JP3200861U - 回動する刃部材を備える調理用スライサー - Google Patents

回動する刃部材を備える調理用スライサー Download PDF

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Abstract

【課題】軽い力でスライスを行える調理用スライサーを提供する。【解決手段】調理用スライサー10は、材料を摺動させる摺動部12と、摺動部に備え付けられた回動する刃部材13と、を備えることを特徴とする。刃部材13が材料の進行方向に傾くことで、刃を材料の表面形状に適切に沿わせることが可能となる。その結果、利用者は無理な力をかけることなく、軽い力でのスライス動作が可能となる。【選択図】図1

Description

本考案は、調理用スライサーに関する。
野菜や果物等のスライスを行う、板状のスライサーが知られている。このようなスライサーでは、材料が板面上を摺動することでスライスが可能な刃を備えており、誰でも簡便に薄切り片を得ることができることを目的としている。(特許文献1)。
特開第2000−135388号公報
このようなスライサーの刃は、板面に対して動かないように固定されている。固定式の刃では、材料がうまく引っ掛からずに滑って起点を作ることが難しかったり、摩擦抵抗によって刃が過剰に引っ掛かり、大きな力が必要となったりする可能性があった。また、特に根菜野菜おいて、素材の堅さの違いや、スライスする素材の大きさ、繊維の方向によって、材料の引っ掛かりにばらつきが生じ、切削される厚みも異なっていた。
そこで本考案は、軽い力でスライスを行える調理用スライサーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の調理用スライサーは、材料を摺動させる摺動部と、回動する刃部材と、を備えることを特徴とする。
また、前記刃部材の回動を、その長手方向を軸とした5〜25度の範囲に制限するストッパーを備えていてもよい。
また、前記刃部材を複数備えていてもよい。
また、前記刃部材は刃台に保持され、当該刃台ごと交換が可能であってもよい。
また、前記刃部材は、刃を有する上段と下段とを有する階段状に形成されていてもよい。
また、前記刃部材は、C字型に湾曲した板状部材に刃が形成されていてもよい。
また、前記刃部材のうち少なくとも一つは、ジグザグ形状の刃を備えていてもよい。
また、前記ジグザグ形状の刃の折れ角は、90〜170°であってもよい。
また、前記ジグザグ形状の刃のピッチは、3〜30mmであってもよい。
また、前記ジグザグ形状の刃の先端は、曲率半径0.1mm以上の丸みを有していてもよい。
また、2以上の異なる形状の刃部材を備えていてもよい。
本考案によれば、軽い力でスライスを行える調理用スライサーを提供できる。
本考案の第一の実施形態に係る調理用スライサー10の斜視図である。 刃部材13の(a)斜視図、(b)Z−Z’線断面図である。 刃133の拡大図である。 摺動部121の断面図である。 (a)(b)調理用スライサー10の使用例を説明する説明図である。 本考案の第二の実施形態に係る調理用スライサー20の斜視図である。 摺動部121の断面図である。 (a)(b)調理用スライサー20の使用例を説明する説明図である。 本考案の変形例に係る刃813の拡大図である。 (a)本考案の変形例に係る刃部材93の正面図、(b)本考案の変形例に係る刃部材94の斜視図である。 本考案の変形例に係る調理用スライサー30の斜視図である。 (a)本考案の変形例に係る調理用スライサー40の斜視図、(b)刃台95の斜視図である。 スライサー40に刃台95を取り付ける際の説明図である。 刃台95の斜視図である。
本考案の実施の形態について、以下、図に基づいて説明する。
<第一の実施形態>
図1に、本考案の第一の実施形態に係る調理用スライサー10の斜視図を示す。
図1に示すように、本考案の一態様に係る調理用スライサー10は、把持部11と、当該把持部と一体に形成される摺動部12と、当該摺動部の略中央に短手方向に亘って備え付けられる刃部材13と、を有している。
把持部11は、調理用スライサー10を利用する際に使用者が握る部位であり、摺動部12と一体に形成された板状部材からなる。またここでは、把持部11は摺動部12よりも細く絞られた形状を有し、使用者が握り易くなっている。また、把持部11の端部には貫通孔である掛穴112が形成されており、指を通し握ることができると共に、調理用スライサー10ごと引っ掛けることが出来るようになっている。
なお、把持部11は必ずしも上記に限定されず、摺動部12とは異なる部材として形成してから両者を組み合わせてもよく、またその形状も棒形状やグリップ形状等、自由である。
摺動部12は、その表面(以下、摺動面121と称する)で材料を摺動させるための板状部材であり、摺動面121は略矩形形状を有している。また、摺動面121には、摺動方向である長手方向へと材料の摺動をガイドする、レーン122が形成されている。レーン122は、長手方向へと延びる畝状の凸線であり、刃部材13を挟んだ両側に、一定間隔で複数設けられている。材料をレーン122に沿わせることで、摩擦が少なく、かつ、刃部材13に対して略垂直に材料の切削面を摺動させることができる。
さらに、摺動面121の短手方向両端には、一対の対向するガード123が形成されている。ガード123は、長手方向に延びる側壁であり、レーン122よりも高さが高くなるよう形成されている。これにより、ガード123は材料が摺動面121内から飛び出すのを抑制し、安定した摺動を可能とする。
また、摺動面121の略中央には、当該摺動面121長手方向に対して略垂直に横切る、刃部材13が備え付けられている。図2(a)に、刃部材13の斜視図を、図2(b)に、Z−Z’線における断面を矢印方向から見た図を示す。図示するように、刃部材13は、その長手方向両端に、自身を摺動部12に回動可能に支持させる支持部131と、上段132a及び下段132bを有する枠体132と、を有している。
支持部131は、長手方向両端において刃部材13をガード123に回動可能に挟持させるようになっている。これにより、刃部材13はガード123によって両側を支持され、摺動部12に挟まれた状態で保持される。また、両側のガード123にはストッパー124が形成されており(図4参照)、上段132a及び下段132bが各ストッパー124に当接することにより、刃部材13は、刃部材13の長手方向を軸として、所定の旋回角(例えば、5度以上25度以下、好ましくは、8度以上15度以下の範囲)だけ回動するようになっている。なお、各ストッパー124は、裏面からのスライス片の排出を妨げないよう、小さな凸状の部材で形成されている。
枠体132の上段132a及び下段132bは、長手方向に延びる逃げ穴134を挟んで上下に分かれており、図2(b)に示すように、その断面は階段状となっている。これにより各段は、上段132aが下段132bよりも前方(材料が当接する側)にせり出す、段違いの略平行に構成されている。
上段132aには、逃げ穴134側縁部にジグザグ形状の刃133が設けられている。さらに、上段132aには、刃133に隣接してリブ136が設けられている。リブ136は、曲げ、反り、捻り等の変形を防ぎ、上段132aの剛性を高めている。もちろん、下段132bにもリブ136を設けてもよい。
図3は、刃133の拡大図である。刃133は、ジグザグ形状の鋸刃であり、その折れ角aは一般的な鋸刃よりも大きな鈍角であることが望ましい。具体的には、折れ角aは、90°以上170°未満、好ましくは120°以上165°未満、より好ましくは140°以上160°未満である。
なお、加工のばらつきによって最先端部(V字の底部分)117がやや鋭角になることがあるが、谷から山に至る中央付近の接線の成す角を折れ角aとする。最先端部(V字の底部分)117においても鋭角になることなく、鈍角であることが好ましい。仮に先端が鋭角である場合、食材に食い込みやすい反面、折れやすくなる。本実施形態のように、鈍角であるほど、先端が食い込みにくく折れにくい。よって刃部材11は、金属製に限らずセラミックス製であってもよい。また、刃先が金属製である場合には、焼き入れがされていてもよい。
また、刃133の山線118から隣の山線118(或いは谷線119から隣の谷線119)までの幅であるピッチbは、3mm以上30mm未満、好ましくは3mm以上20mm未満、より好ましくは3.5mm以上12mm未満である。
山線118は凸部分の最高部分、谷線119は凹部分の最深部分であり、線状に容易に視認される程度の形状とすることができる。すなわち、山線118から隣の谷線119へは略平坦性を保ちながら深く落ち込み、谷線119で傾斜方向が切り替わり、再び略平坦性を保ちながら盛り上がり、山線118に至る。特に、谷線119が視認できる程度の形状の場合、谷線119部分の折れ角aは、丸くなることなく、明確に現れ、切削される食材の食感に影響を与える。
なお、有効な刃部材13の刃133全体の刃幅は、40mm以上150mm未満とし、好ましくは50mm以上120mm未満、より好ましくは、60mm以上100mm未満とする。例えば、きゅうりと比べ、大根は刃幅が広いほうが良いなど、食材の大きさ、硬さなどに応じて刃幅やピッチbを変えることができる。
さらに、図2(b)に示すように、刃133(山線118及び谷線119)は、刃部材13の表面Rから裏面R’に亘って斜めに形成されている。即ち、刃133の、凸部分である山線118及び凹部分である谷線119は、板厚方向に対して傾斜しており、かつ互いに略平行である。すなわち、山線118及び谷線119は、刃部材11の厚みのぶんだけ表面Rから後方側に傾いており、かつ、互いに略平行である。
また、下段132bは、スライス時にはガイドとして材料を逃げ穴134へと導く。このような下段132b備えることで、摺動面121上で材料をスライドさせたとき、刃133の動作が安定し、均一なスライスが可能となる。
また、図2(b)に示すように、上段132a及び下段132bの外側の縁部135は、後方に湾曲する爪状となっていてもよい。これにより、逃げ穴134に材料をスムーズに出入りさせることができる。
このように形成された刃133を有することで、切削動作において、刃133を目的物に入れる際にはジグザグ形状の先端の尖りによって引っ掛かり易く、一旦引っ掛かった後は、軽い力で切削することができる。具体的には、従来、先端が鋭角のジグザグ刃を備えたピーラーが存在したが、摩擦抵抗が大きくなるため、引っ掛かりは良いが、その後の引き動作に比較的大きな力が必要であった。しかし本実施形態のピーラーによれば、例え滑りやすい平滑な目的物の場合であっても容易に起点を作ることができ、逆に滑りの悪い目的物の場合には軽い力でピーリングを行うことができる。さらに、ジグザグ形状が横滑りを抑えることでスムーズな掛かりと引きを実現できる。また、ジグザグの山から谷に至る部分の刃先が、ある程度の長さの傾斜した刃となるので、スライス切りする効果が生まれ、利用者は無駄な力を入れる必要がなく、安全に作業を行うことが可能である。また、このような形状は特に、大根や人参ジャガイモ、タマネギなど根菜野菜を削るのに適している。
なおここでは、刃133はジグザグ形状を有し、その折れ角aが鈍角である刃を用いている例を示しているが、これに限られず、折れ角aが鋭角である刃を用いることもできる。その場合は、キャベツ等の葉野菜を千切りするのに適する。
なお、刃133は必ずしもジグザグ形状でなくともよく、平面状の平刃や波刃等であってもよい。また、刃部材13は、刃物に利用可能な素材であればどのような材料を用いても良い。本例では例えば、ステンレス鋼や炭素鋼などの刃物鋼、セラミック等が挙げられる。一般にステンレス鋼や炭素鋼などの刃物鋼は打ち抜き、プレス成形し、焼入れ後、刃付け加工する。プレス成形時に刃部材13を断面で湾曲させるなどをしても良い。さらに、刃部材13は、必ずしも断面が階段状でなくともよく、例えば断面がC字型の湾曲板状部材であってもよい。
図4に、摺動部12の長手方向断面図を、図5(a)(b)に、その使用例の説明図を示す。図示するように、刃部材13の下段132bは、水平時にレーン122と略同じ高さになるよう構成されており、レーン122上を摺動してきた材料Tは、逃げ穴134内へと導かれる(図5(a)参照)。逃げ穴134内を通過した材料Tが刃133に当接すると、刃部材13は上段132aがストッパー124に当接するまで回動して材料Tの進行方向に傾き(図5(b)参照)、刃13は押し付けられる材料Tの表面を切削する。なおその際、今度は刃133の高さがレーン122と略同じとなり、残る材料Tは刃133上を通過して再びレーン122上に乗る。なお、スライス片は、逃げ穴134を通って背面から得られる。
上記説明したように、刃部材13が材料の進行方向に傾くことで、刃133を材料の表面形状に適切に沿わせることが可能となる。その結果、利用者は無理な力をかけることなく、軽い力でのスライス動作が可能となる。また、刃部材13に段差が設けられていることで、材料はスムーズにスライス、排出される。
また、従来の鋭角の鋸刃での細かな深い凸凹の刃目とは異なり、切断面にゆったりと滑らかな刃目が残る。よって、美しい切断面のピーリング片を得ると共に、根菜が葉野菜の様な食感を得ることができる。
例えば、大根、人参、きゅうりなどの根菜を刃ピッチ4mm前後で切削した場合、食感として舌に載せた際に、食材の凸凹面により舌に触れる面と浮いた面の感触がわかりやすく、今までにない根菜の食感が味わえる。さらに、奥歯で噛んだ際に、歯の上部に凸凹面の2、3か所が載り凸面から全体に徐々に噛む力が増す過程において、適度な歯ごたえと噛みごたえが感じられる。また、食材を重ねて噛んだ際にも同じように新たな従来の葉野菜にもやや似た、根菜の新たな食感が得られる。
さらに、本実施形態の調理スライサー10によれば、刃113の形状により薄い部分と厚い部分が筋状に現れた形状の切削片が得られる。これは特に、根菜などの刃目が残り易い食材を薄切りする際に顕著であり、刃目が流線模様として残る。従って、大根などを切削した場合は、筋状に芯が入ったシート状となることで、柔らかさとともに、シャキシャキした食感を与えることが可能となる。また、その厚みの相違から、薄い部分と厚い部分とで味のしみ込む具合が異なり、調理によってさらに深みのある味わいを引き出すことができる。
また、食材によって多彩な食感を得ることが可能である。例えば、山芋(とろろ芋)を切削した場合は、どろどろと形状が崩れる部分と、千切り(または薄切り)した場合のように形状が残る部分が混ざった状態のものができあがる。すなわち、おろし加工と切断加工を同時に行ったような切削物が得られる。おろし加工のみでは形状が完全に崩れてしまうため、麺類と一緒に食べた場合、最後までつゆに残って食べ残しとなってしまう部分が多く発生する。一方で、本実施形態の調理器具によれば、形状が崩れた部分と、千切り(または薄切り)した場合のように形状が残る部分が存在するため、麺類と一緒に絡めて食べやすく、つゆに山芋が残りにくい食べ方が可能となる。さらに、従来山芋は天ぷらなどにしにくかったが、シャキシャキした芯部が有ることで、天ぷらなど揚げ物にも適した調理ができる。
加えて、ピーリング動作毎に刃目がずれるため、前回のピーリング動作の切削方向と異なる方向、例えば、直交する方向に引いた場合には、交差した刃目の切削片が得られる。これにより、食材の切削模様を変化させ、新たな食感を引き起こすことができる。また、これらの切削食材を漬け物にしたり、湯通しして食べたりする際には、厚みの変化から、新たな食感や味わいの世界を探求するメニューの創作を呼び起こす事になる。また、なだらかな波状の刃目により、ドレッシングや酢の絡みが良く、根菜を短時間で漬け物風の味に仕上げることができる。
なお、野菜の細胞は半透膜でおおわれているため、野菜を揉んだり、塩漬けにしたりすることで時間をかけて塩分を浸みこませ調理することがある。この点、本調理器具によれば、スライス切りするため、例えば大根を切削しているときに多くの水分が噴き出てくる。これは野菜の細胞をスライス切りし切断することで、食材表面の細胞膜が切断されるためであり、短時間で塩漬け味とすることが可能となる。これは、細胞の脂質二重層を一気にスライスする細胞量が多いためと考えられる。
<第二の実施形態>
次に、本考案の第二の実施形態について説明する。図6は、本考案の第二の実施形態に係る調理用スライサー20の斜視図である。本実施形態に係る調理用スライサー20は、刃部材13が複数設けられている点で、上記実施形態とは異なる。なお、上記実施形態と同様の構成には同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように、調理用スライサー20は、2つの刃部材13a及び刃部材13bが、並んでガード123に回動可能に支持され、摺動部12に挟まれて保持されている。なお、刃部材13aと刃部材13bの間には、レーン122と同じ高さのレーン125が設けられている。レーン125は刃部材13a及び13bと同じように短手方向に跨って形成され、ガード123に両側を固定されている。レーン125によって、材料を刃部材13aと刃部材13bの間に落ち込ませることなく、摺動させることができる。
図7に、摺動部12の長手方向断面図を示す。図7に示すように、把持部11側の刃部材13bは、刃部材13aよりも高い位置に形成されている。なお、刃部材13aは第一の実施形態に係る刃部材13と同様に、レーン122及びレーン125と略同じ高さに下段132bが位置するようになっている。一方で、刃部材13bは下段132bがレーン122よりも高く位置しており、材料の角を当てずとも途中の位置から切削を開始させることができる。
図8(a)及び図8(b)に、調理用スライサー20の使用例の説明図を示す。図8(a)に示すように、刃部材13aの下段132bは、水平時にレーン125と略同じ高さになるよう構成されており、レーン125上を通過した材料Tの角部が刃133に当接する。一方で、レーン122よりも高い位置に形成されている刃部材13bには材料Tの側表面が当接する。すると、刃部材13bの上段132aがストッパー124に当接するまで回動すると共に、材料Tは刃133に掛かって切削起点となる。
更に材料Tが押し出されると、図8(b)に示すように、刃部材13aの上段132aもストッパー124に当接するまで回動して材料Tの進行方向に傾き、両刃部材の其々の刃133は、押し付けられる材料Tの表面を切削する。これにより、両刃部材の逃げ穴134を通って、2本のスライス片が背面から得られる。
このように、刃部材の数を増やすと共に、各刃部材の位置や高さに変化を設けることによって、材料の側表面に切削起点を形成し、複数のスライス片を一度に得ることが可能である。
以上、本考案の実施形態について説明した。なお、上記の実施形態は、本考案の要旨を例示することを意図し、本考案を限定するものではない。本考案の技術的思想の範囲内でさらなる様々な変形が可能である。
例えば、刃部材の数は1〜2個に限定されず、さらに多くの刃部材を有していてもよい。またその取り付け位置も必ずしも長手方向に対し略垂直でなくともよく、長手方向に対し傾きを有していてもよい。
また、図9に示すように、山線818の先端817を、丸みを帯びた形状としてもよい。このような刃813では、その先端に触れても刺さり難く、安全に使用することが可能となる。具体的には、手の皮膚やゴムのような表面が固く弾力がある物体においては、営利な先端が刺さるとそこから亀裂が入り易い。しかしながら本例のように、丸みを帯びた先端817を有する刃の場合には、弾力により全体で圧を受けるため、亀裂が入ったり、皮膚を切ったりし難くなる。
なお、先端817の曲率半径は、0.1mm以上1mm未満、好ましくは0.2mm以上0.8mm未満、さらには0.2mm以上0.5mm未満が最も好ましい。なお、刃目のピッチbが広いほど山線から谷線への傾斜部が長く広いため、先端817の丸みが食材の切れ味に影響しにくい。また、上記実施形態のような湾曲した部材に刃を設けることにより、より先端817に丸みを持たせる加工がし易くなる。
さらに、図10(a)に示すように、上段932が波状に形成された刃部材93に、後方に傾いた刃913を設けてもよい。このような構成の刃部材93によれば、食材に波状の模様を設けた切削片が得られ、より多彩な食感を楽しむことができる。
また、図10(b)に示すように、側面視において略C字形状の、湾曲板状の刃部材94に、刃133を設けてもよい。このような構成の刃部材94によれば、材料が刃133に掛かり易くなり、側表面に切削起点を形成することが容易となる。
それ以外にも、従来の平刃、三角(鋭角)刃等を利用する事もできる。これにより、切削片に刻まれる表裏の模様(筋の有無等)を、様々なものに変化させることができる。刃部材の数は2つに限られない。2〜4つの刃部材を並行に備えていても良い。複数の刃部材を同一のものとしてもよいし、2つ以上の異なる形状のものを備えるようにしてもよい。
加えて、図11に示すように、レーン122のピッチと、刃133のピッチを一致させた調理用スライサー30としてもよい。具体的には、レーン122を三角畝状とし、その頂辺を山線118と一致させる。これにより、摺動時に材料がぶれることなく、正確な切削が可能となる。一方で、レーン122の頂辺に対して山線118をわざとずらしてもよい。これにより、材料が柔らかい場合等には、レーン122間に材料が入り込むことで、より深い切削が可能となる。
またさらに、図11に示すように、支持穴137に支持される支持部131は、板状の部材を加工したものであってもよい。例えば板状部材のサイドを折り曲げたものを使用することで、より強度を高めることができる。なお、リブ136を両段に設けることで、さらに剛性が高まる。
また例えば、図12(a)及び(b)に示すように、刃部材13を担持した、着脱自在の交換可能な刃台95を用いた調理用スライサー40としてもよい。図12(a)に示すように、調理用スライサー40は、図12(b)に示す刃台95を装着するための取付溝141と、固定するためのピン142を有している。
これらは例えば、図13(a)〜(d)に示すように、刃台95を本体の取付溝141内に嵌め込んだ後(図13(b))、横にスライドさせてセット溝146に凸部143を嵌め合わせ(図13(c))、ピン142を切り欠き144に挿し込んで止めることで(図13(d))、刃台95を調理用スライサー40に固定することができる。なお、取り外す際には爪145を摘まんでスライドさせ、刃台95ごと持ち上げることができる。
また、固定方法は必ずしもピン142である必要はなく、例えば、図14に示すような刃台96のように止め穴147を設け、ここにネジ等を差し込むことで固定してもよい。
また、調理用スライサー40は、着脱自在の交換可能な刃台95を、複数担持できるようにしてもよい。例えば、図6の例のように、2つの刃台95を摺動方向に並列させる。それぞれの刃部材は、同一形状であってもよいし、2つ以上の異なる形状であってもよい。異なる形状にすれば、より多様な形状の食材の切削が可能となる。
さらに、図示しないがスライサーの下に受け箱としてトレーを組合せ、切削された食材をトレーに溜めることができるようにしても良い。
さらに、各実施形態及び変形例は、自由に組み合わせることが可能である。
10・20・30・40:調理用スライサー、11:把持部、112:掛穴、12:摺動部、121:摺動面、122:レーン、123:ガード、124:ストッパー、125:レーン、13・13a・13b・93・94:刃部材、95・96:刃台、131:支持部、132:枠体、132a:上段、132b・932:下段、133・813・913:刃、134:逃げ穴、135:縁部、136:リブ、137:支持穴、141:取付溝、142:ピン、143:凸部、144:切り欠き、145:爪、146:セット溝、147:止め穴。

Claims (11)

  1. 材料を摺動させる摺動部と、
    回動する刃部材と、を備えること
    を特徴とする調理用スライサー。
  2. 請求項1に記載の調理用スライサーであって、
    前記刃部材の回動を、その長手方向を軸とした5〜25度の範囲に制限するストッパーを備えること
    を特徴とする調理用スライサー。
  3. 請求項1又は2に記載の調理用スライサーであって、
    前記刃部材を複数備えていること
    を特徴とする調理用スライサー。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の調理用スライサーであって、
    前記刃部材は刃台に保持され、当該刃台ごと交換が可能であること
    を特徴とする調理用スライサー。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の調理用スライサーであって、
    前記刃部材は、刃を有する上段と下段とを有する階段状に形成されていること
    を特徴とする調理用スライサー。
  6. 請求項1から4の何れか一項に記載の調理用スライサーであって、
    前記刃部材は、C字型に湾曲した板状部材に刃が形成されていること
    を特徴とする調理用スライサー。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の調理用スライサーであって、
    前記刃部材のうち少なくとも一つは、ジグザグ形状の刃を備えている
    を特徴とする調理用スライサー。
  8. 請求項7に記載の調理用スライサーであって、
    前記ジグザグ形状の刃の折れ角は、90〜170°であること
    を特徴とする調理用スライサー。
  9. 請求項7又は8に記載の調理用スライサーであって、
    前記ジグザグ形状の刃のピッチは、3〜30mmであること
    を特徴とする調理用スライサー。
  10. 請求項7から9の何れか一項に記載の調理用スライサーであって、
    前記ジグザグ形状の刃の先端は、曲率半径0.1mm以上の丸みを有していること
    を特徴とする調理用スライサー。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載の調理用スライサーであって、
    2以上の異なる形状の刃部材を備えていること
    を特徴とする調理用スライサー。
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