JP3039289B2 - エンジンおよび自動変速機の一体制御装置 - Google Patents

エンジンおよび自動変速機の一体制御装置

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JP3039289B2
JP3039289B2 JP6247283A JP24728394A JP3039289B2 JP 3039289 B2 JP3039289 B2 JP 3039289B2 JP 6247283 A JP6247283 A JP 6247283A JP 24728394 A JP24728394 A JP 24728394A JP 3039289 B2 JP3039289 B2 JP 3039289B2
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両におけるエンジ
ンと自動変速機とを制御するための装置に関し、特に燃
焼を行うべき気筒を複数の気筒を一群として気筒群ごと
に変更することのできるエンジンおよびこれに連結した
自動変速機を一体に制御するための装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載されているエンジンの燃費
は、負荷をある程度大きくすることにより良好になり、
そこで例えばV字型をなすバンクのそれぞれにシリンダ
を形成したV型エンジンにおいて、軽負荷時にいずれか
一方のバンクの気筒での燃焼を休止することにより、実
質的な負荷を相対的に増大させる制御が行われている。
本出願人は、この種のバンク切換可能なエンジンとこれ
に連結した自動変速機との制御装置を特願平5−315
908号によって既に提案した。
【0003】この制御装置は、車両としての出力特性を
高低の二様に切り換えるために燃焼を行うバンクを切り
換えるものではなく、基本的には燃費を向上させるため
にバンク切換えを行うものであり、したがって全ての気
筒で燃焼を行う両バンク運転といずれか一方のバンクの
気筒で燃焼を行う片バンク運転との切換え、および燃焼
を行う気筒を一方のバンクから他方のバンクに切り換え
るバンク同士での切換えを、エンジンの出力特性が滑ら
かに連続して一定となるように制御している。
【0004】ところで両バンク運転を行えば、エンジン
出力を高くすることができるので、両バンク運転は高ス
ロットル開度の時に実行し、また両バンク運転ではエン
ジンの1回転あたりの燃焼回数が多くなって振動の低減
に有利であるから、エンジン回転数がある程度以下の低
回転時に両バンク運転を行っている。これに対して片バ
ンク運転では、燃焼を行う気筒の数が少ないことにより
燃費が良好になるが、一方のバンクのみで運転を継続し
たのでは、各バンクに対応させて設けてある排気浄化触
媒の温度が低下してしまうので、排気浄化触媒の温度を
活性温度に維持するために燃焼を行うバンクの切換えを
行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の制
御装置では、燃焼気筒数が少ないことによる振動の悪化
を招来しない範囲で片バンク運転を実行し、また変速と
バンク切換えとが同時に生じないように制御して変速シ
ョックが悪化しないようにすることにより、乗り心地と
燃費との両立を図っている。ロックアップクラッチを有
する自動変速機では、通常、片バンク運転時にはロック
アップクラッチを係合させる場合が多いから、ロックア
ップクラッチが係合した状態での動力伝達系の捩り振動
特性を前提として片バンク運転を行う走行状態(スロッ
トル開度や車速など)を決めることになる。
【0006】また最近の自動変速機では、オーバードラ
イブスイッチなどによって最高速段を禁止することも可
能であるから、上述のように最高速段以外で片バンク運
転を一律に禁止すると、最高速段を禁止した走行時に車
速が一定車速以上でかつスロットル開度が所定の低開度
になるなど片バンク運転を許容できる状態になっても片
バンク運転が行われず、燃費の向上効果が不充分となる
可能性が高い。またロックアップクラッチを係合させた
場合、動力の伝達効率が向上する反面、エンジンからの
振動を伝達しやすくなるので、片バンク運転を行う運転
領域は、幾分高車速・低スロットル開度側に設定するこ
とになる。そのために片バンク運転を行う領域が狭くな
るうえに、ジャダーの発生などによりロックアップクラ
ッチの係合が禁止された場合でも、片バンク運転領域は
そのままのため、充分に燃費の向上効果を引き出せない
でいた。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、運転状態に応じた燃焼気筒群の切換え
を行って乗り心地を悪化させずに燃費を向上させること
のできる制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載した発明は、図1に示すように
数の気筒を一群として燃焼を行うべき気筒群101を
出力特性が一定となるように変更するエンジン102
と、ロックアップクラッチ103を内蔵した流体継手1
04を備えた自動変速機105との一体制御装置におい
て、ロックアップクラッチ103の係合・解放の状態を
検出するロックアップ検出手段106と、所定の気筒群
101での燃焼を休止する運転領域を、検出されたロッ
クアップクラッチ103の係合・解放の状態に応じて変
更する気筒変更領域切換手段107とを備えていること
を特徴とするものである。
【0009】また請求項2に記載した発明は、図2に示
すように、複数の気筒を一群として燃焼を行うべき気
群101を出力特性が一定となるように変更するエンジ
ン102と、複数の変速段を設定可能でかつ最高速段が
選択的に禁止される自動変速機105との一体制御装置
において、前記自動変速機105の最高速段が禁止され
ているか否かを判断する最高速段判断手段108と、最
高速段が禁止されていない時には最高速段より低速段で
の前記エンジン102の気筒群101での燃焼の休止を
禁止し、かつ最高速段が禁止されている時には最高速段
より1段低速側の変速段で前記エンジン102のいずれ
かの気筒群101での燃焼の休止を実行する燃焼気筒制
御手段109とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0010】さらに請求項3に記載した発明は、図3に
示すように、複数の気筒を一群として燃焼を行うべき気
筒群101を出力特性が一定となるように変更するエン
ジン102と、複数の変速段を設定可能な自動変速機1
05との一体制御装置において、前記自動変速機105
で設定されている変速段を検出する変速段検出手段11
0と、所定の気筒群101での燃焼を休止する運転領域
を検出された変速段を設定している前記自動変速機を含
む動力伝達系の捩り振動特性に応じて変更する気筒変更
領域制御手段111とを備えていることを特徴とするも
のである。
【0011】
【作用】請求項1に記載した発明では、エンジン105
における全気筒での燃焼といずれかの気筒群101での
燃焼との切換えが、運転状態が予め定めた運転領域にな
ることによって実行される。その運転領域を設定するに
あたって、先ず、ロックアップ検出手段106がロック
アップクラッチ103が係合しているか否かを検出す
る。ロックアップクラッチ103が係合していれば、気
筒変更領域切換手段107が、気筒群101の切換えを
行う所定の運転領域を設定し、またロックアップクラッ
チ103が解放状態であれば、他の運転領域を、燃焼気
筒群101の切換えを実行するための領域として設定す
る。その場合、ロックアップクラッチ103が解放状態
であれば、流体継手104による振動の減衰作用が大き
くなるので、燃焼気筒群101の切換えを行う運転領域
としては、例えば部分気筒運転を行う領域をエンジン回
転数の低回転数側に拡大したものとなる。したがって部
分気筒運転を行う領域がロックアップクラッチ103の
係合・解放の状態に応じて変更され、部分気筒運転を行
う機会が増大するので、燃費を向上させることができ、
またその場合、流体継手104の振動減衰作用を充分発
揮させるので、振動による乗り心地の悪化のおそれはな
い。
【0012】また請求項2に記載した発明においても、
エンジン102の出力特性を一定に維持したまま燃焼気
筒群101が切り換えられる。その燃焼気筒群101の
切換えは、基本的には、自動変速機105において最高
速段が設定されている状態で実行されるが、最高速段を
設定することが禁止されていることを最高速段判断手段
108が判断すると、燃焼気筒制御手段109が最高速
段より1段低速段での燃焼気筒群101の変更を許可
し、この変速段での部分気筒運転が可能になる。したが
って通常は部分気筒運転が禁止されている変速段での部
分気筒運転が可能になるため、部分気筒運転を行う機会
が増大し、燃費が向上する。またその場合、部分気筒運
転の行われる前記1段低速側の変速段からのアップシフ
トは、最高速段が禁止されているために実行されること
がなく、したがってアップシフトと燃焼気筒群の切換え
とが同時に生じることによる変速ショックの悪化を防止
することができる。
【0013】さらに請求項3の発明においてもエンジン
102の出力特性を一定に維持したまま燃焼気筒群10
1の変更が行われるが、その燃焼気筒群101の変更は
特定の変速段に限らずに行うことが可能である。そして
その燃焼気筒群101の変更は、運転状態に応じて行わ
れるが、その変更を判断するための運転領域は、変速段
検出手段110によって検出された変速段に応じて気筒
変更領域制御手段111が設定する。その場合、各変速
段ごとに動力伝達系の捩り振動特性が異なっているのに
対して、それぞれの捩り振動特性に併せて燃焼気筒群1
01の変更を行う運転領域を設定できるので、その運転
領域を一種類に固定する場合に比較して部分気筒運転を
行う機会が増大し、燃費が向上する。またその場合、各
運転領域はそれぞれの変速段で動力伝達系の捩り振動特
性に併せて設定するから、部分気筒運転を行っても振動
が特に増大することはなく、乗り心地の悪化が防止され
る。
【0014】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。図4はこの発明の一実施例の基本的な構成を示
すブロック図であって、各気筒での燃焼状態をバンクご
とに変更することのできるエンジンEg に、走行状態に
基づいて摩擦係合装置の係合・解放状態を変更すること
により変速を実行する自動変速機At が連結されてい
る。
【0015】その自動変速機At の一例を図5にスケル
トン図として示してあり、これを簡単に説明すると、こ
の自動変速機At は、変速機構として、ロックアップク
ラッチ1を有するトルクコンバータ2と、一組の遊星歯
車機構を有する副変速部3と、二組の遊星歯車機構によ
って複数の前進段および後進段を設定する主変速部4と
を備えている。副変速部3は、ハイ・ローの二段の切換
えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ5
がトルクコンバータ2のタービンランナ6に連結されて
おり、またこのキャリヤ5とサンギヤ7との間にはクラ
ッチC0 および一方向クラッチFo が相互に並列の関係
となるよう設けられ、さらにサンギヤ7とハウジングH
u との間にブレーキB0 が設けられている。
【0016】主変速部4の各遊星歯車機構におけるサン
ギヤ8,9は、共通のサンギヤ軸10に設けられてお
り、この主変速部4の図における左側(フロント側)の
遊星歯車機構におけるリングギヤ11と副変速部3にお
けるリングギヤ12との間に第1クラッチC1 が設けら
れ、また前記サンギヤ軸10と副変速部3のリングギヤ
12との間に第2クラッチC2 が設けられている。主変
速部4における図の左側の遊星歯車機構のキャリヤ13
と右側(リヤ側)の遊星歯車機構のリングギヤ14とが
一体的に連結されるとともに、これらのキャリヤ13と
リングギヤ14とに出力軸15が連結されている。
【0017】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸10の回転を止めるように設けられ、
より具体的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外
周側に設けられており、またサンギヤ軸10とハウジン
グHu との間に、第2ブレーキB2 およびこれに直列に
配列した第1一方向クラッチF1 が配置されており、ま
たリヤ側の遊星歯車機構におけるキャリヤ16とハウジ
ングHu との間に第2一方向クラッチF2 と第3ブレー
キB3 とが並列に配置されている。
【0018】そしてこの自動変速機At においては、各
摩擦係合装置を図6に示すように係合・解放することに
より前進5段・後進1段の変速段が設定される。なお、
図6において、○印は係合、×印は解放をそれぞれ示
す。
【0019】自動変速機At における各クラッチC0 ,
C1 ,C2 および各ブレーキB0 ,B1,B2,B3 に油
圧を給排する油圧制御装置17は、第1速ないし第5速
および後進段を主に設定するための第1ないし第3のソ
レノイドバルブS1 ,S2 ,S3 と、ロックアップクラ
ッチ1の制御およびブレーキB0 の供給圧の調圧を行う
リニアソレノイドバルブSLUと、ライン油圧PL をスロ
ットル開度に応じて制御するためのリニアソレノイドバ
ルブSLTと、アキュームレータ背圧を制御するためのリ
ニアソレノイドバルブSLNとを備えている。
【0020】これらのソレノイドバルブを制御するため
の電子制御装置(T−ECU)18が設けられており、
これは中央演算処理装置(CPU)および記憶素子(R
OM,RAM)ならびに入出力インターフェースを主体
とするものであって、自動変速機At への入力回転数セ
ンサーからの信号、車速信号、ニュートラルスタートス
イッチからの信号、油温センサーからの信号、パターン
セレクトスイッチからの信号、オーバードライブスイッ
チからの信号、ストップランプスイッチからの信号、お
よびその他の信号が入力されている。またこの電子制御
装置18にはエンジン用電子制御装置(E−ECU)1
9が相互にデータ通信可能に接続されている。そしてこ
のエンジン用電子制御装置19にはスロットルポジショ
ンセンサーからの信号や水温センサーからの信号、排気
浄化触媒の温度を示す信号およびその他の信号が入力さ
れている。
【0021】上記の自動変速機用の電子制御装置18
は、入力される各信号および予め記憶させられているマ
ップに基づいて、設定するべき変速段やロックアップク
ラッチ1の係合・解放を制御し、またエンジン用電子制
御装置19に変速の際のトルクダウン制御を実行するよ
う信号を出力するようになっている。
【0022】上記の自動変速機At を連結してあるエン
ジンEg は、所定数の気筒を一群として燃焼休止制御あ
るいは点火時期や燃料噴射量による燃焼状態の制御を行
うよう構成されたエンジンであり、その一例は、左右の
バンクのシリンダごとに上記の制御を行うV型エンジン
である。図7はこのエンジンEg を模式的に示す図であ
り、左バンク20と右バンク21とのそれぞれのシリン
ダ(図示せず)を一群として吸気管路22,23が設け
られており、各吸気管路22,23には電気的に開度が
制御される電子スロットルバルブ24,25が設けられ
ている。また左右のバンク20,21の各シリンダの排
気ポート(図示せず)は、エキゾーストマニホールド2
6,27を介してエキゾーストパイプ28,29が接続
されている。そしてそれらの各エキゾーストパイプ2
8,29には、排気浄化触媒30,31が介装されてい
る。
【0023】さらに左右のバンク20,21におけるシ
リンダでの点火時期や燃料噴射量あるいはスロットル開
度は、互いに独立して制御できるように構成されてお
り、そのために、前記エンジン用電子制御装置19は、
左バンクコントロールエンジンコンピュータ32と右バ
ンクコントロールエンジンコンピュータ33とを備えて
いる。これらの各エンジンコンピュータ32,33は、
自動変速機用電子制御装置18にデータ通信可能に接続
されるとともに、対応する左右の各排気浄化触媒30,
31の温度がデータとして入力されている。またこれら
のエンジンコンピュータ32,33は、対応する左右の
各電子スロットルバルブ24,25および対応する左右
のバンク20,21のシリンダでの点火時期あるいは燃
料噴射量を制御するようになっている。
【0024】上記のエンジンEg および自動変速機At
を搭載した車両では、走行状態に応じてエンジンEg の
運転状態を、全ての気筒で燃焼を行う両バンク運転と一
方のバンクの気筒で燃焼を行う片バンク運転とに切り換
えるが、そのバンク切換えの際にはエンジントルクが滑
らかに連続するように、すなわちエンジンEg の出力特
性を一定に維持するようにバンクの切換え制御が実行さ
れる。換言すれば、片バンク運転から両バンク運転に切
り換えても、その切換え時点ではエンジントルクが倍加
するわけではなく一定に維持される。
【0025】また上記のエンジンEg でのバンクの切換
えは、エンジンEg による振動や変速ショックによって
乗り心地を損なわない範囲で燃費を向上させるために実
行され、その制御は、運転状態が予め定めてある領域に
入ることに基づいて行われる。以下、その制御例を説明
する。
【0026】図8は、変速段およびロックアップクラッ
チ1の係合・解放の状態に応じて両バンク運転と片バン
ク運転との領域を設定するための制御ルーチンを示すフ
ローチャートであり、入力信号の処理(ステップ1)を
行った後、ドライブレンジ(Dレンジ)が設定されてい
るか否かを判断する(ステップ2)。Dレンジが設定さ
れていない場合は、特に制御を行うことなく、この制御
ルーチンから抜け、またDレンジが設定されている場合
には、オーバードライブ段である第5速が設定されてい
るか否かを判断する(ステップ3)。
【0027】第5速は前述したオーバードライブスイッ
チがON状態になっているときに設定される変速段であ
り、第5速が設定されていればロックアップクラッチが
係合状態にあるか否か(L/Uオンか否か)が判断され
る(ステップ4)。ロックアップクラッチ1の係合解放
(ON・OFF)の制御は、変速段の制御と同様に、車
速およびスロットル開度をパラメーターとしたマップに
基づいて実行され、一般的には低スロットル開度側で、
また所定以上の車速の場合にON状態とされる。これに
反し、走行状態がロックアップON領域にあってもエン
ジン水温や自動変速機の油温が低い場合、あるいはジャ
ダーが発生しているなどの場合にはロックアップOFF
とされる。
【0028】ステップ4においてロックアップクラッチ
1の係合状態が判断された場合、エンジンEg の両バン
ク運転および片バンク運転のための領域として、図9に
示す領域Aが設定される。この領域Aは、車速Vとスロ
ットル開度θとをパラメーターとして定めた領域であっ
て、線と線との間の領域で片バンク運転を実行し、
これらの線,の上側あるいは下側の領域で両バンク
運転を行う。そして図9の領域Aではの線が若干右下
がりとなっており、したがって高車速側で片バンク運転
の領域が拡大されている。
【0029】一方、ステップ4においてロックアップク
ラッチ1が解放状態にあると判断された場合には、エン
ジンEg のバンク制御のための領域として図9のaで示
す領域を設定する(ステップ6)。この領域aは前述し
た領域Aに対して下側の線を低スロットル開度側に設
定したものであり、したがって片バンク運転領域が低ス
ロットル開度側に拡大されている。すなわちロックアッ
プクラッチ1が解放状態にあれば、トルクコンバータ2
による振動の吸収(減衰)特性が増大し、したがって低
スロットル開度でエンジン回転数が比較的低い状態にお
いて片バンク運転を行ったとしても、エンジンEg の振
動がトルクコンバータ2によって吸収され、したがって
乗り心地の悪化のおそれはない。
【0030】また、ステップ3において第5速が設定さ
れていないと判断された場合には、第4速(直結段)が
設定されているか否かを判断し(ステップ7)、第4速
が設定されていなければこの制御ルーチンから抜ける。
また第4速が設定されている場合には、オーバードライ
ブスイッチ(O/Dスイッチ)がONか否かを判断する
(ステップ8)。オーバードライブスイッチがOFFで
あれば、第4速から第5速へのアップシフトが禁止され
ていることになり、換言すれば第4速が実質的な最高速
段となっており、したがってこの場合はロックアップク
ラッチ1が係合状態にあるか否かを判断する(ステップ
9)。
【0031】ロックアップクラッチ1が係合状態にあれ
ばエンジンEg の各バンク運転の領域として図9に示す
領域Bを設定する(ステップ10)。この領域Bにおい
ても線と線との間の領域が片バンク領域であり、ま
たこれらの線,の上側あるいは下側の領域が両バン
ク運転の領域である。また線が右下がりになって高車
速側で片バンク運転領域が拡大されているが、これらの
線,の縦軸上(スロットル開度θ上)での位置、あ
るいは線の勾配が前述した領域Aのものとは異なって
いる。これは領域Aを選択する第5速と領域Bを選択す
る第4速のときとでは、自動変速機At の動力伝達系統
における捩り振動特性が相違しているからである。すな
わち領域Aと領域Bとはそれぞれの変速段における動力
伝達系統の捩り振動特性に合わせて各バンク運転の領域
を設定してある。
【0032】さらに、ステップ10においてロックアッ
プクラッチ1が解放状態にあると判断された場合には、
各バンク運転のための領域として図9に領域bとして示
す領域を設定する(ステップ11)。この領域bは、前
述した領域Bに対して線を若干低スロットル開度側に
設定したものであり、したがって片バンク運転領域が低
スロットル開度側に拡大されている。これは前述した領
域Aに対して領域aを設定するのと同様の理由による。
すなわちエンジンEg の低回転数領域において、片バン
ク運転を行っても、ロックアップクラッチ1が解放され
ていることにより、エンジンEg の振動をトルクコンバ
ータ2が吸収するからである。
【0033】そしてステップ8において、オーバードラ
イブスイッチがONであることが判断された場合、エン
ジンEg のバンク運転制御のための領域として図9に領
域Cで示す領域を設定する(ステップ12)。この領域
Cは全ての領域を両バンク運転領域としたものであり、
したがって片バンク運転は行われない。その結果、第4
速から第5速へのアップシフトが生じるとしても、その
変速とバンク切換えとが同時に生じることがなく、した
がって変速ショックの悪化が未然に防止される。
【0034】なお、全ての領域を両バンク領域としたの
は、アップシフトとバンク切換えとが同時に生じること
を防止するためであり、したがってその目的を達成する
範囲で、片バンク運転領域を設定することもできる。図
9の領域cはその一例であって、第5速へのアップシフ
ト線よりも低車速側に、比較的狭い範囲で片バンク運転
領域を設定したものである。このようにバンク運転領域
を設定したとしても、第5速へのアップシフトの際に
は、必ず両バンク運転となっているので、バンク切換と
アップシフトとが同時に生じることが防止される。そし
てわずかなりとも片バンク運転を実行することができる
ので、燃費の向上を図ることが可能となる。
【0035】上述したようにオーバードライブスイッチ
をOFFにすることにより第4速が設定され、その状態
で片バンク運転が行われることがあり、この状態からオ
ーバードライブスイッチをONにすると、第5速へのア
ップシフトとバンクの切換えとが同時に判断されること
がある。その場合には、変速ショックの悪化を防止する
などのために、以下に述べるように制御することが好ま
しい。
【0036】図10はその一例を示すフローチャートで
あって、まず第5速が設定されているか否かを判断し
(ステップ20)、第5速であれば、特に制御を行うこ
となくこのルーチンから抜け、また第5速でなければ、
オーバードライブスイッチがOFFからONに切り換え
られたか否かを判断する(ステップ21)。このスイッ
チの切換えがない場合には、特に制御を行うことなくこ
のルーチンから抜け、またOFFからONに切換えられ
た場合には、片バンク運転中か否かを判断する(ステッ
プ22)。片バンク運転中でなければ、すなわち両バン
ク運転中であれば、第4速から第5速へのアップシフト
を実行し(ステップ23)、片バンク中であれば、オー
バードライブスイッチをONにすることに伴って設定さ
れる変速段が第4速か否かを判断する(ステップ2
4)。
【0037】ステップ24の判断結果が第4速であれ
ば、両バンク運転を実行し(ステップ25)、これとは
反対に第4速でなければ、ステップ26に進んで、第5
速へのアップシフトを実行する。その後、運転状態が両
バンク領域にあるか否かを判断し(ステップ27)、両
バンク運転領域にあれば、片バンク運転から両バンク運
転への切換を実行する(ステップ28)。これに反し、
片バンク運転領域にあれば特に制御を行うことなく、こ
の制御ルーチンを終了する。このような制御を行えば、
第4速から第5速へのアップシフトとバンク切換とが同
時に生じることがないので、変速ショックを未然に防止
することができる。
【0038】なお、この発明は上述した実施例で示す歯
車列以外の歯車列を備えた自動変速機、およびこれを連
結したエンジンを対象とする制御装置に適用することが
できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明では、ロックアップクラッチの係合解放の状態に応
て所定の気筒群での燃焼を休止する領域を異ならせた
ので、流体継手による振動減衰作用を充分発揮させ得る
状態では、燃費の良好な部分気筒運転の領域を拡大し、
その結果、乗り心地の悪化を招来することなく燃費を向
上させることが可能になる。
【0040】また請求項2に記載した発明では、通常部
分気筒運転が行われる最高速段が禁止されていれば、そ
れより1段低速側の変速段において部分気筒運転を行う
ことが可能になるので、部分気筒運転を行う機会が多く
なって燃費を向上させることができ、また最高速段が禁
止されていることにより燃焼気筒群の切換えと変速とが
同時に生じることがないために、変速ショックの悪化を
防止することができる。
【0041】さらに請求項3に記載した発明において
、所定の気筒群での燃焼を休止する領域を設定されて
いる変速段を設定している前記自動変速機を含む動力伝
達系の捩り振動特性に応じて異ならせたので、各変速段
ごとの動力伝達系の捩り振動特性に合わせた燃焼気筒群
の制御が可能となり、そのため、部分気筒運転領域を拡
大することができるために、燃費を向上させることが可
能になり、また燃焼気筒群の制御は、動力伝達系の捩り
振動特性に適するように設定することになるから、部分
気筒運転を行った場合であっても、振動が特に増大する
ことはなく、乗り心地の悪化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載した発明を機能的手段で模式的
に示すブロック図である。
【図2】請求項2に記載した発明を機能的手段で模式的
に示すブロック図である。
【図3】請求項3に記載した発明を機能的手段で模式的
に示すブロック図である。
【図4】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図5】その自動変速機の歯車列を示すスケルトン図で
ある。
【図6】各変速段を設定するための摩擦係合装置の係合
作動表を示す図である。
【図7】可変気筒数V型エンジンの給排気系統および制
御系統を模式的に示すブロック図である。
【図8】各バンク運転のための領域を設定するための制
御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図9】各運転状態において選択されるバンク運転領域
の例を示す図である。
【図10】オーバードライブスイッチをOFFからON
に切り換えた場合の変速およびバンク切換のための制御
ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 気筒群 102エンジン 103 ロックアップクラッチ 104 流体継手 105 自動変速機 106 ロックアップ検出手段 107 気筒変更領域切換手段 108 最高速段判断手段 109 燃焼気筒制御手段 110 変速段検出手段 111 気筒変更領域制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−115830(JP,A) 特開 平3−229930(JP,A) 特開 平3−70828(JP,A) 特開 平5−272367(JP,A) 特開 平4−265431(JP,A) 特開 昭57−339(JP,A) 特開 昭63−55337(JP,A) 特開 昭63−258230(JP,A) 特開 平6−241078(JP,A) 特開 平6−66166(JP,A) 実開 平4−8741(JP,U) 実開 昭61−67451(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数の気筒を一群として燃焼を行うべき
    筒群を、出力特性が一定となるように変更するエンジ
    ンと、ロックアップクラッチを内蔵した流体継手を備え
    た自動変速機との一体制御装置において、 ロックアップクラッチの係合・解放の状態を検出するロ
    ックアップ検出手段と、所定の気筒群での燃焼を休止する運 転領域を、検出され
    たロックアップクラッチの係合・解放の状態に応じて変
    更する気筒変更領域切換手段とを備えていることを特徴
    とするエンジンおよび自動変速機の一体制御装置。
  2. 【請求項2】数の気筒を一群として燃焼を行うべき
    筒群を、出力特性が一定となるように変更するエンジ
    ンと、複数の変速段を設定可能でかつ最高速段が選択的
    に禁止される自動変速機との一体制御装置において、 前記自動変速機の最高速段が禁止されているか否かを判
    断する最高速段判断手段と、 最高速段が禁止されていない時には最高速段より低速段
    での前記エンジンの気筒群での燃焼の休止を禁止し、か
    つ最高速段が禁止されている時には最高速段より1段低
    速側の変速段で前記エンジンのいずれかの気筒群での燃
    焼の休止を実行する燃焼気筒制御手段とを備えているこ
    とを特徴とするエンジンおよび自動変速機の一体制御装
    置。
  3. 【請求項3】数の気筒を一群として燃焼を行うべき
    筒群を、出力特性が一定となるように変更するエンジ
    ンと、複数の変速段を設定可能な自動変速機との一体制
    御装置において、 前記自動変速機で設定されている変速段を検出する変速
    段検出手段と、所定の気筒群での燃焼を休止する運 転領域を、検出され
    た変速段を設定している前記自動変速機を含む動力伝達
    系の捩り振動特性に応じて変更する気筒変更領域制御手
    段とを備えていることを特徴とするエンジンおよび自動
    変速機の一体制御装置。
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