JP3202556B2 - 録磁探傷装置 - Google Patents

録磁探傷装置

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JP3202556B2
JP3202556B2 JP26706095A JP26706095A JP3202556B2 JP 3202556 B2 JP3202556 B2 JP 3202556B2 JP 26706095 A JP26706095 A JP 26706095A JP 26706095 A JP26706095 A JP 26706095A JP 3202556 B2 JP3202556 B2 JP 3202556B2
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武男 神村
精一 若山
博 古賀
和義 松川
信一郎 西村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、録磁探傷装置にお
ける検出ヘッドの走査機構の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の録磁探傷装置の主要部の構成を図
4に示す。図4において一対の励磁磁極1、2の間を鋼
材3が通過する時、鋼材3の表面にきず4があると漏洩
磁束5を生ずる。
【0003】この漏洩磁束5は鋼材表面に接触し、鋼材
と等速で移動される磁気テープ6に記録される。従っ
て、磁気テープ表面から残留磁束を発生させる。磁気テ
ープ6の表面の残留磁束は、回転円板7に取り付けられ
た磁気ヘッド8が磁気テープの移動方向に直交する方向
に走査することにより、検出され、これにより鋼材3の
きずの検出が可能となる。
【0004】磁気ヘッド8により走査が終了した磁気テ
ープ6は消磁ヘッド9により消磁され、再び鋼材3に接
触し、新しい位置でのきずが検出される。10は鋼材へ
磁気テープを押付けるための押付ローラ、11は同期モ
ータ、15はピンチローラである。また、ヘッド走査モ
ータ12により回転する円板7に取り付けられた磁気ヘ
ッド8により検出された信号は回転トランス13により
外部に取り出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4に示した従来装置
には以下の問題点がある。 (1)磁気テープ6が回転面に磁気ヘッドを取り付けた
円板に接触して走行する為に、磁気ヘッドは磁気テープ
走行方向に対し円弧を画きながら走査される。
【0006】従って検出したきずの位置、分布を正確に
求めることができない。 (2)消磁ヘッドによる磁気テープの消磁が不完全な場
合、これは確認することが出来ない。本発明はこれらの
問題を解決することができる装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る録磁探傷装
置は、(A)走行する検査対象物を磁化する励磁磁極
と、(B)励磁化された検査対象物の表面に沿って走行
し、検査対象物の表面の傷により発生する漏洩磁束を記
録するループ状の磁気テープと、(C)前記磁気テープ
を検査対象物に接触させるとともに、検査対象物と等速
で走行させる走行手段と、(D)前記磁気テープの走行
方向に対し、垂直方向に回転する円板と、(E)前記回
転円板の外周部に設置した磁気ヘッドと、(F)消磁ヘ
ッドと、(G)前記回転円板の回転軸に対して対称の位
置に設けた第1テープガイドと第2テープガイドを有
し、(H)前記第1テープガイドは、走行する磁気テー
プが回転円板に直交接触するようにガイドし、磁気テー
プに記録された漏洩磁束の情報を、磁気ヘッドに検知さ
せ、(I)前記消磁ヘッドは、前記磁気ヘッドを通過し
た磁気テープから磁気記録を消去し、(J)前記第2テ
ープガイドは、消磁ヘッドで消磁された後に走行する磁
気テープが回転円板に直交接触するようにガイドし、磁
気テープの消磁情報を磁気ヘッドに検知させ、(K)前
記磁気ヘッドで検知された漏洩磁束情報及び消磁情報
は、前記回転円板に設けた回転トランスから外部に取り
出されることを特徴とする。
【0008】すなわち、本発明に係る装置は、回転円板
の外周部に、半径方向に検出能が得られるように磁気ヘ
ッドを配置する。そして回転円板を磁気テープ面に直交
する姿勢で接触させ、磁気テープの走行方向に直交する
方向で直線状に磁気ヘッドを走査させる。
【0009】その回転円板と磁気テープの接触する場所
は、回転円板の回転軸に関し対称となる次の2個所とす
る。すなわち、第1接触場所(第1テープガイドに対応
する位置)、第2接触場所(第2テープガイドに対応す
る位置)、において、磁気テープを接触させる。そし
て、第1接触場所(以下、第1検知場所ともいう)にお
いて、磁気テープに記録された漏洩磁束の情報を磁気ヘ
ッドに検知させ、第2接触場所(以下、第2検知場所と
もいう)において、消磁ヘッドで消磁された磁気テープ
の消磁情報を磁気ヘッドに検知させる。
【0010】消磁ヘッドは、第1検知場所と第2検知場
所の間において、磁気テープに接触するように設置す
る。従って次のように作用する。
【0011】外周部に磁気ヘッドを設けた回転円板の外
周部に磁気テープを接触させ、磁気テープを走行すると
ともに、磁気テープの走行方向に直交する方向で直線状
に磁気ヘッドで走査することにより、磁気テープに記録
された漏洩磁束の情報を磁気ヘッドに検知することが出
来る。また、消磁ヘッドを通過した磁気テープの消磁情
報は、再び磁気ヘッドで検出されるので、消磁効果を確
認することが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1〜図3
に示す。図1は本発明に成る装置の構成を示す。図1に
おいて励磁磁極1と2の間を鋼材3が通過する時、鋼材
表面のきず4により漏洩磁束5を生ずる。
【0013】漏洩磁束5は鋼材表面に接触し、鋼材と等
速度で移動するループ状の磁気テープ26に記録され
る。磁気テープ26に記録された漏洩磁束5は、第1接
触場所(第1検知場所)において、磁気テープ26の面
に直交する方向に設置された回転円板37の外周部に取
り付けられた磁気ヘッド38により、磁気テープ26の
走行方向に直交する方向に走査され、検出される。
【0014】第1接触場所(第1検知場所)を通過した
磁気テープ26は、消磁ヘッド39により消去される。
消磁ヘッド39を通過した磁気テープ26の消磁情報
は、第2接触場所(第2検知場所)において、再び磁気
ヘッド38により検出され、消磁効果が確認される。
【0015】ここでテープガイド31、32は、磁気テ
ープ26を回転円板37の円周に沿わせる機能を有す
る。磁気ヘッド38により検出された信号、すなわち漏
洩磁束情報および消磁情報は、回転トランス43により
外部に取り出される。
【0016】図2は検出信号の模式図を示す。図2
(a)は本発明装置による鋼材表面きずの検出結果を模
式的に示したものであり、図2(b)は従来装置による
検出結果の模式図である。
【0017】図2(a)すなわち本発明装置によると傷
の位置分布は容易に把握することが可能となるが、図2
(b)すなわち従来装置による場合、図2(c)に示す
如く、磁気テープの幅方向の傷の位置を求めるには、磁
気ヘッドの走査線(円弧状)の形状を考慮することが必
要となる。
【0018】図3は消磁ヘッドを通過した後、検出され
る信号を示したものであり、図3(a)は消磁が完全な
場合、図3(b)は消磁が不完全な場合を模式的に示し
たものである。
【0019】図3(b)の場合、健全な鋼材に接触した
後も、きず信号として検出される可能性がある。このよ
うな場合、あらかじめ消磁効果が確認できれば傷の有無
についての誤認を防止することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)本発明装置では、磁気テープの走行方向に直交す
る方向で、直線状に磁気ヘッドにより、漏洩磁束情報お
よび消磁情報を走査する。
【0021】そのため、検査対象物のきずの位置および
分布を正確に求めることができる。 (2)本発明装置では、磁気ヘッドが、消磁ヘッド通過
後の磁気テープ部についても、磁気情報を検出できるよ
うにしている。
【0022】そのため、検査対象物のきずにより記録さ
れた磁気信号が消磁ヘッドの作用により完全に消去され
たか否かを確認することができる。 (3)従来の装置では、磁気ヘッドはテープに記録され
たきずによる磁気信号を検出するためにのみ使用し、消
磁ヘッドを通過した後の磁気テープ部についての磁気情
報の検出には使用していない。
【0023】そのため、消磁ヘッドを通過した後のテー
プ部から、検査対象物のきずにより記録された磁気信号
が完全に消磁されていなければ、検査対象物にきずがな
い場合でも、あたかもきずがあるかのように設けた評価
がなされ、無駄に廃棄される等の不具合が生じやすい。
【0024】他方、本発明装置では、消磁ヘッドを通過
後の磁気テープ部についての消磁情報も磁気ヘッドで検
出することができるので、上記従来装置の有する不具合
の発生を防止することができる。 (4)消磁ヘッドを通過後の磁気テープの消磁が十分で
あるか否かは、本発明装置により直ちに検出することが
できる。
【0025】そのため、消磁が不十分であることが判明
した場合には、消磁ヘッドの消去磁場を強くし、検査装
置に適切に機能するように調整することも迅速に行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る装置の構成を示す
図。
【図2】検出信号に関する従来例との対比効果の説明
図。
【図3】消磁効果の確認の説明図。
【図4】従来の装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1…励磁磁極、 2…励磁磁極、 3…鋼材(検査対象物)、 4…表面のきず、 5…表面のきずによる漏洩磁束、 6…磁気テープ、 7…回転円板、 8…磁気ヘッド、 9…消磁ヘッド、 10…押付用ソフトローラ、 11…同期モータ、 12…ヘッド走査用モータ、 13…回転トランス、 15…ピンチローラ、 21…第1ピンチローラ、 22…第2ピンチローラ、 23…第3ピンチローラ、 24…第4ピンチローラ、 26…磁気テープ、 31…第1テープガイド、 31…第2テープガイド。 37…回転円板、 38…磁気ヘッド、 39…消磁ヘッド、 40…押付用ソフトローラ、 41…同期モータ、 42…ヘッド走査用モータ、 43…回転トランス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松川 和義 山口県下関市彦島江の浦町六丁目16番1 号 三菱重工業株式会社下関造船所内 (72)発明者 西村 信一郎 山口県下関市彦島江の浦町六丁目16番1 号 三菱重工業株式会社下関造船所内 (56)参考文献 特開 昭47−6347(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/72 - 27/90

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)走行する検査対象物(3)を磁化す
    る励磁磁極(1、2)と、(B)励磁化された検査対象
    物(3)の表面に沿って走行し、検査対象物(3)の表
    面の傷により発生する漏洩磁束(5)を記録するループ
    状の磁気テープ(26)と、(C)前記磁気テープ(2
    6)を検査対象物(3)に接触させるとともに、検査対
    象物と等速で走行させる走行手段(40、41)と、
    (D)前記磁気テープ(26)の走行方向に対し、垂直
    方向に回転する円板(37)と、(E)前記回転円板
    (37)の外周部に設置した磁気ヘッド(38)と、
    (F)消磁ヘッド(39)と、(G)前記回転円板(3
    7)の回転軸に対して対称の位置に設けた第1テープガ
    イド(31)と第2テープガイド(32)を有し、
    (H)前記第1テープガイド(31)は、走行する磁気
    テープ(26)が回転円板(37)に直交接触するよう
    にガイドし、磁気テープ(26)に記録された漏洩磁束
    (5)の情報を、磁気ヘッド(38)に検知させ、
    (I)前記消磁ヘッド(39)は、前記磁気ヘッド(3
    8)を通過した磁気テープ(26)から磁気記録を消去
    し、(J)前記第2テープガイド(32)は、消磁ヘッ
    ド(39)で消磁された後に走行する磁気テープ(2
    6)が回転円板(37)に直交接触するようにガイド
    し、磁気テープ(26)の消磁情報を磁気ヘッド(3
    8)に検知させ、(K)前記磁気ヘッド(38)で検知
    された漏洩磁束情報及び消磁情報は、前記回転円板(3
    7)に設置した回転トランス(43)から外部に取り出
    されることを特徴とする録磁探傷装置。
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