JP3200989B2 - マニプレータ制御方法及び制御装置 - Google Patents
マニプレータ制御方法及び制御装置Info
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- JP3200989B2 JP3200989B2 JP21619992A JP21619992A JP3200989B2 JP 3200989 B2 JP3200989 B2 JP 3200989B2 JP 21619992 A JP21619992 A JP 21619992A JP 21619992 A JP21619992 A JP 21619992A JP 3200989 B2 JP3200989 B2 JP 3200989B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍛造プレスにより鋼塊
を鍛造する鋼塊鍛造装置のマニプレータ制御方法及び制
御装置に関するものである。
を鍛造する鋼塊鍛造装置のマニプレータ制御方法及び制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の鋼塊の鋼塊鍛造装置とし
ては特公平2−18174号に示されるものが知られて
いる。この公報に示される鍛造マニプレータは、一対の
鍛造工具を互いに近接離間させ、これら鍛造工具の近接
位置において鋼塊を鍛造加工するようにした鍛造プレス
と、この鍛造プレスの両側にそれぞれ設けられて、鋼塊
を各側において把持する材料把持装置と、これら材料把
持装置をそれぞれ搭載する2台のマニプレータ台車と、
これら各マニプレータ台車と材料把持装置との間にそれ
ぞれ設けられて、材料把持装置のマニプレータ台車に対
する変位を許容するシリンダ機構から構成されるもので
ある。また、上記鍛造マニプレータには、材料把持装置
とマニプレータとの相対位置を検出する第1の位置検出
器と、マニプレータ台車の走行位置を検出する第2の位
置検出器とが設られている。
ては特公平2−18174号に示されるものが知られて
いる。この公報に示される鍛造マニプレータは、一対の
鍛造工具を互いに近接離間させ、これら鍛造工具の近接
位置において鋼塊を鍛造加工するようにした鍛造プレス
と、この鍛造プレスの両側にそれぞれ設けられて、鋼塊
を各側において把持する材料把持装置と、これら材料把
持装置をそれぞれ搭載する2台のマニプレータ台車と、
これら各マニプレータ台車と材料把持装置との間にそれ
ぞれ設けられて、材料把持装置のマニプレータ台車に対
する変位を許容するシリンダ機構から構成されるもので
ある。また、上記鍛造マニプレータには、材料把持装置
とマニプレータとの相対位置を検出する第1の位置検出
器と、マニプレータ台車の走行位置を検出する第2の位
置検出器とが設られている。
【0003】そして、以上のように構成された鋼塊鍛造
装置では、鍛造プレスが鋼塊を押下した状態において、
材料把持装置により鋼塊に一定の張力を付与しつつ、マ
ニプレータ台車を共に一方の方向に走行させるように
し、これにより該鋼塊を鍛造プレスするようにし、一
方、この鍛造プレスの際に、鋼塊を把持する材料把持装
置がマニプレータ台車に対して揺動した場合には、第1
の位置検出器及び第2の位置検出器から出力される位置
データに基づき、材料把持装置のマニプレータ台車に対
する変位量を制御するようにしている。すなわち、この
鋼塊鍛造装置では、鋼塊を把持する材料把持装置がマニ
プレータ台車に対して揺動した場合であっても、鍛造プ
レス中の鋼塊に対して圧縮力が付与されないように、第
1の位置検出器及び第2の位置検出器から出力される位
置データに基づき、各マニプレータ台車と材料把持装置
との相対位置をシリンダ機構により制御しようとするも
のである。
装置では、鍛造プレスが鋼塊を押下した状態において、
材料把持装置により鋼塊に一定の張力を付与しつつ、マ
ニプレータ台車を共に一方の方向に走行させるように
し、これにより該鋼塊を鍛造プレスするようにし、一
方、この鍛造プレスの際に、鋼塊を把持する材料把持装
置がマニプレータ台車に対して揺動した場合には、第1
の位置検出器及び第2の位置検出器から出力される位置
データに基づき、材料把持装置のマニプレータ台車に対
する変位量を制御するようにしている。すなわち、この
鋼塊鍛造装置では、鋼塊を把持する材料把持装置がマニ
プレータ台車に対して揺動した場合であっても、鍛造プ
レス中の鋼塊に対して圧縮力が付与されないように、第
1の位置検出器及び第2の位置検出器から出力される位
置データに基づき、各マニプレータ台車と材料把持装置
との相対位置をシリンダ機構により制御しようとするも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された鋼塊鍛造装置では、各マニプレータ台車と
材料把持装置との相対位置を、第1の位置検出器及び第
2の位置検出器から出力される位置データに基づき制御
するものであるので、制御の際に処理するデータ量が多
く、これにより制御内容が複雑となり、かつ作業能率の
悪くなるという不具合を発生させていた。
に構成された鋼塊鍛造装置では、各マニプレータ台車と
材料把持装置との相対位置を、第1の位置検出器及び第
2の位置検出器から出力される位置データに基づき制御
するものであるので、制御の際に処理するデータ量が多
く、これにより制御内容が複雑となり、かつ作業能率の
悪くなるという不具合を発生させていた。
【0005】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、位置検出器を用いない簡単な制御により
鍛造プレスを効率良く行ない、また、鋼塊を把持する材
料把持装置がマニプレータ台車に対して揺動した場合、
当初予想したよりも長く鋼塊Mが伸ばされた、あるいは
短く伸ばされる傾向が生じた場合等に容易に対処するこ
とが可能なマニプレータ制御方法及び制御装置の提供を
目的とする。
ものであって、位置検出器を用いない簡単な制御により
鍛造プレスを効率良く行ない、また、鋼塊を把持する材
料把持装置がマニプレータ台車に対して揺動した場合、
当初予想したよりも長く鋼塊Mが伸ばされた、あるいは
短く伸ばされる傾向が生じた場合等に容易に対処するこ
とが可能なマニプレータ制御方法及び制御装置の提供を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明では、鋼塊を部分的に順次圧下してゆく
鍛造プレスと、この鍛造プレスを間に挟んで、両側にそ
れぞれ位置し、各側において鋼塊の端部を支持する把持
機構と、該把持機構を搭載する台車とをそれぞれ有する
第1、第2のマニプレータと、これら第1、第2のマニ
プレータの台車を定速で往復動可能に駆動するととも
に、移動方向前方側のマニプレータの台車を、移動方向
後方側のマニプレータの台車より高速で走行させる台車
走行用駆動機構とを具備し、前記把持機構を、前記鋼塊
の端部を保持するトングと、このトングに連結され、か
つ該トングを台車に対して鋼塊の長さ方向に相対的にス
ライドさせるアクチュエータと、このアクチュエータを
駆動するとともに、駆動力を付与したときにアクチュエ
ータを基準位置に戻して該基準位置でロックし、また、
該アクチュエータを駆動しないときにトングを自由に移
動させ得る状態にするトングスライド用駆動機構とによ
り構成した鋼塊鍛造装置において、台車走行用駆動機構
に対して、移動方向後方側のマニプレータを、基準とな
る速度よりも更に低い速度で走行させるマニプレータ速
度調整工程と、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が開始さ
れたことを条件として、移動方向前方側のマニプレータ
及び移動方向後方側のマニプレータのトングスライド用
駆動機構に対してアクチュエータを共に非駆動の状態と
し、これによりトングを、台車に対して相対的に移動自
在に、かつ鋼塊の長さ方向に自由に移動させ得る状態と
し、前記鍛造プレスに対してほぼ停止状態にするトング
解除工程と、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が終了した
ことを条件として、移動方向前方側のマニプレータ及び
移動方向後方側のマニプレータのトングスライド用駆動
機構に対して、アクチュエータに共に駆動力を付与させ
るようにし、移動方向後方側のマニプレータのアクチュ
エータを移動方向前方側のマニプレータのアクチュエー
タよりも早いタイミングで基準位置にロックし、移動方
向前方側のマニプレータのアクチュエータが移動方向後
方側のマニプレータを引っ張ることによって、 移動方向
後方側のマニプレータを移動方向前方側のマニプレータ
に対して基準となる間隔にまで強制的に修正して復帰さ
せ、移動方向後方側のマニプレータのアクチュエータを
基準位置に戻した状態でロックする基準位置復帰工程と
に基づき、マニプレータを制御するようにした。
に、第1の発明では、鋼塊を部分的に順次圧下してゆく
鍛造プレスと、この鍛造プレスを間に挟んで、両側にそ
れぞれ位置し、各側において鋼塊の端部を支持する把持
機構と、該把持機構を搭載する台車とをそれぞれ有する
第1、第2のマニプレータと、これら第1、第2のマニ
プレータの台車を定速で往復動可能に駆動するととも
に、移動方向前方側のマニプレータの台車を、移動方向
後方側のマニプレータの台車より高速で走行させる台車
走行用駆動機構とを具備し、前記把持機構を、前記鋼塊
の端部を保持するトングと、このトングに連結され、か
つ該トングを台車に対して鋼塊の長さ方向に相対的にス
ライドさせるアクチュエータと、このアクチュエータを
駆動するとともに、駆動力を付与したときにアクチュエ
ータを基準位置に戻して該基準位置でロックし、また、
該アクチュエータを駆動しないときにトングを自由に移
動させ得る状態にするトングスライド用駆動機構とによ
り構成した鋼塊鍛造装置において、台車走行用駆動機構
に対して、移動方向後方側のマニプレータを、基準とな
る速度よりも更に低い速度で走行させるマニプレータ速
度調整工程と、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が開始さ
れたことを条件として、移動方向前方側のマニプレータ
及び移動方向後方側のマニプレータのトングスライド用
駆動機構に対してアクチュエータを共に非駆動の状態と
し、これによりトングを、台車に対して相対的に移動自
在に、かつ鋼塊の長さ方向に自由に移動させ得る状態と
し、前記鍛造プレスに対してほぼ停止状態にするトング
解除工程と、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が終了した
ことを条件として、移動方向前方側のマニプレータ及び
移動方向後方側のマニプレータのトングスライド用駆動
機構に対して、アクチュエータに共に駆動力を付与させ
るようにし、移動方向後方側のマニプレータのアクチュ
エータを移動方向前方側のマニプレータのアクチュエー
タよりも早いタイミングで基準位置にロックし、移動方
向前方側のマニプレータのアクチュエータが移動方向後
方側のマニプレータを引っ張ることによって、 移動方向
後方側のマニプレータを移動方向前方側のマニプレータ
に対して基準となる間隔にまで強制的に修正して復帰さ
せ、移動方向後方側のマニプレータのアクチュエータを
基準位置に戻した状態でロックする基準位置復帰工程と
に基づき、マニプレータを制御するようにした。
【0007】第2の発明では、鋼塊を部分的に順次圧下
してゆく鍛造プレスと、この鍛造プレスを間に挟んで、
両側にそれぞれ位置し、各側において鋼塊の端部を支持
する把持機構と、該把持機構を搭載する台車とをそれぞ
れ有する第1、第2のマニプレータと、これら第1、第
2のマニプレータの台車を定速で往復動可能に駆動する
とともに、移動方向前方側のマニプレータの台車を、移
動方向後方側のマニプレータの台車より高速で走行させ
る台車走行用駆動機構と、これら第1、第2のマニプレ
ータの台車の速度を設定する設定部と、前記設定部から
の指示に基づき、第1、第2のマニプレータ及び台車走
行用駆動機構を制御する制御部とを具備し、前記把持機
構を、前記鋼塊の端部を保持するトングと、このトング
に連結され、かつ該トングを台車に対して鋼塊の長さ方
向に相対的にスライドさせるアクチュエータと、このア
クチュエータを駆動するとともに、駆動力を付与したと
きにアクチュエータを基準位置に戻して該基準位置でロ
ックし、また、該アクチュエータを駆動しないときにト
ングを自由に移動させ得る状態にするトングスライド用
駆動機構とから構成し、前記制御部に、鍛造プレスによ
る鋼塊の鍛造が行われている間に、設定部で設定された
設定値に基づき、台車走行用駆動機構に対して、移動方
向後方側のマニプレータを、基準となる速度よりも更に
低い速度で走行させるマニプレータ速度調整手段と、鍛
造プレスの鋼塊に対する押下が開始されたことを条件と
して、移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方
側のマニプレータのトングスライド用駆動機構に対して
アクチュエータを共に非駆動の状態とし、これによりト
ングを、台車に対して相対的に移動自在に、かつ鋼塊の
長さ方向に自由に移動させ得る状態とし、鍛造プレスに
対してほぼ停止状態にするトング解除手段と、鍛造プレ
スの鋼塊に対する押下が終了したことを条件として、移
動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方側のマニ
プレータのトングスライド用駆動機構に対して、アクチ
ュエータに共に駆動力を付与させるようにし、移動方向
後方側 のマニプレータのアクチュエータを移動方向前方
側のマニプレータのアクチュエータよりも早いタイミン
グで基準位置にロックし、移動方向前方側のマニプレー
タのアクチュエータが移動方向後方側のマニプレータを
引っ張ることによって、移動方向後方側のマニプレータ
を移動方向前方側のマニプレータに対して基準となる間
隔にまで強制的に修正して復帰させ、移動方向後方側の
マニプレータのアクチュエータを基準位置に戻した状態
でロックする基準位置復帰手段とを設けるようにした。
してゆく鍛造プレスと、この鍛造プレスを間に挟んで、
両側にそれぞれ位置し、各側において鋼塊の端部を支持
する把持機構と、該把持機構を搭載する台車とをそれぞ
れ有する第1、第2のマニプレータと、これら第1、第
2のマニプレータの台車を定速で往復動可能に駆動する
とともに、移動方向前方側のマニプレータの台車を、移
動方向後方側のマニプレータの台車より高速で走行させ
る台車走行用駆動機構と、これら第1、第2のマニプレ
ータの台車の速度を設定する設定部と、前記設定部から
の指示に基づき、第1、第2のマニプレータ及び台車走
行用駆動機構を制御する制御部とを具備し、前記把持機
構を、前記鋼塊の端部を保持するトングと、このトング
に連結され、かつ該トングを台車に対して鋼塊の長さ方
向に相対的にスライドさせるアクチュエータと、このア
クチュエータを駆動するとともに、駆動力を付与したと
きにアクチュエータを基準位置に戻して該基準位置でロ
ックし、また、該アクチュエータを駆動しないときにト
ングを自由に移動させ得る状態にするトングスライド用
駆動機構とから構成し、前記制御部に、鍛造プレスによ
る鋼塊の鍛造が行われている間に、設定部で設定された
設定値に基づき、台車走行用駆動機構に対して、移動方
向後方側のマニプレータを、基準となる速度よりも更に
低い速度で走行させるマニプレータ速度調整手段と、鍛
造プレスの鋼塊に対する押下が開始されたことを条件と
して、移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方
側のマニプレータのトングスライド用駆動機構に対して
アクチュエータを共に非駆動の状態とし、これによりト
ングを、台車に対して相対的に移動自在に、かつ鋼塊の
長さ方向に自由に移動させ得る状態とし、鍛造プレスに
対してほぼ停止状態にするトング解除手段と、鍛造プレ
スの鋼塊に対する押下が終了したことを条件として、移
動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方側のマニ
プレータのトングスライド用駆動機構に対して、アクチ
ュエータに共に駆動力を付与させるようにし、移動方向
後方側 のマニプレータのアクチュエータを移動方向前方
側のマニプレータのアクチュエータよりも早いタイミン
グで基準位置にロックし、移動方向前方側のマニプレー
タのアクチュエータが移動方向後方側のマニプレータを
引っ張ることによって、移動方向後方側のマニプレータ
を移動方向前方側のマニプレータに対して基準となる間
隔にまで強制的に修正して復帰させ、移動方向後方側の
マニプレータのアクチュエータを基準位置に戻した状態
でロックする基準位置復帰手段とを設けるようにした。
【0008】
【作用】第1の発明によれば、 (1) トング解除工程により、鍛造プレスの鋼塊に対
する押下が開始されたことを条件として、前方マニプレ
ータ及び後方マニプレータのトングスライド用駆動機構
に対してアクチュエータを共に非駆動な状態とし、鍛造
プレスに対してトングをみかけの上でほぼ停止状態とし
た。すなわち、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われ
ている間は、鋼塊が金型により保持された状態にあるの
で、該鋼塊は固定された状態にあり、このとき、トング
スライド用駆動機構にアクチュエータを非駆動な状態と
させて、トングを自由に移動させ得る状態とすることに
より、該鋼塊の端部にトングを介して連結されるアクチ
ュエータの基準位置のみが、走行する台車に対して相対
変位する。
する押下が開始されたことを条件として、前方マニプレ
ータ及び後方マニプレータのトングスライド用駆動機構
に対してアクチュエータを共に非駆動な状態とし、鍛造
プレスに対してトングをみかけの上でほぼ停止状態とし
た。すなわち、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われ
ている間は、鋼塊が金型により保持された状態にあるの
で、該鋼塊は固定された状態にあり、このとき、トング
スライド用駆動機構にアクチュエータを非駆動な状態と
させて、トングを自由に移動させ得る状態とすることに
より、該鋼塊の端部にトングを介して連結されるアクチ
ュエータの基準位置のみが、走行する台車に対して相対
変位する。
【0009】また、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行
われている間は、トングに把持される鋼塊の両端位置
は、該鋼塊が圧下されて該鋼塊が伸ばされることによ
り、外側に向けて若干変位することになるが、前述した
ように、トングスライド用駆動機構がアクチュエータを
非駆動な状態とし、かつトングを鋼塊の長さ方向に自由
に移動させ得る状態にしているので、これにより、アク
チュエータはこのような鋼塊の伸びをも許容することに
なる。一方、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われて
いる間は、台車走行用駆動機構により、移動方向前方側
のマニプレータの台車を、移動方向後方側のマニプレー
タの台車より高速で走行させるようにしているが、これ
に加えて、移動方向後方側のマニプレータを、基準とな
る速度よりも更に低い速度で走行させるようにしてい
る。
われている間は、トングに把持される鋼塊の両端位置
は、該鋼塊が圧下されて該鋼塊が伸ばされることによ
り、外側に向けて若干変位することになるが、前述した
ように、トングスライド用駆動機構がアクチュエータを
非駆動な状態とし、かつトングを鋼塊の長さ方向に自由
に移動させ得る状態にしているので、これにより、アク
チュエータはこのような鋼塊の伸びをも許容することに
なる。一方、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われて
いる間は、台車走行用駆動機構により、移動方向前方側
のマニプレータの台車を、移動方向後方側のマニプレー
タの台車より高速で走行させるようにしているが、これ
に加えて、移動方向後方側のマニプレータを、基準とな
る速度よりも更に低い速度で走行させるようにしてい
る。
【0010】(2) 基準位置復帰工程により、鍛造プ
レスの鋼塊に対する押下が終了したことを条件として、
移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方側のマ
ニプレータのトングスライド用駆動機構に対して、アク
チュエータに共に駆動力を付与させるようにし、これに
より、前述した(1)の鋼塊の鍛造加工時において、基
準位置からずれた状態にあるアクチュエータを基準位置
に戻し、かつ基準位置に戻した状態でロックするように
した。一方、鍛造プレスによる鋼塊の鍛造が行われてい
る間は、マニプレータ速度調整工程により、台車走行用
駆動機構に対して、移動方向後方側のマニプレータを、
基準となる速度よりも更に低速で駆動させるようにして
いるので、移動方向後方側のマニプレータのアクチュエ
ータが、移動方向前方側のマニプレータのアクチュエー
タよりも若干早いタイミングで基準位置に戻りかつロッ
クされ、この後、移動方向前方側のマニプレータのアク
チュエータが移動方向後方側のマニプレータを引っ張る
ことになり、これによって、移動方向後方側のマニプレ
ータを移動方向前方側のマニプレータに対して基準とな
る間隔にまで強制的に修正して復帰させることができ
る。
レスの鋼塊に対する押下が終了したことを条件として、
移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方側のマ
ニプレータのトングスライド用駆動機構に対して、アク
チュエータに共に駆動力を付与させるようにし、これに
より、前述した(1)の鋼塊の鍛造加工時において、基
準位置からずれた状態にあるアクチュエータを基準位置
に戻し、かつ基準位置に戻した状態でロックするように
した。一方、鍛造プレスによる鋼塊の鍛造が行われてい
る間は、マニプレータ速度調整工程により、台車走行用
駆動機構に対して、移動方向後方側のマニプレータを、
基準となる速度よりも更に低速で駆動させるようにして
いるので、移動方向後方側のマニプレータのアクチュエ
ータが、移動方向前方側のマニプレータのアクチュエー
タよりも若干早いタイミングで基準位置に戻りかつロッ
クされ、この後、移動方向前方側のマニプレータのアク
チュエータが移動方向後方側のマニプレータを引っ張る
ことになり、これによって、移動方向後方側のマニプレ
ータを移動方向前方側のマニプレータに対して基準とな
る間隔にまで強制的に修正して復帰させることができ
る。
【0011】そして、以上の鍛造プレスが終了した場合
には、マニプレータの走行方向を転換して、上述した
(1)(2)の処理を繰り返すようにする。そして、こ
の場合には、前記移動方向前方側であったマニプレータ
が移動方向後方側となり、かつ前記移動方向後方側であ
ったマニプレータが移動方向前方側となる。
には、マニプレータの走行方向を転換して、上述した
(1)(2)の処理を繰り返すようにする。そして、こ
の場合には、前記移動方向前方側であったマニプレータ
が移動方向後方側となり、かつ前記移動方向後方側であ
ったマニプレータが移動方向前方側となる。
【0012】第2の発明によれば、 (一) トング解除手段により、鍛造プレスの鋼塊に対
する押下が開始されたことを条件として、前方マニプレ
ータ及び後方マニプレータのトングスライド用駆動機構
に対してアクチュエータを共に非駆動な状態とし、鍛造
プレスに対してトングをみかけの上でほぼ停止状態とし
た。すなわち、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われ
ている間は、鋼塊が金型により保持された状態にあるの
で、該鋼塊は固定された状態にあり、このとき、トング
スライド用駆動機構にアクチュエータを非駆動な状態と
させて、トングを自由に移動させ得る状態とすることに
より、該鋼塊の端部にトングを介して連結されるアクチ
ュエータの基準位置のみが、走行する台車に対して相対
変位する。
する押下が開始されたことを条件として、前方マニプレ
ータ及び後方マニプレータのトングスライド用駆動機構
に対してアクチュエータを共に非駆動な状態とし、鍛造
プレスに対してトングをみかけの上でほぼ停止状態とし
た。すなわち、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われ
ている間は、鋼塊が金型により保持された状態にあるの
で、該鋼塊は固定された状態にあり、このとき、トング
スライド用駆動機構にアクチュエータを非駆動な状態と
させて、トングを自由に移動させ得る状態とすることに
より、該鋼塊の端部にトングを介して連結されるアクチ
ュエータの基準位置のみが、走行する台車に対して相対
変位する。
【0013】また、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行
われている間は、トングに把持される鋼塊の両端位置
は、該鋼塊が圧下されて該鋼塊が伸ばされることによ
り、外側に向けて若干変位することになるが、前述した
ように、トングスライド用駆動機構がアクチュエータを
非駆動な状態とし、かつトングを鋼塊の長さ方向に自由
に移動させ得る状態にしているので、これにより、アク
チュエータはこのような鋼塊の伸びをも許容することに
なる。一方、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われて
いる間は、台車走行用駆動機構により、移動方向前方側
のマニプレータの台車を、移動方向後方側のマニプレー
タの台車より高速で走行させるようにしているが、これ
に加えて、移動方向後方側のマニプレータを、基準とな
る速度よりも更に低い速度で走行させるようにしてい
る。
われている間は、トングに把持される鋼塊の両端位置
は、該鋼塊が圧下されて該鋼塊が伸ばされることによ
り、外側に向けて若干変位することになるが、前述した
ように、トングスライド用駆動機構がアクチュエータを
非駆動な状態とし、かつトングを鋼塊の長さ方向に自由
に移動させ得る状態にしているので、これにより、アク
チュエータはこのような鋼塊の伸びをも許容することに
なる。一方、鍛造プレスの鋼塊に対する押下が行われて
いる間は、台車走行用駆動機構により、移動方向前方側
のマニプレータの台車を、移動方向後方側のマニプレー
タの台車より高速で走行させるようにしているが、これ
に加えて、移動方向後方側のマニプレータを、基準とな
る速度よりも更に低い速度で走行させるようにしてい
る。
【0014】(二) 基準位置復帰手段により、鍛造プ
レスの鋼塊に対する押下が終了したことを条件として、
移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方側のマ
ニプレータのトングスライド用駆動機構に対して、アク
チュエータに共に駆動力を付与させるようにし、これに
より、前述した(1)の鋼塊の鍛造加工時において、基
準位置からずれた状態にあるアクチュエータを基準位置
に戻し、かつ基準位置に戻した状態でロックするように
した。一方、鍛造プレスによる鋼塊の鍛造が行われてい
る間は、設定部で設定された設定値に基づき、マニプレ
ータ速度調整手段により、台車走行用駆動機構に対し
て、移動方向後方側のマニプレータを、基準となる速度
よりも更に低速で駆動させるようにしているので、移動
方向後方側のマニプレータのアクチュエータが、移動方
向前方側のマニプレータのアクチュエータよりも若干早
いタイミングで基準位置に戻りかつロックされ、この
後、移動方向前方側のマニプレータのアクチュエータが
移動方向後方側のマニプレータを引っ張ることになり、
これによって、移動方向後方側のマニプレータを移動方
向前方側のマニプレータに対して基準となる間隔にまで
強制的に修正して復帰させることができる。
レスの鋼塊に対する押下が終了したことを条件として、
移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方側のマ
ニプレータのトングスライド用駆動機構に対して、アク
チュエータに共に駆動力を付与させるようにし、これに
より、前述した(1)の鋼塊の鍛造加工時において、基
準位置からずれた状態にあるアクチュエータを基準位置
に戻し、かつ基準位置に戻した状態でロックするように
した。一方、鍛造プレスによる鋼塊の鍛造が行われてい
る間は、設定部で設定された設定値に基づき、マニプレ
ータ速度調整手段により、台車走行用駆動機構に対し
て、移動方向後方側のマニプレータを、基準となる速度
よりも更に低速で駆動させるようにしているので、移動
方向後方側のマニプレータのアクチュエータが、移動方
向前方側のマニプレータのアクチュエータよりも若干早
いタイミングで基準位置に戻りかつロックされ、この
後、移動方向前方側のマニプレータのアクチュエータが
移動方向後方側のマニプレータを引っ張ることになり、
これによって、移動方向後方側のマニプレータを移動方
向前方側のマニプレータに対して基準となる間隔にまで
強制的に修正して復帰させることができる。
【0015】そして、以上の鍛造プレスが終了した場合
には、マニプレータの走行方向を転換して、上述した
(一)(二)の処理を繰り返すようにする。そして、こ
の場合には、前記移動方向前方側であったマニプレータ
が移動方向後方側となり、かつ前記移動方向後方側であ
ったマニプレータが移動方向前方側となる。
には、マニプレータの走行方向を転換して、上述した
(一)(二)の処理を繰り返すようにする。そして、こ
の場合には、前記移動方向前方側であったマニプレータ
が移動方向後方側となり、かつ前記移動方向後方側であ
ったマニプレータが移動方向前方側となる。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3を参照して説
明する。まず、図2を参照して鋼塊鍛造装置の基本構成
を説明する。この鋼塊鍛造装置は、一対の鍛造工具1
を、駆動装置2により互いに近接離間させることによ
り、該鍛造工具1によって鋼塊Mを鍛造加工するように
した鍛造プレス3と、この鍛造プレス3の両側に、矢印
(イ)−(ロ)方向に往復動可能に走行自在にそれぞれ
設けられたマニプレータA及びマニプレータBとから構
成されるものである。
明する。まず、図2を参照して鋼塊鍛造装置の基本構成
を説明する。この鋼塊鍛造装置は、一対の鍛造工具1
を、駆動装置2により互いに近接離間させることによ
り、該鍛造工具1によって鋼塊Mを鍛造加工するように
した鍛造プレス3と、この鍛造プレス3の両側に、矢印
(イ)−(ロ)方向に往復動可能に走行自在にそれぞれ
設けられたマニプレータA及びマニプレータBとから構
成されるものである。
【0017】マニプレータAは、レール7に沿って矢印
(イ)−(ロ)方向に走行自在な台車8と、この台車8
に対して回転自在でありかつ矢印(イ)−(ロ)方向に
沿って設けられた操作軸9と、この操作軸9に矢印
(イ)ー(ロ)方向に変位可能に設けられるとともに、
アクチュエータ10により矢印(イ)−(ロ)方向に張
力が付与されるトングヘッド(図示略)と、このトング
ヘッドに開閉自在に設けられて、開閉シリンダ(図示
略)により閉状態とされたときに鋼塊Mを把持するトン
グ13とから構成されたものである。また、台車8に
は、該台車8を矢印(イ)−(ロ)方向に走行させるキ
ャリアシリンダ15が設けられている。また、マニプレ
ータBには、マニプレータAと同様の台車8、操作軸
9、アクチュエータ10、トングヘッド(図示略)、開
閉シリンダ(図示略)、トング13、キャリアシリンダ
15が設けられている。
(イ)−(ロ)方向に走行自在な台車8と、この台車8
に対して回転自在でありかつ矢印(イ)−(ロ)方向に
沿って設けられた操作軸9と、この操作軸9に矢印
(イ)ー(ロ)方向に変位可能に設けられるとともに、
アクチュエータ10により矢印(イ)−(ロ)方向に張
力が付与されるトングヘッド(図示略)と、このトング
ヘッドに開閉自在に設けられて、開閉シリンダ(図示
略)により閉状態とされたときに鋼塊Mを把持するトン
グ13とから構成されたものである。また、台車8に
は、該台車8を矢印(イ)−(ロ)方向に走行させるキ
ャリアシリンダ15が設けられている。また、マニプレ
ータBには、マニプレータAと同様の台車8、操作軸
9、アクチュエータ10、トングヘッド(図示略)、開
閉シリンダ(図示略)、トング13、キャリアシリンダ
15が設けられている。
【0018】以下、上記マニプレータA・Bの制御内容
を図1〜図3を参照して説明する。なお、これらの図に
おいて、図1は鍛造プレス3による鍛造動作、マニプ
レータA・Bにおける各台車8の絶対変位量・
(’)、マニプレータA・Bにおける各アクチュエー
タ10内のピストン10Aの絶対変位量・と時間の
関係を示すグラフ、図2は鋼塊鍛造装置を簡略的に示す
図、図3は図2に示す鋼塊鍛造装置におけるマニプレー
タ制御装置の制御内容を示すフローチャートである。
を図1〜図3を参照して説明する。なお、これらの図に
おいて、図1は鍛造プレス3による鍛造動作、マニプ
レータA・Bにおける各台車8の絶対変位量・
(’)、マニプレータA・Bにおける各アクチュエー
タ10内のピストン10Aの絶対変位量・と時間の
関係を示すグラフ、図2は鋼塊鍛造装置を簡略的に示す
図、図3は図2に示す鋼塊鍛造装置におけるマニプレー
タ制御装置の制御内容を示すフローチャートである。
【0019】また、図1のグラフにおいて、台車8の絶
対変位量・は、アクチュエータ10の基準位置Xの
絶対変位量を示す。また、以下の説明において、従来の
技術の構成を同一とする箇所に同一符号を付して説明を
簡略化する。
対変位量・は、アクチュエータ10の基準位置Xの
絶対変位量を示す。また、以下の説明において、従来の
技術の構成を同一とする箇所に同一符号を付して説明を
簡略化する。
【0020】ここで、図2について説明を加える。図2
において符号20で示すものは、台車8を走行させるオ
イルモータ等のキャリア走行装置15(台車走行用駆動
機構)に対して作動油を供給・排出して、該キャリア走
行装置15に駆動力を付与する台車走行用油圧回路(台
車走行用駆動機構)である。符号21で示すものは、ア
クチュエータ10に対して作動油を供給・排出して、該
キャリア走行装置15に駆動力を付与するトングスライ
ド用油圧回路(トングスライド用駆動機構)である。
において符号20で示すものは、台車8を走行させるオ
イルモータ等のキャリア走行装置15(台車走行用駆動
機構)に対して作動油を供給・排出して、該キャリア走
行装置15に駆動力を付与する台車走行用油圧回路(台
車走行用駆動機構)である。符号21で示すものは、ア
クチュエータ10に対して作動油を供給・排出して、該
キャリア走行装置15に駆動力を付与するトングスライ
ド用油圧回路(トングスライド用駆動機構)である。
【0021】台車走行用油圧回路20は、キャリア走行
装置15に対して、マニプレータAの台車8及びマニプ
レータBの台車8を定速で走行させるとともに、移動方
向が矢印(イ)方向である場合に、マニプレータAの台
車8をマニプレータBの台車8より高速で走行させ、ま
た、移動方向が矢印(ロ)方向である場合に、マニプレ
ータBの台車8をマニプレータAの台車8より高速で走
行させるものである。また、この台車走行用油圧回路2
0には、移動方向前方側のマニプレータA又はBによ
り、移動方向後方側のマニプレータA又はBの台車8が
引っ張られたときに、移動方向後方側の台車8にブレー
キを働かせないようなリリーフ弁等が設けられている。
トングスライド用油圧回路21は、(一)駆動時におい
て、ピストン10Aで仕切られたシリンダ10B内の室
に作動油を選択的に供給・排出して、該ピストン10A
を矢印(イ)−(ロ)方向に対して中立に位置する基準
位置Xに配置させ、更にこの該基準位置Xにてピストン
10Aをロックする、すなわちピストン10Aが基準位
置Xに配置された時点で作動油が流れないようにロック
する、(二)非駆動時において、ピストン10Aで仕切
られたシリンダ10B内の室に作動油が自由に供給・排
出される状態とし、これによりピストン10A及び該ピ
ストン10Aに連結されたトング13を自由に矢印
(イ)−(ロ)方向に移動させ得る状態とする。
装置15に対して、マニプレータAの台車8及びマニプ
レータBの台車8を定速で走行させるとともに、移動方
向が矢印(イ)方向である場合に、マニプレータAの台
車8をマニプレータBの台車8より高速で走行させ、ま
た、移動方向が矢印(ロ)方向である場合に、マニプレ
ータBの台車8をマニプレータAの台車8より高速で走
行させるものである。また、この台車走行用油圧回路2
0には、移動方向前方側のマニプレータA又はBによ
り、移動方向後方側のマニプレータA又はBの台車8が
引っ張られたときに、移動方向後方側の台車8にブレー
キを働かせないようなリリーフ弁等が設けられている。
トングスライド用油圧回路21は、(一)駆動時におい
て、ピストン10Aで仕切られたシリンダ10B内の室
に作動油を選択的に供給・排出して、該ピストン10A
を矢印(イ)−(ロ)方向に対して中立に位置する基準
位置Xに配置させ、更にこの該基準位置Xにてピストン
10Aをロックする、すなわちピストン10Aが基準位
置Xに配置された時点で作動油が流れないようにロック
する、(二)非駆動時において、ピストン10Aで仕切
られたシリンダ10B内の室に作動油が自由に供給・排
出される状態とし、これによりピストン10A及び該ピ
ストン10Aに連結されたトング13を自由に矢印
(イ)−(ロ)方向に移動させ得る状態とする。
【0022】また、符号22で示すものは、台車走行用
油圧回路20、トングスライド用油圧回路21、鍛造プ
レス3の駆動装置2を制御するための制御部であり、符
号23で示すものは、台車走行用油圧回路20に対して
各台車8の走行速度V1 及びV2を入力設定するための
設定部である。以下に制御部22の制御内容(図3参
照)をその動作(図1参照)とともに説明する。なお、
マニプレータA及びマニプレータBは共に矢印(イ)方
向に走行される動作と、共に矢印(ロ)方向に走行され
る動作とが交互に行われるものであるが、以下の例で
は、マニプレータA及びマニプレータBが、まず、矢印
(イ)方向に走行されるものとして説明を行ない、更
に、マニプレータAを移動方向前方側のマニプレータA
と表現し、マニプレータBを移動方向後方側のマニプレ
ータBと表現する。 《ステップ1》鍛造プレス3に対して一定のサイクル
で、鍛造工具1を近接させて鋼塊Mを鍛造加工する圧下
動作と、鍛造工具1が鋼塊Mに圧力をかけていない復帰
動作とを繰り返し行わせる。なお、前記圧下動作と復帰
動作は、鍛造工具1が予め定めておいた基準圧力(また
は基準位置)を越えたか否かにより区別される。図1の
上段グラフを参照。
油圧回路20、トングスライド用油圧回路21、鍛造プ
レス3の駆動装置2を制御するための制御部であり、符
号23で示すものは、台車走行用油圧回路20に対して
各台車8の走行速度V1 及びV2を入力設定するための
設定部である。以下に制御部22の制御内容(図3参
照)をその動作(図1参照)とともに説明する。なお、
マニプレータA及びマニプレータBは共に矢印(イ)方
向に走行される動作と、共に矢印(ロ)方向に走行され
る動作とが交互に行われるものであるが、以下の例で
は、マニプレータA及びマニプレータBが、まず、矢印
(イ)方向に走行されるものとして説明を行ない、更
に、マニプレータAを移動方向前方側のマニプレータA
と表現し、マニプレータBを移動方向後方側のマニプレ
ータBと表現する。 《ステップ1》鍛造プレス3に対して一定のサイクル
で、鍛造工具1を近接させて鋼塊Mを鍛造加工する圧下
動作と、鍛造工具1が鋼塊Mに圧力をかけていない復帰
動作とを繰り返し行わせる。なお、前記圧下動作と復帰
動作は、鍛造工具1が予め定めておいた基準圧力(また
は基準位置)を越えたか否かにより区別される。図1の
上段グラフを参照。
【0023】《ステップ2》台車走行用油圧回路20に
対して、マニプレータA及びマニプレータBの台車8を
共に矢印(イ)方向に定速で駆動する。ここで、マニプ
レータAの台車8の速度V1 は、マニプレータBの台車
8の速度V2 より高速に設定し、更にマニプレータBの
台車8の速度V2 を、基準となる速度V0 よりも更に低
速となるように設定する。ここで、基準となるV0 と
は、鍛造プレス3により鋼塊Mが矢印(イ)−(ロ)方
向にどれだけ伸ばされるかを考慮した上で予め決定され
た平均的な速度である(例えば過去の経験等により決定
される)。また、このような速度V1,V2 の設定及び
設定変更は図2に符号23で示す設定部を通じて予め行
っておく。
対して、マニプレータA及びマニプレータBの台車8を
共に矢印(イ)方向に定速で駆動する。ここで、マニプ
レータAの台車8の速度V1 は、マニプレータBの台車
8の速度V2 より高速に設定し、更にマニプレータBの
台車8の速度V2 を、基準となる速度V0 よりも更に低
速となるように設定する。ここで、基準となるV0 と
は、鍛造プレス3により鋼塊Mが矢印(イ)−(ロ)方
向にどれだけ伸ばされるかを考慮した上で予め決定され
た平均的な速度である(例えば過去の経験等により決定
される)。また、このような速度V1,V2 の設定及び
設定変更は図2に符号23で示す設定部を通じて予め行
っておく。
【0024】図1に、移動方向前方側のマニプレータA
の台車8の速度をV1 に、移動方向後方側のマニプレー
タBの台車8の速度V2 に設定した場合の、各台車8の
時間に対する絶対変位量を符号・でそれぞれ示す。
また、移動方向後方側のマニプレータBの台車8の基準
速度V0 に設定した場合の、該台車8の時間に対する絶
対変位量を符号’で示す。 《ステップ3》鍛造プレス3の圧下が開始された(図1
の(I)に入った)ことを条件として、次のステップ4
に進む。 《ステップ4》ステップ2とほぼ同じタイミングで、ト
ングスライド用油圧回路21に対して、上記(二)で説
明したように、アクチュエータ10のシリンダ10B内
の室に作動油が自由に供給・排出される状態とし、これ
によりピストン10A及び該ピストン10Aに連結され
たトング13を自由に移動させ得る状態とする。
の台車8の速度をV1 に、移動方向後方側のマニプレー
タBの台車8の速度V2 に設定した場合の、各台車8の
時間に対する絶対変位量を符号・でそれぞれ示す。
また、移動方向後方側のマニプレータBの台車8の基準
速度V0 に設定した場合の、該台車8の時間に対する絶
対変位量を符号’で示す。 《ステップ3》鍛造プレス3の圧下が開始された(図1
の(I)に入った)ことを条件として、次のステップ4
に進む。 《ステップ4》ステップ2とほぼ同じタイミングで、ト
ングスライド用油圧回路21に対して、上記(二)で説
明したように、アクチュエータ10のシリンダ10B内
の室に作動油が自由に供給・排出される状態とし、これ
によりピストン10A及び該ピストン10Aに連結され
たトング13を自由に移動させ得る状態とする。
【0025】なお、このステップ3及びステップ4が実
行されている状態、すなわち、鍛造プレス3の鍛造工具
1により鋼塊Mを鍛造加工している最中には、鍛造工具
1により鋼塊Mが保持されて、該鋼塊Mの全体の絶対位
置は固定された状態にあり、一方で、ステップ2で示し
たように両マニプレータA・Bの台車8は矢印(イ)方
向に走行されるようになっているので、結果としてトン
グ13に連結されるアクチュエータ10内のピストン1
0Aのみが、シリンダ10Bに対して相対変位する(矢
印(ロ)方向に変位する)。また、このとき鋼塊Mが把
持されるトング13の両端位置は、該鋼塊Mが鍛造加工
されて、該鋼塊Mが伸ばされることにより、移動方向前
方側のマニプレータA側では矢印(イ)方向側に若干変
位し(図1の領域(I)に符号aで示す)、移動方向後
方側のマニプレータB側では矢印(ロ)方向側に若干変
位する(図1の領域(I)に符号bで示す)。
行されている状態、すなわち、鍛造プレス3の鍛造工具
1により鋼塊Mを鍛造加工している最中には、鍛造工具
1により鋼塊Mが保持されて、該鋼塊Mの全体の絶対位
置は固定された状態にあり、一方で、ステップ2で示し
たように両マニプレータA・Bの台車8は矢印(イ)方
向に走行されるようになっているので、結果としてトン
グ13に連結されるアクチュエータ10内のピストン1
0Aのみが、シリンダ10Bに対して相対変位する(矢
印(ロ)方向に変位する)。また、このとき鋼塊Mが把
持されるトング13の両端位置は、該鋼塊Mが鍛造加工
されて、該鋼塊Mが伸ばされることにより、移動方向前
方側のマニプレータA側では矢印(イ)方向側に若干変
位し(図1の領域(I)に符号aで示す)、移動方向後
方側のマニプレータB側では矢印(ロ)方向側に若干変
位する(図1の領域(I)に符号bで示す)。
【0026】《ステップ5》鍛造プレス3の復帰が開始
された(図1の(II)に入った)ことを条件として次
のステップ6に進む。 《ステップ6》トングスライド用油圧回路21に対し
て、上記(一)で説明したように、ピストン10Aで仕
切られたシリンダ10B内の室に作動油を選択的に供給
・排出して、該ピストン10Aを矢印(イ)−(ロ)方
向に対して中立に位置する基準位置Xにまで移動させ
る。このときの移動方向前方側のマニプレータA及び移
動方向後方側のマニプレータBのピストン10Aの矢印
(イ)方向への変位量は、図1の領域(II)に示すよ
うに急な傾きとなる。すなわち、このとき、鍛造プレス
3の鍛造工具1が鋼塊Mを保持していないので、作動油
をアクチュエータ10内に供給して、矢印(ロ)方向側
に変位しているピストン10Aを基準位置X(シリンダ
10Bの中央の位置)に戻すことによって、ピストン1
0Aに連結されたトング13が共に矢印(イ)方向に移
動され、該トング13に支持された鋼塊Mの位置が矢印
(イ)方向に移動され、その結果、鋼塊Mの鍛造プレス
3に対する鍛造加工位置が同方向に間欠移動される。す
なわち、鋼塊Mの位置がマニプレータA・Bの台車8に
追従することになる。
された(図1の(II)に入った)ことを条件として次
のステップ6に進む。 《ステップ6》トングスライド用油圧回路21に対し
て、上記(一)で説明したように、ピストン10Aで仕
切られたシリンダ10B内の室に作動油を選択的に供給
・排出して、該ピストン10Aを矢印(イ)−(ロ)方
向に対して中立に位置する基準位置Xにまで移動させ
る。このときの移動方向前方側のマニプレータA及び移
動方向後方側のマニプレータBのピストン10Aの矢印
(イ)方向への変位量は、図1の領域(II)に示すよ
うに急な傾きとなる。すなわち、このとき、鍛造プレス
3の鍛造工具1が鋼塊Mを保持していないので、作動油
をアクチュエータ10内に供給して、矢印(ロ)方向側
に変位しているピストン10Aを基準位置X(シリンダ
10Bの中央の位置)に戻すことによって、ピストン1
0Aに連結されたトング13が共に矢印(イ)方向に移
動され、該トング13に支持された鋼塊Mの位置が矢印
(イ)方向に移動され、その結果、鋼塊Mの鍛造プレス
3に対する鍛造加工位置が同方向に間欠移動される。す
なわち、鋼塊Mの位置がマニプレータA・Bの台車8に
追従することになる。
【0027】《ステップ7》各マニプレータA・Bのピ
ストン10Aが基準位置Xに復帰した場合に、トングス
ライド用油圧回路21に対して、シリンダ10Bから作
動油が供給・排出しないようにロックする、すなわちピ
ストン10Aがシリンダ10Bの基準位置にロックされ
るようにする。ここで、移動方向後方側のマニプレータ
Bの台車8の速度V2 は、基準となる速度V0 よりも更
に低速となるように設定されていることから、移動方向
後方側のマニプレータBにおける基準位置Xへのピスト
ン10Aの到達時刻(P1 )が、移動方向前方側のマニ
プレータAにおけるピストン10Aが基準位置Xに到達
する時刻(P2 )より早くなり、その結果として、時刻
(P1)から時刻(P2)まの間の時間において、移動方
向前方側のマニプレータAのアクチュエータ10が移動
方向後方側のマニプレータBを矢印(イ)方向に引っ張
ることになり、これによって、移動方向後方側のマニプ
レータBを移動方向前方側のマニプレータAに対して基
準となる位置(図1に’)にまで強制的に移動させ
る。なお、このとき、移動方向前方側のマニプレータA
により、移動方向後方側のマニプレータBの台車8が引
っ張られたときには、台車走行用油圧回路20のリリー
フ弁により、該マニプレータBの台車8にブレーキを働
かせないようになっている。
ストン10Aが基準位置Xに復帰した場合に、トングス
ライド用油圧回路21に対して、シリンダ10Bから作
動油が供給・排出しないようにロックする、すなわちピ
ストン10Aがシリンダ10Bの基準位置にロックされ
るようにする。ここで、移動方向後方側のマニプレータ
Bの台車8の速度V2 は、基準となる速度V0 よりも更
に低速となるように設定されていることから、移動方向
後方側のマニプレータBにおける基準位置Xへのピスト
ン10Aの到達時刻(P1 )が、移動方向前方側のマニ
プレータAにおけるピストン10Aが基準位置Xに到達
する時刻(P2 )より早くなり、その結果として、時刻
(P1)から時刻(P2)まの間の時間において、移動方
向前方側のマニプレータAのアクチュエータ10が移動
方向後方側のマニプレータBを矢印(イ)方向に引っ張
ることになり、これによって、移動方向後方側のマニプ
レータBを移動方向前方側のマニプレータAに対して基
準となる位置(図1に’)にまで強制的に移動させ
る。なお、このとき、移動方向前方側のマニプレータA
により、移動方向後方側のマニプレータBの台車8が引
っ張られたときには、台車走行用油圧回路20のリリー
フ弁により、該マニプレータBの台車8にブレーキを働
かせないようになっている。
【0028】なお、このステップ7において、各アクチ
ュエータ10内のピストン10Aが基準位置Xに戻った
か否かは、各アクチュエータ10に設けられたセンサ
(図示略)からの信号に基づき検出される。そして、こ
のステップ7を経た後には元のステップ3に戻り、上記
ステップ3〜ステップ7を繰り返す。
ュエータ10内のピストン10Aが基準位置Xに戻った
か否かは、各アクチュエータ10に設けられたセンサ
(図示略)からの信号に基づき検出される。そして、こ
のステップ7を経た後には元のステップ3に戻り、上記
ステップ3〜ステップ7を繰り返す。
【0029】一方、上記ステップ3〜ステップ7を繰り
返すことにより、マニプレータA・Bの矢印(イ)方向
への移動が完了した場合には、これらマニプレータA・
Bの走行方向を反対側の矢印(ロ)に転換して、上記ス
テップ1〜ステップ7を繰り返し行う。そして、この場
合には、マニプレータA及びマニプレータBは共に矢印
(ロ)方向に走行されるので、マニプレータAが移動方
向後方側のマニプレータAとなり、マニプレータBが移
動方向前方側のマニプレータBとなる。そして、このよ
うにマニプレータA・Bの移動方向が反転した場合であ
っても、上記ステップ1〜ステップ7中の動作は、マニ
プレータAとマニプレータBとが入れ替わるだけで、実
質的に内容は同じであるので、詳細な説明は省略する。
返すことにより、マニプレータA・Bの矢印(イ)方向
への移動が完了した場合には、これらマニプレータA・
Bの走行方向を反対側の矢印(ロ)に転換して、上記ス
テップ1〜ステップ7を繰り返し行う。そして、この場
合には、マニプレータA及びマニプレータBは共に矢印
(ロ)方向に走行されるので、マニプレータAが移動方
向後方側のマニプレータAとなり、マニプレータBが移
動方向前方側のマニプレータBとなる。そして、このよ
うにマニプレータA・Bの移動方向が反転した場合であ
っても、上記ステップ1〜ステップ7中の動作は、マニ
プレータAとマニプレータBとが入れ替わるだけで、実
質的に内容は同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0030】以上詳細に説明したように、本実施例に示
す鋼塊鍛造装置におけるマニプレータ制御装置によれ
ば、マニプレータA・Bを共に矢印(イ)方向に走行さ
せる場合において、移動方向後方側のマニプレータBの
台車8の速度V2 を、基準となる速度V0 よりも更に低
速となるように設定し、更にこの移動方向後方側のマニ
プレータBの台車8の速度V2 を、基準速度V0 に対し
て適宜設定変更できる設定部23を設けたことにより、
例えば、これら移動方向前方側のマニプレータAと移動
方向後方側のマニプレータBとを最適な間隔となるよう
に調整することができる。すなわち、例えば、鋼塊の鍛
造時において、鋼塊Mが当初予想したよりも長く伸ばさ
れた、あるいは短くなる傾向が生じた場合には、移動方
向後方側のマニプレータBの台車8の速度V2 を、基準
速度V0 に対して適宜調整することにより、容易にかつ
簡単にこれに対応することができ、その結果、鍛造加工
作業を効率良く行える効果が得られる。
す鋼塊鍛造装置におけるマニプレータ制御装置によれ
ば、マニプレータA・Bを共に矢印(イ)方向に走行さ
せる場合において、移動方向後方側のマニプレータBの
台車8の速度V2 を、基準となる速度V0 よりも更に低
速となるように設定し、更にこの移動方向後方側のマニ
プレータBの台車8の速度V2 を、基準速度V0 に対し
て適宜設定変更できる設定部23を設けたことにより、
例えば、これら移動方向前方側のマニプレータAと移動
方向後方側のマニプレータBとを最適な間隔となるよう
に調整することができる。すなわち、例えば、鋼塊の鍛
造時において、鋼塊Mが当初予想したよりも長く伸ばさ
れた、あるいは短くなる傾向が生じた場合には、移動方
向後方側のマニプレータBの台車8の速度V2 を、基準
速度V0 に対して適宜調整することにより、容易にかつ
簡単にこれに対応することができ、その結果、鍛造加工
作業を効率良く行える効果が得られる。
【0031】移動方向前方のマニプレータAの台車8の
移動速度V1 に対して、移動方向後方のマニプレータB
の台車8の移動速度V2 を適切に保つ方法としては、マ
ニプレータBのアクチュエータ10が基準位置Xにロッ
クされてから、マニプレータAのアクチュエータ10が
基準位置にロックされるまでの時間を適切に保つように
すれば良い。すなわち、この時間が長くなったら、マニ
プレータBの台車8の移動速度が遅すぎるわけであるか
ら、その速度を速くし、逆にこの時間が0になったり、
マイナスになったときには、マニプレータBの台車8の
移動速度が速すぎるわけであるから、その速度を遅くな
るように調節する。なお、この調節は制御装置により自
動的に行わせることもできる。
移動速度V1 に対して、移動方向後方のマニプレータB
の台車8の移動速度V2 を適切に保つ方法としては、マ
ニプレータBのアクチュエータ10が基準位置Xにロッ
クされてから、マニプレータAのアクチュエータ10が
基準位置にロックされるまでの時間を適切に保つように
すれば良い。すなわち、この時間が長くなったら、マニ
プレータBの台車8の移動速度が遅すぎるわけであるか
ら、その速度を速くし、逆にこの時間が0になったり、
マイナスになったときには、マニプレータBの台車8の
移動速度が速すぎるわけであるから、その速度を遅くな
るように調節する。なお、この調節は制御装置により自
動的に行わせることもできる。
【0032】また、マニプレータA・Bを共に矢印
(ロ)方向に走行させる場合も同様に、例えば、これら
移動方向前方側のマニプレータBと移動方向後方側のマ
ニプレータAとを最適な間隔となるように調整すること
ができる。すなわち、例えば、鋼塊の鍛造時において、
鋼塊Mが当初予想したよりも長く伸ばされた、あるいは
短くなる傾向が生じた場合には、移動方向後方側のマニ
プレータAの台車8の速度V2 を、基準速度V0 に対し
て適宜調整することにより、容易にかつ簡単にこれに対
応することができ、その結果、鍛造加工作業を効率良く
行える効果が得られる。
(ロ)方向に走行させる場合も同様に、例えば、これら
移動方向前方側のマニプレータBと移動方向後方側のマ
ニプレータAとを最適な間隔となるように調整すること
ができる。すなわち、例えば、鋼塊の鍛造時において、
鋼塊Mが当初予想したよりも長く伸ばされた、あるいは
短くなる傾向が生じた場合には、移動方向後方側のマニ
プレータAの台車8の速度V2 を、基準速度V0 に対し
て適宜調整することにより、容易にかつ簡単にこれに対
応することができ、その結果、鍛造加工作業を効率良く
行える効果が得られる。
【0033】なお、上述したフローチャートにおいて、
ステップ2により請求項1に示す「マニプレータ速度調
整工程」及び請求項2に示す「マニプレータ速度調整手
段」が構成され、ステップ3・4により請求項1に示す
「トング解除工程」及び請求項2に示す「トング解除手
段」が構成され、ステップ5〜7により請求項1に示す
「基準位置復帰工程」及び請求項2に示す「基準位置復
帰手段」が構成されている。また、トングヘッド、開閉
シリンダ、トング13により請求項1・2に示す「把持
機構」が構成される。また、キャリア走行装置15、台
車走行用油圧回路20により請求項1・2に示す「台車
走行用駆動機構」が構成される。また、トングスライド
用油圧回路21は請求項1・2に示す「トングスライド
用駆動機構」に相当する。
ステップ2により請求項1に示す「マニプレータ速度調
整工程」及び請求項2に示す「マニプレータ速度調整手
段」が構成され、ステップ3・4により請求項1に示す
「トング解除工程」及び請求項2に示す「トング解除手
段」が構成され、ステップ5〜7により請求項1に示す
「基準位置復帰工程」及び請求項2に示す「基準位置復
帰手段」が構成されている。また、トングヘッド、開閉
シリンダ、トング13により請求項1・2に示す「把持
機構」が構成される。また、キャリア走行装置15、台
車走行用油圧回路20により請求項1・2に示す「台車
走行用駆動機構」が構成される。また、トングスライド
用油圧回路21は請求項1・2に示す「トングスライド
用駆動機構」に相当する。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したようにこの発明によ
れば、移動方向後方側のマニプレータの台車の速度を、
基準となる速度よりも更に低速となるように設定し、更
にこの移動方向後方側のマニプレータの台車の速度を、
基準速度に対して適宜調整することにより、例えば、こ
れら移動方向前方側のマニプレータと移動方向後方側の
マニプレータとを最適な間隔とすることができる。すな
わち、例えば、鋼塊の鍛造時において、鋼塊Mが当初予
想したよりも長く伸ばされた、あるいは短くなる傾向が
生じた場合、又は鋼塊を把持するトングがマニプレータ
の台車に対して揺動した場合等には、容易にかつ簡単に
これに対応することができ、その結果、鍛造加工作業を
効率良く行える効果が得られる。また、移動方向後方の
マニプレータの台車が基準となる速度よりも遅く移動し
ていることから、トングがそれだけ一層マニプレータの
台車に対してもとの位置に早く戻り、アクチュエータが
基準位置でロックされ、移動方向前方のマニプレータの
台車に設けられたアクチュエータにより引張られるの
で、速度に対するアクティブな制御を必要としないとい
う効果が得られる。
れば、移動方向後方側のマニプレータの台車の速度を、
基準となる速度よりも更に低速となるように設定し、更
にこの移動方向後方側のマニプレータの台車の速度を、
基準速度に対して適宜調整することにより、例えば、こ
れら移動方向前方側のマニプレータと移動方向後方側の
マニプレータとを最適な間隔とすることができる。すな
わち、例えば、鋼塊の鍛造時において、鋼塊Mが当初予
想したよりも長く伸ばされた、あるいは短くなる傾向が
生じた場合、又は鋼塊を把持するトングがマニプレータ
の台車に対して揺動した場合等には、容易にかつ簡単に
これに対応することができ、その結果、鍛造加工作業を
効率良く行える効果が得られる。また、移動方向後方の
マニプレータの台車が基準となる速度よりも遅く移動し
ていることから、トングがそれだけ一層マニプレータの
台車に対してもとの位置に早く戻り、アクチュエータが
基準位置でロックされ、移動方向前方のマニプレータの
台車に設けられたアクチュエータにより引張られるの
で、速度に対するアクティブな制御を必要としないとい
う効果が得られる。
【図1】鍛造プレス3による鍛造動作、マニプレータ
A・Bにおける各台車8の絶対変位量・、マニプレ
ータA・Bにおける各アクチュエータ10内のピストン
10Aの絶対変位量・と時間の関係を示すグラフ。
A・Bにおける各台車8の絶対変位量・、マニプレ
ータA・Bにおける各アクチュエータ10内のピストン
10Aの絶対変位量・と時間の関係を示すグラフ。
【図2】鋼塊鍛造装置を簡略的に示す図。
【図3】図3は図2に示す鋼塊鍛造装置におけるマニプ
レータ制御装置の制御内容を示すフローチャート。
レータ制御装置の制御内容を示すフローチャート。
3 鍛造プレス 8 台車 10 アクチュエータ 10A ピストン 10B シリンダ 13 トング(把持機構) 15 キャリア走行装置(台車走行用駆動機構) 20 台車走行用油圧回路(台車走行用駆動機構) 21 トングスライド用油圧回路(トングスライド用駆
動機構) 22 制御部 23 設定部 M 鋼塊 A マニプレータ B マニプレータ
動機構) 22 制御部 23 設定部 M 鋼塊 A マニプレータ B マニプレータ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 13/10
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼塊を部分的に順次圧下してゆく鍛造プ
レスと、 この鍛造プレスを間に挟んで、両側にそれぞれ位置し、
各側において鋼塊の端部を支持する把持機構と、該把持
機構を搭載する台車とをそれぞれ有する第1、第2のマ
ニプレータと、 これら第1、第2のマニプレータの台車を定速で往復動
可能に駆動するとともに、移動方向前方側のマニプレー
タの台車を、移動方向後方側のマニプレータの台車より
高速で走行させる台車走行用駆動機構とを具備し、 前記把持機構は、前記鋼塊の端部を保持するトングと、
このトングに連結され、かつ該トングを台車に対して鋼
塊の長さ方向に相対的にスライドさせるアクチュエータ
と、このアクチュエータを駆動するとともに、駆動力を
付与したときにアクチュエータを基準位置に戻して該基
準位置でロックし、また、該アクチュエータを駆動しな
いときにトングを自由に移動させ得る状態にするトング
スライド用駆動機構とを有する鋼塊鍛造装置において、 台車走行用駆動機構に対して、移動方向後方側のマニプ
レータを、基準となる速度よりも更に低い速度で走行さ
せるマニプレータ速度調整工程と、 鍛造プレスの鋼塊に対する押下が開始されたことを条件
として、移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後
方側のマニプレータのトングスライド用駆動機構に対し
てアクチュエータを共に非駆動の状態とし、これにより
トングを、台車に対して相対的に移動自在に、かつ鋼塊
の長さ方向に自由に移動させ得る状態とし、前記鍛造プ
レスに対してほぼ停止状態にするトング解除工程と、 鍛造プレスの鋼塊に対する押下が終了したことを条件と
して、移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方
側のマニプレータのトングスライド用駆動機構に対し
て、アクチュエータに共に駆動力を付与させるように
し、移動方向後方側のマニプレータのアクチュエータを
移動方向前方側のマニプレータのアクチュエータよりも
早いタイミングで基準位置にロックし、移動方向前方側
のマニプレータのアクチュエータが移動方向後方側のマ
ニプレータを引っ張ることによって、移動方向後方側の
マニプレータを移動方向前方側のマニプレータに対して
基準となる間隔にまで強制的に修正して復帰させ、移動
方向後方側のマニプレータのア クチュエータを基準位置
に戻した状態でロックする基準位置復帰工程とからなる
マニプレータ制御方法。 - 【請求項2】 鋼塊を部分的に順次圧下してゆく鍛造プ
レスと、 この鍛造プレスを間に挟んで、両側にそれぞれ位置し、
各側において鋼塊の端部を支持する把持機構と、該把持
機構を搭載する台車とをそれぞれ有する第1、第2のマ
ニプレータと、 これら第1、第2のマニプレータの台車を定速で往復動
可能に駆動するとともに、移動方向前方側のマニプレー
タの台車を、移動方向後方側のマニプレータの台車より
高速で走行させる台車走行用駆動機構と、 これら第1、第2のマニプレータの台車の速度を設定す
る設定部と、 前記設定部からの指示に基づき、第1、第2のマニプレ
ータ及び台車走行用駆動機構を制御する制御部とを具備
してなり、 前記把持機構は、前記鋼塊の端部を保持するトングと、
このトングに連結され、かつ該トングを台車に対して鋼
塊の長さ方向に相対的にスライドさせるアクチュエータ
と、このアクチュエータを駆動するとともに、駆動力を
付与したときにアクチュエータを基準位置に戻して該基
準位置でロックし、また、該アクチュエータを駆動しな
いときにトングを自由に移動させ得る状態にするトング
スライド用駆動機構とを有し、 前記制御部は、 鍛造プレスによる鋼塊の鍛造が行われている間に、設定
部で設定された設定値に基づき、台車走行用駆動機構に
対して、移動方向後方側のマニプレータを、基準となる
速度よりも更に低い速度で走行させるマニプレータ速度
調整手段と、 鍛造プレスの鋼塊に対する押下が開始されたことを条件
として、移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後
方側のマニプレータのトングスライド用駆動機構に対し
てアクチュエータを共に非駆動の状態とし、これにより
トングを、台車に対して相対的に移動自在に、かつ鋼塊
の長さ方向に自由に移動させ得る状態とし、鍛造プレス
に対してほぼ停止状態にするトング解除手段と、 鍛造プレスの鋼塊に対する押下が終了したことを条件と
して、移動方向前方側のマニプレータ及び移動方向後方
側のマニプレータのトングスライド用駆動機構に対し
て、アクチュエータに共に駆動力を付与させるように
し、移動方向後方側のマニプレータのアクチュエータを
移動方向前方側のマニプレータのアクチュエータよりも
早いタイミングで基準位置にロックし、移動方向前方側
のマニプレータのアクチュエータが移動方向後方側のマ
ニプレータを引っ張ることによって、移動方向後方側の
マニプレータを移動方向前方側のマニプレータに対して
基準となる間隔にまで強制的に修正して復帰させ、移動
方向後方側のマニプレータのアクチュエータを基準位置
に戻した状態でロックする基準位置復帰手段とを備えた
ことを特徴とするマニプレータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21619992A JP3200989B2 (ja) | 1992-08-13 | 1992-08-13 | マニプレータ制御方法及び制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21619992A JP3200989B2 (ja) | 1992-08-13 | 1992-08-13 | マニプレータ制御方法及び制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0663678A JPH0663678A (ja) | 1994-03-08 |
JP3200989B2 true JP3200989B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=16684831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21619992A Expired - Fee Related JP3200989B2 (ja) | 1992-08-13 | 1992-08-13 | マニプレータ制御方法及び制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200989B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5304418B2 (ja) * | 2009-04-30 | 2013-10-02 | 大同特殊鋼株式会社 | 鍛造プレスのストローク制御方法 |
-
1992
- 1992-08-13 JP JP21619992A patent/JP3200989B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0663678A (ja) | 1994-03-08 |
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---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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