃荷重に耐え得る強度を有し、前記命綱本体は、さらに、筒状をなし、前記第1の被覆部材を被覆する第2の被覆部材を有し、前記第2の被覆部材は少なくとも長手方向に伸縮自在であり、前記第2の被覆部材と前記弾性部材が自然長の状態で、前記第2の被覆部材の両端がそれぞれ前記第1の被覆部材の対応する前記折り返し部に結合されたものであることを特徴とする高所作業用命綱を構成したものである。
上記構成において、好ましくは、前記第1の被覆部材は袋織物からなっており、より好ましくは、前記袋織物の経糸の一部が金属糸であり、前記袋織物の経糸の残りおよび緯糸が合成繊維糸であり、前記袋織物が長手方向に一定ピッチで波状に屈曲した状態に成形加工されている。
上記構成において、好ましくは、前記弾性部材および前記第1の被覆部材の両端のそれぞれの前記折り返し部の前記縫着が単一の綴じ糸によってなされ、前記縫着は、前記折り返し部の両側に沿って直線状にのびる一対の第1の縫い部分と、一端が前記一対の第1の縫い部分のうちの一方の先端に接続し、前記一方の第1の縫い部分から前記一対の第1の縫い部分のうちの他方に向けて、かつ前記一方の第1の縫い部分の長手方向中間までジグザグ状にのび、他端が前記一対の第1の縫い部分間に位置する第2の縫い部分と、前記一対の第1の縫い部分のそれぞれから等間隔をあけてかつ前記第1の縫い部分に平行にのびる直線に関して前記第2の縫い部分と軸対称に配置され、一端が前記他方の第1の縫い部分の先端に接続し、他端が前記第2の縫い部分の前記他端に接続する第3の縫い部分と、から形成され、さらに、前記一対の第1の縫い部分のうちの少なくとも一方の後端が先端側に折り返してのびている。
あるいは、前記弾性部材および前記第1の被覆部材の両端のそれぞれの前記折り返し部の前記縫着が単一の綴じ糸によってなされ、前記縫着は、前記折り返し部の両側に沿って直線状にのびる一対の第1の縫い部分と、一端が前記一対の第1の縫い部分のうちの一方の長手方向中間に接続し、前記一方の第1の縫い部分から前記一対の第1の縫い部分のうちの他方に向けて、かつ前記一方の第1の縫い部分の先端までジグザグ状にのび、他端が前記一対の第1の縫い部分間に位置する第2の縫い部分と、一端が前記他方の第1の縫い部分の後端に接続し、他端が前記第2の縫い部分の前記一端に接続する直線状の第3の縫い部分と、前記一対の第1の縫い部分のそれぞれから等間隔をあけてかつ前記第1の縫い部分に平行にのびる直線に関して前記第2の縫い部分と軸対称に配置され、一端が前記他方の第1の縫い部分の長手方向中間に接続し、他端が前記第2の縫い部分の前記他端に接続する第4の縫い部分と、一端が前記一方の第1の縫い部分の後端に接続し、他端が前記第4の縫い部分の前記一端に接続する直線状の第5の縫い部分と、前記一対の第1の縫い部分の先端同士を接続する直線状の第6の縫い部分と、から形成され、さらに、前記一対の第1の縫い部分のうちの少なくとも一方の後端が先端側に折り返してのびている。
また、前記第1および第2の被覆部材が互いに異なる色を有していることが好ましい。
また好ましくは、前記第2の被覆部材が筒状の編物からなっている。
また、前記弾性部材が、1本または複数本のゴムベルトまたはゴムひもであることが好ましい。
本考案によれば、高所作業用命綱は、弾性部材が自然長となって、第1の被覆部材が弛みかつ第2の被覆部材が自然長となる位置と、弾性部材が、第1の被覆部材が緊張状態となるまで伸張し、それに伴って第2の被覆部材が伸張する位置との間で伸縮する。
そして、通常の作業時は、高所作業用命綱は伸縮自在であるから、高所作業用命綱が作業者の移動を妨げたり、構造物に引っ掛かること等がない。また、万一作業者が墜落した場合には、高所作業用命綱が最大長まで伸張するが、第1の被覆部材は作業者墜落時の衝撃荷重に耐え得る強度を有しているので、高所作業用命綱が破断することはなく、作業者は高所作業用命綱によって確実に固定用構造物から吊下げ状態に支持される。
さらに、本考案によれば、弾性部材および第1の被覆部材の全体が第2の被覆部材によって被覆され、弾性部材および第1の被覆部材が摩耗や紫外線による劣化等から保護される。第2の被覆部材は専ら保護手段として機能し、第2の被覆部材が摩耗および劣化等しても、作業者墜落時の高所作業用命綱の強度に問題が生じることはない。
そして、第2の被覆部材の摩耗および劣化等が一定程度進んだ時点で高所作業用命綱を交換することで、常に安全性を確保した状態で高所作業用命綱を長期間使用でき、高所作業用命綱の交換回数も従来より格段に減る。
本考案の1実施例による高所作業用命綱が収縮したときの全体構成を示す平面図であり、(A)は一方向から見た図であり、(B)は(A)の高所作業用命綱をその軸まわりに90°回転した状態を示す図である。なお、図中、命綱本体の内部構造を明瞭にするため、被覆部材を透明な部材として描いてある。 (A)は、図1の高所作業用命綱の命綱本体の内部を示す斜視図であり、(B)は、図1の高所作業用命綱の命綱本体の折り返し部の構成を示す斜視図である。 (A)は、図1の高所作業用命綱の弾性部材および第1の被覆部材の折り返し部の縫着部分の1例を示す平面図であり、(B)は(A)の縫製パターンを示す平面図である。 (A)は、図1の高所作業用命綱の弾性部材および第1の被覆部材の折り返し部の縫着部分の別の例を示す平面図であり、(B)は(A)の縫製パターンを示す平面図であり、(C)は、従来の高所作業用命綱の命綱本体の折り返し部の縫製パターンの1例を示す平面図である。 (A)は、図1の高所作業用命綱の第1の被覆部材の変形例の斜視図であり、(B)は(A)の第1の被覆部材を備えた高所作業用命綱を示す図1(B)に類似の図である。 図5(A)の第1の被覆部材の織組織を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は横断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ本考案の好ましい実施例を説明する。
図1は、本考案の1実施例による高所作業用命綱が収縮したときの全体構成を示す平面図であり、(A)は一方向から見た図であり、(B)は(A)の高所作業用命綱をその軸まわりに90°回転した状態を示す図である。なお、図中、命綱本体の内部構造を明瞭にするため、被覆部材を透明な部材として描いてある。
図1に示すように、本考案による高所作業用命綱は、命綱本体1と、命綱本体1の基端1aにショックアブソーバ4を介して取り付けられた、高所作業用安全帯の胴ベルト(図示はしない)への連結のための連結金具2と、命綱本体1の先端1bに取り付けられた、固定用構造物(図示はしない)への係止のためのフック3とを備えている。
連結金具2は、この実施例では、平板状をなし、胴ベルト挿通用の長穴2aを有し、胴ベルトに直接連結する構成となっている。連結金具2は、また丸穴(連結用開口)2bを有し、丸穴2bには、ショックアブソーバ4の一方の連結環4aが連結されている。
高所作業用命綱の連結金具2の構成はこの実施例に限定されず、例えば、胴ベルトのD環に連結する形式の高所作業用命綱の場合には、連結金具2としてフックやカラビナ等が使用される。
また、この実施例では、命綱本体1の基端1aと連結金具2との間にショックアブソーバ4が配置されるが、ショックアブソーバ4は必要に応じて備えられ、本考案の必須構成要素ではない。また、ショックアブソーバ4を命綱本体1の先端1bおよびフック3間に配置することもできる。
図2(A)は、図1の高所作業用命綱の命綱本体の内部を示す斜視図である。図2(A)を参照して、高所作業用命綱の命綱本体1は、長尺の弾性部材5を有している。弾性部材5は複数本のゴムひもからなっている。
なお、弾性部材5の構成はこれに限定されず、長手方向に伸縮自在な公知の任意の部材を弾性部材5として使用することができる。例えば、複数本のゴムひもの代わりに、単一のゴムひも、あるいは1本または複数本の平ゴムベルト等を使用してもよい。
命綱本体1は、また、弾性部材5を被覆する筒状の第1の被覆部材6を有している。
第1の被覆部材6は、この実施例では、高強度の合成繊維糸(例えば、ナイロン糸、ポリエステル糸およびアラミド繊維糸等)によって製織された袋織物からなっている。この場合、袋織物の表裏地の織組織は、特に限定されず、例えば平織または綾織等である。
第1の被覆部材6は、さらに、胴ベルトを装着した作業者の墜落時の衝撃荷重に耐え得る強度を有している。なお、この強度が得られる場合には、高強度の合成繊維糸以外の合成繊維糸が使用可能である。
また、第1の被覆部材6は、弾性部材5の自然長よりも長くなっており、好ましくは、弾性部材5の自然長の2倍程度の長さを有している。
再び図1を参照して、弾性部材5および第1の被覆部材6の一端(命綱本体1の基端1a側)同士が重ね合わされ、かつショックアブソーバ4の他方の連結環4bに挿通されて折り返された状態で、当該折り返し部8aが弾性部材5および第1の被覆部材6の本体部分に縫着される一方、弾性部材5および第1の被覆部材6の他端(命綱本体1の先端1b側)同士が重ね合わされ、かつフック3の連結用開口3aに挿通されて折り返された状態で、当該折り返し部8bが弾性部材5および第1の被覆部材6の本体部分に縫着されている。
図2(B)は、この折り返し部の構成を示す斜視図である。図2(B)を参照して、この実施例では、弾性部材5および第1の被覆部材6の折り返し部8a、8bの湾曲部分に合成樹脂製のチューブ9が嵌め込まれ、さらに、折り返し部8a、8bの縫着部分は熱収縮チューブ10によって被覆されている。
図3(A)は、弾性部材および第1の被覆部材の折り返し部の縫着部分の1例を示す平面図であり、図3(B)は図3(A)の縫製パターンを示す平面図である。
図3を参照して、折り返し部8a、8bの縫着は、ミシンを使用し、単一の綴じ糸によってなされている。この場合、縫製パターンは、この実施例では、折り返し部8a、8bの両側に沿って直線状にのびる一対の第1の縫い部分11a、11bと、一端が一対の第1の縫い部分11a、11bのうちの一方11aの先端(点m)に接続し、当該一方の第1の縫い部分11aから一対の第1の縫い部分11a、11bのうちの他方11bに向けて、かつ一方の第1の縫い部分11aの長手方向中間までジグザグ状にのび、他端が一対の第1の縫い部分11a、11b間に位置する第2の縫い部分11cと、一対の第1の縫い部分11a、11bのそれぞれから等間隔をあけてかつ第1の縫い部分11a、11bに平行にのびる直線Lに関して第2の縫い部分11cと軸対称に配置され、一端が他方の第1の縫い部分11bの先端(点o)に接続し、他端が第2の縫い部分11cの前記他端に接続する第3の縫い部分11dとを有し、さらに、一対の第1の縫い部分11a、11bの後端(点n、点p)がそれぞれ先端(点m、点o)側に折り返してのびている(折り返し縫い部分11e、11f)。
図4(A)は、弾性部材および第1の被覆部材の折り返し部の縫着部分の別の例を示す平面図であり、図4(B)は図4(A)の縫製パターンを示す平面図である。
図4を参照して、この実施例の場合も、折り返し部8a、8bの縫着は、ミシンを使用し、単一の綴じ糸によってなされている。そして、縫製パターンは、折り返し部8a、8bの両側に沿って直線状にのびる一対の第1の縫い部分12a、12bと、一端が一対の第1の縫い部分のうちの一方12aの長手方向中間に接続し、当該一方の第1の縫い部分12aから一対の第1の縫い部分のうちの他方12bに向けて、かつ一方の第1の縫い部分12aの先端(点w)までジグザグ状にのび、他端が一対の第1の縫い部分12a、12b間に位置する第2の縫い部分12cと、一端が他方の第2の縫い部分12bの後端(点z)に接続し、他端が第2の縫い部分12cの前記一端に接続する直線状の第3の縫い部分12dと、一対の第1の縫い部分12a、12bのそれぞれから等間隔をあけてかつ第1の縫い部分12a、12bに平行にのびる直線L’に関して第2の縫い部分12cと軸対称に配置され、一端が当該他方の第1の縫い部分12bの長手方向中間に接続し、他端が第2の縫い部分12cの前記他端に接続する第4の縫い部分12eと、一端が一方の第1の縫い部分12aの後端(点x)に接続し、他端が第4の縫い部分12eの前記一端に接続する直線状の第5の縫い部分12fと、一対の第1の縫い部分12a、12bの先端(点w、点y)同士を接続する直線状の第6の縫い部分12gとを有し、さらに、一方の第1の縫い部分12aの後端(点x)が先端(点w)側に折り返してのびている(折り返し縫い部分12h)。
図3および図4(A)、(B)に示した本考案の縫製パターンの特徴は、折り返し部分8a、8bの両側に沿ってのびる一対の縫い部分(一対の第1の縫い部分)間に、それらに直角にのびる縫い部分が全くないか、または当該直角にのびる縫い部分があっても一対の縫い部分の後端にはない点にある。
本考案の縫製パターンとしたことによって、例えば図4(C)に示したような、折り返し部分の両側に沿ってのびる一対の縫い部分14a、14bの先後端に、当該一対の縫い部分に直角にのびる縫い部分14c、14dがある従来の縫製パターンと比較して、命綱引っ張り時の折り返し部分の破断強度を2割程度増大させることができる。
そして、第1の被覆部材6は、この折り返し部分の破断強度も含めて、作業者墜落時の衝撃荷重に耐え得る強度を有している。
再び図2(A)を参照して、命綱本体1は、弾性部材5および第1の被覆部材6を被覆する筒状の第2の被覆部材13をさらに有している。
第2の被覆部材13は、例えばナイロン糸やポリウレタン糸等の合成繊維糸によって編まれた筒状編物からなっており、少なくとも長手方向に伸縮自在となっている。さらに、第2の被覆部材13は、第1の被覆部材6とは異なる色を有している。
そして、第2の被覆部材13と弾性部材5が自然長の状態で、第2の被覆部材13の両端がそれぞれ第1の被覆部材6の対応する折り返し部8a、8bに結合される。結合は、この実施例では、第2の被覆部材13の端を対応する折り返し部8a、8bに重ね合わせた状態で互いに縫着し、あるいは接着剤や両面テープ等によって互いに接着し、その後、この重ね合わせ部分に熱収縮チューブ10を被せて加熱することによってなされる。なお、重ね合わせ部分の縫着または接着は必要に応じてなされる。
上記構成によって、高所作業用命綱は、弾性部材5が自然長となって、第1の被覆部材6が弛みかつ第2の被覆部材13が自然長となる位置と、弾性部材5が、第1の被覆部材6が緊張状態となるまで伸張し、それに伴って第2の被覆部材13が伸張する位置との間で伸縮する。
そして、通常の作業時は、高所作業用命綱は伸縮自在であるから、高所作業用命綱が作業者の移動を妨げたり、構造物に引っ掛かること等がない。また、万一作業者が墜落した場合には、高所作業用命綱が最大長まで伸張するが、第1の被覆部材は所定の強度を有しているので、高所作業用命綱が破断することはなく、作業者は高所作業用命綱によって確実に固定用構造物から吊下げ状態に支持される。
また、弾性部材5および第1の被覆部材6の全体が第2の被覆部材13によって被覆され、弾性部材5および第1の被覆部材6が摩耗や紫外線による劣化等から保護される。
第2の被覆部材13は専ら保護手段として機能するので、第2の被覆部材13が摩耗および劣化等しても、作業者墜落時の高所作業用命綱の強度に問題は生じない。
そして、第2の被覆部材13の摩耗および劣化等が一定程度進んだ時点で高所作業用命綱を交換することで、常に安全性を確保した状態で高所作業用命綱を長期間使用でき、高所作業用命綱の交換回数も従来より格段に減る。この場合、第2の被覆部材13が第1の被覆部材6とは異なる色を有し、そして第2の被覆部材13の一部に穴があくと、そこから第1の被覆部材6の色が見え、それによって、第2の被覆部材13の摩耗や劣化の程度を迅速かつ容易に視認できる。
以上、本考案の構成を好ましい実施例に基づいて説明したが、本考案の構成は上記実施例に限定されない。
例えば、上記実施例では、第1の被覆部材6としての袋織物を高強度の合成繊維糸から形成したが、それに代えて、図5(A)に示すように、袋織物(第1の被覆部材)6’の経糸の一部に金属糸(銅、アルミニウムおよびステンレス等の糸)15を使用し(残りの経糸と緯糸は高強度の合成繊維糸とする)、袋織物(第1の被覆部材)6’を長手方向に一定ピッチで波状に屈曲した状態に成形加工した構成としてもよい。
図6には、この袋織物6’の織組織を示した。図6(A)は平面図であり、図6(B)は横断面図であり、図6(A)、(B)中、16は高強度合成繊維糸からなる経糸であり、17は高強度合成繊維糸からなる緯糸である。
図6に示すように、この実施例では、袋織物6’の表裏地の織組織は平織であり、複数本の金属糸15が経糸の一部として織り込まれている。
そして、この袋織物(第1の被覆部材)6’を用いて高所作業用命綱を形成した場合には、図5(B)に示すように、高所作業用命綱の収縮状態で、袋織物(第1の被覆部材)6’が長手方向に均一なピッチで波状に屈曲し、そのアンジュレーションが第2の被覆部材13に反映されて命綱本体1の外観が非常に綺麗に仕上がる。
1 命綱本体
1a 基端
1b 先端
2 連結金具
2a 長穴
2b 丸穴(連結用開口)
3 フック
3a 連結用開口
4 ショックアブソーバ
4a、4b 連結環
5 弾性部材
6、6’ 第1の被覆部材
8a、8b 折り返し部
9 合成樹脂製チューブ
10 熱収縮チューブ
11a、11b 第1の縫い部分
11c 第2の縫い部分
11d 第3の縫い部分
11e、11f 折り返し縫い部分
12a、12b 第1の縫い部分
12c 第2の縫い部分
12d 第3の縫い部分
12e 第4の縫い部分
12f 第5の縫い部分
12g 第6の縫い部分
12h 折り返し縫い部分
13 第2の被覆部材
14a、14b 折り返し部分の両側に沿ってのびる縫い部分
14c、14d 直角にのびる縫い部分
15 金属糸
16 経糸(高強度合成繊維糸)
17 緯糸(高強度合成繊維糸)
G 縫製の終点
S 縫製の始点
L、L’ 直線
m 一方の第1の縫い部分の先端
n 一方の第1の縫い部分の後端
o 他方の第1の縫い部分の先端
p 他方の第1の縫い部分の後端
w 一方の第1の縫い部分の先端
x 一方の第1の縫い部分の後端
y 他方の第1の縫い部分の先端
z 他方の第1の縫い部分の後端

Claims (8)

  1. 命綱本体と、
    前記命綱本体の基端に取り付けられた、高所作業用安全帯の胴ベルトへの連結のための連結金具と、
    前記命綱本体の先端に取り付けられた、固定用構造物への係止のためのフックと、を備えた高所作業用命綱において、
    前記命綱本体は、
    長尺の弾性部材と、
    筒状をなし、前記弾性部材を被覆する第1の被覆部材と、を有し、
    前記第1の被覆部材は、前記弾性部材の自然長よりも長く、前記弾性部材および前記第1の被覆部材の一端同士が重ね合わされ、かつ前記連結金具の連結用開口に挿通されて折り返された状態で、当該折り返し部が前記弾性部材および前記第1の被覆部材の本体部分に縫着される一方、前記弾性部材および前記第1の被覆部材の他端同士が重ね合わされ、かつ前記フックの連結用開口に挿通されて折り返された状態で、当該折り返し部が前記弾性部材および前記第1の被覆部材の本体部分に縫着され、前記第1の被覆部材は、さらに、前記胴ベルトを装着した作業者の墜落時の衝撃荷重に耐え得る強度を有し、
    前記命綱本体は、さらに、
    筒状をなし、前記第1の被覆部材を被覆する第2の被覆部材を有し、
    前記第2の被覆部材は少なくとも長手方向に伸縮自在であり、前記第2の被覆部材と前記弾性部材が自然長の状態で、前記第2の被覆部材の両端がそれぞれ前記第1の被覆部材の対応する前記折り返し部に結合されたものであることを特徴とする高所作業用命綱。
  2. 第1の被覆部材は袋織物からなっていることを特徴とする請求項1に記載の高所作業用命綱。
  3. 前記袋織物の経糸の一部が金属糸であり、前記袋織物の経糸の残りおよび緯糸が合成繊維糸であり、前記袋織物が長手方向に一定ピッチで波状に屈曲した状態に成形加工されていることを特徴とする請求項2に記載の高所作業用命綱。
  4. 前記弾性部材および前記第1の被覆部材の両端のそれぞれの前記折り返し部の前記縫着が単一の綴じ糸によってなされ、
    前記縫着は、
    前記折り返し部の両側に沿って直線状にのびる一対の第1の縫い部分と、
    一端が前記一対の第1の縫い部分のうちの一方の先端に接続し、前記一方の第1の縫い部分から前記一対の第1の縫い部分のうちの他方に向けて、かつ前記一方の第1の縫い部分の長手方向中間までジグザグ状にのび、他端が前記一対の第1の縫い部分間に位置する第2の縫い部分と、
    前記一対の第1の縫い部分のそれぞれから等間隔をあけてかつ前記第1の縫い部分に平行にのびる直線に関して前記第2の縫い部分と軸対称に配置され、一端が前記他方の第1の縫い部分の先端に接続し、他端が前記第2の縫い部分の前記他端に接続する第3の縫い部分と、から形成され、さらに、前記一対の第1の縫い部分のうちの少なくとも一方の後端が先端側に折り返してのびていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高所作業用命綱。
  5. 前記弾性部材および前記第1の被覆部材の両端のそれぞれの前記折り返し部の前記縫着が単一の綴じ糸によってなされ、
    前記縫着は、
    前記折り返し部の両側に沿って直線状にのびる一対の第1の縫い部分と、
    一端が前記一対の第1の縫い部分のうちの一方の長手方向中間に接続し、前記一方の第1の縫い部分から前記一対の第1の縫い部分のうちの他方に向けて、かつ前記一方の第1の縫い部分の先端までジグザグ状にのび、他端が前記一対の第1の縫い部分間に位置する第2の縫い部分と、
    一端が前記他方の第1の縫い部分の後端に接続し、他端が前記第2の縫い部分の前記一端に接続する直線状の第3の縫い部分と、
    前記一対の第1の縫い部分のそれぞれから等間隔をあけてかつ前記第1の縫い部分に平行にのびる直線に関して前記第2の縫い部分と軸対称に配置され、一端が前記他方の第1の縫い部分の長手方向中間に接続し、他端が前記第2の縫い部分の前記他端に接続する第4の縫い部分と、
    一端が前記一方の第1の縫い部分の後端に接続し、他端が前記第4の縫い部分の前記一端に接続する直線状の第5の縫い部分と、
    前記一対の第1の縫い部分の先端同士を接続する直線状の第6の縫い部分と、から形成され、さらに、前記一対の第1の縫い部分のうちの少なくとも一方の後端が先端側に折り返してのびていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高所作業用命綱。
  6. 前記第1および第2の被覆部材が互いに異なる色を有していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の高所作業用命綱。
  7. 前記第2の被覆部材が筒状の編物からなっていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の高所作業用命綱。
  8. 前記弾性部材が、1本または複数本のゴムベルトまたはゴムひもからなっていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の高所作業用命綱。
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