JP3202961B2 - 浴室の排水構造 - Google Patents

浴室の排水構造

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JP3202961B2
JP3202961B2 JP09241998A JP9241998A JP3202961B2 JP 3202961 B2 JP3202961 B2 JP 3202961B2 JP 09241998 A JP09241998 A JP 09241998A JP 9241998 A JP9241998 A JP 9241998A JP 3202961 B2 JP3202961 B2 JP 3202961B2
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賢 姫野
清英 平野
佳伸 蔵町
茂人 中山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバリアフリ
ーを考慮したユニット構造の浴室において、その出入口
を構成する建具(引戸、片引戸、浴室ドア、折戸など)
廻りの排水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ユニットバス(浴室)の出入口におい
て、車椅子の身障者や高齢者がつまずくのを防止すべ
く、建具の下枠と浴室床とを面一にしてバリアフリーな
構造にすると、浴室床の排水が下枠を越えて脱衣室側に
漏水し易くなる不具合が生ずる。かかる不具合を解消す
べく、例えば特開平8−105272号公報に記載のも
のが知られている。この排水構造では、建具の下枠に排
水開口を形成すると共に、下枠の下側に排水開口からの
排水を受け排水管に導く排水樋を設けており、排水管で
呑みきれない多量の排水をいったん排水樋で受ける(貯
留)ことで、脱衣室側への漏水を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
排水樋を設けると、排水樋と浴室床および建具戸の間の
シールが問題になる。特に、排水樋の左右両端部は、排
水樋の小口キャップにシール部材を介して建具の縦枠を
上側から当接するが、小口キャップの上面が必ずしも平
坦ではないこと、およびこの当接作業は現場施工におい
て行われることなどにより、このシール部材の部分から
排水が漏れ易い問題があった。この場合単純に、小口キ
ャップの上面と排水樋を連通する流路を形成すると、満
水になった排水樋の排水が小口キャップ側に逆流するこ
とが想定される。
【0004】本発明は、排水樋のキャップ状部材と建具
の縦枠との間の当接部位から漏れる排水を、逆流などの
支障を生ずることなく排水樋に適切に導くことができる
浴室の排水構造を提供することを目的する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の浴室の排水構造
は、浴室の出入口に設けた建具の下側に配設され、出入
口側に流れる浴室床の排水を受ける排水樋と、排水樋の
両外端部に装着され、排水樋の端部を閉塞する一対のキ
ャップ部材とを備え、両キャップ部材の排水樋側の部位
に、上側から建具の両縦枠をそれぞれ水密に当接した浴
室の排水構造であって、各キャップ部材には、キャップ
部材と縦枠との当接部位からキャップ部材の上面に漏れ
出た排水を前記排水樋側に導く導水通路が設けられ、導
水通路には、排水樋からの排水の逆流を阻止する逆流防
止機構が臨んでいることを特徴とする。
【0006】この構成によれば、キャップ部材と縦枠と
の当接部位からキャップ部材の上面に漏れ出た排水は、
導水通路を通って排水樋に導かれる。逆に排水樋の排水
は、導水通路に介設した逆流防止機構により、キャップ
部材の上面への逆流が阻止される。このため、キャップ
部材の上面に漏れ出た排水は、排水樋が満水である場合
には、この満水状態が解消されてから排水樋に流下す
る。
【0007】この場合、逆流防止機構は、導水通路の狭
窄部を開閉する弁体と、弁体を保持すると共に排水樋に
溜まった排水上に浮いて弁体を開閉動作させるフロート
とを有することが、好ましい。
【0008】この構成によれば、排水樋の排水の水位が
低い(排水が無い)場合には、フロートが下降し弁体を
開弁して排水の流下を許容し、排水の水位が高い場合に
は、フロートが上昇し弁体を閉弁して排水の逆流を阻止
する。すなわち、弁体と狭窄部(弁座)との間に逆流防
止弁が構成され、排水樋における排水の水位に合わせ
て、導水通路を開閉することができる。
【0009】同様に、逆流防止機構は、導水通路の狭窄
部の下流端に接続したホースと、ホースの下流端に取り
付けられ排水樋に溜まった排水上に浮くフロートとを有
することが、好ましい。
【0010】この構成によれば、排水樋の排水の水位が
低い(排水が無い)場合には、フロートが下降し、垂れ
下がったホースの勾配に従って排水が流下する。逆に、
排水の水位が高い場合には、フロートが上昇し、ホース
が狭窄部とフロートとの間で「U」字状に湾曲し、その
下流端が排水樋の排水上に浮き上がる。すなわち、ホー
スの下流端が排水樋の排水面から離れて、排水の流入
(逆流)を阻止する。
【0011】同様に、逆流防止機構は、導水通路の狭窄
部の下流端に密着し、キャップ部材の上面に溜まった排
水の重みで狭窄部を開放する開放弁体を有することが、
好ましい。
【0012】この構成によれば、排水樋の排水の水位が
低い(排水が無い)場合には、キャップ部材の上面に溜
まった排水の重みで開放弁体が狭窄部から離れ、排水の
流下を許容する。逆に、排水の水位が高い場合には、キ
ャップ部材の上面に溜まった排水の重みに対し、排水樋
内の排水の水圧が勝って開放弁体を狭窄部に密着させ、
排水の逆流を阻止する。すなわち、狭窄部を弁座とし
て、開放弁体との間に逆流防止弁が構成される。
【0013】同様に、逆流防止機構は、導水通路の狭窄
部の下流端に配設され、導水通路を逆流する排水に押さ
れて狭窄部を閉塞する閉塞弁体を有することが、好まし
い。
【0014】この構成によれば、排水の水位が高い場合
には、導水通路を逆流する排水に押されて狭窄部を閉塞
弁体が閉塞し、排水の逆流が阻止される。すなわち、狭
窄部を弁座として、閉塞弁体との間に逆流防止弁が構成
される。
【0015】また、本発明の他の浴室の排水構造は、浴
室の出入口に設けた建具の下側に配設され、出入口側に
流れる浴室床の排水を受ける排水樋と、排水樋の両外端
部に装着され、排水樋の端部を閉塞する一対のキャップ
部材とを備え、両キャップ部材の排水樋側の部位に、上
側から建具の両縦枠をそれぞれ水密に当接した浴室の排
水構造であって、各キャップ部材には、キャップ部材と
縦枠との当接部位からその上面に漏れ出た排水を排水樋
側に導く導水通路が設けられ、導水通路には、通過する
排水の量を微量に制限する堰機構が臨んでいることを特
徴とする。
【0016】この構成によれば、シール部材の部位から
キャップ部材の上面に漏れ出た排水は、堰機構により流
量規制され、導水通路を通って少しずつ排水樋に導かれ
る。同様に、排水樋の排水がキャップ部材の上面側に逆
流する場合にも、堰機構により少しずつ導水通路に導か
れる。この場合、排水樋の満水状態は短時間で解消され
るため、導水通路内に排水が逆流しても、キャップ部材
の上面に溢れ出る前に流れが止まって、排水樋に戻る。
【0017】この場合、堰機構は、導水通路に介設さ
れ、排水の通過をにじみ出るように制限する透水部材を
有することが、好ましい。
【0018】この構成によれば、導水通路内に、透水部
材により、極めて簡単な構造で堰機構を構成することが
できる。
【0019】同様に、堰機構は、導水通路の狭窄部に緩
く螺合したねじ部材を有することが、好ましい。
【0020】この構成によれば、ねじ部材の谷部と狭窄
部の内周面との間に生ずる螺旋状の微小通路に、堰機構
を構成することができる。この場合、ねじ部材の狭窄部
への螺合寸法により、通過流量を簡単に微調整すること
ができる。
【0021】キャップ部材は、シーラーを介して排水樋
に水密に装着されており、堰機構は、導水通路の下流端
にこれを閉塞するように面するシーラーの部分に形成し
た線状の切込み部を有することが、好ましい。
【0022】この構成によれば、導水通路と排水樋との
間の排水の出入り量が、この切込み部により流量規制さ
れる。
【0023】請求項1ないし8のいずれかの排水構造に
おいて、一対のキャップ部材の少なくとも一方には、排
水樋内の排水を下流側の排水管に導く排水管接続口が一
体に形成されていることが、好ましい。
【0024】この構成によれば、キャップ部材に排水管
接続口が一体に形成されているため、排水管接続口を大
きく形成することで、比較的太径の排水管を接続するこ
とができる。このため、排水樋の満水状態を比較的短時
間で解消することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る浴室の排水構造について説明す
る。この浴室は、脱衣室との間に段差を無くしたバリア
フリー設計のユニットバスで構成されており、図1は浴
室(ユニットバス)の出入口廻りの縦断面図である。同
図に示すように、浴室Aの出入口には、大引きCで支持
するように、引戸本体2とこれを開閉自在に支持する枠
体3とから成る片引戸1が設けられている。この場合、
浴室Aの防水パン(浴室床)4と、後述する枠体3の下
枠12と、脱衣室Bの木質床5とはほぼ面一に、すなわ
ち段差が生じないように配設されている。
【0026】本来、浴室Aの洗い場における排水は、防
水パン4の浴槽側に設けた図外の主排水金具から排水さ
れる。しかし、浴槽から湯(排水)が溢れる等の場合に
は、この排水の一部が下枠12側に流れる。そこで、こ
の段差の無い床構造に対応して、防水パン4上を下枠1
2側に流れる排水を引戸本体2の下端(実際には引戸本
体2の下端と下枠12との間に介設したAT材19)で
受け、ここで引戸本体2の下端から漏れた排水を下枠1
2で受けてから排水樋6に流下させ、更に排水樋6から
排水管7に導くようにしている。排水樋6は下枠12に
沿ってこれと平行に延在し、且つ大引きCから逃げるよ
うに下枠12から防水パン4側にオフセットとした位置
に配設されている。
【0027】防水パン4には、その四周に立上げ片が一
体に形成されているが、下枠12に面する部分はその立
上げ片が切り欠かれており(図2参照)、所定の間隙を
存して下枠12と対峙している。また、この間隙を閉塞
するように、防水パン4と下枠12との間にはブリッジ
プレート8が掛け渡されている。防水パン4の下面に
は、格子状に多数のリブ片が突出形成されており、上記
の排水樋6は、下枠12側に平行に位置する1番目の第
1リブ片4aおよび2番目の第2リブ片4bに固定され
ている。
【0028】片引戸1の枠体3は、上枠11、下枠12
および両縦枠13を枠組みして構成され、また引戸本体
2は、下部に換気口15aを作りこんだ框15にガラス
などのパネル体16を組み込んで構成されている。下枠
12は、下枠アタッチメント12aと下枠本体12bと
で構成されており、下枠アタッチメント12aは下枠本
体12b上に着座すると共に、上記のブリッジプレート
8の一端を支持している。下枠本体12bは、引戸本体
2の開閉を案内するレール片部17を有すると共に、防
水パン4側の半部で下枠アタッチメント12aを支持し
ている。下枠本体12bの底部18は、排水樋6に向か
って傾斜しており、防水パン4から流れてくる排水は、
ブリッジプレート8の上面および下枠アタッチメント1
2aの上面を流れ、さらにレール片部17の部分から下
枠本体12bの底部18に流れ込み、この底部18から
排水樋6に流下する。また、下枠本体12bと引戸本体
2の防水パン4側の下端部との間には、下枠本体12b
に支持させてAT材19が介設されており、このAT材
19により、下枠本体12bの底部18に流れ込む排水
を、可能な限り少なくしている。
【0029】排水樋6は、防水パン4の端部と下枠本体
12bとの間の空間に臨む上端開放部21を有して、形
材などで構成されている。排水樋6は、断面ほぼ方形に
形成された樋本体22と、上端開放部21を構成する下
枠12側の上縁受け部23および防水パン4側の固定片
部24と、樋本体22の中間位置から水平に防水パン4
側に延びる補強片部25とで、一体に形成されている。
また、上縁受け部23の基部と固定片部24との間に
は、排水樋6の長手方向に亘って複数個の補強プレート
26が掛け渡されている。
【0030】この場合、排水樋6は、上縁受け部23で
下枠本体12bを下側から受けるようにこれにねじ止め
され、さらに固定片部24で防水パン4の第1リブ片4
aにねじ止めされると共に、補強片部25で第2リブ片
4bにねじ止めされている。なお、この場合、補強片部
25を第2リブ片4bに必ずしも固定する必要はない。
そして、上縁受け部23と下枠本体12bとの間には第
1シール部材27が介在し、固定片部24と第1リブ片
4aとの間には第2シール部材28が介在している。ま
た、詳細は後述するが、縦枠13の下端と小口キャップ
(キャップ部材)30との間には第3シール部材29が
介在し、この第1、第2および第3シール部材27,2
8,29により、排水樋6の上端開放部21が四周に亘
ってシールされている。
【0031】図1および図2に示すように、排水樋6の
長手方向の両端には、後述するシーラー31を介在した
状態でそれぞれ小口キャップ30,30が水密に取り付
けられている。そして、各小口キャップ30の排水樋6
側の上面に第3シール部材29を介在した状態で、縦枠
13の下端が水密に当接している。
【0032】ところで、第1シール部材27や第2シー
ル部材28は、平坦面同士の接触面に介在しているた
め、安定したシール性を発揮する。しかし、第3シール
部材29では、小口キャップ30の排水樋6側の上面が
曲面となっていて、曲面同士の接触面に介在することに
なり、シール性が安定しない。そこで、この第3シール
部材29の部位からの排水の漏れを考慮し、各小口キャ
ップ30には、漏れた排水を排水樋6に円滑に導く機構
が組み込まれている。
【0033】図3は、シーラー31を装着した状態の小
口キャップ30である。小口キャップ30には、第3シ
ール部材29の部位から小口キャップ30の上面に漏れ
出た排水を取り込んで排水樋6に導く導水通路41と、
排水管7に連なる排水管接続口42と、排水樋6の排水
を排水管接続口42に導く排水流路43とが一体に形成
(樹脂などの成形品)されており、また導水通路41に
は、排水樋6からの排水の逆流を阻止する逆流防止機構
44が介設されている。
【0034】導水通路41は、小口キャップ30の上面
中央に開口した集水部51と、集水部51の下流端(下
端)に連なる狭窄部52と、狭窄部52の下流端(下
端)に連なると共に排水樋6に連通する拡開部53とで
構成されている。小口キャップ30の上面には、集水部
51を挟んで内側(排水樋6側)に、第3シール部材2
9を介して縦枠13の下端が当接するシール面部55が
湾曲形成され、外側に、排水の外側への流出を阻止する
障壁部56が突出形成されている。また、狭窄部52は
上下方向に延在し、これを構成する部材の下部が拡開部
53内に突出している。拡開部53は、縦長方形の空間
であり、これを構成する部材の側部は排水樋6内に突出
している。また、拡開部53の下部には、排水流路43
に連なる開口57が形成されている。第3シール部材2
9の部位から小口キャップ30の上面に漏れ出た排水
は、集水部51、狭窄部52、拡開部53を経て、排水
樋6および排水流路43に流下する。
【0035】逆流防止機構44は、狭窄部52に挿入さ
れる弁体61と、弁体61を支持するフロート62とを
有し、フロート62は拡開部53に収容されている。弁
体61は、ピン状のガイド部61aと、ガイド部61a
の下端に連なるテーパー形状の弁本体61bとから成
り、フロート62の上面中央に立設されている。フロー
ト62は、内部を中空とし下端が開放された釣り鐘状に
形成されており、拡開部53の周壁面に案内されなが
ら、排水樋6の排水の水位により上下(昇降)する。な
お、フロート62は、開放部分のない中空体(例えば角
形や球形)や、発泡体などで構成してもよい。また、弁
本体61bを受ける狭窄部52の下端部(この場合には
弁座として機能する)は、弁本体61bと相補的なテー
パー形状とすることが好ましい。
【0036】排水樋6内に排水が溜まっていない状態、
或いは溜まっていても水位が低い状態では、フロート6
2が下降して弁体61の弁本体61bが狭窄部52の下
端から離れており、小口キャップ30の上面の排水は、
集水部51および狭窄部52を通過して拡開部53に流
下する。この状態から排水管7で呑みきれない排水が排
水樋6に溜まり、排水樋6内の水位が上昇すると、フロ
ート62が上昇し、弁本体61bが狭窄部52の下端に
押し当てられて、狭窄部52を閉塞する。これにより、
排水樋6内の排水が狭窄部52を通って集水部51側に
逆流するのを防止することができる。
【0037】なお、弁体61により狭窄部52が閉塞し
た状態では、集水部51側の排水も止水されることにな
る。しかし、排水樋6内の水位の上昇は、浴槽が溢れる
などして多量の排水が排水樋に流入する場合であって、
これを排水管が呑みきれない状態であり、この状態は短
時間で解消される。このため、小口キャップ30の上
面、すなわち集水部51からの排水が溢れることはな
い。
【0038】以上のように本実施形態によれば、第3シ
ール部材29の部位から小口キャップ30の上面に漏れ
出た排水を、導水通路41により、排水樋6側に円滑に
流下させることかできると共に、逆流防止機構44によ
り、排水樋6側から小口キャップ30の上面への排水の
逆流を防止することができる。したがって、排水樋6廻
りのシール性を向上させることができる。また、排水管
7を接続するための排水管接続口42を小口キャップ3
0に一体に形成しているため、排水管接続口42を排水
樋6の幅に規制されることなく、比較的太径に形成する
ことができ、排水樋6内の排水を円滑に排水することが
できる。
【0039】次に、模式的に描いた図4ないし図9を参
照して、逆流防止機構の他の実施形態、およびこれと類
似の機能を有する堰機構の複数の実施形態について説明
する。
【0040】図4は、本発明の第2実施形態であり、こ
の実施形態の逆流防止機構44は、狭窄部52の下端に
接続した可撓性を有するホース71と、ホース71の下
流側に取り付けた球形フロート72とで構成されてい
る。排水樋6に排水が溜まっていない状態、或いは排水
の水位が低い状態では、ホース71が斜め下方に垂れ下
がっており、集水部51の排水は、狭窄部52からホー
ス71の内部を通って排水樋6側に流下する。一方、排
水樋6に排水が溜まって水位が高い場合には、ホース7
1の下流端が球形フロート72により持ち上げられ、ホ
ース71は「U」字状になる。ホース71は「U」字状
になると、球形フロート72から突出したホース71の
下流端は水面から離れ、排水の流入を阻止する。
【0041】このような構成では、弁体などが必要な
く、極めて簡単に逆流防止機構44を構成することがで
きる。なお、球形フロート72は、発泡スチロールなど
の発泡体で構成することが、好ましい。また、拡開部5
3と排水流路43とを一体化してもよい。
【0042】図5は、本発明の第3実施形態であり、こ
の実施形態の逆流防止機構44は、狭窄部52の下端に
拡開部53側から当てがった薄板(開放弁体)73を有
している。薄板73は、例えば薄いゴム板などで構成さ
れており、基部が拡開部53の天壁部分に埋め込まれて
いる。集水部51に排水が溜まると、この排水の重みで
薄板73が下側に湾曲して狭窄部52を開放し、排水の
流下を許容する。一方、集水部51に排水が溜まってい
ない場合には、拡開部(排水樋6)53の水位が上昇し
ても、薄板73は狭窄部52の下端に密着して狭窄部5
2が閉塞しており、排水の逆流が阻止される。
【0043】図6は、本発明の第4実施形態であり、こ
の実施形態の逆流防止機構44は、狭窄部52の下端に
面して設けた極薄板(閉塞弁体)74を有している。極
薄板74は、例えばフィルム片などで構成されており、
基部が拡開部53の天壁部分に接着され、自重により下
方にわずかに撓んでいる。この構成では、集水部51側
からの排水の流下が許容されるが、拡開部53側の水位
が上昇すると、極薄板74が排水に押されて狭窄部52
の下端に密着し、排水の逆流を阻止する。
【0044】このように、薄板73および極薄板74
は、狭窄部52の下端を弁座とする逆流防止弁の機能を
有しており、極めて簡単な構造で、排水樋6側からの排
水の逆流を防止する。なお、第3および第4実施形態に
おいても、拡開部53と排水流路43との一体化は可能
である。
【0045】図7は、本発明の第5実施形態であり、こ
の実施形態では、逆流防止機構44に代えて堰機構45
が設けられている。堰機構45は、小口キャップ30に
装着したシーラー31に、拡開部53に面して直線状の
切込み部75を形成することにより、構成されている。
このシーラー31の切込み部75は、拡開部53と排水
樋6との間の排水の出入りを微量に規制する。このた
め、排水樋6の排水が切込み部75の位置以下の水位で
ある場合には、拡開部53から排水樋6ににじむように
流出し、逆に、切込み部75の位置以上の水位である場
合には、排水樋6から拡開部53ににじむように流入す
る。
【0046】この場合、排水樋6から拡開部53への排
水の流入量は微量であり、小口キャップ30の上面から
溢れる量に達するまでには十分な時間を要するため、そ
の間に排水樋6側の水位が下がり、小口キャップ30の
上面から排水が溢れることはない。
【0047】図8は、本発明の第6実施形態であり、こ
の実施形態の堰機構45は、拡開部53に装填した透水
部材76で構成されている。透水部材76は、例えば透
水性の発泡材などで構成されており、上記の実施形態と
同様に、狭窄部(拡開部53)52と排水樋6との間の
排水の出入りを微量に規制している。なお、透水部材7
6は、狭窄部52に装填してもよい。
【0048】このように、第5および第6実施形態の堰
機構45によれば、簡単な構造で、小口キャップ30の
上面からの排水を排水樋6に導くことができると共に、
排水樋6からの排水が小口キャップ30の上面から溢れ
のを防止することができる。
【0049】図9は、本発明の第7実施形態であり、こ
の実施形態の堰機構45は、狭窄部52に上側から緩く
螺合したねじ(好ましくはビス)77で構成されてい
る。内周面に雌ねじを形成していない狭窄部52にねじ
77を螺合すると、狭窄部52の内周面とねじ77の谷
部との間に、極めて細い螺旋状の通路が形成される。す
なわち、この通路が、集水部51と拡開部53との間の
排水の出入りを微量に規制する。
【0050】この構成では、ねじ77の螺合寸法によ
り、螺旋状の通路の長さが変化し、ここを流れる排水の
摩擦抵抗が変化するため、排水の出入り量を微調整する
ことができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明の浴室の排水構造に
よれば、水密に当接した縦枠の下端とキャップ部材の上
面との間の当接部位からキャップ部材の上面に排水が漏
れることがあっても、漏れた排水を排水樋内に円滑に導
くことができる。また逆に、排水樋が満水状態になって
も、排水樋からのキャップ部材の上面への排水の逆流を
防止、或いは抑制することができる。このため、この部
分のシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る浴室の排水構造を
適用した浴室出入口廻りの縦断面図である。
【図2】第1実施形態に係る排水樋と縦枠との位置関係
を表した排水樋廻りの分解斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る小口キャップ廻りの構造図
である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る小口キャップ廻り
の構造図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る小口キャップ廻り
の構造図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る小口キャップ廻り
の構造図である。
【図7】本発明の第5実施形態に係る小口キャップ廻り
の構造図である。
【図8】本発明の第6実施形態に係る小口キャップ廻り
の構造図である。
【図9】本発明の第7実施形態に係る小口キャップ廻り
の構造図である。
【符号の説明】
1 片引戸、2 引戸本体、3 枠体、4 防水パン、
6 排水樋、7 排水管、12 下枠、13 縦枠、2
9 第3シール部材、30 小口キャップ、31 シー
ラー、41 導水通路、42 排水管接続口、44 逆
流防止機構、45 堰機構、51 集水部、52 狭窄
部、53 拡開部、61 弁体、62フロート、71
ホース、72 球形フロート、73 薄板、74 極薄
板、75 切込み部、76 透水部材、77 ねじ、A
浴室、B 脱衣室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 姫野 賢 富山県黒部市三日市4024 (72)発明者 平野 清英 富山県魚津市新金屋1−9−22 (72)発明者 蔵町 佳伸 富山県黒部市堀切1313−1 (72)発明者 中山 茂人 富山県富山市一本木1010番地 日立化成 ユニット株式会社内 (72)発明者 川合 慎治 富山県富山市一本木1010番地 日立化成 ユニット株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−256949(JP,A) 特開 平8−105272(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03C 1/20 E03C 1/288 E04H 1/12 301

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴室の出入口に設けた建具の下側に配設
    され、当該出入口側に流れる浴室床の排水を受ける排水
    樋と、 前記排水樋の両外端部に装着され、当該排水樋の端部を
    閉塞する一対のキャップ部材とを備え、 前記両キャップ部材の排水樋側の部位に、上側から前記
    建具の両縦枠をそれぞれ水密に当接した浴室の排水構造
    であって、 前記各キャップ部材には、当該キャップ部材と前記縦枠
    との当接部位から当該キャップ部材の上面に漏れ出た排
    水を前記排水樋側に導く導水通路が設けられ、前記導水
    通路には、前記排水樋からの排水の逆流を阻止する逆流
    防止機構が臨んでいることを特徴とする浴室の排水構
    造。
  2. 【請求項2】 前記逆流防止機構は、前記導水通路の狭
    窄部を開閉する弁体と、 前記弁体を保持すると共に前記排水樋に溜まった排水上
    に浮いて当該弁体を開閉動作させるフロートとを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の浴室の排水構造。
  3. 【請求項3】 前記逆流防止機構は、前記導水通路の狭
    窄部の下流端に接続したホースと、 前記ホースの下流端に取り付けられ、前記排水樋に溜ま
    った排水上に浮くフロートとを有することを特徴とする
    請求項1に記載の浴室の排水構造。
  4. 【請求項4】 前記逆流防止機構は、前記導水通路の狭
    窄部の下流端に密着し、前記キャップ部材の上面に溜ま
    った排水の重みで当該狭窄部を開放する開放弁体を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の浴室の排水構造。
  5. 【請求項5】 前記逆流防止機構は、前記導水通路の狭
    窄部の下流端に配設され、当該導水通路を逆流する排水
    に押されて当該狭窄部を閉塞する閉塞弁体を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の浴室の排水構造。
  6. 【請求項6】 浴室の出入口に設けた建具の下側に配設
    され、当該出入口側に流れる浴室床の排水を受ける排水
    樋と、 前記排水樋の両外端部に装着され、当該排水樋の端部を
    閉塞する一対のキャップ部材とを備え、 前記両キャップ部材の排水樋側の部位に、上側から前記
    建具の両縦枠をそれぞれ水密に当接した浴室の排水構造
    であって、 前記各キャップ部材には、当該キャップ部材と前記縦枠
    の当接部位から当該キャップ部材の上面に漏れ出た排水
    を前記排水樋側に導く導水通路が設けられ、 前記導水通路には、通過する排水の量を微量に制限する
    堰機構が臨んでいることを特徴とする浴室の排水構造。
  7. 【請求項7】 前記堰機構は、前記導水通路に介設さ
    れ、排水の通過をにじみ出るように制限する透水部材を
    有することを特徴とする請求項6に記載の浴室の排水構
    造。
  8. 【請求項8】 前記堰機構は、前記導水通路の狭窄部に
    緩く螺合したねじ部材を有することを特徴とする請求項
    6に記載の浴室の排水構造。
  9. 【請求項9】 前記キャップ部材は、シーラーを介して
    前記排水樋に水密に装着されており、 前記堰機構は、前記導水通路の下流端にこれを閉塞する
    ように面するシーラーの部分に形成した線状の切込み部
    を有することを特徴とする請求項6に記載の浴室の排水
    構造。
  10. 【請求項10】 前記一対のキャップ部材の少なくとも
    一方には、前記排水樋内の排水を下流側の排水管に導く
    排水管接続口が一体に形成されていることを特徴とする
    請求項1ないし9のいずれかに記載の浴室の排水構造。
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