JP3201111B2 - エンジンおよび自動変速機の総合制御装置 - Google Patents

エンジンおよび自動変速機の総合制御装置

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JP3201111B2
JP3201111B2 JP31590893A JP31590893A JP3201111B2 JP 3201111 B2 JP3201111 B2 JP 3201111B2 JP 31590893 A JP31590893 A JP 31590893A JP 31590893 A JP31590893 A JP 31590893A JP 3201111 B2 JP3201111 B2 JP 3201111B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両におけるエンジ
ンと自動変速機とを制御するための装置に関し、特に燃
焼気筒数を変更することのできるエンジンもしくは点火
時期などの燃焼状態を気筒ごとに変えることのできるエ
ンジンおよびこれに連結した自動変速機を制御するため
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載されているエンジンの燃費
は、高負荷状態ほど良好になることが知られている。そ
こで例えば特開昭56−115830号公報に記載され
たエンジンでは、V字型をなすバンクのそれぞれにシリ
ンダを形成したV型エンジンにおいて、軽負荷時にいず
れか一方のバンクの気筒での燃焼を休止し、実質的な負
荷を相対的に増大させるように制御している。
【0003】また一方、車両用の自動変速機は、ブレー
キやクラッチ等の摩擦係合装置の係合・解放状態を切り
換えて変速を実行するので、その切換えの適否によって
は変速ショックが生じ、また摩擦係合装置で吸収するべ
きエネルギ量も多くなる。そのため従来では、変速時に
エンジンでの点火時期を遅らせたり、あるいは燃料噴射
量を減少させたりして、自動変速機に入力されるトルク
を一時的に低下させ、これにより変速ショックを低減
し、あるいは摩擦係合装置の耐久性の向上を図ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように自動変速
機に入力されるトルクは、変速ショックや摩擦係合装置
の耐久性などに大きく影響するが、エンジンと自動変速
機とは、一般には、互いに独立して制御されるために、
自動変速機での変速時のエンジンからの入力トルクが、
その変速に対して不適切となる場合がある。例えば自動
変速機でのいずれかの摩擦係合装置を解放するとともに
他の摩擦係合装置を係合させるいわゆるクラッチ・ツウ
・クラッチ変速の場合や、オーバードライブ用の副変速
部と複数の変速段を設定するための主変速部とで共に変
速を実行する同時変速の場合などにおいては、いずれか
の摩擦係合装置の係合もしくは解放による所定の回転部
材の回転数やトルクが、他の摩擦係合装置の解放もしく
は係合に大きく影響するので、このような変速の際にエ
ンジンから自動変速機に入力されるトルクが大きく変化
すると、自動変速機での変速制御が不適切となってしま
う。具体的には、上述した燃焼気筒数を変える制御の行
われるエンジンに連結した自動変速機において、クラッ
チ・ツウ・クラッチ変速や同時変速の際に、エンジンで
の燃焼気筒数の変化が生じると、それに伴って自動変速
機に入力されるトルクが過渡的に変化してしまうから、
摩擦係合装置の係合や解放のタイミングが不適切とな
り、変速ショックが大きくなったり、摩擦係合装置の耐
久性が低下したりする不都合が生じる。
【0005】また反対に自動変速機での変速時にエンジ
ンの制御が行われず、そのために上述した変速ショック
の悪化や摩擦係合装置の耐久性の低下などの不都合が生
じる場合がある。すなわち変速に伴うエンジンの出力ト
ルクの低減制御は、触媒温度などの他の条件によって規
制されることがあり、そのような場合には、変速時に自
動変速機に入力されるトルクが想定されているトルクよ
り大きくなるために、上述したと同様な不都合が生じ
る。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、燃焼休止を含む燃焼状態の変更を所定の
気筒について実行することのできるエンジンを、自動変
速機の状態に応じて制御することにより変速ショックや
摩擦係合装置の耐久性の低下などの不都合を効果的に防
止することのできる制御装置を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載した発明は、図1に示すように、
燃焼気筒数を変更可能なエンジンEg と、複数の摩擦係
合装置Fd を備えるとともにそれらの摩擦係合装置Fd
の係合・解放状態を変えることにより変速を実行する自
動変速機At との総合制御装置において、前記エンジン
Eg の燃焼気筒数を変える気筒数変更手段100と、前
記摩擦係合装置Fd のうちのいずれか一つの摩擦係合装
置Fd を係合させるとともに他の摩擦係合装置Fd を解
放させて実行するクラッチ・ツウ・クラッチ変速を判定
するクラッチ・ツウ・クラッチ変速判定手段101と、
クラッチ・ツウ・クラッチ変速が判定された場合に前記
気筒数変更手段100によるエンジンEg の燃焼気筒数
の変更を禁止する気筒数変更禁止手段102とを備えて
いることを特徴とするものである。
【0008】また請求項2に記載した発明は、図2に示
すように、燃焼気筒数を変更可能なエンジンEg と、互
いに独立して変速を実行することのできる主変速部Gm
および副変速部Gs を備えた自動変速機At との総合制
御装置において、前記エンジンEg の燃焼気筒数を変え
る気筒数変更手段100と、前記主変速部Gm および副
変速部Gs が同時に変速を行う同時変速を判定する同時
変速判定手段103と、同時変速が判定された場合に前
記気筒数変更手段100によるエンジンEg の燃焼気筒
数の変更を禁止する気筒数変更禁止手段102とを備え
ていることを特徴とするものである。
【0009】さらに請求項3に記載した発明は、図3に
示すように、複数の気筒が少なくとも二群に分けられる
とともに、出力を一時的に低下させるために各気筒での
燃焼状態が各群ごとに互いに独立して変えられるエンジ
ンEg と、そのエンジンEgに連結された自動変速機At
との総合制御装置において、前記自動変速機At によ
る変速を判定する変速判定手段104と、自動変速機A
t での変速時に出力を一時的に低下させるために前記各
気筒群での燃焼状態を変更する燃焼状態変更手段105
と、いずれかの気筒群での燃焼状態の変更が規制されて
いることを判定する出力低減制御規制判定手段106
と、いずれかの気筒群での燃焼状態の変更が規制されて
いることが判定された場合の他の気筒群での燃焼状態を
前記いずれかの気筒群での燃焼状態の変更の規制が判定
されない場合より出力の低下が大きくなるように変更す
る出力低下増大手段107とを備えていることを特徴と
するものである。
【0010】そして請求項4に記載した発明は、図20
示すように、複数の気筒が少なくとも二群に分けられ
るとともに、出力を一時的に低下させるために各気筒で
の燃焼状態が各群ごとに互いに独立して変えられるエン
ジンEg と、そのエンジンEg に連結された自動変速機
At との総合制御装置において、前記エンジンEg の出
力トルクが変化するように前記各気筒群での燃焼状態を
変更する燃焼状態変更手段105と、いずれかの気筒群
での燃焼状態の変更が規制されていることを判定する出
力低減規制判定手段106と、いずれの気筒群において
も燃焼状態の変更が規制されていないことが前記出力低
減規制判定手段106で判定された場合に、前記自動変
速機At での変速の際に前記エンジンEg の出力トルク
を低下させるように各気筒群の燃焼状態を変更する出力
低下手段110と、いずれかの気筒群での燃焼状態の変
更が規制されていることが前記出力低減規制判定手段1
06で判定された場合に、前記自動変速機At での変速
の際に前記エンジンEg の出力トルクを低下させるため
に他の気筒群での燃焼状態の変更の程度を前記いずれか
の気筒群での燃焼状態の変更が規制されていない場合よ
り大きくする出力低下増大手段107と、各気筒群での
燃焼状態の変更が規制されていることが前記出力低減規
制判定手段106で判定された場合に、前記各気筒群で
の燃焼状態の変更を禁止する出力低下禁止手段111と
を備えていることを特徴とするものである。さらに請求
項5の発明は、図20に併せて示すように、請求項4の
構成において、前記自動変速機At が油圧によって係合
状態を制御される係合装置を備えるとともに、前記出力
低下禁止手段111によって各気筒群での燃焼状態の変
更が禁止されている場合に前記係合装置の油圧を、各気
筒群での燃焼状態の変更が禁止されていない場合より高
くする係合油圧制御手段112を更に備えていることを
特徴とするものである。またさらに、請求項6の発明
は、図21に示すように、燃焼気筒数を変更可能なエン
ジンEg と、そのエンジンEg に連結された自動変速機
At との総合制御装置において、前記エンジンEg の燃
焼気筒数を変える気筒数変更手段100と、前記自動変
速機At による変速を判定する変速判定手段104と、
前記変速判定手段104にて自動変速機At の変速が判
定された場合に前記気筒数変更手段100によるエンジ
ンの燃焼気筒数の変更を禁止する気筒数変更禁止手段1
02と、前記エンジンの燃焼気筒数の変更の禁止に応じ
前記エンジンの各燃焼気筒への燃料供給特性を変更する
特性変更手段113とを備えていることを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】請求項1に記載した発明では、エンジンEg で
の燃焼気筒数が負荷などに応じて気筒数変更手段100
によって変更させられ、また車速やエンジン負荷などの
走行状態の変更に伴って自動変速機At での変速が実行
される。その自動変速機At での変速が所定の摩擦係合
装置Fd を係合させるとともに他の摩擦係合装置Fd を
解放させるクラッチ・ツウ・クラッチ変速であれば、こ
れをクラッチ・ツウ・クラッチ変速判定手段101が判
定する。この判定がなされると、気筒数変更禁止手段1
02がエンジンEg における気筒数変更手段100によ
る燃焼気筒数の変更を禁止する。したがって自動変速機
At でのクラッチ・ツウ・クラッチ変速の際には、エン
ジンEg の燃焼気筒数の変更に伴う入力トルクの変動が
生じないから、変速に関与するいずれかの摩擦係合装置
Fd の係合・解放のタイミングのずれやそれに伴う変速
ショックの悪化などが生じない。
【0012】また請求項2に記載した発明では、自動変
速機At での変速が、主変速部Gmと副変速部Gs との
両方で変速を実行させる同時変速である場合、これを同
時変速判定手段103が判定する。この判定がなされる
と、気筒数変更禁止手段102がエンジンEg における
気筒数変更手段100による燃焼気筒数の変更を禁止す
る。したがって自動変速機At での同時変速の際には、
エンジンEg の燃焼気筒数の変更に伴う入力トルクの変
動が生じないから、いずれかの変速部Gm ,Gs の変速
が異常に速く進行したり、あるいはその反対に異常に遅
れたりすることが防止される。
【0013】請求項3に記載した発明では、変速判定手
段104が自動変速機At で変速を行うべきことを判定
すると、エンジンEg の出力を一時的に低下させる制御
が実行される。すなわち複数の気筒を一群としてそれら
の気筒の燃焼状態が燃焼状態変更手段105によって変
更させられる。この燃焼状態の変更制御は、それら一群
の気筒からの排気を浄化する触媒の温度などの要因で規
制されることがあり、このような規制は出力低減制御規
制判定手段106によって判定される。この判定がなさ
れた場合、他の一群の気筒についての燃焼状態が、エン
ジン出力を更に低下させるように出力低下増大手段10
7によって制御される。すなわち前記一方の一群の気筒
での燃焼状態の変更が行われない場合には、それを補う
ように他の一群の気筒での燃焼状態が変更させられるの
で、自動変速機At に入力されるトルクが変速に適する
程度に下げられ、その結果、摩擦係合装置の摩耗や変速
ショックの悪化などの不都合が解消される。
【0014】請求項4の発明では、自動変速機At での
変速の際に燃焼気筒での燃焼状態を変更することにより
エンジンEg の出力トルクが低下させられる。その場
合、燃焼状態を変更することが全く規制されていなけれ
ば、各気筒群での燃焼状態が変更させられる。これに対
していずれかの気筒群での燃焼状態を変更することが規
制されている場合には、他の気筒群での燃焼状態を変更
してエンジンEg の出力トルクが低下させられ、かつ当
該他の気筒群での燃焼状態の変更の程度が、いずれかの
気筒群で燃焼状態の変更が規制されていない場合より増
大させられる。そのため、エンジンEg の全体としての
出力トルクが必要十分に低下させられる。さらに全ての
気筒群で燃焼状態の変更が規制されている場合には、燃
焼状態の変更の制御自体が禁止される。これに対して請
項5の発明では、自動変速機At での変速の際に各気
筒群での燃焼状態の変更が規制され、それに伴ってエン
ジンEg の出力トルクを低下させることが禁止されてい
る場合には、自動変速機At の係合装置の係合油圧が増
大させられる。その結果、係合装置の過剰な滑りなどが
回避されてその耐久性が向上する。さらに、請求項6の
発明では、燃焼をおこなう気筒の数が気筒数変更手段1
00によって変更される一方、自動変速機At での変速
が判定されると、燃焼をおこなう気筒数の変更、例えば
燃焼気筒数の減少が禁止される。その禁止制御が実行さ
れる場合と禁止制御が実行されない場合とでは、エンジ
ンEg に対する出力要求量に対する燃料の供給特性が変
更される。一例として、燃焼気筒数が減少させられてい
る場合には、前記の禁止制御によって減少させられてい
ない場合より、アクセル開度に対するスロットル開度が
増大させられる。その結果、エンジンEg の出力トルク
が、上記の禁止制御を実行している場合としていない場
合とで等しくなる。
【0015】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。図4はこの発明の一実施例の基本的な構成を示
すブロック図であって、燃焼気筒数や各気筒での燃焼状
態を変更することのできるエンジンEg に、走行状態に
基づいて摩擦係合装置の係合・解放状態を変更すること
により変速を実行する自動変速機At が連結されてい
る。
【0016】その自動変速機At の一例を図5にスケル
トン図として示してあり、これを簡単に説明すると、こ
の自動変速機At は、変速機構として、ロックアップク
ラッチ1を有するトルクコンバータ2と、一組の遊星歯
車機構を有する副変速部3と、二組の遊星歯車機構によ
って複数の前進段および後進段を設定する主変速部4と
を備えている。副変速部3は、ハイ・ローの二段の切換
えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ5
がトルクコンバータ2のタービンランナ6に連結されて
おり、またこのキャリヤ5とサンギヤ7との間にはクラ
ッチC0 および一方向クラッチFo が相互に並列の関係
となるよう設けられ、さらにサンギヤ7とハウジングH
u との間にブレーキB0 が設けられている。
【0017】主変速部4の各遊星歯車機構におけるサン
ギヤ8,9は、共通のサンギヤ軸10に設けられてお
り、この主変速部4の図における左側(フロント側)の
遊星歯車機構におけるリングギヤ11と副変速部3にお
けるリングギヤ12との間に第1クラッチC1 が設けら
れ、また前記サンギヤ軸10と副変速部3のリングギヤ
12との間に第2クラッチC2 が設けられている。主変
速部4における図の左側の遊星歯車機構のキャリヤ13
と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギヤ14とが
一体的に連結されるとともに、これらのキャリヤ13と
リングギヤ14とに出力軸15が連結されている。
【0018】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸10の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸10とハウジン
グHu との間に第2ブレーキB2 が配置されており、ま
たリヤ側の遊星歯車機構におけるキャリヤ16とハウジ
ングHu との間に一方向クラッチF1 と第3ブレーキB
3 とが並列に配置されている。
【0019】そしてこの自動変速機At においては、各
摩擦係合装置を図6に示すように係合・解放することに
より前進5段・後進1段の変速段が設定される。なお、
図6において、○印は係合、×印は解放をそれぞれ示
す。
【0020】自動変速機At における各クラッチC0 ,
C1 ,C2 および各ブレーキB0 ,B1,B2,B3 に油
圧を給排する油圧制御装置17は、第1速ないし第5速
および後進段を主に設定するための第1ないし第3のソ
レノイドバルブS1 ,S2 ,S3 と、ロックアップクラ
ッチ1の制御およびブレーキB0 の供給圧の調圧を行う
リニアソレノイドバルブSLUと、ライン油圧PL をスロ
ットル開度に応じて制御するためのリニアソレノイドバ
ルブSLTと、アキュームレータ背圧を制御するためのリ
ニアソレノイドバルブSLNとを備えている。これらのソ
レノイドバルブを制御するための電子制御装置(T−E
CU)18が設けられており、これは中央演算処理装置
(CPU)および記憶素子(ROM,RAM)ならびに
入出力インターフェースを主体とするものであって、自
動変速機At への入力回転数センサーからの信号、車速
信号、ニュートラルスタートスイッチからの信号、油温
センサーからの信号、パターンセレクトスイッチからの
信号、トランスミッションコントロールスイッチからの
信号、ストップランプスイッチからの信号などが入力さ
れている。またこの電子制御装置18にはエンジン用電
子制御装置(E−ECU)19が相互にデータ通信可能
に接続されている。そしてこのエンジン用電子制御装置
19にはスロットルポジションセンサーからの信号や水
温センサーからの信号、排気浄化触媒の温度を示す信号
およびその他の信号が入力されている。
【0021】上記の自動変速機用の電子制御装置18
は、入力される各信号および予め記憶させられているマ
ップに基づいて、設定するべき変速段やロックアップク
ラッチ1の係合・解放を制御し、またエンジン用電子制
御装置19に変速の際のトルクダウン制御を実行するよ
う信号を出力するようになっている。
【0022】上記の自動変速機At を連結してあるエン
ジンEg は、所定数の気筒を一群として燃焼休止制御あ
るいは点火時期や燃料噴射量による燃焼状態の制御を行
うよう構成されたエンジンであり、その一例は、左右の
バンクのシリンダごとに上記の制御を行うV型エンジン
である。図7はこのエンジンEg を模式的に示す図であ
り、左バンク20と右バンク21とのそれぞれのシリン
ダ(図示せず)を一群として吸気管路22,23が設け
られており、各吸気管路22,23には電気的に開度が
制御される電子スロットルバルブ24,25が設けられ
ている。また左右のバンク20,21の各シリンダの排
気ポート(図示せず)は、エギゾーストマニホールド2
6,27を介してエギゾーストパイプ28,29が接続
されている。そしてそれらの各エギゾーストパイプ2
8,29には、排気浄化触媒30,31が介装されてい
る。
【0023】さらに左右のバンク20,21におけるシ
リンダでの点火時期や燃料噴射量あるいはスロットル開
度は、互いに独立して制御できるように構成されてお
り、そのために、前記エンジン用電子制御装置19は、
左バンクコントロールエンジンコンピュータ32と右バ
ンクコントロールエンジンコンピュータ33とを備えて
いる。これらの各エンジンコンピュータ32,33は、
自動変速機用電子制御装置18にデータ通信可能に接続
されるとともに、対応する左右の各排気浄化触媒30,
31の温度がデータとして入力されている。またこれら
のエンジンコンピュータ32,33は、対応する左右の
各電子スロットルバルブ24,25および対応する左右
のバンク20,21のシリンダでの点火時期あるいは燃
料噴射量を制御するようになっている。
【0024】ところで図6に示す係合作動表から知られ
るように上記の自動変速機At では、第3速と第4速と
の間での変速が、第2クラッチC2 と第1ブレーキB1
との係合・解放状態を切り換えるいわゆるクラッチ・ツ
ウ・クラッチ変速になる。この変速を実行する場合、ア
ップシフトであればエンジンの吹き上りを防止し、また
ダウンシフトであれば、変速ショックを防止するため
に、これら二つの摩擦係合装置を所定期間、オーバーラ
ップ状態に維持し、もしくはアンダーラップ状態に維持
する必要がある。このような制御を行うために上記の自
動変速機At には図8に示す油圧回路が備えられてい
る。
【0025】図8において符号40は 3-4タイミングバ
ルブを示し、この 3-4タイミングバルブ40には、 3-4
シフトバルブ41のドレン油路42に連通するインポー
ト43と、そのドレン油路42にオリフィス44を介し
て連通するドレン圧入力ポート45と、 3-4シフトバル
ブ41から第2ブレーキB2 に至る供給油路46にオリ
フィス47を介して連通する入力ポート48と、ロック
アップクラッチ用のリニアソレノイドバルブSLUからの
信号圧を入力される信号ポート49と、ドレンポート5
0とが設けられている。またこの 3-4タイミングバルブ
40のスプール51には、その一端に位置しかつドレン
ポート50を開閉するランド52と、中間に位置すると
ともにドレン圧入力ポート45とインポート43との間
を仕切りかつドレン圧入力ポート45側にドレン圧の受
圧面を形成しているランド53と、他端に位置するとと
もに供給圧の受圧面を形成しかつ入力ポート48とドレ
ン圧入力ポート45とを仕切る小径のランド54とを備
えている。そしてその一端側のランド52はスプリング
55を介して受圧ピストン56に当接し、また受圧ピス
トン56は信号ポート49からの信号圧の受圧面を形成
している。
【0026】第1ブレーキB1 用のアキュームレータ5
7は、第1ブレーキB1 に至る油路58に、オリフィス
59を介して接続されており、このアキュームレータ5
7は、前記リニアソレノイドバルブSLNによって制御さ
れるアキュームレータコントロールバルブからの油圧に
よって背圧が変えられて第1ブレーキB1 の係合圧を制
御する。また第2クラッチC2 用のアキュームレータ6
0も同様に、リニアソレノイドバルブSLNによって制御
されるアキュームレータコントロールバルブからの油圧
によって背圧を変えられて第2クラッチC2 の係合圧を
制御する。
【0027】また図8において符号61は、第2クラッ
チC2 に対するファーストフィル手段を構成する C-2オ
リフィスコントロールバルブであって、スプール62を
その軸線方向に押圧するスプリング63を設けた端部と
は反対側の端部に制御ポート64が形成され、この制御
ポート64は、オリフィス65を介して第2クラッチC
2 に連通されている。また中間部には、前記供給油路4
6を接続した入力ポート66と、この入力ポート66に
対してスプール62により連通・遮断されかつ第2クラ
ッチC2 が接続された第2クラッチポート67とが形成
されている。さらに後述する B-1コントロールバルブ6
8を介して第1ブレーキB1 に接続された第1ブレーキ
ポート69と、この第1ブレーキポート69に対してス
プール62により連通・遮断されるドレンポート70と
が形成されている。そしてスプリング63を配置してあ
る端部には第3ソレノイドバルブS3 からの信号圧を入
力する信号ポート71が形成されている。
【0028】B-1コントロールバルブ68について説明
すると、これは、第1ブレーキB1の油圧の給排速度を
制御するためのバルブであり、第1ブレーキB1 の油圧
を信号圧として作用させるために油路58を接続した信
号ポート72と、 3-4シフトバルブ41にオリフィス7
3を介して接続したDポート74と、このDポート74
に対して連通・遮断されかつ油路58が接続されたブレ
ーキポート75と、このブレーキポート75に対して連
通・遮断されかつ前記の C-2オリフィスコントロールバ
ルブ61における第1ブレーキポート69に接続された
ブレーキポート76とが形成されている。これらのポー
トの開閉を行うスプール77の一端部はスプリング78
を介してピストン79に当接させられている。このスプ
ール77とピストン79との間に開口しかつ第4速圧が
供給される制御ポート80と、ピストン79に対してロ
ックアップクラッチ用リニアソレノイドバルブSLUの信
号圧を作用させる信号圧ポート81とが形成されてい
る。なお、図8において符号82は 2-3シフトバルブで
あり、また符号83はドレン油路44に設けたオリフィ
スである。
【0029】すなわち 3-4タイミングバルブ40が図8
上半分に示す位置から下半分に示す位置に切り替わる
ことにより、インポート43がドレンポート50に連通
して第1ブレーキB1 からの排圧速度を速くするので、
第3速から第4速へのアップシフトの際に、リニアソレ
ノイドバルブSLUによって制御ポート49に供給する油
圧を制御することにより、第2クラッチC2 と第1ブレ
ーキB1 とのオーバーラップ期間を適宜に制御するよう
になっている。また第4速から第3速へのダウンシフト
の際には、 B-1コントロールバルブ68の制御ポート8
1に供給する油圧をリニアソレノイドバルブSLUによっ
て制御してこの B-1コントロールバルブ68が図8の
半分に示す位置に切り替わるタイミングを制御すること
により、第1ブレーキB1 に対する油圧の供給タイミン
グを制御して第2クラッチC2 と第1ブレーキB1 のア
ンダーラップ期間を適宜に制御するようになっている。
【0030】上述したエンジンEg は、負荷が小さい場
合(具体的にはアクセル開度TA が予め定めた所定の開
度以下の場合)に、燃費を向上させるために、左右いず
れかのバンク20,21のシリンダでの燃焼を休止させ
る。これは、例えばエンジン用電子制御装置19が、入
力される信号に基づいて負荷状態を判断し、その結果に
基づいていずれかのバンク20,21のシリンダに対す
る燃料の噴射を止め、またそのバンク20,21に対応
する電子スロットルバルブ24,25を閉じ、さらには
点火プラグへの通電を止める。また一方、自動変速機A
t は設定するべき変速段をアクセル開度TA で代表され
るエンジン負荷と車速とに基づいて判断しており、した
がってアクセル開度TA が減少すれば、アップシフトが
判断される。そのため上述した図4に示すエンジンEg
および自動変速機At を備えた車両では、アクセル開度
TA を減じた場合には、燃焼気筒数の減少とアップシフ
トとが判断されることになるが、これら両方の制御を同
時に行うと変速途中で自動変速機At への入力トルクが
変化してしまい、その結果、変速ショックが悪化するお
それがある。そこでこの発明に係る前記各電子制御装置
18,19は、クラッチ・ツウ・クラッチ変速の場合に
は燃焼気筒数の変更を禁止するように制御する。
【0031】その一例を図9にフローチャートで示して
あり、入力信号の処理(ステップ1)を行った後に、両
バンク運転中か否かを判断する(ステップ2)。すなわ
ち前記左右のバンク20,21のシリンダで燃焼を行う
運転状態か否かを判断する。その判断結果が“ノー”の
場合、すなわちいずれか一方のバンク20(21)のシ
リンダのみで燃焼を行わせるいわゆる片バンク運転の場
合には、特に制御を行うことなくリターンし、また両バ
ンク運転の場合には、アクセル開度TA を絞ることに伴
う第3速から第4速へのアップシフトが発生したか否か
を判断する(ステップ3)。この判断は例えば一定車速
で走行中にアクセル開度TA を絞ることにより成立し、
その一例は図10に示すように、第3速で走行中にアク
セルペダルを戻し、アクセル開度TA がTA1からTA2に
減少した場合、運転状態が変速線図における第3速から
第4速へのアップシフト線を横切って変化することにな
るので、第3速から第4速へのいわゆるパワーオフアッ
プシフトの判断が成立する。
【0032】ステップ3の判断結果が“ノー”の場合に
は特に制御を行うことなくリターンし、また“イエス”
の場合には、アクセル開度TA が予め定めた基準開度T
A0以下か否かを判断する(ステップ4)。この基準開度
TA0は片バンク運転を行うことを判断するための基準と
なる開度であり、アクセル開度TA がこの基準開度TA0
を越えていれば、すなわちステップ4の判断結果が“ノ
ー”であれば、全てのシリンダで燃焼を行わせる両バン
ク運転を継続することになるので、特に制御を行うこと
なくリターンする。これとは反対にアクセル開度TA が
基準開度TA0以下であれば、すなわちステップ4の判断
結果が“イエス”であれば、たとえアクセル開度TA が
基準開度TA0以下であっても、クラッチ・ツウ・クラッ
チ変速である第3速から第4速へのアップシフトが判断
されているので、片バンク運転への切換えの禁止制御と
アクセル開度とスロットル開度との関係を定めたマップ
(アクセル開度/スロットル開度マップ)の変更の制御
を実施する(ステップ5)。
【0033】すなわち前述したエンジンEg では、アク
セル開度TA が所定の基準開度TA0を越えていれば、全
てのシリンダで燃焼を行わせる両バンク運転を行い、し
たがってその場合のアクセル開度TA とエンジントルク
との関係は、図11の(A)に実線で示すようになる。
これに対して変速時以外でかつ特別な規制条件がない通
常の運転状態において、アクセル開度TA が基準開度T
A0以下であれば、燃焼気筒数を減らした片バンク運転に
切り換えられ、その場合のアクセル開度TA とエンジン
トルクとの関係は、図11の(B)に実線で示すように
なる。これら図11の(A)および(B)に示すトルク
曲線が滑らかに繋がるように燃焼気筒数の変更の制御が
行われるが、実際には両バンク運転時と片バンク運転時
との境界領域でのエンジントルクは必ずしも滑らかに変
化せず、図11の(A)に符号Xで示す領域でのエンジ
ントルクの変動がある。そのためにクラッチ・ツウ・ク
ラッチ変速が判断されている場合には、アクセル開度/
スロットル開度マップを変更して片バンク運転を行わず
に両バンク運転を継続する。
【0034】図12の(A)は左バンクのシリンダにつ
いてのアクセル開度/スロットル開度マップを示し、ま
た(B)は右バンクのシリンダについてのアクセル開度
/スロットル開度マップを示しており、通常時(非変速
時)には実線で示すマップが使用され、変速時には破線
で示すマップが使用される。先ず、左バンクのシリンダ
についての通常時のマップを説明すると、アクセル開度
TA が前記基準開度TA0を越えている状態では、全ての
シリンダで燃焼を行わせる両バンク運転が行われるか
ら、アクセル開度TA の増大に伴ってスロットル開度が
増大する。これに対してアクセル開度TA が基準開度T
A0以下の状態では、通常の運転時において、片バンク運
転になるため、右バンクのシリンダでの燃焼の休止に伴
うエンジントルクの低下を補うようにアクセル開度TA
に対するスロットル開度が増大させられ、かつアクセル
開度TA の減少に応じてスロットル開度が減少させられ
る。また右バンクのシリンダについての通常時のマップ
を説明すると、右バンクのシリンダでの燃焼を前記基準
開度TA0以下では休止するために、基準開度TA0以上の
アクセル開度に対してスロットル開度が設定されてお
り、これは、前記左バンクのシリンダについてのマップ
と同様にアクセル開度TA の増大に応じてスロットル開
度が増大するように設定されている。そして変速時のた
めの左右のバンクのシリンダについてのマップは、図1
2の(A),(B)に破線で示すように、両バンク運転
時の特性曲線を基準開度TA0以下のアクセル開度の領域
に滑らかに延長した特性曲線を備えたものである。
【0035】したがってステップ5の制御が実行される
ことにより、クラッチ・ツウ・クラッチ変速時には、た
とえアクセル開度TA が基準開度TA0以下となっても、
燃焼の休止を行わない両バンク運転が継続され、したが
って自動変速機At に入力されるトルクが変速中に変化
することがなく、その結果、変速ショックの悪化が防止
される。
【0036】上記のステップ5の制御を実行し、ついで
ステップ6では再度入力信号の処理を行い、さらに第2
速から第3速への変速中か否かを判断する(ステップ
7)。この変速は、図6の係合作動表に示してあるよう
に、副変速部3のブレーキB0を解放するとともに、主
変速部4の第1および第2のブレーキB1 ,B2 を係合
させて実行する変速であって、副変速部3と主変速部4
との両方で変速が生じるいわゆる同時変速になる。した
がってこの変速の際に自動変速機At への入力トルクが
変化すると、変速ショックが悪化するので、第2速から
第3速へのアップシフト中であれば、すなわちステップ
7の判断結果が“イエス”であれば、ステップ5に戻っ
て片バンク運転への切り換えの禁止制御を実行する。
【0037】これに対してステップ7の判断結果が“ノ
ー”であれば、クラッチ・ツウ・クラッチ変速および同
時変速のいずれも行われないことになるので、この場合
は、アクセル開度TA が基準開度TA0以下であることに
より、片バンク運転への切換え制御および通常時のアク
セル開度/スロットル開度マップに変更する(ステップ
8)。
【0038】なお、上記の実施例では両バンク運転中に
クラッチ・ツウ・クラッチ変速である第3速から第4速
への変速が発生した場合について説明したが、入力トル
クが変動することによって変速ショックが悪化すること
は、いわゆる同時変速の場合も同様であり、したがって
同時変速が判断された場合にも両バンク運転から片バン
ク運転への切り換えを禁止することもできる。
【0039】図13はその例を示すフローチャートであ
る。ここに示すフローチャートは、図9に示すフローチ
ャートのうちステップ3の判断内容を、第3速から第4
速へのパワーオフアップシフトか否かの判断から、第2
速から第3速へのパワーオフアップシフトか否かの判断
に変更し、他のステップでの制御内容は図9に示すフロ
ーチャートと同じにしたものである。
【0040】第2速から第3速へのアップシフトは前述
したように副変速部3での変速と主変速部4での変速と
を伴う同時変速であり、この変速が判断された場合に
は、アクセル開度TA がたとえ基準開度TA0以下であっ
ても、燃焼気筒数を減じる片バンク運転への切り換えが
禁止される(ステップ5)。したがって同時変速の実行
中に自動変速機At への入力トルクが変化することがな
いので、変速ショックの悪化が防止される。
【0041】ところで自動変速機At に対する入力トル
クを変速時に一時的に低下させて、変速ショックの低減
や摩擦係合装置の耐久性の向上を図ることが従来行われ
ている。これをフローチャートに基づいて簡単に説明す
ると、図14において、入力信号の処理(ステップ1
0)を行った後に、変速中か否かの判断(ステップ1
1)を行う。変速中であれば、イナーシャ相が開始した
否かを判断し(ステップ12)、イナーシャ相が開始し
た場合には、エンジントルクの低減制御を実行する(ス
テップ13)。この制御をイナーシャ相が終了するまで
継続し、イナーシャ相の終了が判断された(ステップ1
4)場合には、エンジントルクの低減制御を中止する
(ステップ15)。
【0042】この種の制御を上述した燃焼気筒数を減じ
ることのできるエンジンEg を対象として実行する場
合、各バンク20,21のシリンダでの燃焼を制御する
ためのコンピュータ32,33が個別に設けられてお
り、しかも給排気系統も互いに独立しているのであるか
ら、変速時のエンジントルクの低減のための制御を各バ
ンク20,21のシリンダについて互いに独立して実行
することとなる。このエンジントルクの低減制御は、例
えば点火時期を遅らせ、あるいは燃料噴射量を少なくす
るなどのことによって実行されるが、その制御を実行す
るための条件として、通信系統が正常であり、また排気
浄化触媒30,31が正常に機能することなどの様々な
条件がある。したがって前述したエンジンEg において
いずれか一方のバンクのシリンダについての出力トルク
の低減のための燃焼状態の変更制御が正常に行われず、
もしくはその制御が規制されている場合には、通常のト
ルク低減制御を実行したのでは、エンジントルクの低下
量が、自動変速機At の変速時に要求される入力トルク
の低下量よりも少なくなってしまう可能性がある。そこ
でこのような事態に備えるため、上記の電子制御装置1
8,19は、図15に示すようにエンジントルクの低減
制御を行う。
【0043】図15は前述した図12の制御内容を示す
フローチャートであり、入力信号の処理(ステップ13
01)を行った後に片バンク運転か否かを判断し(ステ
ップ1302)、片バンク運転中であれば特に制御を行
うことなくリターンし、また両バンク運転中であれば、
左バンク20についての制御系に対する通信が正常か否
かを判断する(ステップ1303)。
【0044】ステップ1303の判断結果が“ノー”の
場合、すなわち左バンク20について通信に異常がある
場合、右バンク21についての制御系に対する通信が正
常か否かを判断する(ステップ1304)。この右バン
ク21についての通信が正常であれば、右バンク21の
シリンダに連結してある排気浄化触媒31の温度TRCが
所定の基準温度(例えば350℃)以上か否かを判断す
る(ステップ1305)。その判断結果が“イエス”で
あれば、右バンク21のシリンダについての燃焼状態の
変更制御、具体的には点火時期の遅角制御を実行できる
ことになるから、通信異常の左バンク20のシリンダに
ついての遅角制御を禁止し、かつ右バンク21のシリン
ダについての遅角量を、左バンク20のシリンダについ
て遅角制御を実行できない分を補うように倍増させる
(ステップ1306)。
【0045】また一方、ステップ1303の判断結果が
“イエス”の場合、すなわち左バンク20についての通
信が正常な場合には、右バンク21のシリンダについて
の制御系に対する通信が正常か否かを判断する(ステッ
プ1307)。この右バンク21についての通信に異常
があれば、左バンク20のシリンダに接続してある排気
浄化触媒30の温度TLCが所定の基準温度(例えば35
0℃)以上か否かを判断する(ステップ1308)。そ
の判断結果が“イエス”であれば、左バンク20のシリ
ンダについての燃焼状態の変更制御、具体的には点火時
期の遅角制御を実行できることになるから、通信異常の
右バンク21のシリンダについての遅角制御を禁止し、
かつ左バンク20のシリンダについての遅角量を、右バ
ンク21のシリンダについて遅角制御を実行できない分
を補うように倍増させる(ステップ1309)。
【0046】上記のステップ1304の判断結果が“ノ
ー”の場合すなわち右バンク21についての通信に異常
がある場合、およびステップ1305の判断結果が“ノ
ー”の場合すなわち右側の触媒温度TRCが基準温度より
低い場合、ならびにステップ1308の判断結果が“ノ
ー”の場合には、左右いずれのバンク20,21のシリ
ンダについての遅角制御を行えないことになるので、こ
の場合には、左右のバンク20,21のシリンダについ
ての遅角制御を禁止し(ステップ1310)、かつ自動
変速機At での摩擦係合装置を係合させるための係合圧
を高くする制御および/または変速パータンを低速側に
移動させる制御を実行する(ステップ1311)。
【0047】さらに左右のバンク20,21のシリンダ
の制御系に対する通信が共に正常である場合すなわちス
テップ1307の判断結果が“イエス”であれば、変速
時に左右のバンク20,21のシリンダでの遅角制御を
均等に実施する(ステップ1312)。
【0048】上述した制御を実行した場合のエンジン回
転数Ne 、エンジン出力トルクTo、左右のバンク2
0,21のシリンダでの燃焼による出力トルクTR ,T
L の時間的変化を図16に示してある。アクセル開度T
A が絞られて第3速へのアップシフトが判断され、同時
にエンジン回転数Ne が低下し始め、その後、イナーシ
ャ相が開始すると、左右のバンク20,21のシリンダ
での点火時期の遅角制御が判断される。その場合、左右
のバンク20,21について通信異常や触媒温度が基準
温度より低いなどの遅角制御規制条件が成立していなけ
れば、それぞれのバンク20,21のシリンダについて
の遅角制御が同等に行われるから、各バンク20,21
のシリンダでの燃焼による出力トルクは、図16に実線
で示すように、イナーシャ相の終了までの間、低下す
る。これに対して例えば左バンク20のシリンダについ
ての遅角制御が、何らかの異常により規制されていれ
ば、左バンク20のシリンダについての遅角制御が行わ
れないから、図16に破線で示すように、左バンク20
についての出力トルクが低下しないが、右バンク21の
シリンダについての遅角制御が、通常の場合に比較して
倍加して実行される。その結果、総合的にはエンジンE
g の出力トルクがイナーシャ相において通常どおりに低
下させられる。したがっていずれか一方のバンクについ
ての遅角制御が変速時に行われない場合であっても、そ
の一方のバンクでのトルクを低下できない分を補うよう
に他方のバンクでのトルクが低下させられるため、摩擦
係合装置の過剰な摩耗などを防止することができる。
【0049】上記の実施例で説明したように、出力トル
クの低減制御は排気浄化触媒の温度が所定の温度以下で
は規制される。これは、例えば点火時期の遅角制御を実
行した場合にシリンダでの燃焼が不安定になり、また排
気浄化触媒は所定の温度以上で活性化されるから、排気
浄化触媒が機能しない温度での燃焼の不安定化による排
気の悪化を防止するためである。したがって前述したよ
うに片バンク運転を行うエンジンEg においては、休止
側のバンクに接続してある触媒温度が低下し、両バンク
運転に移行した後、触媒温度が上昇するまでは、変速時
のトルク低減制御を実行できないことになる。そこでこ
のような不都合を防止するためには、たとえ片バンク運
転時であっても、触媒温度が過度に低下しないようにす
ることが有効である。そのための制御を上述した電子制
御装置18,19は、図17に示すように実行する。
【0050】ここに示す制御例は、片バンク運転中に休
止させるバンクを変更する制御を行うものであり、先ず
入力信号の処理(ステップ20)を行い、ついで片バン
ク運転中か否かを判断する(ステップ21)。片バンク
運転中であれば、フラグFが“1”にセットされている
か否かを判断する(ステップ22)。このフラグFは、
後述するように時間もしくは燃焼(爆発)回数をカウン
トしている際に“1”にセットされるフラグであり、
“F=0”であれば、例えばタイマTをゼロリセット
(ステップ23)した後にステップ24に進み、また
“1”にセットされていれば、ステップ23を飛ばして
ステップ24に進む。
【0051】ステップ24では、タイマTのカウント値
が所定の値αを越えたか否かを判断する。この値αは、
いずれか一方のバンクのみのシリンダでの燃焼による片
バンク運転の継続時間を定めるものであって、休止して
いるバンク側の排気浄化触媒の温度が過剰に低下しない
ことを基準にして定められている。その一例としてエン
ジン水温TH およびエンジンの始動からの経過時間TIG
をパラメータとしたマップとして定められており、これ
図18に示してある。
【0052】タイマTのカウント値が前記の値αを越え
た場合、すなわちステップ24の判断結果が“イエス”
となった場合には、バンクの切換えを行う(ステップ2
5)。すなわち運転していたバンクのシリンダでの燃焼
を休止し、休止していたバンクのシリンダでの燃焼を開
始する。しかる後、フラグFを“0”にセット(ステッ
プ26)してリターンする。また一方、タイマTのカウ
ント値が前記の値α以下であれば、フラグFを“1”に
セット(ステップ27)した後にリターンする。さらに
両バンク運転を行っていることによりステップ21の判
断結果が“ノー”となった場合には、直ちにステップ2
6に進む。
【0053】なお、片バンク運転の継続時間は、タイマ
Tによって制御する替わりに、シリンダでの燃焼回数
(爆発回数)によって制御することもできる。その場合
には、前記ステップ23を図17に併記してあるステッ
プ23Aに置き換え、このステップでは燃焼回数Nをゼ
ロリセットする。また前記ステップ24を図17に併記
してあるステップ24Aに置き換え、このステップでは
燃焼回数Nが所定の基準回数βを越えたか否かを判断す
る。この基準回数βも一方のバンクでの運転の継続時間
を定めるものであって、休止しているバンク側の排気浄
化触媒の温度が過剰に低下しないように定められてお
り、その一例を図18に併記してある。
【0054】したがって上記の図17に示す片バンク運
転時のバンクの切換え制御を行えば、休止されているバ
ンク側の排気浄化触媒の温度が過剰に低下することがな
いので、両バンク運転に切り換えた後においても、変速
時の遅角制御を通常どおりに実行することができる。
【0055】なお、上記の片バンク運転時のバンクの切
り換えは、燃焼を休止しているバンク側の排気浄化触媒
の温度が低下することを防止するために実行するのであ
るから、バンクの切り換えのためのタイミングの判断
は、触媒の温度Tc に基づいて行うこともできる。その
一例を図19に示してあり、先ず入力信号の処理(ステ
ップ30)を行い、ついて片バンク運転中か否かを判断
する(ステップ31)。その判断結果が“ノー”であれ
ば、特に制御を行わずにリターンし、また片バンク中で
あれば、休止側の排気浄化触媒の温度Tc が所定の基準
温度γより低いか否かを判断する(ステップ32)。そ
の判断結果が“イエス”であれば、バンクの切り換えを
実行し(ステップ33)、それまで休止していたバンク
側のシリンダでの燃焼を行う。なお、ステップ32の判
断結果が“ノー”であれば、リターンする。
【0056】したがって図19に示す制御を行うことに
より、休止側の触媒の温度を所定の温度以上に維持でき
るので、両バンク運転に切り換えた後の変速時に両方の
バンクのシリンダについての遅角制御を通常のとおりに
実行することができる。
【0057】なお、上記の各実施例では図5に示す歯車
列を備えた自動変速機を対象とした例について説明した
が、この発明は、上記の各実施例に限定されないのであ
って、例えば第2ブレーキB2 とサンギヤ軸10との間
に一方向クラッチを介在させた歯車列など、図5に示す
歯車列以外の歯車列を備えた自動変速機を対象とした制
御装置に適用することができる。
【0058】また上記の実施例ではV型エンジンを対象
とした制御装置の例について説明したが、この発明で対
象とするエンジンは、所定のシリンダについての休止を
選択的に行うことのできるエンジンであればよいのであ
り、したがって燃焼気筒数の可変な列型エンジンであっ
てもよい。
【0059】さらに上記の実施例では変速時のエンジン
トルクの低下制御を、点火時期を変えることにより実行
することとしたが、この発明では、これに限らず、燃料
噴射量を減少させるなど、要は燃焼状態を変えることに
よりエンジントルクを一時的に低減できるエンジンを対
象とした制御装置に適用することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明では、自動変速機でのクラッチ・ツウ・クラッチ変
速の際にはエンジンでの燃焼気筒数が変化しないので、
自動変速機に入力されるトルクが安定し、したがってこ
の発明によれば、可変気筒数エンジンに連結した自動変
速機での変速ショックの悪化や摩擦係合装置の耐久性の
低下を未然に防止することができる。
【0061】また請求項2に記載した発明では、可変気
筒数エンジンに連結した自動変速機でのいわゆる同時変
速の際に燃焼気筒数が変化することがないので、同時変
速の際の変速ショックの悪化や摩擦係合装置の耐久性の
低下などを未然に防止することができる。
【0062】さらに請求項3に記載した発明では、燃焼
気筒数を変えるために所定数の気筒を一群として燃焼状
態を制御する場合、変速の際に所定の一群での出力トル
クの低下のための制御を行えなければ、他の群の気筒で
の出力トルクの低下のための燃焼状態の変更を通常時に
比較して増大して実行するので、所定の群の気筒での出
力トルク低下のための制御を行えなくても変速時に自動
変速機に入力されるトルクが低下し、したがって摩擦係
合装置の過剰な滑りを防止してその耐久性の低下を防止
し、また変速ショックの悪化を防止することができる。
【0063】そして請求項4の発明によれば、自動変速
機での変速の際に燃焼気筒での燃焼状態を変更すること
によりエンジンの出力トルクを低下させる場合、燃焼状
態を変更することが全く規制されていなければ、各気筒
群での燃焼状態を変更させ、これに対していずれかの気
筒群での燃焼状態を変更することが規制されている場合
には、他の気筒群での燃焼状態を変更してエンジンの出
力トルクを低下させる。その場合、当該他の気筒群での
燃焼状態の変更の程度が、いずれかの気筒群で燃焼状態
の変更が規制されていない場合より増大させられるの
で、エンジンの全体としての出力トルクが必要十分に低
下させられ、変速が円滑に実行される。さらに全ての気
筒群で燃焼状態の変更が規制されている場合には、燃焼
状態の変更の制御自体が禁止されるので、不要な制御を
回避できる。これに対して請求項5の発明では、自動変
速機での変速の際に各気筒群での燃焼状態の変更が規制
され、それに伴ってエンジンの出力トルクを低下させる
ことが禁止されている場合には、自動変速機の係合装置
の係合油圧が増大させられる。その結果、係合装置の過
剰な滑りなどが回避されてその耐久性を向上させること
ができる。さらに、請求項6の発明によれば、自動変速
機での変速が判定されて燃焼をおこなう気筒の数の変更
が禁止されている場合と禁止されていない場合とで、エ
ンジンの出力要求量に対する燃料供給特性が変更され、
その結果、燃焼気筒数が低減されている場合には、その
燃焼をおこなう気筒での出力が増大し、これとは反対に
燃焼気筒数の低減が禁止されている場合には、各気筒群
での出力が相対的に低下されるので、エンジンの全体と
しての出力トルクが、燃焼気筒数の変更によって変化す
ることを回避することができ、それに伴い、変速時に自
動変速機に対して入力されるトルクが安定し、変速ショ
ックの悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載した発明を機能的手段で模式的
に示すブロック図である。
【図2】請求項2に記載した発明を機能的手段で模式的
に示すブロック図である。
【図3】請求項3に記載した発明を機能的手段で模式的
に示すブロック図である。
【図4】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図5】その自動変速機の歯車列を示すスケルトン図で
ある。
【図6】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
作動表を示す図である。
【図7】可変気筒数V型エンジンの給排気系統および制
御系統を模式的に示すブロック図である。
【図8】クラッチ・ツウ・クラッチ変速の際のオーバー
ラップ制御およびアンダーラップ制御を行うための油圧
回路を示す図である。
【図9】第3速から第4速へのクラッチ・ツウ・クラッ
チ変速の際の片バンク運転への切換え禁止制御のルーチ
ンの一例を示すフローチャートである。
【図10】変速線図の一部を示す図である。
【図11】両バンク運転時のエンジントルクと片バンク
運転時のエンジントルクとをアクセル開度との関係で示
す図である。
【図12】左右のバンクについてのアクセル開度/スロ
ットル開度マップを示す図である
【図13】第2速から第3速への同時変速の際の片バン
ク運転への切換え禁止制御のルーチン一例を示すフロー
チャートである。
【図14】変速時のトルン低減制御のための基本的な制
御ルーチンを示すフローチャートである。
【図15】いずれかのバンクでの遅角制御が規制されて
いる場合の変速時の遅角制御ルーチンの一例を示すフロ
ーチャートである。
【図16】図15に基づく遅角制御を行った場合のエン
ジン回転数、エンジントルク、右バンクトルク、左バン
クトルクの時間的変化を示すタイムチャートである。
【図17】片バンク運転時のバンク切換え制御のための
制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図18】バンクの切換えのための基準値のマップの一
例を示す図である。
【図19】片バンク運転時のバンク切換え制御のための
制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図20】請求項4および5に記載した発明を機能的手
段で模式的に示すブロック図である。
【図21】請求項6に記載した発明を機能的手段で模式
的に示すブロック図である。
【符号の説明】
100 気筒数変更手段 101 クラッチ・ツウ・クラッチ変速判定手段 102 気筒数変更禁止手段 103 同時変速判定手段 104 変速判定手段 105 燃焼状態変更手段 106 出力低減制御規制判定手段 107 出力低下増大手 10 出力低下手段 111 出力低下禁止手段 112 係合油圧制御手段 113 特性変更手段 At 自動変速機 Fd 摩擦係合装置 Eg エンジン Gm 主変速部 Gs 副変速部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 61/00 F16H 61/00 (56)参考文献 特開 昭53−34017(JP,A) 特開 平3−202646(JP,A) 特開 昭59−176459(JP,A) 実開 昭52−56117(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 B60K 41/00 - 41/06 F02D 17/02 F02D 41/04 F16H 61/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼気筒数を変更可能なエンジンと、複
    数の摩擦係合装置を備えるとともにそれらの摩擦係合装
    置の係合・解放状態を変えることにより変速を実行する
    自動変速機との総合制御装置において、 前記エンジンの燃焼気筒数を変える気筒数変更手段と、
    前記摩擦係合装置のうちのいずれか一つの摩擦係合装置
    を係合させるとともに他の摩擦係合装置を解放させて実
    行するクラッチ・ツウ・クラッチ変速を判定するクラッ
    チ・ツウ・クラッチ変速判定手段と、クラッチ・ツウ・
    クラッチ変速が判定された場合に前記気筒数変更手段に
    よるエンジンの燃焼気筒数の変更を禁止する気筒数変更
    禁止手段とを備えていることを特徴とするエンジンおよ
    び自動変速機の総合制御装置。
  2. 【請求項2】 燃焼気筒数を変更可能なエンジンと、互
    いに独立して変速を実行することのできる主変速部およ
    び副変速部を備えた自動変速機との総合制御装置におい
    て、 前記エンジンの燃焼気筒数を変える気筒数変更手段と、
    前記主変速部および副変速部が同時に変速を行う同時変
    速を判定する同時変速判定手段と、同時変速が判定され
    た場合に前記気筒数変更手段によるエンジンの燃焼気筒
    数の変更を禁止する気筒数変更禁止手段とを備えている
    ことを特徴とするエンジンおよび自動変速機の総合制御
    装置。
  3. 【請求項3】 複数の気筒が少なくとも二群に分けられ
    るとともに、出力を一時的に低下させるために各気筒で
    の燃焼状態が各群ごとに互いに独立して変えられるエン
    ジンと、そのエンジンに連結された自動変速機との総合
    制御装置において、 前記自動変速機による変速を判定する変速判定手段と、
    自動変速機での変速時に出力を一時的に低下させるため
    に前記各気筒群での燃焼状態を変更する燃焼状態変更手
    段と、いずれかの気筒群での燃焼状態の変更が規制され
    ていることを判定する出力低減制御規制判定手段と、い
    ずれかの気筒群での燃焼状態の変更が規制されているこ
    とが判定された場合の他の気筒群での燃焼状態を前記い
    ずれかの気筒群での燃焼状態の変更の規制が判定されな
    い場合より出力の低下が大きくなるように変更する出力
    低下増大手段とを備えていることを特徴とするエンジン
    および自動変速機の総合制御装置。
  4. 【請求項4】 複数の気筒が少なくとも二群に分けられ
    るとともに、出力を一時的に低下させるために各気筒で
    の燃焼状態が各群ごとに互いに独立して変えられるエン
    ジンと、そのエンジンに連結された自動変速機との総合
    制御装置において、 前記エンジンの出力トルクが変化するように前記各気筒
    群での燃焼状態を変更する燃焼状態変更手段と、いずれ
    かの気筒群での燃焼状態の変更が規制されていることを
    判定する出力低減規制判定手段と、いずれの気筒群にお
    いても燃焼状態の変更が規制されていないことが前記出
    力低減規制判定手段で判定された場合に、前記自動変速
    機での変速の際に前記エンジンの出力トルクを低下させ
    るように各気筒群の燃焼状態を変更する出力低下手段
    と、いずれかの気筒群での燃焼状態の変更が規制されて
    いることが前記出力低減規制判定手段で判定された場合
    に、前記自動変速機での変速の際に前記エンジンの出力
    トルクを低下させるために他の気筒群での燃焼状態の変
    更の程度を前記いずれかの気筒群での燃焼状態の変更が
    規制されていない場合より大きくする出力低下増大手段
    と、各気筒群での燃焼状態の変更が規制されていること
    が前記出力低減規制判定手段で判定された場合に、前記
    各気筒群での燃焼状態の変更を禁止する出力低下禁止手
    段とを備えていることを特徴とするエンジンおよび自動
    変速機の総合制御装置。
  5. 【請求項5】 前記自動変速機が油圧によって係合状態
    を制御される係合装置を備えるとともに、前記出力低下
    禁止手段によって各気筒群での燃焼状態の変更が禁止さ
    れている場合に前記係合装置の油圧を、各気筒群での燃
    焼状態の変更が禁止されていない場合より高くする係合
    油圧制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項
    4に記載のエンジンおよび自動変速機の総合制御装置。
  6. 【請求項6】 燃焼気筒数を変更可能なエンジンと、そ
    のエンジンに連結された自動変速機との総合制御装置に
    おいて、 前記エンジンの燃焼気筒数を変える気筒数変更手段と、
    前記自動変速機による変速を判定する変速判定手段と、
    前記変速判定手段にて自動変速機の変速が判定された場
    合に前記気筒数変更手段によるエンジンの燃焼気筒数の
    変更を禁止する気筒数変更禁止手段と、前記エンジンの
    燃焼気筒数の変更の禁止に応じ前記エン ジンの各燃焼気
    筒への燃料供給特性を変更する特性変更手段とを備えて
    いることを特徴とするエンジンおよび自動変速機の総合
    制御装置。
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