JP3201698U - 医療廃棄物用の容器 - Google Patents

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幸夫 平井
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Abstract

【課題】注射針や注射器を廃棄する際に、注射針が不用意に看護師等に刺さるのを未然に防止し得る医療廃棄物用の容器を提供する。【解決手段】注射器の針または注射器を廃棄するための容器1であって、針または注射器を収容する半透明の容器本体12と、容器本体の開口部を覆い、針または注射器を投入する投入開口16を有する蓋部10とを備え、容器本体は、底部から立ち上がる4つの側壁と、4つの側壁のうちの正面側Fの側壁11bの外表面に貼付された商品のラベルLと、正面側側壁に対向する背面側側壁11aの外表面に貼付され、投入開口16および半透明の容器本体の背面側側壁を通して視認可能で、側壁の幅方向に延びて容器を廃棄する目安となる目印Mを構成するシールSとを備えている。【選択図】図1

Description

本考案は医療廃棄物を廃棄するための容器に関するものである。
従来より、注射針や、シリンジ(注射筒)、注射器などを投入して廃棄するための医療廃棄物用の容器が提案されている(特許文献1,2参照)。
実用新案登録第3142386号(要約書) 実用新案登録第3150317号(要約書)
特許文献1の医療廃棄物用の容器1は、図7に示すように、針、シリンジまたは注射器などからなる医療廃棄物を収容する容器本体12と、内蓋13および外蓋14からなる蓋部10を備えている。前記内蓋13には、前記廃棄物を投入するための投入開口16が形成されている。
看護師などの使用者は、注射器を使用する度に、前記廃棄物を前記投入開口16から容器本体12内に投入し、容器本体12内に投入された廃棄物が所定量に達すると、外蓋14を閉めて容器1全体を廃棄する。
しかし、前記使用者は、容器本体12内に溜まった廃棄物がどの程度の高さまで達しているかを把握しずらい。そのため、容器本体12内に溜まった廃棄物の分量が多くなった場合、投入開口16から廃棄物を投入する際に、容器本体12内の注射針が使用者の指に刺さるという医療事故が生じるおそれがある。
したがって、本考案の目的の1つは、注射針や注射器を廃棄する際に、注射針が不用意に看護師等に刺さるのを未然に防止し得る医療廃棄物用の容器を提供することである。
特許文献2の容器1は、図8に示すように、商品の表示ラベルであるシールS4が設けられた背面側Bの前記側壁11aの内表面には、前記廃棄物の溜まり具合の目印となる3枚のシールS1〜S3が貼付されている。前記各シールS1〜S3は、背面側Bの反対側の正面側Fから、看護師等の使用者が前記投入開口16(図7)を介して視認することができる位置に貼付されている。
図8に示すように、第1シールS1には、前記廃棄物の上限を示す目印となる矢印が略水平方向Yに沿って印字されている。
第2シールS2には、前記略垂直方向Zに沿って所定の間隔で目盛(目印)が水平方向Yに印字されている。そのため、使用者は、前記目盛を参考に、廃棄物の溜まり具合を知ることができる。
第3シールS3は、前記第1シールS1の矢印に使用者の注意を喚起するものであり、たとえば「ここまで」や、第1シールS1の矢印を指し示す矢印など、使用者に第1シールS1の矢印について注意を喚起する内容が印字されている。
しかし、前記特許文献2の考案は容器本体の側壁11aの内表面に種々のシールを貼付する。前記内表面にシールを貼付するのは手間がかかり、そのため、容器1全体のコストがアップする。また、内表面にシールを貼付する作業は難しく、そのため、熟練を要する。
したがって、本考案の目的の1つは、シールの貼付が容易で、かつ、コストの安い目印を有する容器を提供することである。
本考案は、注射器の針または注射器を廃棄するための容器であって、
前記針または注射器を収容する半透明の容器本体と、
前記容器本体の開口部を覆い、前記針または注射器を投入する投入開口を有する蓋部とを備え、
前記容器本体は、
前記容器本体の底部から立ち上がる4つの側壁と、
前記4つの側壁のうちの正面側の側壁の外表面に貼付された商品のラベルと、
前記正面側の側壁に対向する背面側の側壁の外表面に貼付され、前記投入開口および前記半透明の容器本体の前記背面側の側壁を通して視認可能で、前記背面側の側壁の幅方向に延び本容器を廃棄する目安となる目印を構成するシールとを備えている。
本考案によれば、投入開口および半透明の容器本体の背面側の側壁を通して、満杯の目安となるシールの目印が見える。
すなわち、本考案によれば、容器本体内に投入された医療廃棄物(針、シリンジまたは注射器など)の分量が多くなり、前記廃棄物が前記目印の高さまで溜まると、看護師等の使用者は当該状況を前記投入開口および半透明の容器本体を介して視認することができる。そのため、容器本体内に大量の廃棄物が貯留され、前記使用者に刺さるおそれが生じる前に、前記目印の高さに廃棄物が溜まった時点で容器全体を廃棄して新たな容器に交換する。
したがって、容器本体内に廃棄物が大量に溜まり、看護師等が廃棄物を投入開口から投入する際に、注射針が不用意に看護師等に刺さるという医療事故を未然に防止することができる。
また、前記目印を有するシールは、容器本体の側壁の内表面ではなく、外表面に貼付される。そのため、シールを貼付するのに手間がかからず、容器全体のコストアップが抑制される。
また、シールを側壁の外表面に貼付する作業は容易で、そのため、熟練を要しない。
なお、前記「シール」としては、たとえば、フィルムの表面に前記目印などが印字されていると共に、表面または裏面に接着剤が塗布され更に剥離紙が貼付されたものを用いてもよい。
本考案の一実施例にかかる使用状態の容器を示す概略斜視図である。 蓋部を取り外した状態の容器を示す分解斜視図である。 蓋部を示す概略斜視図である。 非使用状態の容器を背面から見た斜視図である。 容器自体を廃棄する場合の容器を示す概略斜視図である。 シールを示す概念的な断面図である。 従来の容器を示す概略斜視図である。 蓋を取り外した状態の別の従来の容器を示す概略斜視図である。
好ましくは、前記シールは前記背面側の側壁の幅の少なくとも半分以上の長さを有する。
この場合、目印が側壁の幅方向に長く、そのため、前記投入開口を通して目印を視認し易い。
より好ましくは、前記シールは前記背面側の側壁から前記背面側の側壁に隣接する別の側壁まで延びている。
この場合、使用者は目印を投入開口から視認することができるだけでなく、容器本体の前記側壁に貼付されたシールの目印を直接的に視認することができる。
以下、本考案に係る医療廃棄物用の容器の一実施例を図面にしたがって説明する。
図1に示す容器1は、注射針、シリンジまたは注射器などの医療廃棄物を廃棄するための容器である。容器1は直方体形状の容器であり、容器本体(収容部)12と、内蓋13および外蓋14からなる蓋部10とを備えている。なお、容器1は、容器本体12に対して回転可能な把手19bを備えていてもよい。
図2および図3に示すように、前記内蓋13および外蓋14は一体に成形され、内蓋13と外蓋14の間には樹脂製のヒンジ15が形成されている。図2の内蓋13は、容器本体12の上部の開口部12bを覆うように嵌め込まれており(図1参照)、外蓋14は前記ヒンジ15を中心に内蓋13に対し回転可能となっている。
図1の前記内蓋13は、その上面に前記廃棄物が投入される投入開口16や、注射針の取り外しに用いる有底の取り外し凹部17などを備えている。前記廃棄物を投入開口16から容器1の内部に投入するには、図1に示す外蓋14を開いた状態で行う。
前記蓋部10は、半透明の樹脂で形成されており、前記蓋部10の透明度は、容器本体12の透明度よりも高く設定されていてもよい。
前記ヒンジ15は、前記内蓋13を容器本体12に嵌め込んだ状態において、容器1の背面側Bに設けられている。図1の容器1内に収納された前記廃棄物および容器1自体の廃棄を行う際には、前記ヒンジ15を中心に外蓋14を回動させ、図1の投入開口16を閉じた上で、図3の外蓋14の先端に設けた2つの爪18aを折り曲げて、内蓋13上面に設けた2つの嵌合孔18bにそれぞれ押し込み、図5のように、外蓋14が開かないように閉じる。
このように、前記ヒンジ15は、前記内蓋13の端部13sにおいて、かつ、容器本体12の4つの側壁11のうちの1つの側壁11aの上端近傍において、前記外蓋14を内蓋13に対して回転可能に支持している。
図1に示すように、前記容器本体12の側壁11には商品のラベルLとシールSとが貼付されている。
前記ラベルLは前記4つの側壁11のうちの正面側Fの側壁11bの外表面に貼付されており、製造元、販売元やバーコードが印字されていてもよい。
前記シールSは前記正面側の側壁11bに対向する図4の背面側の側壁11aの外表面に貼付されている。シールSの目印Mは図1の前記投入開口16および前記半透明の容器本体12の前記背面側の側壁11aを通して視認可能で、前記背面側の側壁11aの幅方向に延び満杯の目安となるラインで形成されていてもよい。なお、ラインの太さは適宜に設定される。また「Full」などの文字がシールSに印字されていてもよい。
図4の前記シールSは、前記背面側の側壁11aの幅の少なくとも半分以上の長さを有しているのが好ましく、本実施例のように背面側の側壁11aの幅の全幅にわたって設けられていてもよい。
より好ましくは、前記シールSの目印Mは、前記背面側の側壁11aから前記背面側の側壁11aに隣接する別の側壁11cまで延びていてもよい。この場合、図1の背面側の側壁11aのドット模様で示した目印Mだけでなく、隣接する別の側壁11cの外表面に貼付されたシールSの目印Mを視認することができる。
図6Aおよび図6Bは前記シールSおよび目印Mの例を模式的な断面を示す。なお、シールSと側壁11aとの間の粘着層ないし接着層には××××が付されて図示されている。
図6Aのように、シールSの外表面に目印Mが印字等されていてもよいし、図6Bのように、シールSの内表面に目印Mが印字等されていてもよい。
図1は容器1の使用状態を示し、図4は容器1の非使用状態または未使用の状態を示す。
図4の状態においては、図3の外蓋14に形成された仮止孔14eが内蓋13に形成された仮止突起13eに樹脂弾性により緩く係合する。そのため、図4の非使用状態では図1の投入開口16を閉じることができる一方で、図1の使用状態と図4の非使用状態とに繰り返し設定することができる。
前記投入開口16(図1)が閉塞された図4の未使用の状態において、図3の前記爪18aにおける前記内蓋13の上面13fに対面する表面14fにはグレーで着色して示す領域に、前記内蓋13の前記爪18a以外の部位とは異なる色が着色されている。着色はインキを塗布してもよいし、シールが貼られてもよいし、染色されたものであってもよい。
図3に示す前記爪18aは、前記外蓋14における前記ヒンジ15の反対側の辺に突出状態で設けられており、容易に折り曲げることができるように構成されている。前記嵌合孔18bは前記爪18aを折り曲げて押し込むことで、図5のように、前記外蓋14が閉じた状態を維持する。図1の容器1の目印Mが廃棄物で隠れる程度になった場合には図5のように爪を折って、外蓋14が開かないようにして、容器1を使用できないようにする。
ここで、図1の使用状態においては、前記爪18aに付した着色を直視視認することができる。また、図4の未使用の状態または非使用状態においては、図4のドット模様で示すように、半透明の外蓋14を介して前記爪18aに付した着色を視認することができる。一方、爪18aを90°折って図3の嵌合孔18bに嵌合させた図5の廃棄すべき状態では前記着色された嵌合孔18bの見え方が前記図1や図4の状態とは明らかに異なる。
そのため、図5のように爪18aを折り忘れるのを防止し得ると共に、容器1自体が廃棄すべきものであることが一目で分かる。したがって、容器本体12内に所定量の廃棄物が溜まった後に、再び容器を使用するのを確実に防止し得る。
前記シールSは前記シールS自体が前記容器本体12とは異なる色の粘着テープ等で形成されていてもよい。
本考案の医療廃棄物用の容器は、注射器の針または注射器などを廃棄するのに用いることができる。
1:容器
10:蓋部
12:容器本体
12b:開口部
16:投入開口
S:シール

Claims (3)

  1. 注射器の針または注射器を廃棄するための容器であって、
    前記針または注射器を収容する半透明の容器本体と、
    前記容器本体の開口部を覆い、前記針または注射器を投入する投入開口を有する蓋部とを備え、
    前記容器本体は、
    前記容器本体の底部から立ち上がる4つの側壁と、
    前記4つの側壁のうちの正面側の側壁の外表面に貼付された商品のラベルと、
    前記正面側の側壁に対向する背面側の側壁の外表面に貼付され、前記投入開口および前記半透明の容器本体の前記背面側の側壁を通して視認可能で、前記背面側の側壁の幅方向に延び本容器を廃棄する目安となる目印を構成するシールとを備えている、医療廃棄物用の容器。
  2. 前記シールは、前記背面側の側壁の幅の少なくとも半分以上の長さを有することを特徴とする、請求項1に記載の医療廃棄物用の容器。
  3. 前記シールは、前記背面側の側壁から前記背面側の側壁に隣接する別の側壁まで延びていることを特徴とする、請求項2に記載の医療廃棄物用の容器。
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